JPH08217692A - 血管閉塞防止剤 - Google Patents

血管閉塞防止剤

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JPH08217692A
JPH08217692A JP7022863A JP2286395A JPH08217692A JP H08217692 A JPH08217692 A JP H08217692A JP 7022863 A JP7022863 A JP 7022863A JP 2286395 A JP2286395 A JP 2286395A JP H08217692 A JPH08217692 A JP H08217692A
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JP
Japan
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group
peptide
blood vessel
general formula
acid
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JP7022863A
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Atsushi Katada
淳 片田
Kozo Takiguchi
好三 瀧口
Yoshimi Sato
吉美 佐藤
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I): Pro−Ser−A−Gly−Asp−B−C (I) (式中、Aは中性アミノ酸、Bはトリプトファン又はフ
ェニルアラニン、Cは水酸基又はアミノ基を示す。)で
表されるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効
成分として含有する血管閉塞防止剤。 【効果】 血小板由来の血栓形成を強く抑制し、低濃度
で優れた血栓形成・再閉塞防止作用を有する。また、ア
ミノ酸からなるため、安全性という点においても優れて
おり、産業上極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管閉塞抑制剤に関
し、更に詳しくは血管移植術施行後、経皮的冠動脈形成
術施行後及び経皮的冠動脈再潅流術施行後の血管閉塞防
止、並びに体内での血小板由来血栓に起因する血管閉塞
防止を目的とした、血管閉塞防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、動脈硬化症等の血管病態に起因す
る血栓性の循環障害が急増している。特に、これらの血
栓が脳内動脈や心臓冠動脈で形成された場合には、脳梗
塞(脳塞栓)や狭心症・心筋梗塞等の虚血性疾患を引き
起こすが、これらの疾患の死亡率は非常に高く、社会的
に大きな問題になっている。現在臨床的には、ヘパリン
に代表される抗凝固剤やアスピリンに代表される抗血小
板薬が予防に用いられているが、出血傾向の助長という
重大な副作用に比して、予防薬としての薬効が期待され
るほど強くなく、現状では満足のいく医薬品は存在しな
い。
【0003】一方、これらの血栓症の原因となる血管病
変部を外科手術的に処置してしまおうとする試みも、近
年行われるようになってきている。病変が重大な場合に
は、いわゆるバイパス手術と呼ばれる人工血管移植や他
所の自己血管移植等による病変部の置き換えが行われて
いる。また、血管は温存できるが狭窄が強く、虚血症状
が見られたり、将来血管閉塞が起こる可能性がある場合
には、経皮的冠動脈形成術(PTCA)が行われる。こ
れは、病変部位にバルーンを挿入し物理的に狭窄血管を
押し広げる手術である。このような手術は、かなり一般
化してきており広く行われているが、その一方で術後の
再狭窄・再閉塞が問題化してきている。
【0004】このような血管損傷に由来する血管閉塞を
予防する物質に関する先行技術としては、血小板膜上の
フィブリノーゲン受容体に対するモノクローナル抗体を
用いた研究(Kiss R.G. et al., Arteriosclerosis and
Thrombosis, vol.14(1994),375-380; Krupski, W.C. e
t al., Journal of Vascular Surgery, vol.17(1993),
294-304等)や環状ペプチド型化合物(Ramjit, D.R. et
al., Journal of Pharmacology and Experimental The
rapeutics, vol.266(1993), 1501-1511; Rote, W.E. et
al., Journal of Cardiovascular Pharmacology, vol.
