JPH08223906A - 同期整流型スイッチングレギュレータ - Google Patents

同期整流型スイッチングレギュレータ

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JPH08223906A
JPH08223906A JP2254095A JP2254095A JPH08223906A JP H08223906 A JPH08223906 A JP H08223906A JP 2254095 A JP2254095 A JP 2254095A JP 2254095 A JP2254095 A JP 2254095A JP H08223906 A JPH08223906 A JP H08223906A
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JP
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mos
winding
fet
capacitor
voltage
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Withdrawn
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JP2254095A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shimamori
浩 島森
Sentarou Tokimi
泉太郎 時見
Shigeji Yamashita
茂治 山下
Kazutoshi Fuchigami
和利 渕上
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Fujitsu Ltd
Fujitsu Telecom Networks Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Fujitsu Telecom Networks Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は同期整流型スイッチングレギュレー
タに関し、冗長性を持たせた電源回路に使用した場合で
も、故障時に電流の回り込みを防止して、安定した電源
供給ができるようにすると共に、少ない部品で効率よく
駆動制御できる回路を実現することを目的とする。 【構成】 トランス1と、MOS−FETQ1、Q2
と、コイルL、コンデンサCを備え、MOS−FETQ
1、Q2はソースを共通接続し、ドレインをそれぞれ前
記2次巻線N2の各端子に接続した回路において、トラ
ンス1に3次巻線N3を設け、巻線N3にMOS−FE
TQ1、Q2を同時にオン/オフ制御するゲート制御回
路を接続し、1つの巻線N4で2個のMOS−FETを
同時に制御可能にした。また、ゲート制御回路には、ダ
イオードd1、d2等を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ、各種電
子機器、電気機器等の電源回路に使用される同期整流型
スイッチングレギュレータに関する。特に本発明は、冗
長性を持たせた電源回路に使用して有効な同期整流型ス
イッチングレギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】図16〜図20は従来例を示した図であ
り、図16〜図20中、1はトランス、2はPWM(パ
ルス幅変調)駆動回路、3はスイッチングトランジス
タ、4は負荷を示す。
【0003】また、N1は1次巻線、N2は2次巻線、
Q1、Q2はNチャンネンMOS−FET(MOS型電
界効果トランジスタ)、R1、R2は抵抗、Cはコンデ
ンサ、Lはコイル(チョークコイル)、D1、D2はM
OS−FETQ1、Q2に内蔵された寄生ダイオード、
T1、T2は出力端子、C1はMOS−FETQ1のゲ
ート−ソース間容量に対応したコンデンサ、C2はMO
S−FETQ2のゲート−ソース間容量に対応したコン
デンサを示す。
【0004】 §1:従来例の回路構成の説明・・・図16参照 図16は従来例の回路図である。従来、トランスの出力
で同期整流用のMOS−FETを駆動する同期整流型ス
イッチングレギュレータの回路例として、例えば、図1
6に示したような回路(DC−DCコンバータ)が知ら
れていた。
【0005】この回路(DC−DCコンバータ)には1
次巻線N1、2次巻線N2を備えたトランス1が設けて
あり、該トランス1の2次巻線N2の出力で2つのMO
S−FETQ1、Q2を駆動するように構成されてい
る。この場合、MOS−FETQ1が整流側のMOS−
FETであり、MOS−FETQ2がフライホイール側
のMOS−FETであり、これらのMOS−FETで半
波整流回路を構成している。
【0006】前記トランス1の1次巻線N1には、例え
ば、PWM駆動回路2からのPWM(パルス幅変調)パ
ルスで駆動されるスイッチングトランジスタ3が接続さ
れており、該スイッチングトランジスタ3で前記1次巻
線N1を駆動するように構成されている。
【0007】また、トランス1の2次巻線N2には、2
つのMOS−FETQ1、Q2が接続されると共に、コ
イルL、コンデンサC、抵抗R1、R2等が接続されて
いる。そして、前記コンデンサCの端子から出力を取り
出すように出力端子T1、T2が設けてある。
【0008】前記MOS−FETQ1はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
1(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ1のゲートG−ソースS間に
は、ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC1が
存在している。
【0009】前記MOS−FETQ2はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
2(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ2のゲートG−ソースS間に
はゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC2が存
在している。以下、MOS−FETQ1、Q2のゲート
ーソース間に、前記コンデンサC1、C2が接続されて
いるものとして説明する。
【0010】 §2:従来例回路の動作説明・・・図17、図18参照 図17は従来例の回路動作説明図、図18は従来例のタ
イムチャートである。以下、図17、図18に基づいて
前記従来例回路の動作を説明する。
【0011】先ず、図17において、トランス1の1次
巻線N1の電圧をV1、2次巻線N2の電圧をV2とす
る。この場合、電圧V2は図示矢印方向を+V2(a側
がハイレベル)、その反対方向を−V2とする。また、
出力端子T2の電圧を0V(GND)、出力端子T1の
電圧を+V(正電圧)とする。
【0012】更に、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ2のゲート−ソース間電圧をVG
S2、コンデンサC2の端子電圧をVC2、MOS−F
ETQ1のドレイン−ソース間に流れる電流をIQ1、
MOS−FETQ2のドレイン−ソース間に流れる電流
をIQ2とする。この場合、VGS1=VC1、VGS
2=VC2の関係がある。
【0013】図18において、はV2、はVGS
1、VC1、はVGS2、VC2、はQ1、はQ
2、はIQ1、はIQ2を示す。なお、タイミング
t1まではV2が−V2(b側がハイレベル)であり、
MOS−FETQ1がオフ、MOS−FETQ2がオン
であったとする。この状態からタイミングt1で2次巻
線N2の電圧V2が+V2(a点側がハイレベル)にな
ったとする。
【0014】この時、コンデンサC2の電荷は、C2→
R2→N2→Q2のドレインD→Q2のソースS→C2
の経路で放電を開始する。そして、コンデンサC2の電
荷が放電して、VC2、VGS2がしきい値まで低下す
ると、MOS−FETQ2がオフになる。
【0015】一方、タイミングt1で2次巻線N2の電
圧V2が+V2(a点側がハイレベル)になると、2次
巻線N2の電圧により、N2→R1→C1→D1→N2
の経路で電流が流れコンデンサC1を充電する。そし
て、VC1、VGS1が上昇(ゲートG側が+)に上昇
して、MOS−FETQ1のゲート電圧が所定値に達す
ると、MOS−FETQ1はオンになる。
【0016】前記のようにして、Q1がオン、Q2がオ
フになると、N2→L→C→Q1のソースS→Q1のド
レインD→b点→N2の経路でIQ1の電流が流れ、コ
ンデンサCを充電する。
【0017】その後、タイミングt2でN2の電圧が逆
極性の−V2(b点側がハイレベル)になると、コンデ
ンサC1の電荷は、C1→R1→N2→Q1のドレイン
D→Q1のソースS→C1の経路で放電を開始する。そ
の後、コンデンサC1が放電し、VC1、VGS1がし
きい値になると、MOS−FETQ1がオフになる。
【0018】一方、タイミングt2で2次巻線N2の電
圧V2が逆極性の−V2(b点側がハイレベル)になる
と、2次巻線N2の電圧により、N2→R2→C2→D
2→N2の経路で電流が流れ、コンデンサC2を充電す
る。そして、VC2、VGS2が上昇して(ゲートG側
が+)MOS−FETQ2のゲート電圧が所定値に達す
ると、MOS−FETQ2はオンになる。
【0019】前記のようにして、Q2がオン、Q1がオ
フになると、コイルLの電磁エネルギーにより、L→C
→Q2のソースS→Q2のドレインD→Lの経路でIQ
2の電流(フライホイール側の電流)が流れ、コンデン
サCを充電する。以降、前記動作を繰り返す。
【0020】 §3:電源回路の説明・・・図19、図20参照 図19は従来例の電源回路構成図、図20は従来例の電
源回路動作説明図である。以下、図19、図20に基づ
いて、冗長性を持たせた電源回路と、故障時の電流の回
り込みについて説明する。
【0021】従来、電源回路を構成する場合冗長性を持
たせた回路が使用されていた。この回路は、例えば、複
数のDC−DCコンバータを並列接続し、1つのDC−
DCコンバータが故障しても他の正常なDC−DCコン
バータから負荷への電力供給ができるようにしたもので
ある。
【0022】例えば、図19に示したように、回路1、
回路2(図16に示したDC−DCコンバータ)を並列
接続して冗長性を持たせたものとする。この回路では、
共通の出力端子T1、T2に負荷4を接続し、例えば、
回路1が故障した場合でも正常動作している回路2から
負荷4へ電力供給ができるようにしてある。
【0023】1例として、負荷電流=10Aとし、この
10Aの負荷4に対し10A出力の回路(回路1、回路
2)を2台並列に接続し、1台が故障した場合でも負荷
に10Aの電流が供給できるようにする。
【0024】なお、回路1と回路2は同じ回路を使用
し、出力端子T1側のm点と、出力端子T2側のn点で
共通接続されており、出力端子T2の電圧(n点の電
圧)は0V(GND)、出力端子T1の電圧(m点の電
圧)は+5Vとする。
【0025】前記の電源回路の運用時には、前記のよう
に出力端子T1、T2間に負荷4を接続して運用する
が、この運用時に、例えば、回路1のスイッチングトラ
ンジスタ3が故障してDC−DCコンバータの動作を停
止したとする。この時、回路1の1次巻線N1の電流が
消滅するので、2次巻線N2の誘起電圧も消滅する。
【0026】従って、回路1では、2次巻線N2の電圧
が消滅することによりMOS−FETQ1、Q2の動作
も停止し、回路1から負荷4への電力供給が停止する。
しかし、この時、正常動作をしている回路2から回路1
への電流の回り込みが発生する。
【0027】前記回路2から回路1への電流の回り込み
は次のようになる。先ず、図20に示したように、回路
2の+5V電圧が回路1のm点に印加することにより、
回路2の+5V→回路1のm点→L→R1→C1→回路
1のn点→回路2の0Vの経路で電流が流れ、コンデン
サC1を充電する。また、同時に、回路2の+5V→回
路1のm点→L→N2→R2→C2→回路1のn点→回
路2の0Vの経路で電流が流れ、コンデンサC2を充電
する。
【0028】前記のようにしてコンデンサC1、C2が
充電され、VC1、VGS1、VC2、VGS2が所定
値まで上昇すると(ゲート側が+)、回路1のMOS−
FETQ1、Q2がオンになる(完全なオン状態ではな
いが、それに近い状態になる)。
【0029】前記のようにして、回路1のMOS−FE
TQ1、Q2がオンになると、回路2から回路1のMO
S−FETQ1、Q2に大きな電流が回り込んで流れ
る。この時の電流は次の通りである。
【0030】すなわち、回路2の+5V→回路1のm点
→L→Q2のドレインD→Q2のソースS→n点→回路
2の0Vの経路で電流が流れる。また、同時に、回路2
の+5V→回路1のm点→L→a点→N2→b点→Q1
のドレインD→Q1のソースS→n点→回路2の0Vの
経路で電流が流れる。
【0031】このような電流の回り込みが発生すると、
負荷電流10Aに対し、回路2の出力電流が回路1へ流
れ込むため不足する。その結果、端子T1、T2間の出
力電圧が低下する。そして、負荷が正常に動作しなくな
