JPS63172777A - 耐チツピング用被覆組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は金Ｗｊｉ製品表面に被覆され、その金属製品を
チッピングから保護するための耐チッピング用被覆組成
物に関する。本発明の耐チッピング用被覆組成物は例え
ば自動車のガソリンタンク表面被覆用などに利用される
。

［従来の技術］ 鉛−錫合金メッキが施された鋼材は、ターンシートと呼
ばれ伸展性に富んでいる。従って板金加工性を損ねるこ
とがないので、従来自動車のガソリンタンクなどに多用
されている。この鉛−錫合金メッキは極めて優れた防錆
力を有している。しかしながら小石などの衝撃によりメ
ッキ面に損傷が生じた場合にはその部位から腐蝕が進行
する。

従ってこのようなメッキ面の傷付きを防止するために、
従来メッキ面を保護する保［として耐デツピング用被覆
組成物が被覆されている。

この従来の耐チッピング用被覆組成物としては、特開昭
５８−１８７４６９号公報にも見られるように、一般に
水分散性アクリル樹脂をバインダーとして用い、タルク
、炭酸カルシウムなどの粉質充填剤が配合された塗料が
用いられている。そしてエアレス塗装などにより塗装さ
れ、乾燥して被覆されている。

（発明が解決しようとする問題点］ 耐チッピング性を向上させるには粉質充填剤の配合量を
減らす方法が考えられる。即ち、水分散性アクリル樹脂
の配合量を相対的に多くし、強度をもたせればよい。し
かしながら従来耐チッピング用被覆組成物はガソリンタ
ンクなどに塗布された後８０’Ｃ〜１２０℃の高温で乾
燥されている。

従って上記のように樹脂成分量が多い場合には造膜が早
ＩＩに行われるため表面乾燥が早く、乾燥時の熱により
蒸発した水蒸気がその樹脂膜を押圧することにより塗膜
に脹れが生じるような不具合があった。

即ち、粉質充填剤が少ない場合には耐チッピング性は向
上するが脹れが生じる。一方粉質充填剤が多い場合には
、蒸気となった水は容易に塗膜中から外部へ抜けて脹れ
は生じないが、耐チッピング性に劣るという不具合があ
る。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、乾燥
時の脹れの発生を抑制し、かつ耐チッピング性に優れた
耐チッピング用被覆組成物を提供することを目的とする
。

［問題点を解決するための手段〕 本発明の耐チッピング用被覆組成物は、水分散性アクリ
ル樹脂が固形分で１００重吊重酪、紡錘形の軽質炭酸カ
ルシウム１０〜１００ｆｊｆｆｉ部とを有し、金属製品
表面に被覆されて該金属製品をチッピングから保護する
ことを特徴とする。

本発明に用いられる水分散性アクリル樹脂は、各種ビニ
ルモノマーを乳化重合法にて重合したものをいい、その
モノマーの種類としては例えばスチレン、アルキルスチ
レン、アクリル酸もしくはメタアクリル酸アルキル、ア
クリロニトリル、アクリルアマイド、Ｎ−メチロールア
クリルアマイド、メタアクリルニトリル、アクリル酸ま
たはメタアクリル酸の脂環もしくはベンゼン環を有する
炭化水素エステル類などが用いられ、その単独重合体あ
るいは共重合体樹脂を用いることができる。

好ましい七ツマ−の組合わせとしては、例えばアクリル
醗エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−ｎ−
プロピル、アクリル酸イソブチル、１クリルｓｎ−ブチ
ル、アクリル酸−２−エチルヘキシルなどのモノマーの
単独重合体もしくは共重合体などを例示することができ
る。

本発明の耐チッピング用被覆組成物には所望に応じて他
の水分散性樹脂、例えばスチレン−ブタジェンゴムラテ
ックス、ニトリルーブタジエンゴムラデックス、ブチル
ゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル
共重合円マルジョン、ポリウレタン水分散体などの樹脂
を上記水分散性アクリル樹脂に混合して用いることもで
きる。

