JPH08213846A - 変調波の歪み補正方法及び送信装置 - Google Patents

変調波の歪み補正方法及び送信装置

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JPH08213846A
JPH08213846A JP1610895A JP1610895A JPH08213846A JP H08213846 A JPH08213846 A JP H08213846A JP 1610895 A JP1610895 A JP 1610895A JP 1610895 A JP1610895 A JP 1610895A JP H08213846 A JPH08213846 A JP H08213846A
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Japan
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signal
modulated wave
output
envelope
distortion
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JP1610895A
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Inventor
Hidekazu Nakanishi
英一 中西
Tetsuo Onodera
哲雄 小野寺
Hideo Yakou
秀夫 谷古宇
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】変調波の歪みを補正する。 【構成】信号処理部3により送信情報をディジタル信号
処理して2対の基底帯域信号を出し、直交変調部7によ
り搬送波を所定の位相差を持つ2つの信号に変換してそ
れぞれを1対の前記基底帯域信号に乗算した後、加算し
て変調波を出力する。この際に直交変調部7と出力部5
との間に分波部4を設けて直交変調部7から出力される
変調波を出力部5と検波部6とに適宜出力させる。そし
て検波部6で変調波を検波して、当該変調波の包絡線を
信号とする包絡線信号を出力し、制御部32が当該包絡
線信号に基づき、当該包絡線信号の振幅変動を最小にす
るように歪み補正信号を信号処理部3に出力して変調波
の歪みを補正させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は送信装置における変調波
の歪み補正方法及びそれを用いた送信装置に関し、特に
変調波の歪み情報を検出して、当該情報に基づき変調波
発生の基本信号である基底帯域信号を補正することによ
り当該歪み補正を行う変調波の歪み補正方法及びそれを
用いた送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にディジタル方式のセルラ自動車電
話等の送信装置においては、周波数の有効利用の観点か
ら狭帯域の変調方式が採用されている。そして狭帯域の
変調方式には、同じ占有帯域で2倍以上のデータ伝送が
可能なI基底帯域信号(以下、I信号[Inーphas
e]と称す)とQ基底帯域信号(以下、Q信号[Qua
darary]と称す)を用いた直交変調方式が使われ
ることが多い。
【0003】図2は、音声データ等の送信情報を信号処
理して変調波を発生する送信装置の一般的な回路構成を
示すブロック図を示している。音声データは、ディジタ
ルシグナルプロセッサ(DSP)110により演算処理
されてI,Q信号となり、D/A変換器111でアナロ
グ化される。そしてフィルタ112により不要信号が除
去された後、直交変調器105に入力して変調波が出力
される。なおDSP110及びD/A変換器111は、
制御部(CPU)115により制御される。図3は、直
交変調器105の詳細なブロック図を示し、同図におけ
る直交変調器105は、第1,第2乗算器101,10
2、90度移相器103、及び加算器104を有してい
る。そして第1乗算器101と90度移相器103との
接続点には、搬送波発振器109から搬送波が入力し
て、第1乗算器101に入力すると共に、90度移相器
103により位相が90度シフトして第2乗算器102
に入力する。
【0004】また第1乗算器101には、I信号が入力
する入力端子106が設けられ、第2乗算器102には
Q信号が入力する入力端子107が設けられている。こ
れにより第1乗算器101においてI信号と搬送波とが
乗算され、第2乗算器102においてQ信号と搬送波と
が乗算される。そして第1,第2乗算器101,102
からの出力は、加算器104で加算されて変調波を生成
し、出力端子108から出力される。
【0005】なおI,Q信号は、伝送すべきデータに適
切な符号処理(マッピング)や帯域制限等を行うことに
より得られ、符号処理の方法によりさまざまな変調波が
得られる。例えばヨーロッパのGSMにおけるGMSK
