JPH08231206A - オゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生装置

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JPH08231206A
JPH08231206A JP3634695A JP3634695A JPH08231206A JP H08231206 A JPH08231206 A JP H08231206A JP 3634695 A JP3634695 A JP 3634695A JP 3634695 A JP3634695 A JP 3634695A JP H08231206 A JPH08231206 A JP H08231206A
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JP
Japan
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ground electrode
tube
voltage
electrode
dielectric
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Application number
JP3634695A
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English (en)
Inventor
Hisashi Suwahara
久 諏訪原
Michio Nishino
民智夫 西野
Tomofumi Miyashita
朋史 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高電圧電極1が設けられた誘電体管14と、
該誘電体管14に空隙部3を介して対向配設された接地
電極管12とを備え、前記高電圧電極1と接地電極管1
2間に電圧を印加して前記空隙部3内に流通させた原料
ガス中にオゾンを発生させる無声放電式のオゾン発生装
置において、投入電力量に対するオゾン発生量を増加さ
せる。 【構成】 接地電極管12を低仕事関数材料、例えばL
aB6で構成する(図1(a))か、又は既存の接地電
極管22の空隙部側の面に、例えばPVD法(物理蒸着
法)によって低仕事関数材料層23を成膜して設ける
(図1(b),(c))。これにより、電荷が放出し易
くなり、ストリーマ状放電柱が電極表面に多数発生し、
放電柱が密集するようになる。その結果電子とO2分子
との衝突確率が向上し、投入電力量に対するオゾン発生
量を増加させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水処理や屎尿処理等に
利用される無声放電式のオゾン発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾンは極めて強い酸化力を有し、水の
殺菌、脱臭、脱色等の上下水処理や屎尿処理及び食品関
連における殺菌などの多くの用途に使われている。オゾ
ンの生成法には、紫外線照射法、放射線照射法、プラズ
マ放電法、無声放電法及び水の電気分解法等があるが、
工業的には無声放電法が主体である。
【0003】図8に無声放電法によるオゾン発生装置の
原理を示す。図8において高電圧電極1と接地電極2
は、両者間に空隙部3が形成されるように誘電体4を介
在させて並設されている。両電極1,2間に例えばAC
電圧を印加して空隙部3で無声放電を発生させ、原料と
なるガス(乾燥空気もしくは酸素)をこの空隙部3に通
すことによりオゾンを発生させている。
【0004】オゾンO3の理論収率は、 O2→O+O−118Kcal(吸熱反応) O+O2→O3+25Kcal(発熱反応) より、 3O2→2O3−68Kcal となり、O3を1mol生成するために34Kcal必
要となる。従って理論上の収率は1.2kgO3/KW
hとなる。しかし、消費電力に対するオゾンの生成効率
は理論収率に比べて極めて低く数%に過ぎず、残りの9
0数%の電力は熱となってオゾン生成に寄与していない
というのがオゾン発生装置の現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】オゾンの生成量に影響
を及ぼす主な因子としては、電極の形状、電極間ギャッ
プの大きさ、誘電体の形状及び材質、電極の冷却方法、
原料ガスの除湿や冷却方法、印加電圧の波形等が挙げら
れる。
【0006】現在のオゾン発生装置は図8で示したよう
に、電極間に空隙が形成されるように誘電体を介在させ
てその空隙部分で放電を起こさせる無声放電を応用する
構造などが主となっている。図8において無声放電が起
こると電極と誘電体間の空隙部3に微小なストリーマ状
放電柱が多数発生し、その放電柱の中を大量の電子が流
れる。その際空隙部分を流れている原料ガス中の酸素分
子O2と電子とが衝突し、衝突電離によって酸素原子O
や励起酸素分子O2*が生成し、酸素分子O2と反応して
オゾンO3が生成される(放電の化学作用)。
【0007】ここでオゾン生成の原理を図9とともに詳
