JPH08223997A - 誘導電動機の制御方法および装置 - Google Patents

誘導電動機の制御方法および装置

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JPH08223997A
JPH08223997A JP7028329A JP2832995A JPH08223997A JP H08223997 A JPH08223997 A JP H08223997A JP 7028329 A JP7028329 A JP 7028329A JP 2832995 A JP2832995 A JP 2832995A JP H08223997 A JPH08223997 A JP H08223997A
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JP
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induction motor
current
torque
speed
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JP7028329A
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English (en)
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Kaoru Yamashita
薫 山下
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】誘導電動機の基底速度以下で負荷が非常に小さ
くなった場合には、誘導電動機の出力トルクを一定に保
ったまま、誘導電動機の主回路に供給する電流を低減さ
せて電力損失を小さくでき、電力の省エネに寄与する。 【構成】誘導電動機の回転速度とその速度基準との偏差
に基づいてトルク電流基準を出力する速度制御手段と、
誘導電動機の回転速度に応じた界磁電流基準を出力する
界磁基準手段と、界磁基準手段から出力される界磁電流
基準を、トルク電流の大きさに基づいた低減率で所定の
大きさに低減させるように補正する界磁基準補正手段
と、界磁基準補正手段からの界磁電流基準、および速度
制御手段からのトルク電流基準を基に、トルク電流成分
を界磁電流成分に逆比例して増加させるようにベクトル
演算を行ない、そのトルク電流成分および界磁電流成分
の合成電流を誘導電動機の主回路に供給するように制御
するベクトル制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば熱間圧延設備の
コイラー設備や、サイズの異なる大きさの材料を搬送す
るテーブルローラーのように、間欠的に負荷が大きく変
動する機械設備を駆動する誘導電動機の制御方法および
装置に係り、特に誘導電動機の基底速度以下で負荷が非
常に小さくなった場合には、誘導電動機の出力トルクを
一定に保ったまま、誘導電動機の主回路に供給する電流
を低減させて電力損失を小さくし、電力の省エネに寄与
するようにした誘導電動機の制御方法および装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、三相交流誘導電動機の制御装置と
しては、ベクトル制御による制御装置が、多く採用され
てきている。そして、通常、この種のベクトル制御によ
る三相交流誘導電動機の制御装置においては、誘導電動
機定格の基底速度以下の場合には、負荷の大小に関わら
ず、界磁電流成分が基底速度での界磁電流成分となるよ
うに一定に制御される。
【0003】従って、誘導電動機を、無負荷で運転させ
る場合や、定格よりも非常に小さい負荷で運転させる場
合にも、定格負荷で運転させる場合にも、定格負荷で運
転させる場合の界磁電流成分と同じ大きさの界磁電流を
誘導電動機の主回路に供給することになり、負荷が小さ
くても比較的大きな電流が供給されている。
【0004】特に、三相交流誘導電動機の基底速度以下
の速度時の界磁電流成分が、自動界磁弱めを行なうよう
に設計された誘導電動機として、定格電流に比例して大
きいものでは40%を超えるような誘導電動機があり、
このような誘導電動機では、無負荷運転時にも誘導電動
