JP2000215307A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JP2000215307A
JP2000215307A JP11279092A JP27909299A JP2000215307A JP 2000215307 A JP2000215307 A JP 2000215307A JP 11279092 A JP11279092 A JP 11279092A JP 27909299 A JP27909299 A JP 27909299A JP 2000215307 A JP2000215307 A JP 2000215307A
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JP
Japan
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processing
image
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JP11279092A
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English (en)
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Hisao Arai
久夫 新井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像信号に処理を施す画像処理方法および装
置において、フイルム粒状に基づくざらつきが精度よく
抑制され、かつ鮮鋭度が高められた再生画像を得る。 【解決手段】 ファインスキャンデータSF を低周波数
成分RL ,GL ,BLおよび中間・高周波数成分RMH,
GMH,BMHに分解し、さらにこれをYIQ基底に変換
し、I成分、Q成分を0にして輝度成分YMHを得る。輝
度成分YMHを中間周波数成分YM と高周波数成分YH に
分解し、中間周波数成分YM のゲインMを、RGBの色
相関値εからモフォロジ演算結果Mを減算した差Eに依
存させて、中間周波数成分YM を抑制させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法および
画像処理装置に関し、詳細には、画像の粒状(高周波ノ
イズ)を抑制しつつ、画像の鮮鋭度を強調する処理方法
および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真フイルムやプリントに記
録された画像(カラー画像を含む)をCCD等のセンサ
ーにより光電的に読み取って画像信号を得、これに種々
の画像処理を施して、処理済画像をプリントやCRT等
に再生することが行われている。このような画像処理と
しては、画像に含まれる所定の空間周波数成分に作用さ
せる周波数処理や、画像の濃度などに作用させる階調処
理等がある。
【0003】さらに周波数処理としては、画像の輪郭の
ぼけを抑制する鮮鋭度強調処理や、感材の粒状度等に起
因するノイズ(粒状)を抑制する平滑化処理等の粒状抑
制処理などがある。
【0004】鮮鋭度強調処理としては、アンシャープマ
スキング処理、高域強調フィルター処理等が知られてお
り、また粒状抑制処理としては、メディアンフィルター
処理、ヒステリシススムージング処理、反復による雑音
除去処理、モルフォロジー演算を利用した粒状抑制処理
等が知られている。
【0005】ところで、鮮鋭度強調処理によれば、画像
のシャープネスは向上する反面、画像の粒状も強調され
てざらつき感が残り、一方、粒状抑制処理によれば、画
像の粒状は抑制されてざらつき感を低減できる反面、画
像の鮮鋭度が低下する、という問題がある。
【0006】そこで、粒状を抑制しつつ鮮鋭度を強調す
る画像処理方法が望まれており、従来より粒状抑制と鮮
鋭度強調とを同時に実現することを目的とした種々の画
像処理方法が提案されている(米国特許第4,812,903
号、特開昭63-26783号等)。
【0007】また本願出願人においても、画像の高周波
数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制する処理によ
り、粒状を抑制しつつ鮮鋭度を強調する画像処理方法を
提案している(特開平 9-22460号)。この特開平9-2246
0 号に開示された技術は、画像の鮮鋭度に影響を及ぼす
エッジやテクスチャ等といった画像部分を含む高周波数
成分を強調しつつ、ざらつき感として粒状に影響を及ぼ
す中間周波数成分を抑制する処理であり、色の相関情報
において粒状部は色の相関度が低く、映像信号(エッ
ジ)部は色の相関度が高いという性質を利用して、鮮鋭
度強調と粒状抑制の程度を規定するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで本願出願人に
より開示された上記技術(特開平9-22460 号)によれば
確かに、鮮鋭度を向上させつつ粒状を目立たないものと
することができるが、この処理方法では、実画像での隣
接画素間のつながりの因子が考慮されないため、画像の
場所によっては突然に強調と抑制の程度が変化するた
め、特に粒状の抑制という点において、効果が顕著に現
れない場合がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、上述した特開平9-22460 号により開示された技術
よりも効果的に、画像に対する粒状抑制と鮮鋭度強調を
両立させることができる画像処理方法および画像処理装
置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法お
よび装置は、画像中の中間周波数成分の抑制の程度を規
定する評価値を、色間の相関値のみならず、画像の形態
面から粒状成分を検出するモフォロジ演算の結果にも依
存させることにより、実画像での隣接画素間のつながり
を考慮しての鮮鋭度強調と粒状抑制とを効果的に両立さ
せるものである。
【0011】すなわち本発明の画像処理方法は、カラー
画像を表すRGB画像信号をそれぞれ、低周波数成分、
中間周波数成分および高周波数成分に分解し、前記中間
周波数成分および/または高周波数成分の前記RGB3
色のうちの2色からなる少なくとも1組の色間におけ
る、相対応する画素についての相関値を求め、前記RG
B画像信号に対して所定のモフォロジ演算を用いた粒状
検出処理を施し、前記高周波数成分を強調処理するとと
もに、前記相関値および前記モフォロジ演算を用いた粒
状検出処理の結果からなる評価値に基づいて、前記中間
周波数成分を抑制処理し、前記強調処理後の高周波数成
分、前記抑制処理後の中間周波数成分および前記低周波
数成分を合成することを特徴とするものである。
【0012】ここでモフォロジ演算とは、一般的にはN
次元空間における集合論として展開されるが、2次元空
間である画像へ適用される場合が多く(特開平8-272961
号、同9-248291号、同9-91421 号等)、ダイレーション
(dilation)処理、イロージョン(erosion )処理、オ
ープニング(opening )処理およびクロージング(clos
ing )処理を単独で、またはこれらの処理のうち2以上
を組み合わせて適用される演算処理である。
【0013】例えば、濃淡画像を座標(x,y)の点が
濃度値f(x,y)に相当する高さをもつ空間とみな
し、この断面に相当する1次元の関数f(x)を考える
と、図10に示すように、ダイレーション(dilation)処
理は、関数f(x)に関して、マスク(モフォロジ演算