変調方式や、北米、日本のディジタルセルラにおけるπ
/4DQPSK変調方式等がある。
【0006】図4(a) はQPSK変調方式について、図
4(b) はπ/4シフトQPSK変調方式についての信号
点図を示したもので、直交するI軸、Q軸の信号が取る
値は伝送すべき情報ダイビットによって決定される。な
お信号点図では、原点(信号点図の中心)から信号点ま
での距離が変調波の振幅を表している。
【0007】図4(a) (b) に示す信号点図において信号
点が最初にa点にあった場合、次の情報ダイビットが
「10」であれば、a点からb点に位相遷移し、「0
0」であればa点からc点に位相遷移する。なおc点に
位相遷移する際にQPSK変調方式では原点を通過する
が、λ/4シフトQPSK変調方式では原点を中心を通
過しないように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
送信装置には、(1) 直交変調器105にキャリヤリーク
がある場合、(2) 直交変調器105に入力するI,Q信
号の振幅にアンバランスがある場合、(3) 90度移相器
103により搬送波の位相を直交させる際に正確な直交
度が得られない場合に、後述する変調波に歪みが生じる
問題があった。
【0009】この問題を図6を参照して説明する。図6
(a) は理想的な系における信号点図、図6(b) はキャリ
ヤリークがある系における信号点図、図6(c) はI,Q
信号の振幅にアンバランスがある系における信号点図
(I信号<Q信号)、図6(d)は搬送波の直交度が正確
でない系における信号点図を示している。なお図6にお
いて、×が実際の信号点、◎が理想状態の信号点を示し
ている。
【0010】(1) 直交変調器にキャリヤリークがある場
合の変調波の歪み 一般的に第1,第2乗算器101,102に用いられる
回路は、図5に示すような平衡型の交差結合差動段(ギ
ルバートセル)により構成されている。同図に見られる
ように当該回路は、複数のトランジスタ等の素子が対称
構成で設けられているので、素子特性にアンバランスが
あると同一信号が入力しても出力が異なることになる。
【0011】従って振幅が「0」のI,Q信号が入力し
ても、トランジスタ等の素子特性が揃っているならば、
搬送波抑圧作用が機能するので搬送波は出力されない。
しかし素子特性に不揃があると、搬送波が出力に漏れ出
てキャリヤフィードスルーと呼ばれる現象が生じ、直交
変調器105のキャリヤリークが現れる。
【0012】このため図6(b) に示すように、各信号点
はリーク方向に一様に変移する。図6(b) は第1,第2
乗算器101,102の両方にキャリヤリークがある場
合を示している。即ち信号点が並ぶ円(以下、本明細書
ではこの円を信号円と称す)は、形を崩さずに原点Oが
O’に変移して、当該変移した分だけ歪んだ変調波とな
る。このようなキャリヤリークはマイクロ波帯域におい
て顕著になるため、800MHz以上の帯域で使用する
自動車電話器等の送信装置において重大な問題となって
いる。
【0013】(2) 直交変調器に入力するI,Q信号の振
幅にアンバランスがある場合の変調波の歪み 直交変調器に入力するI,Q信号の振幅にアンバランス
がある場合にも、変調波に歪みが生じ、その原因として
第1,第2乗算器101,102における変換ゲインの
バラツキ、D/A変換器111における変換ゲインのバ
ラツキ、一対のフィルタ112におけるゲインのバラツ
キ等がある。
【0014】第1,第2乗算器101,102における
変換ゲインのバラツキは、高い周波数で顕著に現れ、こ
のため上述したような自動車電話器等の送信装置におけ
る高い周波数帯域においてI,Q信号の振幅のバラツキ
が大きくなる。
【0015】またDSP110からバラツキのない振幅
を持つI,Q信号が入力しても、D/A変換器111に
おける変換ゲインのバラツキが存在するとI信号とQ信
号とが一様に変換されなくなり、I,Q信号の振幅にア
ンバランスが生じる。
【0016】従って、直交変調器105には(1) で述べ
たようなキャリヤリークが存在していなくても、当該直
交変調器105に入力する信号振幅自体が既にバラツキ
を有しているため、結果として歪んだ変調波が出力され
ることになる。
【0017】このような場合の信号円は、図6(c) に示
すような楕円となる。図6(c) は、Q信号の方がI信号
に比べ大きくアンバランスとなっている場合を示すが、
逆の場合はI軸方向に長軸を持つ楕円となる。いずれに
しても図6(a) に比べ変形した形状となるため、この分
だけ変調波に歪みが生じることになる。
【0018】(3) 90度移相器により搬送波の位相を直
交させる際に正確な直交度が得られない場合の変調波の
歪み 90度移相器103として種々の構成が提案されている
が、いずれの方法においても広い周波数帯域に亘り、直
交度を維持することが技術的に困難である。このため周
波数により直交度が保てなくなる。従って、直交変調器
105に入力するI,Q信号の振幅にアンバランスが存
