JPH08220107A - 走査型プローブ顕微鏡加工装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡加工装置

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JPH08220107A
JPH08220107A JP2424495A JP2424495A JPH08220107A JP H08220107 A JPH08220107 A JP H08220107A JP 2424495 A JP2424495 A JP 2424495A JP 2424495 A JP2424495 A JP 2424495A JP H08220107 A JPH08220107 A JP H08220107A
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JP2424495A
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Inventor
Yasushi Miyamoto
裕史 宮本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加工機能を付加した走査型プローブ顕微鏡に於
いて、XYラスタ測定により測定像を更新表示しながら
その画像上に加工すべきXY座標を重ね書きし、XYラ
スタ走査が加工すべきXY座標に達したら、そのポイン
トで加工動作、測定を連続して行い、その後はラスタ走
査測定を続けることでリアルタイムに加工した試料表面
の測定観察を行うことを特徴とする。 【構成】マイクロコンピュータ23には、マウス22が
接続されたホストコンピュータ21の他、メモリ24、
バイアス電圧発生部25、Z制御部26、X走査部2
7、Y走査部28が接続される。トンネル電流検出部2
9は、探針30と試料31の間に流れるトンネル電流を
検出して、トンネル信号をZ制御部26へ出力する。X
YZ駆動圧電体32は、マイクロコンピュータ23によ
り、3次元方向に駆動されながら、試料31の表面形状
測定及び加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は走査型プローブ顕微鏡
加工装置に関し、特に加工走査状況が測定者に観察でき
る走査型プローブ顕微鏡加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】試料表面を加工する機能を付加した走査
型プローブ顕微鏡では、探針または試料をXY走査しな
がら、導電性を有する探針と試料との間に数ボルトのバ
イアス電圧を印加したり、硬い探針で試料表面を叩いた
りすることによって、試料表面を微細加工している。こ
れらの技術は、例えば特開平2−279213号公報、
特開平4−249704号公報に記載されている。
【0003】図15はこうした従来の走査型プローブ顕
微鏡を示したものである。同図に於いて、CPUモニタ
1には、メモリ2、マウス(ポインティングデバイス)
3、X走査部4、Y走査部5、Z制御部6及びバイアス
電源11が接続されている。上記X走査部4、Y走査部
5、Z制御部6にはXYZ駆動圧電体8が接続され、そ
の先端部の探針9はトンネル電流検出部7を介してZ制
御部6に接続されている。上記バイアス電源11は、探
針9及び試料10に電源を供給する。
【0004】このような構成に於いて、マウス3によっ
て試料10上の位置を任意に指定する。そして、マウス
3の動きに応じて、またはメモリ2に格納されている描
画パターンに応じて、予め設定された速度で探針9を移
動させながら、試料10と探針9の間に、バイアス電源
11で数ボルトのバイアス電圧を印加することによっ
て、試料10に微細加工を施している。
【0005】図16は、他の従来例の装置を示したもの
である。この装置では、パルス発生回路12からのパル
ス信号を、制御回路13からのZ制御信号に加算回路1
4で加算し、Z微動機構15によって、探針9を試料1
0に突き刺して試料10に微細加工を施している。
【0006】上述した何れの場合も、上記の加工走査モ
ードが終了した後、測定モードに切り替えて測定走査を
行うことにより、加工状態を観察することができるよう
になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の装置では、加工走査中に表示が変化しないので、マ
ウス等の位置指定デバイスの動き、またはメモリに格納
されている描画パターンに対して、加工走査がどこまで
進んでいるのかが、測定者にとって不明であるという課
題があった。
【0008】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、マウス等の位置指定デバイスの動き、またはメモリ
に格納されている描画パターンに対して、加工走査がど
こまで進んでいるのかが測定者に容易に観察できる走査
型プローブ顕微鏡加工装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、プ
ローブや試料を微動させるための圧電体と、上記プロー
ブを通じて試料に加工を施す加工手段と、上記プローブ
によって検出される試料表面情報に基いて上記圧電体を
Z方向に変形させる制御手段と、上記圧電体をXY方向
に走査変形させる走査手段と、少なくとも1つ以上の加
工所望XY座標を記憶する記憶手段と、第1の表示形態
で表示される上記試料表面形状と、第2の表示形態で表
示される加工所望XY座標とを別々に若しくは重ね合わ
せて表示する表示手段とを具備し、上記制御手段及び上
記走査手段によって、Z制御及びXY走査しながら、試