る。また、回路1では大きな回路電流が流れて発熱す
る。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :従来、電源回路を構成する場合、冗長性を持たせ
た回路が使用されていた。この回路は、例えば、前記の
ように複数のDC−DCコンバータを並列接続し、1つ
のDC−DCコンバータが故障しても他の正常なDC−
DCコンバータから負荷への電力供給ができるようにし
ている。
【0033】しかし、前記のような冗長性を持たせた電
源回路では、1つの回路で故障が発生して正常な動作が
できなくなると、他の正常な回路から電流の回り込みが
発生する。
【0034】このような電流の回り込みが発生すると、
正常な回路の出力電流が、故障した回路へ流れ込んだ分
だけ負荷電流が不足する。その結果、出力端子間の出力
電圧が低下し、負荷が正常に動作しなくなる。また、故
障した回路では電流の回り込みにより大きな回路電流が
流れて発熱することがある。
【0035】(2) :前記電流の回り込みを防止するた
め、各回路に逆流防止用のダイオードを挿入することも
考えられていたが、前記逆流防止用のダイオードは、負
荷電流の通路に挿入する必要があり、大電流用の大型の
ダイオードを使用する必要がある。
【0036】このため、高価で大きなダイオードを余分
に使用することになり、電源回路の大型化とコストアッ
プの原因となる。また、前記逆流防止用のダイオードに
は大電流が流れるから発熱も大きく、実用的ではない。
【0037】本発明は、このような従来の課題を解決
し、冗長性を持たせた電源回路に使用した場合でも、故
障時に電流の回り込みを防止して、安定した電力供給が
できるようにすることを目的とする。
【0038】また、本発明は、少ない部品で効率よく能
動素子を駆動制御できる回路を実現すると共に、小型
化、コストダウンを実現することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図であり、図1中、図16〜図20と同じものは、同一
符号で示してある。また、N3は3次巻線(第3の巻
線)、d1、d2はダイオードを示す。本発明は上記の
課題を解決するため、同期整流型スイッチングレギュレ
ータを次のように構成した。
【0040】(1) :図1に示したように、1次巻線N
1、2次巻線N2、及び3次巻線N3を備えたトランス
1が設けてあり、トランス1の出力で2つのMOS−F
ETQ1、Q2を駆動するように構成してある。この場
合、MOS−FETQ1が整流側のMOS−FETであ
り、MOS−FETQ2がフライホイール側のMOS−
FETである。
【0041】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により1次巻線N1を駆動するように
構成してある。また、トランス1の2次巻線N2には、
2つのMOS−FETQ1、Q2を接続すると共に、コ
イルL、コンデンサCが接続してある。
【0042】この場合、MOS−FETQ1、Q2のソ
ースSを共通接続すると共に、ドレインDを2次巻線N
2の各端子に接続してある。また、MOS−FETQ2
のソースS−ドレインD間には、コイルLとコンデンサ
Cの直列回路を接続している。
【0043】MOS−FETQ1はNチャンネルのMO
S−FETであり、ゲート−ソース間には、ゲート−ソ
ース間容量に対応したコンデンサC1が接続されてい
る。また、MOS−FETQ2はNチャンネルのMOS
−FETであり、ゲート−ソース間にはゲート−ソース
間容量に対応したコンデンサC2が接続されている。
【0044】前記トランス1の3次巻線N3には、MO
S−FETQ1、Q2のゲートを制御するためゲート制
御回路が接続してある。このゲート制御回路にはダイオ
ードd1、d2と抵抗R1、R2を含んでおり、抵抗R
1、R2の一端とダイオードd1、d2のカソードはそ
れぞれ共通接続して、前記3次巻線N3に接続してあ
る。
【0045】また、前記抵抗R1、R2の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ1、Q2のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd1、d2のアノードはMO
S−FETQ1、Q2のソースSに共通接続してある。
【0046】また、前記同期整流型スイッチングレギュ
レータを次のように構成した。 (2) :1次巻線、2次巻線を有するトランスと、トラン
スの2次巻線に接続され、交互にオン/オフ動作する第
1、第2の能動素子と、第1、第2の能動素子により駆
動されるコイル、及びコンデンサを備えた同期整流型ス
イッチングレギュレータにおいて、前記トランス1に、
前記巻線とは別の第3の巻線N3を設け、前記第3の巻
線N3に、前記第1、第2の能動素子を同時にオン/オ
フ制御するゲート制御回路を接続した。
【0047】(3) :1次巻線、2次巻線を有するトラン
スと、トランスの2次巻線に接続され、交互にオン/オ
フ動作する第1、第2のMOS−FETと、第1、第2
のMOS−FETにより駆動されるコイル、及びコンデ
ンサを備えると共に、第1、第2のMOS−FETは、
ソースを共通接続し、ドレインをそれぞれ前記2次巻線
の各端子に接続することにより半波整流回路を構成した
同期整流型スイッチングレギュレータにおいて、前記ト
ランスに、前記巻線とは別の第3の巻線を設け、第3の
巻線に、第1、第2のMOS−FETを同時にオン/オ
フ制御するゲート制御回路を接続した。
【0048】(4) :1次巻線、2次巻線を備えると共
に、前記2次巻線は互いに一端側を共通接続した第1の
2次巻線、及び第2の2次巻線で構成したトランスと、
前記第1の2次巻線、及び第2の2次巻線に接続され、
交互にオン/オフ動作する第1、第2のMOS−FET
と、前記第1、第2のMOS−FETにより駆動される
コイル、及びコンデンサを備えると共に、前記第1、第
2のMOS−FETは、ソースを共通接続し、ドレイン
をそれぞれ前記第1、第2の2次巻線の各端子に接続す
ることにより全波整流回路を構成した同期整流型スイッ
チングレギュレータにおいて、前記トランスに、前記巻
線とは別の第3の巻線を設け、前記第3の巻線に、前記
第1、第2のMOS−FETを同時にオン/オフ制御す
るゲート制御回路を接続した。
【0049】(5) :前記(4) において、ゲート制御回路
には、第1のMOS−FETのゲート−ソース間に接続
した第1のダイオードと、第2のMOS−FETのゲー
ト−ソース間に接続した第2のダイオードを備えてい
る。
【0050】(6) :1次巻線、2次巻線を有するトラン
スと、前記トランスの2次巻線に接続され、オン/オフ
動作する同期整流用のMOS−FETと、前記MOS−
FETにより駆動されるコンデンサを備え、前記MOS
−FETのオン/オフ動作により、ピーク整流を行う同
期整流型スイッチングレギュレータにおいて、前記トラ
ンスに、前記巻線とは別の第3の巻線を設け、前記第3
の巻線に、前記MOS−FETのオン/オフ制御を行う
ゲート制御回路を接続すると共に、前記ゲート制御回路
に、抵抗とコンデンサを備えた。
【0051】(7) :前記(6) において、前記ゲート制御
回路には、MOS−FETのゲート−ソース間に接続し
た第1のダイオードと、前記抵抗とコンデンサの回路に
並列接続した第2のダイオードを備えている。
【0052】(8) :1次巻線、2次巻線を有するトラン
スと、前記トランスの2次巻線に接続され、オン/オフ
動作する第1、第2、第3、第4のMOS−FETと、
前記第1、第2、第3、第4のMOS−FETにより駆
動されるコイル、及びコンデンサを備えると共に、前記
第1、第2のMOS−FETは、ソースを共通接続し、
ドレインをそれぞれ前記2次巻線の各端子に接続し、前
記第3、第4のMOS−FETは、ソースを共通接続
し、ドレインをそれぞれ前記2次巻線の各端子に接続す
ることにより、ブリッジ型全波整流回路を構成した同期
整流型スイッチングレギュレータにおいて、前記トラン
スに、前記巻線とは別の第3、第4の巻線を設け、前記
第3の巻線に、前記第1、第2のMOS−FETを同時
にオン/オフ制御する第1のゲート制御回路を接続し、
前記第4の巻線に、前記第3、第4のMOS−FETを
同時にオン/オフ制御する第2のゲート制御回路を接続
した。
【0053】(9) :前記(8) において、前記第1のゲー
ト制御回路には、第1のMOS−FETのゲート−ソー
ス間に接続した第1のダイオードと、第2のMOS−F
ETのゲート−ソース間に接続した第2のダイオードを
備えており、前記第2のゲート制御回路には、第3のM
OS−FETのゲート−ソース間に接続した第3のダイ
オードと、第4のMOS−FETのゲート−ソース間に
接続した第4のダイオードを備えている。
【0054】
【作用】前記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づ
いて説明する。トランス1の1次巻線N1の電圧をV
1、2次巻線N2の電圧をV2、3次巻線N3の電圧を
V3とする。この場合、前記電圧V1、V2、V3は図
示矢印方向を+側とし、端子T2の電圧を0V、端子T
1の電圧を+Vとする。
【0055】また、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ2のゲート−ソース間電圧をVG
S2、コンデンサC2の端子電圧をVC2、MOS−F
ETQ1のドレイン−ソース間に流れる電流をIQ1、
MOS−FETQ2のドレイン−ソース間に流れる電流
をIQ2とする。この場合、VGS1=VC1、VGS
2=VC2の関係がある。
【0056】今、MOS−FETQ1がオフ、MOS−
FETQ2がオンであったとする。この状態から2次巻
線N2の電圧が+V2(a点側がハイレベル)、3次巻
線N3の電圧が+V3(g点側がハイレベル)になった
とする。
【0057】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R1→C1→C2→R2→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC2が放電し、コンデン
サC1が充電(ゲートG側が+)する。この時、ダイオ
ードd1は3次巻線N3の電圧により逆バイアスされて
オフであり、ダイオードd2は、コンデンサC2により
逆バイアスされてオフである。
【0058】その後、コンデンサC2の電荷が放電し、
VC2が所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd2はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧により、N3→R1→
C1→d2→N3の経路で電流が流れコンデンサC1を
更に充電する。
【0059】前記のようにしてコンデンサC2の放電が
行われ、MOS−FETQ2のVGS2、VC2が略0
VになるとMOS−FETQ2はオフになる。また、コ
ンデンサC1の充電が行われ、VGS1、VC1が所定
値まで上昇するとMOS−FETQ1がオンになる。
【0060】前記のようにして、Q1がオン、Q2がオ
フになると、N2→L→C→Q1のソースS→Q1のド
レインD→N2の経路でIQ1の電流が流れ、コンデン
サCを充電する。
【0061】その後、N2の電圧V2が−V2(b点側
がハイレベル)になり、N3の電圧が−V3(h点側が
ハイレベル)になると、3次巻線N3の電圧により、N
3→R2→C2→C1→R1→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC1が放電し、コンデン
サC2が充電する。この時、ダイオードd2は3次巻線
N3の電圧により逆バイアスされてオフであり、ダイオ
ードd1は、コンデンサC1により逆バイアスされてオ
フである。
【0062】その後、コンデンサC1の電荷が放電し、
VGS1、VC1が所定値まで低下するとダイオードd
1の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd1はオンに
なる。この状態では、3次巻線N3の電圧により、N3
→R2→C2→d1→N3の経路で電流が流れコンデン
サC2を更に充電する。
【0063】前記のようにしてコンデンサC1の放電が
行われ、MOS−FETQ1のVGS1、VC1が略0
VになるとMOS−FETQ1はオフになる。また、コ
ンデンサC2の充電が行われ、VC2、VGS2が所定
値(ゲートG側が+)まで上昇するとMOS−FETQ
2がオンになる。
【0064】前記のようにしてQ2がオン、Q1がオフ
になると、コイルLの電磁エネルギーにより、L→C→
Q2のソースS→Q2のドレインD→Lの経路でIQ2
の電流(フライホイール側の電流)が流れ、コンデンサ
Cを充電する。以降同様な動作を繰り返す。以上のよう
にすれば、1つの巻線N2に接続されたゲート制御回路
により2個のMOS−FETQ1、Q2を同時にオン/
オフ制御することができる。
【0065】また、前記回路を複数並列接続して冗長性
を持たせた電源回路を構成した場合、1つの回路が故障
しても、従来例のような電流の回り込みは発生しない。
その理由は次の通りである。
【0066】例えば、図1に示した回路が複数並列接続
されていたとする。この場合、1つの回路が故障して2
次巻線N2、3次巻線N3の電圧が消滅したとする。こ