23(1994), 681-689)等が挙げられるが、モノクローナ
ル抗体は、作成に時間がかかること、抗原性の問題があ
ること、出血傾向を長期に渡り増強すること、血小板数
の減少を引き起こす可能性があること等、数多くの問題
点を抱えている。一方、環状ペプチド型化合物も同様に
出血傾向の持続という問題を抱えているだけでなく、化
合物の合成が困難であり、大量合成の際の収率が非常に
悪いという欠点を有している。また、非ペプチド性の化
合物を同様の目的で用いようとする考え方もあるが、非
天然型の有機化合物の場合は、毒性を無視できず、また
出血傾向を増強する傾向があるため、適当とはいえな
い。
【0005】虚血性疾患の直接の原因である血栓形成・
血管閉塞には多くのケースで、血小板活性化及び血小板
凝集が関係していると考えられている。血管が病変を起
こすと、血管内皮細胞の機能が損なわれ抗血栓性が失わ
れると共に、血管下基底膜の露出が起こりコラーゲン等
による血小板活性化が起こる。活性化された血小板は凝
集塊を形成すると共に、凝固系を活性化し血液凝固反応
を促進し、これらの作用が一体となって血栓を形成す
る。経皮的冠動脈形成術施行時にも全く同様のことが起
こっていると考えられる。即ち、バルーンによる狭窄部
位の拡張は同時に血管内面の擦過を起こすことになり、
物理的に血管内皮細胞が損傷を受けることになる。
【0006】このような血栓形成及び血管閉塞を防止す
るためには、抗凝固剤・抗血小板薬等が有用であると考
えられる。例えば、経皮的冠動脈形成術後の再狭窄予防
には、実際に臨床的に抗凝固剤であるヘパリンやワーフ
ァリンが用いられるケースが多いが、これらの薬剤には
血小板凝集を抑える作用がないため、必ずしも有効とは
いえず、また出血傾向の増強という副作用を引き起こし
てしまうため、問題も多い。また、抗血小板薬として、
アスピリンやジピリダモール等が用いられているが、有
効性は低いとされている。
【0007】これらの病変部、移植自己血管や移植人工
血管での血小板活性化には、基底膜コラーゲン、凝固系
活性化で生じたトロンビン、ずり応力及び異物との接触
等様々な系が関係していると考えられる。そこで、この
血小板凝集を抑えるためには、このような様々な活性化
機構を全てシャットアウトするような物質が望ましい。
更に、そのような物質はバイパス手術や経皮的冠動脈形
成術等、手術時及び手術後に使用されるため、出血傾向
を増強しないこと又は多少の出血時間の延長傾向は有し
ていても、薬剤投与中止後非常に速やかに止血能が正常
に戻るという性質が求められる。更に、手術後ある程度
の期間投与し続ける可能性があるため、低毒性であるこ
とも求められる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バイ
パス手術時又は手術後の移植血管の再閉塞、経皮的冠動
脈形成術施行後の再閉塞、経皮的冠動脈再潅流術施行後
の再閉塞等の予防、及び体内での血小板由来血栓に起因
する血管閉塞の防止を目的とした、投薬中止後非常に速
やかに止血能が正常に戻り、安全、強力で、かつ合成の
容易な血管閉塞防止剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述のように、血管病変
部、移植血管、経皮的冠動脈形成術後の様々な血小板活
性化要因を全てシャットアウトし、かつ出血時間を延長
しない安全で副作用の少ない化合物が血管閉塞抑制剤と
して望ましい。これらの点を考慮して、研究を進めた結
果、特定のペプチドが血管閉塞を有効に抑制すると共
に、出血傾向を増強しないこと、低毒性等、前記の条件
に適合することを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】即ち、本発明は、下記一般式(I): Pro−Ser−A−Gly−Asp−B−C (I) (式中、Aは中性アミノ酸、Bはトリプトファン又はフ
ェニルアラニン、Cは水酸基又はアミノ基を示す。)で
表されるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効
成分として含有する血管閉塞防止剤を提供する。
【0011】更に、本発明は、前記一般式(I)で表さ
れるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効成分
