JPH0158228B2 - - Google Patents

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JPH0158228B2
JPH0158228B2 JP59244356A JP24435684A JPH0158228B2 JP H0158228 B2 JPH0158228 B2 JP H0158228B2 JP 59244356 A JP59244356 A JP 59244356A JP 24435684 A JP24435684 A JP 24435684A JP H0158228 B2 JPH0158228 B2 JP H0158228B2
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zinc
powder
zinc powder
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flaky
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Koichi Saneto
Hironori Maruyama
Kenichi Hirabayashi
Akira Kakeya
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SANKIN TOKUSHU TORYO KK
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SANKIN TOKUSHU TORYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明はフレーク状亜鉛粉末組成物に関し、更
に詳しくは塗料用として好適な亜鉛又は亜鉛基合
金のフレーク状粉末組成物に関する。 「従来の技術」 近年、鉄鋼の防錆用に有機系、無機系のジンク
リツチペイントと称される亜鉛末塗料が多用され
ている。これらの塗料に使用される亜鉛末原料
は、一般に蒸留法で得られる平均粒径2〜10μm
の球状亜鉛末である。 ところが、この球状亜鉛末には、一般に以下に
述べる欠点がある。すなわち、比重が約7と大き
いのに球状で抵抗が小さいため、貯蔵中の罐内あ
るいは作業中に沈降してしまうこと、及び球状で
あるが故に表面積が小さく、充分な防錆力を得る
には粒子が互いに接触する程密に充填しなければ
ならず、必然的に塗膜中の亜鉛濃度は高くせざる
を得ないことなどである。この結果、塗膜強度の
問題、あるいは厚膜に塗装された場合の塗膜のワ
レ(クラツク)、溶接、溶断不良、あるいはそれ
らの作業時の亜鉛ヒユームによる労働衛生上の問
題点があつた。 これらの問題点を解決、改善するため塗料用亜
鉛末をフレーク化する事は従来より知られてお
り、各種文献に発表されている。すなわち、球状
亜鉛末を表面積の大きいフレーク状亜鉛に代える
ことにより、亜鉛粒子の互いの接触が密になるた
め、亜鉛末使用量を大幅に低減することが可能に
なり、上記の問題解決に有効な手段とされてい
る。 しかしながら、フレーク状亜鉛を用いた亜鉛末
塗料は、一般化されていないのが現状である。そ
の理由は、高価格となる点の他に以下の制約を受
けるためである。すなわち、従来の亜鉛フレーク
は、充分にフレーク化するためには、ステアリン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸および/または、
これ等の亜鉛塩、アルミニウム塩等の金属塩を有
機系粉砕助剤として、1.5〜5%重量%の範囲で
添加するため、得られた亜鉛フレークは、これら
の粉砕助剤残留物で表面がコーテイングされてお
り、使用に際しては大幅な制約を受ける点にあ
る。即ち、これらの亜鉛フレーク粉末を用いた亜
鉛末塗料は、粉末表面が高級脂肪酸で覆われてい
るため、亜鉛系金属の本来有する機能が充分発揮
されず、防錆力が劣り、且つ白錆の発生が著しい
等の欠点がある。 そこで本発明者らは、亜鉛フレークに付随する
有機系粉砕助剤の悪影響を排除して、亜鉛フレー
ク本来の優れた塗料用機能を発現させる方策につ
いて鋭意検討した結果、有機系粉砕助剤の含量を
ある限定範囲内に抑えることによつて、上記問題
点が解消されることを見出した。これについて
は、既に特願昭和58年195352号(特開昭60−