の場合、正常な回路の電圧(+V)が出力端子T1側に
印加するが、この電圧により電流の流れる経路が存在し
ない。従って、故障した回路のMOS−FETQ1、Q
2はオンにならず、故障した回路に電流が流れない。
【0067】以上のようにして、冗長性を持たせた電源
回路に使用した場合でも、故障時に電流の回り込みを防
止して、安定した電源供給ができる。また、前記構成に
より少ない部品で効率よく駆動制御できる回路を実現す
ると共に、小型化、コストダウンを実現することが可能
である。
【0068】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2〜図15は、本発明の実施例を示した図であ
り、図2〜図15中、図1、図16〜図20と同じもの
は、同一符号で示してある。また、C3、C4、C5は
コンデンサ、D3、D4は寄生ダイオード、N4は4次
巻線、R5、R11、R12、R13、R21、R2
2、R23、R31、R41は抵抗、d11、d21は
ダイオード、Q11、Q12、Q13はNチャンネルの
MOS−FET、Q3、Q4、Q21、Q22、Q23
はPチャンネルのMOS−FETを示す。
【0069】(実施例1の説明) §1:実施例1の回路構成の説明・・・図2参照 図2は実施例1の回路図である。以下、図2に基づいて
実施例1の回路構成を説明する。実施例1の回路は、ト
ランスの出力でMOS−FETを駆動する同期整流型ス
イッチングレギュレータの回路例であり、前記従来例と
同じDC−DCコンバータとして構成した回路である。
【0070】この回路には1次巻線N1、2次巻線N
2、及び3次巻線N3を備えたトランス1が設けてあ
り、該トランス1の出力で2つのMOS−FET(MO
S型の電界効果型トランジスタ)Q1、Q2を駆動する
ように構成してある。この場合、MOS−FETQ1が
整流側のMOS−FETであり、MOS−FETQ2が
フライホイール側のMOS−FETである。
【0071】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により前記1次巻線N1を駆動するよ
うに構成してある。なお、前記スイッチングトランジス
タ3は、例えば、従来例と同じようにPWM駆動回路で
駆動する。
【0072】また、トランス1の2次巻線N2には、2
つのMOS−FETQ1、Q2が接続されると共に、コ
イルL、コンデンサC等が接続されている。そして、コ
ンデンサCの端子から出力を取り出すように出力端子T
1、T2が設けてある。
【0073】この場合、前記MOS−FETQ1、Q2
のソースSを共通接続して出力端子T2に接続すると共
に、ドレインDを2次巻線N2の各端子に接続してあ
る。また、MOS−FETQ2のソース−ドレイン間に
は、コイルLとコンデンサCの直列回路を接続してい
る。
【0074】前記MOS−FETQ1はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
1(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ1のゲート−ソース間には、
ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC1が接続
されている。
【0075】前記MOS−FETQ2はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
2(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ2のゲート−ソース間にはゲ
ート−ソース間容量に対応したコンデンサC2が接続さ
れている。
【0076】前記トランス1の3次巻線N3には、MO
S−FETQ1、Q2のゲートを制御するためゲート制
御回路が接続してある。このゲート制御回路にはダイオ
ードd1、d2と抵抗R1、R2を含んでおり、抵抗R
1の一端とダイオードd1のカソードを共通接続し、R
2の一端とダイオードd2のカソードを共通接続してそ
れぞれ第3の巻線N3の端子に接続してある。
【0077】また、前記抵抗R1、R2の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ1、Q2のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd1、d2のアノードはMO
S−FETQ1、Q2のソースSに共通接続してある。
【0078】 §2:回路動作の説明・・・図3、図4参照 図3は実施例1の回路動作説明図、図4は実施例1のタ
イムチャートである。以下、図3、図4に基づいて実施
例1の回路動作を説明する。
【0079】先ず、図3において、トランス1の1次巻
線N1の電圧をV1、2次巻線N2の電圧をV2、3次
巻線N3の電圧をV3とする。この場合、前記電圧V
1、V2、V3は図示矢印方向を+側とし、端子T2の
電圧を0V、端子T1の電圧を+Vとする。
【0080】また、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ2のゲート−ソース間電圧をVG
S2、コンデンサC2の端子電圧をVC2、MOS−F
ETQ1のドレイン−ソース間に流れる電流をIQ1、
MOS−FETQ2のドレイン−ソース間に流れる電流
をIQ2とする。この場合、VGS1=VC1、VGS
2=VC2の関係がある。
【0081】図4において、はV2、V3、はVG
S1、VC1、はVGS2、VC2、はQ1、は
Q2、はIQ1、はIQ2を示す。なお、タイミン
グt1まではMOS−FETQ1がオフ、MOS−FE
TQ2がオンであったとする。この状態から前記タイミ
ングt1で2次巻線N2の電圧が+V2(a点側がハイ
レベル)、3次巻線N3の電圧が+V3(g点側がハイ
レベル)になったとする。
【0082】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R1→C1→C2→R2→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC2が放電し、コンデン
サC1が充電(ゲートG側が+)する。この時、ダイオ
ードd1は3次巻線N3の電圧V3により逆バイアスさ
れてオフであり、ダイオードd2は、コンデンサC2に
より逆バイアスされてオフである。
【0083】その後、コンデンサC2の電荷が放電し、
VC2が所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd2はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧V3により、N3→R
1→C1→d2→N3の経路で電流が流れコンデンサC
1を更に充電する。
【0084】前記のようにしてコンデンサC2の放電が
行われ、MOS−FETQ2のVGS2、VC2が略0
VになるとMOS−FETQ2はオフになる。また、コ
ンデンサC1の充電が行われ、VGS1、VC1が所定
値まで上昇するとMOS−FETQ1がオンになる。
【0085】前記のようにして、Q1がオン、Q2がオ
フになると、N2→L→C→Q1のソースS→Q1のド
レインD→N2の経路でIQ1の電流が流れ、コンデン
サCを充電する。
【0086】その後、タイミングt2でN2の電圧が−
V2(b点側がハイレベル)になり、N3の電圧V3が
−V3(h点側がハイレベル)になると、3次巻線N3
の電圧により、N3→R2→C2→C1→R1→N3の
経路で電流が流れる。この電流によりコンデンサC1が
放電し、コンデンサC2が充電する。この時、ダイオー
ドd2は3次巻線N3の電圧により逆バイアスされてオ
フであり、ダイオードd1は、コンデンサC1により逆
バイアスされてオフである。
【0087】その後、コンデンサC1の電荷が放電し、
VGS1、VC1が所定値まで低下すると、ダイオード
d1の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd1はオン
になる。この状態では、3次巻線N3の電圧により、N
3→R2→C2→d1→N3の経路で電流が流れコンデ
ンサC2を更に充電する。
【0088】前記のようにしてコンデンサC1の放電が
行われ、MOS−FETQ1のVGS1、VC1がしき
い値以下になるとMOS−FETQ1はオフになる。ま
た、コンデンサC2の充電が行われ、VC2、VGS2
が所定値(ゲートG側が+)まで上昇するとMOS−F
ETQ2がオンになる。
【0089】前記のようにしてQ2がオン、Q1がオフ
になると、コイルLの電磁エネルギーにより、L→C→
Q2のソースS→Q2のドレインD→Lの経路でIQ2
の電流(フライホイール側の電流)が流れ、コンデンサ
Cを充電する。以降、前記動作を繰り返す。以上のよう
にして、1個の巻線N3の出力で2個のMOS−FET
を駆動制御することができる。
【0090】前記の動作において、コンデンサC1と、
C2のエネルギー(電荷)は互いにやり取りしているた
め、MOS−FETQ1、Q2の駆動ロスが殆どなく、
効率の良い駆動制御ができる。
【0091】また、Q1、或いはQ2がターンオンする
際は、3次巻線N3の電圧と、C1、或いはC2の電圧
でオーバードライブしている。従って、Q1、或いはQ
2のターンオン時間が短くなる。
【0092】更に、Q1、或いはQ2がターンオフする
際は、C1、或いはC2の電圧がダイオードd1、或い
はd2でクランプされるので、Q1、或いはQ2のター
ンオン時間が短くなる。
【0093】(実施例2の説明)実施例2は前記実施例
1の回路で使用したMOS−FETQ1、Q2をそれぞ
れPチャンネルMOS−FETで構成した例であり、他
の構成は実施例1と同じである。
【0094】 §1:実施例2の回路構成の説明・・・図5参照 図5は実施例2の回路図である。以下、図5に基づいて
実施例2の回路構成を説明する。
【0095】実施例2の回路には1次巻線N1、2次巻
線N2、及び3次巻線N3を備えたトランス1が設けて
あり、該トランス1の出力で2つのMOS−FETQ
3、Q4を駆動するように構成してある。この場合、M
OS−FETQ3が整流側のMOS−FETであり、M
OS−FETQ4がフライホイール側のMOS−FET
である。
【0096】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により前記1次巻線N1を駆動するよ
うに構成してある。なお、前記スイッチングトランジス
タ3は、例えば、従来例と同じようにPWM駆動回路で
駆動する。
【0097】また、トランス1の2次巻線N2には、2
つのMOS−FETQ3、Q4が接続されると共に、コ
イルL、コンデンサCが設けてある。そして、前記コン
デンサCの端子から出力を取り出すように出力端子T
1、T2が設けてある。
【0098】この場合、前記MOS−FETQ3、Q4
のソースSを共通接続してコイルLの一端に接続すると
共に、ドレインDを2次巻線N2の各端子に接続してあ
る。また、MOS−FETQ4のソース−ドレイン間に
は、コイルLとコンデンサCの直列回路を接続してい
る。
【0099】前記MOS−FETQ3はPチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
3(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ3のゲートG−ソースS間に
は、ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC3が
接続されている。
【0100】前記MOS−FETQ4はPチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
4(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ4のゲートG−ソースS間に
はゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC4が接
続されている。
【0101】前記トランス1の3次巻線N3には、MO
S−FETQ3、Q4のゲートを制御するためゲート制
御回路が接続してある。このゲート制御回路にはダイオ
ードd1、d2と抵抗R1、R2を含んでおり、抵抗R
1の一端とダイオードd1のアノードを共通接続し、R
2の一端とダイオードd2のアノードを共通接続してそ
れぞれ第3の巻線N3の端子に接続してある。
【0102】また、前記抵抗R1、R2の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ3、Q4のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd1、d2のカソードはMO
S−FETQ3、Q4のソースSに共通接続してある。
【0103】§2:回路動作の説明・・・図5参照 以下、図5に基づいて実施例2の回路動作を説明する。
先ず、図5において、トランス1の1次巻線N1の電圧
をV1、2次巻線N2の電圧をV2、3次巻線N3の電
圧をV3とする。この場合、前記電圧V1、V2、V3
は図示矢印方向を+側とし、端子T2の電圧を0V、端
子T1の電圧を+Vとする。
【0104】また、MOS−FETQ3のゲート−ソー
ス間電圧をVGS3、コンデンサC3の端子電圧をVC
