JPH08227088A - 手振れ補正カメラ - Google Patents

手振れ補正カメラ

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Publication number
JPH08227088A
JPH08227088A JP32696795A JP32696795A JPH08227088A JP H08227088 A JPH08227088 A JP H08227088A JP 32696795 A JP32696795 A JP 32696795A JP 32696795 A JP32696795 A JP 32696795A JP H08227088 A JPH08227088 A JP H08227088A
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JP
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camera
correction
shake
switch
camera shake
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Application number
JP32696795A
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English (en)
Inventor
Hidenori Miyamoto
英典 宮本
Tatsuo Amanuma
辰男 天沼
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手振れ補正を行わない場合には撮影準備時間
を短くする。 【解決手段】 振れ補正制御禁止スイッチ17を有する
手振れ補正カメラに適用され、振れ補正制御禁止スイッ
チがオンか否かによって手振れ補正を行うか否かを判定
し、その後は振れ補正制御禁止スイッチを受け付け禁止
状態にする。次に、角速度検出回路22,23を起動
し、角速度ゼロの電圧レベルを検出するためにタイマ計
測を開始する。測光および焦点調節情報検出処理が終了
すると、手振れ補正を行う場合には、手振れ量に応じて
振れ状態表示器13の表示を変化させる。半押しスイッ
チ15がオフになると、振れ補正制御禁止スイッチ17
の受け付け禁止状態を解除する。レリーズスイッチ16
がオンになると、手振れ補正を行わない場合には、タイ
マがタイムアップする前にシャッタ103を開閉させて
露光を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラに生じた手
振れを検出し、その検出結果に基づいて手振れを補正し
て撮影を行う手振れ補正カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラに生じた手振れを検出してその手
振れを補正する手振れ補正カメラが知られている。手振
れ量の検出には通常、角速度センサが用いられる。角速
度センサは手振れ量に応じた電圧を出力するが、手振れ
量の絶対値を出力するわけではない。そこで、従来の手
振れ補正カメラは、まず角速度センサの出力を所定時間
サンプリングして角速度ゼロの電圧レベル(以下、基準
レベルと呼ぶ)を求め、以下この基準レベルと角速度セ
ンサの出力とに基づいて手振れ量を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記基準レ
ベルを精度よく演算するには数百ms〜1秒程度の時間
を要し、この時間が経過するまでは手振れ検出および手
振れ補正ができないため、撮影準備が整うまでにかなり
の時間を要する。一方、動きの早い被写体を高速のシャ
ッタ速度で撮影する場合には、手振れ補正を行う必要性
は特になく、このような場合に手振れ補正を行うと、撮
影準備に時間がかかるためにシャッタチャンスを逃して
しまうおそれがある。
【0004】また、角速度センサに電源電圧を供給した
直後は角速度センサの出力がばらつくため、信頼性のあ
る手振れ検出を行うためには、角速度センサを起動して
から所定時間経過後に手振れ検出を開始するのが望まし
い。したがって、この分のタイムラグも発生する。この
