JPH08229826A - 超砥粒砥石及びその製造方法 - Google Patents
超砥粒砥石及びその製造方法Info
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Abstract
ルボンド砥石を提供する。 【構成】 超砥粒を把持する結合相が、Cu1を主成分
とし、これにSn2またはこれにFe、Co、Niなど
添加金属を加えてなるメカニカルアロイ粉の焼結体によ
って構成されることを第1の特徴とし、これにPを加え
ることを第2の特徴とする。それに対応し台金はAl合
金粉を一体焼結して形成する。
Description
硬合金、石材等各種材料や部品の研削加工或は砥石のド
レッシングに使用されるダイヤモンド、CBNのような
超砥粒を用いた超砥粒砥石に関する。
層の結合材の構成より、メタルボンド砥石、レジンボン
ド砥石、ビトリファイド砥石、電着砥石の4種がよく知
られている。そしてメタルボンド砥石は、ボンド自体の
強度が高く長寿命であり、硬脆材料の研削やカッティン
グ作業などに多く用いられている。これらの台金として
はスチールが一般的である。本発明はこのメタルボンド
砥石の改良に関する。
料としては、ブロンズ系の金属が多く用いられており、
その焼結温度は1000℃以下で、大体 600〜800 ℃、30分
〜1時間保持が多いようである。そして、このような低
い焼結温度とするためCu粉、Sn粉の配合割合が工夫
され、また融点の低いCu−Sn18合金が用いられたり
している。
融点は 790〜840 ℃である。また第1表に示す比較例に
よっても解るように、同様に融点の低い成分割合にあた
るCu粉80重量%、Sn粉20重量%混合粉で焼結した場
合、 700℃では特に高い強度の結合相を目指した場合、
充分とは云へず、 800℃程度が必要になることとなる。
にもエネルギー的にも負担を大きくすると共に、SK
材、SKD材等のスティールよりなる金型は 600℃程度
を超えると軟化により寿命を短かくし、またダイヤモン
ドなどの超砥粒も次第に熱劣化を生じるおそれがある。
即ちメタルボンド砥石においては、砥石の性能を落すこ
となく焼結温度を低くすることが大きな課題である。
ある。スチール製の台金は、砥粒層と接合しやすく強度
も高いが、重く操作性が悪るく錆び易い欠点がある。こ
れを解消するためAl合金で形成することも知られてい
るが、従来Al合金台金は、メタルボンド焼結に必要な
温度領域では、台金が溶融するので一体焼結できない。
従って、一般にメタルボンド砥粒層のみの焼結体を作
り、これをAl合金台金に接着剤で固着する方法がとら
れている。この場合両者の熱膨張係数の差が大きく、又
接着剤の強度の問題もあり充分な実用化の域に達してい
ない。
解決するためになされたもので、結合材部分については
メカニカルアロイ粉を用いることにより、低い焼結温度
によって高い強度の結合相が得られること、台金部分に
ついては、上記結合相の高い強度に支えられて広い範囲
のAl合金粉を使用しても、熱膨張係数の違いに基づく
亀裂発生などによる接合不良の問題を克服することがで
きることを確認したことが第1の特徴である。
はPを添加して製造すると、焼結温度低減の効果は更に
増し、台金の材質の選択と相まって、製造の容易化によ
るコスト低減と共に、砥石の品質も保証できたことであ
る。
金粉を使用することにより、砥石使用時の回転と熱によ
る台金の外径変位度を低減し、加工精度の向上にも寄与
すると云う別の新たな特徴を有する。以下実施例により
その内容を詳述する。
配合割合並びにその構成と、夫々の焼結温度と得られた
焼結体(結合材)の物性を示すものである。なお用いた
粉末はCuは−250 メッシュの電解粉、Snは−600 メ
ッシュの搗砕粉で、配合割合は重量%で示した。
を混合焼結したもので、 450℃では焼結が進まず焼結体
は脆弱であり、 700℃でも抗折力は必ずしも充分とは云
い難い。試料 No.6、10は夫々同配合粉末にPを添加し
たものであるが抗折力の向上は認められない。
配合粉末をアトライタに装入して、N2 ガス中で、鋼球
で衝撃を与えつつ攪拌混合してMA粉を製造し、これを
焼結したもので、 450℃では未だ焼結が進んでいない
が、 500℃で進み 550℃では充分な抗折力を示してい
る。
MA粉の製造に先き立って、配合粉末にPを添加したも
ので、P添加MA粉の場合は 450℃でも抗折力、硬度共
可成り向上し、 500〜550 ℃では更に密度も高く充分な
焼結が行われている。試料No.6、10はPを添加しても
MA化処理を施さなかったもので、これでは焼結温度を
低減する効果はなかった。
くことにより、従来より低い温度でも良好な焼結体を得
ることができ、このMA化処理をする配合粉末に予めP
を添加しておけば更にその効果が顕著であることを確認
することができた。温度低減は従来の焼結温度に比し略
150〜250 ℃である。
のかはつまびらかでないが、試料No.4、8におけるM
A粉の観察からすると次のことが大きな一因となってい
ると考えられる。図1は同MA粉を顕微鏡観察した模型
図で、MA粉の見掛粒度Aは20〜70μmで、縞状のCu
1の厚みTが1〜3μm、Sn2はCu1の間に薄く包
