JPH08217802A - 低重合物および未反応物を低減した重合体の製造方法 - Google Patents

低重合物および未反応物を低減した重合体の製造方法

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JPH08217802A
JPH08217802A JP2952095A JP2952095A JPH08217802A JP H08217802 A JPH08217802 A JP H08217802A JP 2952095 A JP2952095 A JP 2952095A JP 2952095 A JP2952095 A JP 2952095A JP H08217802 A JPH08217802 A JP H08217802A
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JP
Japan
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polymerization
water
polymer
soluble polymer
aqueous solution
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JP2952095A
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English (en)
Inventor
Tokihiro Yokoi
時浩 横井
Takashi Fujisawa
隆志 藤沢
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は粘着性、増粘性、凝集性に優れた低重
合物および未反応物が少ない水溶性重合体の製造方法を
提供する。 【構成】分子量10,000以下の低重合物および未反
応物が低減された水溶性重合体を製造するにあたり、
(1)重合率が90%に達した時点で重合系の粘度が1
0万cps以上となるように水溶液重合を行う工程、
(2)重合率が95%を越えるまで引き続き重合を行う
工程、(3)得られた水溶性重合体を限外濾過する工
程、を含む工程を実施することを特徴とする水溶性重合
体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着剤、増粘剤、凝集
剤として優れた低重合物および未反応物を低減した重合
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル酸に代表される水溶性重合性単
量体を用いた水溶性重合体は粘着性、増粘性、凝集性を
利用してパップ剤、粘着剤、増粘剤、紙力増強剤、硬化
剤、凝集剤等に利用されている。
【0003】水溶性重合体の製法としては、塊状重合
法、懸濁重合法、乳化重合法、スラリー重合法、水溶液
重合法等が挙げられるが、溶剤の除去、溶剤の安全性、
乳化剤の混入と言った問題から水溶液重合法が良く行わ
れている。
【0004】水溶液重合法によれば、アクリル酸等の水
溶性重合性単量体の水溶液にラジカル開始剤を添加し必
要により適度に加熱することによって重合反応を行う
と、(メタ)アクリル酸(塩)系重合体が粘性を有する
含水物として得られる。必要であればこの含水物を減圧
乾燥、熱風乾燥等により乾燥し、更に粉砕することによ
って粉末状重合体を得ることができる。
【0005】しかし従来の方法によって得られた水溶性
重合体はパップ剤、粘着剤、増粘剤、凝集剤として十分
満足すべきものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情に着目してなされたものであって、その目的は、粘着
剤、増粘剤、凝集剤として優れた低重合物および未反応
物の少ない水溶性重合体の製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
について行った研究の結果、低重合物および未反応物を
低減することによって問題点を解消できることを見い出
し本発明を完成した。即ち本発明は、分子量10,00
0以下の低重合物および未反応物が低減された水溶性重
合体を製造するにあたり、(1)重合率が90%に達し
た時点で重合系の粘度が10万cps以上となるように
水溶液重合を行う工程、(2)重合率が95%を越える
まで引き続き重合を行う工程、(3)得られた水溶性重
合体を限外濾過する工程、を含む工程を実施することを
特徴とする水溶性重合体の製造方法である。
【0008】
【作用】本発明に係る製造方法は、上記の様に水溶性重
合性単量体を特定の条件で水溶液重合を行い、続いて限
外濾過を行うことによって得られる低重合物および未反
応物の少ない水溶性重合体を製造する技術を提供するも
のであり、それによってパップ剤、粘着剤、増粘剤、凝
集剤等として優れた性能を有することに成功したもので
ある。
【0009】本発明に係る水溶性重合体を構成する主た