89506)を出願している。 「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、上記発明と関連し、さらに諸性能、
特に貯蔵安定性、白錆発生性を抑制したフレーク
状亜鉛及び亜鉛基合金粉末組成物に関するもので
ある。 「問題を解決するための手段」 すなわち、本発明は高級脂肪酸および/または
高級脂肪酸の周期律表A、B及びA属の金
属の塩の含量が0.1〜0.5重量%であり、かつ超微
粉シリカ、超微粉アルミナおよび/または超微粉
酸化チタンの含量が0.14〜5.0重量%である亜鉛
又は亜鉛基合金のフレーク状粉末からなることを
特徴とするフレーク状亜鉛粉末組成物に関する。 以下、本発明を具体的に説明する。 本発明のフレーク状亜鉛粉末組成物は、高級脂
肪酸および/またはその塩と超微粉シリカ、超微
粉アルミナおよび/または超微粉酸化チタンを同
時に含有し、互いに補完関係にあることを特徴と
する。即ち、上記のような有機系粉砕助剤或は無
機系粉砕助剤を上記範囲内で単独に用いた場合、
いずれの場合も充分フレーク化されなく、亜鉛粒
子の凝集が起るのに対し、有機系粉砕助剤及び無
機系粉砕助剤を併用してはじめて満足ゆく亜鉛フ
レークが得られ、又、塗料化した場合も優れた性
能を発揮する。 本発明に用いられる超微粉シリカ、超微粉アル
ミナおよび超微粉酸化チタンはそれぞれ単独で用
いてもよく、又併用しても差しつかえない。しか
し、凝集防止効果の点から亜鉛粒子表面にこれら
の超微粉粉末を均一に分散付着させることが必要
である。超微粉シリカ、超微粉アルミナ、超微粉
酸化チタンとしては、50nm以下の1次粒子の平
均粒子径を有するものが好ましい。50nmを超え
た粉末は、充分な比表面積をもたないため、亜鉛
粉末の表面を充分に覆うことができず粉砕時に凝
集等の原因になる。これら超微粉粉末の添加量
は、亜鉛粉末に対し0.1〜5.0wt%である。0.1%未
満の場合は、白錆防止効果が低下し、助剤効果に
も乏しい。他方、5.0%を超えると、白錆防止効
果は向上するが亜鉛粒子表面を密に覆い、亜鉛粒
子間の金属接触を妨げる結果、亜鉛末塗料の犠牲
防食作用を低下させる。さらに有機系粉砕助剤の
効果を減少させるため、得られる亜鉛フレークの
形状も悪くなり、粉末の凝集により収率も低下す
る。 本発明で使用される高級脂肪酸および/または
これらの高級脂肪酸の金属塩における高級脂肪酸
とはステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸等で
ある。これら金属塩としては、Ca塩、Zn塩、Al
塩等の周期律表第A族(アルカリ土金属)、第
B族(亜鉛族)、第A族(アルミニウム族)
からなる金属塩が好ましく使用される。これらの
有機系粉砕助剤の添加量は、亜鉛粉末量に対し
0.1〜0.5wt%とする必要がある。0.1wt%未満の
場合は、助剤効果に乏しく0.5wt%を超える場合
は、亜鉛粒子表面を覆うため、亜鉛の防食作用を
低下させるからである。 本発明の亜鉛粉末は塗料化の観点からフレーク
状であること、およびそのサイズが重要な要素で
ある。すなわち、フレークの一片は最大100μm
以下、平均厚み5μm以下、平均長径1.5〜30μmで
アスペクト比(平均長径/厚み)は3以上の偏平
状(片状粉)であることが好ましい。すなわち、
最大長さが100μmを超えると塗装時にスプレー
ガンの詰りの原因となり、且つ平滑な塗膜表面が
得られない難点がある。又、亜鉛フレークの平均
厚みが5μmを超え、平均長径が30μを超え、且つ
アスペクト比が3未満であると、フレークは充分
な比表面積を持つことができなくなり、防錆力、
厚膜性等に対しフレークの持つ特徴を発揮するこ
とが出来ない。さらに、この場合にはエチルシリ
ケート及びアルカリシリケートをビヒクルとした
無機系ジンクリツチペイントに使用した場合、ク
ラツク膜厚の向上にも効果がない。 好ましいフレークの形状としては、最大長さ
50μm以下、平均厚み0.5〜2.0μm、平均長径2〜
15mμ、アスペスト比5〜15である。この条件を
満たし、且つ有機系及び無機系粉砕助剤量が先述
の範囲内であれば、後述の実施例で確認された如
く、乾燥塗膜中の亜鉛含有量が50重量%以下で
も、球状亜鉛末80重量%以上の防食性に充分匹適
する。又、エチルシリケートをビヒクルとした無