料表面形状を測定して上記表示手段に表示を行うと共
に、上記記憶手段に記憶された試料表面の少なくとも1
つ以上のXY座標に於いて、上記加工手段によって加工
動作を行うことを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明にあっては、圧電体によりプローブや
試料が微動され、上記プローブを通じて加工手段で試料
に加工が施される。また、上記プローブによって検出さ
れる試料表面情報に基いて、制御手段により、上記圧電
体がZ方向に変形されると共に、走査手段によってXY
方向に走査変形される。少なくとも1つ以上の加工所望
XY座標は、記憶手段に記憶されており、第1の表示形
態で表示される上記試料表面形状と、第2の表示形態で
表示される加工所望XY座標とを別々に若しくは重ね合
わせて表示手段に表示される。そして、上記制御手段及
び上記走査手段によって、Z制御及びXY走査されなが
ら、試料表面形状が測定されて上記表示手段に表示が行
われると共に、上記記憶手段に記憶された試料表面の少
なくとも1つ以上のXY座標に於いて、上記加工手段に
よって加工動作が行われる。
【0011】
【実施例】初めに、図1乃至図7を参照して、この発明
の第1の実施例について説明する。図1は、この発明の
第1実施例としてSTMに応用した走査型プローブ顕微
鏡加工装置の構成を示したものである。
【0012】ホストコンピュータ21は、試料31の表
面形状及び加工XY座標を画像表示するもので、測定し
た画像上で加工すべき少なくとも1つ以上のXY座標位
置を指示するための入力手段であるマウス22が接続さ
れている。また、マイクロコンピュータ(以下マイコン
と略記する)23に、上記ホストコンピュータ21の
他、加工所望XY座標を格納しているメモリ24、バイ
アスD/Aコンバータ25aを有するバイアス電圧発生
部25、ZサーボA/Dコンバータ26a及びZサーボ
D/Aコンバータ26bを有するZ制御部26、X走査
D/Aコンバータ27aを有するX走査部27、Y走査
D/Aコンバータ28aを有するY走査部28が接続さ
れている。
【0013】また、トンネル電流検出部29は、探針3
0と試料31の間に流れるトンネル電流を検出して、ト
ンネル信号をZ制御部26内のZサーボA/Dコンバー
タ26aへ出力するものである。XYZ駆動圧電体32
は、ZサーボD/Aコンバータ26b、X走査D/Aコ
ンバータ27a及びY走査D/Aコンバータ28aを介
して、マイクロコンピュータ23により、3次元方向に
駆動されながら、試料31の表面形状測定及び加工が行
われるものである。
【0014】次に、このように構成された走査型プロー
ブ顕微鏡加工装置の測定、加工の方法を、図6のマイコ
ン23の制御のフローチャートを参照して説明する。測
定モードでは、マイコン23は、バイアス信号S1に測
定バイアス電圧を設定する。そして、トンネル信号S2
が一定となるようにZ制御信号S3を制御しながら、試
料31に対して探針30が、図2に示されるようにXY
走査を行い、図2の実線部分の各サンプル点で試料31
の凹凸を測定する。
【0015】このとき、試料31の凹凸は、Z制御信号
S3に相当するので、マイコン23は、ZサーボD/A
コンバータ26bに出力しているデジタル値を、ホスト
コンピュータ1にデータ転送する。ホストコンピュータ
21は、各走査ライン、256点サンプリング×256
ライン分の転送データを、ホストコンピュータ21で、
図3に示されるような256×256画素に、各サンプ
ル点での試料31の凹凸データを白黒濃淡として表すこ
とによって、試料形状をトップビュー濃淡像で表示する
(ステップS1)。
【0016】加工モードの準備段階では、マウス22を
操作し、測定で得られたホストコンピュータ21のディ
スプレイ上のトップビュー濃淡像に、加工したい線(加
工所望線)を図4(a)に示されるように第1色(例え
ば赤色)で書き込み、トップビュー濃淡像と重ね合わせ
て表示する(ステップS2)。このとき、書き込まれた
線の各XY座標データは、ホストコンピュータ21から
マイコン23に転送される(ステップS3)。
【0017】マイコン23は、XY座標データからメモ
リ24のアドレスを計算して、そのアドレスに“1”を
書き込む。メモリ24は、トップビュー濃淡像表示の2
56×256=65536画素の各表示画素に対応し
て、256×256=65536ビットから成る。この
メモリ24には、測定時は全て“0”が書き込まれてい
るが、上記のマウス操作によって、加工したい線の各表
示画素に対応するアドレスに“1”が書き込まれる(ス
テップS4)。
【0018】アドレスの計算方法は、 アドレス=256×(Y座標−1)+X座標 …(1) であり、図4(a)に示された加工したい線の各座標に
対して、ビットメモリは、図5に示されるように構成さ
れる。
【0019】上記の準備段階が終了すると加工走査に入
る。図7は、加工測定走査の動作を説明するフローチャ
ートである。上述した測定走査と同様に、マイコン23
は、バイアス信号S1に測定バイアス電圧を設定し、ト
ンネル信号S2が一定となるようにZ制御信号S3を制
御しながら、試料31に対して探針30が図2に示され
るようにXY走査を行う(ステップS11)。このと
き、図2の実線部分の各サンプル点で、メモリ24の各
表示画素に対応するアドレスのデータを順次読み出す
(ステップS12)。そして、読み出し値が“1”か
“0”かをチェックする(ステップS13)。
【0020】ここで、読み出し値が“1”であった場
合、各サンプル点でバイアス信号S1に加工バイアス電
圧を設定し、加工に必要な時間だけZ制御とXY走査を
ホールドした後、バイアス信号S1に測定バイアス電圧
を設定し直す(ステップS14)。
