JP2002098620A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JP2002098620A
JP2002098620A JP2000294035A JP2000294035A JP2002098620A JP 2002098620 A JP2002098620 A JP 2002098620A JP 2000294035 A JP2000294035 A JP 2000294035A JP 2000294035 A JP2000294035 A JP 2000294035A JP 2002098620 A JP2002098620 A JP 2002098620A
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probe
scanner
displacement
probes
sample surface
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JP2000294035A
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Katsunori Honma
克則 本間
Akira Egawa
明 江川
Tatsuya Miyatani
竜也 宮谷
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q70/00General aspects of SPM probes, their manufacture or their related instrumentation, insofar as they are not specially adapted to a single SPM technique covered by group G01Q60/00
    • G01Q70/06Probe tip arrays

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  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査型プローブ顕微鏡において、大面積を短
時間で走査するために、複数のプローブを備え、かつ、
簡便な装置構成とする。 【解決手段】 走査型プローブ顕微鏡において、複数の
プローブ104と、プローブと同数の変位検出手段10
7と、変位検出手段107によって得られるプローブと
同数の変位信号を増幅変調し、スキャナ101(b)に順
番にフィードバック信号として入力する順次フィードバ
ック回路109とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】先鋭化された先端部を有する
プローブと、プローブの変位量を検出する変位検出手段
と、プローブを試料表面に対してXYZ方向に3次元的
に相対走査するスキャナと、変位検出手段によって得ら
れる変位信号を増幅変調し、スキャナのZ軸にフィード
バック信号として入力するフィードバック回路と、スキ
ャナのXY軸に印加する電圧を元に試料表面のXY座標
を構成し、スキャナのZ軸に入力するフィードバック信
号を試料表面の高さ情報としてXY座標にマッピングし
試料表面形状を再現する試料表面形状再現手段と、から
なる走査型プローブ顕微鏡(SPM)に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、機
械的探針(以下、プローブと呼ぶ)によって試料表面を
走査し、プローブと試料表面との間に働く相互作用を検
出することによって、試料表面の物理量をnm(10−
6m)以下の極めて高い分解能で観察する装置である。
例えば、走査型プローブ顕微鏡(SPM)の一つとして
代表的な原子間力顕微鏡(AFM)では、プローブと試
料表面の間に働く原子間力などをプローブのたわみ量変
化という情報で検出し、このたわみ量を一定となるよう
にZスキャナに電圧を印加し、この印加電圧を高さ情報
とすることによって試料の表面形状を再現し観察するこ
とができる。この走査型プローブ顕微鏡の装置は、一般
的には主に1つのスキャナと、1つのプローブと、プロ
ーブ変位検出装置とからなる。具体的な一例としては、
スキャナの上に試料台を設けて試料を載せる。プローブ
は試料表面直上に配置し、プローブの上側にプローブ変
位検出装置を配置する。観察は、試料をスキャナによっ
てXY方向に走査して行う、という構成が挙げられる。
こうした構成を持つ走査型プローブ顕微鏡は、試料表面
の微小な範囲(1〜100μm)を、高分解能で観察す
るには最適の装置である。
【0003】しかしながら、ここ数年、半導体ウェハ上
の微細構造や、ディスクのスタンパやレプリカの表面状