3、MOS−FETQ4のゲート−ソース間電圧をVG
S4、コンデンサC4の端子電圧をVC4、MOS−F
ETQ3のドレイン−ソース間に流れる電流をIQ3、
MOS−FETQ4のドレイン−ソース間に流れる電流
をIQ4とする。この場合、VGS3=VC3、VGS
4=VC4の関係がある。
【0105】今、MOS−FETQ3がオフ、MOS−
FETQ4がオンであったとする。この状態から2次巻
線N2の電圧が+V2(a点側がハイレベル)、3次巻
線N3の電圧が+V3(h点側がハイレベル)になった
とする。
【0106】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R2→C4→C3→R1→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC4が放電し、コンデン
サC3が充電(ゲートG側が+)する。この時、ダイオ
ードd1は3次巻線N3の電圧により逆バイアスされて
オフであり、ダイオードd2は、コンデンサC4により
逆バイアスされてオフである。
【0107】その後、コンデンサC4の電荷が放電し、
VC4が所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd2はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧により、N3→d2→
C3→R1→N3の経路で電流が流れコンデンサC3を
更に充電する。
【0108】前記のようにしてコンデンサC4の放電が
行われ、MOS−FETQ4のVGS4、VC4がしき
い値以下になるとMOS−FETQ4はオフになる。ま
た、コンデンサC3の充電が行われ、VGS3、VC3
が所定値まで上昇するとMOS−FETQ3がオンにな
る。
【0109】前記のようにして、Q3がオン、Q4がオ
フになると、N2→Q3のドレインD→Q3のソースS
→L→C→N2の経路でIQ3の電流が流れ、コンデン
サCを充電する。
【0110】その後、N2の電圧V2が−V2(b点側
がハイレベル)になり、N3の電圧V3が−V3(g点
側がハイレベル)になると、3次巻線N3の電圧によ
り、N3→R1→C3→C4→R2→N3の経路で電流
が流れる。この電流によりコンデンサC3が放電し、コ
ンデンサC4が充電(ゲートG側が−)する。この時、
ダイオードd2は3次巻線N3の電圧により逆バイアス
されてオフであり、ダイオードd1は、コンデンサC3
により逆バイアスされてオフである。
【0111】その後、コンデンサC3の電荷が放電し、
VGS3、VC3が所定値まで低下すると、ダイオード
d1の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd1はオン
になる。この状態では、3次巻線N3の電圧により、N
3→d1→C4→R2→N3の経路で電流が流れコンデ
ンサC4を更に充電する。
【0112】前記のようにしてコンデンサC3の放電が
行われ、MOS−FETQ3のVGS3、VC3がしき
い値以下になるとMOS−FETQ3はオフになる。ま
た、コンデンサC4の充電が行われ、VC4、VGS4
が所定値(ゲートG側が−)まで上昇するとMOS−F
ETQ4がオンになる。
【0113】前記のようにして、Q4がオン、Q3がオ
フになると、コイルLの電磁エネルギーにより、L→C
→Q4のドレインD→Q4のソースS→Lの経路でIQ
4の電流(フライホイール側の電流)が流れ、コンデン
サCを充電する。
【0114】(実施例3の説明)実施例3は、トランス
の2次巻線を共通接続した2つの巻線(第1の2次巻
線、第2の2次巻線)で構成し、この2次巻線にNチャ
ンネルのMOS−FETを接続して、全波整流型の回路
構成とした例である。
【0115】 §1:実施例3の回路構成の説明・・・図6参照 図6は実施例3の回路図である。以下、図6に基づいて
実施例3の回路構成を説明する。
【0116】実施例3の回路には巻線N1、N2、N
3、N4を備えたトランス1が設けてあり、該トランス
1の出力で2つのMOS−FETQ1、Q2を駆動する
ように構成してある。この場合、前記巻線N1は1次巻
線、N2は第1の2次巻線、N3は第2の2次巻線、N
4は3次巻線(第3の巻線)である。
【0117】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により前記1次巻線N1を駆動するよ
うに構成してある。なお、前記スイッチングトランジス
タ3は、例えば、従来例と同じようにPWM駆動回路で
駆動する。
【0118】また、トランス1の2次側では、巻線N2
と巻線N3が一端a、jを共通接続し、他端b、iには
MOS−FETQ1、Q2のドレインDを接続してあ
る。すなわち、巻線N2の一端aと巻線N3の一端jを
共通接続し、巻線N2の他端bにはMOS−FETQ1
のドレインDを接続し、巻線N3の他端iをMOS−F
ETQ2のドレインDに接続してある。
【0119】また、MOS−FETQ1、Q2のソース
Sを共通接続し、出力端子T2に接続してある。更に、
前記共通接続したMOS−FETQ1、Q2のソースS
と、前記a、jの接続点間には、コイルLとコンデンサ
Cの直列回路が接続してある。そして、前記コンデンサ
Cの端子を出力端子T1、T2としている。この接続に
より全波整流回路を構成している。
【0120】前記MOS−FETQ1はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
1(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ1のゲート−ソース間には、
ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC1が接続
されている。
【0121】前記MOS−FETQ2はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
2(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ2のゲート−ソース間にはゲ
ート−ソース間容量に対応したコンデンサC2が接続さ
れている。
【0122】前記トランス1の巻線N4には、MOS−
FETQ1、Q2のゲートを制御するためゲート制御回
路が接続してある。このゲート制御回路にはダイオード
d1、d2と抵抗R1、R2を含んでおり、抵抗R1の
一端とダイオードd1のカソードを共通接続し、R2の
一端とダイオードd2のカソードを共通接続してそれぞ
れ巻線N4の端子に接続してある。
【0123】また、前記抵抗R1、R2の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ1、Q2のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd1、d2のアノードはMO
S−FETQ1、Q2のソースSに共通接続してある。
【0124】§2:回路動作の説明・・・図6参照 以下、図6に基づいて実施例3の回路動作を説明する。
図6において、トランス1の巻線N1の電圧をV1、巻
線N2の電圧をV2、巻線N3の電圧をV3、N4の電
圧をV4とする。この場合、前記電圧V1、V2、V
3、V4は図示矢印方向を+側とし、端子T2の電圧を
0V、端子T1の電圧を+Vとする。
【0125】また、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ2のゲート−ソース間電圧をVG
S2、コンデンサC2の端子電圧をVC2、MOS−F
ETQ1のドレイン−ソース間に流れる電流をIQ1、
MOS−FETQ2のドレイン−ソース間に流れる電流
をIQ2とする。この場合、VGS1=VC1、VGS
2=VC2の関係がある。
【0126】今、MOS−FETQ1がオフ、MOS−
FETQ2がオンであったとする。この状態から巻線N
2の電圧が+V2(a点側がハイレベル)、巻線N3の
電圧が+V3(i点側がハイレベル)、巻線N4の電圧
が+V4V(g点側がハイレベル)になったとする。
【0127】この時、巻線N4の電圧により、N4→R
1→C1→C2→R2→N4の経路で電流が流れる。こ
の電流によりコンデンサC2が放電し、コンデンサC1
が充電(ゲートG側が+)する。この時、ダイオードd
1は巻線N4の電圧により逆バイアスされてオフであ
り、ダイオードd2は、コンデンサC2により逆バイア
スされてオフである。
【0128】その後、コンデンサC2の電荷が放電し、
VC2が所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd2はオンになる。こ
の状態では、巻線N4の電圧により、N4→R1→C1
→d2→N4の経路で電流が流れコンデンサC1を更に
充電する。
【0129】前記のようにしてコンデンサC2の放電が
行われ、MOS−FETQ2のVGS2、VC2がしき
い値以下になるとMOS−FETQ2はオフになる。ま
た、コンデンサC1の充電が行われ、VGS1、VC1
が所定値まで上昇するとMOS−FETQ1がオンにな
る。
【0130】前記のようにして、Q1がオン、Q2がオ
フになると、N2→L→C→Q1のソースS→Q1のド
レインD→N2の経路でIQ1の電流が流れ、コンデン
サCを充電する。
【0131】その後、巻線N2の電圧が−V2(b点側
がハイレベル)になり、巻線N3の電圧が−V3(j点
側がハイレベル)になり、N4の電圧が−V4(h点側
がハイレベル)になると、巻線N4の電圧により、N4
→R2→C2→C1→R1→N4の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC1が放電し、コンデン
サC2が充電する。この時、ダイオードd2は巻線N4
の電圧により逆バイアスされてオフであり、ダイオード
d1は、コンデンサC1により逆バイアスされてオフで
ある。
【0132】その後、コンデンサC1の電荷が放電し、
VGS1、VC1が所定値まで低下すると、ダイオード
d1の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd1はオン
になる。この状態では、巻線N4の電圧により、N4→
R2→C2→d1→N4の経路で電流が流れコンデンサ
C2を更に充電する。
【0133】前記のようにしてコンデンサC1の放電が
行われ、MOS−FETQ1のVGS1、VC1がしき
い値以下になるとMOS−FETQ1はオフになる。ま
た、コンデンサC2の充電が行われ、VC2、VGS2
が所定値(ゲートG側が+)まで上昇するとMOS−F
ETQ2がオンになる。
【0134】前記のようにして、Q2がオン、Q1がオ
フになると、N3→L→C→Q2のソースS→Q2のド
レインD→N3の経路でIQ2の電流が流れ、コンデン
サCを充電する。以降前記動作を繰り返す。
【0135】(実施例4の説明)実施例4は実施例3の
回路において、MOS−FETQ1、Q2をPチャンネ
ルのMOS−FETに置き換えた例であり、他の構成は
実施例3と同じである。
【0136】 §1:実施例4の回路構成の説明・・・図7参照 図7は実施例4の回路図である。以下、図7に基づいて
実施例4の回路構成を説明する。
【0137】実施例4の回路には巻線N1、N2、N
3、N4を備えたトランス1が設けてあり、該トランス
1の出力で2つのMOS−FETQ3、Q4を駆動する
ように構成してある。この場合、前記巻線N1は1次巻
線、N2は第1の2次巻線、N3は第2の2次巻線、N
4は3次巻線(第3の巻線)である。
【0138】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により前記1次巻線N1を駆動するよ
うに構成してある。なお、前記スイッチングトランジス
タ3は、例えば、従来例と同じようにPWM駆動回路で
駆動する。
【0139】また、トランス1の2次側では、巻線N2
と巻線N3は一端b、iを共通接続し、他端a、jには
MOS−FETQ3、Q4のドレインDを接続してあ
る。すなわち、巻線N2の一端bと巻線N3の一端iを
共通接続し、巻線N2の他端aにはMOS−FETQ3
のドレインDを接続し、巻線N3の他端jをMOS−F
ETQ4のドレインDに接続してある。
【0140】また、MOS−FETQ3、Q4のソース
Sを共通接続し、この共通接続点と、前記巻線N2、N
3の接続点b、i間に、コイルLとコンデンサCの直列
回路が接続してある。そして、前記コンデンサCの端子
を出力端子T1、T2としている。この接続により全波
整流回路を構成している。
【0141】前記MOS−FETQ3はPチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
3(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ3のゲート−ソース間には、
ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC3が接続
されている。
【0142】前記MOS−FETQ4はPチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
4(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ4のゲート−ソース間にはゲ
