JPH08228698A - 加工食品の製造方法 - Google Patents

加工食品の製造方法

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JPH08228698A
JPH08228698A JP6527295A JP6527295A JPH08228698A JP H08228698 A JPH08228698 A JP H08228698A JP 6527295 A JP6527295 A JP 6527295A JP 6527295 A JP6527295 A JP 6527295A JP H08228698 A JPH08228698 A JP H08228698A
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裕 ▲高▼倉
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達也 河辺
Fusao Kimizuka
房夫 君塚
Sadasuke Kainuma
禎介 貝沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ効率的、経済的に加工食品用塩蔵原
料の短期間での脱塩、脱色、着色、調味液漬け及び/又
は脱臭を行う加工食品の製造方法を提供する。 【構成】 水性液中の塩蔵原料を、振動かくはん手段と
脱塩手段を併用して脱塩させる加工食品の製造方法。各
手段の併用とは、各手段を同一容器内に設置するか、各
々別の容器内に各々別に設置して、同時又は時間差をお
いて作動させることをいう。水性液の量を、各操作に適
量の量に調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工食品の製造方法に
関する。特に本発明は、加工食品の品質を低下させるこ
となく、簡単かつ効率的、経済的に加工食品を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】加工食品用塩蔵原料の脱塩は一般に多量
の水を使用する方法で行われている。これは単に脱塩だ
けを目的としているのではなく、最終商品に残存すると
商品価値を落としてしまう異味成分、臭気成分及び着色
成分等が存在する場合、これらの成分を除去することも
その目的の1つとなっている。しかしながら、この製造
方法では大量の水が必要となり、更に脱塩時間がかかる
ため、塩蔵原料を使用する加工食品業界では大きな問題
となっている。また脱塩処理後も、十分水を含んで膨潤
してしまった原料素材に調味成分、発酵成分及び色素成
分等を浸透させるには、多大な製造時間とコストがかか
っている。これらの問題を解決するために、種々の物理
的及び化学的手法が試みられてきたが、現在までに満足
できうる技術は確立されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塩蔵原料を簡単かつ効
率的、経済的な方法で必要に応じて脱塩、脱色、着色、
調味漬け及び/又は脱臭をしたいとする要望は強いにも
かかわらず、いまだ満足な解決策は見出されていない。
本発明はこのような現状にかんがみてなされたものであ
り、その目的は、簡単かつ効率的、経済的に加工食品用
塩蔵原料の短期間での脱塩、脱色、着色、調味漬け及び
/又は脱臭を行う加工食品の製造方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性液中の塩
蔵原料を、振動かくはん手段と脱塩手段を併用して脱塩
させることを特徴とする加工食品の製造方法に関する。
【0005】本発明は極めて省力化された簡単かつ効率
的、経済的な方法により、従来製品と同等あるいはそれ
以上の品質を有する加工食品を製造する方法を提供する
ものである。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の対象となる加工食品用塩蔵原料には野菜類、魚介
