JPH08215629A - 粉粒体の散布方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 散布の不要な部分への粉粒体の散布を確実に
抑えると共に、鮮明な輪郭を有する任意の散布パターン
を安定して形成することができる粉粒体の散布装置の提
供。 【構成】 粉粒体の供給口２及び下方に向けて開口する
散布口３を周壁部４に有し略水平に配設された第１の筒
状体５と、外周面６に所定形状の凹部７を有し第１の筒
状体５内に該第１の筒状体５と軸を等しくし且つ該軸回
りに回転自在に配設された第２の筒状体８と、上記供給
口２を通じて上記第２の筒状体８の上記外周面６に粉粒
体を供給する供給手段９とを具備していることを特徴と
する粉粒体の散布装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、移動する搬送物状に粉
粒体を所定の散布パターンで定量散布する粉粒体の散布
方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】移動する搬送物状に粉粒体を所定の散布
パターンで散布する従来技術としては、特開平４−３４
１３６８号公報に記載された方法（以下、方法１とい
う）や、特開昭６２−１２９１８０号公報に記載された
方法（以下、方法２という）が知られている。

【０００３】上記方法１は、いわゆる粉体供給機（スク
リューフィーダー）から供給された粉粒体の連続流の一
部をバキュームで吸引することにより、粉粒体を間欠的
に散布する方法であり、また、上記方法２は、上記粉体
供給機の下方にパターン形状の開口部を有する円板を、
その盤面を粉粒体の連続流に垂直に配設し、この円板を
回転させることにより粉粒体を間欠的に散布する方法で
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記方法１
では、粉粒体の散布の間欠化をバキューム吸引で行って
いるため、散布された粉粒体に所定のエッジを形成する
のが難しく、散布パターンの輪郭部が非常に不鮮明とな
るとともに、散布の不要な部分にも吸引しきれなかった
粉粒体が残ってしまうなど、完全な散布パターンが得ら
れないという問題があった。また、上記のようにバキュ
ーム吸引により粉粒体の散布の間欠化を行っているた
め、任意形状（例えば、円形状、楕円形状、三角形状
等）の散布パターンも得ることができなかった。更に、
間欠サイクルを短くする（搬送物の移動速度を速くす
る）と、バキューム吸引のオンオフに遅れが生じ、その
結果、散布の位相、散布長さがサイクルの長短（速度の
増減）に対して変化してしまい、安定した散布パターン
が形成できない問題があった。

【０００５】一方、上記方法２では、開口部の端部で粉
粒体の連続流が円板の回転方向へ飛ばされてしまうた
め、散布の不要な部分に粉粒体が飛散したり、散布され
る粉粒体に歩留まりの低下が生じるなど、安定した散布
パターンが形成できない問題があった。

【０００６】本発明の目的は、散布の不要な部分への粉
粒体の散布を確実に抑えると共に、鮮明な輪郭を有し、
且つ粉粒体の均一な分布を有する任意の散布パターンを
安定して形成することができる粉粒体の散布方法及び装
置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の発明は、移動する搬送物上に粉粒体を所定の散布パタ
ーンで散布する粉粒体の散布方法であって、周壁部に粉
粒体の供給口及び散布口を有する第１の筒状体を、該散
布口を下方に向けて配設するとともに、該第１の筒状体
内に、外周面に所定形状の凹部を有する第２の筒状体を
その軸回りに回転自在に配設しておき、次いで、上記第
２の筒状体の上記外周面凹部に上記供給口を通じて粉粒
体を供給し、次いで、上記第２の筒状体を軸回りに回転
させて粉粒体を上記散布口から散布することを特徴とす
る粉粒体の散布方法を提供することにより、上記目的を
達成したものである。

【０００８】また、本発明の請求項２に記載の発明は、
請求項１に記載の粉粒体の散布方法において、上記第２
の筒状体の外周面の周速度が、上記搬送物の移動速度と
同速度であることを特徴とする粉粒体の散布方法を提供
するものである。

