JPH08222505A - 露光装置、露光方法ならびにデバイス生産方法 - Google Patents

露光装置、露光方法ならびにデバイス生産方法

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JPH08222505A
JPH08222505A JP7025276A JP2527695A JPH08222505A JP H08222505 A JPH08222505 A JP H08222505A JP 7025276 A JP7025276 A JP 7025276A JP 2527695 A JP2527695 A JP 2527695A JP H08222505 A JPH08222505 A JP H08222505A
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shutter
synchrotron radiation
intensity
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和之 春見
Yutaka Watanabe
豊 渡辺
Mitsuaki Amamiya
光陽 雨宮
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミラーの精度に起因する照度ムラを簡略な方
式で低減し、これによって露光精度を向上させる、もし
くはミラーに要求される精度を引き下げることを目的と
する。 【構成】 有限の曲率を有するミラー1002によって
シンクロトロン放射光を所望の方向に拡大し、拡大した
放射光1を移動シャッタ1003により露光量を制御す
ることでシンクロトロン放射光が本来有するガウス分布
状の強度プロフィールを補正する。ここで、シャッタの
開口部によって規定される一回の露光につき、ミラー1
002を一方向に一回だけ微小回転移動させることで、
放射光1が有する微小な照度ムラも実質的に均一化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンクロトロン放射光な
どを用いた露光技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンクロトロン放射源を光源とした露光
装置の従来例として、特開平2−100311号公報に
開示されているものを図13を用いて説明する。この露
光装置は、シリンドリカル形状をしたX線ミラー100
2にシンクロトロン光源1001からのシンクロトロン
放射光を低角度で入射させ、ミラー1002で拡散され
たX線をマスク2に照射することによる一括露光方式で
ある。シンクロトロン放射光は電子軌道と垂直方向にガ
ウス分布に似た形の強度分布を持つため、この従来例の
照明方式では、露光領域において図14に示した形のX
線強度プロフィールとなる。露光領域の中心部と周辺部
では大きく照度が異なる。そのため、照度ムラをシャッ
タユニット1003で補正しながら露光を行い、露光領
域全体で均一な露光を行う。
【0003】図15はこのシャッタ機構を説明するため
のものである。駆動ドラム1009とアイドラドラム1
011の間のスチールベルト1010には、先エッジ1
004と後エッジ1005を有する長方形のアパーチャ
1012が形成されている。図中のy軸はシンクロトロ
ン放射光の光軸と垂直な方向(略鉛直方向)である。t
軸は時間を示している。また、曲線1006は先エッジ
1004の軌跡を示し、曲線1007は後エッジ100
5の軌跡を示している。このシャッタ機構は、y軸上の
各点で露光時間Δt(y)が図14の照度プロフィール
に対応して異なるように駆動ドラム1009を動作させ
る。これにより露光領域1008全体で露出量(=露光
時間×照度)を一定にしている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
例においては、マスク(ウエハ)面に照射されるシンク
ロトロン放射光の位置とミラーの反射面位置とはほぼ1
対1で対応しているため、ミラー反射面に形状誤差や反
射率ムラなどが存在すると、これによってマスク面上に
照射されるシンクロトロン放射光に予期せぬ照度ムラ、
つまりシンクロトロン放射光が本来有している略ガウス
分布状に対して局所的なムラが発生してしまう。マスク
に照射されるX線の照度ムラを非常に高いレベルの許容
値以内に収めようとすると、ミラーに対して非常に精密
な加工を要し、そのためにコストが高くなってしまう。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ミラーの精度に起因する照度ムラを簡略な方
式で低減し、これによって露光精度を向上させる、もし
くはミラーに要求される精度を引き下げることを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決する本発明の露光装置は、光源からの放射光を所望の