態を観察する用途が要求されるようになってきた。こう
した用途では大きな走査範囲(100μm〜1mm)が
必要とされ、大面積で試料表面を粗く走査して観察目標
を探し、その部分を詳細に観察測定する。このような試
料走査方法は、従来の構成の走査型プローブ顕微鏡では
対応できない。
【0004】そこで、プローブを複数装備して試料表面
の広い領域を観察しようとする試みが1990年代後半
頃から行われるようになってきた。例えばS.C.Mi
nneらは、Appl.Phys.Lett.73(1
2)、1998、1742〜1744ページにおいて、
50個のカンチレバーを配して試料表面を観察する走査
型プローブ顕微鏡を開示している。
【0005】図4に、S.C.Minneらの開示して
いる走査型プローブ顕微鏡の模式図を示す。
【0006】XYスキャナ401上に、試料台402が
固定され、試料台402の上に試料403が搭載され
る。試料403の表面上方に、2個以上のプローブ40
4が設置される。図1では3個のプローブで構成してい
るが、S.C.Minneらは、50個のプローブを配
置を試みている。プローブ404はそれぞれプローブと
同数のZアクチュエータ405の自由端に固定される。
XYスキャナ401は、試料403と、プローブ404
のチップ先端を接近させるためのZステージ406に固
定される。プローブ404はプローブの曲がり変形量を
検出するための変位検出手段407に接続され、この変
位検出手段407にスキャナをXYZに制御するスキャ
ナコントローラ408が接続される。スキャナコントロ
ーラ408は、Zアクチュエータ405、スキャナ40
1、試料表面再現手段409に接続される。
【0007】この走査型プローブ顕微鏡の動作は次のよ
うなものである。試料403の表面と、プローブ404
のチップ先端を、Zステージ406により接近させる
と、試料表面と、チップ先端の相互作用(原子間力等)
によりプローブ404は変位する。この状態でスキャナ
コントローラ408によりXYスキャナ401にXYス
キャン信号を入力し、XY方向にラスタースキャンさせ
ると、試料401の表面の高さ変化に応じてプローブ4
04が変位する。プローブ404のそれぞれの変位は変
位検出手段407により変位信号として検出される。変
位信号はスキャナコントローラ408に入力され、スキ
ャナコントローラ408はこの変位信号が0となるよう
にそれぞれのZアクチュエータ405にフィードバック
信号を入力する。このフィードバック信号を、XYのス
キャン信号座標上にマッピングすることによって、試料
表面の形状を試料表面再現手段410により再現するこ
とができる。再現される試料表面は、プローブ404と
同数である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】S.C.Minneら
の装置は、大面積を短時間で走査するという点において
は有効な結果を得ることができる。この反面、プローブ
1つ1つがZ方向へ微動するアクチュエータを備えると
いう点で装置構成が複雑になると同時に、いくつかの短
所を併せ持つ。このプローブの固定部にはZnO等の圧
電膜によってバイモルフアクチュエータを形成し、それ
によってプローブを傾斜変位させプローブ先端(チッ
プ)をZ方向へ微動させる。この方法は、個々のプロー
ブがそれぞれにZアクチュエータを備えているため、応
答性が高く、高速で走査を可能とする点で優れている。
しかし、プローブの傾斜によってプローブ先端のチップ
が傾いてしまうため、サンプル表面の斜面形状とチップ
壁面が干渉し、観察像にアーティファクトが発生しやす
い。たとえば、サンプル表面のトレンチ構造にプローブ
チップが入り込むような状況では顕著である。また、プ
ローブを傾斜させるという構造上、Z方向への微動距離
が制限されるという問題もある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題点を解決し、
さらに、より簡単なシステムを提供するために、本発明
では、 自由端にチップを有するプローブと、前記プロ
ーブの変位量を検出する変位検出手段と、前記プローブ
を試料表面に対してXYZ方向に3次元的に相対走査す
るスキャナと、前記変位検出手段によって得られる変位
信号を増幅変調し、前記プローブの変位が前記試料に対
して一定になるように、前記スキャナのZ軸動作電極に
フィードバック信号として入力するフィードバック回路
と、前記スキャナのXY軸に印加する電圧を元に試料表
面のXY座標を構成し、前記スキャナのZ軸動作電極に
入力する前記フィードバック信号を試料表面の高さ情報
としてXY座標にマッピングし試料表面状態を再現する
試料表面再現手段と、からなる走査型プローブ顕微鏡に
おいて、前記プローブと前記変位検出手段は複数、か