他にも、補正レンズの駆動安定時間を確保する必要等が
あり、精度の高い手振れ補正を行うためには、レリーズ
スイッチがオンになってから実際に露光が開始されるま
でにかなりの時間を必要とする。
【0005】本発明の目的は、手振れ補正を行うか否か
を選択できるようにし、手振れ補正を行わない場合には
撮影準備時間を短くするようにした手振れ補正カメラを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】実施の形態を示す図1に
対応づけて本発明を説明すると、本発明は、撮影準備指
示信号および撮影開始指示信号を出力する第1の操作部
材15,16と、撮影開始指示信号が出力されるとシャ
ッタ103を開閉させて露光を行う露光制御手段と、カ
メラに生じた手振れを検出する手振れ検出手段22,2
3と、少なくとも露光中に、検出された手振れを打ち消
す補正を行う手振れ補正手段102と、を備えた手振れ
補正カメラに適用され、手振れ補正手段102による補
正を行うか否かを、第2の操作部材17の操作に応じて
選択する選択手段を備え、補正を行うことが選択される
と撮影開始指示信号が出力されてから所定時間経過後に
シャッタ103を開閉させ、補正を行わないことが選択
されると撮影開始指示信号が出力されてから所定時間を
経過する前にシャッタ103を開閉させるように露光制
御手段を構成することにより、上記目的は達成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載された手振れ
補正カメラにおいて、補正を行うか否かをいったん選択
した後に第2の操作部材17が操作されても、少なくと
も撮影準備指示信号が出力されている期間内は事前に選
択した状態を保持するように選択手段を構成するもので
ある。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載された
手振れ補正カメラにおいて、撮影準備指示信号がいった
ん出力されなくなった後に再度出力されると、第2の操
作部材17の操作に応じて補正を行うか否かを再度選択
するように選択手段を構成するものである。請求項4に
記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された手
振れ補正カメラにおいて、第2の操作部材17を自己復
帰型のスイッチとしたものである。請求項5に記載の発
明は、請求項2に記載された手振れ補正カメラにおい
て、補正を行なうか否かの選択状態を識別表示する表示
手段13と、補正を行なう場合は第1の表示形態で、補
正を行なわない場合は第1の表示形態とは異なる第2の
表示形態で表示を行ない、選択手段により補正を行うか
否かの選択状態が保持されている間は、その保持した選
択状態の表示を継続するように表示手段を制御する表示
制御手段を備えるものである。
【0007】請求項1に記載の発明では、第2の操作部
材17、例えば振れ補正制御禁止スイッチ17の操作に
よって補正を行うことが選択されると、レリーズスイッ
チ16がオンになって撮影開始指示信号が出力されてか
ら所定時間経過後にシャッタ103を開閉させ、補正を
行わないことが選択されると、撮影開始指示信号が出力
されてから所定時間が経過する前にシャッタ103を開
閉させる。請求項2に記載の発明では、補正を行うか否
かをいったん選択すると、その後少なくとも撮影準備指
示信号が出力されている期間内は、第2の操作部材17
が操作されても事前に選択した状態を切り換えないよう
にする。請求項3に記載の発明の選択手段は、撮影準備
指示信号がいったん出力されなくなると、その後に撮影
準備指示信号が出力されたときの第2の操作部材17の
操作によって補正を行うか否かを再度選択する。請求項
4に記載の発明では、第2の操作部材17として自己復
帰型のスイッチを用いるため、操作性が向上する。請求
項5に記載の発明では、手振れ補正を選択する場合は選
択しない場合と異なった表示形態で表示手段13に表示
される。たとえば点灯と点滅で識別することができる。
また、選択手段で選択した状態を保持する間は表示の形
態も保持される。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明による手振れ補正カ