方向に拡大するための、有限の曲率を有するミラーと、
該ミラーを放射光に対して微小量移動させる駆動機構
と、該ミラーで反射した放射光による、マスク及びウエ
ハへの露光を制御するためのシャッタと、該ミラーの移
動と該シャッタの駆動とを同期制御しながら露光を行う
制御手段と、を有することを特徴とするものである。
【0007】また本発明の露光方法は、有限の曲率を有
するミラーによって放射光を所望の方向に拡大し、シャ
ッタにより露光量を制御する露光方法において、一回の
露光につき該ミラーを一回だけ微小移動させて露光する
ことを特徴とするものである。
【0008】これによって、ミラーに形状誤差や反射率
ムラが存在している場合においても、それらに起因した
露光ムラを緩和し、均一な露光を行うことが可能とな
り、ミラーの形状誤差、反射率ムラの許容範囲を広げ、
より低コストで露光装置を提供できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。なお、以下の説明において、主光線とは、ミラ
ーに入射するシンクロトロン放射光で、シンクロトロン
リングの電子軌道と平行で且つミラーの反射面の電子軌
道と平行な方向の中心に入射するシンクロトロン放射光
のことである。また、強度プロフィールと表現している
ものは、ウエハ3に塗布された感光材の吸収感度に基づ
いたものである。
【0010】<実施例1>図1に第1の実施例を示す。
1001は露光源としてのシンクロトロンリングであ
り、シンクロトロン放射光(本実施例では、これに含ま
れる軟X線波長領域を使用する)を発生する。1002
は所定の曲率をもつ凸面の反射面を有するミラーであ
る。ミラー1002は、シンクロトロンリング1001
の発光点から出射されるシンクロトロン放射光をシンク
ロトロンリングの電子軌道面と垂直な方向に拡大するた
め、入射するシンクロトロン放射光の主光線方向に沿っ
て曲率を有している。本実施例では曲率半径50mとし
ている。
【0011】ミラー1002はミラー駆動機構6によ
り、図中の矢印方向、すなわちシンクロトロンリングの
電子軌道面内で主光線の方向に垂直な方向を回転軸とし
て回転可能となっている。1003はシャッタユニット
であり、ミラーから反射されたシンクロトロン放射光1
をマスク2及びウエハ3に照射する時間を制御する。シ
ャッタユニット1003の構造は、先の従来例の図15
に示したように、前エッジと後エッジを含む開口が形成
された遮光ベルトが、放射光に対して移動することによ
って、露光領域内の各位置における露光開始と露光終了
のタイミングを規定するようになっている。
【0012】8は制御装置シャッタユニット1003と
ミラー1002を制御するための制御装置であり、後述
するように、シンクロトロンリングの蓄積電流値に基づ
いて、ミラー1002とシャッタユニット1003の同
期制御を行うための演算を行い、ミラー駆動機構6及び
シャッタ駆動部7を制御駆動する。4はシンクロトロン
リングの蓄積電流値のセンサであり、通信装置5を通し
て制御装置8へセンサ4での測定値を転送する。
【0013】シンクロトロンリング1001およびミラ
ー1002は超高真空の環境に設置され、シャッタユニ
ット1003より下流の部分は、減圧ヘリウム中(15
0Torr)に設置されている。超高真空と減圧ヘリウムと
の間はベリリウム薄膜9によって真空シールされてい
る。シャッタユニットを真空中で駆動すると脱ガスの元
となり真空度に悪影響を与える恐れがあることと、駆動
部にオイルが使用できないため特殊な部材が必要となる
ことから、装置コストの増大を抑えるためにシャッタユ
ニット1003は超高真空外に設置している。
【0014】ウエハ3は複数のマスクパターンが並べて
転写されるように複数領域に分けられ、いわゆるステッ
プ・アンド・リピート方式によって分割して露光する。
1ショット露光毎に、ステージによるステップ機構によ
ってウエハ3を次の露光ショット位置に移動する。
【0015】次に、シャッタユニットの駆動方法につい
て説明する。図2はシャッタの遮光ベルトの駆動曲線と
ミラーの駆動曲線を表すグラフ図である。図2の(a)
はシャッタの動きを表すグラフ図であり横軸は時間を表
す。ここでは説明を容易にするため、縦軸はシャッタエ
ッジの影が投影されるマスク面上の座標で示し、実際の
シャッタの移動距離を表してはない。シンクロトロン放
射光はy方向(シンクロトロンリングの電子軌道面に対
して垂直方向)に広げられているため、実際のシャッタ
のy方向の移動量はグラフのyよりも若干小さくなる。
露光画角は一辺30mmの正方形であり、シャッタによ
り露光量を制御しなければならないのはy方向±15m
mである。よってグラフ図でのシャッタの動きは±15
mmの間のみ示している。一方、図2の(b)はミラー