として含有する冠動脈再閉塞予防剤を提供する。この冠
動脈再閉塞予防剤は、経皮的冠動脈形成術(PTCA)
施行後或いは経皮的冠動脈潅流術(PTCR)施行後に
投与すること等によりそれら冠動脈の閉塞を抑制するこ
とができる。
【0012】更に、本発明は、前記一般式(I)で表さ
れるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効成分
として含有する移植血管閉塞抑制剤を提供する。この移
植血管閉塞抑制剤は移植した人工血管又は生体血管の開
存性を良好に維持することができる。前記一般式(I)
で表されるペプチドは、主にアミノ酸から構成される化
合物であり、非常に安全性が高いことを特徴とする。ま
た、体内での分解速度が非常に速いという特徴を有して
おり、体内への投与を中止すれば、すぐに止血能が回復
するという利点を有している。
【0013】前記一般式(I)においてAで示される
「中性アミノ酸」とは、グリシン、グリシン誘導体、プ
ロリン、プロリン誘導体又は側鎖に電荷のない基を有す
るアミノ酸を意味する。例えば、グリシン誘導体として
は、側鎖のアルキル基の炭素数が1〜10であるN−ア
ルキルグリシン等が、プロリン誘導体としては、環に置
換基、不飽和結合、ヘテロ原子を有するプロリン、又は
環の大きさの異なるプロリン誘導体等が挙げられる。
【0014】前記一般式(I)においてAで示される
「中性アミノ酸」がグリシン誘導体の場合、側鎖のアル
キル基の炭素数が1〜3であるN−アルキルグリシンが
好ましく、特にサルコシンが挙げられる。前記一般式
(I)においてAで示される「中性アミノ酸」が環に置
換基を有するプロリン誘導体の場合、置換基としては、
炭素数1〜3のアルキル基、アリール基、ハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルコキシ
基、炭素数2〜10のアシル基、ケト基、水酸基が挙げ
られる。これらのうち特に置換基として水酸基を有する
ヒドロキシプロリンが活性の点で好ましい。前記プロリ
ン誘導体のうち不飽和結合を有する誘導体としては、デ
ヒドロプロリンが挙げられる。環構成炭素原子がヘテロ
原子で置換された誘導体としてはチオプロリン等が挙げ
られる。また環の大きさの異なるプロリン誘導体として
は、環の大きさが3員環から8員環のものが好ましく、
例えばアゼチジンカルボン酸、ホモプロリン等が挙げら
れる。
【0015】前記一般式(I)においてAで示される
「中性アミノ酸」が 側鎖に電荷のない基を有するアミ
ノ酸の場合、側鎖として、アルキル基、アリール基、ヘ
テロアリール基、シクロアルキル基等が挙げられる。こ
のうち側鎖がアルキル基のものに関しては、水に対する
溶解性の点から直鎖型或いは分岐型のものが好ましく、
更に立体障害性を考えると炭素数1〜20のアルキル基
が好ましい。具体適な例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル
基が好ましい側鎖として挙げられる。これらの側鎖を持
つ好ましい中性アミノ酸の例としては、アラニン、バリ
ン、ノルバリン、ロイシン、ノルロイシン、ターシャル
ロイシン、イソロイシンが挙げられる。側鎖がアリール
基の場合、例えばフェニル基、ナフチル基又は置換基を
有するフェニル基又はナフチル基が挙げられる。好まし
い中性アミノ酸の例としてはフェニルグリシン、ナフチ
ルグリシン等を挙げることができる。側鎖がヘテロアリ
ール基の場合、当該ヘテロアリール基としては、例えば
フラニル基、テトラヒドロフラニル基、ピラニル基、チ
エニル基又は置換基を有するこれらのヘテロアリール基
が挙げられる。側鎖がシクロアルキル基の場合、当該シ
クロアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜7のシ
クロアルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロヘプチル基又は置換基を持つこれらのシ
クロアルキル基が挙げられる。側鎖にシクロアルキル基
を有する好ましい中性アミノ酸の例として、シクロヘキ
シルグリシンを挙げることができる。
【0016】本明細書において、アミノ酸、ペプチド、
保護基、その他に関して略号で表示する場合、国際純正
及び応用化学連合(IUPAC)、国際生化学連合(I
BU)の規定或いは該当分野における慣用記号に従うも
