JPH08223425A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JPH08223425A
JPH08223425A JP7021843A JP2184395A JPH08223425A JP H08223425 A JPH08223425 A JP H08223425A JP 7021843 A JP7021843 A JP 7021843A JP 2184395 A JP2184395 A JP 2184395A JP H08223425 A JPH08223425 A JP H08223425A
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JP
Japan
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frequency component
image
processing
component
high frequency
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Withdrawn
Application number
JP7021843A
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English (en)
Inventor
Toru Matama
徹 真玉
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH08223425A publication Critical patent/JPH08223425A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像信号に処理を施す画像処理方法および装
置において、フイルム粒状に基づくざらつきを抑制し、
かつ鮮鋭度が高められた再生画像を得る。 【構成】 ファインスキャンデータSF を低周波数成分
L ,GL ,BL ,および中間・高周波数成分RMH,G
MH,BMH,に分解し、さらにこれをYIQ基底に変換
し、I成分、Q成分を0にして輝度成分YMHを得る。輝
度成分YMHを中間周波数成分YM と高周波数成分YH
分解し、中間周波数成分YM に対して、閾値を画像の位
置に応じてランダムに変化させてコアリング処理を行
う。コアリング処理後の中間周波数成分YM ′のゲイン
Mを高周波数成分YH のゲインHよりも小さくして各成
分YM ′,YH にゲインM,Hをそれぞれ乗じる。ゲイ
ンを乗じた後の各成分YM ″,YH ′を合成して成分Y
YM′を得、これを低周波数成分RL ,GL ,BL ,と合
成して処理済画像信号R′,G′,B′を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理方法および装
置、とくに詳細には、カラー画像を読み取ることにより
得られたカラー画像信号に対して画像処理を施す画像処
理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真フイルム等のカラー画像をCCD等
のセンサにより光電的に読み取って色の三原色である赤
(R)、緑(G)および青(B)毎の画像信号を得、こ
の画像信号に対して種々の画像処理を施して、画像処理
後の画像信号を記録材料に可視像として再生することが
行われている。この方法において、RGB3色の画像信
号を得る前にまずカラー画像を粗めの走査間隔で光電的
に読み取ってカラー画像の概略を読み取るプレスキャン
を行い、このプレスキャンにより得られたデータに基づ
いて画像処理を行う際の様々なパラメータを設定し、そ
の後細かい走査間隔で読み取るファインスキャンを行っ
て画像信号を得るように構成されたシステムが知られて
いる。
【0003】このようなシステムで行われる画像処理と
して、例えば、与えられた画像を表す画像信号に対して
画像処理を施して画像の鮮鋭度を強調させる方法が種々
提案されている。例えば、画像信号に対してボケマスク
処理を施して画像の鮮鋭度を強調するようにした手法が
知られている(画像解析ハンドブック,P.549,東京大学
出版会,高木幹雄,下田陽久 監修)。