ート−ソース間容量に対応したコンデンサC4が接続さ
れている。
【0143】前記トランス1の巻線N4には、MOS−
FETQ3、Q4のゲートを制御するためゲート制御回
路が接続してある。このゲート制御回路にはダイオード
d1、d2と抵抗R1、R2を含んでおり、抵抗R1の
一端とダイオードd1のアノードを共通接続し、R2の
一端とダイオードd2のアノードを共通接続してそれぞ
れ巻線N4の端子に接続してある。
【0144】また、前記抵抗R1、R2の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ3、Q4のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd1、d2のカソードはMO
S−FETQ3、Q4のソースSに共通接続してある。
【0145】§2:回路動作の説明・・・図7参照 以下、図7に基づいて実施例4の回路動作を説明する。
トランス1の巻線N1の電圧をV1、巻線N2の電圧を
V2、巻線N3の電圧をV3、N4の電圧をV4とす
る。この場合、前記電圧V1、V2、V3、V4は図示
矢印方向を+側とし、端子T2の電圧を0V、端子T1
の電圧を+Vとする。
【0146】また、MOS−FETQ3のゲート−ソー
ス間電圧をVGS3、コンデンサC3の端子電圧をVC
3、MOS−FETQ4のゲート−ソース間電圧をVG
S4、コンデンサC4の端子電圧をVC4、MOS−F
ETQ3のドレイン−ソース間に流れる電流をIQ3、
MOS−FETQ4のドレイン−ソース間に流れる電流
をIQ4とする。この場合、VGS3=VC3、VGS
4=VC4の関係がある。
【0147】今、MOS−FETQ3がオフ、MOS−
FETQ4がオンであったとする。この状態から巻線N
2の電圧が+V2(a点側がハイレベル)、巻線N3の
電圧が+V3(i点側がハイレベル)、巻線N4の電圧
が+V4(h点側がハイレベル)になったとする。
【0148】この時、巻線N4の電圧により、N4→R
2→C4→C3→R1→N4の経路で電流が流れる。こ
の電流によりコンデンサC4が放電し、コンデンサC3
が充電(ゲートG側が−)する。この時、ダイオードd
1は巻線N4の電圧により逆バイアスされてオフであ
り、ダイオードd2は、コンデンサC4により逆バイア
スされてオフである。
【0149】その後、コンデンサC4の電荷が放電し、
VC4が所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd2はオンになる。こ
の状態では、巻線N4の電圧により、N4→d2→C3
→R1→N4の経路で電流が流れコンデンサC3を更に
充電する。
【0150】前記のようにしてコンデンサC4の放電が
行われ、MOS−FETQ4のVGS4、VC4がしき
い値以下になるとMOS−FETQ4はオフになる。ま
た、コンデンサC3の充電が行われ、VGS3、VC3
が所定値まで上昇するとMOS−FETQ3がオンにな
る。
【0151】前記のようにして、Q3がオン、Q4がオ
フになると、N2→MOS−FETQ3のドレインD→
MOS−FETQ3のソースS→L→C→N2の経路で
IQ3の電流が流れ、コンデンサCを充電する。
【0152】その後、巻線N2の電圧が−V2(b点側
がハイレベル)になり、巻線N3の電圧が−V3(j点
側がハイレベル)になり、N4の電圧が−V4(g点側
がハイレベル)になると、巻線N4の電圧により、N4
→R1→C3→C4→R2→N4の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC3が放電し、コンデン
サC4が充電する。この時、ダイオードd2は巻線N4
の電圧により逆バイアスされてオフであり、ダイオード
d1は、コンデンサC3により逆バイアスされてオフで
ある。
【0153】その後、コンデンサC3の電荷が放電し、
VGS3、VC3が所定値まで低下すると、ダイオード
d1の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd1はオン
になる。この状態では、巻線N4の電圧V4により、N
4→d1→C4→R2→N4の経路で電流が流れコンデ
ンサC4を更に充電する。
【0154】前記のようにしてコンデンサC3の放電が
行われ、MOS−FETQ3のVGS3、VC3がしき
い値以下になるとMOS−FETQ3はオフになる。ま
た、コンデンサC4の充電が行われ、VC4、VGS4
が所定値(ゲートG側が−)まで上昇するとMOS−F
ETQ4がオンになる。
【0155】前記のようにして、Q4がオン、Q3がオ
フになると、N3→Q4のドレインD→Q4のソースS
→L→C→N3の経路でIQ4の電流が流れ、コンデン
サCを充電する。以降前記動作を繰り返す。
【0156】(実施例5の説明)実施例5は1つのNチ
ャンネルのMOS−FETを使用してピーク整流型同期
整流回路を構成した例である。
【0157】 §1:実施例5の回路構成の説明・・・図8参照 図8は実施例5の回路図である。以下、図8に基づいて
実施例5の回路構成を説明する。
【0158】この回路は前記実施例1の回路において、
MOS−FETQ2を抵抗R5とコンデンサC5の直列
回路で置き換え、この回路をゲート制御回路に設けた回
路と実質的に等価な回路構成である。具体的には次の通
りである。
【0159】この回路には1次巻線N1、2次巻線N
2、及び3次巻線N3を備えたトランス1が設けてあ
り、該トランス1の出力で1つのMOS−FETQ1を
駆動するように構成してある。この場合、MOS−FE
TQ1はピーク整流を行うための整流用のMOS−FE
Tである。
【0160】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により前記1次巻線N1を駆動するよ
うに構成してある。なお、前記スイッチングトランジス
タ3は、例えば、従来例と同じようにPWM駆動回路で
駆動する。
【0161】また、トランス1の2次巻線N2には、M
OS−FETQ1が接続されると共に、コンデンサCが
接続してある。そして、前記コンデンサCの端子から出
力を取り出すように出力端子T1、T2が設けてある。
この場合、前記MOS−FETQ1のドレインDを2次
巻線N2の一端b点に接続し、ソースSを出力端子T2
に接続してある。
【0162】前記MOS−FETQ1はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
1(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ1のゲートG−ソースS間に
は、ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC1が
接続されている。
【0163】前記トランス1の3次巻線N3には、前記
MOS−FETQ1のゲートを制御するためのゲート制
御回路が接続してあり、このゲート制御回路は、ダイオ
ードd1、d2、抵抗R5、コンデンサC5、抵抗R1
等で構成してある。
【0164】そして、前記コンデンサC5と抵抗R5を
直列接続し、この直列回路とダイオードd2を並列接続
する。また、ダイオードd1、d2のアノードを共通接
続してMOS−FETQ1のソースSに接続し、ダイオ
ードd2のカソードを巻線N3の一端(h点側)に接続
する。
【0165】更に、前記抵抗R1の一端とダイオードd
1のカソードを共通接続し、この接続点を巻線N3の他
端(g点側)に接続し、抵抗R1の他端をMOS−FE
TQ1のゲートGに接続する。
【0166】§2:回路動作の説明・・・図8参照 以下、図8に基づいて実施例5の回路動作を説明する。
図8において、トランス1の1次巻線N1の電圧をV
1、2次巻線N2の電圧をV2、3次巻線N3の電圧を
V3とする。この場合、前記電圧V1、V2、V3は図
示矢印方向を+側とし、端子T2の電圧を0V、端子T
1の電圧を+Vとする。
【0167】また、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ1のドレイン−ソース間に流れる
電流をIQ1とする。この場合、VGS1=VC1の関
係がある。
【0168】今、MOS−FETQ1がオンであったと
する。この状態から2次巻線N2の電圧が+V2(b点
側がハイレベル)、3次巻線N3の電圧が+V3(h点
側がハイレベル)になったとする。
【0169】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→C5→R5→C1→R1→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC1が放電し、コンデン
サC5が充電する。この時、ダイオードd2は3次巻線
N3の電圧により逆バイアスされてオフであり、ダイオ
ードd1は、コンデンサC1により逆バイアスされてオ
フである。
【0170】その後、コンデンサC1の電荷が放電し、
VC1が所定値まで低下すると、ダイオードd1の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd1はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧により、N3→C5→
R5→d1→N3の経路で電流が流れコンデンサC5を
更に充電する。
【0171】前記のようにしてコンデンサC1の放電が
行われ、MOS−FETQ1のVGS1、VC1がしき
い値以下になるとMOS−FETQ1はオフになる。ま
た、コンデンサC5の充電が更に行われる。この時コン
デンサCの充電は行われない。
【0172】その後、N2の電圧が−V2(a点側がハ
イレベル)になり、N3の電圧が−V3(g点側がハイ
レベル)になると、3次巻線N3の電圧V3、及びコン
デンサC5の電圧により、N3→R1→C1→R5→C
5→N3の経路で電流が流れる。この電流によりコンデ
ンサC5が放電し、コンデンサC1が充電する。この
時、ダイオードd1は3次巻線N3の電圧V3により逆
バイアスされてオフであり、ダイオードd2は、コンデ
ンサC5により逆バイアスされてオフである。
【0173】その後、コンデンサC5の電荷が放電し、
所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バイアスは
なくなり、該ダイオードd2はオンになる。この状態で
は、3次巻線N3の電圧V3により、N3→R1→C1
→d2→N3の経路で電流が流れコンデンサC1を更に
充電する。
【0174】前記のようにしてコンデンサC1の充電が
行われ、VC1、VGS1が所定値(ゲートG側が+)
まで上昇するとMOS−FETQ1がオンになる。前記
のようにして、Q1がオンになると、2次巻線N2の電
圧V2により、N2→C→Q1のソースS→Q1のドレ
インD→N2の経路でIQ1の電流が流れ、コンデンサ
Cを充電する。以降同様の動作を繰り返す。
【0175】前記の動作において、MOS−FETQ1
がターンオン時に、3次巻線N3の電圧と、コンデンサ
C5電圧でオーバードライブしている。このため、Q1
のターンオン時間が速くなる。
【0176】また、Q1のターンオフ時には、コンデン
サC1の電圧をダイオードd1でクランプしているた
め、Q1のターンオン時間が短くなる。 (実施例6の説明)図9は実施例6の回路図である。以
下、図9に基づいて実施例6を説明する。実施例6は前
記実施例5において、NチャンネルのMOS−FETQ
1を2次巻線N2のa点側に挿入した例(実施例5では
b点側に挿入)であり、他の構成は実施例5と同じであ
る。
【0177】実施例6の回路の動作は次の通りである。
先ず、図9において、トランス1の1次巻線N1の電圧
をV1、2次巻線N2の電圧をV2、3次巻線N3の電
圧をV3とする。この場合、前記電圧V1、V2、V3
は図示矢印方向を+側とし、端子T2の電圧を0V、端
子T1の電圧を+Vとする。
【0178】また、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ1のドレイン−ソース間に流れる
電流をIQ1とする。この場合、VGS1=VC1の関
係がある。
【0179】今、MOS−FETQ1がオンであったと
する。この状態から2次巻線N2の電圧が+V2(b点
側がハイレベル)、3次巻線N3の電圧が+V3(h点
側がハイレベル)になったとする。
【0180】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R5→C5→C1→R1→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC1が放電し、コンデン
サC5が充電する。この時、ダイオードd2は3次巻線
N3の電圧V3により逆バイアスされてオフであり、ダ
イオードd1は、コンデンサC1により逆バイアスされ
てオフである。
【0181】その後、コンデンサC1の電荷が放電し、
VC1が所定値まで低下すると、ダイオードd1の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd1はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧V3により、N3→R
5→C5→d1→N3の経路で電流が流れコンデンサC
5を更に充電する。
