JPH08225765A - 塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物 - Google Patents

塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物

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JPH08225765A
JPH08225765A JP7032490A JP3249095A JPH08225765A JP H08225765 A JPH08225765 A JP H08225765A JP 7032490 A JP7032490 A JP 7032490A JP 3249095 A JP3249095 A JP 3249095A JP H08225765 A JPH08225765 A JP H08225765A
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calcium carbonate
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filler
parts
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Mitsuo Nakajima
光夫 中島
Toshihisa Ota
稔久 太田
Shinji Hiruma
信次 蛭間
Tomio Nakada
富雄 中田
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Toyota Motor Corp
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Cemedine Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • C09D127/02Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C09D127/04Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing chlorine atoms
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
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Abstract

(57)【要約】 【目的】資源の節約を図るべく塗料廃棄物微粉末を充填
剤の一部として添加しつつ、耐熱垂れ性の低下を抑え
る。 【構成】充填剤の一種として炭酸カルシウム粉末を含む
塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物におい
て、炭酸カルシウムの平均粒径が0.03〜0.07μ
mであり、充填剤の総量100重量部に対して炭酸カル
シウム粉末が20〜65重量部添加されるとともに、塗
料組成物100重量部に対して熱硬化型塗料からなる塗
料廃棄物微粉末が充填剤の一種として20重量部以下添
加されていることを特徴とする塩化ビニルプラスチゾル
系の耐チップ塗料組成物。炭酸カルシウムの平均粒径を
従来より微細化することにより、塗料組成物のチクソト
ロピィー性が向上し、耐熱垂れ性の低下を抑えることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小石などの衝突から車
体を保護するために塗布される塩化ビニルプラスチゾル
系の耐チップ塗料組成物に関し、詳しくは塗料廃棄物を
利用した耐チップ塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の床裏、サイドシール、ガ
ソリンタンク、フロントエプロン、タイヤハウス部に
は、走行中の飛び石などの衝突から車体を保護するため
に、耐衝撃性に優れた塩化ビニルプラスチゾル系の耐チ
ップ塗料が塗装されている。この塩化ビニルプラスチゾ
ル系の耐チップ塗料は、一般に塩化ビニル樹脂、可塑
剤、充填剤、接着付与剤及び希釈剤等からなり、充填剤
として、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、硫酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム等の無機物がコスト低減等のため
に加えられている。又、軽量化を目的として中空充填材