類、藻類、畜肉類及びきのこ類等があるが本発明はこれ
らに限定されるものではない。まず、本発明の対象とな
る野菜類とは、キュウリ、ダイコン、ウリ、メロン、カ
ブ、ナスビ、ラッキョウ、ウメ、ハクサイ、野沢菜や山
菜類等を包含し、これらの野菜類は食塩と共にタンクや
樽等の容器にて漬け込まれる。漬け込みの際の食塩の添
加量は、野菜の種類、水分、貯蔵温度、貯蔵期間等の条
件によって異なり、例えば、1〜2カ月の保存であれば
原料に対して6〜8重量%、半年以上の長期保存であれ
ば15重量%以上の食塩が添加される。また、添加方法
も目的によって異なり、食塩を添加してそのまま貯蔵す
る方法だけでなく、荒漬けで野菜類の余分の水分を除
き、本漬けで所定塩分濃度に調整する、というように2
回あるいはそれ以上に分けて食塩を添加することや、貯
蔵途中で食塩水を差し水したり、追い塩したりすること
もある。いずれの方法で塩漬けされた野菜類も著量の食
塩を含有している。次に、本発明の対象となる魚介類と
は、水産動物を総称する言葉で、広義には水中に棲む総
ての動物を意味する。すなわち、動物分類学上魚類、貝
類以外にホヤ等の原索動物、ウニ、ナマコ等の棘皮動
物、エビ、カニ類の甲殻類、イカ、タコ等貝類以外の軟
体動物、クラゲの属する腔腸動物等が含まれるほか、日
本食品標準成分表では獣鳥鯨肉類に分類されているカエ
ル(両棲類)、スッポン(爬虫類)等も広義には魚介類
に含まれる〔 [日本食品事典] 医師薬出版(株)、第1
56頁(1982)〕。また、魚類としては、サケ、マ
ス、タラ、イワシ、サバ、ニシン、ホッケ、フナ、ハタ
ハタ、フグ、アユ、メヌケ、アマダイ、サワラ、カジキ
等が例として挙げられるがそれらの成魚のみならずスジ
コ、イクラ、タラコ、キャビア、ガスノコ、カラスミ等
の魚卵類も本発明の好適な対象である。次に、本発明の
対象となる藻類は、一般に食用に供され、安全性の面で
問題のないものであれば特に種類は問わないが、例え
ば、青海苔、川海苔、一重草等の緑藻類、甘海苔、岩海
苔、海髪(おごのり)、天草等の紅藻類、荒布(あら
め)、昆布、若布、もずく等の褐藻類及び水前寺海苔等
の藍藻類が例として挙げられる。これらの魚介類や藻類
は、食塩と共にタンクや樽等の容器に漬け込まれて塩蔵
される。漬け込みの際の食塩添加量は、魚介類や藻類の
種類、水分、貯蔵温度、貯蔵期間等の条件によって異な
る。また、食塩の添加方法も目的によって異なり、振り
塩漬け(食品に直接食塩を散布する)、立て塩漬け(食
品を食塩水中に浸漬する)及び改良立て塩漬け(振り塩
漬けと立て塩漬けの併用的な方法で立て塩漬けで下塩漬
けしてから振り塩漬けで本漬けする)がある。また、p
Hが低い時は食塩に対する微生物の抵抗力が弱くなるの
で、酸でpHを4前後に低下させて塩蔵する酸塩蔵法等
もある。いずれの方法によっても、塩漬けされた塩蔵魚
介類や藻類は著量の食塩を含有している。次に、本発明
の対象となる畜肉類とは、一般に食用に供される動物か
ら生産される可食部分を総て含んでおり、安全性の面で
問題のないものであれば特に種類は問わない。これらの
畜肉類は、食塩と共に塩漬槽に漬け込まれて塩漬けされ
る。塩漬の際の食塩添加量は、畜肉類の種類、水分、貯
蔵温度、貯蔵期間等の条件によって異なる。また、添加
方法も目的によって異なり、湿塩法(液塩法)、乾塩
法、スライスキュアリング法、注射法、タンブリング
法、マッサージング法及び高温塩漬法等がある。更に、
本発明の対象となるきのこ類は食用、薬用に供される無
毒の担子菌類、子嚢菌類のきのこが望ましいが、有毒の
きのこであっても有毒成分を除去し使用することができ
る。一般に供される食用きのことしてはエノキタケ、ブ
ナシメジ等を含むハラタケ目、マイタケ等を含むヒダナ
シタケ目、キクラゲ目等の担子菌類や、アミガサタケ等
を含むチャワンタケ目等の子嚢菌類等がある。これらの
きのこ類は、食塩と共にタンクや樽等の容器に漬け込ま
れて塩蔵される。漬け込みの際の食塩添加量及び添加方