においては一般に構造要素という)サイズ内の最大値を
探索する処理であり(同図(A)参照)、一方、イロー
ジョン(erosion )処理は、同様に最小値を探索する処
理である(同図(B)参照)。また、オープニング(op
ening )処理はイロージョン処理後にダイレーション処
理を行なう処理、すなわち最小値の探索の後に最大値を
探索する処理であり、クロージング(closing )処理
は、ダイレーション処理後にイロージョン処理を行なう
処理、すなわち最大値の探索の後に最小値を探索する処
理に相当する。
【0014】つまりオープニング処理は、低濃度側から
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズより空間
的に狭い範囲で変動する凸状の濃度変動部分(周囲部分
よりも濃度が高い部分)を抑制することに相当する(同
図(C)参照)一方、クロージング処理は、高濃度側か
ら濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズより空
間的に狭い範囲で変動する凹状の濃度変動部分(周囲部
分よりも濃度が低い部分)を抑制することに相当する
(同図(D)参照)。すなわち、原画像を表す画像信号
に対して、モフォロジ演算によるオープニング処理を施
すことにより、凸状の濃度変動部分(以下、本明細書中
「正のノイズ」又は「正の粒状」という)を抑制(また
は除去)することができ、クロージング処理を施すこと
により、凹状の濃度変動部分(以下、本明細書中「負の
ノイズ」又は「負の粒状」という)を抑制(または除
去)することができ、これらのオープニング処理および
クロージング処理は、粒状抑制処理ということができ
る。
【0015】したがってモフォロジ演算を用いた粒状検
出処理として、上述した粒状抑制処理の結果得られた粒
状抑制信号と原画像信号との差分を求める処理を適用す
ることができる。
【0016】なお、濃度の高いもの程大きな値となる高
濃度高信号レベルの信号の場合においては、濃度値f
(x)の画像信号値が高輝度高信号レベルの場合に対し
て大小関係が逆転するため、高濃度高信号レベルの信号
に対するダイレーション処理と高輝度高信号レベルに対
するイロージョン処理(同図(B))とは一致し、高濃
度高信号レベルの信号に対するイロージョン処理と高輝
度高信号レベルに対するダイレーション処理(同図
(A))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対す
るオープニング処理と高輝度高信号レベルに対するクロ
ージング処理(同図(D))とは一致し、高濃度高信号
レベルの信号に対するクロージング処理と高輝度高信号
レベルに対するオープニング処理(同図(C))とは一
致する。
【0017】さらにオープニング処理とクロージング処
理とを組み合わせて施すことにより、「正の粒状」およ
び「負の粒状」の両方を抑制することができるため、上
記粒状検出処理においては「正の粒状」および「負の粒
状」の両方を検出することができ好ましい。この場合、
原画像信号に対してオープニング処理して得られたオー
プニング処理画像信号と原画像との差分の絶対値と、原
画像信号に対してクロージング処理して得られたクロー
ジング処理画像信号と原画像との差分の絶対値とを、画
素を対応させて加算し、若しくは加算平均するなどの方
法により、「正の粒状」および「負の粒状」の両方を検
出することができる。
【0018】また、オープニング処理画像信号とクロー
ジング処理画像信号とのうち、画素ごとにいずれか一方
を選択するなどの方法(例えば特願平10-54819号に開示
の方法)により粒状抑制処理信号を得、この粒状抑制信
号と原画像との差信号を求めるようにしてもよい。
【0019】以上より、モフォロジ演算を用いた粒状検
出処理の結果は、画像中の粒状成分に対応する画素にお
いては、その値は大きな値を示し、粒状成分ではない部
分に対応する画素においては、その値は相対的に小さな
値を示す。なお、RGB画像信号においてはRGBの各
信号ごとに上記処理を施して、得られた各RGBごとの
結果の和を上記粒状検出処理の結果とするものである。
【0020】なお、特願平10-54819号に開示の粒状抑制
方法とは、原画像信号に対してオープニング処理とクロ
ージング処理とを別個に行い、オープニング処理して得
られたオープニング処理画像信号が原画像信号と等しい
画素については、クロージング処理画像信号を選択し、
原画像信号に対してクロージング処理して得られたクロ
ージング処理画像信号が、原画像信号と等しい画素につ
いては、オープニング処理画像信号を選択し、オープニ
ング処理画像信号またはクロージング処理画像信号のい
ずれもが原画像信号に等しくない画素については、オー
プニング処理画像信号とクロージング処理画像信号とを
適当な重みづけをして加算したものを選択する、という
方法であり、この方法によれば、的確に粒状を抑制した
信号を得ることができるものである。
【0021】一方、中間周波数成分および/または高周
波数成分のRGB3色のうちの2色からなる少なくとも
1組の色間における、相対応する画素についての相関値
は、粒状成分に対応する画素においては、小さな値を示
し、粒状成分ではない部分に対応する画素においては、
大きな値を示す。
【0022】したがって、中間周波数成分および/また
は高周波数成分のRGB3色のうちの2色からなる少な
くとも1組の色間における、相対応する画素についての
相関値から、モフォロジ演算を用いた粒状検出処理の結
果を減算し、この減算結果を上述した評価値とすること
により、評価値が小さいほど抑制の程度が大きくなるよ
うに設定された上記評価値に基づく中間周波数成分の抑
制処理により、中間周波数成分を適切に抑制処理するこ
とができる。
【0023】また画像信号の低周波数成分、中間周波数
成分または高周波数成分とは、図3に示すように分布さ
れる周波数成分のことをいうものであり、中間周波数成
分とは、処理後のデータを可視像として再生する際の出
力のナイキスト周波数の1/3付近にピークを持って分
布する周波数成分をいうものであり、低周波数成分と
は、出力のナイキスト周波数が0となる周波数をピーク
として分布する成分をいい、高周波数成分とは出力のナ
イキスト周波数をピークとして分布する成分をいうもの
であり、さらに、低・中間・高周波数成分の和が各周波
数において1となっている成分をいうものである。なお
高周波数成分は、カラー画像におけるエッジまたはテク
スチャを含む空間周波数帯域の成分であり、中間周波数
成分は、カラー画像における粒状を含む空間周波数帯域
の成分であり、低周波数成分は、エッジまたはテクスチ
ャ、および粒状を含まない空間周波数帯域の成分であ
る。
【0024】なお、高周波数成分に対する強調処理に先
だって、上記中間周波数成分および上記高周波数成分か
ら、中間周波数成分に関する輝度信号および高周波数成
分に関する輝度信号を抽出し、高周波数成分に対する強
調処理を、高周波数成分に関する輝度信号に対する強調
処理とし、中間周波数成分に対する抑制処理を、中間周
波数成分に関する輝度信号に対する抑制処理とすること
もできる。
【0025】また、上記評価値をさらにRGB画像信号
に依存させるのがより好ましい。画像の生成過程を考慮
すると、画像の濃度の高い部分は感度が高い部分に相当
するため、一般にS/N比が悪い。したがって、画像の
濃度が高い部分における粒状は濃度が低い部分における
ものよりも悪いからである。具体的には観察される画像
として濃度の高い部分についての粒状抑制程度を、濃度
の低い部分についての粒状抑制程度より大きくなるよう
に変化させればよい。