つ、同数有り、前記複数の変位検出手段によって得られ
る前記複数のプローブと同数の変位信号を、増幅変調
し、該増幅変調した複数の信号を前記スキャナのZ軸動
作電極に順番に前記フィードバック信号として入力する
順次フィードバック回路と、を有することを特徴とする
走査型プローブ顕微鏡を発明した。
【0010】このような構成とすることにより、個々の
プローブにZアクチュエータを備える必要がなく、1つ
のXYZスキャナによって複数のプローブを走査し、そ
の一つ一つのプローブの変位信号を元としたフィードバ
ック信号を順番にスキャナに入力し、さらにこのフィー
ドバック信号をプローブと同数のXY座標上に順番にマ
ッピングしていくことによって、プローブと同数の試料
表面像を同時に再現することを可能とした。
【0011】
【発明の実施形態】以下に、本発明の走査型プローブ顕
微鏡の実施例について図に基づいて説明する。 (1)第1の実施例 図1は、本発明の走査型プローブ顕微鏡のうち、第1の
実施例を示した模式図である。図1において、スキャナ
101上に、試料台102が固定される。スキャナ10
1は、XYスキャナ101(a)と、Zスキャナ101
(b)から構成される。試料台102の上に試料103
が搭載される。試料103の表面上方に、2個以上のプ
ローブ104が配置される。図1では3個のプローブで
構成しているが、装置構成においてはその数を限定する
ものではない。プローブ104は基盤105に固定され
る。スキャナ101は、試料103とプローブ104の
チップ先端の距離を接近させるためのZステージ106
に固定される。プローブ104はプローブの曲がり変形
量を検出するための変位検出手段107に接続され、こ
の変位検出器107にスキャナ101をXYZに制御す
るスキャナコントローラ108が接続される。スキャナ
コントローラ108にはプローブ104の変位信号を、
増幅変調し、Zスキャナ101(b)に順番にフィード
バック信号として入力する順次フィードバック回路10
9が含まれる。スキャナコントローラ108は、Zアク
チュエータ105、スキャナ101、試料表面再現手段
110に接続される。なお、本実施例ではプローブ10
1の位置を固定とし、スキャナ101によって試料10
3をXYZ方向に走査する構成を示すが、試料103の
位置を固定としてプローブ104をスキャナ101によ
ってXYZ方向に走査する構成も可能である。
【0012】第1の実施例の動作は次のようなものであ
る(図示せず)。試料103の表面と、プローブ104
のチップ先端の距離を、Zステージ106により接近さ
せると、試料表面と、チップ先端の相互作用(原子間力
等)によりプローブ104は変位する。
【0013】まず、プローブ104が1個である場合を
考えて動作を説明する。プローブ104のチップ先端が
試料103の表面から原子間力により変位した状態でス
キャナコントローラ108によりXYスキャナ101
(a)にXYスキャン信号を入力し、XY方向にラスタ
ースキャンさせる。これにより試料表面に対しては、プ
ローブ104をXY方向にラスタースキャンさせること
になり、試料101の表面の高さ変化に応じてプローブ
104が変位する。プローブ104のそれぞれの変位は
変位検出手段107により変位信号として検出される。
変位信号はフィードバック回路109に入力され、フィ
ードバック回路109はこの変位信号が0となるように
Zスキャナ101(b)を制御する。この制御信号を、
XYのスキャン信号座標上にマッピングすることによっ
て、試料表面の形状を試料表面再現手段110により再
現することができる。
【0014】次にプローブ104が3個ある場合の動作
を説明する。3個のプローブをそれぞれ、104
(a)、104(b)、104(c)とする。Zステー
ジ106により、すべてのプローブが試料103表面と
の相互作用により変位するまで、試料103をプローブ
104のチップに接近させる。この状態でスキャナコン
トローラ108によりスキャナ101にXYスキャン信
号を入力し、スキャナ101をラスタースキャンさせ
る。これにより試料表面に対してはプローブ104
(a)、104(b)、104(c)をXY方向に同時
にラスタースキャンさせることになり、試料101の表
面の高さ変化に応じてプローブ104(a)、104
(b)、104(c)が変位する。プローブ104
(a)、104(b)、104(c)のそれぞれの変位
は変位検出手段107により変位信号として検出され、
この変位信号は順次フィードバック回路109に入力さ
れる。プローブが1個の場合では、順次フィードバック
回路109はこの変位信号が0となるようにZスキャナ
101(b)を制御する。プローブが3個の場合、まず
プローブ104(a)の変位信号が0となるように順次