【０００９】また、本発明の請求項３に記載の発明は、
本発明の粉粒体の散布方法の実施に用いられる好ましい
装置として、粉粒体の供給口及び下方に向けて開口する
散布口を周壁部に有し略水平に配設された第１の筒状体
と、外周面に所定形状の凹部を有し上記第１の筒状体内
に該第１の筒状体と軸を等しくし且つ該軸回りに回転自
在に配設された第２の筒状体と、上記供給口を通じて上
記第２の筒状体の上記外周面に粉粒体を供給する供給手
段とを具備していることを特徴とする粉粒体の散布装置
を提供するものである。

【００１０】また、本発明の請求項４に記載の発明は、
請求項３に記載の粉粒体の散布装置において、上記凹部
に複数の突起を形成したことを特徴とする粉粒体の散布
装置を提供するものである。

【００１１】また、本発明の請求項５に記載の発明は、
請求項３又は４に記載の粉粒体の散布装置において、上
記第２の筒状体の周壁部の一部に開口部を形成し、該開
口部から上記供給手段からの粉粒体の一部を落下させる
とともに、該第２の筒状体内に落下した粉粒体を回収す
る回収器を配設したことを特徴とする粉粒体の散布装置
を提供するものである。

【００１２】また、本発明の請求項６に記載の発明は、
請求項４又は５に記載の粉粒体の散布装置において、上
記突起の先端と上記第１の筒状体の内周面との間に５〜
２００μｍの隙間を設けたことを特徴とする粉粒体の散
布装置を提供するものである。

【００１３】

【作用】本発明の請求項１に記載の粉粒体の散布方法に
おいては、周壁部に粉粒体の供給口及び散布口を有する
第１の筒状体を、該散布口を下方に向けて配設するとと
もに、該第１の筒状体内に、外周面に所定形状の凹部を
有する第２の筒状体をその軸回りに回転自在に配設して
おき、上記第２の筒状体の上記外周面に上記供給口を通
じて粉粒体を供給し、上記第２の筒状体を軸回りに回転
させて上記計量された粉粒体を上記凹部で受けた後に、
上記粉粒体が上記散布口から散布されるので、散布の不
要な部分への粉粒体の散布が確実に抑えられ、移動する
搬送物上に粉粒体が所定の散布パターンで散布されて鮮
明な輪郭を有する任意の散布パターンが安定して形成さ
れる。

【００１４】本発明の請求項２に記載の粉粒体の散布方
法においては、上記第２の筒状体の上記外周面の周速度
を、上記搬送物の移動速度と同速度としたので、上記第
２の筒状体の外周面に形成した凹部の形状と略同じ形状
の散布パターンが形成される。

【００１５】本発明の請求項３に記載の粉粒体の散布装
置においては、上記供給手段により、上記供給口を通じ
て上記第２の筒状体の上記外周面に粉粒体を供給し、該
第２の筒状体を軸回りに回転させ、上記粉粒体を該筒状
体の外周面の凹部で定量的に受け取り、更に該第２の筒
状体を回転させて上記散布口から粉粒体を散布すること
により、上記散布の不要な部分への粉粒体の散布が確実
に抑えられると共に、鮮明な輪郭を有する任意の散布パ
ターンが安定して形成される。

【００１６】本発明の請求項４に記載の粉粒体の散布装
置においては、上記凹部に複数の突起が形成されている
ので、上記請求項３に記載の散布装置における作用に加
えて、搬送物上に更に確実に安定した散布パターンを形
成することができる。

【００１７】本発明の請求項５に記載の粉粒体の散布装
置においては、上記第２の筒状体の周壁部の一部に開口
部を形成し、該第２の筒状体内に、開口部から落下する
上記供給手段からの粉粒体の一部を回収する回収器を配
設したので、請求項３又は４に記載の粉粒体の散布装置
における作用に加えて、散布されない粉粒体が開口部か
ら落下して回収器によって回収され、粉粒体の散布の間
欠化が確実になされる。