【0021】このとき、加工動作を行ったサンプル点で
は、メモリ24の表示画素に対応するアドレスのデータ
を“0”に書き換える(ステップS15)と共に、ホス
トコンピュータ21に加工した位置のXY座標データを
転送する(ステップS16)。次いで、表示画素に重ね
書きされていた加工所望線を消去していく(ステップS
17)。その後、そのサンプル点で試料31の凹凸の測
定を行い(ステップS18)、ホストコンピュータ21
に凹凸データを転送して(ステップS19)、そのサン
プル点での濃淡表示を更新する(ステップS20)。
【0022】一方、上記ステップS13にて、読み出し
値が“0”であった場合、各サンプル点では試料31の
凹凸の測定だけを行い(ステップS18)、ホストコン
ピュータ21に凹凸データを転送して(ステップS1
9)、そのサンプル点での濃淡表示を更新する(ステッ
プS20)。こうして、全てのラインの走査が終了した
ら(ステップS21)、本加工測定走査を終了する。
【0023】図4(b)及び(c)は、加工走査が進む
に従い、試料形状が変化していくトップビュー濃淡像の
様子を示したものである。図4(b)は、加工測定走査
が127ラインまで達した時点、図4(c)は、加工測
定走査が130ラインまで達した時点である。尚、図中
の矢印は、探針30の走査を示したものである。
【0024】このように、第1の実施例によれば、上記
加工測定走査時に、通常のサンプル点に於いては試料凹
凸測定を行い、加工所望サンプル点に於いては加工動作
してから凹凸測定を行い、各サンプル点で凹凸測定した
試料形状を更新しながら表示することによって、測定者
は走査中に試料表面が加工されていく様子を、ほぼリア
ルタイムで観察することができる。
【0025】次に、この発明の第2の実施例について説
明する。この発明の第2の実施例の装置構成は、上述し
た第1の実施例と同様で、図1に示されたSTMに応用
した走査型プローブ顕微鏡加工装置とする。尚、該装置
の構成と測定モードに於ける測定表示方法及び加工測定
モード準備段階の動作に関しては、上述した第1の実施
例と同様であるため説明を省略し、加工測定走査の動作
についてのみ説明する。
【0026】図8は、この発明の第2の実施例による加
工測定走査の動作を説明するフローチャートである。加
工測定走査では、測定走査と同時に、マイコン23は、
バイアス信号S1に測定バイアス電圧を設定し、トンネ
ル信号S2が一定となるようにZ制御信号S3を制御し
ながら、図2に示されるように、試料31に対して探針
30によるXY走査を行う(ステップS31)。但し、
ここでは各走査ラインで2回ずつ走査を行うものとし、
1回目は加工走査、2回目は測定走査を行う。
【0027】加工走査では、走査部分の各サンプル点
で、メモリ24の各表示画素に対応するアドレスのデー
タを順次読み出す(ステップS32)。そして、その読
み出し値が1か0かをチェックする(ステップS3
3)。
【0028】ここで、読み出し値が“1”であった各サ
ンプル点では、バイアス信号S1に加工バイアス電圧を
設定し、加工に必要な時間だけZ制御とXY走査をホー
ルドする。その後、バイアス信号S1に測定バイアス電
圧を設定し直してから、走査を続け、そのラインの加工
走査が終了したならば(ステップS34〜S38)、測
定走査に移行する。
【0029】測定走査では、現走査ライン先頭のXY座
標を再設定し(ステップS39)、試料31を走査した
後(ステップS40)、各サンプル点で試料31の凹凸
の測定を行う(ステップS41)。次いで、ホストコン
ピュータ21に凹凸データを転送して(ステップS4
2)、そのサンプル点での濃淡表示を更新する(ステッ
プS43)。
【0030】このとき、加工走査を行ったサンプル点で
は、メモリ24の表示画素に対応するアドレスのデータ
を“0”に書き換えると共に、表示画素に重ね書きされ
ていた加工所望線を消去していく。こうして、1ライン
測定走査の終了(ステップS44)と、全てのラインの
走査終了(ステップS45)を確認したならば本加工測
定走査を終了する。
【0031】図4(b)、(c)は、加工測定走査が進
むに従い、試料形状が変化していくトップビュー濃淡像
の様子を示したものである。図4(b)は、加工測定走
査が127ラインまで達した時点、図4(c)は、加工
走査が130ラインまで達した時点を表している。尚、
図中の矢印は、探針30の走査を示したものである。
【0032】このように、第2の実施例によれば、加工
測定走査時に、同一走査ラインに於いて、加工所望サン
プル点で加工動作を行う加工走査と、各サンプル点で試
料凹凸測定を行う測定走査を繰り返して行いながら、各
サンプル点で凹凸測定した試料形状を更新しながら表示
することによって、測定者は走査中に試料表面が加工さ
れてゆく様子をほぼリアルタイムに観察することができ
る。
【0033】次に、この発明の第3の実施例について説
明する。図9は、この発明の第3の実施例としてAFM
/STMに応用した走査型プローブ顕微鏡加工装置の構
成を示した図である。尚、同実施例に於いて、上述した
第1及び第2の実施例の構成要素と同じ部分には同一の
参照番号を付して説明を省略する。
【0034】ここで、AFMについて説明する。AFM
は、原子間力顕微鏡のことであり、試料と探針との間に
働く原子間力の変化に基いて変位する探針を支持するカ
ンチレバーの変位量を検出することにより、試料凹凸を
観察する装置である。すなわち、STMのようにバイア
ス電圧を試料と探針との間に加える必要がなく、また、
試料が導電性のものに限定されることがないという装置
である。
【0035】図9に於いて、ホストコンピュータ21
は、試料31の表面形状及び加工XY座標を画像表示す