【0182】前記のようにしてコンデンサC1の放電が
行われ、MOS−FETQ1のVGS1、VC1が略0
VになるとMOS−FETQ1はオフになる。また、コ
ンデンサC5の充電が更に行われる。この時コンデンサ
Cの充電は行われない。
【0183】その後、N2の電圧が−V2(a点側がハ
イレベル)になり、N3の電圧が−V3(g点側がハイ
レベル)になると、3次巻線N3の電圧V3、及びコン
デンサC5の電圧(V3+C5の電圧)により、N3→
R1→C1→C5→R5→N3の経路で電流が流れる。
この電流によりコンデンサC5が放電し、コンデンサC
1が充電する(高い電圧により急速充電)。この時、ダ
イオードd1は3次巻線N3の電圧V3により逆バイア
スされてオフであり、ダイオードd2は、コンデンサC
5により逆バイアスされてオフである。
【0184】その後、コンデンサC5の電荷が放電し、
所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バイアスは
なくなり、該ダイオードd2はオンになる。この状態で
は、3次巻線N3の電圧V3により、N3→R1→C1
→d2→N3の経路で電流が流れコンデンサC1を更に
充電する。
【0185】前記のようにしてコンデンサC1の充電が
行われ、VC1、VGS1が所定値(ゲートG側が+)
まで上昇するとMOS−FETQ1がオンになる。前記
のようにして、Q1がオンになると、2次巻線N2の電
圧V2により、N2→C→Q1のソースS→Q1のドレ
インD→N2の経路でIQ1の電流が流れ、コンデンサ
Cを充電する。以降同様の動作を繰り返す。
【0186】(実施例7の説明)図10は実施例7の回
路図である。以下、図10に基づいて実施例7を説明す
る。実施例7は実施例5において、MOS−FETQ1
をPチャンネルのMOS−FETQ3に置き換えた例で
あり、他の構成は実施例5と同じである。
【0187】なお、図10において、C3はPチャンネ
ルのMOS−FETQ3のゲート−ソース間容量に対応
したコンデンサである。以下、図10に基づいて実施例
7の回路動作を説明する。
【0188】先ず、図10において、トランス1の1次
巻線N1の電圧をV1、2次巻線N2の電圧をV2、3
次巻線N3の電圧をV3とする。この場合、前記電圧V
1、V2、V3は図示矢印方向を+側とし、端子T2の
電圧を0V、端子T1の電圧を+Vとする。
【0189】また、PチャンネルのMOS−FETQ3
のゲート−ソース間電圧をVGS3、コンデンサC3の
端子電圧をVC3、MOS−FETQ3のドレイン−ソ
ース間に流れる電流をIQ3とする。この場合、VGS
3=VC3の関係がある。
【0190】今、MOS−FETQ3がオンであったと
する。この状態から2次巻線N2の電圧が+V2(b点
側がハイレベル)、3次巻線N3の電圧が+V3(h点
側がハイレベル)になったとする。
【0191】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R1→C3→C5→R5→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC3が放電し、コンデン
サC5が充電する。この時、ダイオードd2は3次巻線
N3の電圧V3により逆バイアスされてオフであり、ダ
イオードd1は、コンデンサC3により逆バイアスされ
てオフである。
【0192】その後、コンデンサC3の電荷が放電し、
VC3が所定値まで低下すると、ダイオードd1の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd1はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧により、N3→d1→
C5→R5→N3の経路で電流が流れコンデンサC5を
更に充電する。
【0193】前記のようにしてコンデンサC3の放電が
行われ、MOS−FETQ3のVGS3、VC3がしき
い値以下になるとMOS−FETQ3はオフになる。ま
た、コンデンサC5の充電が更に行われる。この時コン
デンサCの充電は行われない。
【0194】その後、N2の電圧が−V2(a点側がハ
イレベル)になり、N3の電圧が−V3(g点側がハイ
レベル)になると、3次巻線N3の電圧V3、及びコン
デンサC5の電圧(V3+C5の電圧)により、N3→
R5→C5→C3→R1→N3の経路で電流が流れる。
この電流によりコンデンサC5が放電し、コンデンサC
3が充電(ゲートG側が−)する。この時、ダイオード
d1は3次巻線N3の電圧V3により逆バイアスされて
オフであり、ダイオードd2は、コンデンサC5により
逆バイアスされてオフである。
【0195】その後、コンデンサC5の電荷が放電し、
所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バイアスは
なくなり、該ダイオードd2はオンになる。この状態で
は、3次巻線N3の電圧V3により、N3→d2→C3
→R1→N3の経路で電流が流れコンデンサC3を更に
充電する。
【0196】前記のようにしてコンデンサC3の充電が
行われ、VC3、VGS3が所定値(ゲートG側が−)
まで上昇するとMOS−FETQ3がオンになる。前記
のようにして、Q3がオンになると、2次巻線N2の電
圧により、N2→C→Q3のドレインD→Q3のソース
S→N2の経路でIQ3の電流が流れ、コンデンサCを
充電する。以降同様の動作を繰り返す。
【0197】(実施例8の説明)図11は実施例8の回
路図である。実施例8は図10に示した実施例7の回路
において、MOS−FETQ3を2次巻線N2のa点側
に接続した例であり、他の構成は実施例7と同じであ
る。以下、図11に基づいて実施例8の回路動作を説明
する。
【0198】先ず、図11において、トランス1の1次
巻線N1の電圧をV1、2次巻線N2の電圧をV2、3
次巻線N3の電圧をV3とする。この場合、前記電圧V
1、V2、V3は図示矢印方向を+側とし、端子T2の
電圧を0V、端子T1の電圧を+Vとする。
【0199】また、PチャンネルのMOS−FETQ3
のゲート−ソース間電圧をVGS3、コンデンサC3の
端子電圧をVC3、MOS−FETQ3のドレイン−ソ
ース間に流れる電流をIQ3とする。この場合、VGS
3=VC3の関係がある。
【0200】今、MOS−FETQ3がオンであったと
する。この状態から2次巻線N2の電圧が+V2(b点
側がハイレベル)、3次巻線N3の電圧が+V3(h点
側がハイレベル)になったとする。
【0201】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R1→C3→C5→R5→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC3が放電し、コンデン
サC5が充電する。この時、ダイオードd2は3次巻線
N3の電圧により逆バイアスされてオフであり、ダイオ
ードd1は、コンデンサC3により逆バイアスされてオ
フである。
【0202】その後、コンデンサC3の電荷が放電し、
VC3が所定値まで低下すると、ダイオードd1の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd1はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧により、N3→d1→
C5→R5→N3の経路で電流が流れコンデンサC5を
更に充電する。
【0203】前記のようにしてコンデンサC3の放電が
行われ、MOS−FETQ3のVGS3、VC3がしき
い値以下になるとMOS−FETQ3はオフになる。ま
た、コンデンサC5の充電が更に行われる。この時コン
デンサCの充電は行われない。
【0204】その後、N2の電圧が−V2(a点側がハ
イレベル)になり、N3の電圧が−V3(g点側がハイ
レベル)になると、3次巻線N3の電圧V3、及びコン
デンサC5の電圧(V3+C5の電圧)により、N3→
R5→C5→C3→R1→N3の経路で電流が流れる。
この電流によりコンデンサC5が放電し、コンデンサC
3が充電する。この時、ダイオードd1は3次巻線N3
の電圧V3により逆バイアスされてオフであり、ダイオ
ードd2は、コンデンサC5により逆バイアスされてオ
フである。
【0205】その後、コンデンサC5の電荷が放電し、
所定値まで低下すると、ダイオードd2の逆バイアスは
なくなり、該ダイオードd2はオンになる。この状態で
は、3次巻線N3の電圧により、N3→d2→C3→R
1→N3の経路で電流が流れコンデンサC3を更に充電
する。
【0206】前記のようにしてコンデンサC3の充電が
行われ、VC3、VGS3が所定値(ゲートG側が−)
まで上昇するとMOS−FETQ3がオンになる。前記
のようにして、Q3がオンになると、2次巻線N2の電
圧により、N2→C→Q3のドレインD→Q3のソース
S→N2の経路でIQ3の電流が流れ、コンデンサCを
充電する。以降同様の動作を繰り返す。
【0207】(実施例9の説明)図12は実施例9の回
路図である。実施例9は、4つのMOS−FETを使用
し、ブリッジ型の全波整流回路を構成した例である。
【0208】すなわち、図12において、MOS−FE
TQ1、Q2はNチャンネルのMOS−FETであり、
MOS−FETQ3、Q4はPチャンネルのMOS−F
ETである。そして、前記MOS−FETQ1、Q2、
Q3、Q4をブリッジ型に接続し、全波整流回路を構成
している。以下、詳細に説明する。
【0209】この回路には巻線N1、N2、N3、N4
を備えたトランス1が設けてあり、該トランス1の出力
でブリッジ型に接続された4つのMOS−FETQ1〜
Q4を駆動するように構成してある。この場合、N1は
トランス1の1次巻線、N2は2次巻線、N3は3次巻
線、N4は4次巻線である。
【0210】前記トランス1の1次巻線N1には、スイ
ッチングトランジスタ3が接続してあり、該スイッチン
グトランジスタ3により前記1次巻線N1を駆動するよ
うに構成してある。なお、前記スイッチングトランジス
タ3は、例えば、従来例と同じようにPWM駆動回路で
駆動する。
【0211】前記トランス1の2次巻線N2には、4つ
のMOS−FETQ1〜Q4と、コンデンサCが接続し
てある。そして、前記コンデンサCの端子から出力を取
り出すように出力端子T1、T2が設けてある。この場
合、MOS−FETQ1、Q2のソースSを共通接続し
て出力端子T2に接続すると共に、Q3、Q4のソース
Sを共通接続して出力端子T1に接続する。
【0212】また、MOS−FETQ1、Q3のドレイ
ンを共通接続して2次巻線N2の一方の端子(a点側)
に接続し、Q2、Q4のドレインDを共通接続して2次
巻線N2の他方の端子(b点側)に接続する。
【0213】前記MOS−FETQ1はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
1(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ1のゲート−ソース間には、
ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC1が接続
されている。
【0214】前記MOS−FETQ2はNチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
2(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ2のゲート−ソース間にはゲ
ート−ソース間容量に対応したコンデンサC2が接続さ
れている。
【0215】前記MOS−FETQ3はPチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
3(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ3のゲート−ソース間には、
ゲート−ソース間容量に対応したコンデンサC3が接続
されている。
【0216】前記MOS−FETQ4はPチャンネルの
MOS−FETであり、その内部には寄生ダイオードD
4(内蔵ダイオード)が図示極性で接続されている。ま
た、前記MOS−FETQ4のゲート−ソース間にはゲ
ート−ソース間容量に対応したコンデンサC4が接続さ
れている。
【0217】前記トランス1の3次巻線N3には、MO
S−FETQ1、Q2のゲートを制御するため第1のゲ
ート制御回路が接続してある。このゲート制御回路には
ダイオードd1、d2と抵抗R1、R2を含んでおり、
抵抗R1、R2の一端とダイオードd1、d2のカソー
ドはそれぞれ共通接続して前記第3の巻線N3に接続し
てある。
【0218】また、前記抵抗R1、R2の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ1、Q2のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd1、d2のアノードはMO
S−FETQ1、Q2のソースSに共通接続してある。
【0219】前記トランス1の4次巻線N4には、MO
S−FETQ3、Q4のゲートを制御するためゲート制
御回路が接続してある。このゲート制御回路にはダイオ
ードd3、d4と抵抗R3、R4を含んでおり、抵抗R
3、R4の一端とダイオードd3、d4のアノードは共
