JPH0666512A - 走査型トンネル顕微鏡 - Google Patents
走査型トンネル顕微鏡Info
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- JPH0666512A JPH0666512A JP24402492A JP24402492A JPH0666512A JP H0666512 A JPH0666512 A JP H0666512A JP 24402492 A JP24402492 A JP 24402492A JP 24402492 A JP24402492 A JP 24402492A JP H0666512 A JPH0666512 A JP H0666512A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 探針の先端形状によって被測定試料の測定時
における測定データに誤差が生じるのを防止する。 【構成】 探針1の先端形状に応じて探針1の動きを補
正するために、直角な段差を有する凹部21aと、5°
毎に傾斜を持たせた凹部21b,21c,・・・を形成
した標準試料20を走査させて、この走査により得たサ
ンプリングデータを補正データとして補正データ記憶部
13に記憶させて、実際に試料2を測定した時に、この
補正データ記憶部13に記憶された補正データを読み出
して、比較器14により測定データと補正データと比較
して、この補正データにより補正することによって、探
針1の先端形状に応じて測定データに誤差が生じるのを
防止して、正確な測定を可能ならしめる構成としてい
る。
における測定データに誤差が生じるのを防止する。 【構成】 探針1の先端形状に応じて探針1の動きを補
正するために、直角な段差を有する凹部21aと、5°
毎に傾斜を持たせた凹部21b,21c,・・・を形成
した標準試料20を走査させて、この走査により得たサ
ンプリングデータを補正データとして補正データ記憶部
13に記憶させて、実際に試料2を測定した時に、この
補正データ記憶部13に記憶された補正データを読み出
して、比較器14により測定データと補正データと比較
して、この補正データにより補正することによって、探
針1の先端形状に応じて測定データに誤差が生じるのを
防止して、正確な測定を可能ならしめる構成としてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
に関し、特に探針の先端形状によって測定データに誤差
が生じるのを防止できるようにした走査型トンネル顕微
鏡に関するものである。
に関し、特に探針の先端形状によって測定データに誤差
が生じるのを防止できるようにした走査型トンネル顕微
鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】走査型トンネル顕微鏡は、探針と測定対
象とする試料表面との間に電圧を印加したときに、この
探針を試料表面に所定距離(例えば1nm程度)まで近
接させると、トンネル電流が流れる現象を利用し、この
トンネル電流が一定となるように探針の試料表面に対す
る間隔を制御しながら走査させて、この探針の高さ位置
の変位量を検出することによって、試料表面の凹凸形状
に関する情報を取得するものである。即ち、探針の先端
から根元に向かう軸線方向をZ軸とし、このZ軸に対し
て直交する平面内に含まれ、かつ相互に直交する位置関
係にある2方向をそれぞれX軸及びY軸とした空間座標
を設定し、この空間座標における探針の先端部のX,
Y,Zの座標値を取得して、CRTモニタに、試料表面
状態の鳥瞰図や、Z座標に対する輝度変調像等として表
示することによって、試料表面の極めて微細な凹凸形状
を解析するものである。
象とする試料表面との間に電圧を印加したときに、この
探針を試料表面に所定距離(例えば1nm程度)まで近
接させると、トンネル電流が流れる現象を利用し、この
トンネル電流が一定となるように探針の試料表面に対す
る間隔を制御しながら走査させて、この探針の高さ位置
の変位量を検出することによって、試料表面の凹凸形状
に関する情報を取得するものである。即ち、探針の先端
から根元に向かう軸線方向をZ軸とし、このZ軸に対し
て直交する平面内に含まれ、かつ相互に直交する位置関
係にある2方向をそれぞれX軸及びY軸とした空間座標
を設定し、この空間座標における探針の先端部のX,
Y,Zの座標値を取得して、CRTモニタに、試料表面
状態の鳥瞰図や、Z座標に対する輝度変調像等として表
示することによって、試料表面の極めて微細な凹凸形状
を解析するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、探針と試料
との間に流れるトンネル電流は、探針の先端形状により
変化する。今、図4に示したように、略90°の段差を
持った被測定試料Sを走査する場合において、探針Pの