【0026】この場合、評価値に基づく中間周波数成分
に対する抑制処理を、評価値が小さいほど抑制程度が大
きくなるようなものとして設定するなどの方法を採るこ
とができ、例えばRGB画像信号が、その信号値が小さ
くなるにしたがって濃度が高くなる信号であるときは、
RGB画像信号が採りうる最大値(最も低い濃度を表す
値)等の所定の基準値に対するRGB画像信号の比を、
元の評価値(RGB画像信号に依存させる前の評価値)
に乗じることにより、評価値をRGB画像信号に依存さ
せればよい。
【0027】本発明の画像処理装置は、上記本発明の画
像処理方法を実施する装置であって、カラー画像を表す
RGB画像信号をそれぞれ、低周波数成分、中間周波数
成分および高周波数成分に分解する帯域分解手段と、前
記中間周波数成分および/または高周波数成分の前記R
GB3色のうちの2色からなる少なくとも1組の色間に
おける、相対応する画素についての相関値を求める相関
値算出手段と、前記RGB画像信号に対して所定のモフ
ォロジ演算を用いた粒状検出処理を施すモフォロジ演算
手段と、前記相関値および前記モフォロジ演算を用いた
粒状検出処理の結果からなる評価値を求める評価値算出
手段と、前記高周波数成分を強調処理するとともに、前
記評価値に基づいて前記中間周波数成分を抑制処理する
強調抑制処理手段と、前記強調処理後の高周波数成分、
前記抑制処理後の中間周波数成分および前記低周波数成
分を合成する帯域合成手段とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0028】ここで、上記モフォロジ演算手段によるモ
フォロジ演算を用いた粒状検出処理を、前記RGB画像
信号に対するオープニング処理および/またはクロージ
ング処理に基づく粒状抑制処理の結果と前記RGB画像
信号との差の絶対値を求める演算とし、上記強調抑制処
理手段による中間周波数成分の抑制処理を、評価値が小
さいほど抑制程度が大きくなるように設定された処理と
することもできる。
【0029】また、上記中間周波数成分および高周波数
成分から、中間周波数成分に関する輝度信号および高周
波数成分に関する輝度信号を抽出する輝度信号抽出手段
をさらに備え、上記強調抑制処理手段による強調処理
を、輝度信号抽出手段により抽出された高周波数成分に
関する輝度信号に対する強調処理とし、上記強調抑制処
理手段による抑制処理を、輝度信号抽出手段により抽出
された中間周波数成分に関する輝度信号に対する抑制処
理とすることもできる。
【0030】さらに、上記帯域分解手段により分解して
得られた高周波数成分を、カラー画像におけるエッジま
たはテクスチャを含む空間周波数帯域の成分、中間周波
数成分を、カラー画像における粒状を含む空間周波数帯
域の成分、低周波数成分を、エッジまたはテクスチャ、
および粒状を含まない空間周波数帯域の成分とするのが
好ましい。
【0031】また評価値算出手段を、上記評価値をさら
にRGB画像信号に依存させたものとして算出するもの
とするのがより好ましい。そして強調処理手段による、
評価値に基づく中間周波数成分に対する抑制処理を、評
価値が小さいほど抑制程度が大きくなるように設定され
たものとすることができ、例えばRGB画像信号が、そ
の信号値が小さくなるにしたがって濃度が高くなる信号
であるときは、評価値算出手段が、RGB画像信号が採
りうる最大値等の所定の基準値に対するRGB画像信号
の比を、元の評価値(RGB画像信号に依存させる前の
評価値)に乗じることにより、評価値をRGB画像信号
に依存させるものとすればよい。
【0032】
【発明の効果】本発明の画像処理方法および画像処理装
置によれば、カラー画像を表すRGB画像信号をそれぞ
れ、低周波数成分、粒状成分が多く含まれる中間周波数
成分および鮮鋭度に影響を及ぼす高周波数成分に分解
し、高周波数成分を強調するとともに、中間周波数成分
を抑制するようにしたため、鮮鋭度は高められ、ざらつ
きは抑制されることとなる。したがって、この処理後の
各周波数成分と低周波数成分とを合成して処理済画像信
号を得るようにすれば、この処理済画像信号を再生する
ことにより得られる再生画像は、鮮鋭度が強調され、か
つフイルム粒状に基づくざらつきが抑制されたものとな
る。したがって、画質が良好な再生画像を得ることがで
きる。
【0033】ここでRGB画像信号の中間周波数成分お
よび/または高周波数成分をRGBの3色に分けた場
合、各色間において相関をとると、フイルム粒状に起因
するざらつきが目立つ略一様な画像信号領域(以下、平
坦部とする)においては、信号値は色に拘らずランダム
に変化するため、各色間の相関値は低くなる。また、画
像のエッジやテクスチャ等の部分に対応する画像信号領
域においては、各色間において略同一の信号値となるた
め、各色間の相関値は大きくなる。したがって、画像信
号の中間周波数成分および/または高周波数成分をRG
Bの3色に分け、この3色のうちの2色からなる少なく
とも1組の色間の相関値を求め、上記中間周波数成分を
抑制する程度を規定する評価値を、この相関値に依存さ
せることにより、ざらつきが目立つ領域については相関
値が小さくなるため抑制程度が高く設定されて粒状を抑
制することができるとともに、粒状抑制の必要がないよ
うなざらつきが目立たない領域については相関値が高く
なるため抑制程度が低く設定される。
【0034】さらに、高周波数成分の強調度を大きく設
定することにより、画像の平坦部について輝度成分に起
因する粒状が強調されてしまうことを防止しつつ、画像
のエッジやテクスチャ等を強調処理することができる。
【0035】しかも、本発明の画像処理方法および装置
によれば、この評価値を、上記相関値だけでなく、実画
像面上における粒状の孤立性(粒状は隣接画素との画像
信号(濃度)の連続性が低い)を利用して粒状成分を検
出しうるモフォロジ演算の結果にも依存させたことによ
り、さらに粒状抑制効果を向上させることができる。
【0036】すなわち、粒状の抑制程度を、上述した相
関値のみに基づく評価値に依存させた場合は、評価値が
比較的小さな粒状成分は抑制される一方、評価値が比較
的大きな粒状成分は抑制の程度が低いものとなる。この
評価値が大きな粒状成分は一般に信号の振幅も大きいた
め、処理の結果、大きな粒状だけが空間的に疎となって
残る。しかしモフォロジ演算の結果は、上記相関値に拘
わらず、形態面から抽出された粒状成分に関して大きな
値を採るため、上述したような大きな粒状をも検出する
ことができ、相関値のみでは十分に粒状成分を抑制でき
ない場合にも、この抑制の程度を、相関値とモフォロジ
演算結果とを組み合わせた評価値に依存させた本発明の
画像処理方法および装置によれば、粒状を抑制させるこ
とができる。
【0037】このように、本発明の画像処理方法および
装置によれば、評価値を、上記相関値だけでなく、実画
像面上における粒状の孤立性(粒状は隣接画素との画像
信号(濃度)の連続性が低い)を利用して粒状成分を検
出しうるモフォロジ演算の結果にも依存させることによ
り、実画像での隣接画素間のつながりの因子をも考慮し
た粒状抑制を実現することができ、鮮鋭度を強調しつ
つ、粒状抑制効果を向上させることができる。
【0038】なお、RGB画像信号の中間周波数成分お
よび高周波数成分のRGB3色をYIQ基底に変換した
場合、色成分であるI成分およびQ成分は通常の被写体
では殆ど成分を持たないものであるため、I成分および
Q成分はフイルム粒状に起因する色のざらつきとみなす
ことができる。したがって、高周波成分に関する強調処
理および中間周波数成分に対する抑制処理を、画像信号
から分解された高周波数成分および中間周波数成分の輝
度成分であるY成分に依存させることにより、フイルム
