JP2004347311A - 空気調和機 - Google Patents

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幸彦 今井
Tadaharu Nagai
忠春 永井
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Abstract

【課題】熱交換器からの吸入空気をスムーズに遠心ファンに取り込み、送風効率を良くし、且つ風速分布を向上させ、熱交換効率を高めた空気調和機を提供する。
【解決手段】渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cの角部9dを切欠するもので、切欠部9eの切欠幅を、遠心ファン7の径に対して10%±3%の幅に切欠し、前記角部9d周縁に設ける切欠範囲を、吸込孔9aの中心から前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cへ向かって90度の角度の範囲に形成することにより、必要な風量増加が得られる前記渦巻ケーシング9となる。また、前記切欠部9eを曲面状に、且つ、前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cの両側の角部9dに前記切欠部9eを形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に係り、とくに、遠心ファンを収容する渦巻ケーシングの形状に関する。
従来、空気調和機、特に、ダクトエアコンは、図6および図7で示すように、ダクトの途中に配設される本体ケーシング1の背面1aの吸込口2と、前面1bの吹出口3とを結ぶ空気通路4に、熱交換器5と、同熱交換器5よりの凝縮水を一旦溜めるドレンパン10と、ファンモータ6と、同ファンモータ6により駆動される遠心ファン7とを配置している。
そして、前記吹出口3側の中央の前記ドレンパン10内に載置部とその両端より下方に延出する脚部とにより構成され下向きコ字状のモータ取付台8が立設され、同モータ取付台8に前記ファンモータ6が固定配置されている。
しかしながら、近年、小型化の要求から、前記熱交換器5と遠心ファン7とが近接する傾向にあり(例えば、特許文献1参照)、前記遠心ファン7の面積により前記熱交換器5からの吸入空気を塞ぐような形になり、送風効率を落とし、且つ風速分布も悪く、熱交換効率も悪化する恐れのある問題を有していた。
特開2002−22199号公報(第2ー3頁、第1図)
本発明においては、上記の問題点に鑑み、熱交換器からの吸入空気をスムーズに遠心ファンに取り込み、送風効率を良くし、且つ風速分布を向上させ、熱交換効率を高めた空気調和機を提供することを目的としている。
本発明は、上記問題点を解決するため、吸込口と、吹出口を備えた本体ケーシング内に、熱交換器と、モータ取付台に固定されたファンモータと、同ファンモータにより駆動される遠心ファンと、同遠心ファンを収容する吹出孔と両側に吸込孔を備え、同吹出孔を前記吹出口と連通させる渦巻ケーシングとを配置してなる空気調和機において、
前記渦巻ケーシングの反吹出孔側の角部を、切欠した構成となっている。
前記切欠部の切欠幅を、前記遠心ファンの径に対して10%±3%の幅に形成した構成となっている。
前記切欠部の切欠範囲を、前記吸込孔の中心から前記渦巻ケーシングの反吹出孔側に向かって90度の角度の範囲に形成した構成となっている。
前記切欠部を、曲面状に形成した構成となっている。
前記切欠部を、前記渦巻ケーシングの反吹出孔側の両側角部に形成した構成となっている。
以上説明したように、本発明による空気調和機によれば、熱交換器からの吸入空気をスムーズに遠心ファンに取り込み、送風効率を良くし、且つ風速分布を向上させ、熱交換効率を高めた空気調和機となる。
以下、図面に基づいて本発明による空気調和機を詳細に説明する。
図1は本発明による空気調和機の一実施例を示す一部透視要部斜視図(A)および概略上面図(B)であり、図2は本発明による空気調和機の一実施例を示す渦巻ケーシングの要部斜視図(A)および要部側断面図(B)であり、図3は本発明による一実施例の切欠率による風量を示す特性図であり、図4は本発明による一実施例の切り欠き角度による風量を示す特性図であり、図5は本発明の空気調和機と従来の空気調和機との静圧ー風量の実験結果を表した比較特性図である。
なお、従来と同じ部分の符号は同一とする。
図に示すように、本体ケーシング1の背面1aに吸込口2、前面1bに複数の吹出口3が設けられ、同本体ケーシング1内の下部にはドレンパン10が配設されている。
この吸込口2と複数の吹出口3とを結ぶ空気通路4の、吸込口2側のドレンパン10上に同吸込口2と対向して熱交換器5が配置されている。
また、前記吹出口3側の中央の前記ドレンパン10内に載置部とその両端より下方に延出する脚部とにより構成され下向きコ字状のモータ取付台8が立設され、同モータ取付台8にファンモータ6が固定配置されている。
このファンモータ6の軸方向の両側には、同ファンモータ6より駆動される2個の遠心ファン7が配置され、同遠心ファン7は渦巻ケーシング9内に収容されている。