【００１８】本発明の請求項６に記載の粉粒体の散布装
置においては、上記第２の筒状体の上記外周面に形成し
た上記突起の先端と上記第１の筒状体の内周面との間に
５〜２００μｍの隙間を設けたので、請求項４又は５に
記載の粉粒体の散布装置における作用に加えて、第２の
筒状体の回転に伴って粉粒体が第１の筒状体と第２の筒
状体との間での移動が確実に抑えられることにより、散
布むらのない均一で且つ輪郭の鮮明な散布パターンが得
られる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がら詳細に説明する。

【００２０】図１及び２は、本発明に係る粉粒体の散布
装置の一実施例を示したものである。図において、符号
１は、粉粒体の散布装置（以下、単に「散布装置」とい
う）、Ｐは粉粒体、Ｓは移動する搬送物を示している。

【００２１】図１に示したように、上記散布装置１は、
粉粒体の供給口２及び下方に向けて開口する散布口３
（図２参照）を周壁部４に有し略水平に配設された円筒
状のケーシング（第１の筒状体）５と、外周面６に平面
視して矩形形状の凹部７を有し上記ケーシング５内に該
ケーシング５と軸を等しくし且つ該軸回りに回転自在に
配設された円筒状のローター（第２の筒状体）８と、上
記供給口２を通じてローター８の外周面６に粉粒体を供
給する供給手段９とを具備した構成とされている。

【００２２】図２の（ａ）に示すように、上記ケーシン
グ５の供給口２及び上記散布口３は、当該ケーシング５
の周壁部４の互いに対向する位置に設けられており、本
実施例では、供給口２が上方に、散布口３がその下方に
位置するように設けられている。上記供給口２の上方に
は、後述する供給手段９が配設されている。また、上記
散布口３は、粉粒体の散布パターンを決定する平面視し
て矩形状に形成されている。ケーシング５は、図１に示
すように、奥面部において中空の支持体５ａによって支
持されており、この支持体５ａ内に上記ローター８の回
転軸体（図示せず）が配設されている。

【００２３】図２の（ａ）に示すように、上記ローター
８の凹部７は、当該ローター８の外周面６の対角線位置
に二ヶ所形成されており、それぞれの凹部７には、当該
ローター８の長手方向に延びる断面三角形状の突条（突
起）７０が複数形成されている。この突起７０の先端と
ケーシング５の内周面との間には、５〜２００μｍ、好
ましくは２０〜１２０μｍの隙間が形成されている。上
記隙間が５〜２００μｍの範囲外であると、粉粒体の性
状等によっては、ローター８の回転に伴って粉粒体がケ
ーシング５とローター８との間で移動し、ローター８の
外周面６に形成された凹部７の形状と等しい散布パター
ンが得られなくなるからである。

【００２４】また、ローター８の周壁部であって、上記
凹部７の間に位置する部位には、平面視して矩形の開口
部８０が形成されている。そして、後述する供給手段９
から供給された粉粒体の一部（散布されない粉粒体）を
落下させるようになしてある。

【００２５】また、上記ローター８内には、上記開口部
８０から落下する粉粒体を回収する回収フード（回収
器）１０が配設されている。そして、上記ローター８の
開口部８０がケーシング５の供給口２の下方に達したと
きに、散布されない粉粒体が回収フード１０に落下して
回収されるようになしてある。

【００２６】図１に示すように、上記供給手段９は、粉
粒体を一定量貯蔵しておくためのファンネル９０と、粉
粒体の計量及び送り出しを行うスクリューオーガー９１
と、粉粒体の散布幅を広げるための散布円盤９２と、粉
粒体の飛散防止と散布幅を決める飛散防止円筒９３とか
ら構成されている。