る単量体は、水溶性を示す単量体であれば良く、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸等のカルボキシル基含有単量体;ビニルスルホ
ン酸、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、3−
(メタ)アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸等のスルホン酸基含有単量体;(メタ)アクリルアミ
ド、第三級ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系
単量体;グリセロールモノ(メタ)アリルエーテル等の
アリルエーテル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、アリルアルコール、3−メチル−3
−ブテン−1−オール(イソプレノール)、グリセロー
ルモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;
(メタ)アクリロニトリル等のニトリル系単量体;スチ
レンスルホン酸等のスチレン系単量体等が、これらは必
要により一種または二種以上を用いることができる。尚
アクリル酸ナトリウムの様に塩の状態で重合に用いるこ
とも出来る。
【0010】本発明における水溶液重合は水溶性単量体
の水溶液中に水溶性ラジカル開始剤を混合し、必要によ
り適宜加熱することで行われる。また本発明を妨げない
範囲であれば、メタノールやアセトン等の水溶性有機溶
媒を水溶液中に添加することは差し支えない。
【0011】上記重合法で得られた重合生成物は、必要
により減圧乾燥、熱風乾燥等で水分除去を行って、水溶
性重合体を得ることが出来る。
【0012】本発明における重合系の粘度とは水溶液重
合中にB型粘度計によって直接測定される粘度であっ
て、重合率が90%に達した時点で10万cps以上の
粘度を有することが必要である。重合系の粘度が10万
cps以下では低重合物が増加する。この段階で低重合
物は10%未満であることが好ましい。低重合物が10
%以上になると行程(3)における限外濾過の濾過速度
が著しく低下してしまう不都合が生じる。
【0013】本発明における工程(2)の終了時点は、
重合率が95%以上、好ましくは98%以上、であるこ
とが必要である。重合率が95%以下、即ち未反応物が
5重量%以上になると工程(3)における限外濾過の処
理時間が著しく長くなってしまう不都合が生じる。
【0014】本発明における重合率とは、重合系中に投
入した重合性単量体が重合物に転化した比率を言う。
【0015】本発明における限外濾過とは、必要により
適度に希釈された重合体水溶液を1〜1000nmの細
孔を持つ膜(限外濾過膜)を用いて低重合物および未反
応物を濾過除去することを言う。限外濾過膜として、東
ソー製UF−PSシリーズ、ミリポア製バイオマックス
膜、ミリポア製ペリコン2等が挙げられる。細孔の経
(分画分子量)は除去すべき低重合物量および未反応物
量によって任意に選定される。
【0016】本発明における低重合物とは、分子量が1
0,000以下の重合物であり、この含有量は10重量
%未満である。低重合物の含有量が10重量%以上にな
ると粘着性能、増粘性能、凝集性能が低下する。
【0017】本発明における未反応物とは、重合系中に
投入した重合性単量体が重合物に転化せずに残った単量
体を示し、その含有量は1.0重量%未満が好ましい。
未反応物が1.0重量%以上になると、粘着性能、増粘
性能、凝集性能が低下する。また未反応物の毒性の面か
らもこのましくない。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明は下記実施例によって制限を受けるもので
ない。尚下記実施例に採用した物性試験法は以下の通り
である。
【0019】重合系の粘度(cps):ブルックフィー
ルド回転粘度計 低重合物(重量%):ゲルパーミッションクロマトグラ
フィーの面積比から分子量10,000以下の低重合物
の含有率を求めた(カラム昭和電工製asahipak GMF-7MH
Q 検出器UV214nm) 未反応物(重量%):ゲルパーミッションクロマトグラ
フィーのピーク高さから求めた(カラム昭和電工製asah
ipak GMF-7MHQ 検出器UV214nm) (実施例1)温度計、窒素導入管、および還流冷却器を
備えた容量2.5リットルのニーダーにアクリル酸24
0gおよび水910gを仕込み、窒素置換を行なうとと
もに20℃に調節した。次に常圧下30rpmで攪拌し
ながら20重量%2,2’−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)2塩酸塩水溶液50gを加えた。20分で最大
温度(75℃)に達し、引き続き60分攪拌を続けた。
得られた重合体水溶液を、減圧下120℃で60分加熱
した。重合開始15分で重合率は90%に達し、その時
の重合系の粘度は250,000cpsであった。この
重合体水溶液100gを20倍希釈し、限外濾過膜(東
ソー分画分子量3万UV−2CS−30PS)で200