を加える場合もある。コスト低減のためには無機充填剤
の添加量を多くするのが好ましいが、添加量が多過ぎる
と耐チッピング性が急激に低下するという不具合がある
ため、無機充填剤は一般に塩化ビニル樹脂100重量部
に対して50〜200重量部程度添加されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車など
の塗装ラインからは、ウォータブースなどから回収され
た塗料滓が多量に排出されている。この塗料滓は、塗料
と溶剤及び水の混合物である。常に同一塗料を塗装して
いる塗装ラインであれば、特公昭61−2424号公報
にみられるように塗料滓から水を分離することで塗料と
して再利用することができる。しかし一般の塗装ライン
では種々の色や種類の塗料が塗装される場合が多く、た
だ水を分離しただけでは塗料としての再利用が困難であ
るため、一般には産業廃棄物として処理されている。し
かしこの塗料廃棄物をそのまま焼却などで処理するのは
資源の無駄使いとなるため、溶剤の蒸留回収などを初め
としてその再利用が検討されている。
【0004】例えば特開昭55−8810号公報には、
塗料廃棄物から微粉末を形成する方法が開示され、特開
昭55−18450号公報にはその微粉末をポリオレフ
ィンに混合して成形材料とすることが開示されている。
また、特開平4−76069号公報には、その微粉末が
混合された粉体塗料が開示されている。さらに、特開昭
53−99282号公報では、塗料廃棄物を粉砕した
後、乾燥固化させた微粉末をアンダーコティング塗装の
増量剤に利用する提案がなされている。
【0005】ところが上記のように微粉末として再利用
を図っても、塗料廃棄物として排出される量が再利用さ
れる量を遙かに上回っているため、かなりの量の塗料廃
棄物が焼却などにより処理され資源の無駄使いとなって
いる。そこで、本発明者等は塩化ビニルプラスチゾル系
の耐チップ塗料の充填剤の一部を塗料廃棄物微粉末で置
換することにより資源の節約を図ることを試みた。その
結果、意外にも充填剤を塗料廃棄物微粉末で置換するこ
とにより、耐チッピング性が向上することを発見した。
【0006】しかし、塗料廃棄物微粉末をただ単に充填
剤の一部として添加するのみでは、耐熱垂れ性が低下す
るという新たな問題が発生した。これは、塗料廃棄物微
粉末の添加によりチクソトロピィー性が低下することが
原因と考えられる。本発明は上記実情に鑑みてなされた
ものであり、資源の節約を図るべく塗料廃棄物微粉末を
充填剤の一部として添加しつつ、耐熱垂れ性の低下を抑
えることのできる塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ
塗料組成物を提供することを解決すべき技術課題とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物
は、充填剤の一種として炭酸カルシウム粉末を含む塩化
ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物において、
上記炭酸カルシウムの平均粒径が0.03〜0.07μ
mであり、上記充填剤の総量100重量部に対して炭酸
カルシウム粉末が20〜65重量部添加されるととも
に、上記塗料組成物100重量部に対して熱硬化型塗料
からなる塗料廃棄物微粉末が充填剤の一種として20重
量部以下添加されていることを特徴とするものである。
【0008】なお、上記炭酸カルシウムの平均粒径は、
炭酸カルシウムの一次粒子の平均粒径である。
【0009】
【作用】本発明の耐チップ塗料組成物は、充填剤の総量
100重量部に対し、平均粒径が0.03〜0.07μ
mの炭酸カルシウム粉末が20〜65重量部添加されて
おり、これにより以下に示すように、塗料廃棄物微粉末
を充填剤の一種として所定量添加した場合においても、
スプレー作業性を良好に維持しつつ、耐熱垂れ性が低下
することを効果的に防止することができる。
【0010】従来の塩化ビニルプラスチゾル系の耐チッ
プ塗料組成物においては、充填剤として添加される炭酸
カルシウムの平均粒径は0.08〜20μmである。こ
れに対し、本発明の耐チップ塗料組成物は、充填剤の一
種として添加される炭酸カルシウムの平均粒径が0.0
3〜0.07μmの範囲内にある。このように炭酸カル
シウムの平均粒径を従来より微細化することにより、塗
料廃棄物微粉末を充填剤の一種として添加した場合にお
いても、耐熱垂れ性が低下することを効果的に防止する
ことができる。これは、炭酸カルシウムの平均粒径が微
細化されることにより塗料組成物のチクソトロピィー性