る。マウス22は、測定した画像上で加工すべき少なく
とも1つ以上のXY座標位置を指示するための入力手段
である。マイコン23は、加工所望XY座標を格納して
いるメモリ24、バイアス電圧発生部25、Z制御部2
6、X走査部27及びY走査部28を制御して、XYZ
駆動用圧電体32を3次元方向に駆動させながら、表面
形状測定及び加工を行う。また、探針変位検出部33
は、カンチレバー34の先端の探針30の変位を検出し
て探針変位信号S6を出力するものである。カンチレバ
ー34の先端の探針30は、導電性を有しており、その
電位はGNDレベルである。
【0036】このような構成の装置に於いて、第3の実
施例による測定、加工測定の動作を、図10のマイコン
23の制御のフローチャートを参照して説明する。測定
モードでは、マイコン23は、バイアス信号S1に探針
30と同電位となる0ボルトを設定する。そして、探針
変位信号S6が一定となるようにZ制御信号S3を制御
しながら、図2に示されるように、試料31に対して探
針30によるXY走査を行い、図中実線部分の各サンプ
ル点で試料31の凹凸を測定する。このとき、試料凹凸
はZ制御信号S3に相当するので、ZサーボD/Aコン
バータ26bに出力しているデジタル値を、ホストコン
ピュータ21に転送する。
【0037】ホストコンピュータ21は、各走査ライン
256点サンプリング×256ライン分の転送データ
を、ホストコンピュータ21で、図3に示されるような
256×256画素に、各サンプル点での試料凹凸デー
タを白黒濃淡として表すことによって、試料形状をトッ
プビュー濃淡像で表示する。
【0038】尚、加工測定モード準備段階の動作に関し
ては、上述した第1の実施例と同様であるため、ここで
は説明を省略するものとし、以下に加工測定モード加工
測定走査について説明する。
【0039】加工測定走査では、測定走査と同様に、マ
イクロコンピュータ23は、探針30と同電位となる0
ボルトを設定する。そして、探針変位信号S6が一定と
なるようにZ制御信号S3を制御しながら、図2に示さ
れるように、試料31に対して探針30によるXY走査
を行う(ステップS51)。このとき、図中実線部分の
各サンプル点で、メモリ24の各表示画素に対応するア
ドレスのデータを順次読み出す(ステップS52)。そ
して、その読み出し値が1か0かをチェックする(ステ
ップS53)。
【0040】ここで、読み出し値が“1”であった各サ
ンプル点では、バイアス信号S1に加工バイアス電圧を
設定し、加工に必要な時間だけZ制御とXY走査をホー
ルドした後、バイアス信号S1の電位を0ボルトに電圧
を設定し直してから、そのサンプル点で試料凹凸の測定
を行う。次いで、ホストコンピュータ21に凹凸データ
を転送して、そのサンプル点での濃淡表示を更新する。
【0041】このとき、加工動作を行ったサンプル点で
は、メモリ24の表示画素に対応するアドレスのデータ
を“0”に書き換える(ステップS55)と共に、表示
画素に重ね書きされていた加工所望線を消去していく
(ステップS56、S57)。
【0042】この加工所望線を消去した後、及び上記ス
テップS53にて読み出し値が“0”であった場合は、
各サンプル点では、試料31の凹凸の測定を行う(ステ
ップS58)。次いで、ホストコンピュータ21に凹凸
データを転送して(ステップS59)、そのサンプル点
での濃淡表示を更新する(ステップS60)。その後、
走査を終了する(ステップS61)。
【0043】このように、第3の実施例によれば、上記
加工測定走査時に、通常のサンプル点に於いてはAFM
機能によって試料凹凸測定を行い、加工所望サンプル点
に於いてはSTM機能によって加工動作してから、AF
M機能によって凹凸測定を行い、各サンプル点で凹凸測
定した試料形状を更新しながら表示することによって、
測定者は走査中に試料表面が加工されてゆく様子を、ほ
ぼリアルタイムに観察することができる。
【0044】尚、この発明に於いて、上述した実施例に
於ける表面形状濃淡像、加工所望画素の表示色は、上記
の色に限られたものではないし、表面形状濃淡像、加工
所望画素の表示は、色に限らず、その他の表示方法でも
可能なことは言うまでもない。
【0045】また、表面形状の表示は、トップビュー濃
淡像に限らず、鳥瞰像、3次元像等の他の表示方法でも
可能であり、それに伴い、加工所望位置の表示も垂直
線、水平線、矢印等の他の表示方法とすることが可能な
ことは言うまでもない。
【0046】更に、上述した実施例に於いては、マウス
操作によって、加工したい線をホストコンピュータのデ
ィスプレイ上に描画したがジョイスティック、トラック
ボール、キーボード等の他の入力手段を操作して点や線
を描画したり、メモリやフロッピーディスク等の他の記
憶手段に格納されている図形を表面形状濃淡像に重ね合
わせて描画することが可能なことは言うまでもない。
【0047】尚、上述した実施例に於いては、先ず測定
モードで測定観察を行って、加工したい線をホストコン
ピュータのディスプレイ上に描画した後加工測定走査に
入り、加工測定を行うという手順であったが、測定モー
ドを省略し、連続加工測定走査を行い、操作中に割り込
みによって加工したい線を描画しながら加工測定を行う
ことによって、モードを切り替えずに連続的に加工測定
を行うことが可能なことは勿論である。
【0048】次に、この発明の第4の実施例について説
明する。尚、この実施例の装置構成は、図1と同様であ
るので詳細な説明は省略する。このように構成された走
査型プローブ顕微鏡加工装置の測定、加工の方法を、図
11のフローチャートを参照して説明する。
【0049】測定モードでは、マイコン23は、バイア
ス信号S1に測定バイアス電圧を設定し、トンネル信号
