JP2799626B2 - 粉体塗料 - Google Patents

粉体塗料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、塗料廃棄物の有効な再利用の手段として粉
体塗料に配合することに関し、特に一部未硬化である熱
硬化性樹脂の塗料廃棄物を含む粉体塗料に関するもので
ある。
[従来の技術] 元来、塗装工程で生じる塗料廃棄物は、たとえば、特
開昭55−8810号公報にその液体を含む廃棄物から微粉末
状物質とする方法が提案されている。また特開昭55−18
450号公報には塗料廃棄物の微粉末をポリオレフイン樹
脂に混合したプラスチック組成物の開示がある。しかし
上記の塗料廃棄物の微粉末を塗料に配合して再利用する
例は、まだ見当たらない。
従来、粉末塗料は、粉末の状態で塗装され溶剤を含ま
ないため溶剤による中毒や火災の心配がないという利点
を有する。また、加熱溶融により塗膜を形成するため網
目構造をもつ熱硬化性樹脂塗膜、網目構造をもたない熱
可塑性樹脂塗膜のいずれもが使用可能である。そして主
として鋼製家具、フェンス、建材などの塗装に採用され
ている。
ところで、この粉体塗料用の充填剤としては安価な無
機化合物、たとえば、炭酸カルシウム、タルク、シリ
カ、クレーなどが用いられている。しかしこれらの充填
剤の添加量は、塗膜の硬化性、付着性、耐水性などの低
下を考慮して5重量%程度が限界とされている。このた
め、無機充填剤を用いて塗料を増量して、粉体塗料のコ
ストを低減するには限界がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、低コ
ストで無機充填剤より多量に配合できる増量性物質とし
て塗料廃棄物を利用し、塗膜の物性を低下させることな
く、低コスト化した粉体塗料とすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の粉体塗料は、一部未硬化の熱硬化性樹脂を含
む塗料廃棄物の粒度が150μ以下の微粉末を30重量%を
超えない量含むことを特徴とする。
塗料廃棄物は、一般に、樹脂、顔料などの固体成分と
溶剤、水などの液体成分とからなり、それぞれの成分お
よびその混合割合は使用される塗料によって異なるが、
たとえば、自動車車体の塗装にあっては、通常、樹脂と
してはメラミン、アルキド、エポキシおよびアクリル系
のものが使用され、顔料としては酸化チタン、カーボン
ブラック、ベンガラおよび炭酸カルシウムなどの無機系
のものとフタロシアニン、アゾなどの有機系のものが使
用されている。また溶剤としては、トルエン、キシレン
などの芳香族系炭化水素、アルコール、ケトンおよびブ
チルセロソルブなどが使用されている。
塗料廃棄物は以上のような成分からなるものであり、
まず水や溶剤が除去される。次いで回転流動粉砕撹拌装
置などを用いてある程度までに粉化され、さらに超微粉
末化装置を用いて微粒子化され、約150μ以下、好まし
くは100μ以下の粒度にされる。
この際得られた塗料廃棄物の微粉末は、微粉末化処理
が密封系でおこなわれるので残存する未硬化の状態を維
持することができる。この完全に硬化されておらず未硬
化樹脂を含んでいる微粉末を利用するのでこの微粉末と
粉体塗料を混合した塗料によって得られる塗膜の物性低
下を抑制できる。未硬化の熱硬化性樹脂を含むものとそ
うでないものとの区別は、得られた微粉末を、たとえ
ば、60℃に加熱してプレスした時に溶着してフイルム状
となるか否かで区別できる。得られた微粉末が硬化して
しまっている場合は、加熱プレスによりフイルムを形成
せず粉末のままである。したがって、上記の条件でフイ
ルムを形成しない場合が、未硬化部分を含まない微粉末
と容易に区別できる。さらに第1表に示すように加熱減
量分を含んでいることも、加熱によりさらに架橋が進ん
でいることが推定でき、これにより未硬化部分を含む微
粉末であることが推定できる。
粉体塗料としては、公知のものであればいずれも適用
可能であり、特に限定されるものではない。
この粉体塗料に配合する塗料廃棄物の微粉末の量は、
30重量%以下である。添加量が30重量%を超えると塗膜
物性が低下するので好ましくない。また塗膜の付着性も
低下し剥離しやすくなり好ましくない。
この塗料廃棄物の微粉末が配合された粉体塗料は、無
機充填剤に比べて多量に配合されても塗膜物性を低下さ
せることはない。したがって低コストの粉体塗料とする
ことができる。
[作用] 本発明の粉体塗料は、充填剤として塗料廃棄物の微粉
末を含んでいる。この塗料廃棄物の微粉末は、塗膜中で
硬化物を形成し無機充填剤を添加した場合と同様に、塗
膜のたれ防止ができ厚膜塗装が可能である。
また廃棄成分にエポキシ、メラミン樹脂などの未硬化
樹脂が一部存在した状態で微粉化されている。このため
粉体塗料が焼付け硬化の際に微粉末も架橋硬化する際に
粉体塗料成分と結合する。このため塗膜との親和性が増
し、通常の無機充填剤の量より多く添加しても塗膜の物
性の低下がない。したがって、無機充填剤に比べて多量
に配合しても塗膜物性の低下が少ない。このため粉体塗