が向上し、塗料組成物の粘度が増大したためと考えられ
る。炭酸カルシウムの平均粒径が0.07μmより大き
いと、上記チクソトロピィー性向上による耐熱垂れ性の
低下防止効果が十分に得られなくなる。一方、炭酸カル
シウムの平均粒径が0.03μmより小さいと、比表面
積が増大するとともに、炭酸カルシウム粒子同士の凝集
力が増大するため、炭酸カルシウムの二次、三次粒子が
壊れにくくなり(ブロッキング現象)、分散性が低下
し、その結果上記チクソトロピィー性向上による耐熱垂
れ性の低下防止効果が十分に得られなくなるとともに、
スプレー作業性も低下する。
【0011】また、充填剤の総量に対する炭酸カルシウ
ム粉末の配合割合は、チクソトロピィー性及び分散性に
影響を与える。すなわち、充填剤100重量部に対し、
炭酸カルシウム粉末の添加量が20重量部よりも少ない
と、本来、炭酸カルシウム粉末のもつ流動性改質効果が
減少し、上記チクソトロピィー性向上による耐熱垂れ性
の低下防止が十分に得られなくなる。一方、充填剤10
0重量部に対し、炭酸カルシウム粉末の添加量が65重
量部よりも多いと、みかけ粘度が必要以上に上昇するた
め、スプレー作業性が低下するとともに比重の増加が見
られる。したがって、充填剤100重量部に対し、炭酸
カルシウム粉末の添加量を20〜65重量部とすること
により、塗料廃棄物微粉末を充填剤の一種として所定量
添加した場合においても、スプレー作業性を良好に維持
しつつ、耐熱垂れ性が低下することを効果的に防止する
ことができる。
【0012】次に、本発明の耐チップ塗料組成物は、塗
料組成物100重量部に対し塗料廃棄物微粉末が充填剤
の一種として20重量部以下添加されている。このよう
に塗料廃棄物微粉末を添加することにより耐チッピング
性を向上させることができる。この塗料廃棄物微粉末の
添加量が塗料組成物100重量部に対して20重量部を
越えると、耐熱垂れ性が低下する。これは、主に炭酸カ
ルシウム粉末の配合割合低下により、流動性改質(垂れ
止め)効果が減少したためと考えられる。また、塗料廃
棄物微粉末を添加することによる耐チッピング性向上の
効果は、塗料組成物100重量部に対する塗料廃棄物微
粉末の添加量が5重量部未満であると、塗料廃棄物微粉
末の添加により耐チッピング性が向上する効果が十分に
得られないため、塗料組成物100重量部に対して塗料
廃棄物微粉末を5重量部以上添加することが好ましい。
なお、理由は明らかではないが、塗料廃棄物微粉末は約
80%が樹脂分であり、実質的な顔料濃度が低下して塗
膜の柔軟性が向上するものと推察される。
【0013】さらに、塗料廃棄物微粉末は、充填剤とし
て一般的に添加される炭酸カルシウムやタルク等と比べ
て比重が小さい。具体的には 炭酸カルシウムやタルク
等の比重が2.0〜4.0程度であるのに対して、塗料
廃棄物微粉末の比重は1.0〜1.5程度である。この
ため、充填剤の一種として塗料廃棄物微粉末が添加され
た本発明の耐チップ塗料組成物は軽量化に有利となる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (塗料廃棄物微粉末の作製)自動車車体の中塗り塗装ラ
インで発生した塗料滓を回収し、ヘンシェルミキサにて
加熱しながら粉砕して約2000μm以下に粉末化し
た。さらにその粉末を超微粉砕機(「パルペライザ」ホ
ソカワミクロン製)で処理し、分級して粒径100μm
以下の微粉末とした。なお、中塗り塗料はポリエステル
・メラミン系の一液熱硬化型塗料であり、得られた塗料
廃棄物微粉末(TOM)の組成は表1に示すとおりであ
る。
【0015】
【表1】 (耐チップ塗料組成物の作製)下記に示す塩化ビニル樹
脂、可塑剤、充填剤、接着付与剤、希釈剤、ノンスリッ
プ剤、中空状充填剤、炭酸カルシウム、及び上記塗料廃
棄物微粉末を表2に示す組成比で混合し、各種の塩化ビ
ニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物を得た。なお
混合に際して、真空脱泡可能な万能攪拌機を用い、20
分間攪拌混合した後、15分間の脱泡攪拌を行った。
【0016】なお、表2中、炭カルは炭酸カルシウム
を、TOMは塗料廃棄物微粉末を、TOM割合は塗料組
成物100重量部に対する塗料廃棄物微粉末の重量部
を、炭カル割合は充填剤(炭酸カルシウム、中空状充填
剤及び塗料廃棄物微粉末)の総量100重量部に対する
炭酸カルシウムの重量部をそれぞれ示す。 塩化ビニル樹脂:塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(重