粒状に起因する色のざらつきを抑制し、画質の良好な再
生画像を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
画像処理方法および画像処理装置の具体的な実施の形態
について説明する。
【0040】図1は、本発明に係る画像処理装置を内包
した、カラー写真から画像を読み取って記録材料に画像
を形成するようにした画像読取システムのブロック図で
ある。図1に示すように本発明に係る画像処理装置を内
包した読取システムは、カラー写真から画像を読み取る
読取手段1と、読取手段1により得られたカラー写真の
画像を表す画像信号に対して画像処理を施す画像処理手
段2と、画像処理手段2により画像処理が施された画像
信号を可視像として記録材料に記録する再生手段3とか
らなるものである。
【0041】読取手段1はネガフイルムあるいはリバー
サルフイルム等のカラー画像4からRGB画像信号R,
G,Bを光電的に読み取るためのCCDアレイ5を有
し、このCCDアレイ5にカラー画像4からの光を結像
させるための結像レンズ6を有するものである。本実施
の形態において、CCDアレイ5は例えば2760×1840画
素からなり、赤(R)、緑(G)および(B)青の3色
の色分解フィルタが装置されたフィルタタレット30を回
転させながら、画像データのスキャンを行うことによ
り、フルカラー画像が面順次で得られるものとなってい
る。さらにCCDアレイ5は、このCCDアレイ5によ
り検出されたRGB画像信号R,G,Bをデジタル変換
するA/D変換手段7と、CCDアレイ5の補正を行う
CCD補正手段8と、CCD補正手段8により補正され
たRGB画像信号R,G,Bを対数変換するルックアッ
プテーブルを内蔵した対数変換手段9とを有するもので
ある。
【0042】この読取手段1は、RGB3つの画像信号
R,G,Bを得る前にまずカラー画像4を粗めの走査間
隔で光電的に読み取ってカラー画像4の概略を読み取る
プレスキャンを行ってプレスキャンデータSP を得、そ
の後、細かい走査間隔で読み取るファインスキャンを行
ってファインスキャンデータSF を得るように構成され
ているものである。
【0043】画像処理手段2は、プレスキャンデータS
P に基づいてファインスキャンの際の階調処理等のパラ
メータを設定するオートセットアップ演算部10と、この
オートセットアップ演算部10により設定されたパラメー
タに基づいて、ファインスキャンデータSF の色・階調
処理を行う色・階調処理手段14と、プレスキャンデータ
SP を可視像として再生するCRT11およびオートセッ
トアップ演算部10を接続するためのモニタ表示アンドユ
ーザインターフェイス12と、本発明の画像処理装置であ
る画像処理部13とからなるものである。
【0044】さらに、再生手段3はRGB画像信号を記
録材料16に記録するプリンタ15を有するものである。
【0045】図2は画像処理部13の好ましい構成を示す
ブロック図である。図示のように、入力されたRGB画
像データ(本実施形態においては、ファインスキャンデ
ータSF )に対して以下に示す5×5のローパスフィル
タを2段カスケード接続した9×9のローパスフィルタ
20と、
【0046】
【数1】
【0047】このローパスフィルタ20によるフィルタリ
ング処理により抽出されたファインスキャンデータSF
(RGB)の低周波数成分RL ,GL ,BL を、元のフ
ァインスキャンデータSF から減算して、ファインスキ
ャンデータSF の中間・高周波数成分RMH,GMH,BMH
を抽出する演算器21と、抽出された中間・高周波数成分
RMH,GMH,BMHから下記式にしたがって輝度成分YMH
を抽出する輝度信号抽出手段23と、
【0048】
【数2】
【0049】抽出された輝度成分YMHに対して、中間周
波数成分YM を抽出するフィルタリング処理を施す5×
5のローパスフィルタ24と、輝度成分YMHから中間周波
数成分YM を減算して輝度成分の高周波数成分YH を求
める演算器25と、得られた中間周波数成分YM ,高周波
数成分YH をそれぞれ各別に増幅する可変ゲインアンプ
26,27と、中間周波数成分YM が増幅された後の成分
Y′M と高周波数成分YHが増幅された後の成分Y′H
とを加算して中間・高周波数成分Y′MHを算出する演
算器28と、ファインスキャンデータSF の低周波数成分
RL ,GL ,BL と増幅後の中間・高周波数成分Y′MH
とを合成する演算器29と、ファインスキャンデータSF
の中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHに基づいて、各
色間の相関値εを、下記式にしたがって算出する相関値
算出手段30と、
【0050】
【数3】
【0051】(但し、εRG:RG間の相関値、εGB:G
B間の相関値、εBR:BR間の相関値、m:相関値を求
めるためのマスクの大きさ(m=1,2,3,4程
度))RGB画像信号R,G,Bに対してオープニング
処理およびクロージング処理を施し、それぞれ元のRG
B画像信号R,G,Bとの差の絶対値|R−Ropn |,
|R−Rcls |,|G−Gopn |,|G−Gcls |,|
B−Bopn |,|B−Bcls |を求め(Xopn は信号X
のオープニング処理画像信号、Xcls は信号Xのクロー
ジング処理画像信号を表す)、これをRGBについて総
和した値kを求めるモフォロジ演算手段40と、相関値算
出手段30により算出された相関値εからモフォロジ演算
手段40により求められた値kを減算して評価値E(=ε
−k)を算出する評価値算出手段50と、評価値Eと中間
周波数成分YM を増幅する可変ゲインアンプ27のゲイン
Mとを予め対応付けたルックアップテーブル(以下、L
UTという。)51とを備え、参照されたゲインMが可変
ゲインアンプ27に入力されるように構成されている。
【0052】ここで、画像データから低周波数成分RL
,GL ,BL を抽出する9×9のローパスフィルタ2
0、中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHを抽出する演
算器21、中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHの輝度信
号YMHから中間周波数成分YM を抽出する5×5のロー
パスフィルタ24および高周波数成分を抽出する演算器25
は、帯域分解手段の好ましい態様の1つに過ぎず、本発
明の画像処理装置はこの態様のものに限るものではな
く、例えば画像データをフーリエ変換して周波数領域に
おいて帯域を分解するものであってもよい。また各ロー
パスフィルタのカーネルサイズについても、上述したも
のは一例に過ぎず、これらのサイズのものに限定される
ものでないことは言うまでもない。
【0053】同様に、増幅された後の中間周波数成分
Y′M と高周波数成分Y′H とを加算する演算器28、お
よびファインスキャンデータSF の低周波数成分RL ,
GL ,BL と増幅後の中間・高周波数成分Y′MHとを合
成する演算器29は、帯域合成手段の好ましい一態様に過
ぎず、本発明の画像処理装置はこの態様に限るものでは
なく、例えば帯域分解手段として、前述したフーリエ変
換を適用して周波数領域で帯域を分解するものを適用し
たときは、この周波数領域で帯域ごとの信号を合成した
うえで逆フーリエ変換して、画像領域における画像信号
に戻すものを適用することもできる。
【0054】また本実施形態においては、画像読取シス
テム全体として、プレスキャンとファインスキャンとを
取り扱うシステムであるため、画像処理部13は、ファイ
