JPH08226748A - 冷気循環式ショーケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】庫内照明用の蛍光灯や冷気循環用ファンのリー
ド線は外箱の断熱壁にあけられた貫通孔を通して引き出
され、外箱前面上に設けられた端子台に接続されるが、
庫内側の冷熱がリード線を熱伝導して外箱外側に引出さ
れたリード線を冷却させ結露させたり、露で床を濡らす
不具合を生じさせていた、この不具合の解消を図る。 【構成】リード線８１は断熱壁で形成される外箱２にあ
けられた貫通孔２５を通して引出され、外箱前面上の取
付板２２上の端子台８に接続される。前記貫通孔２５
を、従来断熱壁に直角方向にあけられていたのを、非直
角この場合床面に平行にあけることにより、貫通孔２５
を長くし断熱壁内のリード線８１の長さを長くする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は庫内空気を冷却器を通
して循環させ、庫内商品を冷却保冷する冷気循環式ショ
ーケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のショーケースとして図４に示す
オープンショーケースが公知である。図においてオープ
ンショーケースの本体ケース１は前面に開口部１ａを有
する断面略コ字形をなし、断熱壁でなる外箱２と内箱３
とで構成され、前記断熱壁は発泡断熱材の両側をサンド
イッチ状に薄い金属板で挟んで形成される。内箱３の内
方には庫内４が、外箱２と内箱３との間には冷気循環路
５が形成される。前記庫内４は棚４１によって上下多段
に仕切られ、かつ庫内上部にはキャノピ用蛍光灯４２ａ
及び棚４１前端にはそれぞれ蛍光灯４２が設置される。
そして前記蛍光灯４２，４２ａの安定器４３が外箱２の
前端部に形成されるキャノピ２１内に収設される。前記
冷気循環路５は両端が前記開口部１ａの上下両端に臨ん
で互いに対向して開口する吹出口５ａ及び吸込口５ｂを
なし、循環路内にはファン６及び冷却器７が配設され
る。更に図５の拡大図に示すように、外箱２の下部前面
上に取付板２２を設け、ここに端子台８を設置し、図示
しない電源からの配線、又冷却器７と共に冷凍サイクル
を構成する圧縮機等からの配線が接続される。一方前記
蛍光灯４２，４２ａやファン６の配電線としてなるリー
ド線８１は冷気循環路５の壁面に沿って配線され、断熱
壁に直交するように外箱２に形成された貫通孔２３を通
して外箱２の外側に引出して前記端子台８に接続され
る。貫通孔２３は隙間を断熱性パテ２４で埋めシールさ
れる。

【０００３】上記オープンショーケースは棚４１を利用
して庫内４に多量の商品が陳列収納され、客が見易いよ
うに蛍光灯４２によって照明される。一方ファン６によ
って、庫内空気が吸込口５ｂから冷気循環路５内に吸込
まれ冷却器７を通って冷却空気となり、この冷却空気が
吹出口５ｂから吹出して開口部１ａに冷気エァーカーテ
ンを形成するとともに庫内４を冷却し循環する。しかし
て庫内の商品が冷蔵される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来のオープ
ンショーケースでは庫内４や冷気循環路５内の冷熱がリ
ード線８１を熱伝導して外箱２の外側に引出されている
リード線８１ａに結露させ、又時にはこの露が床を濡ら
す等の不具合が生じていた。上記不具合を解消するため
に、図６に示すようにリード線８１の貫通孔２３を貫通
する部分を断熱シート８２で被覆することが試みられた
が、手数がかかる割に効果が小さく実用するに到らなか
った。

【０００５】この発明は前記庫内側冷熱のリード線に介
しての熱伝導による不具合を解消することのできる冷気
循環式オープンショーケースを提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、一面が開口する断面略コ字形の
本体ケースが、断熱壁でなる外箱と内方に庫内を形成す
る内箱とで構成され、かつ前記外箱と内箱との間がファ
ン及び冷却器の配設された冷気循環路をなし、前記外箱
の断熱壁に設けられた貫通孔を通して配電線が前記冷気
循環路内に導かれる冷気循環式ショーケースにおいて、
前記配電線の前記断熱壁内の長さを長くするための延長
手段を備えるものとする。

【０００７】

【作用】断熱壁内のリード線を長くすることによって、
リード線の電気抵抗により発生する熱の断熱壁内に蓄積
される総量が増大する。これによりリード線を伝わる冷
熱を断熱壁内で消去させ外箱外側の冷却を防止すること
ができる。