のωxm方向の回転駆動の様子を示したグラフ図であ
る。横軸は時間、縦軸はミラーの回転角を表し、時間軸
は図2の(a)(b)とも同じスケールである。露光
中、ミラーは等速でマイナス方向からプラス方向に一方
向に駆動される。非露光中はミラーは駆動開始位置へ戻
り、且つウエハ3はステップ機構により、次の露光位置
に移動する。ミラーへのシンクロトロン放射光の入射角
は15mradに初期設置されている。そして、この位置
をωx方向の回転の原点として回転する。回転角はΔω
mで表す。
【0016】ミラー回転角とシャッタの駆動の同期につ
いて説明する。本実施例では、露光中に画角内のy方向
で一番露光時間が短くて済む位置(つまり平均の強度が
最も強い位置)において、シンクロトロン放射光のプロ
フィールの移動量が一定になるように制御されている。
つまり、シンクロトロンの蓄積電流値が減衰することに
よってシンクロトロン放射光の強度が低下すると、画角
内の最低露光時間が大きくなるので、その分ミラーの回
転速度も小さくする必要がある。各ショット毎に一番露
光時間の短い位置(図2(a)中でymaxで表した位
置)を照射している間に、ミラーは−1mradから+1
mrad回転し、ymax位置での露光時間をT(ymax)と
すると、ymax位置でT(ymax)/2だけ露光された時
にミラーの回転角Δωxが0mradとなるように制御さ
れる。
【0017】シャッタの駆動曲線の決定方法について説
明を行う。シャッタの駆動曲線は各ショットごとに制御
装置8の演算機能により高速に演算し、その駆動曲線に
基づいてシャッタ駆動装置7に駆動命令を送り、シャッ
タ1003を駆動する。
【0018】シャッタの機能は、ミラーの回転と同期し
てマスク面上全体で露光量が均一になるようにすること
である。また、露光時間が一番短い位置で露光中にミラ
ーが−1mradから+1mradまで回転するようにするこ
とである。これは、後述するミラーの形状誤差、反射率
ムラの低減効果を画角内全体で発揮させるためである。
【0019】以下に詳しくシャッタの駆動方法について
説明をする。ミラーのωxmを変化させた時のマスク面
上の強度プロフィールを図3に示す。実線はΔωxm
0のとき、一点鎖線はΔωxm=+1mradのとき、鎖線
はΔωxm=−1mradのときの強度プロフィールを表
す。ミラーが回転することによって、シンクロトロン放
射光の強度プロフィールはほとんど形を変化させること
なくy方向に移動する。移動量はミラーの回転角に比例
し、ミラーとマスク間距離が4mの場合、Δωxmが±
1mrad変化すると、強度プロフィールは16mm移動
する。
【0020】この各角度に対しての強度変化を各マスク
面上のy位置によって表したグラフ図が図4である。同
図において横軸はミラーの回転各Δωxm、縦軸はシン
クロトロン放射光の強度を表す。図4の(a)はy=+
15mmの位置、(b)はy=0mm、(c)はy=−
15mmでの強度変化を表す。マスク面上のほぼ中心で
はピークがほぼΔωxm=0付近にあり、画角のy方向
のプラス側ではΔωxmが増えるにしたがって強度の増
加し、マイナス側ではΔωxmが増えるにしたがって強
度が減少する。
【0021】この各角度による強度変化を計測または計
算によって明らかにし、ミラーを−1mradから+1mr
adまで回転させた時の平均強度を各y位置について表し
たグラフ図を図5に示す。このグラフで一番平均強度が
大きいy位置をymaxとする。この位置がシャッタとミ
ラーの駆動の同期の基準となる。このピーク値をImax
とし、必要な露光量をDとすると、ymaxの位置での露
光時間T(ymax)は、 T(ymax) = D/Imax (1) となる。この時間内に−1mradから+1mradまでミラ
ーを揺動するために、ミラーの回転速度vは、 v=2/T(ymax) 〔mrad/s〕 (2) となる。
【0022】次に、各y位置において前エッジの通過時
刻と後エッジの通過時刻の決定を行う。図6は1ショッ
ト分のシャッタの駆動曲線を示したものである。縦軸は
シャッタの位置を表し、横軸は時間を表す。前エッジが
通過すると露光が開始され、後エッジが通過すると露光
が終了する。前エッジの駆動曲線はYf=S(t)、後
エッジの駆動曲線はYr=E(t)で示した。Yf=S
(t)のうちymaxより大きい部分と、Yr=E(t)の
maxより小さい部分は直線である。つまりこの範囲で
はシャッタは等速駆動される。この速度はシンクロトロ
ン放射光の強度プロフィールの形状とは無関係に設定可
能であるため、全体の1ショットの露光時間をより短く
しスループットを大きくするためには、この速度はより
大きくした方がよい。よって、この部分(シャッタの動
きが直線の部分)ではシャッタユニットの最高速度で駆
動する。この速度をVsとする。ymaxの位置の露光がち
ょうど半分露光した時刻をt0とすると、この直線駆動
の部分は、以下のようになる。