細に説明する。図9において、交流電圧を印加して無声
放電を起こさせる場合、誘電体側の電極1が正で接地側
の電極2が負となるAC電圧の正の半波の電圧上昇時
に、発生した微小なストリーマ状放電柱の中を電子が接
地電極2側から高電位となる誘電体4側に移動し、その
電子はある面積で誘電体4の表面に広がって堆積する。
そして次に発生するストリーマ状放電柱はすでに堆積し
ている多数の電子を避けて、まだ電子が堆積していない
誘電体4の表面の別の箇所に到達して同様に多数の電子
を表面に堆積させる。この繰り返しにより電子が堆積す
る箇所が誘電体4の表面に分散して存在するようにな
る。
【0008】電圧の極性が反転して誘電体4側の電極1
が負で接地側の電極2が正になって無声放電が起こる
と、誘電体表面に堆積していた電子は前記ストリーマ状
放電柱の中を、今度は電位が高くなる接地電極2側へ移
動する。このように電子が電極と誘電体の間を移動する
時に前述のような原料ガス中の酸素分子O2と衝突して
オゾンO3が生成されるわけである。しかし実際には原
料ガス中の酸素分子O2と電子とが衝突する確率は低
く、従って投入している電力量の割には生成されるオゾ
ンO3の量が少ないという問題点がある。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
その目的は、電子と酸素分子の衝突確率を高めて投入電
力量に対するオゾン発生量を増加させたオゾン発生装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)一方の
面に高電圧電極が設けられた誘電体と、該誘電体の他方
の面に空隙部を介して並設された接地電極とを備え、前
記高電圧電極と接地電極間に電圧を印加して前記空隙部
内に流通させた原料ガス中にオゾンを発生させる無声放
電式のオゾン発生装置において、前記接地電極を低仕事
関数材料又は電子供与型半導体材料又は電子受容型半導
体材料で構成するか、又は前記接地電極の空隙部側の面
に、所定の成膜手段によって低仕事関数材料層又は電子
供与型材料層又は電子受容型半導体材料層を設けたこと
を特徴とし、(2)筒状に形成され、内周面に高電圧電
極が設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電
体管の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極
管とを備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流
電圧を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中に
オゾンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地
電極管を低仕事関数材料又は電子供与型半導体材料又は
電子受容型半導体材料で構成するか、又は前記接地電極
管の空隙部側の面に、所定の成膜手段によって低仕事関
数材料層又は電子供与型材料層又は電子受容型半導体材
料層を設けたことを特徴とし、(3)前記低仕事関数材
料は、LaB6又はHfC又はTh又はHf又はTiで
あることを特徴とし、(4)前記電子供与型半導体材料
は、TiO2又はFe34又はMnO2又はGeO2又は
25であるか、又はこれらの物質を含んだ複合物であ
ることを特徴とし、(5)前記電子受容型半導体材料
は、NiO又はCuO又はGa23であるか、又はこれ
らの物質を含んだ複合物であることを特徴とし、(6)
前記成膜手段は、真空蒸着、スパッタ、イオンプレーテ
ィング等の物理蒸着法か、又は熱CVD、プラズマCV
D、レーザーCVD等の化学気相蒸着法か又は溶射法で
あることを特徴としている。
【0011】
【作用】
(1)請求項1、2、3、4、5、16に記載の発明に
おいて、接地電極(接地電極管)を低仕事関数材料で構
成するか、又は接地電極(接地電極管)の空隙部側の面
に、所定の成膜手段によって低仕事関数材料層を設ける
ことにより、電界放出し易くなる。このため接地電極の
内側から発生するストリーマ状放電柱が電極表面に多数
発生するようになって放電柱が密集するようになる。そ
の結果電子とO2分子との衝突確率が向上し、投入電力
量に対するオゾン発生量を増加させることができる。
【0012】(2)請求項6、7、8、9、10、16
に記載の発明において、接地電極(接地電極管)を電子
供与型半導体材料で構成するか、又は接地電極(接地電
極管)の空隙部側の面に、所定の成膜手段によって電子
供与型半導体材料層を設けることにより、電子の発生量
が増加する。このため接地電極の内側から発生するスト
リーマ状放電柱が電極表面に多数発生するようになって
放電柱が密集するようになる。その結果電子とO2分子
との衝突確率が向上し、投入電力量に対するオゾン発生
量を増加させることができる。
【0013】(3)請求項11、12、13、14、1
5、16に記載の発明において、接地電極(接地電極
管)を電子受容型半導体材料で構成するか、又は接地電
極(接地電極管)の空隙部側の面に、所定の成膜手段に
よって電子受容型半導体材料層を設けることにより、ス