先端部が十分に細くなっておれば、試料Sの段差に正確
に追従してZ軸方向に変位することになり、同図にT1
で示した軌跡を取る。ところが、図5に示したように、
探針Pの先端部が太い場合には、その中心部が段差を通
過してもなおトンネル電流が流れ続けることから、同図
にT2 の軌跡で変位することになる。このように、同じ
形状の試料を走査させているにも拘らず、探針の先端形
状によっては、得られる測定データに差が生じることに
なる。従って、正確な測定を可能ならしめるには、用い
られる探針の先端形状を厳格に一定の形状となるように
加工しなければならない。ただし、探針は極細のもので
あることから、その先端形状を厳格に一定となるように
形成するのは実質的に不可能である。このために、探針
の形状によって測定誤差が生じるのを防止できないとい
う問題点がある。
との間に流れるトンネル電流は、探針の先端形状により
変化する。今、図4に示したように、略90°の段差を
持った被測定試料Sを走査する場合において、探針Pの
先端部が十分に細くなっておれば、試料Sの段差に正確
に追従してZ軸方向に変位することになり、同図にT1
で示した軌跡を取る。ところが、図5に示したように、
探針Pの先端部が太い場合には、その中心部が段差を通
過してもなおトンネル電流が流れ続けることから、同図
にT2 の軌跡で変位することになる。このように、同じ
形状の試料を走査させているにも拘らず、探針の先端形
状によっては、得られる測定データに差が生じることに
なる。従って、正確な測定を可能ならしめるには、用い
られる探針の先端形状を厳格に一定の形状となるように
加工しなければならない。ただし、探針は極細のもので
あることから、その先端形状を厳格に一定となるように
形成するのは実質的に不可能である。このために、探針
の形状によって測定誤差が生じるのを防止できないとい
う問題点がある。
【0004】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解決するためになされたものであって、その目的とする
ところは、探針の先端部分の形状によって測定誤差が生
じるのを防止することにある。
解決するためになされたものであって、その目的とする
ところは、探針の先端部分の形状によって測定誤差が生
じるのを防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、探針の先端形状に応じて測定データ
を補正する補正手段を有し、この補正手段には所定の標
準形状を備えた標準試料を走査させて測定データの補正
値を作成して、被測定試料を走査させて得られた測定デ
ータをこの補正値によって補正する構成としたことをそ
の特徴とするものである。
ために、本発明は、探針の先端形状に応じて測定データ
を補正する補正手段を有し、この補正手段には所定の標
準形状を備えた標準試料を走査させて測定データの補正
値を作成して、被測定試料を走査させて得られた測定デ
ータをこの補正値によって補正する構成としたことをそ
の特徴とするものである。
【0006】
【作用】トンネル顕微鏡により測定される被測定試料の
表面形状は未知のものである場合と、既知のものである
場合とがある。例えば、光ディスクには、そのトラック
にピットが形成されるが、このピットは、略90°の凹
部からなるものであって、このピットが正規の形状とな
るように形成されているか否かの検査を行う必要があ
る。この検査はトンネル顕微鏡を用いて行うことができ
る。而して、ピットの理想形状は既知のものであり、し
かもその理想形状は一定のものである。本発明による走
査型トンネル顕微鏡は、以上のように、表面形状が既知
のものであって、しかも一定である被測定試料を測定す
る場合に好適に用いられる。
表面形状は未知のものである場合と、既知のものである
場合とがある。例えば、光ディスクには、そのトラック
にピットが形成されるが、このピットは、略90°の凹
部からなるものであって、このピットが正規の形状とな
るように形成されているか否かの検査を行う必要があ
る。この検査はトンネル顕微鏡を用いて行うことができ
る。而して、ピットの理想形状は既知のものであり、し
かもその理想形状は一定のものである。本発明による走
査型トンネル顕微鏡は、以上のように、表面形状が既知
のものであって、しかも一定である被測定試料を測定す
る場合に好適に用いられる。
【0007】而して、被測定試料の理想形状を有する標
準試料を用い、まず予めこの標準試料を走査させて、そ
の測定データを取得し、これを補正データとして補正手
段に記憶させておく。次に、この探針によって、実際に
試料を走査させてデータを取得して、この測定データと
補正手段に記憶されている補正データと比較する。ここ
で、補正データは、当該の探針によって理想形状を走査
させたものであるから、測定データが補正データと同じ