本発明者は上記アクリル樹脂をバインダーとし、各種粉
体原料のチッピングに対する保護性、能を鋭意研究した
結果、紡錘形の軽質炭酸カルシウムを用いることにより
耐チッピング性、および脹れ防止性能が飛躍的に向上す
ることを見出して本発明を完成したものである。

紡錘形の軽質炭酸カルシウムは、石灰乳−炭酸ガス反応
法などにより人工的に製造することができる、いわゆる
沈降性軽質炭酸カルシウムである。

結晶の粒径は特に制限されないが、０．１〜１゜０μｍ
８度のものが用いられる。その配合量は、上記アクリル
樹脂固形分１００小Ｒ部に対し、１０〜１００重量部と
される。１０市聞部より少ないとその効果が出現しにく
く、１ｏｏｍｍ部より多くなると、バインダー量が相対
的に少なくなって、（ｑられる塗膜の各種性能が低下す
る。

紡錘形の軽質炭酸カルシウムとともに黄色酸化鉄粉末を
用いることも好ましい。本発明者は、黄色酸化鉄につい
ても研究し、上記アクリル樹脂に黄色酸化鉄を配合する
と耐ピツチング性、および脹れ防止性能が向上すること
を見出し、先に出願している（特願昭和６１−１５４１
６０号）。しかしながら、黄色酸化鉄は原料コストが比
較的高い。したがって、低価格の紡錘形の軽質炭酸カル
シウムと併用してコストの低減をはかることが好ましい
。この意味においては、黄色酸化鉄の配合ｍは、上記ア
クリル樹脂固形分１００重量部に対し１〜１００重量部
程度が好ましい。１００重串部上り多いとコストが高く
なってしまい、１重量部より少ないと黄色酸化鉄を併用
した効果が充分に発揮されない。

本発明の組成物には従来と同様に粉質充填剤を配合する
ことができる。粉質充填剤は、従来用いられているもの
と同様のものを用いることができ、例えば、タルク、紡
錘形の軽質炭酸カルシウム以外の炭酸カルシウム、藻土
、マイカ、カオリン、硫酸バリウム、グラファイト、ア
ルミナ、酸化鉄、酸化チタン、シリカ、ゴム粉末、ガラ
スフレークなどを１種もしくは２種以上混合して用いる
ことができる。

この粉質充填剤の形状は特に制限されないが、粒径が大
きくなり過ぎると、塗装時につまりが生じたり、被覆後
の表面に凹凸が生じる場合があるので、１〜５０μｍの
粒子径を有するものが好ましい。

、Ｆ記粉質充填剤は水分散性アクリル樹脂固形分１００
重量部に対してたとえば１５０ｆｆ１１部以下の割合で
用いることができる。

本発明者は繊維状充填剤を配合した耐チッピング用被覆
組成物を先に出願している（１４願昭６ｌ−０７３４４
０）。本発明の組成物にこの繊維状充填剤を併用するこ
とも好ましい。このようにすればＮＦ３とした場合の耐
チッピング性に浸れるようになる。

１１維状充填剤は、繊維形状をなしていれば特に制限さ
れず、例えばカーボンファイバー、ロックウール、繊維
状チタン酸カリウム、繊維状硫酸マグネシウム、アタパ
ルジャイト、ウオラストナイ１−１繊維状硫酸バリウム
、アスベストなどを用いることができる。

このｍ雄状充填剤は、前記水分散性アクリル樹脂固形分
１００ｆｌｆｆｉ部に対してたとえば１００ｆｆｌ市部
以下となるように配合することができる。

本発明の耐チッピング用被覆組成物には、上記配合物以
外にカーボンブラック、有機顔料などの着色顔料、クロ
ム酸金属塩、リン酸金属塩、メタホウ酸金属塩などの防
錆顔料、分散剤、増粘剤などの添加剤おＪ：びエチレン
グリコール、ブチルセロソルブなどの有機溶剤などを混
合することもできる。