メラの一実施の形態のブロック図である。1は撮影レン
ズ群であり、4枚のレンズで構成される。このうち、1
01は光軸上を移動可能なフォーカスレンズ、102は
図示のX軸(水平)方向、Y軸(鉛直)方向を移動可能
な手振れ補正レンズ(以下、補正レンズと呼ぶ)であ
り、補正レンズ102の手前にはシャッタ103が配設
されている。2は手振れ量を検出して補正レンズ102
の移動制御を行うCPUである。CPU2は、タイマ、
A/D変換器およびカウンタ等が一体となったワンチッ
プマイクロコンピュータで構成され、カメラの全シーケ
ンスを制御する。
【0010】3はシャッタを開閉させるモータ、4は補
正レンズ102をX軸方向に移動させるモータ、5は補
正レンズ102をY軸方向に移動させるモータ、6はフ
ォーカスレンズ101を光軸方向に移動させるモータで
ある。7〜10はそれぞれモータ3〜6を駆動するため
のモータ駆動回路である。各モータ駆動回路7〜10
は、電源電圧の変動の影響を受けない定速駆動を行うべ
く、モータ駆動量に応じて間欠供給電力のパルス幅を変
えるいわゆるデューティ駆動によって各モータ3〜6を
駆動する。この際、各モータ駆動回路7〜10には、C
PU2から駆動方向信号と駆動デューティ信号が入力さ
れる。この駆動方向信号によってモータ3〜6の駆動方
向が、駆動デューティ信号によってモータ3〜6の駆動
量が指示される。各モータ3〜6の回転は、不図示の補
正レンズ駆動メカ系により直線運動に変換され、これに
より補正レンズ102は、撮影レンズ群1の光軸に直交
する2軸である図示のX軸、Y軸方向にそれぞれ移動可
能とされる。
【0011】11は被写体輝度を測定する測光回路、1
2は焦点調節情報を検出する焦点調節情報検出回路、1
3は手振れ状態を表示する振れ表示器である。14はカ
メラ各部に電源を供給するメインスイッチ、15は不図
示のレリーズボタンの半押しでオンする半押しスイッ
チ、16はレリーズボタンの全押しでオンするシャッタ
のレリーズスイッチである。メインスイッチ14は、ス
イッチ操作後に初期位置に自己復帰するいわゆる自己復
帰型のスイッチであり、電源オン時にメインスイッチ1
4が操作されると電源はオフし、電源オフ時にメインス
イッチ14が操作されると電源はオンする。一方、半押
しスイッチ15およびレリーズスイッチ16は、それぞ
れレリーズボタンの操作中に限りオンする。
【0012】17は手振れ補正の禁止を指示する振れ補
正制御禁止スイッチである。このスイッチ17も自己復
帰型のスイッチであり、このスイッチ17がオンする
と、CPU2は手振れを補正せずに撮影処理を行う。
【0013】18は補正レンズ102のX軸方向の位置
を検出するレンズ位置検出回路、19は補正レンズ10
2のY軸方向の位置を検出するレンズ位置検出回路、2
0はフォーカスレンズ101の位置を検出するレンズ位
置検出回路である。各レンズ位置検出回路18〜20か
らは、各レンズの移動量に応じたパルスが出力され、C
PU2はこのパルス数を計測することにより、各レンズ
の位置および移動量を検出する。また、所定時間単位の
移動量により、各レンズの移動速度を検出する。
【0014】21は撮影処理に必要な調整値等のデータ
を記憶するEEPROMであり、CPU2は必要に応じ
て記憶されている内容を読み出す。22はX軸回りの手
振れによる角速度を検出する角速度検出回路、23はY
軸回りの手振れによる角速度を検出する角速度検出回路
である。各角速度検出回路22,23の出力は、角速度
の大きさに応じて変化し、一般には角速度が大きいほ
ど、出力の振幅が大きくなる。
【0015】図2はCPU2によるメイン処理を示すフ
ローチャートである。CPU2はメインスイッチ14が
オンすると、このフローチャートの処理を開始する。図
2のステップS1では、CPU2内部のレジスタ等の初
期化を行う。ステップS2では、半押しスイッチ15が
オンか否かを判定する。判定が肯定されるとステップS
3に進み、後述する図3〜8の撮影処理を行ってステッ
プS4に進む。ステップS2の判定が否定されるとステ
ップS4に進み、メインスイッチ14がオンか否かを判
定する。判定が肯定されるとステップS2に戻り、判定
が否定されると処理を終了する。
【0016】図3〜8は図2のステップS3の撮影処理
の詳細を示すフローチャートである。図3のステップS