通接続してそれぞれ前記第4の巻線N4に接続してあ
る。
【0220】また、前記抵抗R3、R4の他端は、それ
ぞれMOS−FETQ3、Q4のゲートGに接続してあ
る。更に、前記ダイオードd3、d4のカソードはMO
S−FETQ3、Q4のソースSに共通接続してある。
【0221】§2:回路動作の説明・・・図12参照 以下、図12に基づいて実施例9の回路動作を説明す
る。先ず、図12において、トランス1の1次巻線N1
の電圧をV1、2次巻線N2の電圧をV2、3次巻線N
3の電圧をV3、4次巻線N4の電圧をV4とする。こ
の場合、前記電圧V1、V2、V3、V4は図示矢印方
向を+側とし、端子T2の電圧を0V、端子T1の電圧
を+Vとする。
【0222】また、MOS−FETQ1のゲート−ソー
ス間電圧をVGS1、コンデンサC1の端子電圧をVC
1、MOS−FETQ2のゲート−ソース間電圧をVG
S2、コンデンサC2の端子電圧をVC2、MOS−F
ETQ3のゲート−ソース間電圧をVGS3、コンデン
サC3の端子電圧をVC3、MOS−FETQ4のゲー
ト−ソース間電圧をVGS4、コンデンサC4の端子電
圧をVC4とする。この場合、VGS1=VC1、VG
S2=VC2、VGS3=VC3、VGS4=VC4の
関係がある。
【0223】この回路では、MOS−FETQ1、Q2
は3次巻線に接続した第1のゲート制御回路により制御
し、MOS−FETQ3、Q4は4次巻線N4に接続し
た第2のゲート制御回路により制御される。そして、前
記第1、第2のゲート制御回路をトランス1の出力で同
期させて制御することにより、2次巻線N2の出力を全
波整流しコンデンサCを充電する。
【0224】この制御では、2次巻線N2の電圧V2が
図示極性(a点側がハイレベル)の時、Q1オフ、Q2
オン、Q3オン、Q4オフとなりN2→Q3→C→Q2
→N2の経路で電流が流れ、コンデンサCを充電する。
【0225】また、2次巻線N2の電圧V2が図示極性
と逆極性(b点側がハイレベル)になると、Q1オン、
Q2オフ、Q3オフ、Q4オンとなりN2→Q4→C→
Q1→N2の経路で電流が流れ、コンデンサCを充電す
る。以降前記動作を繰り返す。各部の詳細な動作は次の
通りである。
【0226】:Q1、Q2側の動作説明 MOS−FETQ1、Q2は3次巻線N3に接続された
第1のゲート制御回路によりオン/オフ制御される。
今、MOS−FETQ1がオン、MOS−FETQ2が
オフであったとする。この状態から、2次巻線N2の電
圧が+V2(a点側がハイレベル)、3次巻線N3の電
圧が+V3(g点側がハイレベル)になったとする。
【0227】この時、3次巻線N3の電圧により、N3
→R2→C2→C1→R1→N3の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC1が放電し、コンデン
サC2が充電(ゲートG側が+)する。この時、ダイオ
ードd2は3次巻線N3の電圧V3により逆バイアスさ
れてオフであり、ダイオードd1は、コンデンサC1に
より逆バイアスされてオフである。
【0228】その後、コンデンサC1の電荷が放電し、
VC1が所定値まで低下すると、ダイオードd1の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd1はオンになる。こ
の状態では、3次巻線N3の電圧V3により、N3→R
2→C2→d1→N3の経路で電流が流れコンデンサC
2を更に充電する。
【0229】前記のようにしてコンデンサC1の放電が
行われ、MOS−FETQ1のVGS1、VC1がしき
い値以下になるとMOS−FETQ1はオフになる。ま
た、コンデンサC2の充電が行われ、VGS2、VC2
が所定値まで上昇するとMOS−FETQ2がオンにな
る。
【0230】その後、N2の電圧が−V2(b点側がハ
イレベル)になり、N3の電圧が−V3(h点側がハイ
レベル)になると、3次巻線N3の電圧により、N3→
R1→C1→C2→R2→N3の経路で電流が流れる。
この電流によりコンデンサC2が放電し、コンデンサC
1が充電(ゲートG側が+)する。この時、ダイオード
d1は3次巻線N3の電圧V3により逆バイアスされて
オフであり、ダイオードd2は、コンデンサC2により
逆バイアスされてオフである。
【0231】その後、コンデンサC2の電荷が放電し、
VGS2、VC2が所定値まで低下すると、ダイオード
d2の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd2はオン
になる。この状態では、3次巻線N3の電圧により、N
3→R2→C2→d1→N3の経路で電流が流れコンデ
ンサC1を更に充電する。
【0232】前記のようにしてコンデンサC2の放電が
行われ、MOS−FETQ2のVGS2、VC2がしき
い値以下になるとMOS−FETQ2はオフになる。ま
た、コンデンサC1の充電が行われ、VC1、VGS1
が所定値(ゲートG側が+)まで上昇するとMOS−F
ETQ1がオンになる。以降前記の動作を繰り返す。
【0233】:Q3、Q4側の動作説明 MOS−FETQ3、Q4は4次巻線N4に接続された
第2のゲート制御回路によりオン/オフ制御される。
今、MOS−FETQ3がオフ、MOS−FETQ4が
オンであったとする。この状態から2次巻線N2の電圧
が+V2(a点側がハイレベル)、4次巻線N4の電圧
が+V4(i点側がハイレベル)になったとする。
【0234】この時、4次巻線N4の電圧により、N4
→R4→C4→C3→R3→N4の経路で電流が流れ
る。この電流によりコンデンサC4が放電し、コンデン
サC3が充電(ゲートG側が−)する。この時、ダイオ
ードd3は4次巻線N4の電圧により逆バイアスされて
オフであり、ダイオードd4は、コンデンサC4により
逆バイアスされたオフである。
【0235】その後、コンデンサC4の電荷が放電し、
VC4が所定値まで低下すると、ダイオードd4の逆バ
イアスはなくなり、該ダイオードd4はオンになる。こ
の状態では、4次巻線N4の電圧により、N4→d4→
C3→R3→N4の経路で電流が流れコンデンサC3を
更に充電する。
【0236】前記のようにしてコンデンサC4の放電が
行われ、MOS−FETQ4のVGS4、VC4が略0
VになるとMOS−FETQ4はオフになる。また、コ
ンデンサC3の充電が行われ、VGS3、VC3が所定
値まで上昇するとMOS−FETQ3がオンになる。
【0237】その後、N2の電圧が−V2(b点側がハ
イレベル)になり、N4の電圧が−V4(j点側がハイ
レベル)になると、4次巻線N4の電圧により、N4→
R3→C3→C4→R4→N3の経路で電流が流れる。
この電流によりコンデンサC3が放電し、コンデンサC
4が充電する。この時、ダイオードd4は4次巻線N4
の電圧により逆バイアスされてオフであり、ダイオード
d3は、コンデンサC3により逆バイアスされてオフで
ある。
【0238】その後、コンデンサC3の電荷が放電し、
VGS3、VC3が所定値まで低下すると、ダイオード
d3の逆バイアスはなくなり、該ダイオードd3はオン
になる。この状態では、4次巻線N4の電圧により、N
4→d3→C4→R4→N4の経路で電流が流れコンデ
ンサC4を更に充電する。
【0239】前記のようにしてコンデンサC3の放電が
行われ、MOS−FETQ3のVGS3、VC3が略0
VになるとMOS−FETQ3はオフになる。また、コ
ンデンサC4の充電が行われ、VC4、VGS4が所定
値(ゲートG側が−)まで上昇するとMOS−FETQ
4がオンになる。以降同様な動作を繰り返す。
【0240】(実施例10の説明)図13は実施例10
の回路図であり、A図は例1、B図は例2である。以
下、図13に基づいて実施例10を説明する。
【0241】:例1の説明 例1の回路は、前記実施例1(図2参照)、実施例3
(図6参照)、実施例5(図8参照)、実施例6(図9
参照)、実施例9(図12参照)に示した各Nチャンネ
ルのMOS−FETQ(Q1、Q2)のゲートーソース
間にダイオードdを接続した例であり、他の構成は前記
各実施例と同じである。
【0242】すなわち、前記各実施例では、前記ダイオ
ードd(d1、d2)を抵抗R(R1、R2)の一端と
ソースS間に接続していたが、ダイオードdのカソード
をMOS−FETQのゲートGに直接接続したものであ
る。このように構成しても、前記実施例と同様に動作す
る。
【0243】:例2の説明 例2の回路は、前記実施例2(図5参照)、実施例4
(図7参照)、実施例7(図10参照)、実施例8(図
11参照)、実施例9(図12参照)に示した各Pチャ
ンネルのMOS−FETQ(Q3、Q4)のゲートGー
ソースS間にダイオードd(d3、d4)を接続した例
であり、他の構成は前記各実施例と同じである。
【0244】すなわち、前記各実施例では、前記ダイオ
ードdを抵抗Rの一端とソースS間に接続していたが、
ダイオードdのカソードをMOS−FETQのゲートG
に直接接続したものである。このように構成しても、前
記実施例と同様に動作する。
【0245】(実施例11の説明)図14は実施例11
の回路図であり、A図は例1、B図は例2である。以
下、図14に基づいて実施例11を説明する。
【0246】:例1の説明 例1の回路は、前記実施例1(図2参照)、実施例3
(図6参照)、実施例5(図8参照)、実施例6(図9
参照)、実施例9(図12参照)に示した各Nチャンネ
ルのMOS−FETQ(Q1、Q2)を複数のNチャン
ネルのMOS−FETで置き換えた例である。
【0247】この場合、前記各実施例において、MOS
−FETQ1、或いはQ2の1個のMOS−FETを、
Q11、Q12、Q13からなる3個のNチャンネルの
MOS−FETで置き換えると共に、前記各MOS−F
ETのゲートGには、抵抗R11、R12、R13を接
続し、更に、前記各抵抗に1個のダイオードd11を接
続したものである。
【0248】すなわち、MOS−FETQ11、Q1
2、Q13を並列接続し、Q1のゲートGには抵抗R1
1の一端を接続し、Q12のゲートGには抵抗R12の
一端を接続し、Q13のゲートGには抵抗R13の一端
を接続する。
【0249】そして、前記各抵抗の他端を共通接続する
と共に、前記MOS−FETQ11、Q12、Q13の
各ソースSを共通接続し、前記抵抗の共通接続点と、Q
11、Q12、Q13のソースSの共通接続点間にダイ
オードd11を接続する。
【0250】このようにすれば、複数のMOS−FET
Q11、Q12、Q13に並列に電流を流すことができ
るので、MOS−FETの電流容量を増大させることが
できる。この場合、ダイオードd11は1個で済むので
部品点数が少なくて済む。
【0251】なお、前記MOS−FETは3個に限ら
ず、任意の個数で実施可能である。また、前記回路の動
作は前記各実施例と実質的に同じである。 :例2の説明 例2の回路は、前記実施例2(図5参照)、実施例4
(図7参照)、実施例7(図10参照)、実施例8(図
11参照)、実施例9(図12参照)に示した各Pチャ
ンネルのMOS−FETQ(Q3、Q4)を、複数のN
チャンネルのMOS−FETで置き換えた例である。
【0252】この場合、前記各実施例において、MOS
−FETQ3、或いはQ4の1個のMOS−FETを、
Q21、Q22、Q23からなる3個のNチャンネルの
MOS−FETで置き換えると共に、前記各MOS−F
ETのゲートGには、抵抗R21、R22、R23を接
続し、更に、前記各抵抗に1個のダイオードd21を接
続したものである。
【0253】すなわち、MOS−FETQ21、Q2
2、Q23を並列接続し、Q21のゲートGには抵抗R
21の一端を接続し、Q22のゲートGには抵抗R22
の一端を接続し、Q23のゲートGには抵抗R23の一
端を接続する。
【0254】そして、前記各抵抗の他端を共通接続する
と共に、前記Q21、Q22、Q23の各ソースSを共
通接続し、前記抵抗の共通接続点と、Q21、Q22、
Q23のソースSの共通接続点間にダイオードd21を
接続する。
【0255】このようにすれば、複数のMOS−FET
Q21、Q22、Q23に並列に電流を流すことができ
るので、MOS−FETの電流容量を増大させることが
できる。この場合、ダイオードd21は1個で済むので
部品点数が少なくて済む。
【0256】なお、前記MOS−FETは3個に限ら
ず、任意の個数で実施可能である。また、前記回路の動
作は前記各実施例と実質的に同じである。 (実施例12の説明)図15は実施例12の回路図であ
り、A図は例1、B図は例2である。以下、図15に基
づいて実施例12を説明する。
【0257】:例1の説明 例1の回路は、前記実施例1(図2参照)、実施例3
(図6参照)、実施例9(図12参照)に示した各Nチ
ャンネルのMOS−FETQ(Q1、Q2)の各ゲート
Gに接続した抵抗(R1、R2)を1個の抵抗R31で
兼用した例である。このようにすれば、部品点数が少な
くて済む。なお、前記回路の動作は前記各実施例と実質
的に同じである。
【0258】また、実施例5、実施例6においては抵抗
R1とR5を1個の抵抗で兼用することが可能である。
このようにすれば、部品点数が少なくて済む。なお、前
記回路の動作は前記各実施例と実質的に同じである。
【0259】:例2の説明 例2の回路は、前記実施例2(図5参照)、実施例4
(図7参照)、実施例9(図12参照)に示した各Pチ
ャンネルのMOS−FETQ(Q3、Q4)の各ゲート