法は目的によって異なるが、いずれの方法によっても著
量の食塩を含有している。
【0007】本発明において使用する脱塩手段はイオン
交換膜電気透析装置がその代表的な例として挙げられる
が、これは本発明の必須条件ではなく、食塩を除去でき
る手段であれば良い。例えばナノフィルトレーション膜
装置、イオン交換樹脂等が挙げられる。すなわち、これ
らの脱塩手段と振動かくはん手段の併用により、顕著な
製造時間の短縮が可能となる。また、流水脱塩と振動か
くはん手段の併用は、流水脱塩のみと比較すると製造時
間をより短縮できるが、大量の水を必要とし実用的では
ない。
【0008】また、本発明で使用する振動かくはん手段
は、溶液中で振動かくはんを同時に発生できるかくはん
手段であることが必須となり、容器の大きさ等の条件に
より周波数を調整し、乱流を発生させればよい。その
際、周波数は100Hz以下が好ましく、特に40〜6
0Hzがより好ましい。この手段は、振動発生源に振動
モーターを使用し、振動かくはんしようとする液中に適
切な広さ、長さ、厚みを有する多段の振動羽根を懸垂し
て、羽根を固定した枠をモーターに連結し振動させ、そ
の出力をインバータで調節すると、槽内に3次元の流動
を伴った乱流を発生させることを大きな特長としている
〔化学装置、1994年7月号、第100頁〕。
【0009】塩蔵原料から加工食品を製造するに際して
は、まず、塩蔵原料を必要に応じて前処理する。その際
の前処理については、通常特に必要とされないが、食塩
の結晶が多量に認められる場合や異物混入、微生物汚染
が懸念される場合は、その程度に応じて洗浄すればよ
い。また、目的とする製品の品質、形状によっては切り
刻みや軽い圧搾を施してもよい。
【0010】本発明において、「水性液中の塩蔵原料」
とは、容器内に塩蔵原料を入れ、これに水性液を注加し
たもの、あらかじめ水性液を入れた容器内に塩蔵原料を
入れたもの、あるいは漬物のように塩蔵原料の製造中に
浸出した液中に塩蔵原料があるもののいずれかであっ
て、かつ本発明の脱塩処理に適応する適量の水性液を含
有するものを意味する。なお、上記いずれの塩蔵原料
も、既述のように、必要に応じて前処理したものでよ
い。なおまた、水性液の適量の調節は、必要に応じて水
性液の注加、除去、交換で行えばよい。
【0011】ここでいう適量とは、水性液が、後述する
本発明の脱塩、振動かくはん手段で効率よく処理される
のに必要な液量を最低限とする。また、ここでいう水性
液とは、塩蔵原料からの浸出液、水、調味液及び
/又は着色液等も使用可能で、これらを必要に応じて
循環させ、処理の効率化を図ることもできる。なお、脱
塩と同時に減少する液量については、その分量に見合っ
た水性液を処理前、中、後いずれかで添加すればよい。
【0012】次に、水性液中の塩蔵原料を振動かくはん
手段(A)と脱塩手段(B)を併用して脱塩処理する。
脱塩手段及び振動かくはん手段の併用とは、同時に使用
する場合、時間差をおいて別々に使用する場合がある。
いずれの場合も、同一容器内に(A)と(B)を設置す
るか、又は各々別の容器内に(A)と(B)を各々別に
設置する。そして、同時に作動させるか、時間差をおい
て別々に作動させればよく、時間差は間欠的に行っても
よい。(A)と(B)とは少なくとも一方を2以上使用
してもよく、例えば(B)の前後に(A)を設けてもよ
い。また、水性液は循環させてもよく、例えば、水性液
を(A)設置容器→(B)設置容器→前と同一又は別の
(A)設置容器と循環させてもよい。
【0013】前記いずれの場合も、塩蔵原料はいずれの
容器に入れてもよく、操作の容易性、製品の目的とする
品質等から適宜選択すればよい。また、これらの処理の
前及び/又は後にろ過、限外ろ過処理を行い、不要物の
除去等をすることも可能である。更に、脱塩処理後、必
要に応じて調味液による加工等の後処理を行ってもよ
い。なお、前記した各前処理及び後処理は、各々別の容
器を設けて行ってもよいが、前記各処理のいずれかの容