11では振れ補正制御禁止スイッチ17が受付禁止状態
か否かを判定する。判定が否定されるとステップS12
に進み、振れ補正制御禁止スイッチ17はオンか否かを
判定する。判定が肯定されるとステップS13に進み、
フラグAを「1」にする。ここで、フラグAとは、手振
れ補正を行うか否かを示すフラグであり、「1」の場合
には手振れ補正を行わないことを示す。ステップS14
では、振れ補正制御禁止スイッチ17を受付禁止状態に
してステップS18に進む。
【0017】ステップS12の判定が否定されるとステ
ップS15に進み、フラグAを「0」にする。ステップ
S16では、振れ補正制御禁止スイッチ17を受付禁止
状態にしてステップS20に進む。ステップS11の判
定が肯定されるとステップS17に進んでフラグAが
「1」か否かを判定し、判定が肯定されるとステップS
18に進み、判定が否定されるとステップS20に進
む。
【0018】ステップS18では角速度検出回路22,
23を起動する。これにより、角速度検出回路22,2
3から手振れに応じた角速度信号が出力される。ステッ
プS19ではタイマ計測を開始する。このタイマでは、
角速度ゼロに相当する電圧レベル(以下、角速度ゼロ電
圧と呼ぶ)を決定するまでのデータサンプリングを行う
ために必要な時間(以下、角速度ゼロ算出時間と呼ぶ)
が計測される。この角速度ゼロ算出時間は実験等によっ
て求められ、例えば約900msである。なお、ここで
角速度ゼロ電圧を求めるのは、角速度検出回路22,2
3の出力電圧から角速度ゼロ電圧を引くことにより、正
確な角速度が求まるためである。
【0019】ステップS20では、フラグBを「0」に
初期設定する。このフラグBは、前述したタイマがタイ
ムアップ(例えば900ms経過)したか否かを示すも
のであり、タイムアップすると、「0」から「1」に変
化する。ステップS21では、測光回路11に信号を送
り、測光処理を開始する。ステップS22では、焦点調
節情報検出回路12に信号を送り、焦点検出処理を開始
する。ステップS23では、測光結果に基づきAE演算
を行って、絞り値およびシャッタ速度を求める。ステッ
プS24では、焦点検出結果に基づいてFM演算を行っ
て、電子閃光装置使用時の制御絞り値を求める。
【0020】ステップS25では、フラグAが「0」か
否かを判定する。判定が肯定されるとステップS26に
進み、角速度検出回路22,23の出力が安定する時間
を確保するため、(1)式に基づいてウエイト時間(以
下、角速度検出回路安定時間と呼ぶ)T1を求め、この
時間だけステップS26に留まる。
【数1】 T1=300ms−(測光処理時間+焦点調節情報検出時間)・・・(1) このステップS26では、測光および焦点調節情報検出
に要する時間にかかわらず、角速度検出回路22,23
を起動してから300msが経過するまでウエイトす
る。これにより、例えば強制無限モードや長秒時モード
が選択されて、測光処理または焦点検出処理が短時間に
終了しても、角速度検出回路22,23に電源を供給し
てから300ms経過後にステップS27以降の処理が
行われる。
【0021】一方、ステップS25の判定が否定された
場合、すなわち手振れ補正を行わない場合は、ステップ
S26の処理を行うことなくステップS27に進む。こ
れにより、撮影準備時間を短縮できる。ステップS27
では、ステップS16の焦点検出結果に基づいてフォー
カスレンズ101を移動させる。このフォーカスレンズ
101の移動に要する時間は約100msである。
【0022】ステップS28では、フラグAが「0」か
否かを判定する。判定が肯定されるとステップS29に
進み、検出された手振れ量が所定の閾値より小さいか否
かを判定する。判定が肯定されるとステップS30に進
み、振れ状態表示器13を点灯表示し、手振れの補正が
可能であることを報知する。ステップS29の判定が否
定されるとステップS31に進み、振れ状態表示器13
を例えば2Hzで点滅表示し、手振れが大きくて補正が
不可能であることを報知する。
【0023】ステップS30〜S32のいずれかの処理
が終了するとステップS33に進み、フラグBが「0」
か否かを判定する。判定が肯定されるとステップS34
に進み、タイマがタイムアップしたか否かを判定する。