機の主回路に大きな電流が供給されている。
【0005】しかしながら、このような誘導電動機の制
御装置を、例えば熱間圧延設備のコイラー設備や、サイ
ズの異なる大きさの材料を搬送するテーブルローラーの
ように、間欠的に負荷が大きく変動する機械設備に適用
した場合、誘導電動機として必要な能力は出力トルクで
あり、ある時点の負荷に対応する出力トルクさえ確保さ
れていればよいが、誘導電動機の基底速度以下で負荷が
非常に小さい場合には、基底速度時の定格界磁電流成分
と小さなトルク電流成分との合成電流を、誘導電動機の
主回路に供給している。
【0006】このため、負荷が小さくても、誘導電動機
の主回路に供給される電流としては、定格界磁電流以下
に小さくならず、電力損失としても、負荷が小さくても
電力損失は小さくならないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
誘導電動機の制御装置においては、誘導電動機の基底速
度以下で負荷が非常に小さくなった場合にも、基底速度
時の定格界磁電流成分と小さなトルク電流成分との合成
電流を、誘導電動機の主回路に供給していることから、
電力損失が大きくなり、電力の省エネの点から好ましく
ないという問題があった。
【0008】本発明の目的は、誘導電動機の基底速度以
下で負荷が非常に小さくなった場合には、誘導電動機の
出力トルクを一定に保ったまま、誘導電動機の主回路に
供給する電流を低減させて電力損失を小さくでき、電力
の省エネに寄与することが可能な誘導電動機の制御方法
および装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に対応する発明では、トルク電流基準と
界磁電流基準とを基にベクトル演算を行ない、そのトル
ク電流成分および界磁電流成分の合成電流を、誘導電動
機の主回路に供給して当該誘導電動機を可変速制御する
制御方法において、界磁電流基準をトルク電流の大きさ
に基づいた低減率で所定の大きさに低減させ、当該低減
した界磁電流成分に相当する分だけトルク電流成分を増
加させるように制御する。
【0010】ここで、特に上記界磁電流基準の低減とし
ては、誘導電動機の基底速度以下で負荷が非常に小さく
なった場合、すなわち誘導電動機を無負荷、あるいは定
格よりも小さい負荷で運転する場合に行なうことが望ま
しい。
【0011】一方、請求項3に対応する発明では、誘導
電動機の回転速度とその速度基準との偏差に基づいてト
ルク電流基準を出力する速度制御手段と、誘導電動機の
回転速度に応じた界磁電流基準を出力する界磁基準手段
と、界磁基準手段から出力される界磁電流基準を、トル
ク電流の大きさに基づいた低減率で所定の大きさに低減
させるように補正する界磁基準補正手段と、界磁基準補
正手段からの界磁電流基準、および速度制御手段からの
トルク電流基準を基に、トルク電流成分を界磁電流成分
に逆比例して増加させるようにベクトル演算を行ない、
そのトルク電流成分および界磁電流成分の合成電流を誘
導電動機の主回路に供給するように制御するベクトル制
御手段とを備えて成る。
【0012】ここで、特に上記界磁基準補正手段として
は、トルク電流の大きさに基づいて界磁電流基準を所定
の大きさに低減させる低減率を設定する界磁基準補正設
定手段と、誘導電動機の運転状況に応じて外部から界磁
基準補正入り切り指令が入力されると、界磁基準補正設
定手段により設定された低減率を入り切りする界磁基準
補正入切手段と、界磁基準手段から出力される界磁電流
基準に、界磁基準補正入切手段により入り切りされた低
減率を乗じる乗算手段とからなり、低減率の入り切りを
外部から設定可能にすることが望ましい。
【0013】また、上記乗算手段により低減率が乗じら
れた界磁電流基準が入力されると、界磁電流基準の入り
切りが誘導電動機の制御に対して外乱を与えないように
レートを与えて出力するレート手段を、上記界磁基準補
正手段に付加することが望ましい。
【0014】
【作用】従って、請求項1および請求項3に対応する発
明の誘導電動機の制御方法および装置においては、界磁
基準補正手段によって、界磁電流基準をトルク電流の大
きさに基づいた低減率で所定の大きさに低減させるよう
に補正することにより、界磁電流基準の値が所定の大き
さに低減され、ベクトル演算によって、トルク電流基準
が界磁電流基準が低減された分だけこれに逆比例して増