機系ジンクリツチペイントに使用した場合、一般
の球状亜鉛末では、クラツクの発生膜厚が50μm
以下であるのに対し、上記条件を満足した本発明
の亜鉛フレークを使用すると150μm以上を示す。 又、上記条件は、亜鉛のフレークだけでなく、
Zn―Al―Mg等の亜鉛基合金のフレークにも充分
適用される。 本発明の亜鉛フレークは、例えば以下の方法に
よつて得ることができる。 (1) 亜鉛粉末100重量部に超微粉シリカ、超微粉
アルミナおよび/または超微粉酸化チタン0.1
〜5.0重量部を添加、充分撹拌・混合する。 (2) (1)で得た混合物に対し、0.1〜0.5重量部のス
テアリン酸等の有機系粉砕助剤を加え、ボール
ミル、振動ミル等で粉砕しフレーク化する。 (3) 篩分けにより粒度調整する。 「実施例」 さらに実施例、比較例に基づき具体的に説明す
る。実施例、比較例で得たフレーク状亜鉛粉末組
成物は、後述の方法で塗料化し性能を確認した。
これらの結果も後述の表に示す。 実施例 1〜6(試験No. No.1〜20) 平均粒径15μmの球状亜鉛粉末100重量部に平
均粒径12nmの超微粉シリカ(日本アエロジル(株)
商品名AEROSIL200)、平均粒径20nmの超微粉
アルミナ(日本アエロジル(株)商品名Aluminium
Oxide C)、平均粒径30nmの超微粉酸化チタン
(日本アエロジル(株)商品名Titanium Oxide P25)
を単独或は併用で0.1〜5.0重量%添加し、撹拌機
にて10分間撹拌混合した。混合物に有機系粉砕助
剤を亜鉛粉末100重量部に対し、0.1〜0.5重量%
添加し、さらに1分間撹拌させたものをボールミ
ルで5Hr粉砕しフレーク状亜鉛粉末組成物を得
た。ボールミルの運転方法は以下のように行つ
た。内容積20のボールミルに直径12m/mの鋼
球10Kgと直径20m/mの鋼球10Kgを入れ、先に示
した前処理を施した亜鉛粉末を2Kg仕込み5時間
運転した。 実施例 7(試験No. No.21〜24) 平均粒径20μm、Zn―10%Al―0.1%Mgの亜鉛
基合金粉末100重量部にステアリン酸0.5重量%と
上記超弊粉シリカ0.5重量%を添加しボールミル
で粉砕し、フレーク状亜鉛粉末組成物を得た。粉
砕助剤の添加、撹拌方法及びボールミルでの粉砕
方法は実施例1〜6と同様とした。 比較例 1(試験No. No.1〜4) 亜鉛粉末100重量部に上記超微粉シリカ1.0重量
%添加し、撹拌した混合物にステアリン酸0.05重
量%添加しボールミルで粉砕した。原料の亜鉛粉
末、粉末の撹拌混合条件、ボールミルの運転条件
は実施例と同一とした。尚、以下の比較例2〜6
においても、これらの条件は実施例と同様であ
る。 比較例 2(試験No. No.5〜6) 上記超微粉シリカ0.5重量%とステアリン酸1.5
重量%を用いて粉砕した。 比較例 3(試験No. No.7〜8) 上記超微粉アルミナ0.05重量%とオレイン酸
0.05重量%を用いて粉砕した。 比較例 4(試験No. No.9〜10) 上記超微粉シリカ6.0重量%とステアリン酸0.2
重量%を用いて粉砕した。 比較例 5(試験No. No.11〜12) ステアリン酸3.5重量%を用いて粉砕した。 比較例 6(試験No. No.13〜14) 上記超微粉シリカ2.0重量%を用いて粉砕した。 比較例 7(試験No.15〜18) 平均粒径5μmの従来の塗料用球状亜鉛末をそ
のまま比較例に用いた。 以上の方法により、形状・粉砕助剤種及び含有
量の異なつた種々の亜鉛粉末組成物を作り、これ
等亜鉛粉末組成物および亜鉛粉末組成物を用いた
亜鉛末塗料の性能試験を実施した。結果について
は、後述の表等に示されたとおりである。尚、塗
料化に当つては、以下の条件で実施した。 ア 塗料用樹脂 一液型エポキシエステル樹脂(商品名:ハリ
フタール#603播磨化成工業(株))。 エチルシリケート縮合物(日本コルコート社
製エチルシリケート40とイソプロピルアルコー
ルを混合し、部分加水分解させて得た無機ジン
クリツチペイント用バインダー。この時の加水
分解率は95%とし、不揮発分は20%とした。
尚、加水分解率とは、エチルシリケート40が加
水分解によりSiO2に変化する化学量論的な水
の量を加水分解率100%とした時の水量を云う。 イ 塗膜中の亜鉛及び亜鉛基合金量 乾量基準で40%及び85%の2つの水準とし、比
較のために蒸留法で得られた平均粒径5μmの球