0gが400gになるまで5時間処理を行ない水溶性重
合体1を得た。この重合体水溶液に含まれる低重合物、
未反応物は固形分に対し6.2重量%、0.08重量%
であった。
【0020】(比較例1)温度計、窒素導入管、および
還流冷却器を備えた容量2.5リットルのニーダーにア
クリル酸240gおよび水910gを仕込み、窒素置換
を行なうとともに20℃に調節した。次に常圧下30r
pmで攪拌しながら20重量%2,2’−アゾビス(2
−アミジノプロパン)2塩酸塩水溶液50gを加えた。
20分で最大温度(75℃)に達し、引き続き60分攪
拌を続けた。得られた重合体水溶液を、減圧下120℃
で60分加熱し水溶性重合体2を得た。重合開始15分
で重合率は90%に達し、その時の重合系の粘度は25
0,000cpsであった。この重合体水溶液に含まれ
る低重合物、未反応物は固形分に対し7.5重量%、
1.44重量%であった。
【0021】(比較例2)温度計、窒素導入管、攪拌機
および還流冷却器を備えた容量5リットルの四つ口フラ
スコに水829gを仕込み、100℃まで昇温した。次
に1重量%2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン
2塩酸塩水溶液70gと30重量%アクリル酸水溶液を
60分にわたって常圧下、沸点温度にて連続的に滴下
し、攪拌下重合反応を行った。さらに1重量%2,2’
−アゾビス−2−アミジノプロパン2塩酸塩水溶液70
gを60分間常圧下沸点温度にて連続的に滴下し、滴下
終了後、系の沸点温度で30分間攪拌し重合反応を完了
した。得られた重合体水溶液を、減圧下120℃で60
分加熱し水溶性重合体3を得た。重合開始70分で重合
率は90%に達し、その時の重合系の粘度は42,00
0cpsであった。この重合体水溶液に含まれる低重合
物、未反応物は固形分に対し18.7重量%、0.45
重量%であった。
【0022】(比較例3)温度計、窒素導入管、攪拌機
および還流冷却器を備えた容量5リットルの四つ口フラ
スコに水829gを仕込み、100℃まで昇温した。次
に1重量%2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン
2塩酸塩水溶液70gと30重量%アクリル酸水溶液を
60分にわたって常圧下、沸点温度にて連続的に滴下
し、攪拌下重合反応を行った。さらに1重量%2,2’
−アゾビス−2−アミジノプロパン2塩酸塩水溶液70
gを60分間常圧下沸点温度にて連続的に滴下し、滴下
終了後、系の沸点温度で30分間攪拌し重合反応を完了
した。得られた重合体水溶液を、減圧下120℃で60
分加熱した。重合開始70分で重合率は90%に達し、
その時の重合系の粘度は42,000cpsであった。
この重合体水溶液91gを22倍希釈し、限外濾過膜
(東ソー分画分子量3万UV−2CS−30PS)で2
000gが400gになるまで10時間処理を行ない水
溶性重合体4を得た。この重合体水溶液に含まれる低重
合物、未反応物は固形分に対し15.2重量%、0.0
52重量%であった。
【0023】(パップ剤用基材の調製)表2に示した処
方に従ってパップ剤用基材の調製を行った。水溶性重合
体は得られたパップ剤用基材を不織布上に1mm厚に塗
布し、粘着性、増粘性および凝集性の評価を行った。
【0024】粘着性の評価はボールタックテストによっ
て行った。増粘性の評価は指触によって行った。凝集性
の評価は38℃(65%RH)で7日間静置した後の状
態を不織布への染み出しの有無を確認した。結果を表1
に示した。
【0025】表1で明らかなように、本発明の方法で得
られた低重合物および未反応物が少ない水溶性重合体
は、パップ剤として必要な性能である粘着性、増粘性お
よび凝集性に優れている。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば粘着性、増粘性、凝集性
に優れた低重合物および未反応物が少ない水溶性重合体
を得ることができる。そして本発明で得られる水溶性重
合体はその優れた性能をいかして、パップ剤の他、増粘
剤、粘着剤、紙力増強剤、硬化剤、凝集剤等として広く
活用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量10,000以下の低重合物およ
    び未反応物が低減された水溶性重合体を製造するにあた
    り、(1)重合率が90%に達した時点で重合系の粘度
    が10万cps以上となるように水溶液重合を行う工
    程、(2)重合率が95%を越えるまで引き続き重合を
    行う工程、(3)得られた水溶性重合体を限外濾過する
    工程、を含む工程を実施することを特徴とする水溶性重
    合体の製造方法。
JP2952095A 1995-02-17 1995-02-17 低重合物および未反応物を低減した重合体の製造方法 Pending JPH08217802A (ja)

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040518