【0004】このボケマスク処理は、下記の式 S′=Sorg +K・(Sorg −Sus) Sorg :原画像信号 Sus :ボケマスク信号 において、係数Kを画像の位置に応じて変化させること
により、より画像の鮮鋭度を強調させる方法である。
【0005】しかしながら、上記ボケマスク処理は鮮鋭
度を強調することはできるものの、鮮鋭度の強調と同時
にフイルムの粒状に起因するざらつきをも強調してしま
うため、結果としてノイズが低減された良好な再生画像
を得ることができなかった。このため、画像のフイルム
粒状に起因する雑音が多い平坦部を画像から抽出し、こ
の領域に対してコアリング処理や種々の平滑課処理を施
して画像のざらつきを低減させるようにする方法が提案
されている。
【0006】コアリングとは、所定の閾値より小さい画
像信号値を有する画素は画像のエッジ等の被写体ではな
くノイズであるとみなして、所定の閾値より大きい画像
信号値を有する部分のみを用いて画像信号を再生するよ
うにする方法である。すなわち、図8(a) に示すよう
に、画像信号の高周波数成分において、所定の閾値であ
る±Thの範囲にある信号を0として図8(b) に示すよ
うな画像信号を得るものである。また、平滑化とは画像
信号を空間的に平均化してノイズを低減し、画像を滑ら
かにする方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コアリ
ング処理を行った場合、所定の閾値の範囲内にある画像
信号の高周波数成分を除去して画像の鮮鋭度を強調する
ことができるが、図9(a)に示すように、所定の閾値よ
りも大きい部分にある高周波数成分は除去することがで
きないため、コアリング処理後の高周波数成分と、画像
信号の低周波数成分とを合成すると図9(b) に示すよう
な信号となって、物体の境界に不自然さが残ってしま
う。
【0008】このような不自然な信号は平滑化処理を行
うことにより除去することができるが、平滑化処理を行
うと図10(a) に示すような画像信号の場合、図10(b) に
示すように高周波数成分のノイズを除去して滑らかな画
像信号を形成することができるものの、画像信号の中間
周波数成分に多く見られるモトル(フイルム粒状に起因
するざらつき)を除去することができないため、平滑課
処理後の画像信号を再生した場合にざらつきが残ったも
のとなってしまい、いわゆるボケ粒状といわれる不快な
粒状となってしまう。
【0009】本発明は上記事情に鑑み、カラー画像の鮮
鋭度を強調するとともに、フイルム粒状に基づくノイズ
成分を除去し、さらに画像中の被写体の境界部分の不自
然さを除去して良好な画質の再生画像を得ることができ
る画像処理方法および装置を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による画像処理方
法および装置は、所定の画像を表す画像信号に対して処
理を施す画像処理方法および装置において、前記画像信
号を低周波数成分、中間周波数成分および高周波数成分
に分解し、前記中間周波数成分に対して、前記所定の画
像の位置に応じて閾値をランダムに変化させてコアリン
グ処理を行い、該処理後の中間周波数成分、前記低周波
数成分および前記高周波数成分を合成して処理済画像信
号を得ることを特徴とするものである。
【0011】また、前記分解後、前記高周波数成分およ
び前記中間周波数成分から輝度成分を抽出し、該輝度成
分にのみ基づいて前記コアリング処理および前記合成を
行うことが好ましい。
【0012】さらに、前記高周波数成分を強調する強調
処理を行い、該強調処理後の高周波数成分、前記処理後
の中間周波数成分および前記低周波数成分を合成して前
記処理済画像信号を得ることが好ましい。
【0013】また、前記処理後の中間周波数成分を抑制
する抑制処理を行い、該抑制処理後の中間周波数成分、
前記強調処理後の高周波数成分および前記低周波数成分
を合成して前記処理済画像信号を得るようにしてもよ
い。
【0014】
【作用】本発明による画像処理方法および装置は、コア
リングの閾値を画像の場所によりランダムに変化させる
ようにしたため、コアリングの閾値が一定の場合と比較
して、画像信号の高周波数成分が所々で残ることとな
る。したがって、画像中のエッジ部分にざらつきが残っ
ていても、他の平坦部においても画像信号の高周波数成
分に基づくざらつきが残っているため、エッジ部分以外
にざらつきが突然なくなるというような、画像が不自然