のとする。また、遺伝制御に直接関連のあるαー アミノ
酸に関して光学異性体がありうる場合は、特に明示しな
ければL体を示すものとする。
【0017】以下にその例を示す。 Asp : アスパラギン酸 Gly : グリシン Pro : プロリン Ser : セリン Trp : トリプトファン Hyp : ヒドロキシプロリン Tle : ターシャルロイシン Fmoc: 9-フルオレニルメトキシカルボニル But : t−ブチル OBut : t−ブチルエステル 前記一般式(I)で表されるペプチドは、市販のアミノ
酸を原料として、簡単な操作で容易に合成することがで
きる。即ち、ペプチド化学において通常用いられる方
法、例えば、「ザ ペプチド(The Peptides)」第1巻
〔Schroder and Luhke著, Academic Press, New York,
U.S.A.(1966年) 〕、「ペプチド合成の基礎と実験」
〔泉屋信夫ら著、丸善(株)(1985 年) 〕等に記載され
ている方法によって製造することが可能であり、液相法
及び固相法のいずれによっても製造できる。更に、カラ
ム法、バッチ法のいずれの方法も用いることができる。
【0018】ペプチド結合を形成するための縮合方法と
して、アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、カルボ
ジイミド法、カルボジイミド−アディティブ法、活性エ
ステル法、カルボニルイミダゾール法、酸化還元法、酵
素法、ウッドワード試薬Kを用いる方法等を例示するこ
とができる。なお、固相法での縮合反応は前記した方法
のうち、酸無水物法、カルボジイミド法及び活性エステ
ル法が主な方法として挙げられる。
【0019】更に、固相法でペプチド鎖を延長するとき
は、C末端アミノ酸を用いる有機溶媒に対して不溶な樹
脂等の支持体に結合させる。ここでは、アミノ酸を樹脂
に結合させる目的で官能基を導入した樹脂や、樹脂と官
能基の間にスペーサーを挿入したもの、更に条件によっ
て種々の箇所で切断できるハンドル(handle)と称する
鎖を導入した樹脂を目的に応じて用いることもできる。
このような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂等
のハロメチル樹脂、オキシメチル樹脂、4-(オキシメチ
ル)フェニルアセトアミドメチル樹脂、4-(オキシメチ
ル)フェノキシメチル樹脂、C末アミド化用樹脂等を挙
げることができる。
【0020】なお、これらの縮合反応を行う前に、通常
公知の手段によって当該縮合反応に関与しないカルボキ
シル基やアミノ基やアルギニン残基中のグアニジノ基等
の保護手段を施すことができる。また逆に当該縮合反応
に直接関与するカルボキシル基やアミノ基を活性化する
こともできる。保護手段に用いる保護基としては、有機
化学の分野において通常用いられている保護基、例えば
「プロテクティブ グループス イン オーガニック
シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)
〔Greene著、John Wiley & Sons, Inc.(1981年)〕等に
記載されている保護基によって保護することが可能であ
る。
【0021】セリン残基等の水酸基を含むアミノ酸残基
中の水酸基の保護基としては、例えばt−ブチル基、ベ
ンジル基、トリメチルシリル基、テトラヒドロピラニル
基等を挙げることができる。カルボキシル基の保護基と
しては、例えば各種のメチルエステル、エチルエステ
ル、ベンジルエステル、p−ニトロベンジルエステル、
t−ブチルエステル、シクロヘキシルエステル等の通常
公知の保護基を挙げることができる。
【0022】アミノ基の保護基としては、例えばベンジ
ルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、イ
ソボルニルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキ
シカルボニル基等を挙げることができる。カルボキシル
基の活性化されたものとしては、例えば、当該カルボキ
シル基に対応する酸無水物;アジド;ペンタフルオロフ
ェノール、2,4−ジニトロフェノール、シアノメチル