トリーマ状放電柱の中を流れる電子のうち、O2分子と
の衝突に関与しない電子の数が減少する。このため放電
による消費電力が減少するので、その結果電力とO2
子との衝突確率が向上し、投入電力量に対するオゾン発
生量を増加させることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
を説明する。
【0015】実施例1〜実施例5 オゾンをより多く発生させてオゾン生成効率を向上させ
るには電子とO2分子とが衝突する確率を上げる必要が
ある。そのためには発生するストリーマ状放電柱の数を
増やすことが重要になる。ストリーマ状放電柱を増やす
には、接地電極管内側で発生するストリーマ状放電柱が
密集するようにするとともに、電界放出等によって電子
が発生し易いように仕事関数が低い電極材料を用いるこ
とにより、印加電圧が正の時に生じる放電により接地電
極(接地電極管)内側から発生するストリーマ状放電柱
が電極表面に多数発生するようにすれば良い。
【0016】電極の仕事関数を低くするには、図1
(a)のように仕事関数の低い材料で電極を作製する
か、もしくは図1(b),(c)のように仕事関数が低
い材料を既存の電極材の表面に成膜してやれば良い。図
1(a)は放電管の断面、(b)および(c)は接地電
極管の構造を示している。図1(a)において14は円
筒の誘電体管であり、例えばガラス管で構成されてい
る。誘電体管14の内壁面には高電圧電極1が設けられ
ている。誘電体管14の同軸外周には空隙部(無声放電
部)3を介して、仕事関数の低い電極材料から成る接地
電極管12が並設されている。5は高電圧電極1と接地
電極管12の間に所定の高電圧を印加する高電圧電源で
ある。
【0017】図1(b),(c)において、22は既存
の電極材から成る接地電極管であり、該接地電極管22
の内周面には低仕事関数材料層23が成膜されている。
成膜する方法としては、真空蒸着・スパッタ・イオンプ
レーティング等のPVD法(物理蒸着法)、熱CVD・
プラズマCVD・レーザーCVD等のCVD法(化学気
相蒸着法)、および溶射法等がある。前記成膜に用いる
低仕事関数金属材の種類は次の表1に示すとおりであ
る。
【0018】
【表1】
【0019】図1(b),(c)のように接地電極管2
2の内側表面に低仕事関数材料層23を設けたオゾン発
生電極を用いた場合の、電極部の単位面積当たりの放電
電力に対するオゾン発生量の関係を図2、図3に示す。
図2、図3における各曲線は表1の各実施例1〜実施例
5による放電電力とオゾン発生量の関係を示している。
図2、図3によれば接地電極管内表面にLaB6又はH
fC又はTh又はHf又はTiを設けることによりオゾ
ン発生量が増加するのが判る。尚本発明は図1に示す同
軸円筒型の放電電極のみならず、これ以外の例えば平行
平板型の電極形状等にも容易に適用できるものであり、
その場合も前記と同様の作用、効果を奏する。
【0020】実施例6〜実施例10 また本発明では、接地電極管内側で電子が発生し易いよ
うに、電子供与型のN型半導体材料の電極を用いること
により、印加電圧が正のときに生じる放電により接地電
極管内側から発生するストリーマ状放電柱が電極表面に
多数発生するようにしても良い。そのためには図4
(a)のように電子供与型半導体材料で電極を作製する
か、もしくは図4(b),(c)のように電子供与型半
導体材料を既存の電極材の表面に成膜してやれば良い。
【0021】図4(a)は放電管の断面を示しており、
図1(a)と同一部分は同一符号をもって示している。
図4(b)および(c)は接地電極管の構造を示してい
る。図4(a)において、誘電体管14の同軸外周には
空隙部(無声放電部)3を介して、電子供与型のN型半
導体材料から成る接地電極管32が並設されている。図
4(b),(c)において、既存の接地電極管22の内
周面には電子供与型半導体材料層33が成膜されてい
る。成膜する方法としては、前記と同様に真空蒸着・ス
パッタ・イオンプレーティング等のPVD法(物理蒸着
法)、熱CVD・プラズマCVD・レーザーCVD等の
CVD法(化学気相蒸着法)、および溶射法等を用い
る。前記成膜に用いる電子供与型半導体材料の種類は次
の表2に示すとおりである。
【0022】
【表2】
【0023】図4(b),(c)のように接地電極管2
2の内側表面に電子供与型半導体材料層33を設けたオ
ゾン発生電極を用いた場合の、電極部の単位面積当たり
の放電電力に対するオゾン発生量の関係を図5に示す。
図5における各曲線は表2の各実施例6〜実施例10に
よる放電電力とオゾン発生量の関係を示している。図5
によれば接地電極管内表面にTiO2又はFe34又は
MnO2又はGeO2又はV25を設けることによりオゾ
ン発生量が増加するのが判る。
【0024】尚電子供与型半導体層の例として実施例6
〜実施例10を挙げたが、それぞれの物質が含有されて
いる複合物においても同様の効果が推測できるととも
に、前記材料に限らず電子供与型半導体の特性を有して
いれば同様の効果が期待される。また本発明は図4に示
す同軸円筒型の放電電極のみならず、これ以外の例えば
平行平板型の電極形状等にも容易に適用できるものであ