本発明の耐チッピング用被覆組成物を金属製品表面にｍ
覆するには、エアレス塗装、エアスプレー塗装などを用
いて金属製品表面に塗布する。その後例えば８０℃〜１
２０℃の温度で１０分〜３０分乾燥し硬化させることに
より被膜を得る。

［発明の作用および効果］ 本発明の耐チッピング用被覆組成物は、充填剤として紡
錘形の軽質炭酸カルシウムが配合されている。この紡錘
形の軽質炭酸カルシウムにより耐チッピング性が向上し
、かつ乾燥時の脹れを防止することができる。この理由
シよ明らかではないが、紡錘形の軽質炭酸カルシウムが
塗膜中に効果的に分布することにより衝撃力を分散させ
ているものと１ｆｉｌＨされる。また脹れが防止される
のは吸油最が高いことが原因となっているのではないか
と推察される。

従って本発明の被覆組成物によれば、耐チッピング性に
優れ、かつ脹れのない良好な被膜を形成することができ
る。さらに１ｉｌｌ状充填剤を併用すれば、充填剤の配
合合計量を従来より多くしても従来と同様の耐デツピン
グ性を得ることができる。

また充填剤が多くなることにＪ二り脹れの発生が一層防
止される。故に配合合計量を従来と略同等ｍとしても、
同等の耐チッピング性を有しつつ摸厚を薄くすることが
でき、かつ脹れは同等以上に防止される。従って被覆組
成物の使用帯および塗装回数を低減することができ、コ
ストの低減を図ることができる。さらにｍ雄状充填剤は
粉質充填剤の間で層状に近く配向した状態となるため、
小石などの衝撃力を分散させ耐チッピング性が一層向上
する。

［実施例］ 以下実施例により具体的に説明する。なお以下にいう部
はすべて重椿部を意味する。

（実施例１） （１）被覆組成物の調整 水分散性アクリル樹脂（△Ｅ３３１、日本合成ゴム社製
、固形分５５％）を固形分で１００部、分散剤として、
ポイズ５３０（花王社製）５部、および水１５０部を加
えディスパーにて撹拌しながら重質炭酸カルシウム６０
部、カーボンブラック１部、長径４．０μｍ短径０．５
μｍの紡錘形の軽質炭酸カルシウム（丸尾カルシウム（
株）製）２０部、および繊維状充填剤としてのウォラス
トナイ＋−（ＮＹＡＤ−４００、ＮＹＣＯ社製、直径２
μｍ１長さ２０〜８０μｍ）１０部を徐々に加え、十分
に撹拌して実施例１の耐チッピング用被覆組成物を１！
７だ。

（２）塗板作成条件 鋼板に鉛−錫メッキが施されたターンシート板を用意し
、上記で得られた被覆組成物をエアレス！＄装し、室温
で１０分間セツティングをおいた後８０℃×１０分＋１
２０℃ｘ２０分の条件で焼付乾燥した。なお膜厚として
は１００μおよび２゜Ｏμの２種類を作成した。また膜
厚を厚く塗装した場合の乾燥時の脹れの生じ具合を調べ
たが、本実施例の被覆組成物では８００μ塗装した場合
にもほとんど脹れは生じなかった。

（３）耐チッピング性試験 上記により得られた１　００μおよび２００μの膜厚を
有づる２種類の塗板につき、耐チッピング試験を施して
耐チッピング性能を測定した。なお試験方法としては、
塗板の塗ｖＡ表面に対して６０度の角度でナツト（Ｍ−
６）を２ｍの高さから連続して落下させ、素地が露出し
たときの落下したナツトの総１ｆｆｉで評価した。結果
は表に示す。