前記渦巻ケーシング9は、その吸込孔9aが前記ファンモータ6の回転軸の方向に設けられ、吹出孔9bを前記本体ケーシング1前面の吹出口3と連通させている。
本発明は図2で示すように、前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cの角部9dを切欠するもので、同切欠部9eの切欠幅Lを実験した結果、図3の切欠率による風量を示す特性図で風量増加が見られるのは、前記遠心ファン7の径に対して前記切欠部9eの切欠幅Lを10%にした時が最大値を示しているので、その前後の±3%の範囲の10±3%に前記切欠部9eの切欠幅Lを形成することにより、必要な風量増加が得られる前記渦巻ケーシング9となる。
また、前記切欠部9eの切欠幅Lを、前記渦巻ケーシング9の角部9d周縁に形成する切欠範囲Kを実験した結果、図4の切り欠き角度による風量を示す特性図で風量増加が見られるのは、前記吸込孔9aの中心から前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cへ水平に結ぶ直線の両側に各45度の角度、即ち90度の角度が最大値を示しているので、前記角部9d周縁に設ける前記切欠部9eの切欠範囲Kを、前記吸込孔9aの中心から前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cへ向かって90度の角度の範囲に形成する。
さらに、前記切欠部9eを曲面状に形成し、流れる風の抵抗を少なくして、スムーズな風の流れにし、且つ、前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cの両側の角部9dに前記切欠部9eを形成し風量を増大させている。
前記切欠部9eの切欠幅Lを、前記遠心ファン7の径に対して10%±3%の幅に切欠し、前記角部9d周縁に設ける切欠範囲Kを、前記吸込孔9aの中心から前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cへ向かって90度の角度の範囲に形成することにより、図5の静圧ー風量の実験結果を表したグラフで示すように、前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cの角部9dを切欠することによる内部的な損失以上に、外部的に圧損を低減させることで、風量を増大させることができる。
以上の構成において、近年、小型化の要求から、前記熱交換器5と前記遠心ファン7とが近接しても、前記渦巻ケーシング9の反吹出孔側9cの角部9dを切欠することにより、前記遠心ファン7の面積により前記熱交換器5からの吸入空気を塞ぐことを防いで、前記熱交換器5からの吸入空気をスムーズに前記遠心ファン7に取り込み、送風効率を落とし、且つ風速分布も悪く、熱交換効率も悪化する恐れのある問題をなくすことができる。
本発明による空気調和機の一実施例を示す一部透視要部斜視図(A)および概略上面図(B)である。 本発明による空気調和機の一実施例を示す渦巻ケーシングの要部斜視図(A)および要部側断面図(B)である。 本発明による一実施例の切欠率による風量を示す特性図である。 本発明による一実施例の切り欠き角度による風量を示す特性図である。 本発明の空気調和機と従来の空気調和機との静圧ー風量の実験結果を表した比較特性図である。 従来の空気調和機を示す一部透視要部斜視図(A)および概略上面図(B)である。 従来の空気調和機を示す渦巻ケーシングの要部側断面図である。
符号の説明
1 本体ケーシング
1a 背面
1b 前面 2 吸込口
3 吹出口
4 空気通路
5 熱交換器
6 ファンモータ
7 遠心ファン
8 モータ取付台
9 渦巻ケーシング
9a 吸込孔
9b 吹出孔
9c 反吹出孔側
9d 角部
9e 切欠部
10 ドレンパン

Claims (5)

  1. 吸込口と、吹出口を備えた本体ケーシング内に、熱交換器と、モータ取付台に固定されたファンモータと、同ファンモータにより駆動される遠心ファンと、同遠心ファンを収容する吹出孔と両側に吸込孔を備え、同吹出孔を前記吹出口と連通させる渦巻ケーシングとを配置してなる空気調和機において、
    前記渦巻ケーシングの反吹出孔側の角部を、切欠してなることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記切欠部の切欠幅を、前記遠心ファンの径に対して10%±3%の幅に形成してなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記切欠部の切欠範囲を、前記吸込孔の中心から前記渦巻ケーシングの反吹出孔側に向かって90度の角度の範囲に形成してなることを特徴とする請求項1または2記載の空気調和機。
  4. 前記切欠部を、曲面状に形成してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の空気調和機。
  5. 前記切欠部を、前記渦巻ケーシングの反吹出孔側の両側角部に形成してなることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の空気調和機。
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