になることを防止することができる。
【0015】また、画像信号の中間周波数成分に多く見
られるモトル(フイルム粒状に起因するざらつき)は、
コアリングの閾値を画像の場所によりランダムに変化さ
せることにより、モトルに対応する信号が0となる部分
がランダムに現れて、細分化されることとなる。したが
って、画像を再生した際に粒状モトルが目立たなくな
り、ざらつきを抑制することができる。
【0016】また、カラー画像信号の中間・高周波数成
分のRGB3色をYIQ基底に変換した場合、色成分で
あるI成分およびQ成分は通常の被写体では殆ど成分を
持たないものであるため、I成分およびQ成分はフイル
ム粒状に起因する色のざらつきとみなすことができる。
したがって、画像信号から分解された高周波数成分およ
び中間周波数成分の輝度成分であるY成分にのみ基づい
てコアリング処理および合成を行うことにより、さら
に、フイルム粒状に起因する色のざらつきを抑制し、良
好な再生画像を得ることができる。
【0017】一方、一般的な画像を表す画像信号におい
ては、再生画像の鮮鋭度に影響を及ぼす成分は画像信号
の高周波数成分であり、再生画像にざらつきとなって現
れるフイルム粒状(モトル)は中間周波数成分に多く含
まれているものである。したがって、画像信号を低周波
数成分、中間周波数成分および高周波数成分に分解し、
高周波数成分を強調するおよび/または中間周波数成分
を抑制することにより、鮮鋭度は高められ、ざらつきは
抑制されることとなる。したがって、この強調および/
または抑制処理後の各周波数成分と低周波数成分とを合
成して処理済画像信号を得るようにすれば、この処理済
画像信号を再生することにより得られる再生画像は、鮮
鋭度が強調され、かつフイルム粒状に基づくざらつきが
抑制されたものとなる。
【0018】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例について
説明する。
【0019】図1は本発明による画像処理装置を内包し
たカラー写真から画像を読み取って記録材料に画像を形
成するようにしたシステムのブロック図である。図1に
示すように本発明による画像処理装置を内包したシステ
ムは、カラー写真から画像を読み取る読取手段1と、読
取手段1により得られたカラー写真の画像を表す画像信
号に対して画像処理を施す画像処理手段2と、画像処理
手段2により画像処理が施された画像信号を可視像とし
て記録材料に記録する再生手段3とからなるものであ
る。
【0020】読取手段1はネガフイルムあるいはリバー
サルフイルム等のカラー画像4からカラー画像信号R,
G,Bを光電的に読み取るためのCCDアレイ5を有
し、このCCDアレイ5にカラー画像4からの光を結像
させるための結像レンズ6を有するものである。本実施
例においてCCDアレイ5は2760×1840画素からなり、
赤(R)、緑(G)および(B)青の3色の色分解フィ
ルタが装着されたフィルタタレット30を回転させなが
ら、画像データのスキャンを行うことにより、フルカラ
ー画像が面順次で得られるものとなっている。さらにC
CDアレイ5はこのCCDアレイ5により検出されたカ
ラー画像を表す画像信号をデジタル変換するA/D変換
手段7と、CCDアレイ5の補正を行うCCD補正手段
8と、CCD補正手段8により補正されたカラー画像を
表す画像信号を対数変換するルックアップテーブルを内
蔵した対数変換手段9とを有するものである。この読取
手段1は、RGB3つの画像信号を得る前にまずカラー
画像4を粗めの走査間隔で光電的に読み取ってカラー画
像4の概略を読み取るプレスキャンを行ってプレスキャ
ンデータSP を得、その後細かい走査間隔で読み取るフ
ァインスキャンを行ってファインキャンデータSF を得
るように構成されているものである。
【0021】画像処理手段2は、プレスキャンデータS
P に基づいてファインスキャンの際の階調処理等のパラ
メータを設定するオートセットアップ演算手段10と、こ
のオートセットアップ演算手段10により設定されたパラ
メータに基づいて、ファイスキャンデータSF の色・階
調処理を行う色・階調処理手段14と、プレスキャンデー
タSP を可視像として再生するCRT11およびオートセ
ットアップ演算部10を接続するためのモニタ表示アンド
ユーザインターフェイス12と、本発明の特徴であるカラ