器内で行ってもよい。
【0014】脱塩手段及び振動かくはん手段の併用処理
では、それぞれ単独での処理に比べて脱塩及び脱色面で
顕著な相乗効果が認められる。また、着色や調味漬けに
関しても、脱塩手段と振動かくはん手段を併用した方が
従来法よりも早く漬け込みが可能となり、漬け込み期間
が短縮できる。このようにして得られた製品は、食塩分
が適正濃度に調整されていると共に塩蔵時に発生した着
色成分、臭気成分が除去された高品質のものとなる。
【0015】ここで、このような脱塩処理、振動かくは
ん処理の相乗効果の例を挙げる。例えば、塩蔵数の子の
製法を例に挙げると、現状では原料ニシンから取り出し
た卵を海水あるいはボーメ4度の食塩水中で3〜4日漬
け込み、換水しながら血抜きをし、更に血抜きした卵を
飽和食塩水中に3〜4日漬け込み、選別後、10〜15
℃で貯蔵する。続いて、塩蔵原料を多量の水に浸漬し脱
塩処理を行う。現在、数の子はほとんど海外で調達され
ており、しかも遠隔地から入荷するため、数の子に汚れ
が残存していたりあるいは着色が進行し褐変現象が見ら
れるようになった。そこで、数の子の商品性を高めるた
めに様々な食品添加物による漂白が行われるようになっ
た。その結果、過酸化水素による塩蔵数の子の漂白の製
造技術が開発された。ところが、過酸化水素は食品衛生
法上最終製品に残存してはならないという規制があるの
で、現在ではカタラーゼ処理による残留過酸化水素の分
解工程を経て製品にしている。更に、過酸化水素は厚生
省より発ガン性の危険があるとの指摘を受けた経緯があ
り、過酸化水素に代る漂白剤の研究が行われているが、
現在までに満足できうる技術は確立していない。ところ
が本発明方法によると、薬品を一切使用せずに脱塩と振
動かくはんを併用して行う方法で、数の子の脱塩時間が
従来法の約1/8程度にまで短縮され、更に数の子を漂
白することも可能となった。また、脱塩及び振動かくは
ん処理を併用せず、各々単独に行っても顕著な効果は認
められなかった。
【0016】次に、ラッキョウの製法を例に挙げる。原
料に対して塩分が20w/w%程度になるように食塩を
添加してラッキョウを漬け込み貯蔵する。続いて、この
貯蔵原料を多量の水で脱塩する。貯蔵期間が長くなる
と、ラッキョウが変色し褐変が進行し漂白が必要となる
場合がある。この場合は、脱塩時に塩以外の着色成分あ
るいは臭気成分を除去するために多量の水を使用して原
料の洗浄を行うこともある。一般には、塩漬けする際
に、焼ミョウバンを添加してラッキョウの褐変を防止
し、漬け上りを白く仕上げる方法が知られている。ま
た、有機酸等を含有した調味液で漬け込んで脱色をする
手法も採用されている。しかしながら現在では、ラッキ
ョウはほとんど海外で調達されており、遠隔地から入荷
するために、ラッキョウの表面に汚れが残存していた
り、また塩漬けの際、焼ミョウバンを添加していないた
めに着色が進行し、ラッキョウの表面が褐変することが
ある。そこでラッキョウの商品性を高めるために、様々
な食品添加物による漂白が行われるようになったが、現
在までに満足できうる技術は確立されていない。本発明
方法のように、脱塩と振動かくはんを併用して行うと、
一切の食品素材や添加物を使用しなくても容易に脱色が
短期間のうちに可能となり、しかも、振動かくはん手段
を単独使用した場合よりもその効果が大きいことがわか
った。また、水性液中に漂白作用のある食品及び/又は
食品添加物を添加して、脱塩及び振動かくはん処理を行
ってもよい。更に、ラッキョウ表面のツヤも本発明によ
り優れたものとなっていた。また好ましくない臭気成分
を含有する塩蔵原料を脱塩手段と振動かくはん手段を併
用して処理した場合には脱臭効果も認められた。塩蔵原
料から抜けてきた色素成分及び臭気成分は、必要に応じ
て活性炭等で除去してもよい。
【0017】なお、上記において水性液として調味液を
使用した場合には、塩蔵原料の塩抜きと共に調味漬けも
同時に行うことができる。ここでいう調味液とは、調味