であれば、この測定試料における凹凸形状が理想形状で
あると推定される。また、補正データとして、理想形状
だけでなく、複数の形状のものをサンプリングしておけ
ば、測定試料の形状がどの部類に入るかを推定すること
ができるようになる。
準試料を用い、まず予めこの標準試料を走査させて、そ
の測定データを取得し、これを補正データとして補正手
段に記憶させておく。次に、この探針によって、実際に
試料を走査させてデータを取得して、この測定データと
補正手段に記憶されている補正データと比較する。ここ
で、補正データは、当該の探針によって理想形状を走査
させたものであるから、測定データが補正データと同じ
であれば、この測定試料における凹凸形状が理想形状で
あると推定される。また、補正データとして、理想形状
だけでなく、複数の形状のものをサンプリングしておけ
ば、測定試料の形状がどの部類に入るかを推定すること
ができるようになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、図1に走査型トンネル顕微鏡装置の
基本構成を示す。図中において、1は先端が鋭く尖った
針先を有する探針であり、この探針1は測定対象となる
試料2の表面に臨んでいる。探針1は、トライポッドヘ
ッド3において、相互に直角となるように配置された棒
状の微動用圧電素子4,5,6の交差部に取り付けられ
ている。圧電素子4は探針1をX軸方向に移動させるた
めのアクチュエータ、圧電素子5はY軸方向に移動させ
るためのアクチュエータ、圧電素子6はZ軸方向に移動
させるためのアクチュエータである。また、探針1は、
トライポッドヘッド3を介して図示しない手動操作装
置,ステッピングモータ,ストロークの大きな粗動用圧
電素子等からなる粗動機構によって、トンネル電流が検
出される距離まで移動させるようになっている。
に説明する。まず、図1に走査型トンネル顕微鏡装置の
基本構成を示す。図中において、1は先端が鋭く尖った
針先を有する探針であり、この探針1は測定対象となる
試料2の表面に臨んでいる。探針1は、トライポッドヘ
ッド3において、相互に直角となるように配置された棒
状の微動用圧電素子4,5,6の交差部に取り付けられ
ている。圧電素子4は探針1をX軸方向に移動させるた
めのアクチュエータ、圧電素子5はY軸方向に移動させ
るためのアクチュエータ、圧電素子6はZ軸方向に移動
させるためのアクチュエータである。また、探針1は、
トライポッドヘッド3を介して図示しない手動操作装
置,ステッピングモータ,ストロークの大きな粗動用圧
電素子等からなる粗動機構によって、トンネル電流が検
出される距離まで移動させるようになっている。
【0009】探針1を試料2に対面させて、この探針1
を試料2に近接させて行くと、そのの間が所定の間隔と
なったときに、トンネル電流が流れるが、このトンネル
電流はトンネル電流検出部7により検出され、検出され
たトンネル電流は電流・距離変換部8によって探針1と
試料2との間の距離に関する情報に変換される。ここ
で、探針1の試料2に対する間隔は一定に保持されるも
のであり、試料2に凹凸があると、その間の間隔が変化
してトンネル電流が変化する。このトンネル電流が変化
すると、電流・距離変換部8で検出されて、次段のサー
ボ回路9によって圧電素子6が作動して、探針1がZ軸
方向に変位して、それと試料2との間の距離が一定にな
るように制御される。
を試料2に近接させて行くと、そのの間が所定の間隔と
なったときに、トンネル電流が流れるが、このトンネル
電流はトンネル電流検出部7により検出され、検出され
たトンネル電流は電流・距離変換部8によって探針1と
試料2との間の距離に関する情報に変換される。ここ
で、探針1の試料2に対する間隔は一定に保持されるも
のであり、試料2に凹凸があると、その間の間隔が変化
してトンネル電流が変化する。このトンネル電流が変化
すると、電流・距離変換部8で検出されて、次段のサー
ボ回路9によって圧電素子6が作動して、探針1がZ軸
方向に変位して、それと試料2との間の距離が一定にな
るように制御される。
【0010】試料2の表面における探針1のX軸方向及
びY軸方向の走査はXY走査回路10により行なわれ
る。XY走査回路10はX軸方向用の圧電素子4とY軸
方向用の圧電素子5とに制御信号を与え、これによって
探針1のX軸方向,Y軸方向への2次元的な走査の制御
が行なわれる。
びY軸方向の走査はXY走査回路10により行なわれ
る。XY走査回路10はX軸方向用の圧電素子4とY軸
方向用の圧電素子5とに制御信号を与え、これによって
探針1のX軸方向,Y軸方向への2次元的な走査の制御
が行なわれる。
【0011】以上のようにして圧電素子4,5,6によ
り探針1がX,Y,Z方向に変位せしめられるが、これ
ら圧電素子4,5,6の負荷電圧、即ち各圧電素子の伸
縮量は空間座標値としてデータ処理手段11に伝送され