ー画像信号に対して粒状抑制処理および鮮鋭度強調処理
を行う処理手段13とからなるものである。
【0022】さらに、再生手段3はカラー画像信号を記
録材料16に記録するプリンタ15を有するものである。
【0023】以下、各手段の作用について説明する。
【0024】まず、読取手段1によりネガフイルムある
いはリバーサルフイルム等のカラー画像4から粗めの走
査間隔によりカラー画像4の概略を読み取るプレスキャ
ンを行う。このプレスキャンにより得られた3色のプレ
スキャンデータSP は、A/D変換手段7によりデジタ
ルデータに変換され、CCD補正手段8により補正がな
されて対数変換手段9により対数増幅されて画像処理手
段2のオートセットアップ演算部10およびモニタ表示ア
ンドユーザインターフェイス(以下インターフェイスと
する)12に入力される。インターフェイス12に入力され
たプレスキャンデータSP はCRT11に可視像として表
示され、CRT11上に可視像とは別に表示された鮮鋭度
処理メニュー11Aをユーザが選択することによりこの選
択した結果を表す信号S1 がインターフェイス12に入力
され、さらにこの信号S1 はオートセットアップ演算部
10に入力される。オートセットアップ演算部10において
は、プレスキャンデータおよび信号S1 に基づいて、後
に色・階調処理手段14により行われる色・階調処理のた
めのパラメータが設定される。また、このパラメータの
一部は後述する処理手段13に入力される。
【0025】ここで、パラメータ設定の詳細について説
明する。オートセットアップ演算部10においては入力さ
れたプレスキャンデータSP に基づいてカラー画像4の
濃度域およびプリントサイズが求められ、さらにCRT
11からインターフェイス12を経由して入力された信号S
1 に基づいて後述する処理手段13において行われる強調
抑制処理において中間周波数成分に乗じられるゲインM
および高周波数成分に乗じられるゲインHが求められ
る。さらに、色・階調処理手段14において行われる色・
階調処理のためのパラメータも求められ、処理手段13お
よび色・階調処理手段14に入力される。
【0026】次いで読取手段1においては、カラー画像
4を細かい走査間隔で読み取るファインスキャンが行わ
れ、3色のファインスキャンデータSF がカラー画像信
号として得られる。ファインスキャンデータSF はA/
D変換手段7によりデジタルデータに変換され、CCD
補正手段8により補正がなされて対数変換手段9により
対数増幅されて、色・階調処理手段14に入力される。色
・階調処理手段14においてはファインスキャンデータS
F に色・階調処理が施され、処理手段13に入力される。
以下、この処理手段13において行われる処理について説
明する。
【0027】図2は処理手段13で行われる処理の詳細を
説明するためのブロック図である。図2に示すように、
ファインスキャンデータSF (RGB)に対して以下に
示す9×9のローパスフィルタ20によりフィルタリング
処理が施され、ファインスキャンデータSF (RGB)
の低周波数成分RL ,GL ,BL が抽出される。
【0028】
【数1】
【0029】そしてファインスキャンデータSF から低
周波数成分RL ,GL ,BL を減算して中間・高周波数
成分RMH,GMH,BMHを抽出する。このように抽出され
た後の低周波数成分RL ,GL ,BL はカラー画像中の
エッジや細かいテクスチャやフイルムの粒状によるざら
つきを含まないものである。一方、中間周波数成分
M,GM ,BM にはフイルムの粒状によるざらつきを
含み、高周波数成分RH ,GH ,BH はカラー画像中の
エッジや細かいテクスチャを含むものである。
【0030】ここで、ファインスキャンデータの低周波
数成分、中間周波数成分および高周波数成分とは、図3
に示すように分布される後述する中間・高周波数成分に
乗じるゲインM,Hを1.0 とした場合の周波数成分のこ
とをいうものであり、中間周波数成分RM ,GM ,BM
は、処理後のデータを可視像として再生する際の出力の
ナイキスト周波数fs /2の1/3付近にピークを持っ
て分布HM となる周波数成分をいうものであり、低周波
数成分RL ,GL ,BL とは、0周波数にピークを持っ
て分布HL となる成分をいい、高周波数成分RH