漬けに使用される調味成分(例えば、醤油、有機酸類、
アミノ酸類、糖類等)を含有する水性液のことであり、
その成分配合にかかわらず本発明の方法が適用可能であ
る。また、塩蔵原料の脱塩と調味漬けを行うときに、電
気透析処理単独の場合では、塩蔵原料から調味液への塩
の移行に時間を要するため、調味漬け−脱塩−調味漬け
−脱塩という工程を繰り返し行う必要があった。また、
前記の電気透析処理を行った後でも、塩分を含む調味成
分がラッキョウに浸透するまでに、6〜7日間必要とな
るので、本発明方法と比較すると長期間の漬け込み工程
が必要であった。更に、本発明方法と色を比較したとこ
ろ、出来上がったラッキョウの色は原料の色に近く、白
くは仕上らなかった。また、新たに調製された調味液の
みならず、1度以上使用された調味液でも使用可能であ
る。使用する調味液が着色成分を含有する場合、上記の
数の子やラッキョウの例の場合とは逆に、調味漬けと同
時に着色を行うことが可能となる。
【0018】例えば、梅干しの現行の製法では、原料に
対して塩分が20w/w%程度になるように食塩を添加
して漬け込み熟成させ、流水脱塩を行い調味漬けする。
ところが十分に水を吸収した梅干しを短期間に調味漬け
するのは極めて困難で、調味漬け期間は約2週間から3
週間と非常に長くなっている。そこで生産性を高めるた
めに、種々の物理的、化学的方法で調味漬け期間の短縮
を行っているが、梅干しへの色素成分の着色が遅く、調
味液も十分内部まで浸透しない等の問題が生じ、現在ま
でに品質面で満足できうる形での製造期間の短縮技術は
確立されていない。本発明方法によると、梅干しを脱
塩、調味漬けする際、脱塩及び振動かくはん処理を併用
して行うことによって、製造期間が従来の2分の1から
3分の1程度に短縮できることもわかった。したがっ
て、本発明により脱塩+脱色、脱塩+脱色+調味漬け、
脱塩+着色及び脱塩+着色+調味漬けの場合について各
工程を併用させることによって従来法に比べて個々の製
造時間を大幅に短縮できる。更に、振動かくはん処理を
単独でした場合よりも着色、脱色又は調味漬けの効果が
大きいことがわかった。
【0019】また上記各例において、脱塩及び振動かく
はん処理直後には、塩蔵原料と水性液の食塩含量に差異
が認められることもあるが、振動かくはんを継続するこ
とによって短期間で平衡状態に達するかめ、従来行われ
ているような低温での数日間の漬け込み期間を短縮する
ことができ、そのための数日間分の漬け込み槽や低温倉
庫などの設備を大幅に削減することができる。更に引続
き、調味漬け、袋詰め、殺菌等の次工程へ移行すること
ができる。
【0020】このように、本発明の加工食品の製造方法
は、加工食品用塩蔵原料を振動かくはんと脱塩とを併用
することにより簡単かつ短期間での脱塩、脱色、着色、
調味漬け及び/又は脱臭を行い、風味的に従来のものよ
り同等以上の優れた加工食品の製造を可能にすると共
に、加工食品を製造するのに従来必要とされた水洗によ
る脱色、低温長時間漬け込み等の工程、それらに付随す
る微生物制御、漬け込み原料の上下かくはん等の作業、
及びそれらに必要な設備、機械類を一挙に省略あるいは
削減するものであり、本加工食品業界にとって極めて大
きな経済効果をもたらすものである。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0022】実施例1 軽く水洗いして異物を取り除いた塩蔵ラッキョウ(食塩
濃度20.0w/w%)5.0kgを、10リットル容
のステンレス容器(A)に入れ、これに水性液として表
1の配合の調味液5.0リットルを添加し、超振動αか
くはん機〔日本テクノ(株)〕(B)を設置し、その周
波数を40〜45Hzに調整した。続いて、電気透析槽
セレミオンDU−Ob型槽〔旭硝子(株)〕(C)と
(A)との間に配管を接続し、(B)と(C)とを同時
に作動させて、電気透析脱塩と振動かくはんを行いなが
ら塩蔵ラッキョウの調味漬けを行った。この際、調味液