【０００８】

【実施例】図１はこの発明の第１の実施例を示すもの
で、図４及び図５と共通あるいは同一の部分は同じ符号
で示す。図１において、外箱２の貫通孔２５は、断熱壁
の床面に対して傾斜する傾斜部に床面に平行に形成され
ており、断熱壁に対して非直角になることから断熱壁に
直角に形成された従来の貫通孔２３（図５）に比べてか
なり長くなる。

【０００９】前述の構成において、長い貫通孔２５に伴
ってリード線８１の貫通孔２５を通る部分が長くなる。
前記リード線８１は電流が流れるのに伴って電気抵抗に
よる熱を発生するが、この熱は断熱壁に阻まれて外部に
逃げることなくリード線８１を温める。前記断熱壁内の
リード線が長くなり断熱壁内にこもる熱量が増大するこ
とから、熱伝導によりリード線を伝わってくる庫内側の
冷熱を断熱壁内で消去させることができる。従って外箱
２の前方に引出されたリード線８１ａは外気と同じ温度
に保たれ結露することが防止される。

【００１０】図２はこの発明の第２の実施例を示すもの
で、この実施例では貫通孔２６は外箱２の断熱壁壁面に
直角にあけられるが断熱壁内で略Ｚ字形に形成される。
これにより貫通孔２６が長くなり、延いては断熱壁内の
リード線８１の長さが長くなることから、この実施例に
おいても第１の実施例と同じ作用により同様の効果が得
られる。

【００１１】図３はこの発明の第３の実施例を示す。こ
の実施例では貫通孔２３は従来のオープンショーケース
の貫通孔２３（図５）と同様に形成される。しかしリー
ド線８１は従来と異なり、配線の際に蛇行させて貫通孔
２３内で蛇行部８１ｂが形成される、これにより断熱壁
内でのリード線８１の長さが従来に比べて格段に長くな
り、この実施例においても第１の実施例と同じ作用によ
り同様の効果が得られる。

【００１２】

【発明の効果】この発明によれば、一面が開口する断面
略コ字形の本体ケースが、断熱壁でなる外箱と内方に庫
内を形成する内箱とで構成され、かつ前記外箱と内箱と
の間がファン及び冷却器の配設された冷気循環路をな
し、前記外箱の断熱壁に設けられた貫通孔を通して配電
線が前記冷気循環路内に導かれる冷気循環式ショーケー
スにおいて、前記配電線の前記断熱壁内の長さを長くす
るための延長手段を備えるようにしたので、庫内側の冷
熱がリード線を熱伝導し、外箱から引出されているリー
ド線を冷却させるのを防止することができる。従ってリ
ード線に露が生じたりこの露が床を濡らしたりすること
を排除できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施例を示すオープンショー
ケースの発明要部の断面図

【図２】この発明の第２の実施例を示すオープンショー
ケースの発明要部の断面図

【図３】この発明第３の実施例を示すオープンショーケ
ースの発明要部の断面図

【図４】この発明の対象となるオープンショーケースの
断面図

【図５】図４に示すオープンショーケースの発明にかか
わる部分の従来構成の断面図

【図６】図４に示すオープンショーケースの発明にかか
わる部分の従来構成の断面図

【符号の説明】

１ 本体ケース ２ 外箱 ５ 冷気循環路 ６ ファン ７ 冷却器 ２３ 貫通孔 ２５ 貫通孔 ２６ 貫通孔 ８１ リード線（配電線） ８１ａ リード線 ８１ｂ 蛇行部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一面が開口する断面略コ字形の本体ケース
   が、断熱壁でなる外箱と内方に庫内を形成する内箱とで
   構成され、かつ前記外箱と内箱との間がファン及び冷却
   器の配設された冷気循環路をなし、前記外箱の断熱壁に
   設けられた貫通孔を通して配電線が前記冷気循環路内に
   導かれる冷気循環式ショーケースにおいて、前記配電線
   の前記断熱壁内の長さを長くするための延長手段を備え
   ることを特徴とする冷気循環式ショーケース。
2. 【請求項２】請求項１記載のショーケースにおいて、延
   長手段は断熱壁の板厚中心面に対して貫通孔の中心線が
   非直角であることを特徴とする冷気循環式ショーケー
   ス。
3. 【請求項３】請求項１記載のショーケースにおいて、延
   長手段は貫通孔を略Ｚ字形に形成することにより構成さ
   れることを特徴とする冷気循環式ショーケース。
4. 【請求項４】請求項１記載のショーケースにおいて、延
   長手段は配電線を貫通孔内で蛇行させることにより構成
   されることを特徴とする冷気循環式ショーケース。