フィードバック回路109によりフィードバック信号を
出力し、Zスキャナ101(b)を制御する。このフィ
ードバック信号を、XYのスキャン信号座標上にマッピ
ングすることによって、プローブ104(a)がスキャ
ンする試料表面の形状を試料表面再現手段110により
再現することができる。次に、順次フィードバック回路
109の内部経路を切り換えて、プローブ104(b)
の変位変位信号が0となるようにZスキャナ101
(b)を制御する。この制御信号を、XYのスキャン信
号座標上にマッピングすることによって、プローブ10
4(b)がスキャンする試料表面の形状を試料表面再現
手段110により再現することができる。同様にプロー
ブ104(c)の変位信号が0となるようにZスキャナ
101(b)を制御することで、プローブ104(c)
がスキャンする試料表面の形状を試料表面再現手段11
0により再現することができる。このようにスキャナコ
ントローラ108が参照する変位信号の切り換え動作を
プローブ104(a)、104(b)、104(c)で
順次行っていくことによって、それぞれのプローブがス
キャンする領域の試料表面形状を再現することができ
る。プローブ104の数が3個より多い場合も、同様に
動作させることで、各プローブがスキャンする領域の試
料表面形状を再現することができる。
【0015】図2は、図1で説明したフィードバック信
号の切り換え動作を、XYラスタースキャンのX方向1
ライン毎に行う場合を説明した模式図である。図2
(a)は、スキャナ101のXYラスタースキャンの動
作を上から見た状態である。1個の黒点は、試料103
の高さ情報(Zスキャナに印加するフィードバック信
号)を1個サンプリングするタイミング(1ピクセル)
を示している。図2(a)では、X方向に6ラインスキ
ャンし、各ラインで10回サンプリング(10ピクセル
サンプリング)する場合を想定する。図2(b)は、そ
れぞれのプローブがトレースするX方向1ラインあたり
の試料表面の形状を表し、黒点は、その形状のどの点の
高さ情報をサンプリングするかを示す。サンプリングす
るラインの順番を→→→で示す。図2(c)
は、それぞれのプローブでサンプリングされた高さ情報
をXYのスキャン信号座標上にマッピングした場合の、
試料表面形状を意味する。図2(c)により、プローブ
が3個の場合、1個のスキャナによって3箇所の試料表
面が再現されることが説明される。たとえば、スキャナ
のスキャン領域が100μm×100μmである場合
は、プローブ3個であれば100μm×300μmの領
域の試料表面形状を再現することができる。図2では6
ラインによって説明しているため、それぞれのプローブ
で得られる試料表面の高さ情報は2ライン分にすぎない
が、たとえば、スキャンライン数が2048ラインであ
る場合は、それぞれのプローブで得られる試料表面の高
さ情報は約682ライン分となり、ライン間ピッチは
0.15μmとなる。CD−ROMのスタンパ等の広い
領域を高速でスキャンし、欠陥部分を探索するといった
用途では充分機能する分解能となる。
【0016】また仮に、プローブが10個、スキャナの
スキャン領域が100μm×100μmである場合、1
00μm×1mmの領域の試料表面形状を再現すること
ができる。総ライン数を2048とすれば、1個の再現
試料表面あたりのライン数は204ラインとなる。この
時、ライン間ピッチは0.5μmとなる。
【0017】図3は、図1でフィードバック信号の切り
換え動作を、XYラスタースキャンのX方向の1ピクセ
ル毎に行った場合を説明した模式図である。図3(a)
は、スキャナ101のXYラスタースキャンの動作を上
から見た状態である。1個の黒点は、図2と同様、試料
103の高さ情報(Zスキャナに印加するフィードバッ
ク信号)を1個サンプリングするタイミング(1ピクセ
ル)を示している。図3(a)では、X方向に5ライン
スキャンし、各ラインで10回サンプリング(10ピク
セルサンプリング)する場合を想定する。図3(b)
は、それぞれのプローブがトレースするX方向1ライン
あたりの試料表面の形状を表し、黒点は、その形状のど
の点の高さ情報をサンプリングするかを示す。1ライン
毎にフィードバック信号を切り換える場合とは異なり、
1ピクセル毎にフィードバック信号を切り換えるため、
実際の動作としては、Zスキャナ101(b)にフィー
ドバック信号が入力されると同時にサンプリングが行わ
れる。サンプリングするピクセルの順番を→→→
で示す。図3(c)は、それぞれのプローブでサンプ
リングされた高さ情報をXYのスキャン信号座標上にマ
ッピングした場合の、試料表面形状を意味する。図3
(c)により、プローブが3個の場合、1個のスキャナ
によって3箇所の試料表面が再現されることが説明され
る。たとえば、スキャナのスキャン領域が100μm×