判定が肯定されるとステップS35に進み、フラグBを
「1」に設定する。ステップS33の判定が否定された
場合、ステップS34の判定が否定された場合およびス
テップS35の処理が終了した場合はともにステップS
36に進み、レリーズスイッチ16がオンか否かを判定
する。判定が否定されると図6のステップS37に進
み、半押しスイッチ15がオンか否かを判定する。判定
が肯定されるとステップS38に進み、以後ステップS
38〜S41では、前述した図5のステップS28〜S
31と同様の処理を行う。
【0024】ステップS37の判定が否定されるとステ
ップS43に進み、振れ補正制御禁止スイッチ17の受
け付け状態を解除する。これにより、振れ補正制御禁止
スイッチ17を操作することにより、手振れ補正を行う
か否かを選択できるようになる。ステップS44では、
角速度検出回路22,23の起動を停止する。ステップ
S45では、フラグBが「0」か否かを判定する。判定
が肯定されるとステップS46に進み、タイマをストッ
プする。ステップS45の判定が否定された場合とステ
ップS46の処理が終了した場合はともにステップS4
7に進み、振れ状態表示器13の表示を停止させてリタ
ーンする。
【0025】一方、図5のステップS36の判定が肯定
されると図7のステップS48に進み、セルフモードか
否かを判定する。セルフモードとは、レリーズスイッチ
16がオンになった後、セルフタイマによって指定され
た時間が経過した後に、シャッタ103を作動させるモ
ードをいう。
【0026】ステップS48の判定が否定されるとステ
ップS49に進み、赤目モードか否かを判定する。赤目
とは、電子閃光装置の光が被写体人物の眼底の毛細血管
に反射して目が赤く撮影されることをいう。このため、
露光前に電子閃光装置から弱い光を被写体人物に照射
(以下、プリ発光と呼ぶ)して瞳孔を閉じさせてから露
光を行うようにしたものが、赤目モードである。この赤
目モードが選択されている場合にはステップS50に進
み、露光前1秒間のプリ発光を行う。
【0027】赤目モードが選択されていない場合にはス
テップS51に進み、フラグAが「0」か否かを判定す
る。判定が肯定されるとステップS52に進み、レリー
ズボタンの押下による振れがなくなるまでウエイトす
る。以下、このウエイト時間をショック回避時間T2と
呼ぶ。ここで、ショック回避時間T2を設けたのは、レ
リーズボタンの押下時の手振れは一時的であり、この期
間中に補正レンズ102を移動させても、露光中の手振
れを補正したことにはならないためである。また、補正
レンズ102を無駄に移動させることになり、バッテリ
を無駄に消費することになるため、ショック回避時間が
経過した後に手振れ補正処理を開始するようにしたもの
である。
【0028】ステップS51の判定が否定されるとステ
ップS53に進み、振れ表示器13を消灯する。このよ
うに、手振れ補正を行わない場合は、ショック回避時間
T2分のウエイトを行わずに以降の処理を行う。また、
ステップS48の判定が肯定されるとステップ54に進
み、セルフタイマによって予め指定された時間だけタイ
マ計測を行う。ステップS50、S52,S54のいず
れかの処理が終わるとステップS55に進み、振れ表示
器13の表示を消灯させる。ステップS56では、フラ
グBが「1」か否かを判定する。判定が否定されるとス
テップS57に進み、タイマがタイムアップしたか否か
を判定する。判定が否定されるとステップS57に留ま
り、判定が肯定されるとステップS58に進む。このス
テップS56,S57の判定を設けたのは、フラグBが
「0」の間はまだ角速度ゼロの電圧レベルが求まってお
らず、この間に手振れ補正を行っても精度の高い補正は
できないからである。
【0029】一方、手振れ補正を行わない場合は角速度
ゼロの電圧レベルを求める必要がないため、ステップS
56,S57の処理を行わないようにし、撮影準備時間
の短縮化を図る。なお、角速度ゼロ電圧の演算は、例え
ばCPU2に所定時間ごとにタイマ割り込みをかけ、そ
のタイマ割り込み処理の中で行う。
【0030】ステップS56またはS57の判定が肯定
された場合、あるいはステップS53の処理が終了した
場合はともにステップS58に進み、リセット位置にあ
る補正レンズ102を撮影レンズ群1の光軸に沿って移