る。このデータ処理手段11は、記憶部11aと処理部
11bとから構成されており、記憶部11aは前述した
各空間座標値を取り込んで探針1の位置に関するデータ
として記憶し、また適宜のタイミングで記憶部11aか
らデータを処理部11bに読み出されて、この処理部1
1bで試料2の観測表面の凹凸形状についての画像処理
が行なわれ、モニタ12に試料2の表面凹凸形状が表示
される。
り探針1がX,Y,Z方向に変位せしめられるが、これ
ら圧電素子4,5,6の負荷電圧、即ち各圧電素子の伸
縮量は空間座標値としてデータ処理手段11に伝送され
る。このデータ処理手段11は、記憶部11aと処理部
11bとから構成されており、記憶部11aは前述した
各空間座標値を取り込んで探針1の位置に関するデータ
として記憶し、また適宜のタイミングで記憶部11aか
らデータを処理部11bに読み出されて、この処理部1
1bで試料2の観測表面の凹凸形状についての画像処理
が行なわれ、モニタ12に試料2の表面凹凸形状が表示
される。
【0012】ところで、探針1によって試料2の表面形
状を測定するに当っては、この探針1の先端形状によっ
て測定データが変化する。今、図2に示したように、試
料2が表面形状がほぼ90°の段差Sを持ったものであ
る場合において、探針1をX方向に走査させると、この
探針1の先端が十分に尖ったものであれば、段差Sの部
位でほぼ90°の角度で下降し、同図に実線で示したよ
うな軌跡を描くことになる。然るに、探針1の先端形状
が鈍いものであると、点線で示したように、緩やかに下
降したり、さらには仮想線で示したように、極めて緩慢
な動きを示すこともある。
状を測定するに当っては、この探針1の先端形状によっ
て測定データが変化する。今、図2に示したように、試
料2が表面形状がほぼ90°の段差Sを持ったものであ
る場合において、探針1をX方向に走査させると、この
探針1の先端が十分に尖ったものであれば、段差Sの部
位でほぼ90°の角度で下降し、同図に実線で示したよ
うな軌跡を描くことになる。然るに、探針1の先端形状
が鈍いものであると、点線で示したように、緩やかに下
降したり、さらには仮想線で示したように、極めて緩慢
な動きを示すこともある。
【0013】そこで、探針1の先端形状に応じて探針1
の動きを補正する。この補正は、当該の探針1を用いて
標準試料20を走査させることにより行う。ここで、標
準試料20は、図3に示したように、様々な角度の凹凸
形状を持ったもので形成される。即ち、直角な段差を有
する凹部21aと、5°毎に傾斜を持たせた凹部21
b,21c,・・・が形成されている。
の動きを補正する。この補正は、当該の探針1を用いて
標準試料20を走査させることにより行う。ここで、標
準試料20は、図3に示したように、様々な角度の凹凸
形状を持ったもので形成される。即ち、直角な段差を有
する凹部21aと、5°毎に傾斜を持たせた凹部21
b,21c,・・・が形成されている。
【0014】以上のように形成した標準試料20を走査
すると、当該の探針1に応じた各凹部21a,21b,
21c,・・・の形状のサンプリングデータが得られ
る。そこで、これらのデータを補正データとして補正デ
ータ記憶部13に記憶させるようにしている。この補正
データ記憶部13で記憶された補正データは、実際に試
料2を測定した時に、比較器14に読み出して、この比
較器14により測定データと補正データと比較して、こ
の補正データにより補正する。これによって、探針1の
先端形状に応じて測定データに誤差が生じるのを防止し
て、正確な測定を可能ならしめる構成としている。
すると、当該の探針1に応じた各凹部21a,21b,
21c,・・・の形状のサンプリングデータが得られ
る。そこで、これらのデータを補正データとして補正デ
ータ記憶部13に記憶させるようにしている。この補正
データ記憶部13で記憶された補正データは、実際に試
料2を測定した時に、比較器14に読み出して、この比
較器14により測定データと補正データと比較して、こ
の補正データにより補正する。これによって、探針1の
先端形状に応じて測定データに誤差が生じるのを防止し
て、正確な測定を可能ならしめる構成としている。
【0015】本実施例はこのように構成されるものであ
って、次にその作動について説明する。ここで、走査型
トンネル顕微鏡によって測定される試料2としては、既
知の凹凸形状のものであって、その理想形状としてはほ
ぼ90°の角度を持つものである。そこで、実際に試料
2の測定に先立って、まず標準試料20を走査させる。
そして、この標準試料20を走査したデータを補正デー
タ記憶部1に補正データとして記憶させておく。ここ
で、この補正データは理想形状を有する標準試料20か
ら90°から5°毎の傾斜を持った凹部21a,21
b,21c,・・・を走査したものである。
って、次にその作動について説明する。ここで、走査型