り、その場合も前記と同様の作用、効果を奏する。
【0025】実施例11〜実施例13 オゾンをより多く発生させてオゾン生成効率を向上させ
るには電子とO2分子とが衝突する確率を上げる必要が
ある。そのためには発生するストリーマ状放電柱の中を
流れる電子のうち、O2分子との衝突に関与しない電子
の数を減少させることが重要になる。ストリーマ状放電
柱の中を流れる電子のうち、O2分子との衝突に関与し
ない電子の数を減少させるには、接地電極管内側から電
子が発生しにくくなるように電子受容型のP型半導体材
料の電極を用いることにより、印加電圧が正のときに生
じる放電により接地電極管内側から発生するストリーマ
状放電柱の中を流れる電子のうち、O2分子との衝突に
関与しない電子の数を減少するようにすれば良い。
【0026】それには図6(a)のように電子受容型半
導体材料で電極を作製するか、もしくは図6(b),
(c)のように電子受容型半導体材料を既存の電極材の
表面に成膜してやれば良い。図6(a)は放電管の断面
を示しており、図1(a)と同一部分は同一符号をもっ
て示している。図6(b)および(c)は接地電極管の
構造を示している。図6(a)において、誘電体管14
の同軸外周には空隙部(無声放電部)3を介して、電子
受容型のP型半導体材料から成る接地電極管42が並設
されている。図6(b),(c)において、既存の接地
電極管22の内周面には電子受容型半導体材料層43が
成膜されている。成膜する方法としては、前記と同様に
真空蒸着・スパッタ・イオンプレーティング等のPVD
法(物理蒸着法)、熱CVD・プラズマCVD・レーザ
ーCVD等のCVD法(化学気相蒸着法)、および溶射
法等を用いる。前記成膜に用いる電子受容型半導体材料
の種類は次の表3に示すとおりである。
【0027】
【表3】
【0028】図6(b),(c)のように接地電極管2
2の内側表面に電子受容型半導体材料層43を設けたオ
ゾン発生電極を用いた場合の、電極部の単位面積当たり
の放電電力に対するオゾン発生量の関係を図7に示す。
図7における各曲線は表3の各実施例11〜実施例13
による放電電力とオゾン発生量の関係を示している。図
7によれば接地電極管内表面にNiO又はCuO又はG
23を設けることによりオゾン発生量が増加するのが
判る。
【0029】尚電子受容型半導体層の例として実施例1
1〜実施例13を挙げたが、それぞれの物質が含有され
ている複合物においても同様の効果が推測できるととも
に、前記材料に限らず電子受容型半導体の特性を有して
いれば同様の効果が期待される。また本発明は図6に示
す同軸円筒型の放電電極のみならず、これ以外の例えば
平行平板型の電極形状等にも容易に適用できるものであ
り、その場合も前記と同様の作用、効果を奏する。
【0030】
【発明の効果】
(1)請求項1、2、3、4、5、16に記載の発明に
よれば、接地電極(接地電極管)を低仕事関数材料で構
成するか、又は接地電極(接地電極管)の空隙部側の面
に、所定の成膜手段によって低仕事関数材料層を設けた
ので、電界放出し易くなって接地電極(接地電極管)の
内側から発生するストリーマ状放電柱が電極表面に多数
発生するようになる。このため放電柱が密集するように
なり、その結果電子とO2分子との衝突確率が向上し、
投入電力量に対するオゾン発生量を増加させることがで
きる。
【0031】(2)請求項6、7、8、9、10、16
に記載の発明によれば、接地電極(接地電極管)を電子
供与型半導体材料で構成するか、又は接地電極(接地電
極管)の空隙部側の面に、所定の成膜手段によって電子
供与型半導体材料層を設けたので、電子の発生量が増加
し、接地電極(接地電極管)の内側から発生するストリ
ーマ状放電柱が電極表面に多数発生するようになる。こ
のため放電柱が密集するようになり、その結果電子とO
2分子との衝突確率が向上し、投入電力量に対するオゾ
ン発生量を増加させることができる。
【0032】(3)請求項11、12、13、14、1
5、16に記載の発明によれば、接地電極(接地電極
管)を電子受容型半導体材料で構成するか、又は接地電
極(接地電極管)の空隙部側の面に、所定の成膜手段に
よって電子受容型半導体材料層を設けたので、ストリー
マ状放電柱の中を流れる電子のうち、O2分子との衝突
に関与しない電子の数が減少する。このため放電による
消費電力が減少し、その結果電力とO2分子との衝突確
率が向上し、投入電力量に対するオゾン発生量を増加さ
せることができる。
【0033】(4)請求項1〜請求項16に記載の発明
によれば、高電圧電極、誘電体(誘電体管)、接地電極
(接地電極管)のいずれの寸法も大きくすることなく、
投入電力量に対するオゾン発生量を増加させることがで
き、装置の大型化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜実施例5のオゾン発生装置
で用いる放電管の概略を示し、(a)は放電管断面図、
(b)は接地電極管構造図、(c)は接地電極管断面
図。
【図2】本発明の実施例1、2の単位面積当たりの放電
電力とオゾン発生量の関係を表す特性図。
【図3】本発明の実施例3、4、5の単位面積当たりの