S2が一定となるようにZ制御信号S3を制御しなが
ら、図2に示されるように、試料31に対して探針30
によるXY走査を行い、図中実線部分の各サンプル点で
試料凹凸を測定する。このとき、試料凹凸はZ制御信号
S3に相当するので、ZサーボD/Aコンバータ26b
に出力しているデジタル値を、ホストコンピュータ21
にデータ転送する。
【0050】ホストコンピュータ21は、各走査ライン
256点サンプリング×256ライン分の転送データ
を、ホストコンピュータ21で、図3に示されるような
256×256画素に、各サンプル点での試料凹凸デー
タを白黒濃淡として表すことによって、試料形状をトッ
プビュー濃淡像で表示する。
【0051】加工モードの準備段階では、マウス22を
操作し、測定で得られたホストコンピュータ21のディ
スプレイ上のトップビュー濃淡像に、図4(a)に示さ
れるように、加工したい線を第1色(例えば赤色)で書
き込み、トップビュー濃淡像と重ね合わせて表示する
(ステップS71、S72)。このとき、書き込まれた
線の各XY座標データは、ホストコンピュータ21から
マイコン23に転送される(ステップS73)。
【0052】マイコン23は、XY座標データからメモ
リ24のアドレスを計算して、そのアドレスに“1”を
書き込む。メモリ24は、トップビュー濃淡像表示の2
56×256=65536画素の各表示画素に対応し
て、256×256=65536バイトから成り、測定
時は全て“0”が書き込まれているが、上記のマウス操
作によって、加工したい線の各表示画素に対応するアド
レスに“1”が書き込まれる(ステップS74)。
【0053】アドレスの計算方法は上記(1)式の通り
であり、図4(a)に示される、加工したい線の各座標
に対して、メモリ24は、図5に示されるようになる。
上述した準備段階が終了すると(ステップS75)、加
工走査に入る。測定走査と同様に、マイコン23は、バ
イアス信号S1に測定バイアス電圧を設定し、トンネル
信号S2が一定となるようにZ制御信号S3を制御しな
がら、試料31に対して探針30により、図2に示され
るようにXY走査を行う(ステップS76)。このと
き、図中実線部分の各サンプル点で、メモリ24の各表
示画素に対応するアドレスのデータを順次読み出す(ス
テップS77)。そして、読み出し値が“1”か“0”
かをチェックする(ステップS78)。
【0054】ここで、読み出し値が“1”であった各サ
ンプル点で、バイアス信号S1に加工バイアス電圧を設
定し、加工に必要な時間だけXY走査を停止すると同時
に、ホストコンピュータ21に加工した位置のXY座標
データを転送する(ステップS79、S80)。その
後、バイアス信号S1に測定バイアス電圧を設定し直し
てから、上記の加工走査を続ける。
【0055】このとき、ホストコンピュータ21は、マ
イコン23から転送されたXY座標に対応する表示画素
の色を、第1色の赤色から第2色の青色に変更して表示
する(ステップS81)。
【0056】図4(b)、(c)は、加工走査が進むに
従い、トップビュー濃淡像の加工終了画素の色を変更し
ていく様子を示したものである。図4(b)は加工走査
が127ラインまで達した時点、図4(c)は加工走査
が130ラインまで達した時点である。図中矢印は、探
針30による走査を示したものである。
【0057】XY加工モードが終了したら(ステップS
82)、メモリ24のアドレスに全て“0”を書き込ん
だ後(ステップS83)、再度、測定モードに入り、試
料表面形状をトップビュー濃淡像で、青色表示された加
工終了線と重ね合わせて表示する。
【0058】このように第4の実施例によれば、上記加
工走査時に、加工が終了した位置でマイコン22からホ
ストコンピュータ21に加工したXY座標データを転送
し、そのXY座標に対応する表示画素の表示色を変更す
ることによって、測定者は加工走査中にどの位置まで加
工が進んでいるのかを把握することができる。
【0059】次に、図12乃至図14を参照して、この
発明の第5の実施例について説明する。この発明の第5
の実施例の装置構成は、上述した第1の実施例と同様
で、図1に示されたSTMに応用した走査型プローブ顕
微鏡加工装置とする。尚、該装置の構成と測定モードに
於ける測定表示方法の動作に関しては、上述した第1の
実施例と同様であるため説明を省略し、加工方法の動作
についてのみ説明する。
【0060】加工モードの準備段階では、マウス22を
走査し、測定で得られたホストコンピュータ21のディ
スプレイ上のトップビュー濃淡像に、図12(a)に示
されるように、加工したい線を赤色(第1色)で書き込
み、トップビュー濃淡像と重ね合わせて表示する(ステ
ップS91、S92)。このとき、書き込まれた線の各
XY座標データは、ホストコンピュータ21からマイコ
ン23に転送される(ステップS93)。
【0061】マイコン23は、X座標データをメモリ2
4のX領域(図13(a))に、Y座標データをメモリ
24のY領域(図13(b))に、先頭から順番に書き
込む(ステップS94)。メモリ24は、X領域Y領域
共に、最大256×256=65536バイトから成
り、測定時は全て“0”が書き込まれているが、上記の
マウス操作によって、加工したい線の各表示画素に対応
するXY座標がメモリ24内のX,Y領域に先頭から順
に書き込まれる。
【0062】上述した準備段階が終了すると、加工走査
に入る(ステップS95)。マイコン22は、バイアス
信号S1に測定バイアス電圧を設定すると共に、X,Y
領域読み出しポインタを先頭アドレスに設定する(ステ
ップS96)。次いで、加工時の条件を一定にするた
め、及び探針30が試料と接触し破損しないために、ト
ンネル信号S2が一定となるようにZ制御信号S3を制