【００２７】次に、本発明に係る粉粒体の散布方法の手
順を、上記散布装置１の実施に基づいて、その作用とと
もに説明する。

【００２８】まず、予め上記ケーシング５及びローター
８を図１のように搬送物Ｓの上方に配設するとともに、
ケーシング１の上部に上記供給手段９を配設しておき、
上記ファンネル９０に粉粒体を貯蔵し、スクリューオー
ガー９１を回転させて連続且つ定量的に散布円板９２に
粉粒体を送る。そして、散布円板９２によって粉粒体の
連続流を、円形状に広げ、更に飛散防止円筒９３の内壁
に沿って落下させる。そして、図２に示すように、ケー
シング５の供給口２を通してローター８の外周面６に粉
粒体を供給する。

【００２９】次いで、図２の（ａ）に示すように、ロー
ター８の外周面６の周速度が上記搬送物Ｓの移動速度と
同速度となるように該ローター８を軸回りに回転させ
る。なお、上記散布装置１では、散布されない粉粒体
は、ローター８の開口部８０が上記供給口２の下方に達
したときに回収フード１０に落下し回収され、再度上記
供給手段９に送られる。

【００３０】そして、図２の（ｂ）に示すように、ロー
ター８が更に回転すると、凹部７とケーシング５の内周
面との間に保持された定量計量済みの粉粒体が、上記散
布口３から散布される。この際、もう一方の凹部７に
は、供給口２を通して供給手段９から新たに粉粒体が取
り込まれている。

【００３１】そして、図２の（ｃ）に示すように、ロー
ター８の開口部８０がケーシングの散布口３の上方を通
過するときに、粉粒体が散布されず、搬送物Ｓに未散布
部分ができ、間欠散布されるようになしてある。

【００３２】次いで、図２の（ｄ）に示すように、ロー
ター８を更に回転させると、一方の凹部７に新たに保持
された定量計量済みの粉粒体が散布口３から散布され、
次のパターン散布が行われる。このようなローター８の
連続的な回転を行い、散布動作を繰り返すによって、搬
送物Ｓ上に粉粒体の間欠的なパターン散布が行われる。

【００３３】このように、本実施例に係る粉粒体の散布
装置１及びこれを用いた粉粒体の散布方法によれば、散
布の不要な部分への粉粒体の散布を確実に抑えると共
に、鮮明な輪郭を有する任意の散布パターンを安定して
形成することができる。また、装置の構造が非常に簡単
なため、保守、管理ともに容易である。

【００３４】本発明に係る粉粒体の散布方法において、
散布する粉粒体は、特に制限されるものではないが、本
発明を紙おむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品の吸収
体の製造に適用する場合には、該吸収体を構成する、粒
径が１０〜７５０μｍ程度の吸水性粉粒体等の粉粒体が
好ましく使用される。

【００３５】また、移動する搬送物は、特に制限される
ものではないが、本発明を紙おむつ、生理用ナプキン等
の吸収性物品の吸収体の製造に適用する場合には、該吸
収体を構成する吸水性紙、粉砕パルプ積層シート、ＰＥ
フィルムシート等が好ましく使用される。

【００３６】図３は、上記散布装置１を、多量の吸水性
粉粒体を使用する紙おむつ等の吸収性物品の吸収体の製
造装置の一部に適用した例の概略を示したものである。
なお、図において、散布装置１は、便宜上ローター８の
みを図示した。また、図において、符号１１はロータリ
ーカッター、１２は搬送コンベアー、１３は吸収体を構
成する吸水性シートを示している。

【００３７】そして、図３に示す装置において、ロータ
リーカッター１１及びローター８の外径及び回転数を同
一にすることで、散布部分に対するカット位置を常に等
しくすることができる。また、吸水性シート１３の移動
速度（搬送コンベアー１２の速度）と、ローター８の外
周面６の周速度とを等しくすることで、ローター８の凹
部７の形状パターンと全く同じパターンの粉粒体の散布
パターンを、吸水性シート１３上に転写（散布）するこ
とが可能である。上記のような装置においては、装置の
立ち上げの際などにおいて、吸水性シートの移動速度が
変化した場合にも、散布の不良やカットの位置ずれがな
くなり、製品の不良発生率を低減できるとともに、少資
源化が図れ、得られる製品の大幅なコストダウンを図る
ことができる。