動させる。ステップS59では、フラグAが「0」か否
かを判定する。判定が肯定されるとステップS60に進
み、手振れ補正処理を開始する。具体的には、角速度検
出回路22,23の出力と、演算した角速度ゼロ電圧と
に基づいて、手振れ量に応じた真の角速度を求め、これ
により補正レンズ102の移動量を演算して、モータ駆
動回路8,9に駆動方向信号と駆動デューティ信号を送
出する。
【0031】ステップS61では、補正レンズ102の
移動が安定するまでの時間(以下、助走制御時間と呼
ぶ)T3だけウエイトする。すなわち、手振れ補正処理
を開始した直後は、モータ駆動回路8,9の信号遅延や
補正レンズ駆動メカ系の振動等により、補正レンズ10
2の移動が不安定になるため、このような状態でシャッ
タ103を開閉すると、ぶれの大きい撮影画像が得られ
るおそれがある。そこで、助走制御時間を設けて、補正
レンズ102の移動が安定した後にシャッタ103を開
閉させる。この助走制御時間は、例えば20ms程度で
ある。
【0032】ステップS61の処理が終了した場合とス
テップS59の判定が否定された場合はともにステップ
S62に進み、シャッタ103を開くためのシャッタ開
処理を行う。このように、手振れ補正を行わない場合に
は、助走制御時間T3分のウエイをかけずにシャッタ開
処理を行う。そして、前述したAE演算によって演算さ
れた所定時間が経過した後、ステップS63に進んでシ
ャッタ103を閉じるためのシャッタ閉処理を行う。
【0033】ステップS64では、手振れ補正処理を停
止する。すなわち、モータ駆動回路8,9への信号送出
を停止し、補正レンズ102を停止させる。ステップS
65では、角速度検出回路22,23に信号を送り、角
速度検出を停止させる。ステップS66では、補正レン
ズ102をリセット位置に待避させる。ステップS67
では、フォーカスレンズ101をリセット位置に待避さ
せる。ステップS49では、不図示のフィルム給送回路
に信号を送り、フィルムを巻き上げてリターンする。
【0034】以上、図3〜8の撮影処理の動作をまとめ
ると、振れ補正制御禁止スイッチ17がオンか否かによ
って手振れ補正を行うか否かを判定し、判定した後は振
れ補正制御禁止スイッチ17を受け付け禁止状態にす
る。次に、角速度検出回路22,23を起動し、角速度
ゼロの電圧レベルを検出するためにタイマ計測を開始す
る。測光および焦点調節情報検出処理が終了した後、角
速度検出回路22,23が安定するまでの時間T1だけ
ウエイトした後、フォーカスレンズ101を移動させて
焦点検出を行う。手振れ補正を行わない場合には振れ状
態表示器13の表示を固定表示(8Hzの点滅表示)に
し、一方、手振れ補正を行う場合には手振れ量に応じて
振れ状態表示器13の表示を変更する。すなわち、手振
れ防止補正を選択しないときの表示形態と、手振れ防止
補正を選択したときの表示形態とを異なる表示形態と
し、さらには手振れ防止補正を選択した場合に手振れ補
正が行なわれる場合と行なわれない場合とでも表示形態
を変更しているので、操作者は手振れ補正動作の状態を
容易に理解できる。
【0035】次に、レリーズスイッチ16がオンか否か
を判定し、判定が否定されると半押しスイッチ15がオ
ンか否かを判定し、判定が肯定されると振れ補正制御禁
止スイッチ17の受け付け禁止状態を解除する。一方、
半押しスイッチ15がオフされると角速度検出回路2
2,23の起動を停止し、かつ振れ状態表示器13の表
示も停止する。
【0036】一方、レリーズスイッチ16がオンであれ
ば、セルフモードおよび赤目モードの判定処理を行い、
レリーズ時のシャッタ回避時間T2だけウエイトした
後、振れ状態表示器13の手振れ表示を停止する。そし
て、タイマがタイムアップするまでウエイトした後、補
正レンズ102を光軸上に移動させて手振れ補正を開始
する。補正開始後、補正レンズ102の移動が安定する
までの時間T3だけウエイトした後、シャッタの開閉処
理を行う。
【0037】このように、上記実施の形態は、振れ補正
制御禁止スイッチ17を設けたため、手振れ補正を行う
か否かを撮影者の好みや都合によって任意に選択でき
る。また、振れ補正制御禁止スイッチ17の状態によっ
て手振れ補正を行うか否かをいったん選択すると、その
