JPH08229815A - 機上ドレッサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研削作業などを行う際にドレスヘッドが邪魔
にならない機上ドレッサーを提供する。 【構成】 研削砥石１１を備えた研削盤１上に、回動可
能な回動軸２１を備えるドレスヘッド支持ベース２が固
定され、一方研削砥石１１をドレッシングするためのド
レスストーン３１を着脱自在とするスピンドル３２を備
えたドレスヘッド３がそのスピンドル３２の軸芯ａと前
記回動軸２１の軸芯ｂとを所定の間隔を設け、かつその
方向を平行なものとして回動軸２１に取り付けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、研削盤にセットした研
削砥石を取り外すことなく常時ドレッシングすることが
できる改良された機上ドレッサーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】研削盤の研削砥石が目詰まりしたり、形
崩れした場合には、研削砥石を取り外してドレッサーに
よりドレッシングを行うのが普通であるが、研削砥石の
着脱に時間と手数がかかるため、作業能率が低下する欠
点がある。このため最近では、研削砥石を取り外すこと
なく常時ドレッシングすることができる機上ドレッサー
が開発されている。本発明者等も、特開平６−３２０４
２２号として、次のような機構の機上ドレッサーをすで
に開発した。

【０００３】上記の機上ドレッサーは、図３（一部を切
欠く正面図）に示すように、研削砥石１１がセットされ
る研削盤１の上面に固定されたベース兼ガイド１２によ
って、ドレッサー本体が支承されている。また、ドレッ
サー本体は、ドレスヘッド３とこのドレスヘッド３を支
持するドレスヘッド支持ベース２からなり、ドレスヘッ
ド支持ベース２はベース兼ガイド１２に嵌合して研削砥
石１１の回転軸と平行にスライド自在に取り付けられて
いる。そしてドレスヘッド３には、ドレスストーン３１
がスピンドル３２の先端に取り付けられている。このよ
うに、この機上ドレッサーでは、回転する研削砥石１１
の直上に位置するドレスヘッド３内のドレスストーン３
１は、常時、研削砥石２の研削面に対面するように配置
されていることになる。

【０００４】ところで、この機上ドレッサーの場合、ド
レッシングしながら研削操作を行うなど研削砥石に対し
て所要の作業を行おうとすると、研削砥石の直上近傍に
はかなり嵩張るドレスヘッドが位置しているので、その
作業の邪魔になり、ときには作業が困難となるという改
良すべき点が判明した。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したドレ
スヘッドが研削操作などの邪魔になるという問題点を解
決し、ドレッシングしながら研削作業を容易に行うこと
ができる機上ドレッサーを提供するためになされたもの
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の機上ドレッサーは、研削砥石を備
えた研削盤上に固定されていて、該研削砥石の回転軸芯
の上方に軸芯方向を平行にした回動可能な回動軸を備え
たドレスヘッド支持ベースと、前記研削砥石をドレッシ
ングするためのドレスストーンを着脱自在とするスピン
ドルを備えたドレスヘッドからなり、そのドレスヘッド
が前記回動軸に、その回動軸の軸芯と前記スピンドルの
軸芯とを所定の間隔を設け、かつその方向を平行なもの
として取り付けられていて、ドレスヘッドをその回動軸
の軸芯を中心にして回動させて前記研削砥石の左あるい
は右のいずれの方向からでもドレッシング可能としたこ
とを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】本発明の機上ドレッサーでは、研削砥石をドレ
ッシングするためのドレスストーンを着脱自在とするス
ピンドルを備えたドレスヘッドを前記回動軸の軸芯を中
心にして回動させることにより、前記スピンドルに取り
付けらるドレスストーンを前記研削砥石に対して左ある
いは右のいずれの方向からでも臨ませることができるか
ら、左側あるいは右側の好ましい方向から研削操作を行
う場合に、その反対側にドレスストーンを回動させてド
レッシングを行わせればよいので、従来のようにドレス
ヘッドが邪魔になることがない。

【０００８】

【実施例】次に、本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。実施例の機上ドレッサーの正面断面説明
図である図１において、研削砥石１１を側方に備えた研
削盤１上に、研削砥石１１の回転軸芯の上方に軸芯方向
を平行にして貫通した回動可能な中空の回動軸２１を備
えるドレスヘッド支持ベース２が固定されている。一
方、ドレスヘッド３は、研削砥石１１をドレッシングす
るためのドレスストーン３１をその先端部において着脱
自在とするスピンドル３２を備えており、かつそのスピ
ンドル３２の軸芯ａと前記回動軸２１の軸芯ｂとを所定
の間隔を設け、かつその方向を平行なものとして回動軸
２１の一端に取り付けられているのである。

