JPH0821399A - 空調用遠心送風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】左右に吸込口を有し渦巻形状をなすスクロール
ケーシング６内に、左右吸込羽根を有する遠心ファン７
を収納し、遠心ファン７を外部より軸を介して電動モー
タで回転させて送風を行う空調機用遠心送風機におい
て、スクロールケーシング６の渦巻形状の巻き始めであ
るノーズ８と巻き終わり部を一定の幅の所で段差が付く
ようにずらし吐出口を二分割した空調用遠心送風機。 【効果】空調用室内機の効率が向上し、送風機付け板
は、天板に対して斜めに傾ける必要がなくなるので室内
機への送風機の取り付けが容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機等に使用さ
れる遠心送風機に係り、特に、空力性能を低下させるこ
となく吐出風を二方向に自然分配出来るようにしたスク
ロールケーシングの構成及び形態に関する。

【０００２】

【従来の技術】空気調和機用室内機に関し、図４に示す
ような二方向吹き出しの室内機では、従来、本体ケース
１の左右長手方向に熱交換器２を配し、この熱交換器２
を支えるように水受け４を介して送風機付け板３が本体
ケース１に取り付けられている。送風機付け板３には左
右吸込が可能な遠心送風機６が取り付けられており、こ
の遠心送風機６によって送り出される風の量が、左右の
熱交換器２にほぼ均等に流れるようにするため、送風機
付け板３は、本体ケース１の天板１３に対し一定角度傾
けて本体ケース１の側板に取り付けられている。

【０００３】空気調和機用室内機に用いられている左右
吸込用遠心送風機のスクロールケーシング６では、従
来、実開昭62−88214 号公報に示すように、渦巻形状の
ノーズ部と巻き終わり部は幅方向に対して同一線上に設
けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した空調機用室内
機に用いられているスクロールケーシング６付き遠心送
風機７では、スクロールケーシング６から吐出される風
がノーズ８と反対側のケーシング巻き終わり側９に偏
る。このため従来は、左右の熱交換器にほぼ均等に流れ
るようにするため、遠心送風機が付いている送風機付け
板３は、本体ケース１の天板１３に対し一定角度傾けて
本体ケース１に取り付けられている。しかし、左右の熱
交換器にバランスよく分配できる送風機付け板角度を求
めることは大変困難であり、また、ケーシング吐出口が
傾くためにスクロールケーシング６の一端は、天板１３
との距離が近づき送風機性能の低下を招く要因があっ
た。

【０００５】本発明は、左右吸込の遠心送風機７におい
て、スクロールケーシング６のノーズ部８と巻き終わり
部９で構成する吐出形状を互いにずらし吐出口を二分割
することで、左右の熱交換器２に流れる風の分配を良く
するものであり、この結果、空調用室内機の効率が向上
する。また、送風機取付け板３を天板１３に対して斜め
に傾ける必要がなくなるので送風機の組立てが容易にな
る利点がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の左右吸込型遠心送風機に用いたスクロー
ルケーシングでは、渦巻形状の巻き始めであるノーズ部
と巻き終わり部を段差が付くようにずらし吐出口を二分
割することで吐出風の方向が二方向に変わるようにした
スクロールケーシングで構成したことを特徴とする空調
用遠心送風機。

【０００７】

【作用】この構成により、左右吸込の遠心送風機から吐
出する流れが二分割したスクロールケーシング吹出口に
おいて、左右の熱交換器側に自然と分配されるので、従
来の空調機用遠心送風機のように送風機付け板を傾けて
取り付ける必要がないので天板との距離が近づき送風機
性能の低下を招く要因が少なくなるとともに、二方向吹
き出しの空調機用室内機における組立てが簡単になる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図１から図
４に従って説明する。ここで図４において二方向吹き出
しの空調機用室内機の従来のユニット構成について説明
する。室内ユニットの本体ケース１の左右長手方向に熱
交換器２を配し、この熱交換器２を支えるように水受け
４を介して送風機付け板３が本体ケース１に取り付けら
れている。

【０００９】送風機付け板３には、図３に示すように左
右吸込が可能で、かつ渦巻形状のノーズ部８と巻き終わ
り部９が幅方向に対して同一線上に設けられているスク
ロールケーシング６と、その中に収納された遠心送風機
７が取り付けられている。遠心送風機７によってスクロ
ールケーシング内に送り出される風の量は、天板１３と
平行に送風機付け板３を取り付けるとケーシングの巻き
終わり側９が多く流れるので一方向の熱交換器側に流れ
が傾き空調機性能の低下の原因となるため、左右方向の
熱交換器に均等に分配して流れるように、送風機付け板
３は本体ケース１の天板１３に対し一定角度傾けて本体
ケース１に取り付けられている。

【００１０】図１は、図２に示す二方向吹き出しの空調
機用室内機の送風機付け板３に天板１３と直角に取り付
けた本発明のスクロールケーシング６の一実施例の斜視
構成図である。左右吸い込み型遠心送風機７に用いたス
クロールケーシング６では、渦巻形状の巻き始めである
ノーズ部８と巻き終わり部９を幅方向で段差を付けてず
らすことで吐出口を二分割し、吐出風の方向が矢印１０
や矢印１１のように二方向に変わるようにしたスクロー
ルケーシング６で構成している。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、左右吸込の遠心送風機
から吐出する流れが二分割したスクロールケーシングの
吹出口で二方向に自然と分配されるので、従来の空調機
用遠心送風機のように送風機付け板を強制的に傾ける必
要がなく、天板との距離が近づき送風機性能の低下を招
く要因が少なくなり、二方向吹き出しの空調機用室内機
における組立てが簡単になる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のスクロールケーシングの斜
視図。

【図２】本発明の空調機用室内機の側面図。

【図３】従来のスクロールケーシングの斜視図。

【図４】従来の吹き出し空調機用室内機の側面図。

【符号の説明】

１…本体ユニット、２…熱交換器、３…送風機付け板、
６…スクロールケーシング、７…遠心送風機、８…ノー
ズ、１２…ベルマウス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】左右に吸込口を有し渦巻形状をなすスクロ
   ールケーシング内に、左右吸込羽根を有する遠心ファン
   を収納し、前記遠心ファンを外部より軸を介して電動モ
   ータで回転させて送風を行う空調機用遠心送風機におい
   て、前記スクロールケーシングの渦巻形状の巻き始めで
   あるノーズ部と巻き終わり部を段差が付くようにずら
   し、吐出口を二分割したことを特徴とする空調用遠心送
   風機。