加するため、誘導電動機の出力トルクを一定に保ったま
ま、誘導電動機の主回路に供給するトルク電流成分と界
磁電流成分との合成電流を小さくすることができ、電力
の省エネを図ることが可能となる。
【0015】また、請求項2および請求項4に対応する
発明の誘導電動機の制御方法および装置においては、外
部からの界磁基準補正入り切り指令が界磁基準補正手段
に与えられると、界磁基準補正入切手段によって界磁基
準補正設定手段から相当する低減率補正の入切ができ、
界磁基準補正入りの場合には、その低減率を用いて界磁
電流基準値がその低減率の比率で低減され、ベクトル演
算によって、トルク電流基準が界磁電流基準が低減され
た分だけこれに比例して増加するため、誘導電動機の出
力トルクを一定に保ったまま、誘導電動機の主回路に供
給するトルク電流成分と界磁電流成分との合成電流を小
さくすることができ、電力の省エネを図ることが可能と
なる。また、誘導電動機の運転状況に応じて、界磁基準
補正の入切を外部から選択することにより、より一層き
め細かな誘導電動機の制御をすることが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1は、本発明による誘導電動機
の制御装置の全体構成例を示すブロック図である。
【0017】図1において、三相交流誘導電動機11
は、例えば熱間圧延設備のコイラー設備や、サイズの異
なる大きさの材料を搬送するテーブルローラーのよう
に、間欠的に負荷が大きく変動する機械設備を駆動する
もので、この誘導電動機11の主回路には、三相交流電
源12に接続された変換器13より、トルク電流成分お
よび界磁電流成分からなる合成電流が供給されるように
なっている。
【0018】一方、制御装置は、速度制御回路14と、
界磁基準回路18と、界磁基準補正回路19と、ベクト
ル制御部24と、上記変換器13とから構成している。
ここで、速度制御回路14は、外部の上位コントローラ
15から入力回路16を介して速度基準を入力すると共
に、誘導電動機11の回転速度を検出する速度検出器1
7から速度検出信号を入力し、これらの偏差に基づいて
トルク電流基準を出力するものである。
【0019】また、界磁基準回路18は、誘導電動機1
1の回転速度を検出する速度検出器17から速度検出信
号を入力し、この速度検出信号に応じた界磁電流基準を
出力するものである。
【0020】一方、界磁基準補正回路19は、界磁基準
回路18から出力される界磁電流基準を、トルク電流の
大きさに基づいた低減率で所定の大きさに低減させるよ
うに補正するものであり、界磁基準補正設定回路20
と、界磁基準補正入切回路21と、乗算器22と、レー
ト回路23とからなる。
【0021】界磁基準補正設定回路20は、ベクトル制
御部24で求められたトルク電流の大きさに基づいて、
界磁電流基準を所定の大きさに低減させる低減率を演算
し設定するものである。
【0022】また、界磁基準補正入切回路21は、外部
の上位コントローラ15から入力回路16を介して界磁
基準補正入り切り指令が入力されると、界磁基準補正設
定回路20により設定された低減率を入り切りするもの
である。
【0023】さらに、乗算器22は、界磁基準回路18
から出力される界磁電流基準に、界磁基準補正入切回路
21により入り切りされた低減率を乗じるものである。
さらにまた、レート回路23は、乗算器22により低減
率が乗算されて低減された界磁電流基準が入力される
と、界磁電流基準の入り切りが誘導電動機11の制御に
対して外乱を与えないようにレートを与えて出力するも
のである。
【0024】すなわち、レート回路23は、界磁基準補
正入切回路21によって低減率が入りされたことによ
り、ステップ状になった界磁電流基準が乗算器22から
入力されると、このステップ状の界磁電流基準を、図1
に示すように、ある一定の変化率(勾配)を持たせて徐
々に変化させるようにレートを与えて出力するものであ
る。
【0025】なお、上位コントローラ15は、負荷の運
転スケジュールに基づいて、誘導電動機11で必要な出
力トルクを判別し、負荷が小さく誘導電動機11の出力
トルクが小さくてよい場合に界磁基準補正入り指令を出
力するもので、比較的簡単なロジックにより実現が可能
である。
【0026】すなわち、例えば設備操業スケジュールを