【０００９】そこで、この実施例では、図２に示すよう
に、ドレスヘッド３はスピンドル３２を上方に位置する
状態から、回動軸２１の軸芯ｂを中心にして左側あるい
は右側いずれの方向にも回動させることができる。この
場合、研削砥石１１のサイズに応じてドレスストーンの
サイズを適宜に選定しておけば、スピンドル３２に取り
付けられるドレスストーン３１を研削砥石１１に対して
左あるいは右のいずれの方向からでも臨ませて所定の回
動位置に固定することにより、所望の方向からドレッシ
ングが可能となるのである。また、ドレスストーン３１
を上方に回動させ直上に位置させれば、研削砥石１１の
周辺に広い空間ができるので、研削砥石の取扱がさらに
容易になるなどに利点がある。なお、ドレスヘッド３の
回動操作は、この実施例では手動で行っているが、適宜
な手段で自動化することも容易である。また、ドレスヘ
ッド３の回動を停止しその位置に固定するには、把手２
２により回動軸２１に制動をかけるなど適宜な手段が採
用できる。

【００１０】次に、この実施例におけるドレスストーン
３１をドレッシングのために回転または移動させる構造
を説明する。図１において、先ずドレスヘッド支持ベー
ス２上に設けられたモータ２３の回転は、歯車を介して
回動軸２１の軸内空間に挿入されて設けられているシャ
フト２４の一端に伝えられ、さらにその他端からドレス
ヘッド側の歯車を介してスピンドル３２に伝えられる。
このようにして、スピンドル３２の先端に取り付けられ
るドレスストーン３１を回転させるように構成されてい
る。

【００１１】また、ドレスヘッド３に設けられたステッ
プモータ３３の回転は、ウオームギヤ（図示せず）を介
して、スピンドル３２を包囲して設けられているスリー
ブ状のシャフト３４に伝えられ、このシャフト３４を回
転させるとともに、このシャフトの外周に設けられたス
パイラル溝（図示せず）に沿って回転軸方向前後に、ス
ピンドル３２と一体になって移動させることができる。
以上説明した動作により、先ずドレスヘッド３を回動さ
せてスピンドル３２に取り付けられるドレスストーン３
１を研削砥石１１に対して左あるいは右のいずれかの方
向から臨ませて所定の回動位置に固定し、次いで上記の
ようにスピンドル３２の先端に取り付けられるドレスス
トーン３１を回転させながら、シャフト３４と一体にス
ピンドル３２を移動させて、ドレスストーン３１を研削
砥石１１に接触させドレッシングを行うことができるの
である。

【００１２】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の機上ド
レッサーは、研削砥石に対して好ましい方向から研削操
作を行う場合に、ドレスストーンをその反対側に回動さ
せることができるので、従来のようにドレスヘッドが邪
魔になることなく所要の作業、操作を容易に行うことが
できる他、ドレスストーンを上方に回動させ直上に位置
させれば、研削砥石の周辺に広い空間ができるので、研
削砥石の取扱が容易になるなどの優れた効果を奏するか
ら工業的価値大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す正面断面図である。

【図２】実施例を示す側面断面図である。

【図３】従来例を示す一部を切欠く正面図である。

【符号の説明】

１ 研削盤 １１ 研削砥石 ２ ドレスヘッド支持ベース ２１ 回動軸 ３ ドレスヘッド ３１ ドレスストーン ３２ スピンドル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】研削砥石（１１）を備えた研削盤（１）上
   に固定されていて、該研削砥石（１１）の回転軸芯の上
   方に軸芯方向を平行にした回動可能な回動軸（２１）を
   備えたドレスヘッド支持ベース（２）と、前記研削砥石
   （１１）をドレッシングするためのドレスストーン（３
   １）を着脱自在とするスピンドル（３２）を備えたドレ
   スヘッド（３）からなり、そのドレスヘッド（３）が前
   記回動軸（２１）に、その回動軸（２１）の軸芯と前記
   スピンドル（３２）の軸芯とを所定の間隔を設け、かつ
   その方向を平行なものとして取り付けられていて、ドレ
   スヘッド（３）をその回動軸（２１）の軸芯を中心にし
   て回動させて前記研削砥石（１１）の左あるいは右のい
   ずれの方向からでもドレッシング可能としたことを特徴
   とする機上ドレッサー。