合度:約1700、酢酸ビニル含有量:約7%) 可塑剤:フタル酸ジイソノニル(DIND) 接着付与剤:ブロックイソシアネート及びポリアミド樹
脂 希釈剤:炭化水素系溶剤 ノンスリップ剤:高粘度ポリエステル系可塑剤 中空状充填剤:ガラスバルーン(平均粒径:50μm) 炭酸カルシウムA:一次粒子の平均粒径0.08μm 炭酸カルシウムB:一次粒子の平均粒径0.04μm (評価)得られた各塗料組成物について、粘度及び比重
を測定した結果を表2に併せて示す。なお粘度測定に際
しては、試料を20℃に保ち、BH型回転粘度計ロータ
ーNo.7で20rpmの粘度を測定した。また、比重
は比重カップ法で測定した。
【0017】さらに、各塗料組成物について、以下の評
価を行った。 (ダンベル物性)表面が平滑で離型可能な板に各塗料組
成物を幅:30mm、厚み:2〜3mmで均一にアプリ
ケーター塗布し、熱風循環式乾燥機で130℃×20分
間乾燥した後、さらに20℃で12〜24時間放置した
ものを2号ダンベルで打ち抜き、試験片とした。この試
験片について、50mm/secの条件で引張り試験を
行い、伸び率(%)及び抗張力(MPa)を測定した。
その結果を表2に併せて示す。
【0018】(耐チッピング性)ドライ膜厚が1000
μmになるようにに各塗料組成物をカチオン電着板にア
プリケーター塗布し、熱風循環式乾燥機で130℃×2
0分間乾燥した後、さらに20℃で12〜24時間放置
した。この塗膜面にナット(JIS M−4.3種黄銅
製六角ナット)を連続的に垂直落下させ、試験片の素地
が露出するまでの落下ナットの総重量を測定した。その
結果を表2に併せて示す。
【0019】(スプレー作業性)エアレススプレー用ポ
ンプ(圧縮比=45:1)及び3/8inch×5mの
ホースを用い、温度:30℃、ガン前圧力:100kg
f/cm2 、ガン距離:300mmの条件で、各塗料組
成物をカチオン電着板にエアレススプレー塗布し、パタ
ーン幅を測定した。その結果を表2に併せて示す。表2
中、○印はパターン幅が200mm以上、△印はパター
ン幅が150〜200mm、×印はパターン幅が150
mm以下だったことを示す。
【0020】(耐熱垂れ性)150mm×70mmのカ
チオン電着板に10φ半円ビードを用いて各塗料組成物
を100mmの長さでアプリケーター塗布して試料とし
た。この試料を20℃で垂直に30分間立て掛けた後、
垂れの距離を測定した。その結果を表2に併せて示す。
表2中、○印は垂れの距離が0〜5mm以上、△印は垂
れの距離が5〜10mm、×印は垂れの距離が10mm
以上だったことを示す。
【0021】(総合評価)上記評価結果を総合的に判定
した結果を表2に併せて示す。表2中、○印は問題な
し、△印は若干問題あるが実用レベル、×印は問題があ
ることを示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2から明らかなように、充填剤の総量1
00重量部に対して平均粒径が0.04μmの炭酸カル
シウムBを20〜65重量部の範囲内で含み、かつ、塗
料組成物100重量部に対して塗料廃棄物微粉末を5〜
20重量部以下含む本実施例の塗料組成物No.1〜4
は、耐スプレー作業性及び耐熱垂れ性がともに良好であ
った。
【0024】これに対し、充填剤の総量100重量部に
対して平均粒径が0.08μmの炭酸カルシウムAを2
0〜65重量部の範囲内で含み、かつ、塗料組成物10
0重量部に対して塗料廃棄物微粉末を20重量部以下含
む比較例の塗料組成物No.5、6は耐熱垂れ性が低下
した。また、塗料組成物100重量部に対して塗料廃棄
物微粉末を20重量部を越えて含み、かつ、充填剤の総
量100重量部に対して炭酸カルシウムを20重量部未
満含む比較例の塗料組成物No.7、9は耐熱垂れ性が
低下した。
【0025】また、本実施例の塗料組成物No.1〜4
は、塗料廃棄物微粉末を含まない比較例の塗料組成物N
o.1、8と比べて耐チッピング性が向上した。さら
に、本実施例の塗料組成物No.3、4は、ノンスリッ
プ剤を含まないものであるが、カチオン電着板に塗装し
た際にもスリップ現象を引き起こさなかった。これは、
塗料廃棄物微粉末が適度な粘性を有するためノンスリッ
プ剤としての機能を発揮したためと考えられる。従っ
て、本実施例の塗料組成物では、ポリエステル系可塑剤
を代表とする高価なノンスリップ剤を使用する必要がな
くなるので、低コスト化に貢献する。
【0026】なお、比較例の塗料組成物No.1〜4か
ら明らかなように、塗料廃棄物の添加量を単純に多く
し、それに応じて炭酸カルシウムの添加量を減らさなか