御しながら、メモリ24のX領域、Y領域の先頭アドレ
スに格納されたXY座標データを読み出す(ステップS
97)。そして、読み出したXY座標データが加工する
XY座標であることを確認した上で、その試料31のX
Y座標位置に探針30が達するまで、予め設定された速
度で試料をXY方向へ最短距離で移動させる(ステップ
S98、S99)。
【0063】目的のXY座標位置に達したら、バイアス
信号S1に加工バイアス電圧を設定し、加工に必要な時
間だけXY走査を停止すると同時に、ホストコンピュー
タ21に加工した位置のXY座標データを転送する(ス
テップS100、S101)。その後、バイアス信号S
1に測定座標データを設定し直す(ステップS101)
と共に、その加工を施したXY座標データに基いてホス
トコンピュータ21が赤色(第1色)から青色(第2
色)に変更する(ステップS102)。そして、次のア
ドレスに格納されたXY座標データを読み出し(ステッ
プS103)、試料31の次のXY座標位置に探針30
が達するまで、予め設定された速度で試料をXY方向へ
最短距離で直線移動させる。こうして、加工するXY座
標がなくなるまで、すなわちメモリ24から呼び出す値
が“0”になるまで、上記ステップS97〜S103の
加工走査を続ける。
【0064】このとき、ホストコンピュータ21は、マ
イコン23から転送されたXY座標に対応する表示画素
の色を、赤色(第1色)から青色(第2色)に変更して
表示する。
【0065】図12(b)、(c)は加工走査が進むに
従い、トップビュー濃淡像の加工終了画素の色を変更し
ていく様子を示したものである。図12(b)は加工走
査が3番目のXY座標まで達した時点、図12(c)は
加工走査が8番目のXY座標まで達した時点を示したも
のである。尚、図中矢印は探針30走査を示したもので
ある。
【0066】XY加工モードが終了したら、メモリ24
のアドレスに全て“0”を書き込んだ後(ステップS3
4)、再度、測定モードに入り、試料表面形状をトップ
ビュー濃淡像で、青色表示された加工終了線と重ね合わ
せて表示する。
【0067】このように、第5の実施例によれば、上記
加工走査時に、加工が終了した位置でマイコン22から
ホストコンピュータ21に加工したXY座標データを転
送し、そのXY座標に対応する表示画素の表示色を変更
することによって、測定者は加工走査中にどの位置まで
加工が進んでいるのかを把握することができる。
【0068】また、加工するXY座標データが、メモリ
24内のXY領域の先頭から順に入力され、加工時には
このようなXY座標データがメモリ24に入力された順
に読み出され、その読み出された現XY座標データと次
のXY座標データとを直線的に結ぶことで、加工を行わ
ないXY座標データ部分を走査する必要がなくなり、無
駄のない短時間の加工が可能である。
【0069】尚、この発明は、加工走査中の進捗状況を
知らせることが重要なものであり、上述した実施例に於
ける表面形状濃淡像、加工所望画素、加工終了画素の表
示色は、上記の色に限られるものではなく、加工所望画
素から加工終了画素への表示の変更は、色に限らず、輝
度その他の表示方法の変更でも可能なことは言うまでも
ない。
【0070】また、表面形状の表示は、トップビュー濃
淡像に限らず、鳥瞰像、3次元像等の他の表示方法でも
可能であり、それに伴って加工所望位置、加工終了位置
の表示も垂直線、水平線、矢印等の他の表示方法とする
ことが可能なことは言うまでもない。
【0071】更に、上述した実施例に於いては、マウス
操作によって、加工したい線をホストコンピュータディ
スプレイ上に書き込んだが、メモリやフロッピーディス
ク等の他の記憶手段に格納されている図形を表面形状濃
淡像に重ね合わせて書き込むことが可能なことは言うま
でもない。
【0072】尚、上述した実施例に於いては、測定サン
プル点及び表示画素を一致させて、256×256点と
したが、表面形状の表示を補間表示等の画像処理を行っ
て表示することによって、測定サンプル点数を表示画素
数と必ずしも一致させる必要がないことは勿論である。
【0073】加えて、上述した実施例に於いては、試料
探針間にバイアス電圧を印加して加工を施す加工手段を
示したが、探針で試料表面を叩いたり、引っ掻いたりし
て微細加工を施す加工手段や、他の加工手段を有するA
FM、nc−AFM、MFM等の他の走査型プローブ顕
微鏡を応用した加工装置全般にこの発明を用いることが
可能なことは言うまでもない。
【0074】更に、上述した全ての実施例では、ステー
ジ側を移動若しくは走査する構成を示したが、探針側を
移動若しくは走査する構成としても良い。尚、この発明
の上記実施態様によれば、以下の如き構成が得られる。
【0075】(1) プローブや試料を微動させるため
の圧電体と、上記プローブを通じて試料に加工を施す加
工手段と、上記プローブによって検出される試料表面情
報に基いて上記圧電体をZ方向に変形させる制御手段
と、上記圧電体をXY方向に走査変形させる走査手段
と、少なくとも1つ以上の加工所望XY座標を記憶する
記憶手段と、第1の表示形態で表示される上記試料表面
形状と、第2の表示形態で表示される加工所望XY座標
とを別々に若しくは重ね合わせて表示する表示手段とを
具備し、上記制御手段及び上記走査手段によって、Z制
御及びXY走査しながら、試料表面形状を測定して上記
表示手段に表示を行うと共に、上記記憶手段に記憶され
た試料表面の少なくとも1つ以上のXY座標に於いて、
上記加工手段によって加工動作を行うことを特徴とする
走査型プローブ顕微鏡加工装置。
【0076】(2) 上記制御手段及び上記走査手段に
よってZ制御及びXY走査しながら、各XY座標に於い