後は半押しスイッチ15がオンされている間は振れ補正
制御禁止スイッチ17の操作を受け付けないようにした
ため、スイッチ17を誤って操作してもモードが切り換
わることはなく、カメラの撮影処理動作が安定する。ま
た、そのモードを保持している間、手振れ防止動作の要
否を示す表示も継続して行なうようにしているから、現
在の手振れ防止動作選択状態を目視で容易に確認でき
る。また、振れ補正制御禁止スイッチ17を自己復帰型
のスイッチにするため、撮影者がスイッチを元の初期位
置に戻す必要がなく、操作性が向上する。
【0038】なお、上記実施の形態の角速度検出回路安
定時間T1、ショック回避時間T2、助走制御時間T3
および角速度ゼロ算出時間をEEPROM20に格納し
ておき、CPU2が図3のステップS1の初期化処理を
行う際に、上記各時間を読み込むようにしてもよい。あ
るいは、上記各時間を何種類か用意して、それらの中か
ら撮影者が選択できるようにしてもよく、または、各時
間を自由に変更できるようにしてもよい。
【0039】上記実施の形態では、手振れ補正を行うか
否かを選択するスイッチとして振れ補正制御禁止スイッ
チ17を設けたが、このスイッチ17は単独のスイッチ
とする必要はなく、コマンドダイアル等の他のスイッチ
と共用してもよい。上記実施の形態では、撮影処理の中
で振れ補正制御禁止スイッチ17の状態を検出している
が、振れ補正制御禁止スイッチ17が操作されると割り
込みをかけ、この割り込み処理の中で振れ補正制御禁止
スイッチ17の状態を検出してもよい。上記実施の形態
では、カメラに発生した手振れを角速度検出回路22,
23によって検出する例を示したが、角速度検出回路2
2,23の代わりに、角速度以外の加速度や位置変化等
を検出するセンサ回路を設けて手振れを検出してもよ
い。
【0040】このように構成された実施の形態にあって
は、半押しスイッチ15およびレリーズスイッチ16が
第1の操作部材に、図8のステップS59〜S63が露
光制御手段に、角速度検出回路22,23が手振れ検出
手段に、補正レンズ102が手振れ補正手段に、振れ補
正制御禁止スイッチ17が第2の操作部材に、図3のス
テップS11〜S16が選択手段に、表示器13が表示
手段に、CPU2が表示制御手段に、それぞれ対応す
る。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、手振れ補正手段による補正を行うか否かを選択す
る選択手段を設け、補正を行わないことが選択される
と、撮影開始指示信号が出力されてから所定時間を経過
する前にシャッタを開閉するようにしたため、レリーズ
ボタンが全押しされると即座に撮影を開始でき、シャッ
タチャンスを逃すことがなくなる。請求項2に記載の発
明によれば、補正を行うか否かをいったん選択した後
は、撮影準備指示信号が出力されている期間内に第2の
操作部材が操作されても補正を行うか否かの選択ができ
ないようにしたため、誤って第2の操作部材を操作して
も補正を行うか否かの選択が切り換わることはなく、カ
メラの動作が安定化する。請求項3に記載の発明によれ
ば、撮影準備指示信号がいったん出力されなくなると、
その後は第2の操作部材の操作によって手振れ補正を行
うか否かを選択できるようにしたため、補正を行うか否
かの選択を簡易に行えるとともに、第2の操作部材の誤
操作も防げる。請求項4に記載の発明によれば、第2の
操作部材を自己復帰型のスイッチとしたため、第2の操
作部材の操作後に元の初期位置に戻す必要がなく、操作
性が向上する。請求項5に記載の発明によれば、手振れ
補正を選択する場合は選択しない場合と異なった表示形
態で表示手段に表示し、また、選択手段で選択した手振
れ要否の状態を保持する間は表示の形態も保持するよう
にしたので、目視で手振れ補正の選択状態を容易に確認
できるとともに、保持されている手振れ要否状態も引続
き目視で確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による手振れ補正カメラの一実施の形態
のブロック図である。
【図2】図1に示すCPUのメイン処理を示すフローチ
ャートである。
【図3】図1に示すCPUの撮影処理を示すフローチャ
ートである。
【図4】図3に続くフローチャートである。