管理するコントローラから、負荷のスケジュールもしく
は誘導電動機11の負荷を判断できる情報を受けて、上
位コントローラ15により、誘導電動機11が定格より
も大きなトルクを必要とするか、定格よりも非常に小さ
なトルクを必要とするかを判断したり、もしくは上位コ
ントローラ15自身設備中の在荷検出器の信号を取り込
み、無負荷状態か負荷状態かを判断することによって、
定格よりも非常に小さなトルクを必要とするかもしくは
無負荷状態の場合には、界磁電流基準を補正する低減率
を活性する界磁基準補正入り指令を出力し、また定格よ
りも大きなトルクを必要とする状態あるいは負荷状態の
場合には、低減率を活用しない界磁基準補正切り指令を
出力するというロジックにより実現が可能である。
【0027】一方、ベクトル制御部24は、速度制御回
路14からトルク電流基準、界磁基準補正回路19から
界磁電流基準、および速度検出器17により検出された
誘導電動機11の回転速度検出信号をそれぞれ入力し、
トルク電流基準および界磁電流基準を基に回転速度検出
信号を位相信号として、トルク電流成分を界磁電流成分
に逆比例して増加させるようにベクトル演算を行ない、
そのトルク電流成分および界磁電流成分の合成電流を変
換器13に与えるように制御するものである。
【0028】なお、かかるベクトル制御は、従来のベク
トル制御の特性を利用したものである。次に、以上のよ
うに構成した本実施例の誘導電動機の制御装置における
制御方法について、図2を用いて説明する。
【0029】いま、上位コントローラ15において、誘
導電動機11が定格よりも大きなトルクを必要であると
判断しているものとすると、この上位コントローラ15
から入力回路16を通して、界磁基準補正回路19の界
磁基準補正入切回路21に、ロジック信号“切”(低減
率を使用しない)、つまり界磁基準補正切り指令が入力
される。
【0030】そして、このような状態にある場合には、
界磁基準補正入切回路21が切りとなるため、界磁基準
補正設定回路20からの低減率は乗算器22には入力さ
れず、界磁基準回路18から出力される界磁電流基準
が、レート回路23を通してベクトル制御部24に入力
されている。すなわち、界磁基準回路18からの界磁電
流基準が、そのままベクトル制御部24に入力される。
【0031】よって、このベクトル制御部24では、速
度制御回路14から入力されるトルク電流基準、界磁基
準補正回路19から入力される界磁電流基準、および回
転速度検出器17から入力される誘導電動機11の回転
速度検出信号を基にベクトル演算を実行することによ
り、図2(a)に示すようなベクトルの界磁電流成分A
およびトルク電流成分Bを求めて、その合成(トータ
ル)電流成分Cを変換器13に与えることにより、誘導
電動機11が負荷の大きさに応じて制御される。
【0032】一方、上位コントローラー15において、
誘導電動機11が定格よりも大きなトルクを必要としな
いと判断しているものとすると、この上位コントローラ
15から入力回路16を通して、界磁基準補正回路19
の界磁基準補正入切回路21に、ロジック信号“入”
(低減率を活用する)、つまり界磁基準補正入り指令が
入力される。
【0033】そして、このような状態にある場合には、
界磁基準補正入切回路21が入りとなるため、界磁基準
補正設定回路20で演算された低減率が乗算器22に入
力される。
【0034】この乗算器22では、界磁基準回路18か
らの界磁電流基準と低減率とを乗算することにより、界
磁電流基準が界磁基準補正設定回路20で演算された低
減率で所定の大きさに低減され、レート回路23を通し
てベクトル制御部24に入力される。
【0035】よって、このベクトル制御部24では、速
度制御回路14から入力されるトルク電流基準、および
界磁基準補正回路19から入力される低減率で低減され
た界磁電流基準を基に、回転速度検出器17から入力さ
れる誘導電動機11の回転速度検出信号を位相信号とし
てベクトル演算を実行することにより、図2(b)に示
すように、トルク電流成分Bが界磁電流低減率に逆比例
して増加し、その合成(トータル)電流成分Cを変換器
13に与えることにより、誘導電動機11のトルク出力
および速度は不変に制御される。
【0036】ここで、従来の制御と本実施例による制御
とを比較してみると、従来の制御では、図2(c)に示