100μmである場合は、プローブ3個であれば100
μm×300μmの領域の試料表面形状を再現すること
ができる。図3では、図2と異なり変位信号の切り換え
動作を1ピクセル毎に行うため、再現される3箇所の試
料表面は、1ピクセル分ずつずれていく。図3では12
ピクセルによって説明しているため、それぞれのプロー
ブで得られる試料表面の高さ情報は1ラインあたり4ピ
クセルにすぎないが、たとえば、1ラインスキャンあた
りのピクセル数を2048個とする場合は、それぞれの
プローブで得られる試料表面の高さ情報は約682ピク
セル/1ラインとなり、ピクセル間ピッチは0.15μ
mとなる。これは、CD−ROMのスタンパ等の広い領
域を高速でスキャンし、欠陥部分を探索するといった用
途では充分機能する分解能となる。
【0018】以上説明したように、自由端にチップを有
するプローブと、プローブの変位量を検出する変位検出
手段と、プローブを試料表面に対してXYZ方向に3次
元的に相対走査するスキャナと、変位検出手段によって
得られる変位信号を増幅変調し、スキャナのZ軸にフィ
ードバック信号として入力するフィードバック回路と、
スキャナのXY軸に印加する電圧を基に試料表面のXY
座標を構成し、スキャナのZ軸にフィードバックする電
圧信号を試料表面の高さ情報としてXY座標にマッピン
グし試料表面状態を再現する試料表面再現手段と、から
なる走査型プローブ顕微鏡において、プローブと変位検
出手段は複数、かつ、同数有り、変位検出手段によって
得られるプローブと同数の変位信号を、増幅変調し、ス
キャナに順番にフィードバック信号として入力する順次
フィードバック回路と、を有する走査型プローブ顕微鏡
を考案した。
【0019】
【発明の効果】本願発明の構成とすることにより、個々
のプローブ毎にZアクチュエータを備える必要がなく、
1つのXYZスキャナによって複数のプローブを走査
し、その一つ一つのプローブの変位信号を元としたフィ
ードバック信号を順番にスキャナに入力し、さらにこの
フィードバック信号をプローブと同数のXY座標上に順
番にマッピングしていくことによって、プローブと同数
の試料表面像を同時に再現することが可能となる。すな
わち、大面積を短時間でスキャンする走査型プローブ顕
微鏡を簡単な構成で実現することができる。
【0020】また一方、従来のスキャナを利用可能なた
め、S.C.Minneらの装置に見られるように、プ
ローブ先端のチップの傾きにより、サンプル表面の斜面
形状とチップ壁面が干渉し、観察像にアーティファクト
が発生しやすい、といった問題を避けることが出来、さ
らにZ方向への微動距離が制限されるという問題も発生
しない等の利点がある。
【0021】さらに、2個以上のプローブがアレイ化さ
れたプローブチップの設計/製作を想定した場合におい
て、個々のプローブにZアクチュエータを具備する必要
がなく、コストの安いプローブチップの提供を可能とす
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型プローブ顕微鏡のうち、第1の
実施例の構成の一例を示した模式図である。
【図2】本発明の走査型プローブ顕微鏡のうち、第1の
実施例の動作の一例を示した模式図である。
【図3】本発明の走査型プローブ顕微鏡のうち、第1の
実施例の動作の一例を示した模式図である。
【図4】従来の走査型プローブ顕微鏡の構成の一例を示
した模式図である。
【符号の説明】
101 ・・・スキャナ 101(a)・・・XYスキャナ 101(b)・・・Zスキャナ 102 ・・・試料台 103 ・・・試料 104 ・・・プローブ 104(a)・・・第1のプローブ 103(b)・・・第2のプローブ 104(c)・・・第3のプローブ 105 ・・・基盤 106 ・・・Zステージ 107 ・・・変位検出手段 108 ・・・スキャナコントローラ 109 ・・・順次フィードバック回路 110 ・・・試料表面再現手段 401 ・・・スキャナ 402 ・・・試料台 403 ・・・試料 404 ・・・プローブ 405 ・・・Zアクチュエータ 406 ・・・Zステージ 407 ・・・変位検出手段 408 ・・・スキャナコントローラ 409 ・・・試料表面再現手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮谷 竜也 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 Fターム(参考) 2F069 AA57 AA60 BB15 GG04 GG58 GG65 GG66 HH04 HH30 JJ08 LL03 MM24 MM32 MM34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自由端にチップを有するプローブと、 前記プローブの変位量を検出する変位検出手段と、 前記プローブを試料表面に対してXYZ方向に3次元的