状亜鉛末を加えた。 これらを常法に従い塗料化した。今回のテスト
は亜鉛粉末組成物の性能差を明確にするため、顔
料分としてはフレーク状粉末あるいは球状亜鉛末
とした。 次に、亜鉛粉末組成物および亜鉛末塗料の試験
法について以下に述べる。表中のビヒクルの種類
で、EP、ESはそれぞれ前述の一液型エポキシエ
ステル樹脂及びエチルシリケート縮合物である。 ア 亜鉛粉末組成物の貯蔵安定性 亜鉛粉末組成物1Kgを内容量1の蓋付丸型缶
に入れ、温度50℃、相対湿度80%の雰囲気で1ケ
月放置した。粉末の凝集程度を目視にて相対評価
した。評価は〇〜×で示しその基準は以下のよう
である。 〇:凝集はほとんど見られなく良好である。 △:やや凝集は見られるが、再使用は可能であ
る。 ×:凝集し再使用は不可能である。 イ 防錆性 赤錆の発生度を◎〜×で示した。 その基準は、ASTM―D610/SSPC―Vis2の
9〜10点を◎、7〜8点を〇、5〜6点を△、1
〜4点を×とした。 ウ 白錆の発生度 相対評価とした。少ない方から◎〇△×で示し
た。 エ 素地付着性 シヨツトブラスト鋼板(日本テストパネル社
製)にエアースプレーで塗装し、20℃、75%R・
Hに調整した室内で1週間乾燥させた後、2m/
m25ケのゴバン目テープテストを実施し、1〜10
点の10点法で採点した。 オ 厚膜時のクラツク膜厚 上記エと同様の条件で乾燥させた塗板のクラツ
クの有無を日視にて判定し、クラツク発生膜厚を
測定した。判定は膜厚>150μmを◎、150〜100μ
mを〇、および<50μを×とした。 カ 顔料の沈降性 エチルシリケートをベースとしたものは、塗料
の不揮発分を60%に調整して、20℃で5時間静置
した状態を観察した。エポキシエステル樹脂をベ
ースとしたものは、塗料の不揮発分を60%に調整
して、50℃で24時間静置した後の状態を観察し
た。 これらの観察結果を◎〜×で示した。 ◎ 沈降物は全くなく非常に良好。 〇 軟沈降物はわずかにあるが、容易に再分散す
る。 △ 顔料分のほとんどが軟沈降し、再分散に時間
を要す。 × ハードケーキを形成し、再分散に長時間を要
する。 キ エアレススプレー性 圧縮比30:1のエアレス・スプレー装置を用
い、一次圧3Kg/cm2で、チツプサイズ163―619
(日本グレイ社製)を使用して、ノズルルチツプ
の詰りをチエツクした。 〇 チツプの詰りはほとんどなく連続的にスプレ
ー可能。 △ 30分間に1回程度の詰りはあるが、スプレー
性に問題なし。 × 2〜3分に1回以上の詰りがあり、連続スプ
レー不可。 尚、特にことわらない限り、乾燥は20℃、75%
R・Hの室内で行い、クラツク膜厚の測定以外の
膜厚は20±2μmにコントロールした。
【表】
【表】
【表】
【表】 表に示した結果から明らかなようにステアリン
酸等の高級脂肪酸及びこれ等の塩を0.1〜0.5重量
%かつ超微粉シリカ等の無機系粉砕助剤を0.1〜
5.0重量%含んだ系は、得られたフレークの形状、
収率、貯蔵時の安定性についても良好で、これら
フレーク状亜鉛粉末組成物を用いた塗料性能も防
錆性、白錆発生性等について優れた性能を発揮し
た。一方、有機系粉砕助剤或は無機系粉砕助剤が
上記範囲内を逸脱したものは、粉砕過程或は塗料
性能の点で問題が発生した。すなわち、有機系粉
砕助剤が不足する場合は、充分フレーク化されず
亜鉛粒子の凝集が発生し、他方0.5重量%以上と
過剰の場合は防錆性が劣る。無機系粉砕助剤が不
足する場合も同様に亜鉛粒子の凝集が起り、充分
フレーク化されない。他方過剰の場合は同様に防
錆性が劣る。 粉砕時の凝集は150mesh(105μm)の収率で表
に示した。凝集の起つた系は収率が低くなつてい
る。 又、性能試験の結果、無機系粉砕助剤添加量と
白錆の発生性は、ほぼ反比例の関係にあり白錆の
抑制作用を有することがわかつた。従つて、無機
系粉砕助剤は白錆の調整剤として、系により上記
範囲内で適量使用すればよい。 これ等を項目別に詳述すると以下の通りであ
る。 (1) 亜鉛粉末組成物の貯蔵時における吸湿等によ
る凝集は、本発明の組成物ではほとんど認めら
れなかつた。 (2) 従来の球状亜鉛末に較べ防錆力が優れてい
る。本発明の亜鉛及び亜鉛基合金フレークは、
乾燥塗膜中に40%の含有で球状亜鉛末を85%含
有した系と同等かそれ以上の防錆力を示してい
る。これは、形状がフレークの場合、球状に較