は循環供給させながら処理した。なお、電解質溶液とし
て5%塩化ナトリウム溶液2リットル、電極液として3
%硫酸ナトリウム溶液2リットルを循環供給し、電流密
度1.7A/dm2 、極間電圧3.0Vで12時間通電
した。また、通電せずに調味液を循環している時点での
ステンレス容器内の調味液の上端部に印を付けておき、
脱塩の進行に伴って減じた分だけの水を補給しつつ処理
を行った。以上の処理終了後のラッキョウ及び調味液の
食塩濃度はそれぞれ6.0w/w%、0.1w/v%で
あったが、5℃の冷蔵庫内で2夜、超振動αかくはん機
で振動かくはんしながら調味漬けを行った後には、塩分
がそれぞれ3.0w/w%、2.9w/v%となりほぼ
平衡に達していた。一方、同じく塩蔵ラッキョウ5kg
を多量の水で洗浄して塩分6.0w/w%程度まで塩抜
きした。これに表1の配合の調味液5リットルを添加し
て、冷蔵庫で7日間漬け込んだ。
【0023】このようにして得られた調味漬けラッキョ
ウ(従来法)と上記の方法で得られた調味漬けラッキョ
ウ(本発明方法)をパネラー5名で官能評価したところ
表2の結果が得られた。また、カラーコンピューター
〔スガ試験器(株)〕でラッキョウの黄色度を測定した
結果を表3に示す。このように、本発明方法の調味漬け
ラッキョウは、漬け込み期間が短くなったにも関わら
ず、表面につやがあり白く仕上っており、調味成分がラ
ッキョウの中心まで良く浸透した高品質のラッキョウの
甘酢漬けであった。また、電気透析単独処理では、従来
法と同じ7日間の漬け込みが必要であり、ラッキョウの
色は原料の色に近く、白くは仕上らなかった。
【0024】
【表1】 表1 ─────────────────────────────────── グルタミン酸ナトリウム 0.01 kg クエン酸 0.0125kg 甘草 0.2 kg 米酢 1.0 リットル 砂糖 1.5 kg 水 2.9 リットル ───────────────────────────────────
【0025】
【表2】 表2 ─────────────────────────────────── 本発明方法 従 来 法 ─────────────────────────────────── 風味の良さ(*1) 12 9 テクスチャーの良さ(*2) 13 11 ツヤ(*3) 11 9 ───────────────────────────────────
【0026】(*1) 0点;風味が良くない〜3点;
風味が良い (*2) 0点;テクスチャーが良くない〜3点;歯切
れが良い (*3) 0点;ツヤが良くない〜3点;ツヤが良い 上記表2の数値は、パネラー5名の合計点である。
【0027】
【表3】 表3 ─────────────────────────────────── 本発明方法 従来法 原料 ─────────────────────────────────── 黄色度(*) 12.5 12.3 23.6 ───────────────────────────────────
【0028】(*) 黄色度 ; 数値が大きいほうが
黄色い。
【0029】実施例2 軽く水洗いして異物を取り除いた塩蔵数の子(食塩濃度
10w/w%)1.0kgを10リットル容のステンレ
ス容器に入れ、これに水5.0リットルを添加した。続
いて実施例1と同様の装置で電気透析脱塩、振動かくは
ん処理を行いながら、塩蔵数の子の脱塩を2時間行っ
た。なお、ステンレス容器内の調味液の上端部に印を付
けておき、脱塩の進行に伴って減じた水を、電気透析処
理後補給した。脱塩後の数の子の塩分は1.31w/w
%であった(本発明方法)。また、同様に軽く水洗いし
た塩蔵数の子1.0kgに5.0リットルの水を添加し
て、通常のかくはん手段でかくはん処理のみを2時間行
った。かくはん後の数の子の塩分は2.28w/w%で
あった(かくはん法)。一方、塩蔵数の子1.0kgを
1.8リットル/時間の水で9時間洗浄して、塩分2.