【0023】 Yf=Vs(t−t0+T(ymax)/2)+ymax (3) Yr=Vs(t−t0−T(ymax)/2)+ymax (4) 上記の範囲以外の曲線は、各y位置について以下の積分
方程式を解くことによって求める。ここで、tsは露光
開始時刻を、teは露光終了時刻である。
【0024】
【外1】 yの範囲がymaxより大きい範囲では、tsは上記の(3)
式から求められ、(5)式にtsを代入し解くことによりt
eが求められる。yの範囲がymaxより小さい範囲では、
eは(4)式から求められ、(5)式にteを代入し解くこと
によりtsが求められる。
【0025】Iy(t)は、各時刻tにおけるシンクロ
トロン放射光の強度である。すなわち、Iy(t)は、
ミラー回転速度は上記の(2)式から求められたvで一定
であり、t=t0の時にミラーの回転角Δωxmが0であ
ることとから、先の図4のグラフの値の横軸を時間軸に
変換したものである。図7にこのグラフを示した。Iy
(t)はマスク面上の位置yによって各々違った形をし
ており、図にはy=15mmとy=−15mmの位置で
のIy(t)を示した。各y位置での露光量は、図中の
斜線の面積に相当し、各々ts、teを斜線部の面積がD
に等しくなるように決定している。
【0026】このような手順によってシャッタの駆動曲
線を求めると、図6のような形のグラフが描け、この形
でシャッタを駆動することによりミラーを1回下から上
へ微少量回転させながら、マスク面全体を均一に露光す
ることができる。
【0027】以上、1ショット分の露光量制御のシャッ
タ及びミラーの駆動について説明した。実際には、各シ
ョットごとにミラー及びシャッタの駆動曲線を計算する
ことが好ましい。なぜなら、光源であるシンクロトロン
放射光は、蓄積電流が時間とともに減衰する性質を有す
るため、シンクロトロン放射光の強度がそれに伴って低
下するためである。1露光中の減衰については、許容誤
差範囲内であるので補正を行わないが、それぞれのショ
ット間の減衰については、シンクロトロンリングの蓄積
電流値をセンサ4によりモニタし、その値からシンクロ
トロン放射光強度を演算し、その時の値により露光量を
制御する。
【0028】各ショットの間の非露光時間中に上記(1)
から(5)の演算を行い、ミラーとシャッタの駆動曲線を
求める。シンクロトロンの蓄積電流値とシンクロトロン
放射光の強度とは、ほぼ比例関係にあり、形を変化させ
ることなく大きさが小さくなるのみである。よって、シ
ンクロトロン放射光の強度プロフィールの形状は、一度
計測を行ってメモリしておき、各ショットでの駆動曲線
は、その値と各ショット時のシンクロトロン放射光強度
(シンクロトロンリングの蓄積電流値)から演算するこ
とができる。
【0029】シャッタ及びミラーの駆動の基になるシン
クロトロン放射光の強度プロフィールは、シンクロトロ
ンリング、ミラー、マスクの位置を変更しないかぎり不
変である。よって装置設置後に一度計測を行えばよい。
【0030】以下に、本実施例の作用効果について述べ
る。
【0031】ミラーの形状誤差や反射率ムラを非常に高
いレベルで許容範囲内におさめるためには、膨大なコス
トが必要であるが、本実施例の露光方式を用いれば、露
光中にミラーを微小回転させることにより、ミラーの形
状誤差や反射率ムラに起因した露光量ムラを平均化し
て、実質的に低減することができるため、ひいてはミラ
ーの製造コストを引き下げることができる。
【0032】本実施例のムラの低減の仕組みについて、
より詳細に以下に説明する。ミラーには若干の形状誤差
や反射率ムラが存在し、図8(a)はこのようなミラー
を用いた時のマスク面上でのシンクロトロン放射光のプ
ロフィールを表す。ここでは、分かりやすくするためム
ラの様子を誇張して表現してある。横軸はマスク面のy
方向位置、縦軸は強度である。なお、ミラーに形状誤差
や反射率ムラが全く無く、その他の原因によるシンクロ
トロン放射光のムラが存在しない場合には、x方向の位
置についての強度分布は一定であるが、現実には、ミラ
ーの形状誤差や反射率ムラは、x方向の位置についても
分布を持つので、マスク面上に照射されるシンクロトロ
ン放射光の強度プロフィールもx方向に分布を持つ。よ
って、図8(a)で示したプロフィールは、あるxの位
置を代表して示したものである。図8(a)ではミラー
のΔωxm=−1mradの時のプロフィールは実線で、Δ
ωmx=1mradの時のプロフィールは破線で表した。プ
ロフィールは、シンクロトロン放射光が本来有するガウ
ス分布に似たプロフィール形状に、ミラーの形状誤差や
反射率ムラに起因するムラを掛け合わせた形状である。
【0033】本実施例では露光中にミラーを微小回転さ
せることにより、画角内で局所的な細かいムラがy方向
に移動する。そのため、露光時間中の平均強度は、図8
(b)に示した滑らかな形となり、結果的にx方向のム