（実施例２） 重質炭酸カルシウムを１００部、紡錘形の軽質炭酸カル
シウムを３０部配合し、ウオラストナイトを配合しない
こと以外は実施例１と同様にして耐チッピング用被覆組
成物を調整し、同様に塗板を作成し耐チッピング性試験
を行った。結果を表に示す。なお本実施例の場合には９
００μ以上の厚膜に塗装した場合にも焼付時に脹れは全
く生じなかった。

（実施例３） 紡錘形の軽質炭酸カルシウムを２０部、黄色酸化鉄を５
部、炭酸カルシウムを１００部およびウオラストナイ１
〜を５部としたこと以外は実施例１と同様にして被覆組
成物を調整し、同様に塗板を作成し耐デツピング性試験
を行った。結果を表に示す。なお本実施例の場合は９５
０μ以上の厚膜に塗装した場合にも脹れは全く生じなか
った。

（実施例４） 紡錘形の軽質炭酸カルシウムを３０部、ウオラストナイ
トを５部、黄色酸化鉄を５部、炭酸カルシウムを１００
部としたこと以外は実施例１と同様にして被覆組成物を
調整し、同様に塗板を作成し耐チッピング性試験を行っ
た。結果を表に示す。

なお本実施例の場合は９５０μ以上の厚膜に塗装した場
合にも脹れは全く生じなかった。

（比較例１） 水を７０部とし、紡錘形の軽質炭酸カルシウム、および
ウオラストナイトを配合しないこと以外は実施例１と同
様にして被覆組成物をｙ４整し、同様に塗板を作成し耐
チッピング性試験を行った。結果を表に示す。なおこの
比較例１の場合には膜厚が１８０μを超えると脹れが発
生した。

（比較例２） 炭酸カルシウムを７０部、水を７０部とし、紡錘形の軽
質炭酸カルシウムおよびウオラストナイトを配合しない
こと以外は実施例１と同様にして被覆組成物を調整し、
同様に塗板を作成して耐チッピング性試験を行った。結
果を表に示す。

この比較例２の被覆組成物の場合は炭酸カルシウムが１
０部だけ比較例１よりも多くなっているが、膜厚が８０
０μであっても脹れはほとんど生じなかった。

（比較例３） ｌｉｌｌ　ｍカルシウムを１２０部、水を７０１とし、
紡錘形の軽質炭酸カルシウム、およびウオラストナイト
を配合しないこと以外は実施例１と同様にして被覆組成
物を調整し、同様に塗板を作成して耐チッピング性試験
を行った。結果を表に示す。

なおこの比較例３の被覆組成物では膜厚が８００μ以上
となっても脹れはほとんど生じなかった。

（評価） 表より明らかに紡錘形の軽質炭酸カルシウムが配合され
た実施例の被覆組成物は、膜厚が厚くなっても乾燥時に
脹れが生じず比較例に比べてはるかにゆれている。実施
例２の結果にも示されるように、紡錘形の軽質炭酸カル
シウムを配合することにより、乾燥時の膜厚が９００μ
となっても振れはほとんど生じず、また耐チッピング性
においても比較例より極めて優れた性能を有しているこ
とが認められた。また実施例３にも示されるように、黄
色酸化鉄を併用することで、ざらに脹れ防止性能、耐チ
ッピング性が向上した。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）水分散性アクリル樹脂が固形分で１００重量部と
   、粒子形態が紡錘形の軽質炭酸カルシウム粉末１０〜１
   ００重量部と、を有し、 金属製品表面に被覆されて該金属製品をチッピングから
   保護することを特徴とする耐チッピング用被覆組成物。
2. （２）前記水分散性アクリル樹脂固形分１００重量部に
   対し１〜１００重量部の黄色酸化鉄粉末を含有する特許
   請求の範囲第１項記載の耐チッピング用被覆組成物。
3. （３）前記水分散性アクリル樹脂固形分１００重量部に
   対し体質顔料などの粉質充填剤０〜１５０重量部および
   繊維状充填剤０〜１００重量部を含有する特許請求の範
   囲第１項または第２項記載の耐チッピング用被覆組成物
   。