【００３８】本発明に係る粉粒体の散布装置は、上記実
施例の散布装置１に限定されるものではなく、本発明の
目的を逸脱しない範囲において、その寸法、形状等を適
宜変更することができる。

【００３９】例えば、上記実施例では、ローター８は、
平面視して矩形の凹部７及び開口部８０を有するもので
あるが、本発明の装置において、ローターの形状はこの
形態に限定されるものではなく、図４の（ａ）〜（ｃ）
に示すような、凹部７’突起７０’及び開口部８０’を
有するローター８’や、図５に示すような、凹部７”、
突起７０”及び開口部８０”を有するローター８”等の
ように、粉粒体の散布パターン等に応じて任意に選択す
ることができる。また、凹部の数も散布間隔等に応じて
適宜選択することができる。

【００４０】また、ローターの凹部には、上記実施例の
ように突起７０を形成することが好ましい。また、突起
の形状は、上記のようなローターの長さ方向に延びる突
条とすることが好ましいが、格子状、同心状、或はロー
ターの周方向に延びる突条に形成したり、円錐状、角錐
状等に形成してこれらをランダム或は所定の配置で点在
させてもよい。また、これら突条、錘状に形成した突起
を組み合わせてもよい。

【００４１】また、上記実施例のように、ローター８に
開口部８０を形成するとともにローター８内に回収ホッ
パー１０を配設し、散布されない粉粒体を回収するとと
もに、散布パターンの間欠化を確実に行うようにするこ
とが好ましいが、散布を間欠化又はパターン化せずに連
続的に散布する場合には、ローター８に上記のような開
口部８０を設けなくてもよい。

【００４２】本発明に係る粉粒体の散布方法は、上記の
ように、ローター８の外周面６の周速度と搬送物Ｓの移
動速度とを同速度にすることによって、凹部７の形状と
略同一形状の散布パターンを得ることが好ましいが、ロ
ーター８の外周面６の周速度と搬送物の移動速度とは、
必ずしも同一としなくてもよく、これらの速度を、ロー
ターの凹部７の形状及び形成する散布パターンに合わせ
適宜調節してもよい。

【００４３】また、本発明に係る粉粒体の散布方法は、
上記実施例の散布装置１による実施に限定されるもので
はないことは言うまでもない。

【００４４】

【発明の効果】本発明に係る粉粒体の散布方法及び装置
によれば、以下の効果を奏することができる。請求項１
に記載の粉粒体の散布方法によれば、散布の不要な部分
への粉粒体の散布を確実に抑えると共に、鮮明な輪郭を
有する任意の散布パターンを安定して形成することがで
きる。

【００４５】請求項２に記載の粉粒体の散布方法によれ
ば、請求項１に記載の粉粒体の散布方法における効果に
加えて、第２の筒状体の外周面に形成した凹部の形状と
略同一の形状の散布パターンを得ることができる。

【００４６】請求項３に記載の粉粒体の散布装置によれ
ば、上記効果を奏する請求項１又は２に記載の粉粒体の
散布方法を好適に実施することができる。

【００４７】請求項４に記載の粉粒体の散布装置によれ
ば、上記凹部に複数の突起が形成されているので、上記
請求項３に記載の散布装置における効果に加えて、搬送
物上に更に確実にむらのない均一な散布パターンを形成
することができる。

【００４８】請求項５に記載の粉粒体の散布装置によれ
ば、上記第２の筒状体の周壁部の一部に開口部を形成
し、上記供給手段からの供給口を通じて供給される粉粒
体の一部を回収器で回収するようにしたので、請求項３
又は４に記載の粉粒体の散布装置における効果に加え
て、粉粒体の散布の間欠化を確実に行うことができる。