て、試料凹凸を測定して上記表示手段に表示を行うと同
時に、上記記憶手段に記憶された試料表面の加工所望X
Y座標に於いては、上記加工手段によって加工動作を行
ってから、試料凹凸を測定することを特徴とする上記
(1)に記載の走査型プローブ顕微鏡加工装置。
【0077】(3) 上記(1)に記載の走査型プロー
ブ顕微鏡加工装置に於いて、上記制御手段及び上記走査
手段によってZ制御及びXY走査を同一ラインで2回繰
り返しながら、同一ラインの1回目走査時は、上記記憶
手段に記憶された試料表面の加工所望XY座標に於いて
上記加工手段によって加工動作を行い、上記同一ライン
の2回目走査時は、試料凹凸を測定して上記表示手段に
表示を行うことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡加工
装置。
【0078】(4) 上記プローブは、その先端に導電
性を有する探針が設けられたカンチレバーから成り、上
記加工手段は、上記試料と上記探針の間に加工に十分な
電圧を印加する電圧発生部から成り、上記制御手段は、
上記カンチレバーの変位によって検出される試料表面凹
凸に基いて上記圧電体をZ方向に変形させる制御部から
成ることを特徴とする上記(1)、(2)及び(3)に
記載の走査型プローブ顕微鏡加工装置。
【0079】(5) プローブや試料を微動させるため
の圧電体をXY方向に走査変形させる工程と、上記プロ
ーブによって検出される試料表面情報に基いて上記圧電
体をZ方向に変形させる工程と、記憶手段に記憶されて
いる少なくとも1つ以上の加工所望XY座標を読み出す
工程と、上記試料表面形状を測定する工程と、この測定
された試料表面形状を第1の表示形態で表示する工程
と、上記プローブを通じて上記試料に加工を施す工程
と、上記少なくとも1つ以上の加工所望XY座標に於い
て上記加工が施された部分を上記第1の表示形態とは異
なる第2の表示形態で表示する工程とを具備することを
特徴とする走査型プローブ顕微鏡の加工測定方法。
【0080】(6) 上記試料に加工を施す工程は、加
工動作を行ってから上記試料凹凸を測定することを特徴
とする上記(5)に記載の走査型プローブ顕微鏡加工装
置の加工測定方法。
【0081】(7) 上記XY方向に走査変形させる工
程及び上記Z方向に変形させる工程は、Z制御及びXY
走査を同一ラインで2回繰り返しながら、同一ラインの
1回目走査時は、上記記憶手段に記憶された試料表面の
加工所望XY座標に於いて加工動作を行い、上記同一ラ
インの2回目走査時は、試料凹凸を測定して表示を行う
ことを特徴とする上記(5)に記載の走査型プローブ顕
微鏡加工装置の加工測定方法。
【0082】(8) 上記表示手段に上記第2の表示形
態で表示されていた加工所望XY座標のうち加工が終了
したXY座標を第3の表示形態に順次表示変更すること
を特徴とする上記(1)に記載の走査型プローブ顕微鏡
加工装置。
【0083】(9) 上記第1の表示形態、第2の表示
形態及び第3の表示形態は、それぞれ異なる第1の表示
色、第2の表示色及び第3の表示色で表示することを特
徴とする上記(8)に記載の走査型プローブ顕微鏡加工
装置。
【0084】(10) プローブや試料を微動させるた
めの圧電体を、該プローブにより検出される試料表面情
報に基いてZ方向に変形させながら、XY方向に走査変
形させる工程と、上記試料表面形状を第1の表示形態で
表示する工程と、記憶手段に記憶されている少なくとも
1つ以上の加工所望XY座標を読み出す工程と、上記加
工所望XY座標を上記第1の表示形態に重ね合わせて第
2の表示形態で表示する工程と、上記試料表面の各加工
所望XY座標に於いて順次加工する工程と、この加工工
程による加工終了座標を、上記第1及び第2の表示形態
と重ね合わせて第3の表示形態で表示する工程とを具備
することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡の微細加工
状況表示方法。
【0085】上記(1)、(2)、(5)及び(6)の
構成によれば、通常のサンプル点に於いては試料凹凸測
定を行い、加工所望サンプル点に於いては加工動作して
から凹凸測定を行い、各サンプル点で凹凸測定した試料
形状を更新しながら表示するので、測定者は走査中に試
料表面が加工されてゆく様子を、ほぼリアルタイムに観
察することができる。上記(3)及び(7)の構成によ
れば、加工所望サンプル点で加工動作を行う加工走査
と、各サンプル点で試料凹凸測定を行う測定走査を繰り
返して行いながら、各サンプル点で凹凸測定した試料形
状を更新しながら表示することによって、測定者は走査
中に試料表面が加工されてゆく様子をほぼリアルタイム
に観察することができる。上記(4)の構成によれば、
測定者は走査中に試料表面が加工されてゆく様子を、ほ
ぼリアルタイムに観察することができる。
【0086】上記(8)及び(10)の構成によれば、
第1の表示形態で表示された測定像上にマウス等で加工
すべき点或いは線を書き込んで第2の表示形態で表示
し、加工走査開始後上記点或いは線の加工終了部分を第
3の表示形態に変更して表示するので、加工進捗状況を
測定者に明確に告知することができる。また、上記
(9)の構成によれば、第1の色で表示された測定像上
にマウス等で加工すべき点或いは線を書き込んで第2の
色で表示し、加工走査開始後上記点或いは線の加工終了
部分を第3の色に変更して表示するので、測定者は表示
手段を見れば加工進捗状況を正確に把握することができ
る。
【0087】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、マウス
等の位置指定デバイスの動き、またはメモリに格納され
ている描画パターンに対して、加工走査がどこまで進ん