み込まれる様に重ねられている。これは、Cu粉、Sn
粉の相互が衝撃により歪を受けた清浄な面が縞状に接し
て構成されるもので、この構成により加熱による焼結
は、低温より生じ易い。またPを添加した場合は縞状界
面に包み込まれ、Pの蒸発消失が抑えられ、残って焼結
に寄与し、結果として更に焼結温度を低減することにな
るものと思われる。
揮しており、 1.5重量%では効果上の飛躍は見られない
ので、好ましい添加量は 0.1〜5.0 重量%かと思われ
る。
夫々ダイヤモンド粒を混入して、夫々試料 No.に相当す
る温度で焼結して砥石を製作し、研削試験を行なった。
砥石の仕様並びに研削条件は次の通りであるが、台金部
分は何れもAl−15Si−3Cu−1Mg粉を1体焼結
したものによった。 (砥石仕様) ダイヤモンド砥粒 #140 集中度 75 砥石形状寸法 ストレート砥石 直径150mm −幅8mm−厚み3mm (研削条件) 被削材 アルミナ 砥石周速 1800m/min テーブル速度 12m/min 切込み 50μm
いた砥石は、 500℃の焼結で従来の700℃焼結程度の砥
石の性能と遜色なく、更にPを加えてMA化処理を施し
たものにおいては、 450℃焼結で略同様な性能を有し、
550℃焼結では、従来品より長寿命であった。図2に研
削試験結果の1部を示す。図によっても明らかなよう
に、P入りMA化処理粉末を用いたものは、低温焼結に
かゝわらず、従来のものに比し、研削除去量は対する砥
石の摩耗量は遥かに少ない。
についてのみ示したが、必要によってはこれにFe、C
o、Ni、Zn、Ag、W等の少量の金属粉の一種また
は2種以上を添加してもよく、またCu−Snを含め合
金粉を出発材料として用いることもあり得る。また、必
要によっては用いるMA粉に充填材としての黒鉛など、
MA粉以外のものを添加してもよい。使用粉末の粒度に
ついては、Cnは2〜5um の微粒について、Snは-200
メッシュの粗粒について試作したが、その焼結体の物性
は表1と同様な傾向を示した。
な試作を行なった。その1つのグループはSiの含有量
が20〜40重量%と高い粉末を用いて焼結したもので、こ
のものは、前記15%Siものに比し、熱膨張係数が小さ
く、焼結による一体接合性は極めて良好であった。
重量%と更に高い粉末を用いて焼結したものである。こ
のものは、従来の鋳造Al合金によるものや、スチール
製の台金を用いた砥石に比し、使用時の回転と熱による
台金の外径変位度が低いと言う特徴がある。因みに、A
l−Si40重量%の焼結台金を用いた直径 350mm巾16mm
のストレート砥石の試作においては、周速80m/sの高
速域における台金半径の変位度は0.029mm 程度でスチー
ル製の0.033mm 程度より低く、それだけワークの仕上げ
精度が向上される。
低い温度で、砥石層と台金が一擧に一体焼結して製造さ
れるので、設備面、エネルギー面での負担が軽減でき
る。しかも得られた砥石の超砥粒の劣化もなく、結合相
強度も高いので品質も向上される。また実施もMA化処
理の工程を具備することのみで実現できるので容易であ
るし、台金に選択を加えたものにおいては、更に砥石の
品質が向上する。
の模型図である。
す図表である。
Claims (3)
- 【請求項1】 台金の外面に砥粒層を具備する砥石にお
いて、Alを主体とする台金を構成する金属粉と、砥粒
層の結合相を構成するCuを主成分とし、これにSnま
たはSnにFe、Co、Ni、Zn、Ag、Wの1種以
上を添加してなるメカニカルアロイ粉とが一体に焼結、
接合されてなることを特徴とする超砥粒砥石。 - 【請求項2】 台金を構成する金属粉にはSiが添加さ
れ、結合相を構成するメカニカルアロイ粉にはPが添加
されていることを特徴とする請求項1記載の超砥粒砥
石。 - 【請求項3】 台金を構成するAlを主体とした金属粉
と、砥粒層の結合相を構成するCuを主成分とし、これ
にSnまたはSnにFe、Co、Ni、Zn、Ag、W
の1種以上を添加するか、またはこれにPを加えてなる
メカニカルアロイ粉とを、両者が直接接した金型に夫々
充填し、これを加熱して両者を一体に焼結接合すること
を特徴とする超砥粒砥石の製造方法。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5832360A (en) * | 1997-08-28 | 1998-11-03 | Norton Company | Bond for abrasive tool |
US6056795A (en) * | 1998-10-23 | 2000-05-02 | Norton Company | Stiffly bonded thin abrasive wheel |
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-
1995
- 1995-02-24 JP JP7062061A patent/JP2987485B2/ja not_active Expired - Fee Related
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