アルコール、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシコ
ハク酸イミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボキシミド、N−ヒドロキシフタルイミ
ド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等との活性エス
テル等を挙げることができる。
【0023】アミノ基の活性化されたものとしては、当
該アミノ基に対応するリン酸アミド等を挙げることがで
きる。ペプチド合成の際の縮合反応は、通常溶媒中で行
われる。当該溶媒としては、例えばクロロホルム、ジク
ロロメタン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、水、メタノ
ール等又はこれらの混合物を挙げることができる。ま
た、当該縮合反応の反応温度は、通常の場合と同様に、
−30℃〜50℃の範囲である。
【0024】更に、ペプチドの製造工程における保護基
の脱離反応の種類は、ペプチド結合に影響を与えずに保
護基を離脱させることができる限りにおいて、用いる保
護基の種類に応じて選択することができる。例えば、塩
化水素、臭化水素、無水フッ化水素、メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸
又はこれらの混合物等による酸処理;水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、ヒドラジン、ジエチルアミン、ピ
ペリジン等によるアルカリ処理;液体アンモニア中にお
けるナトリウム処理やパラジウム炭素による還元;及び
トリメチルシリルトリフラート、トリメチルシリルブロ
マイド等のシリル化剤による処理等が挙げられる。な
お、前記の酸又はシリル化剤処理による脱保護基反応に
おいては、アニソール、フェノール、クレゾール、チオ
アニソール、エタンジチオールの如きカチオン補足剤を
添加するのが脱保護基反応が効率的に実行されるという
点において好ましい。
【0025】なお、固相法で合成したペプチドの固相か
らの切断方法も通常公知の方法に従う。例えば、前記の
酸又はシリル化剤による処理等を当該切断方法として挙
げることができる。このようにして製造された前記一般
式(I)で表されるペプチドに対しては、前記の一連の
反応の終了後に通常公知の分離、精製手段を駆使するこ
とができる。例えば、抽出、分配、再沈澱、再結晶、カ
ラムクロマトグラフィー等によって、より純粋な形でペ
プチドを収得することができる。
【0026】また、前記一般式(I)で表されるペプチ
ドの塩としては、前記ペプチドの製造工程における反応
条件によって得られるものが挙げられ、具体的には塩
酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との塩;ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸と
の塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;
カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム、
エタノールアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン等のアミン類との塩等を挙げることができ、本
発明では薬学的に許容される塩を使用する。
【0027】本発明の血管閉塞防止剤は、前記一般式
(I)で表されるペプチド又はその塩を有効成分とする
ものであり、心筋梗塞に代表される体内での様々な血小
板由来の血栓症や血管閉塞症の予防、治療及び再発防止
に有効である。血栓症の病歴がある場合又は動脈硬化症
等の血管病変が重大で血栓症に至る可能性がある場合に
は、本発明の血管閉塞防止剤を服用することで血栓症や
血管閉塞の発症を予防することができる。この場合、前
記一般式(I)で表されるペプチドの量を、通常の臨床
検査で用いられる血小板凝集能の測定法で測定した血小
板凝集率が、20〜40%程度になるように投与量をコ
ントロールすることで、出血傾向を招くことなく血栓症
を予防できる。本発明の血管閉塞防止剤は、経口、経
肺、鼻粘膜又は舌下等投与経路により投与量は大きく異
なるが、いずれにしろ血液中の前記一般式(I)で表さ