べ比表面積が極めて大きいため、粒子間の接触
が密に保たれた隠蔽性が高いことによるものと
思われる。 すなわち、亜鉛末塗料中の亜鉛含有量を大幅
に低減することが可能で、塗料設計時の自在性
の大幅な上昇につながり、極めて好都合であ
る。 (3) 白錆のコントロールが容易である。本発明で
規定する範囲内で超微粉粉末の添加量を変更す
ることにより白錆の発生を抑制することが可能
である。白錆の過度の発生は塗膜寿命を短縮す
るのみでなく、上塗り性の阻害等の弊害とな
り、適用範囲も大幅な制約を受けることにな
る。 (4) 表より明らかなように本発明の亜鉛フレーク
を用いた系はクラツク膜厚が大幅に向上した。
従来からフレーク状の顔料は塗膜の硬化時の内
部応力を緩和する事がよく知られており、タル
ク或はマイカ等がその用途に広く使用されてい
るが、本発明の亜鉛フレークにも当然その効果
がある事が確認され、亜鉛末塗料の厚膜化を考
える場合、極めて有効である。但し、比較例
1、4及び6から判るようにアスペクト比が3
未満の場合は、その有効性はほとんど認められ
なかつた。又、素地付着性も球状亜鉛末と同等
で何ら問題はない。 (5) 塗料の貯蔵安定性、特に顔料の沈降性は球状
亜鉛末の沈降が激しく、又、比較例1、4及び
6のアスペクト比の小さいものもその傾向があ
る。 (6) エア・スプレーのガンの詰りは、一片の長さ
が大きくなると悪くなる傾向にあり、最大長さ
が100μmを超すとその現象は顕著になる。又、
この様な阻粒を含む塗膜は平滑な表面が得られ
ないことも判つた。 以上の様に、本発明のフレーク状亜鉛粉末組成
物は極めて優れた性能を有し、製造工程も簡素化
されているため得られるフレークの品質も極めて
安定なものである。同時に、有機系粉砕助剤含有
量が極めて僅少なため、その使用に何ら制限がな
い。 又、硬化乾燥性及びその他の塗膜物性、塗膜性
能については従来の球状亜鉛末と何ら変わるとこ
ろがなく、従来同様の取り扱いで差しつかえない
ことは言うまでもないことである。 「発明の効果」 以上から明らかな如く、本発明は以下の優れた
特徴を有するフレーク状亜鉛粉末組成物を提供す
ることを可能とした。 (1) 貯蔵安定性に優れ、篩分けも容易である。超
微粉シリカ、アルミナ、酸化チタン粉末により
貯蔵中の吸湿による凝集が抑えられ、貯蔵後の
分散性の優れた粉末である。又篩分けも容易で
ある。 (2) 防錆性に優れている。 有機系粉砕助剤の含有量が僅少なため、塗膜
中において亜鉛粒子間の金属接触が充分に保た
れ防錆性にすぐれている。 (3) 白錆の発生が少ない。 超微粉シリカ、アルミナ、酸化チタン粉末で
亜鉛粉末表面を覆つているため、亜鉛粒子の活
性度が適度に抑えられ、塗膜の白錆の発生が少
ない。又、超微粉粉末量により白錆発生性のコ
ントロールも可能である。 (4) 安定した品質のフレーク状亜鉛粉末組成物が
経済的に得られる。 工程が簡素なため得られるフレーク状亜鉛粉
末組成物の品質は安定しており、又、経済的で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シリカ、アルミナ、酸化チタンから成るグル
    ープから選ばれた超微粉金属酸化物の含量が0.1
    〜0.5重量%であり、かつ高級脂肪酸および/ま
    たは高級脂肪酸の周期律表A、B及びA族
    の金属塩の含量が0.1〜0.5重量%である亜鉛又
    は、亜鉛基合金のフレーク状粉末からなることを
    特徴とするフレーク状亜鉛粉末組成物。 2 超微粉シリカ、超微粉アルミナおよび/また
    は超微粉酸化チタンが50nm以下の1次粒子の平
    均粒子径を有する特許請求の範囲第1項記載のフ
    レーク状亜鉛粉末組成物。 3 フレーク状粉末は、最大長さが100μm以下、
    平均長径1.5〜30μm、平均厚み5μm以下及びアス
    ペクト比(長径/厚み)3以上の扁平状である特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載のフレーク状
    亜鉛粉末組成物。
JP59244356A 1984-11-21 1984-11-21 フレ−ク状亜鉛粉末組成物 Granted JPS61123674A (ja)

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