11w/w%まで塩抜きした(従来法)。
【0030】このようにして得られた数の子と本発明の
方法で得られた数の子を、実施例1と同様に、カラーコ
ンピューターで比較したところ表4の結果が得られた。
このように、本発明による数の子は白く仕上っており、
薬物の残留の心配もなく、また、製造に要する期間も従
来に比べて大幅に削減され、脱塩速度は従来の4分の1
以下に削減された。更に、従来法では水に浸漬している
時間が長いため、卵の表面に濁りが生じたりしたが、本
発明方法では極めて短時間で処理されるためこれらの問
題点も改善され、テクスチャーに関しても全く問題が認
められなかった。また、電気透析脱塩単独処理の場合
は、本発明の併用処理と比較して、数の子の色は原料の
色に近く、白くは仕上らなかった。
【0031】
【表4】 表4 ─────────────────────────────────── 本発明方法 従来法 かくはん法 原 料 ─────────────────────────────────── 黄色度(*) 15.4 32.2 26.2 35.0 ───────────────────────────────────
【0032】(*) 黄色度 ; 数値が大きいほうが
黄色い。
【0033】実施例3 軽く水洗いして異物を取り除いた塩蔵梅(食塩濃度20
w/w%)5.0kgを20リットル容のステンレス容
器に入れ、これに表5の調味液5.0リットル(食塩濃
度8.0w/v%)を添加した。続いて実施例1と同様
の装置で電気透析脱塩、振動かくはん処理を行いなが
ら、塩蔵梅の脱塩を10時間行った。脱塩後の梅の塩分
は10.3w/w%であった。更に、振動かくはん処理
のみを7日間行った。振動かくはん後の梅の塩分は8.
1w/w%であった(本発明方法)。また、前記同様軽
く水洗いして異物を取り除いた塩蔵梅5.0kgに5.