H ,BH とは出力のナイキスト周波数fs /2にピー
クを持って分布HH となる成分をいうものである。な
お、本実施例においてナイキスト周波数は、記録媒体16
への記録が300dpiで行われる場合のナイキスト周波数を
いうものである。ここで、図3においては、各周波数に
おいて周波数成分の和は1となっている。
【0031】次いで分解された中間・高周波数成分
MH,GMH,BMHから輝度成分が抽出される。この輝度
成分の抽出はファインスキャンデータSF の中間・高周
波数成分RMH,GMH,BMHをYIQ規定に変換した際の
成分YMHがデータの輝度成分を表すものである。ここ
で、YIQ規定への変換は下記の式
【0032】
【数2】
【0033】により行う。
【0034】YIQ規定に変換後の色成分である成分I
MHおよび成分QMHはフイルム粒状に起因する色のざらつ
きを含むものであるため、成分IMHおよび成分QMHはこ
こでは0とおいてフイルム粒状に起因する色のざらつき
を抑制する。ここで、色成分である成分IMHおよび成分
MHは一般の被写体を写した画像の場合は殆ど成分を持
たないことが経験的に分かっている。したがって、成分
MHおよび成分QMHはフイルム粒状に起因する色のざら
つきとみなして0とおくことにより、ざらつきを抑制し
た良好な再生画像を得ることができる。
【0035】次いで成分YMHに対してゲイン処理部21に
おいて以下に示すような5×5のローパスフィルタ22に
よりフィルタリング処理を施して、成分YMHの中間周波
数成分YM を得る。
【0036】
【数3】
【0037】さらに成分YMHから中間周波数成分YM
減算することにより成分YMHの高周波数成分YH を得
る。
【0038】次いで、コアリング手段24において、カラ
ー画像4の位置に応じて閾値Th をランダムに変化させ
てコアリング処理を行うランダムコアリング処理が行わ
れる。このランダムコアリング処理は、上述したように
求められた中間周波数成分YMに対して、図4に示すよ
うなテーブルを用いて閾値処理を行うものである。そし
て、この閾値処理を行う際に、一様乱数発生手段25より
乱数をコアリング手段24に入力して、閾値Th を画素ご
とにランダムに変化させて閾値処理を行うものである。
【0039】ここで、図5(a) に示す中間周波数成分Y
M に対するランダムコアリング処理について説明する。
まず、乱数発生手段25から0,1,2,……Th max の
範囲の信号SR が発せられてコアリング処理手段24に入
力される。ここで、閾値の最大値Th max の値は、フイ
ルム粒状の中間周波数成分の標準偏差と略同一の値に設
定しておくことにより、モトル(フイルム粒状に基づく
ノイズ)を細分化する効果を向上させることができる。
そして信号SR に基づいて成分YM の位置ごとに、すな
わち画素ごとに図5(b) に示すように閾値Th が設定さ
れる。そして、コアリング手段24においては、 YM ≧Th ならばYM ′=YMM <Th ならばYM ′=0 …(1) となるようにコアリング処理がなされる。式(1) は閾値
が大きいとき、YM ′=0となる場合が生じ易くなり、
閾値Th の値小さいとき、YM ′=YM となる場合が生
じ易くなることを表している。そして閾値Th の値がラ
ンダムに変化して閾値Th の値が大きくなる場合がラン
ダムに出現するため、YM ′=0となる場合がランダム
に出現する。
【0040】これにより、図5(a) に示すような中間周
波数成分YM は図5(c) に示すように信号値が0となる
部分がランダムに表れるようになり、モトルに起因する
ざらつきを含む中間周波数成分YM が砕かれたようにな
る。
【0041】次いで、前述したオートセットアップ演算
手段10において求められたゲインMおよびゲインHが以
下の式(2) に示すようにそれぞれランダムコアリング処
理が施された中間周波数成分YM ′および高周波数成分
H に乗じられて処理済成分YM ″,YH ′が得られ、
さらに処理済成分YM ″,YH ′が合成されて成分
MH′が得られる。
【0042】 YMH′=ゲインM×YM ′+ゲインH×YH …(2) (YM ″=ゲインM×YM ′,YH ′=ゲインH×
H ) ここで、ゲインMとゲインHとはオートセットアップ演
算手段10において、ゲインM<ゲインHとなるように設
定される。すなわち、フイルム粒状に基づく輝度成分の