った場合、塗料組成物全体に対する充填剤総量の割合が
大きくなり過ぎるため、粘度が極端に増大してスプレー
作業性が低下するとともに、耐チッピング性が低下し
た。したがって、塗料組成物100重量部に対して充填
剤の総量の上限を40重量部とすることが好ましい。
【0027】さらに塗料廃棄物微粉末を添加することに
より、炭酸カルシウムを用いる場合に比べて塗料組成物
の比重を小さくすることができ、軽量化にも貢献でき
る。従って、従来、中空状充填剤を用いることにより軽
量化を図っていたが、耐チッピング性の向上に不利でコ
スト的にも高い中空状充填剤の代わりに塗料廃棄物微粉
末を用いることにより軽量化を図ることができ、耐チッ
ピング性の向上及びコスト面で有利となる。
【0028】なお、本発明の塗料組成物の好適な組成態
様は、以下のとおりである。 塩化ビニル樹脂 :25〜27wt% 可塑剤 :32〜35wt% 炭酸カルシウム :6〜25wt% 接着付与剤 :2〜3wt% 希釈剤 :5〜6wt% 中空状充填剤 :3〜7wt% 塗料廃棄物微粉末 :5〜20wt%
【0029】
【発明の効果】すなわち本発明の耐チップ塗料組成物に
よれば、塗料廃棄物微粉末を多く用い、しかも耐チッピ
ング性を向上させることができるので、塗料滓の有効利
用が促進され資源を節約することが可能となる。また、
資源の節約を図るべく塗料廃棄物微粉末を充填剤の一部
として添加した場合においても、耐熱垂れ性及びスプレ
ー作業性を良好に維持することができる。さらに塗料廃
棄物微粉末は比重が小さいため、従来の中空状充填剤の
添加割合を減らして低コスト化に貢献するとともに、従
来と同じ膜厚に塗布しても従来より軽量となるので、自
動車の燃費の低減に寄与することができる。さらに、従
来と同等の耐チッピング性とするなら膜厚を薄くするこ
とが可能となり、比重の小さいことと相まって極めて軽
量な塗膜を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蛭間 信次 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内 (72)発明者 中田 富雄 東京都品川区東五反田4丁目5番9号 セ メダイン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填剤の一種として炭酸カルシウム粉末
    を含む塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物
    において、 上記炭酸カルシウムの平均粒径が0.03〜0.07μ
    mであり、上記充填剤の総量100重量部に対して炭酸
    カルシウム粉末が20〜65重量部添加されるととも
    に、上記塗料組成物100重量部に対して熱硬化型塗料
    からなる塗料廃棄物微粉末が充填剤の一種として20重
    量部以下添加されていることを特徴とする塩化ビニルプ
    ラスチゾル系の耐チップ塗料組成物。
JP7032490A 1995-02-21 1995-02-21 塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物 Pending JPH08225765A (ja)

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JP7032490A JPH08225765A (ja) 1995-02-21 1995-02-21 塩化ビニルプラスチゾル系の耐チップ塗料組成物
KR1019960705852A KR100191679B1 (ko) 1995-02-21 1996-02-21 염화비닐 플라스티졸계의 내칩 도료 조성물
EP96903201A EP0770649B1 (en) 1995-02-21 1996-02-21 Chipping-resistant coating composition based on vinyl chloride plastisol
PCT/JP1996/000388 WO1996026250A1 (fr) 1995-02-21 1996-02-21 Compositions de revetement resistant a l'ecaillage, a base de plastisol de chlorure de vinyle
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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