ンスキャンデータSF に対して画像処理を行うものとし
ているが、本発明の画像処理装置は、必ずしもファイン
スキャンデータを画像処理の対象とするものではなく、
単に読み取られた画像信号や、何らかの記憶媒体に記憶
された画像データをも処理の対象とすることが可能であ
ることはいうまでもない。
【0055】なお、評価値算出手段50が算出する評価値
Eとしては、相関値εとモフォロジ演算の結果値kとの
差|ε−k|のみならず、相関値εをkで除した値ε/
kであってもよい。
【0056】ファインスキャンデータSF から抽出され
た低周波数成分RL ,GL ,BL は、RGB画像中のエ
ッジや細かいテクスチャやフイルムの粒状によるざらつ
きを含まないものである。一方、中間周波数成分RM ,
GM ,BM にはフイルムの粒状によるざらつきを含み、
高周波数成分RH ,GH ,BH はカラー画像中のエッジ
や細かいテクスチャを含むものである。
【0057】またファインスキャンデータの低周波数成
分、中間周波数成分および高周波数成分は、図3に示す
ように分布される後述する中間・高周波数成分に乗じる
ゲインM,Hを1.0 とした場合の周波数成分をいうもの
であり、中間周波数成分RM,GM ,BM は、処理後の
データを可視像として再生する際の出力のナイキスト周
波数fS /2の1/3付近にピークを持って分布HM と
なる周波数成分をいうものであり、低周波数成分RL ,
GL ,BL とは、周波数0にピークを持って分布HL と
なる成分をいい、高周波数成分RH ,GH ,BH とは出
力のナイキスト周波数fS /2にピークを持って分布H
H となる成分をいうものである。なお、本実施の形態に
おいてナイキスト周波数は、記録材料16への記録が300d
piで行われる場合のナイキスト周波数をいうものであ
る。ここで図3においては、各周波数における周波数成
分の和は1となっている。
【0058】輝度成分の抽出は、ファインスキャンデー
タSF の中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHをYIQ
基底に変換した際の成分YMHがデータの輝度成分を表す
ものであり、YIQ基底に変換後の色成分である成分I
MHおよび成分QMHはフイルム粒状に起因する色のざらつ
きを含むものであるため、成分IMHおよび成分QMHは0
とおいて、フイルム粒状に起因する色のざらつきを抑制
する。ここで、色成分である成分IMHおよび成分QMHは
一般の被写体を写した画像の場合は殆ど成分を持たない
ことが経験的に分かっている。したがって、成分IMHお
よび成分QMHはフイルム粒状に起因する色のざらつきと
みなして0とおくことにより、ざらつきを抑制した良好
な再生画像を得ることができる。
【0059】輝度成分の高周波数成分YH を増幅する可
変ゲインアンプ26のゲインHは、オートセットアップ演
算部10において設定される。
【0060】次に相関値εの算出の詳細について説明す
る。
【0061】一般に、確率変数X,Yの相互相関は、 E{(X−Xm )・(Y−Ym )} Xm ,Ym :平均値 で表され、図4に示すように3通りに分類することがで
きる。すなわち、図4(a)に示すように、 E{(X−Xm )・(Y−Ym )}=0 の場合はXとYとには相関関係がなく、同図(b)に示
すように、 E{(X−Xm )・(Y−Ym )}>0 であり、絶対値が大きい場合は、XとYとの相関は大き
く、さらに同図(c)に示すように、 E{(X−Xm )・(Y−Ym )}<0 であり、絶対値が大きい場合は、XとYとの相関は大き
なものとなる。
【0062】相関値にはこのような関係があることを前
提として、中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHの各色
間の相関値εRG,εGB,εBRを上記式(1)により求め
る。
【0063】なお、中間・高周波数成分RMH,GMH,B
MHの平均値を求めると略0となるため、各信号値から平
均値を減算することを省略することができる。
【0064】ここで、各色間の相関値を求めると以下の
ようになる。すなわち図5に示すように成分RMHと成分
GMHとの相関値を求めると、フイルム粒状に起因するノ
イズが多い平坦部33は、各成分とも信号がランダムに現
れるため、相関値は略0となる。また、エッジ部分34は
各成分とも同様に信号が現れるため、相関値は大きな値
となる。また、前述した図4(c)に示すように相関値
が負となる場合は図6に示すような信号間の相関であ
り、画像信号のエッジでは有り得ないため、本発明の実
施の形態においてはこの場合は0とみなす。したがっ
て、各相関値εRG,εGB,εBRが小さい値であった場合
は、その相関値が得られた部分は粒状に起因するノイズ
が多い平坦部であり、相関値が大きい場合はその相関値
が得られた部分はエッジ部であるとみなすことができ
る。
【0065】次いで、前述した式(1)において、m=
1とした場合の各相関値εRG,εGB,εBRの算出および
ゲインの算出の詳細について説明する。図7に示すよう
に、まず成分RMH,GMH,BMHの相関値が求められる。
なお図7においてはテーブル36を参照して、相関値εR
G,εGB,εBRが負となった場合に相関値を0としてい
る。中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHの成分RMH、
成分GMHおよび成分BMHの上記式(1)においてm=1
とした場合のそれぞれの信号間の相関値は以下の式
(2)によって求められる。
【0066】
【数4】
【0067】そしてこの式(2)により求められた相関
値εRG,εGB,εBRを加算して、相関値ε(=εRG+ε
GB+εBR)を算出する。
【0068】LUT51は、評価値EとゲインMとが対応
付けられたテーブルであって、図8(a)または(b)
のように、評価値Eが小さくなるにしたがってゲインM
が小さくなり、評価値Eが大きくなるにしたがってゲイ
ンMが大きくなるように、すなわち、評価値Eが小さく
なるにしたがって抑制程度が大きくなり、評価値Eが大
きくなるにしたがって強調程度が大きくなるように設定
されている。なお、強調と抑制とを切り換える評価値E
の値である閾値Thは、画像の種類等に応じて予め実験的
に求められたものである。
【0069】次に本実施形態の読取システムの作用につ
いて説明する。
【0070】まず、読取手段1によりネガフイルムある
いはリバーサルフイルム等のカラー画像4から粗めの走
査間隔によりカラー画像4の概略を読み取るプレスキャ
ンを行う。このプレスキャンにより得られた3色のプレ
スキャンデータSP は、A/D変換手段7によりデジタ
ルデータに変換され、CCD補正手段8により補正がな
されて対数変換手段9により対数増幅されて画像処理手
段2のオートセットアップ演算部10およびモニタ表示ア
ンドユーザインターフェイス(以下インターフェイスと
する)12に入力される。インターフェイス12に入力され
たプレスキャンデータSP はCRT11に可視像として表
示され、CRT11上に可視像とは別に表示された鮮鋭度
処理メニュー11Aをユーザが選択することによりこの選
択した結果を表す信号S1 がインターフェイス12に入力
され、さらにこの信号S1 はオートセットアップ演算部
10に入力される。オートセットアップ演算部10において
は、プレスキャンデータおよび信号S1 に基づいて、後
に色・階調処理手段14により行われる色・階調処理のた
めのパラメータが設定される。また、このパラメータの
一部は後述する処理手段13に入力される。
【0071】ここで、パラメータ設定の詳細について説