れるペプチドの濃度が0.5μM〜10μMになること
が望ましい。しかし、例えば不安定狭心症の発作時等心
筋梗塞に移行する危険性が非常に高い緊急を要するよう
な症例では、点滴等の方法で持続的に注入することによ
り更に血液中での濃度を高く保つことで、より完全に血
栓症を抑えることができる。この場合にも本発明の血管
閉塞防止剤は毒性の点で全く問題はなく、更に投与を中
止すれば速やかに止血能が回復するので、投与後緊急の
手術が必要になっても血が止まりにくいというような危
険性はない。
【0028】また、前述のように、経皮的冠動脈形成術
(PTCA)を行うと、血管内皮細胞が物理的に傷つけ
られるため血小板活性化が非常に起こり易く、短期的に
は血小板凝集に由来する血栓形成、長期的には血小板活
性化により産生される様々な因子(血小板由来増殖因
子、トロンビン等)による血管平滑筋増殖による再狭窄
が起こり、これらは血管閉塞の重大要因である。本発明
の経皮的冠動脈形成術(PTCA)施行時の冠動脈再閉
塞予防剤は、前記一般式(I)で表されるペプチド又は
その塩を有効成分とするものであり、PTCA施行後の
血管の再閉塞を効果的に抑制する。また、経皮的冠動脈
再潅流術(PTCR)施行後においてもPTCA施行後
と同様に血管の再閉塞が発生しやすいが、本発明のPT
CR施行後の冠動脈再閉塞予防剤によれば、そのような
再閉塞を効果的に抑制することができる。これらの冠動
脈再閉塞予防剤は、PTCA又はPTCR施行時に予め
注射又は点滴等の方法で投与しておき、更にPTCA又
はPTCR施行後傷ついた血管内皮細胞が正常な状態に
戻るまでの間、投与を続けることで効果的に再閉塞を予
防できる。この場合も、術後2、3日は、前記一般式
(I)で表されるペプチドの血中濃度を10μM〜10
0μM程度の高めに保ち、それ以後血管内皮細胞の回復
に従い、0.5μM〜10μMに下げることで、出血傾
向を抑える効果的な治療が可能である。
【0029】更に、本発明の、人工血管や、他所の自己
血管等の生体血管等の移植血管の開存性の維持を目的と
した移植血管閉塞抑制剤も、前記一般式(I)で表され
るペプチド又はその塩を有効成分とするものであるが、
移植された自己血管又は人工血管の閉塞を効果的に抑制
することができる。この場合も、手術開始前から点滴等
の方法で予め投与を開始しておき、手術後移植血管の吻
合部の傷が治り内皮細胞が正常な状態になるまでの期間
は投与を続けることで、再閉塞を予防できる。更に人工
血管を使用した際には、必要に応じて、人工血管を取り
除くまでの間長期的に投与し続けることも可能である。
本発明の移植血管閉塞抑制剤は安全性という点でこのよ
うな長期間の投与を行っても全く問題はない。
【0030】このように、前記一般式(I)で表される
ペプチド又はその塩は、強力な血管閉塞抑制活性を有す
るだけでなく、閉塞抑制剤に求められる様々な特性を満
たしており、従来の化合物に比べより有用性が高い。本
発明の血管閉塞防止剤の投与経路としては、前述したよ
うに症状又は適応症例により異なるが、例えば点滴によ
る静脈内への持続注入が挙げられる。この場合には、前
記一般式(I)で表されるペプチド又はその塩を生理食
塩水等の適当な溶液に溶解して、点滴薬に混ぜて使用す
る方法が考えられる。また、鼻粘膜からの吸収、口内粘
膜からの吸収、気管支上皮からの吸収等、粘膜及び皮膚
からの投与も有効である。この場合は適当な賦形剤や基
質を組み合わせるて用いることにより、張布剤、舌下
錠、エアロゾル製剤等の形態を取ることができる。
【0031】また本発明の血管閉塞防止剤は、ヘパリ
ン、ワーファリン、フサン等作用機構の異なる抗凝固剤
と併用することにより、相乗的な効果が期待できる。こ
の場合、個々の薬剤の使用量をより少量にすることが可
能である。
【0032】
【実施例】以下、製造例及び実施例により本発明をより
具体的に説明する。しかしながら、これらによって本発
明の範囲が限定されるものではない。 〔製造例1〕 化合物1:Pro-Ser-Hyp-Gly-Asp-Trp-OH
の合成 下記式: HOCH2-C6H4(1,4)-OCH2-C6H4(1,4)-polymer で表されるp-アルコキシベンジルアルコール型(Trpの導
入量:0.87meq/g; BACHEM 社製)樹脂 0.275g(0.25mmo
l) を反応容器に移し、ジメチルアミノピリジンの存在