トンネル顕微鏡によって測定される試料2としては、既
知の凹凸形状のものであって、その理想形状としてはほ
ぼ90°の角度を持つものである。そこで、実際に試料
2の測定に先立って、まず標準試料20を走査させる。
そして、この標準試料20を走査したデータを補正デー
タ記憶部1に補正データとして記憶させておく。ここ
で、この補正データは理想形状を有する標準試料20か
ら90°から5°毎の傾斜を持った凹部21a,21
b,21c,・・・を走査したものである。
【0016】このように補正データを取得した後に、試
料2に探針1を近接させて、その走査を行い、測定デー
タを取得する。そして、この測定データはデータ処理部
11における記憶部11aに記憶され、この記憶部11
aから適宜のタイミングで読み出されて、処理部11b
で信号の処理が行われる。然るに、データ処理部11に
おいて、記憶部11aから読み出された測定データは、
処理部11bの取り込む前に、まず比較器14におい
て、補正データ記憶部13に記憶されている補正データ
と比較して、どの角度の補正データと最も近いかを判定
する。この判定の結果、どの角度範囲に入るかが判定さ
れて、処理部11bにおいて画像処理が行なわれ、モニ
タ12に試料2の表面凹凸形状が表示される。これによ
って、探針1の先端の形状による誤差を生じることな
く、試料2の凹凸形状を5°単位で正確に測定できる。
料2に探針1を近接させて、その走査を行い、測定デー
タを取得する。そして、この測定データはデータ処理部
11における記憶部11aに記憶され、この記憶部11
aから適宜のタイミングで読み出されて、処理部11b
で信号の処理が行われる。然るに、データ処理部11に
おいて、記憶部11aから読み出された測定データは、
処理部11bの取り込む前に、まず比較器14におい
て、補正データ記憶部13に記憶されている補正データ
と比較して、どの角度の補正データと最も近いかを判定
する。この判定の結果、どの角度範囲に入るかが判定さ
れて、処理部11bにおいて画像処理が行なわれ、モニ
タ12に試料2の表面凹凸形状が表示される。これによ
って、探針1の先端の形状による誤差を生じることな
く、試料2の凹凸形状を5°単位で正確に測定できる。
【0017】ここで、補正データは前述したように、標
準試料20として90°及び5°毎の角度を持った凹部
21a,21b,21c,・・・を用いて作成するよう
にしたが、例えば規則的に配列されている凹凸形状が正
しい形状となっているか否かを測定するには、標準試料
としては、理想形状のもののみを設けたものを用い、こ
の標準試料を走査させて、補正データとして記憶させて
おき、試料を測定して得たデータを補正データとして記
憶させておき、実際の測定データをこの補正データと比
較して、所定の範囲内に入っているか否かの判定を行う
ようにすれば良い。また、標準試料20に設けた5°毎
の凹部21a,21b,21c,・・・等から得た補正
データに基づいて、一定の補正係数を演算して、実測デ
ータをこの補正係数により補正することもできる。
準試料20として90°及び5°毎の角度を持った凹部
21a,21b,21c,・・・を用いて作成するよう
にしたが、例えば規則的に配列されている凹凸形状が正
しい形状となっているか否かを測定するには、標準試料
としては、理想形状のもののみを設けたものを用い、こ
の標準試料を走査させて、補正データとして記憶させて
おき、試料を測定して得たデータを補正データとして記
憶させておき、実際の測定データをこの補正データと比
較して、所定の範囲内に入っているか否かの判定を行う
ようにすれば良い。また、標準試料20に設けた5°毎
の凹部21a,21b,21c,・・・等から得た補正
データに基づいて、一定の補正係数を演算して、実測デ
ータをこの補正係数により補正することもできる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、探針の
形状に応じて測定データを補正する補正手段を有し、こ
の補正手段には標準試料を走査させることにより測定デ
ータの補正値を作成して、被測定試料を走査させて得ら
れた測定データをこの補正値によって補正する構成とし
たので、被測定試料の表面形状が既知のものである場合
には、探針の先端形状の如何に拘らず、被測定試料の凹
凸形状を正確に測定できるようになる。
形状に応じて測定データを補正する補正手段を有し、こ
の補正手段には標準試料を走査させることにより測定デ
ータの補正値を作成して、被測定試料を走査させて得ら
れた測定データをこの補正値によって補正する構成とし
たので、被測定試料の表面形状が既知のものである場合
には、探針の先端形状の如何に拘らず、被測定試料の凹
凸形状を正確に測定できるようになる。
【図1】本発明の一実施例を示す走査型トンネル顕微鏡
の構成説明図である。
の構成説明図である。