明する。オートセットアップ演算部10においては入力さ
れたプレスキャンデータSP に基づいてカラー画像4の
濃度域およびプリントサイズが求められ、さらにCRT
11からインターフェイス12を経由して入力された信号S
1 に基づいて後述する処理手段13において行われる強調
抑制処理において高周波数成分に乗じられるゲインHが
求められる。このゲインHは1を超える値であり、した
がって、高周波数成分は強調される。さらに、色・階調
処理手段14において行われる色・階調処理のためのパラ
メータも求められ、処理手段13および色・階調処理手段
14に入力される。
【0072】次いで読取手段1においては、カラー画像
4を細かい走査間隔で読み取るファインスキャンが行わ
れ、3色のファインスキャンデータSF がカラー画像信
号として得られる。ファインスキャンデータSF はA/
D変換手段7によりデジタルデータに変換され、CCD
補正手段8により補正がなされて対数変換手段9により
対数増幅されて、色・階調処理手段14に入力される。色
・階調処理手段14においてはファインスキャンデータS
F に色・階調処理が施され、処理手段13に入力される。
【0073】処理手段13ではまず、入力されたファイン
スキャンデータSF (RGB)に対して、上述した9×
9ローパスフィルタ20によりフィルタリング処理が施さ
れ、ファインスキャンデータSF (RGB)の低周波数
成分RL ,GL ,BL が抽出される。このように抽出さ
れた後の低周波数成分RL ,GL ,BL はカラー画像中
のエッジや細かいテクスチャやフイルムの粒状によるざ
らつきを含まない。
【0074】次いで、演算器21により、元のファインス
キャンデータSF から低周波数成分RL ,GL ,BL が
減算されて、中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHが抽
出される。ここで、中間周波数成分RM ,GM ,BM に
はフイルムの粒状によるざらつきを含み、高周波数成分
RH ,GH ,BH はカラー画像中のエッジや細かいテク
スチャを含む。
【0075】次いで、輝度信号抽出手段23により、分解
された中間・高周波数成分RMH,GMH,BMHから輝度成
分が抽出される。ここで、色成分である成分IMHおよび
成分QMHは0とされるため、フイルム粒状に起因する色
のざらつきが抑制される。
【0076】輝度信号抽出手段23により抽出された輝度
成分YMHに対して、5×5のローパスフィルタ24によ
り、フィルタリング処理が施され、輝度成分YMH中の中
間周波数成分YM が抽出される。さらに演算器25によ
り、輝度成分YMHから中間周波数成分YM が減算され
て、輝度成分YMH中の高周波数成分YH が求められる。
この得られた高周波数成分YH は可変ゲインアンプ26に
入力され、可変ゲインアンプ26には前述したオートセッ
トアップ演算部10において求められたゲインHが入力さ
れて、高周波数成分YH はこのゲインHが乗じられる。
この結果、高周波数成分YH は強調された成分Y′H と
して出力される。
【0077】また、演算器21から出力された中間・高周
波数成分RMH,GMH,BMHは、相関値算出手段30に入力
され、相関値算出手段30は、上述した式(1)にしたが
って、各色間の相関値εを算出する。そして、求められ
た相関値εは、評価値算出手段50に入力される。
【0078】一方、元のRGB画像信号R,G,Bはモ
フォロジ演算手段40にも入力され、モフォロジ演算手段
40は、入力されたRGB画像信号R,G,Bのそれぞれ
に対して、オープニング処理およびクロージング処理を
施してオープニング処理画像信号Ropn ,Gopn ,Bop
n およびクロージング処理画像信号Rcls ,Gcls ,B
cls を求める。そして元のRGB画像信号R,G,Bか
ら、求められたオープニング処理画像信号Ropn ,Gop
n ,Bopn およびクロージング処理画像信号Rcls ,G
cls ,Bcls をそれぞれ減算する。この結果、RGB画
像信号R,G,Bからオープニング処理画像信号Ropn
,Gopn ,Bopn を減算することで、正の粒状成分が
検出され、一方、クロージング処理画像信号Rcls ,G
cls ,Bcls を減算することで、負の粒状成分が検出さ
れる。
【0079】このように求められた粒状成分は画素を対
応させてそれらの絶対値同士が加算され、RGBについ
て総和した値Mが求められる。
【0080】この値Mは、粒状成分については大きな値
を示し、粒状成分以外の成分については小さな値または
0を示す。
【0081】モフォロジ演算手段40から出力された値M
は、評価値算出手段50に入力され、評価値算出手段50
は、相関値算出手段30から入力された相関値εから値M
を減算処理して、評価値Eを算出する。
【0082】ここで、求められた相関値εは大きいため
粒状として検出できない粒状についても、モフォロジ演
算では粒状として検出できる(モフォロジ演算結果Mが
大きい)ため、算出された評価値Eは小さい値(閾値Th
より小さい値)となる。
【0083】評価値算出手段50はさらに、LUT51を参
照し、算出された評価値Eに対応付けられたゲインMを
求め、このゲインMを可変ゲインアンプ27に入力する。
LUT51は図8に示すように、評価値Eの値が閾値Thよ
り小さい範囲、すなわち粒状と判定される範囲において
は、ゲインMは1未満の値に対応付けられているため、
閾値Thより小さい評価値Eが入力された評価値算出手段
50は1よりも小さいゲインMを可変ゲインアンプ27に入
力する。したがって、可変ゲインアンプ27に入力された
中間周波数成分YM はゲインMが乗じられて、抑制され
た成分Y′M として出力される。
【0084】そして可変ゲインアンプ26から出力された
Y′H および可変ゲインアンプ27から出力されたY′M
は、演算器28により合成されて、中間・高周波数成分
Y′MHとして出力される。さらにこの出力された中間・
高周波数成分Y′MHは、演算器29により、前述したファ
インスキャンデータSF の低周波数成分RL ,GL ,B
L と合成されて処理済信号R′,G′,B′とされる。
【0085】この際、前述した成分IMHおよび成分QMH
の値は0とされているため、処理された輝度成分Y′MH
を逆変換してRGBのデータに対応させると、RGB3
つのデータは全て成分Y′MHと同一の値となる。したが
って、処理された輝度成分Y′MHを逆変換しなくても合
成した結果は、逆変換した場合と同一となる。よって、
処理を簡便なものとするために処理された輝度成分Y′
MHを逆変換しないで合成するようにしている。
【0086】その後処理済信号R′,G′,B′は再生
手段3に入力され、プリンタ15により記録材料16に可視
像として再生される。
【0087】このようにして再生された画像は、フイル
ム粒状に起因するざらつきを含むデータの中間・高周波
数成分の色成分が0とされており、さらに、中間・高周
波数成分の輝度成分のうち中間周波数成分YM のゲイン
Mが抑制され、高周波数成分YH のゲインHが強調され
ているため、鮮鋭度が強調されるとともにフイルム粒状
に起因するざらつきが抑制された画像となる。
【0088】なお、本実施形態においては、輝度成分の
高周波数成分YH を増幅する可変ゲインアンプ26のゲイ
ンHを、オートセットアップ演算部10において求めるよ
うにしているが、図9に示すように、相関値演算手段30
により求められた相関値εを用いて、この相関値εとゲ
インHとが予め対応付けられたLUT52を参照し、得ら
れたゲインHを可変ゲインアンプ26に入力する構成とし
てもよい。このように構成することにより、各色間の相