下、Fmoc-Trpを活性エステルで導入後、表1に示す振
盪、濾過ステップを繰り返し、下記式: Pro-Ser(But)-Hyp-Gly-Asp(OBut)-Trp-樹脂 で表される保護ペプチド樹脂を得た。
【0033】
【表1】
【0034】得られた保護ペプチド樹脂を0℃のトリフ
ルオロ酢酸(TFA) 中でm−クレゾール、エタンジチオー
ルの存在下、1Mトリメチルシリルブロマイドと1Mチ
オアニソールで1時間処理を行った。窒素気流中でトリ
メチルシリルブロマイドを留去後、樹脂を濾去し、濾液
にジエチルエーテルを氷冷下において加え、樹脂から切
断されたペプチドを粉末として得た。そして、当該粉末
をジエチルエーテルで洗浄した。当該洗浄物をセファデ
ックスG−10(ファルマシア社製)を支持体としたゲ
ルクロマトグラフィーにより脱塩し、これを凍結乾燥し
て粗ペプチドを得た。この粗ペプチドを高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)[カラム:ODS 5C18(μbond
asphere,20×150mm)、移動相:(A) 0.1%TFA, (B) 100%C
H3CN/0.1%TFA、勾配:(A):(B)=80:20 から(A):(B)=70:3
0、 20分間、流速17ml/min] にて精製し、更にセファデ
ックスG−25(ファルマシア社製)を支持体としたゲ
ル濾過クロマトグラフィーにより酢酸塩として、凍結乾
燥することにより表題の化合物1: Pro-Ser-Hyp-Gly-Asp-Trp-OH を100mg 得た。アミノ酸分析 (6N HCl+phenol, 24hr, 110 ℃) Asp 0.96(1) Ser 1.00(1) Gly 1.10(1) Hyp 1.04(1) Trp − (1) Pro 1.11(1)HPLC分析 Cosmosil 5C18-AR(φ4.6 ×200mm)カラム(ナカライテ
スク社製)を用い、流速 1.0ml/minで、0.1%TFA 中アセ
トニトリル10〜40%(60分) の勾配溶出での分析HPLC
で保持時間19.7分の単一ピークを示した。FAB−MS : M+ H計算値674.3 、実測値674 〔製造例2〕 化合物2:Pro-Ser-Tle-Gly-Asp-Trp-OH
の合成 製造例1と同様の方法により、表題に示す化合物2を合
成した。アミノ酸分析 (6N HCl+phenol, 24hr, 110 ℃) Asp 0.99(1) Ser 1.00(1) Gly 1.05(1) Tle 1.02(1) Trp − (1) Pro 1.10(1)HPLC分析 Cosmosil 5C18-AR(φ4.6 ×200mm)カラム(ナカライテ
スク社製)を用い、流速 1.0ml/minで、0.1%TFA 中アセ
トニトリル10〜40%(60分) の勾配溶出での分析HPLC
で保持時間34.0分の単一ピークを示した。FAB−MS : M+ H計算値674.3 、実測値674 〔実施例1〕 動静脈シャントモデルにおける血栓付着
防止作用 雄性モルモット(ハートレイ系、体重300〜400
g)の頚動脈と頚静脈をポリエチレンチューブでつなぎ
動静脈シャントを形成した。チューブ内に絹糸を入れ、
薬剤持続投与中1時間及び投与終了後1時間に糸に付着
した血栓重量を測定し、血小板付着・血小板活性化の指
標とした。化合物1、2及びヘパリンは生理食塩水に溶
解し、右外頚静脈より持続注入を行った。
【0035】図1は、薬物投与中(a図)及び薬物投与
終了後(b図)の各1時間における付着血栓重量を示
す。コントロール群としては生理食塩水のみ、比較対照
群としては血栓形成防止剤として広く臨床的に用いられ
ているヘパリンを用いた。a図に示すように化合物1投
与群では用量依存的な血栓付着抑制作用が観察された。
ヘパリン投与群でも血栓付着は抑制されたがその抑制効
果は化合物1に比べ弱かった。図1のb図は薬剤投与終
了後の付着血栓重量を示す。化合物1投与群では、投与
終了直後から血栓付着能の回復がみられ、1時間の付着
重量はコントロール群との間で有意な差はみられなかっ
た。これらに対し、ヘパリンを投与した群では、薬剤投
与終了後も血栓付着量は回復しなかった。
【0036】図2は、化合物2について同様の実験を行
った結果を示す。化合物1の場合と同様に、化合物2を