ざらつきは中間周波数成分に比較的多く含まれているた
め、成分YM ′のゲインを比較的低く設定することによ
り、ざらつき感を抑えることができるものである。ま
た、画像の鮮鋭度は輝度成分の高周波数成分に依存する
ため、輝度成分の高周波数成分YH のゲインHを比較的
大きくすることにより、処理済画像の鮮鋭度を強調する
ことができるものである。
【0043】ここで、オートセットアップ演算手段10に
おいては、例えば、カラー画像4がアンダーネガの場合
は、フイルム粒状に起因するざらつきが目立つうえに、
階調特性を改善するために階調を立てた場合に粒状がか
なり悪い画像となってしまうため、ゲインMがかなり低
く設定される。そしてこれにより、粒状を強く抑制する
ことができる。また、プリントサイズに依存しても最適
なゲインMおよびゲインHが設定される。さらに、前述
したようにユーザがいくつかの鮮鋭度強調処理メニュー
から所望とするメニューを選択する場合には、このメニ
ューに応じたゲインMおよびゲインHをテーブルとして
記憶しておき、メニュー選択に応じて最適なゲインMお
よびゲインHを選択できるようにしておくことが好まし
い。これにより、画像ごとにあるいはユーザの好みに応
じた処理を行うことができるようになる。
【0044】そしてこのようにして得られた成分YMH
を前述したファインスキャンデータSF の低周波数成分
L ,GL ,BL と合成して処理済信号R′,G′,
B′を得る。この際、前述した成分IMHおよび成分QMH
の値は0とされているため、処理された輝度成分YMH
を逆変換してRGBのデータに対応させると、RGB3
つのデータは全て成分YMH′と同一の値となる。したが
って、処理された輝度成分YMH′を逆変換しなくても合
成した結果は、逆変換した場合と同一となる。よって、
処理を簡便なものとするために処理された輝度成分
MH′を逆変換しないで合成するようにしているのであ
る。
【0045】その後処理済信号R′,G′,B′は再生
手段3に入力され、プリンタ15により記録材料16に可視
像として再生される。
【0046】このようにして再生された画像は、コアリ
ングの閾値が画像の場所によりランダムに変化している
ため、コアリングの閾値が一定の場合と比較して、画像
信号の高周波数成分が所々で残ることとなる。したがっ
て、画像中のエッジ部分にざらつきが残っていても、他
の平坦部においても画像信号の高周波数成分に基づくざ
らつきが残っているため、エッジ部分以外にざらつきが
突然なくなるというような、画像が不自然になることを
防止することができる。
【0047】また、画像信号の中間周波数成分に多く見
られるモトル(フイルム粒状に起因するざらつき)は、
コアリングの閾値を画像の場所によりランダムに変化さ
せることにより、モトルに対応する信号が0となる部分
がランダムに現れて細分化されることとなる。したがっ
て、画像を再生した際に粒状モトルが目立たなくなり、
ざらつきを抑制することができる。さらに、フイルム粒
状に起因するざらつきを含むデータの中間・高周波数成
分の色成分が0とされており、中間・高周波数成分の輝
度成分のうち中間周波数成分YM のゲインMが抑制さ
れ、高周波数成分YH のゲインHが強調されているた
め、鮮鋭度が強調されるとともにフイルム粒状に起因す
るざらつきが抑制された画像となる。
【0048】次いで、本発明の第2実施例について説明
する。
【0049】図6は本発明の第2実施例による画像処理
装置の処理手段13において行われる処理の詳細を説明す
るためのブロック図である。図6に示すように本発明の
第2実施例による画像処理装置の処理手段13は、図2に
示す乱数発生手段25をm×mの周期マトリクスを発生す
る周期マトリクス発生手段26としたものである。この周
期マトリクス発生手段26においては、図7に示すような
閾値が0〜3の範囲で周期的に変化する2×2のマトリ
クス30が出力される。そして中間周波数成分YM をラン
ダムコアリング処理する際の閾値Th は、周期マトリク
ス30を2次元的に周期的に繰り返したものとなってい
る。このように乱数発生手段25の代りに周期マトリクス
発生手段26を用いることにより周期マトリクス30の周期
で図5(a)に示すような中間周波数成分YM が細分化さ
れ、本発明の第1実施例と同様にコアリングの閾値が一