関値εが所定の閾値より小さい場合に、その相関値が得
られた画素について、他の画素と比較して高周波数成分
の強調の度合を小さくすることにより、高周波数成分の
強調度を大きく設定した場合に、画像の平坦部について
輝度成分に起因する粒状が強調されることを防止するこ
とができる。
【0089】図10は本発明の画像処理装置の第3の実施
形態の構成を示す図である。図示の画像処理装置は、図
2に示した第1の実施形態の画像処理装置における評価
値算出手段50として、R,G,B各画像信号のそれぞれ
の基準値R0,G0,B0(例えば信号値として採りう
る最大値Rmax ,Gmax ,Bmax )に対する各信号値
R,G,Bの比の総和値α(=(αR+αG+αB)/
3≦1;ただし、αR=R/R0≦1,αG=G/G0
≦1,αB=B/B0≦1)を求める信号値依存度算出
部60を備えるとともに、この信号値依存度算出部60によ
り算出された信号値依存度αを、相関値算出手段30によ
り算出された相関値εからモフォロジ演算手段40により
求められた値kを減算して得られた値(=ε−k)に乗
じて、評価値E(=α(ε−k))を算出する評価値算
出部50′とした点以外は、図2に示した画像処理装置と
同一の構成である。なお図10に示した実施形態における
RGB画像信号は、信号値が小さくなるに従って濃度値
が大きくなるように設定された信号である。したがって
所定の基準値R0,G0,B0として例示した値Rmax
,Gmax ,Bmax は、最も濃度の淡い画像を表す。
【0090】図示の画像処理装置は、上述したように評
価値算出手段(信号値依存度算出部60および評価値算出
部50′)の構成が異なる以外は図2に示した画像処理装
置と同様であるため、その作用も評価値算出手段の作用
を除いて図2に示した画像処理装置と同様である。した
がって、以下、図2に示した画像処理装置の作用の異な
る評価値算出手段についての作用について説明する。
【0091】評価値算出手段の信号値依存度算出部60に
は、モフォロジー演算手段40と同様に、RGB画像信号
R,G,Bが入力され、信号値依存度算出部60は、入力
されたRGB画像信号R,G,Bおよび各色ごとの基準
値R0,G0,B0に基づいて信号値依存度α(=(α
R+αG+αB)/3≦1;ただしαR=R/R0≦
1,αG=G/G0≦1,αB=B/B0≦1)を算出
する。この信号値依存度αは、RGB画像信号R,G,
Bがそれぞれ小さくなるにしたがって、すなわち各色が
濃くなるにしたがって小さくなる。
【0092】信号値依存度算出部60により算出された信
号値依存度αは、評価値算出部50′に入力される。評価
値算出部50′には、信号値依存度αの他に、相関値算出
手段30から相関値εおよびモフォロジ演算手段40から値
kがそれぞれ入力され、評価値算出部50′は、これら入
力された値に基づいて、評価値E(=α(ε−k))を
算出する。
【0093】さらに評価値算出部50′は、このように算
出された評価値Eに基づいて、LUT51を参照し、ゲイ
ンMを求める。以下の作用は図2に示した画像処理装置
と同様である。
【0094】このようにして最終的に得られた処理済画
像信号R′,G′,B′により再生される可視画像は、
フイルム粒状に起因するざらつきを含むデータの中間・
高周波数成分の色成分が0とされており、さらに、中間
・高周波数成分の輝度成分のうち中間周波数成分YM の
ゲインMが抑制され、高周波数成分YH のゲインHが強
調されているため、鮮鋭度が強調されるとともにフイル
ム粒状に起因するざらつきが抑制された画像であり、し
かも元のRGB画像信号が表す画像のうち、粒状が目立
ち易い濃度の高い部分については粒状がより抑制され、
粒状が目立ちにくい濃度の低い部分については粒状の抑
制程度が抑えられるため、効果的に粒状が抑制された画
像となる。
【0095】なお図9に示した実施形態の画像処理装置
についても、図11に示すように、評価値算出手段を、信
号値依存度算出部60と評価値算出部50′とを備えた構成
とすることにより、粒状が目立ち易い濃度の濃い部分に
ついては粒状がより抑制され、粒状が目立ちにくい濃度
の淡い部分については粒状の抑制程度が抑えられた再生
画像を表す処理済画像信号を得ることができる。
【0096】なお上記実施形態の画像処理装置における
信号値依存度算出部60が求める信号値依存度αは、必ず
しも上述した色ごとの依存度αR,αG,αBの平均値
(α=(αR+αG+αB)/3)だけでなく、各色の
信号値の総和値(=R+G+B)を、各色の基準値の総
和値(=R0+G0+B0)で除した値であってもよ
い。すなわち、α=(R+G+B)/(R0+G0+B
0)≦1であってもよい。ただし、上述した各色ごとの
依存度の平均値を用いた方が効果的に、濃度の高低に依
存させた粒状抑制を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置を適用した読取システム
を表すブロック図
【図2】本発明の画像処理装置の一実施形態を表すブロ
ック図
【図3】低・中間・高周波数成分の分布を表すグラフ
【図4】相関を説明するためのグラフ
【図5】平坦部、エッジ部の相関を説明するための図
【図6】相関値が負となる場合を説明するための図
【図7】相関値算出手段で行われる処理の詳細を説明す
るためのブロック図
【図8】評価値Eに応じたゲインMを表すグラフ
【図9】本発明の画像処理装置(処理手段)の第2の実
施形態を表すブロック図
【図10】評価値EをRGB画像信号に依存させた実施
形態の画像処理装置を示す図(その1)
【図11】評価値EをRGB画像信号に依存させた実施
形態の画像処理装置を示す図(その2)
【図12】モフォロジ演算の基本的な作用を説明するた
めのブロック図
【符号の説明】
1 読取手段 2 画像処理装置 3 再生手段 4 カラー画像 5 CCDアレイ 6 集光レンズ 7 A/D変換手段 8 CCD補正手段 9 対数変換手段 10 オートセットアップ演算部 11 CRT 12 モニタ表示アンドユーザインターフェイス 13 処理手段 14 色・階調処理手段 15 プリンタ 16 記録材料 20,24 ローパスフィルタ 21,25,28,29 演算器 23 輝度成分抽出手段 26,27 可変ゲインアンプ 30 相関値算出手段 40 モフォロジ演算手段 50 評価値算出手段 51 ルックアップテーブル

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像を表すRGB画像信号をそれ
    ぞれ、低周波数成分、中間周波数成分および高周波数成
    分に分解し、 前記中間周波数成分および/または高周波数成分の前記
    RGB3色のうちの2色からなる少なくとも1組の色間
    における、相対応する画素についての相関値を求め、 前記RGB画像信号に対して所定のモフォロジ演算を用
    いた粒状検出処理を施し、 前記高周波数成分を強調処理するとともに、前記相関値
    および前記モフォロジ演算を用いた粒状検出処理の結果
    からなる評価値に基づいて、前記中間周波数成分を抑制
    処理し、 前記強調処理後の高周波数成分、前記抑制処理後の中間
    周波数成分および前記低周波数成分を合成することを特
    徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記モフォロジ演算を用いた粒状検出処
    理が、前記RGB画像信号に対するオープニング処理お
    よび/またはクロージング処理に基づく粒状抑制処理の
    結果と前記RGB画像信号との差の絶対値を求める演算