放電電力とオゾン発生量の関係を表す特性図。
【図4】本発明の実施例6〜実施例10のオゾン発生装
置で用いる放電管の概略を示し、(a)は放電管断面
図、(b)は接地電極管構造図、(c)は接地電極管断
面図。
【図5】本発明の実施例6〜実施例10の単位面積当た
りの放電電力とオゾン発生量の関係を表す特性図。
【図6】本発明の実施例11〜実施例13のオゾン発生
装置で用いる放電管の概略を示し、(a)は放電管断面
図、(b)は接地電極管構造図、(c)は接地電極管断
面図。
【図7】本発明の実施例11〜実施例13の単位面積当
たりの放電電力とオゾン発生量の関係を表す特性図。
【図8】無声放電法によるオゾン生成の概要を示す説明
図。
【図9】無声放電法によるオゾン生成の原理を示す説明
図。
【符号の説明】 1…高電圧電極 2…接地電極 3…空隙部 4…誘電体 5…高電圧電源 12,22,32,42…接地電極管 14…誘電体管 23…低仕事関数材料層 33…電子供与型半導体材料層 43…電子受容型半導体材料層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に高電圧電極が設けられた誘電
    体と、該誘電体の他方の面に空隙部を介して並設された
    接地電極とを備え、前記高電圧電極と接地電極間に電圧
    を印加して前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させる無声放電式のオゾン発生装置において、
    前記接地電極を低仕事関数材料で構成したことを特徴と
    するオゾン発生装置。
  2. 【請求項2】 一方の面に高電圧電極が設けられた誘電
    体と、該誘電体の他方の面に空隙部を介して並設された
    接地電極とを備え、前記高電圧電極と接地電極間に電圧
    を印加して前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させる無声放電式のオゾン発生装置において、
    前記接地電極の空隙部側の面に、所定の成膜手段によっ
    て低仕事関数材料層を設けたことを特徴とするオゾン発
    生装置。
  3. 【請求項3】 筒状に形成され、内周面に高電圧電極が
    設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電体管
    の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極管と
    を備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流電圧
    を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地電極
    管を低仕事関数材料で構成したことを特徴とするオゾン
    発生装置。
  4. 【請求項4】 筒状に形成され、内周面に高電圧電極が
    設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電体管
    の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極管と
    を備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流電圧
    を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地電極
    管の空隙部側の面に、所定の成膜手段によって低仕事関
    数材料層を設けたことを特徴とするオゾン発生装置。
  5. 【請求項5】 前記低仕事関数材料は、LaB6又はH
    fC又はTh又はHf又はTiであることを特徴とする
    請求項1又は2又は3又は4に記載のオゾン発生装置。
  6. 【請求項6】 一方の面に高電圧電極が設けられた誘電
    体と、該誘電体の他方の面に空隙部を介して並設された
    接地電極とを備え、前記高電圧電極と接地電極間に電圧
    を印加して前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させる無声放電式のオゾン発生装置において、
    前記接地電極を電子供与型半導体材料で構成したことを
    特徴とするオゾン発生装置。
  7. 【請求項7】 一方の面に高電圧電極が設けられた誘電
    体と、該誘電体の他方の面に空隙部を介して並設された
    接地電極とを備え、前記高電圧電極と接地電極間に電圧
    を印加して前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させる無声放電式のオゾン発生装置において、
    前記接地電極の空隙部側の面に、所定の成膜手段によっ
    て電子供与型半導体材料層を設けたことを特徴とするオ
    ゾン発生装置。
  8. 【請求項8】 筒状に形成され、内周面に高電圧電極が
    設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電体管