ラも滑らかとなる。
【0034】なお、シンクロトロン放射光は、ガウス分
布に似た強度プロフィールを有するため、ミラーを回転
させると画角内でシンクロトロン放射光の強度が変化す
るが、その変化の大きさが±50%以上にならないよう
にミラーの回転角を設定することが望ましい。これは、
強度変化が大きい場合、ミラーの形状誤差や反射率ムラ
に起因した強度ムラの平均化の効果が薄れるためであ
る。
【0035】<実施例2>次に本発明の第2の実施例を
図9を用いて説明する。同図において先の図1と同一の
符号は同一の部材を表す。
【0036】本実施例の特徴は、ミラー1002の移動
方向が図中の矢印方向、すなわちZm方向に移動するこ
とである。ミラーをZm方向に移動した場合も、移動に
伴って強度が変化する。第1の実施例と同様に1ショッ
トエリア内での一回の露光につき一回、Zm方向にミラ
ーを直線的に駆動し、シャッタを同期して制御すること
により局所的なムラを軽減して均一な露光を行う。
【0037】<実施例3>次に本発明の第3の実施例を
図10を用いて説明する。これまでと同一の符号は同一
の部材を表す。
【0038】本実施例の特徴は、ミラー1002の移動
方向が図中の矢印方向、すなわちym方向に移動するこ
とである。Ym方向への移動に伴って強度が変化する。
上記各実施例と同様に、1回の露光につき1回Ym方向
にミラーを直線的に駆動し、シャッタを同期して制御す
ることにより露光画角全体で局所的なムラを軽減して均
一な露光を行う。
【0039】<実施例4>次に上記説明した露光装置を
利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。図1
1は、微少デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、
液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン
等)の生産のフローを示す。ステップ1(回路設計)で
は半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マス
ク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを
製作する。一方、ステップ3(ウエハ生産)ではシリコ
ン等の材料を用いてウエハを生産する。ステップ4(ウ
エハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスク
とウエハをもちいて、リソグラフィー技術によってウエ
ハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組立)
は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエ
ハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブ
リ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング
工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検
査)ではステップ5で作成された半導体デバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステッ
プ7)される。
【0040】図12は、上記ウエハプロセスの詳細なフ
ローを示す。ステップ11(酸化)では、ウエハの表面
を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ強面
に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウ
エハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14
(イオン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ス
テップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布
する。ステップ16(露光)では、上記説明した露光装
置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光す
る。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像す
る。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト
像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥
離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取