0リットルの表5の調味液を添加して通常のかくはん手
段によるかくはん処理のみを7日間行った。かくはん後
の梅の塩分は14.2w/w%であった(かくはん
法)。一方、塩蔵梅5.0kgを1.8リットル/時間
の水で流水脱塩後、表5の調味液5.0リットルに20
日間調味漬けした(従来法)。
【0034】このようにして得られた調味漬け梅と本発
明の方法で得られた調味漬け梅を比較したところ表6の
結果が得られた。また、実施例1と同様の方法でカラー
コンピューターによる比較を行ったところ、表7の結果
が得られた。このように、本発明による調味漬け梅は、
製造に要する期間が従来に比べて大幅に削減され、調味
漬け期間は従来の約3分の1以下に削減されたにもかか
わらず、調味及び色素成分が梅の核近くまで良く浸透し
た高品質の調味漬け梅であった。また、電気透析脱塩単
独処理の場合は、本発明の併用処理と比較して、同程度
の色、漬け上りに仕上るのに、20日間を要した。
【0035】
【表5】 表5 ─────────────────────────────────── 梅酢 2.0 リットル グルタミン酸ナトリウム 0.05 kg 果糖ブドウ糖液糖 0.32 kg 5′−リボヌクレオチドナトリウム 0.007 kg 赤キャベツ色素 0.002 kg 水 2.6 リットル ───────────────────────────────────
【0036】
【表6】 表6 ─────────────────────────────────── 本発明方法 従 来 法 かくはん法 ─────────────────────────────────── 風味の良さ(*) 12 10 9 調味液の浸透性(**) 13 11 8 ───────────────────────────────────
【0037】(*) 0点;風味が良くない〜3点;
色が良い (**) 0点;調味液が浸透していない〜3点;調味
液が浸透している 上記表6の数値は、パネラー5名の合計点である。
【0038】
【表7】 表7 ─────────────────────────────────── 本発明方法 従来法 かくはん法 ─────────────────────────────────── a値(*) 11.6 10.1 9.1 ─────────────────────────────────── (*) a値 ; 数値が大きいほうが赤く、良く着色している。
【0039】実施例4 軽く水洗いして異物を取り除いた塩蔵大根(食塩濃度1
6w/w%)5.0kgを20リットル容のステンレス
容器に入れ、これに表8の調味液5.0リットルを添加
した。続いて実施例1と同様の装置の調味液循環ライン
内に、活性炭フィルター〔アドバンテック東洋(株)〕
を取り付け、塩蔵大根特有の着色成分を脱色しながら電
気透析脱塩、振動かくはん処理を7時間行った。更に、
食用黄色4号5gを調味液に添加後、振動かくはん処理
のみを1日間行った。振動かくはん後の大根の塩分は
4.1w/w%であった(本発明方法)。また、同様の
前処理で軽く水洗いして異物を取り除いた塩蔵大根5.
0kgに5.0リットルの表8の調味液と食用黄色4号
5gを添加して通常のかくはん手段によるかくはん処理
のみを1日間行った。かくはん後の大根の塩分は8.1
w/w%であった(かくはん法)。一方、塩蔵大根5.
0kgを1.8リットル/時間の水で流水脱塩後、表8
の調味液5.0リットルに入れ、食用黄色4号5g添加
後3日間調味漬けした(従来法)。
【0040】このようにして得られた調味漬け大根と本
発明の方法で得られた調味漬け大根を比較したところ表
9の結果が得られた。このように、本発明による調味漬
け大根は、製造に要する期間が従来に比べて大幅に削減
され、調味漬け期間は従来の約2分の1以下に削減され
たにもかかわらず、調味及び色素成分が大根に良く浸透
した高品質の調味漬け大根であった。
【0041】
【表8】 表8 ─────────────────────────────────── グルタミン酸ナトリウム 0.15 kg ソルビット 0.80 kg 50%乳酸 0.07 kg 食酢 0.20 kg ステビア 0.02 kg 水 10.0 リットル ───────────────────────────────────
【0042】
【表9】 表9 ─────────────────────────────────── 本発明方法 従 来 法 かくはん法 ─────────────────────────────────── 色の良さ(*) 12 10 8 調味液の浸透性(**) 11 9 8 ───────────────────────────────────
【0043】(*) 0点;色が良くない〜3点;色
が良い (**) 0点;調味液が浸透していない〜3点;調味
液が浸透している 上記表9の数値は、パネラー5名の合計点である。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の加
工食品の製造方法によれば、極めて省力化された簡単か
つ効率的、経済的な方法により、従来製品と同等あるい
はそれ以上の品質の加工食品を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 君塚 房夫 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 貝沼 禎介 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性液中の塩蔵原料を、振動かくはん手
    段と脱塩手段を併用して脱塩させることを特徴とする加
    工食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 水性液が、調味液であることを特徴とす
    る請求項1記載の加工食品の製造方法。
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