すように、大きな界磁電流成分Aと小さなトルク電流成
分Bとにより合成(トータル)電流成分Cを得ているの
に対して、本実施例による制御では、図2(b)に示す
ように、小さな界磁電流成分Aと大きなトルク電流成分
Bとのベクトル和により合成(トータル)電流成分Cを
得ているため、本実施例による制御を適用した場合の方
が、合成(トータル)電流としては小さくなり、すなわ
ち誘導電動機11の電力損失の低減を図ることができ
る。
【0037】上述したように、本実施例では、上位コン
トローラ15からの指令を取り込む入力回路16と、こ
の入力回路16から入力される速度基準と速度検出器1
7により検出された誘導電動機11の回転速度検出信号
との偏差に基づいてトルク電流基準を出力する速度制御
回路14と、速度検出器17により検出された誘導電動
機11の回転速度検出信号に基づいて界磁電流基準を出
力する界磁基準回路18と、上位コントローラ15から
界磁基準補正入り指令が入力回路16を通して与えられ
ると、界磁基準補正入切回路21を通して界磁基準補正
設定回路20により演算された低減率に基づいて、界磁
基準回路18より入力される界磁電流基準を低減し、こ
の低減した界磁電流基準をレート回路23を通して出力
する界磁基準補正回路19と、この界磁基準補正回路1
9から入力される界磁電流基準、および速度制御回路1
4から入力されるトルク電流基準を基に、速度検出器1
7により検出された誘導電動機11の回転速度検出信号
を位相信号としてベクトル演算を実行すると共に、界磁
基準補正回路19により界磁電流基準が低減されると、
トルク電流基準を界磁電流基準低減率に逆比例して増加
させる演算機能を有するベクトル制御部24とを備え
て、誘導電動機11の基底速度以下で負荷が非常に小さ
くなった場合、すなわち誘導電動機11を無負荷で運転
させる場合や、定格よりも非常に小さい負荷で運転させ
る場合には、上位コントローラ15からの界磁基準補正
入り指令により、界磁電流基準をトルク電流の大きさに
基づいた低減率で所定の大きさに低減させ、これをベク
トル制御24に与えて低減した界磁電流成分に相当する
分だけトルク電流成分が増加するように制御するように
したので、誘導電動機11の基底速度以下で負荷が非常
に小さくなった場合には、誘導電動機11の出力トルク
を一定に保ったまま、誘導電動機11の主回路に供給す
る合成電流を低減させて電力損失を小さくすることがで
き、電力の省エネに寄与することが可能となる。
【0038】また、誘導電動機11の電力損失が小さく
なる分だけ、誘導電動機11の枠番が小さくなるため、
設備コストの削減を図ることが可能となる。さらに、界
磁基準補正入切回路21によって低減率が入りされたこ
とにより、乗算器22から入力されるステップ状になっ
た界磁電流基準を、レート回路23によりある一定の変
化率(勾配)を持たせて徐々に変化させるようにレート
を与えて出力するようにしているので、界磁基準補正入
切回路21によって界磁電流基準を入り切りしても、誘
導電動機11の制御に対して外乱を与えないようにする
ことが可能となる。
【0039】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。 (a)上記実施例では、界磁基準補正設定回路20によ
り設定された低減率を、外部の上位コントローラ15か
らの界磁基準補正入り切り指令により界磁基準補正入切
回路21で入り切りする場合について説明したが、これ
は本発明に必要不可欠な条件ではない。
【0040】(b)上記実施例では、乗算器22により
低減率が乗算されて低減された界磁電流基準が入力され
ると、界磁電流基準の入り切りが誘導電動機11の制御
に対して外乱を与えないようにレートを与えて出力する
レート回路23を、界磁基準補正設定回路20に備える
場合について説明したが、このレート回路23は、本発
明に必要不可欠な要素ではなく、必要に応じて備えれば
よいものである。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項3に対応する発明によれば、誘導電動機の回転速度
とその速度基準との偏差に基づいてトルク電流基準を出
力する速度制御手段と、誘導電動機の回転速度に応じた
界磁電流基準を出力する界磁基準手段と、界磁基準手段