り除く。これらのステップを繰り返し行うことによっ
て、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実
施例の生産方法を用いいれば、従来生産が難しかった高
集積度の半導体デバイスを低コスト生産することができ
る。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ミラーの精度に起因す
る照度ムラを簡略な方式で低減し、これによって露光精
度を向上させる、もしくはミラーに要求される精度を引
き下げることができる。
【0042】また、一回の露光につきミラーを一回だけ
駆動するようにすれば、ミラーを高速に振動させる必要
がないためミラー駆動機構を簡略にすることができ、よ
り低コストで露光装置を提供できる。
【0043】また、本発明のデバイス生産方法によれ
ば、従来よりも高集積度のデバイスをより低コストに生
産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の露光装置の構成図であ
る。
【図2】シャッタとミラーの同期駆動の方法を説明する
ための図である。
【図3】ミラーを回転させた時のマスクに入射するシン
クロトロン放射光の強度プロフィールを示す図である。
【図4】ミラーの回転角とマスクに入射するシンクロト
ロン放射光の強度の関係を示す図である。
【図5】ミラーを回転させたときのシンクロトロン放射
光の平均強度プロフィールを示す図である。
【図6】シャッタの駆動曲線を示す図である。
【図7】時間とマスクに入射するシンクロトロン放射光
の強度の関係を示し、さらに露光量を示す図である。
【図8】ミラーに形状誤差、反射率ムラが存在する場合
の強度プロフィールを誇張して表現した図である。
【図9】第2の実施例の露光装置の構成図である。
【図10】第3の実施例の露光装置の構成図である。
【図11】半導体の生産フローを示す図である。
【図12】ウエハプロセスの詳細なフローを示す図であ
る。
【図13】従来例の露光装置の構成図である。
【図14】露光領域での照明光の強度プロフィールを示
す図である。
【図15】シャッタ機構を説明する図である。
【符号の説明】
1 シンクロトロン放射光 2 マスク 3 ウエハ 4 センサ 5 通信装置 6 ミラー駆動機構 7 シャッタ駆動部 8 制御装置 9 ベリリウム薄膜 1001 シンクロトロンリング 1002 ミラー 1003 シャッタ機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの放射光を所望の方向に拡大す
    るための、有限の曲率を有するミラーと、 該ミラーを放射光に対して微小量移動させる駆動機構
    と、 該ミラーで反射した放射光による、マスク及びウエハへ
    の露光を制御するためのシャッタと、 該ミラーの移動と該シャッタの駆動とを同期制御しなが
    ら露光を行う制御手段と、を有することを特徴とする露
    光装置。
  2. 【請求項2】 放射光はシンクロトロン放射光であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、一回の露光に対してミラー
    が所望の量だけ一回移動するよう駆動機構を制御するこ
    とを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 シャッタが減圧または大気圧の雰囲気中
    に設置されていることを特徴とする請求項1記載の露光
    装置。
  5. 【請求項5】 ミラーの移動の位置と、シャッタの位置
    の関係の制御をシャッタの位置を変えることにより行う
    ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 有限の曲率を有するミラーによって放射
    光を所望の方向に拡大し、シャッタにより露光量を制御
    する露光方法において、一回の露光につき該ミラーを一
    回だけ微小移動させて露光することを特徴とする露光方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の露光方法を含む生産工程
    によってデバイスを生産することを特徴とするデバイス
    生産方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004240097A (ja) * 2003-02-05 2004-08-26 Dainippon Printing Co Ltd 露光方法及び露光装置
CN111199094A (zh) * 2019-12-12 2020-05-26 同济大学 一种基于鲸鱼优化算法的多目标半自动装配线设计方法

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