Gに接続した抵抗(R1、R2)を1個の抵抗R41で
兼用した例である。このようにすれば、部品点数が少な
くて済む。なお、前記回路の動作は前記各実施例と実質
的に同じである。
【0260】また、実施例7(図10参照)、実施例8
(図11参照)においては抵抗R1とR5を1個の抵抗
で兼用することが可能である。このようにすれば、部品
点数が少なくて済む。なお、前記回路の動作は前記各実
施例と実質的に同じである。
【0261】(他の実施例)以上実施例について説明し
たが、本発明は次のようにしても実施可能である。 (1) :同期整流用の能動素子としては、前記実施例で説
明したMOS−FETに限らず、他の同様な能動素子、
例えば、バイポーラ型トランジスタ、IGBT等でも同
様に実施可能である。
【0262】(2) :前記各実施例において、MOS−F
ETのゲートを制御するためのゲート制御回路は、トラ
ンスの出力でなく、他の回路からの信号を用いて制御す
ることも可能である。ただし、トランスのスイッチング
と同期させることが必要である。
【0263】例えば、トランスの1次巻線を駆動するス
イッチングトランジスタに接続したPWM駆動回路の出
力信号に同期させた信号で、前記ゲート制御回路の制御
をしても良い。
【0264】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :従来、複数のスイッチングレギュレータ(例え
ば、DC−DCコンバータ)を並列接続して冗長性を持
たせた電源回路が使用されていたが、従来の冗長性を持
たせた電源回路では、1つの回路で故障が発生し、負荷
への電力供給が停止すると、他の正常な回路から電流の
回り込みが発生する。
【0265】このような電流の回り込みが発生すると負
荷電流が不足する。その結果、出力端子間の出力電圧が
低下し、負荷が正常に動作しなくなる。また、故障した
回路では電流の回り込みにより回路電流が流れて発熱す
ることがあった。
【0266】しかし、本発明では、負荷回路側の巻線と
は別の電気的に分離された1つの巻線の出力で複数のM
OS−FET等の能動素子を制御しているので、電流の
回り込み回路が存在せず、前記のような従来の問題は発
生しない。
【0267】すなわち、本発明の回路を複数並列接続し
て冗長性を持たせた電源回路に使用した場合、仮に1つ
の回路で故障が発生し、出力端子に他の正常な回路から
電圧が印加しても、電流の回り込み回路がなく、故障し
た回路のMOS−FETはオンにならない。
【0268】このため、故障した回路には電流が流れ
ず、電源回路の出力低下や発熱は発生せず、正常な回路
から負荷への電力供給は継続して行うことができる。従
って、電源回路の信頼性が向上する。また、MOS−F
ETのゲート制御回路も少ない部品で構成でき、回路の
小型化、コストダウンも可能になる・・・(請求項1〜
8対応の効果)。
【0269】(2) :従来は、冗長性を持たせた電源回路
においては、電流の回り込みを防止するため、各回路に
逆流防止用のダイオードを挿入することも考えられてい
たが、前記逆流防止用のダイオードは、負荷電流の通路
に挿入する必要があり、大電流用の大型のダイオードを
使用する必要がある。
【0270】このため、高価で大きなダイオードを余分
に使用することになり、電源回路の大型化とコストアッ
プの原因となる。また、前記逆流防止用のダイオードに
は大電流が流れるから発熱も大きく、実用的ではなかっ
た。
【0271】しかし、本発明では、前記のような電流の
回り込み防止用の大型のダイオードを使用しなくても、
前記のように電流の回り込みは発生しない。従って、小
型で安価で信頼性の高い回路が実現できる。なお、本発
明で使用しているダイオードはゲート制御回路に設けて
あり、制御用の小電流用のダイオードであるから、安価
でかつ小型の素子で済む・・・(請求項1〜8対応の効
果)。
【0272】(3) :本発明の回路を冗長性を持たせた電
源回路に使用した場合でも、故障時に電流の回り込みが
発生せず、負荷に対し安定した電力供給ができる。ま
た、少ない部品で効率よくMOS−FETを駆動制御で
きるから、回路の小型化、コストダウンを実現すること
が可能である・・・(請求項1〜8対応の効果)。
【0273】(4) :2個のMOS−FETのソースを共
通接続することにより、トランスの1個の巻線に接続し
たゲート制御回路で2個のMOS−FETを同時に駆動
制御することができる。また、ゲート制御回路の部品は
小型、かつ安価な部品で済む。従って、回路の小型化、
コストダウンが可能になる・・・(請求項2、3、4、
7、8対応の効果)。
【0274】(5) :MOS−FETのゲート−ソース間
容量に蓄えられたエネルギー(電荷)は、2個のMOS
−FET間で互いにやり取りする(一方のゲート−ソー
ス間容量が放電している時は、他方のゲート−ソース間
容量は充電している)ため、MOS−FETの駆動ロス
が殆どない。すなわち、MOS−FETが効率良く駆動
できる・・・(請求項2、3、4、7、8対応の効
果)。
【0275】(6) :2個のMOS−FETを駆動する
際、一方のMOS−FETがターンオンする時に、ゲー
ト制御回路を接続したトランスの巻線の電圧と、他方の
MOS−FETのゲート−ソース間電圧(ゲート−ソー
ス間容量の電圧)でオーバードライブしている。従っ
て、MOS−FETの制御が効率良くでき、MOS−F
ETのターンオン時間が速くなる・・・(請求項2、
3、4、7、8対応の効果)。
【0276】(7) :MOS−FETを駆動する際、オフ
時のMOS−FETのゲート−ソース間電圧がダイオー
ドの電圧でクランプされるため、ターンオン時間が速く
なる・・・(請求項1〜8対応の効果)。
【0277】(8) :1個のMOS−FETを用いた回路
では、MOS−FETがターンオンする際、ゲート制御
回路を接続したトランスの巻線の電圧と、コンデンサの
電圧でオーバードライブしている。従って、MOS−F
ETのターンオン時間が速くなる・・・(請求項5、6
対応の効果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施例1の回路図である。
【図3】実施例1の回路動作説明図である。
【図4】実施例1のタイムチャートである。
【図5】実施例2の回路図である。
【図6】実施例3の回路図である。
【図7】実施例4の回路図である。
【図8】実施例5の回路図である。
【図9】実施例6の回路図である。
【図10】実施例7の回路図である。
【図11】実施例8の回路図である。
【図12】実施例9の回路図である。
【図13】実施例10の回路図である。
【図14】実施例11の回路図である。
【図15】実施例12の回路図である。
【図16】従来例の回路図である。
【図17】従来例の回路動作説明図である。
【図18】従来例のタイムチャートである。
【図19】従来例の電源回路構成図である。
【図20】従来例の電源回路動作説明図である。
【符号の説明】
1 トランス 3 スイッチングトランジスタ Q1、Q2 MOS−FET(Nチャンネル) L コイル C コンデンサ R1、R2 抵抗 d1、d2 ダイオード N1 1次巻線 N2 2次巻線 N3 3次巻線 C1、C2 MOS−FETのゲート−ソース間容量に
対応したコンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時見 泉太郎 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 山下 茂治 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目17番3号 富士通電装株式会社内 (72)発明者 渕上 和利 神奈川県川崎市高津区坂戸1丁目17番3号 富士通電装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次巻線、2次巻線を有するトランス
    と、 前記トランスの2次巻線に接続され、交互にオン/オフ
    動作する第1、第2の能動素子と、 前記第1、第2の能動素子により駆動されるコイル、及
    びコンデンサを備えた同期整流型スイッチングレギュレ
    ータにおいて、 前記トランスに、前記巻線とは別の第3の巻線を設け、 前記第3の巻線に、前記第1、第2の能動素子を同時に
    オン/オフ制御するゲート制御回路を接続したことを特
    徴とする同期整流型スイッチングレギュレータ。
  2. 【請求項2】 1次巻線、2次巻線を有するトランス
    と、 前記トランスの2次巻線に接続され、交互にオン/オフ
    動作する第1、第2のMOS−FETと、 前記第1、第2のMOS−FETにより駆動されるコイ
    ル、及びコンデンサを備えると共に、 前記第1、第2のMOS−FETは、ソースを共通接続
    し、ドレインをそれぞれ前記2次巻線の各端子に接続す
    ることにより半波整流回路を構成した同期整流型スイッ
    チングレギュレータにおいて、 前記トランスに、前記巻線とは別の第3の巻線を設け、 前記第3の巻線に、前記第1、第2のMOS−FETを
    同時にオン/オフ制御するゲート制御回路を接続したこ
    とを特徴とする同期整流型スイッチングレギュレータ。
  3. 【請求項3】 1次巻線、2次巻線を備えると共に、前
    記2次巻線は互いに一端側を共通接続した第1の2次巻
    線、及び第2の2次巻線で構成したトランスと、 前記第1の2次巻線、及び第2の2次巻線に接続され、
    交互にオン/オフ動作する第1、第2のMOS−FET
    と、 前記第1、第2のMOS−FETにより駆動されるコイ
    ル、及びコンデンサを備えると共に、 前記第1、第2のMOS−FETは、ソースを共通接続
    し、ドレインをそれぞれ前記第1、第2の2次巻線の各
    端子に接続することにより全波整流回路を構成した同期
    整流型スイッチングレギュレータにおいて、 前記トランスに、前記巻線とは別の第3の巻線を設け、 前記第3の巻線に、前記第1、第2のMOS−FETを
    同時にオン/オフ制御するゲート制御回路を接続したこ
    とを特徴とする同期整流型スイッチングレギュレータ。
  4. 【請求項4】 前記ゲート制御回路には、第1のMOS
    −FETのゲート−ソース間に接続した第1のダイオー
    ドと、 第2のMOS−FETのゲート−ソース間に接続した第
    2のダイオードを備えていることを特徴とした請求項
    2、または3記載の同期整流型スイッチングレギュレー
    タ。
  5. 【請求項5】 1次巻線、2次巻線を有するトランス
    と、 前記トランスの2次巻線に接続され、オン/オフ動作す
    る同期整流用のMOS−FETと、 前記MOS−FETにより駆動されるコンデンサを備
    え、 前記MOS−FETのオン/オフ動作により、ピーク整
    流を行う同期整流型スイッチングレギュレータにおい
    て、 前記トランスに、前記巻線とは別の第3の巻線を設け、 前記第3の巻線に、前記MOS−FETのオン/オフ制
    御を行うゲート制御回路を接続すると共に、 前記ゲート制御回路に、抵抗とコンデンサを備えたこと
    を特徴とする同期整流型スイッチングレギュレータ。
  6. 【請求項6】 前記ゲート制御回路には、MOS−FE
    Tのゲート−ソース間に接続した第1のダイオードと、 前記抵抗とコンデンサの回路に並列接続した第2のダイ
    オードを備えていることを特徴とした請求項5記載の同
    期整流型スイッチングレギュレータ。
  7. 【請求項7】 1次巻線、2次巻線を有するトランス
    と、 前記トランスの2次巻線に接続され、オン/オフ動作す
    る第1、第2、第3、第4のMOS−FETと、 前記第1、第2、第3、第4のMOS−FETにより駆
    動されるコンデンサを備えると共に、 前記第1、第2のMOS−FETは、ソースを共通接続
    し、ドレインをそれぞれ前記2次巻線の各端子に接続
    し、前記第3、第4のMOS−FETは、ソースを共通
    接続し、ドレインをそれぞれ前記2次巻線の各端子に接
    続することにより、ブリッジ型全波整流回路を構成した
    同期整流型スイッチングレギュレータにおいて、 前記トランスに、前記巻線とは別の第3、第4の巻線を
    設け、 前記第3の巻線に、前記第1、第2のMOS−FETを
    同時にオン/オフ制御する第1のゲート制御回路を接続
    し、 前記第4の巻線に、前記第3、第4のMOS−FETを
    同時にオン/オフ制御する第2のゲート制御回路を接続
    したことを特徴とする同期整流型スイッチングレギュレ
    ータ。
  8. 【請求項8】 前記第1のゲート制御回路には、第1の
    MOS−FETのゲート−ソース間に接続した第1のダ
    イオードと、 第2のMOS−FETのゲート−ソース間に接続した第
    2のダイオードを備えており、 前記第2のゲート制御回路には、第3のMOS−FET
    のゲート−ソース間に接続した第3のダイオードと、 第4のMOS−FETのゲート−ソース間に接続した第
    4のダイオードを備えていることを特徴とした請求項7
    記載の同期整流型スイッチングレギュレータ。
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