【図5】図4に続くフローチャートである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【図8】図7に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮影レンズ群 2 CPU 3〜6 モータ 7〜10 モータ駆動回路 11 測光回路 12 焦点調節情報検出回路 13 振れ状態表示器 14 メインスイッチ 15 半押しスイッチ 16 レリーズスイッチ 17〜19 レンズ位置検出回路 20 EEPROM 21,22 角速度検出回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影準備指示信号および撮影開始指示信
    号を出力する第1の操作部材と、 前記撮影開始指示信号が出力されるとシャッタを開閉さ
    せて露光を行う露光制御手段と、 カメラに生じた手振れを検出する手振れ検出手段と、 少なくとも露光中に、前記検出された手振れを打ち消す
    補正を行う手振れ補正手段と、を備えた手振れ補正カメ
    ラにおいて、 前記手振れ補正手段による前記補正を行うか否かを、第
    2の操作部材の操作に応じて選択する選択手段を備え、 前記露光制御手段は、前記補正を行うことが選択される
    と前記撮影開始指示信号が出力されてから所定時間経過
    後に前記シャッタを開閉させ、前記補正を行わないこと
    が選択されると前記撮影開始指示信号が出力されてから
    前記所定時間を経過する前に前記シャッタを開閉させる
    ことを特徴とする手振れ補正カメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された手振れ補正カメラ
    において、 前記選択手段は、前記補正を行うか否かをいったん選択
    した後に前記第2の操作部材が操作されても、少なくと
    も前記撮影準備指示信号が出力されている期間内は事前
    に選択した状態を保持することを特徴とする手振れ補正
    カメラ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された手振れ補正カメラ
    において、 前記選択手段は、前記撮影準備指示信号がいったん出力
    されなくなった後に再度出力されると、前記第2の操作
    部材の操作に応じて前記補正を行うか否かを再度選択す
    ることを特徴とする手振れ補正カメラ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載された手
    振れ補正カメラにおいて、 前記第2の操作部材は、自己復帰型のスイッチであるこ
    とを特徴とする手振れ補正カメラ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載された手振れ補正カメラ
    において、 前記補正を行なうか否かの選択状態を識別表示する表示
    手段と、 前記補正を行なう場合は第1の表示形態で、前記補正を
    行なわない場合は前記第1の表示形態とは異なる第2の
    表示形態で表示を行ない、前記選択手段により前記補正
    を行うか否かの選択状態が保持されている間は、その保
    持した選択状態の表示を継続するように前記表示手段を
    制御する表示制御手段を具備することを特徴とする手振
    れ補正カメラ。
JP32696795A 1994-12-19 1995-12-15 手振れ補正カメラ Pending JPH08227088A (ja)

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JP31480394 1994-12-19
JP6-314803 1994-12-19
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008107665A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Pentax Corp 手ぶれ補正装置を備えたカメラ

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