【図2】試料表面の凹凸形状と、探針の先端形状による
測定データの誤差を示す説明図である。
測定データの誤差を示す説明図である。
【図3】標準試料の表面形状を示す断面図である。
【図4】探針の先端形状が正規の状態に形成されている
場合における試料表面の走査ラインを示す説明図であ
る。
場合における試料表面の走査ラインを示す説明図であ
る。
【図5】探針の先端形状が正規な状態とはなっていない
場合における試料表面の走査ラインを示す説明図であ
る。
場合における試料表面の走査ラインを示す説明図であ
る。
1 探針 2 試料 3 トライポッドヘッド 4,5,6 微動用圧電素子 7 トンネル電流検出部 8 電流・距離変換部 9 サーボ回路 10 XY走査回路 11 データ処理手段 13 補正データ記憶部 14 比較器 20 標準試料 21a,21b,21c,・・・ 凹部
Claims (1)
- 【請求項1】 被測定試料に近接して配置される探針
と、この探針と試料との間にトンネル電流を生じさせる
ための電圧を加える電圧印加手段と、前記トンネル電流
を測定する測定手段と、測定されたトンネル電流が一定
となるように前記探針と前記試料との間の距離を制御す
る制御手段と、前記探針を前記試料表面に沿って走査さ
せる走査手段と、前記探針で得られた試料表面のデータ
を記録・処理するデータ処理手段とを備えた走査型トン
ネル顕微鏡において、前記探針の先端形状に応じて測定
データを補正する補正手段を有し、この補正手段には所
定の標準形状を備えた標準試料を走査させて測定データ
の補正値を作成して、被測定試料を走査させて得られた
測定データをこの補正値によって補正する構成としたこ
とを特徴とする走査型トンネル顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24402492A JPH0666512A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 走査型トンネル顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24402492A JPH0666512A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 走査型トンネル顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0666512A true JPH0666512A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=17112579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24402492A Pending JPH0666512A (ja) | 1992-08-21 | 1992-08-21 | 走査型トンネル顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0666512A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08220108A (ja) * | 1995-02-16 | 1996-08-30 | Natl Res Inst For Metals | Spm画像用の探針形状の決定方法と、これを用いた画 像補正法 |
US6799582B2 (en) | 2000-11-16 | 2004-10-05 | Yoon-Hoi Kim | Cosmetic container |
KR20160015840A (ko) * | 2014-07-31 | 2016-02-15 | 삼성전자주식회사 | 전도성 원자힘 현미경 장치 및 전도성 원자힘 현미경 장치의 동작 방법 |
-
1992
- 1992-08-21 JP JP24402492A patent/JPH0666512A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08220108A (ja) * | 1995-02-16 | 1996-08-30 | Natl Res Inst For Metals | Spm画像用の探針形状の決定方法と、これを用いた画 像補正法 |
US6799582B2 (en) | 2000-11-16 | 2004-10-05 | Yoon-Hoi Kim | Cosmetic container |
KR20160015840A (ko) * | 2014-07-31 | 2016-02-15 | 삼성전자주식회사 | 전도성 원자힘 현미경 장치 및 전도성 원자힘 현미경 장치의 동작 방법 |
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