    の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極管と
    を備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流電圧
    を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地電極
    管を電子供与型半導体材料で構成したことを特徴とする
    オゾン発生装置。
  9. 【請求項9】 筒状に形成され、内周面に高電圧電極が
    設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電体管
    の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極管と
    を備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流電圧
    を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオゾ
    ンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地電極
    管の空隙部側の面に、所定の成膜手段によって電子供与
    型半導体材料層を設けたことを特徴とするオゾン発生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記電子供与型半導体材料は、TiO
    2又はFe34又はMnO2又はGeO2又はV25であ
    るか、又はこれらの物質を含んだ複合物であることを特
    徴とする請求項6又は7又は8又は9に記載のオゾン発
    生装置。
  11. 【請求項11】 一方の面に高電圧電極が設けられた誘
    電体と、該誘電体の他方の面に空隙部を介して並設され
    た接地電極とを備え、前記高電圧電極と接地電極間に電
    圧を印加して前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオ
    ゾンを発生させる無声放電式のオゾン発生装置におい
    て、前記接地電極を電子受容型半導体材料で構成したこ
    とを特徴とするオゾン発生装置。
  12. 【請求項12】 一方の面に高電圧電極が設けられた誘
    電体と、該誘電体の他方の面に空隙部を介して並設され
    た接地電極とを備え、前記高電圧電極と接地電極間に電
    圧を印加して前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオ
    ゾンを発生させる無声放電式のオゾン発生装置におい
    て、前記接地電極の空隙部側の面に、所定の成膜手段に
    よって電子受容型半導体材料層を設けたことを特徴とす
    るオゾン発生装置。
  13. 【請求項13】 筒状に形成され、内周面に高電圧電極
    が設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電体
    管の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極管
    とを備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流電
    圧を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオ
    ゾンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地電
    極管を電子受容型半導体材料で構成したことを特徴とす
    るオゾン発生装置。
  14. 【請求項14】 筒状に形成され、内周面に高電圧電極
    が設けられた誘電体管と、筒状に形成され、前記誘電体
    管の同軸外周部に空隙部を介して配設された接地電極管
    とを備え、前記高電圧電極および接地電極管間に交流電
    圧を印加し、前記空隙部内に流通させた原料ガス中にオ
    ゾンを発生させるオゾン発生装置において、前記接地電
    極管の空隙部側の面に、所定の成膜手段によって電子受
    容型半導体材料層を設けたことを特徴とするオゾン発生
    装置。
  15. 【請求項15】 前記電子受容型半導体材料は、NiO
    又はCuO又はGa23であるか、又はこれらの物質を
    含んだ複合物であることを特徴とする請求項11又は1
    2又は13又は14に記載のオゾン発生装置。
  16. 【請求項16】 前記成膜手段は、真空蒸着、スパッ
    タ、イオンプレーティング等の物理蒸着法か、又は熱C
    VD、プラズマCVD、レーザーCVD等の化学気相蒸
    着法か又は溶射法であることを特徴とする請求項2又は
    4又は5又は7又は9又は10又は12又は14又は1
    5に記載のオゾン発生装置。
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