定の場合と比較して、画像信号の高周波数成分が所々で
残ることとなる。したがって、画像中のエッジ部分にざ
らつきが残っていても、他の平坦部においても画像信号
の高周波数成分に基づくざらつきが残っているため、エ
ッジ部分以外にざらつきが突然なくなるというような、
画像が不自然になることを防止することができる。
【0050】また、画像信号の中間周波数成分に多く見
られるモトル(フイルム粒状に起因するざらつき)は、
コアリングの閾値を画像の場所によりランダムに変化さ
せることにより、モトルに対応する信号が0となる部分
がランダムに現れて、モトルが細分化されることとな
る。したがって、画像を再生した際に粒状モトルが目立
たなくなり、ざらつきを抑制することができる。
【0051】なお、上述した各実施例においては、ラン
ダムコアリング処理を施した中間周波数成分YM ′にゲ
インMを乗じるようにしているが、ランダムコアリング
処理により中間周波数成分YM は細分化されているた
め、ゲインMの値をそれ程小さくしなてもよく、さらに
はゲインMを乗じなくともフイルム粒状に基づくざらつ
きを抑制することができるものである。
【0052】さらに、上述した実施例においては、輝度
成分の高周波数成分YH にゲインHを乗じるようにして
いるが、フイルム粒状に基づくざらつきの抑制のみを目
的とする場合は、高周波数成分YH にゲインHを乗じな
くとも、ランダムコアリング処理によりざらつきが抑制
された処理済画像を得ることができるものである。
【0053】なお、上述した実施例においては、中間・
高周波数成分RMH,GMH,BMHをYIQ基底に変換して
ゲイン処理を行うようにしているが、YIQ基底に変換
する必要はなく、中間・高周波数成分RMH,GMH,BMH
を中間周波数成分RM ,GM,BM および高周波数成分
H ,GH ,BH に分解し、各成分をYIQ基底に変換
することなくランダムコアリング処理を施すようにして
もよいものである。但し、YIQ基底に変換後に、輝度
成分にのみ基づいてランダムコアリング処理を施した方
が、フイルム粒状に起因するざらつきを大きく抑制する
ことができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る画像処理方法および装置は、画像信号を低・中間・高
周波数成分に分解し、フイルム粒状に起因するざらつき
を含む中間周波数成分に対して閾値をランダムに変化さ
せてコアリング処理を施すようにしたため、コアリング
の閾値が一定の場合と比較して、画像信号の高周波数成
分が所々で残ることとなる。したがって、画像中のエッ
ジ部分にざらつきが残っていても、他の平坦部において
も画像信号の高周波数成分に基づくざらつきが残ってい
るため、エッジ部分以外にざらつきが突然なくなるとい
うような、画像が不自然になることを防止することがで
きる。また、画像信号の中間周波数成分に多く見られる
モトル(フイルム粒状に起因するざらつき)は、コアリ
ングの閾値を画像の場所によりランダムに変化させるこ
とにより、モトルに対応する信号が0となる部分がラン
ダムに現れて細分化されることとなる。したがって、画
像を再生した際に粒状モトルが目立たなくなり、ざらつ
きを抑制することができる。
【0055】さらに、ランダムコアリング処理後の中間
周波数成分を抑制し、エッジ、テクスチャ等を含む高周
波数成分を強調することにより、処理後の画像信号の再
生画像はざらつきが抑制され、かつ鮮鋭度が強調された
ものとなるため、画質が良好な再生画像を得ることがで
きることとなる。また、中間・高周波数成分の輝度成分
についてのみ処理を行うことにより、フイルム粒状に基
づく輝度成分のざらつきを抑制することができるため、
さらに画質の良好な再生画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理装置を適用したシステム
を表すブロック図
【図2】本発明による画像処理装置の第1実施例を表す
ブロック図
【図3】低・中間・高周波数成分の分布を表すグラフ
【図4】閾値のテーブルを表す図
【図5】ランダムコアリング処理の詳細を説明するため
の図
【図6】本発明による画像処理装置の第2実施例を表す
ブロック図
【図7】周期マトリクスの例を表す図
【図8】コアリング処理を説明するための図
【図9】コアリング処理を説明するための図
【図10】平滑化処理を説明するための図