から出力される界磁電流基準を、トルク電流の大きさに
基づいた低減率で所定の大きさに低減させるように補正
する界磁基準補正手段と、界磁基準補正手段からの界磁
電流基準、および速度制御手段からのトルク電流基準を
基に、トルク電流成分を界磁電流成分に逆比例して増加
させるようにベクトル演算を行ない、そのトルク電流成
分および界磁電流成分の合成電流を誘導電動機の主回路
に供給するように制御するベクトル制御手段とを備え、
界磁電流基準をトルク電流の大きさに基づいた低減率で
所定の大きさに低減させ、当該低減した界磁電流成分に
相当する分だけトルク電流成分を増加させるように制御
するようにしたので、誘導電動機の基底速度以下で負荷
が非常に小さくなった場合には、誘導電動機の出力トル
クを一定に保ったまま、誘導電動機の主回路に供給する
電流を低減させて電力損失を小さくでき、電力の省エネ
に寄与することが可能な誘導電動機の制御方法および装
置が提供できる。
【0042】また、請求項2および請求項4に対応する
発明によれば、誘導電動機の回転速度とその速度基準と
の偏差に基づいてトルク電流基準を出力する速度制御手
段と、誘導電動機の回転速度に応じた界磁電流基準を出
力する界磁基準手段と、トルク電流の大きさに基づいて
界磁電流基準を所定の大きさに低減させる低減率を設定
する界磁基準補正設定手段、誘導電動機の運転状況に応
じて外部から界磁基準補正入り切り指令が入力される
と、界磁基準補正設定手段により設定された低減率を入
り切りする界磁基準補正入切手段、界磁基準手段から出
力される界磁電流基準に、界磁基準補正入切手段により
入り切りされた低減率を乗じる乗算手段からなり、界磁
電流基準を補正する界磁基準補正手段と、界磁基準補正
手段からの界磁電流基準、および速度制御手段からのト
ルク電流基準を基に、トルク電流成分を界磁電流成分に
逆比例して増加させるようにベクトル演算を行ない、そ
のトルク電流成分および界磁電流成分の合成電流を誘導
電動機の主回路に供給するように制御するベクトル制御
手段とを備え、誘導電動機の基底速度以下で負荷が非常
に小さくなった場合に、外部からの界磁基準補正入り切
り指令により、界磁電流基準をトルク電流の大きさに基
づいた低減率で所定の大きさに低減させ、当該低減した
界磁電流成分に相当する分だけトルク電流成分を増加さ
せるように制御するようにしたので、誘導電動機の基底
速度以下で負荷が非常に小さくなった場合には、誘導電
動機の出力トルクを一定に保ったまま、誘導電動機の主
回路に供給する電流を低減させて電力損失を小さくで
き、電力の省エネに寄与すると共に、より一層きめ細か
な誘導電動機の制御をすることが可能な誘導電動機の制
御方法および装置が提供できる。
【0043】さらに、請求項5に対応する発明によれ
ば、誘導電動機の回転速度とその速度基準との偏差に基
づいてトルク電流基準を出力する速度制御手段と、誘導
電動機の回転速度に応じた界磁電流基準を出力する界磁
基準手段と、トルク電流の大きさに基づいて界磁電流基
準を所定の大きさに低減させる低減率を設定する界磁基
準補正設定手段、誘導電動機の運転状況に応じて外部か
ら界磁基準補正入り切り指令が入力されると、界磁基準
補正設定手段により設定された低減率を入り切りする界
磁基準補正入切手段、界磁基準手段から出力される界磁
電流基準に、界磁基準補正入切手段により入り切りされ
た低減率を乗じる乗算手段、乗算手段により低減率が乗
じられた界磁電流基準が入力されると、界磁電流基準の
入り切りが誘導電動機の制御に対して外乱を与えないよ
うにレートを与えて出力するレート手段からなり、界磁
電流基準を補正する界磁基準補正手段と、界磁基準補正
手段からの界磁電流基準、および速度制御手段からのト
ルク電流基準を基に、トルク電流成分を界磁電流成分に
逆比例して増加させるようにベクトル演算を行ない、そ
のトルク電流成分および界磁電流成分の合成電流を誘導
電動機の主回路に供給するように制御するベクトル制御
手段とを備え、誘導電動機の基底速度以下で負荷が非常
に小さくなった場合に、外部からの界磁基準補正入り切
り指令により、界磁電流基準をトルク電流の大きさに基
づいた低減率で所定の大きさに低減させ、当該低減した
界磁電流成分に相当する分だけトルク電流成分を増加さ
せるように制御するようにしたので、誘導電動機の基底
速度以下で負荷が非常に小さくなった場合には、誘導電