    であり、 前記評価値に基づく前記中間周波数成分の抑制処理が、
    前記評価値が小さいほど抑制程度が大きくなるように設
    定された処理であることを特徴とする請求項1記載の画
    像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記高周波数成分に対する強調処理に先
    だって、前記中間周波数成分および前記高周波数成分か
    ら、該中間周波数成分に関する輝度信号および該高周波
    数成分に関する輝度信号を抽出し、 前記高周波数成分に対する強調処理が、前記高周波数成
    分に関する輝度信号に対する強調処理であり、 前記中間周波数成分に対する抑制処理が、前記中間周波
    数成分に関する輝度信号に対する抑制処理であることを
    特徴とする請求項1または2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記高周波数成分が、前記カラー画像に
    おけるエッジまたはテクスチャを含む空間周波数帯域の
    成分であり、前記中間周波数成分が、前記カラー画像に
    おける粒状を含む空間周波数帯域の成分であり、前記低
    周波数成分が、前記エッジまたは前記テクスチャ、およ
    び前記粒状を含まない空間周波数帯域の成分であること
    を特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載
    の画像画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記評価値をさらに前記RGB画像信号
    に依存させることを特徴とする請求項1から4のうちい
    ずれか1項に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記評価値に基づく前記中間周波数成分
    に対する抑制処理が、前記評価値が小さいほど抑制程度
    が大きくなるように設定された処理であることを特徴と
    する請求項5記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記RGB画像信号に依存させる前の評
    価値に対して、所定の基準値に対する前記RGB画像信
    号の比を乗じることにより、前記評価値を前記RGB画
    像信号に依存させることを特徴とする請求項5または6
    記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 カラー画像を表すRGB画像信号をそれ
    ぞれ、低周波数成分、中間周波数成分および高周波数成
    分に分解する帯域分解手段と、前記中間周波数成分およ
    び/または高周波数成分の前記RGB3色のうちの2色
    からなる少なくとも1組の色間における、相対応する画
    素についての相関値を求める相関値算出手段と、 前記RGB画像信号に対して所定のモフォロジ演算を用
    いた粒状検出処理を施すモフォロジ演算手段と、 前記相関値および前記モフォロジ演算を用いた粒状検出
    処理の結果からなる評価値を求める評価値算出手段と、 前記高周波数成分を強調処理するとともに、前記評価値
    に基づいて前記中間周波数成分を抑制処理する強調抑制
    処理手段と、 前記強調処理後の高周波数成分、前記抑制処理後の中間
    周波数成分および前記低周波数成分を合成する帯域合成
    手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記モフォロジ演算手段による前記モフ
    ォロジ演算を用いた粒状検出処理が、前記RGB画像信
    号に対するオープニング処理および/またはクロージン
    グ処理に基づく粒状抑制処理の結果と前記RGB画像信
    号との差の絶対値を求める演算であり、 前記強調抑制処理手段による前記中間周波数成分の抑制
    処理が、前記評価値が小さいほど抑制程度が大きくなる
    ように設定された処理であることを特徴とする請求項8
    記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記中間周波数成分および前記高周波
    数成分から、該中間周波数成分に関する輝度信号および
    該高周波数成分に関する輝度信号を抽出する輝度信号抽
    出手段をさらに備え、 前記強調抑制処理手段による前記強調処理が、前記輝度
    信号抽出手段により抽出された前記高周波数成分に関す
    る輝度信号に対する強調処理であり、 前記強調抑制処理手段による前記抑制処理が、前記輝度
    信号抽出手段により抽出された前記中間周波数成分に関
    する輝度信号に対する抑制処理であることを特徴とする
    請求項8または9記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記帯域分解手段により分解して得ら
    れた前記高周波数成分が、前記カラー画像におけるエッ
    ジまたはテクスチャを含む空間周波数帯域の成分であ
    り、前記中間周波数成分が、前記カラー画像における粒
    状を含む空間周波数帯域の成分であり、前記低周波数成
    分が、前記エッジまたは前記テクスチャ、および前記粒
    状を含まない空間周波数帯域の成分であることを特徴と
    する請求項8から10のうちいずれか1項に記載の画像
    画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記評価値算出手段が、前記評価値を
    さらに前記RGB画像信号に依存させたものとして算出
    するものであることを特徴とする請求項8から11のう
    ちいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記強調抑制処理手段による、前記評
    価値に基づく前記中間周波数成分に対する抑制処理が、
    前記評価値が小さいほど抑制程度が大きくなるように設
    定された処理であることを特徴とする請求項12記載の
    画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記評価値算出手段が、前記RGB画
    像信号に依存させる前の評価値に対して、所定の基準値
    に対する前記RGB画像信号の比を乗じることにより、
    前記評価値前記RGB画像信号に依存させるものである
    ことを特徴とする請求項12または13記載の画像処理
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004350095A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Noritsu Koki Co Ltd 写真画像処理方法及びその装置
US7133157B2 (en) 2001-09-06 2006-11-07 Konica Corporation Image processing method and apparatus
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US7308152B2 (en) 2001-10-26 2007-12-11 Konica Minolta Holdings, Inc. Image processing method, apparatus, and program
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