    に相対走査するスキャナと、 前記変位検出手段によって得られる変位信号を増幅変調
    し、前記プローブの変位が前記試料に対して一定になる
    ように、前記スキャナのZ軸動作電極にフィードバック
    信号として入力するフィードバック回路と、 前記スキャナのXY軸に印加する電圧を元に試料表面の
    XY座標を構成し、前記スキャナのZ軸動作電極に入力
    する前記フィードバック信号を試料表面の高さ情報とし
    てXY座標にマッピングし試料表面状態を再現する試料
    表面再現手段と、からなる走査型プローブ顕微鏡におい
    て、 前記プローブと前記変位検出手段は複数、かつ、同数有
    り、 前記複数の変位検出手段によって得られる前記複数のプ
    ローブと同数の変位信号を、増幅変調し、該増幅変調し
    た複数の信号を前記スキャナのZ軸動作電極に順番に前
    記フィードバック信号として入力する順次フィードバッ
    ク回路と、を有することを特徴とする走査型プローブ顕
    微鏡。
  2. 【請求項2】 前記順次フィードバック回路によって任
    意の瞬間に前記スキャナに入力する前記フィードバック
    信号は、前記複数のプローブの変位信号のうち、必ず1
    個のプローブの変位信号を増幅変調したものであること
    を特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記試料表面形状再現手段は、前記複数
    のプローブと同数のXY座標を構成し、前記フィードバ
    ック信号を、前記複数のプローブの個々に対応するXY
    座標に順次マッピングして前記複数のプローブと同数の
    試料表面を再現することを特徴とする請求項1または2
    記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記スキャナのラスタスキャンの1ライ
    ンもしくは複数ライン毎に、前記フィードバック信号の
    元となる変位信号を発生する前記複数のプローブのうち
    の1個を順次選択し、前記フィードバック信号を前記複
    数のプローブの個々に対応するXY座標にマッピングし
    ていくことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
    載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記スキャナのラスタスキャン時に、プ
    ローブの前記変位信号の1サンプリングもしくは複数サ
    ンプリング毎に、前記フィードバック信号の元となる前
    記変位信号を発生する前記複数のプローブのうちの1個
    を順次選択し、前記フィードバック信号を前記複数のプ
    ローブの個々に対応するXY座標にマッピングしていく
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の走
    査型プローブ顕微鏡。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006220599A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Jeol Ltd 走査形プローブ顕微鏡
JP2007218803A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Research Institute Of Biomolecule Metrology Co Ltd 走査型プローブ顕微鏡システム及び観察方法
JP2008089510A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Research Institute Of Biomolecule Metrology Co Ltd 走査型プローブ顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡用のプローブ、及び検査方法
JP2008256511A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Asmo Co Ltd 表面検査装置及び表面検査方法
JP2009510456A (ja) * 2005-09-30 2009-03-12 ビーコ インストルメンツ インコーポレイテッド サンプルピッチを利用する走査型プローブ顕微鏡法及び装置

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