でいるのかが測定者に容易に観察できる走査型プローブ
顕微鏡加工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例としてSTMに応用した
走査型プローブ顕微鏡加工装置の構成を示した図であ
る。
【図2】試料に対する探針のXY走査を示した図であ
る。
【図3】ホストコンピュータのディスプレイ上の256
×256画素を示した図である。
【図4】加工走査が進むに従い試料形状が変化していく
トップビュー濃淡像の様子を示したもので、(a)は加
工したい線の各座標を示した図、(b)は加工測定走査
が127ラインまで達した時点の各座標を示した図、
(c)は加工測定走査が130ラインまで達した時点の
各座標を示した図である。
【図5】図4(a)に示された加工したい線の各座標に
対するビットメモリの構成を示した図である。
【図6】この発明の第1の実施例による加工測定モード
準備段階の動作を説明するフローチャートである。
【図7】加工測定走査の動作を説明するフローチャート
である。
【図8】この発明の第2の実施例による加工測定走査の
動作を説明するフローチャートである。
【図9】この発明の第3の実施例としてAFM/STM
に応用した走査型プローブ顕微鏡加工装置の構成を示し
た図である。
【図10】この発明の第3の実施例による測定、加工測
定の動作を説明するフローチャートである。
【図11】この発明の第4の実施例による加工の動作を
説明するフローチャートである。
【図12】加工走査が進むに従い試料形状が変化してい
くトップビュー濃淡像の様子を示したもので、(a)は
加工したい線の各座標を示した図、(b)は加工走査が
3番目のXY座標まで達した時点の各座標を示した図、
(c)は加工走査が8番目のXY座標まで達した時点の
各座標を示した図である。
【図13】(a)はメモリ24のX領域を示した図、
(b)はメモリ24のY領域を示した図である。
【図14】この発明の第5の実施例による加工の動作を
説明するフローチャートである。
【図15】従来の走査型プローブ顕微鏡の構成を示した
図である。
【図16】従来の他の走査型プローブ顕微鏡の構成を示
した図である。
【符号の説明】
1…CPUモニタ、2、24…メモリ、3、22…マウ
ス(ポインティングデバイス)、4、27…X走査部、
5、28…Y走査部、6、26…Z制御部、7、29…
トンネル電流検出部、8、32…XYZ駆動圧電体、
9、30…探針、10、31…試料、11…バイアス電
源、21…ホストコンピュータ、23…マイクロコンピ
ュータ(マイコン)、25…バイアス電圧発生部、25
a…バイアスD/Aコンバータ、26a…ZサーボA/
Dコンバータ、26b…ZサーボD/Aコンバータ、2
7a…X走査D/Aコンバータ、28a…Y走査D/A
コンバータ、33…探針変位検出部、34…カンチレバ
ー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブや試料を微動させるための圧電
    体と、 上記プローブを通じて試料に加工を施す加工手段と、 上記プローブによって検出される試料表面情報に基いて
    上記圧電体をZ方向に変形させる制御手段と、 上記圧電体をXY方向に走査変形させる走査手段と、 少なくとも1つ以上の加工所望XY座標を記憶する記憶
    手段と、 第1の表示形態で表示される上記試料表面形状と、第2
    の表示形態で表示される加工所望XY座標とを別々に若
    しくは重ね合わせて表示する表示手段とを具備し、 上記制御手段及び上記走査手段によって、Z制御及びX
    Y走査しながら、試料表面形状を測定して上記表示手段
    に表示を行うと共に、上記記憶手段に記憶された試料表
    面の少なくとも1つ以上のXY座標に於いて、上記加工
    手段によって加工動作を行うことを特徴とする走査型プ
    ローブ顕微鏡加工装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段及び上記走査手段によって
    Z制御及びXY走査しながら、各XY座標に於いて、試
    料凹凸を測定して上記表示手段に表示を行うと同時に、
    上記記憶手段に記憶された試料表面の加工所望XY座標
    に於いては、上記加工手段によって加工動作を行ってか
    ら、試料凹凸を測定することを特徴とする請求項1に記
    載の走査型プローブ顕微鏡加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡
    加工装置に於いて、上記制御手段及び上記走査手段によ
    ってZ制御及びXY走査を同一ラインで2回繰り返しな
    がら、同一ラインの1回目走査時は、上記記憶手段に記
    憶された試料表面の加工所望XY座標に於いて上記加工
    手段によって加工動作を行い、上記同一ラインの2回目
    走査時は、試料凹凸を測定して上記表示手段に表示を行
    うことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡加工装置。
JP2424495A 1995-02-13 1995-02-13 走査型プローブ顕微鏡加工装置 Withdrawn JPH08220107A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007010599A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Jeol Ltd 走査形プローブ顕微鏡
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