【符号の説明】
1 読取手段 2 画像処理装置 3 再生手段 4 カラー画像 5 CCDアレイ 6 集光レンズ 7 A/D変換手段 8 CCD補正手段 9 対数変換手段 10 オートセットアップ演算部 11 CRT 12 モニタ表示アンドユーザインターフェイス 13 処理手段 14 色・階調処理手段 15 プリンタ 16 記録媒体 20,22,35 ローパスフィルタ 24 ランダムコアリング処理手段 25 一様乱数発生手段 26 周期マトリクス発生手段 30 周期マトリクス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の画像を表す画像信号に対して処理
    を施す画像処理方法において、 前記画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高
    周波数成分に分解し、 前記中間周波数成分に対して、前記所定の画像の位置に
    応じて閾値をランダムに変化させてコアリング処理を行
    い、 該処理後の中間周波数成分、前記低周波数成分および前
    記高周波数成分を合成して処理済画像信号を得ることを
    特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記分解後、前記高周波数成分および前
    記中間周波数成分から輝度成分を抽出し、 該輝度成分にのみ基づいて前記コアリング処理および前
    記合成を行うことを特徴とする請求項1記載の画像処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記高周波数成分を強調する強調処理を
    行い、 該強調処理後の高周波数成分、前記処理後の中間周波数
    成分および前記低周波数成分を合成して前記処理済画像
    信号を得ることを特徴とする請求項1または2記載の画
    像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記処理後の中間周波数成分を抑制する
    抑制処理を行い、 該抑制処理後の中間周波数成分、前記強調処理後の高周
    波数成分および前記低周波数成分を合成して前記処理済
    画像信号を得ることを特徴とする請求項3記載の画像処
    理方法。
  5. 【請求項5】 所定の画像を表す画像信号に対して処理
    を施す画像処理装置において、 前記画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高
    周波数成分に分解する分解手段と、 前記中間周波数成分に対して、前記所定の画像の位置に
    応じて閾値をランダムに変化させてコアリング処理を行
    うコアリング処理手段と、 該処理後の中間周波数成分、前記低周波数成分および前
    記高周波数成分を合成して処理済画像信号を得る合成手
    段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記分解後、前記高周波数成分および前
    記中間周波数成分から輝度成分を抽出する輝度成分抽出
    手段をさらに備え、 前記コアリング処理手段および前記合成手段が、該輝度
    成分にのみ基づいて前記コアリング処理および前記合成
    を行う手段であることを特徴とする請求項5記載の画像
    処理装置。
  7. 【請求項7】 前記高周波数成分を強調する強調処理を
    行う強調処理手段をさらに備え、 前記合成手段が、該強調処理後の高周波数成分、前記処
    理後の中間周波数成分および前記低周波数成分を合成し
    て前記処理済画像信号を得る手段であることを特徴とす
    る請求項5または6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記処理後の中間周波数成分を抑制する
    抑制処理を行う抑制処理手段をさらに備え、 前記合成手段が、該抑制処理後の中間周波数成分、前記
    強調処理後の高周波数成分および前記低周波数成分を合
    成して前記処理済画像信号を得る手段であることを特徴
    とする請求項7記載の画像処理装置。
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