動機の出力トルクを一定に保ったまま、誘導電動機の主
回路に供給する電流を低減させて電力損失を小さくで
き、電力の省エネに寄与すると共に、より一層きめ細か
な誘導電動機の制御をすることができ、しかも界磁基準
補正入切手段によって界磁電流基準を入り切りしても、
誘導電動機の制御に対して外乱を与えないようにするこ
とが可能な誘導電動機の制御装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による誘導電動機の制御装置の一実施例
を示すブロック図。
【図2】同実施例の誘導電動機の制御装置における制御
方法を説明するための誘導電動機の主回路電流成分を示
すベクトル図。
【符号の説明】
11…誘導電動機、 12…三相交流電源、 13…変換器、 14…速度制御回路、 15…上位コントローラ、 16…入力回路、 17…速度検出器、 18…界磁基準回路、 19…界磁基準補正回路、 20…界磁基準補正設定回路、 21…界磁基準補正入切回路、 22…乗算器、 23…レート回路、 24…ベクトル制御部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク電流基準と界磁電流基準とを基に
    ベクトル演算を行ない、そのトルク電流成分および界磁
    電流成分の合成電流を、誘導電動機の主回路に供給して
    当該誘導電動機を可変速制御する制御方法において、 前記界磁電流基準をトルク電流の大きさに基づいた低減
    率で所定の大きさに低減させ、当該低減した界磁電流成
    分に相当する分だけトルク電流成分を増加させるように
    制御することを特徴とする誘導電動機の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記界磁電流基準の低減としては、前記
    誘導電動機の基底速度以下で負荷が非常に小さくなった
    場合に行なうようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載の誘導電動機の制御方法。
  3. 【請求項3】 誘導電動機の回転速度とその速度基準と
    の偏差に基づいてトルク電流基準を出力する速度制御手
    段と、 前記誘導電動機の回転速度に応じた界磁電流基準を出力
    する界磁基準手段と、 前記界磁基準手段から出力される界磁電流基準を、トル
    ク電流の大きさに基づいた低減率で所定の大きさに低減
    させるように補正する界磁基準補正手段と、 前記界磁基準補正手段からの界磁電流基準、および前記
    速度制御手段からのトルク電流基準を基に、トルク電流
    成分を界磁電流成分に逆比例して増加させるようにベク
    トル演算を行ない、そのトルク電流成分および界磁電流
    成分の合成電流を前記誘導電動機の主回路に供給するよ
    うに制御するベクトル制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記界磁基準補正手段としては、トルク
    電流の大きさに基づいて界磁電流基準を所定の大きさに
    低減させる低減率を設定する界磁基準補正設定手段と、
    前記誘導電動機の運転状況に応じて外部から界磁基準補
    正入り切り指令が入力されると、前記界磁基準補正設定
    手段により設定された低減率を入り切りする界磁基準補
    正入切手段と、前記界磁基準手段から出力される界磁電
    流基準に、前記界磁基準補正入切手段により入り切りさ
    れた低減率を乗じる乗算手段とからなり、前記低減率の
    入り切りを外部から設定可能にしたことを特徴とする請
    求項に記載の誘導電動機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の誘導電動機の制御
    装置において、 前記乗算手段により低減率が乗じられた界磁電流基準が
    入力されると、界磁電流基準の入り切りが誘導電動機の
    制御に対して外乱を与えないようにレートを与えて出力
    するレート手段を、前記界磁基準補正手段に付加して成
    ることを特徴とする誘導電動機の制御装置。
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