料の増量が可能となりコストダウンが可能となる。
また、厚膜の塗装ができるので耐蝕性、耐候性など向
上させることが可能である。
[実施例] 以下、実施例により具体的に説明する。
(実施例1) この塗料廃棄物の微粉末は、中塗り、上塗り塗料の廃
棄物を不活性雰囲気下でスチーム等で加熱して、高速回
転刃の剪断力で細断、粉砕して得られたものである。得
られた粉末の性状を第1表に示す。
この塗料廃棄物の微粉末には未硬化樹脂が残存してい
る。この粉末を粉体塗料に配合して塗膜物性を調べた。
クリア系粉体塗料(商品名;レバジンド、吉本ポール
社製)中に第1表の塗料廃棄物の微粉末を10%〜90%混
合した。この塗料をステンレスニッケルメッキ板120W×
60L×1tのテストピースに常法により塗装し200℃で15分
の焼付けをおこない、塗膜状態および付着性を碁板目試
験で調べた。結果を第2表に示す。
なお、粉体塗料にクリア系を使用した理由は、微粉末が
塗料樹脂(酢酸ビニール)に一様に分散しているかどう
か、また、溶融、結合状態がどの程度かを観察するため
であり、観察結果では、均一な分散硬化が認められ架橋
樹脂粒子的な働きをしていることが、確認された。
塗膜状態は、目視、触手により判定した。
碁板目試験は、JIS K5400 6.15に基づきセロハンテ
ープでおこなった。
第2表に示すように微粉末の添加量が20%までは、得
られる塗膜物性は無添加のものとほぼ同じであり、30%
までは使用可能な程度の物性を有している。添加量が40
%以上となると表面にザラザラ感が現れ、碁板目試験に
よる付着性が次第に低下し剥離しやすくなっている。
(比較例) 実施例で使用したクリアの粉体塗料を用いて、無機質
の粉末である炭酸カルシウム粉末を充填剤として添加し
て、塗膜物性を同様に調べた。炭酸カルシウムの添加量
が5%までは良好であったが10%では、碁板目試験では
85/100となり剥離がおきやすくなっている。
(実施例2) 鉄骨材の粉体塗装で最も多く使用されているブラック
色の粉体塗料(商品名;V−PET#1900E、エポキシ系粉体
塗料、大日本塗料(株)製)中に、第1表に示す性状の
塗料廃棄物の微粉末を10%から50%混合して、溶融開始
時間の測定および塗膜物性の評価をおこなった。その結
果を第3表に示す。
なお、塗装板はリン亜鉛処理SPCC 150W×70L×0.8t
のものを用い、焼付け条件は170℃で20分間である。
塗料の溶融開始時間は、微粉末の添加量が10%、20%
のものが、無添加のものより早い時間に開始し硬化し
た。これは微粉中にメタリック塗料の廃棄物に含まれる
アルミ片が存在しているための伝熱効果によるものと判
断された。なお、アルミ片の有無はハイロックス社製の
マイクロハイスコープで確認した。
塗膜状態は、微粉末の添加量が30%までは光沢感があ
り良好であった。しかし、微粉末の添加量が多くなるに
したがい、黒色で光沢がなくなりザラザラ感が現れた。
また微粉末の添加量が多くなるにしたがい同じ塗装法
でも塗膜の膜厚が厚くなる。これは微粉末の添加によ
り、粉体塗料分が減じ、ヒケ分が減ったためと思われ
る。さらにこの微粉末により塗膜の硬度が高くなってい
る。
塗膜の付着性の碁板目試験では、添加量が30%以下で
あれば、100/100〜90/100の範囲で良好であった。さら
に衝撃試験、耐塩水噴霧に対しても良好な結果を示し
た。40%以上の添加量となると剥離しやすくなり衝撃試
験、耐塩水噴霧、塗膜状態いずれも不十分であった。
[効果] 本発明の粉体塗料には、30%以下の量の塗料廃棄物の
微粉末を含んでいる。このため塗料の増量が可能とな
り、コスト低減が可能である。さらに廃棄物の有効活用
が可能である。
塗料廃棄物の微粉末微粉に未硬化の樹脂成分が一部残
存し混合した粉体塗料と反応して親和性の高い硬化物を
形成する。この微粉末は、無機充填剤と同様に働きたれ
防止が可能であるので多量の添加により厚塗り塗膜の形
成が可能となる。
またメタリック塗料の廃棄物の微粉末にはアルミニウ
ム片などを微量に含んでおりこれを用いた場合には、熱
伝導性がよくなり速硬化性が向上する。
塗膜外観の肌は微粉末の硬化した樹脂が、塗膜全体に
分散され一部は表面にでるものもあり、硬度が増して肌
触りが良好になる。特にすべり防止の効果が得られる。
またブラック系粉体塗料に添加した場合は、艶消効果
の影響で重厚な塗膜品質が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−103175(JP,A) 特開 昭59−176358(JP,A) 特開 昭51−30836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/03,7/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一部未硬化の熱硬化性樹脂を含む塗料廃棄
    物の粒度が150μ以下の微粉末を30重量%を超えない量
    含むことを特徴とする粉体塗料。
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