持続注入すると持続注入中は用量依存的に血栓付着抑制
効果が観察された。一方、持続注入を終了すると、血栓
付着能は速やかに回復し、終了後1時間の付着血栓重量
は、コントロール群と比べ有意な差はなかった。このよ
うに、前記一般式(I)で表されるペプチドの代表例で
ある化合物1及び2は、前記動静脈シャントモデルにお
いて血小板の異物(絹糸)への付着を抑制した。このこ
とは、例えば血管移植において、移植した他所の血管や
人工血管等に血小板が付着しこれらの内部で血栓が形成
され血管閉塞が起こるケースが臨床上問題となっている
が、これらの化合物はこれらの症例において血小板付着
・血小板活性化に由来する閉塞性血栓形成を強力に阻害
する有用な化合物であることを示している。また、経皮
的冠動脈形成術(PTCA)や経皮的冠動脈再潅流術
(PTCR)施行後の動脈再閉塞等血小板活性化や血小
板の血管基底膜への付着等が原因となり起こるとされる
血管閉塞に対してもこれらの化合物は、強力な抑制作用
を有していることを示している。また、化合物投与終了
後すぐに血栓形成能が回復することから、出血傾向の延
長等の問題もないということがわかる。
【0037】〔試験例〕 急性毒性試験 化合物1及び化合物2を生理食塩水に溶解し、マウスに
200mg/ kg の割合で静脈内投与を行ったが、毒性は全く
観察されなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の血管閉塞防止剤、冠動脈再閉塞
予防剤及び移植血管閉塞抑制剤は、血小板由来の血栓形
成を強く抑制し、低濃度で優れた血栓形成・再閉塞防止
作用を有する。また、主にアミノ酸からなるため、安全
性という点においても優れており、産業上極めて有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物1を添加した場合の動脈血栓形成防止作
用を示す図である。
【図2】化合物2を添加した場合の動脈血栓形成防止作
用を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 吉美 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): Pro−Ser−A−Gly−Asp−B−C (I) (式中、Aは中性アミノ酸、Bはトリプトファン又はフ
    ェニルアラニン、Cは水酸基又はアミノ基を示す。)で
    表されるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効
    成分として含有する血管閉塞防止剤。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I): Pro−Ser−A−Gly−Asp−B−C (I) (式中、Aは中性アミノ酸、Bはトリプトファン又はフ
    ェニルアラニン、Cは水酸基又はアミノ基を示す。)で
    表されるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効
    成分として含有する冠動脈再閉塞予防剤。
  3. 【請求項3】 下記一般式(I): Pro−Ser−A−Gly−Asp−B−C (I) (式中、Aは中性アミノ酸、Bはトリプトファン又はフ
    ェニルアラニン、Cは水酸基又はアミノ基を示す。)で
    表されるペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効
    成分として含有する移植血管閉塞抑制剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005027896A1 (ja) * 2003-09-19 2005-03-31 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. 併用医薬

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005027896A1 (ja) * 2003-09-19 2005-03-31 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. 併用医薬

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