【００４９】請求項６に記載の粉粒体の散布装置によれ
ば、上記第２の筒状体の上記外周面に形成した上記突起
の先端と上記第１の筒状体の内周面との間に５〜２００
μｍの隙間を設けて、第１の筒状体と第２の筒状体との
間での、該第２の筒状体の回転に伴う粉粒体の移動を確
実に抑えるようにしたので、請求項４又は５に記載の粉
粒体の散布装置における効果に加えて、より鮮明で散布
量分布の均一な散布パターンを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る粉粒体の散布装置の一実施例の要
部を示す一部を切欠いた斜視図である。

【図２】同実施例の粉粒体の散布装置による粉粒体の散
布工程を示す要部側断面図であり、（ａ）は凹部で所定
量を受け取り終えた状態を示す側断面図、（ｂ）は散布
口から粉粒体を散布している状態を示す側断面図、
（ｃ）は新たに所定量を受け取り終えて、且つ散布され
ない粉粒体が開口部を通して回収器に回収されている状
態を示す側断面図、（ｄ）は新たに定量計量された粉粒
体を散布口から散布している状態を示す側断面図であ
る。

【図３】同実施例の粉粒体の散布装置を適用した、吸収
体の製造装置の一部を示す概略図である。

【図４】任意の散布パターンのための凹部を有するロー
ターの外観を示す図であり、（ａ）は三角形形状の散布
されない部分を有する散布パターンを得るためのロータ
ーの概略斜視図、（ｂ）はＴ字状の散布されない部分を
有する散布パターンを得るためのローターの概略斜視
図、（ｃ）は円形形状の散布されない部分を有する散布
パターンを得るためのローターの概略斜視図である。

【図５】三角形形状の散布パターンを得るためのロータ
ーの外観を示す概略斜視図である。

【符号の説明】

１ 粉粒体の散布装置 ２ 供給口 ３ 散布口 ４ 周壁部 ５ ケーシング（第１の筒状体） ６ 外周面 ７、７’、７” 凹部 ７０、７０’、７０” 突起 ８、８’、８” ローター（第２の筒状体） ８０、８０’、８０” 開口部 ９ 供給手段 １０ 回収器

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動する搬送物上に粉粒体を所定の散布
   パターンで散布する粉粒体の散布方法であって、周壁部
   に粉粒体の供給口及び散布口を有する第１の筒状体を、
   該散布口を下方に向けて配設するとともに、該第１の筒
   状体内に、外周面に所定形状の凹部を有する第２の筒状
   体をその軸回りに回転自在に配設しておき、次いで、上
   記第２の筒状体の上記外周面凹部に上記供給口を通じて
   粉粒体を供給し、次いで、上記第２の筒状体を軸回りに
   回転させて粉粒体を上記散布口から散布することを特徴
   とする粉粒体の散布方法。
2. 【請求項２】 上記第２の筒状体の外周面の周速度が、
   上記搬送物の移動速度と同速度であることを特徴とする
   請求項１記載の粉粒体の散布方法。
3. 【請求項３】 粉粒体の供給口及び下方に向けて開口す
   る散布口を周壁部に有し略水平に配設された第１の筒状
   体と、外周面に所定形状の凹部を有し上記第１の筒状体
   内に該第１の筒状体と軸を等しくし且つ該軸回りに回転
   自在に配設された第２の筒状体と、上記供給口を通じて
   上記第２の筒状体の上記外周面に粉粒体を供給する供給
   手段とを具備していることを特徴とする粉粒体の散布装
   置。
4. 【請求項４】 上記凹部に複数の突起を形成したことを
   特徴とする請求項３記載の粉粒体の散布装置。
5. 【請求項５】 上記第２の筒状体の周壁部の一部に開口
   部を形成し、該開口部から上記供給手段からの粉粒体の
   一部を落下させるとともに、該第２の筒状体内に落下し
   た粉粒体を回収する回収器を配設したことを特徴とする
   請求項３又は４に記載の粉粒体の散布装置。
6. 【請求項６】 上記突起の先端と上記第１の筒状体の内
   周面との間に５〜２００μｍの隙間を設けたことを特徴
   とする請求項４又は５に記載の粉粒体の散布装置。