在しなくとも、変調波に歪みが生じる。この場合、図6
(d) に示すように長軸、短軸が直交しないため信号円は
楕円となる。
【0019】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記課題
を解決するために、第1の発明にかかる変調波の歪み補
正方法としては、送信情報をディジタル信号処理して1
対の基底帯域信号を出力し、各基底帯域信号と直交する
2つの搬送波とをそれぞれ乗算した後、加算して変調波
を発生する変調波の発生方法において、前記変調波の歪
みを補正する際に、前記1対の基底帯域信号に基づき、
変調波に一定包絡線を発生させ、当該変調波を包絡線検
波して包絡線信号を得て、この包絡線信号の振幅変動を
最小にするように少なくとも一方の基底帯域信号を補正
する、ことを特徴とする。
【0020】また第2の発明にかかる送信装置としては
送信情報をディジタル信号処理して1対の基底帯域信号
を出力する信号処理部と、直交する2つの搬送波のそれ
ぞれと基底帯域信号とを乗算した後加算して変調波を出
力する直交変調部を有する送信装置において、前記変調
波に一定包絡線を発生させるような前記1対の基底帯域
信号に基づき形成された変調波を包絡線検波する検波部
と、当該検波部からの包絡線信号に基づき、前記信号処
理部に歪み補正信号を出力して包絡線信号の振幅変動を
最小にするように少なくとも一方の基底帯域信号を補正
させる制御部とを有する、ことを特徴とする。
【0021】
【作用】上記構成に基づき、第1の発明は変調波の歪み
を補正する際に、1対の基底帯域信号に基づき、変調波
に一定包絡線を発生させる。そしてこの変調波を包絡線
検波して包絡線信号を得る。
【0022】包絡線信号の振幅変動が無い状態が理想的
な変調波なので、包絡線信号の振幅変動に関する情報を
フィードバックして基底帯域信号のいずれか一方を変化
させ、これにより包絡線信号の振幅変動を最小にするこ
とにより変調波の歪み補正を行う。
【0023】また第2の発明は、検出部により基底帯域
信号による変調波を検波して包絡線信号を得る。
【0024】そしてこれを制御部が検出して、当該包絡
線の振幅変動を最小に抑えるべく、2対の基底帯域信号
の振幅のアンバランスを制御する振幅バランス制御信
号、2つの搬送波における位相差が90度の場合におけ
る変調波と等価な変調波となるように各基底帯域信号の
振幅を制御する直交度制御信号、対をなす基底帯域信号
の一方の直流オフセット値を制御する直流オフセットバ
ランス制御信号のうち少なくとも1つの信号からなる歪
み補正信号を制御部が信号処理部に出力する。信号処理
部は当該信号に従い基底帯域信号を補正して、これによ
り変調波の歪み補正を行う。
【0025】
【実施例】
<第1の発明の実施例>第1の発明の実施例を図を参照
して説明する。変調波の歪みは、上述した様に(1) 直交
変調器にキャリヤリークがある場合、(2) 直交変調器に
入力するI,Q信号の振幅にアンバランスがある場合、
(3) 90度移相器により搬送波の位相を直交させる際に
正確な直交度が得られない場合に生じる。
【0026】そこでこれらの歪みを補正する方法を説明
する。図7(a) は、無変調時の信号点図を示し、I=
0、Q=1のように振幅が正規化されて信号点がA点に
固定されている。
【0027】一方、搬送波の周波数にずれが生じると、
図7(b) に示すように信号点が信号円上を一定速度で回
転する。例えば、搬送波の周波数が、1000Hzずれ
た場合、信号点は1000回転/秒で回転する。従っ
て、周波数が1MHzであると回転方向により1.00
1MHz又は0.999MHzの搬送波となる。信号点
が信号円上を一定速度で回転するような場合の周波数
は、f=1000HzとしてI=sin(2πft)、
Q=cos(2πft)により得られる。信号点図にお
いて、原点から信号点までの距離は変調波の振幅、即ち
包絡線信号となるので、真円の信号円上を一定速度で回
転しているときは包絡線信号は一定となる。
【0028】従って図7(c) のようにI,Q信号の振幅
にアンバランスがある場合、包絡線信号は信号点の回転
と共に変動するようになる。例えば1000Hzの速度
で回転している場合、変調波は図7(d) のようになり、
その振幅は1/2000秒の周期で変動するようにな
る。
【0029】図7(d) はI,Q信号の振幅にアンバラン
スがあった場合の変調波を示しているが、直交変調器2
4にキャリヤリークがある場合や90度移相器により搬
送波の位相を直交させる際に正確な直交度が得られない
場合にも同様に振幅が周期変動する変調波となる。
【0030】従って変調波の歪みを補正する際に、1対
の基底帯域信号に基づき、変調波に一定包絡線を発生さ
せる。以下このような信号を適宜テスト信号と称す。そ
してこの変調波を包絡線検波して包絡線信号を得る。包
絡線信号の振幅変動が無い状態は、理想的な変調波なの
で、情報をフィードバックしてテスト信号を変化させ、
これにより包絡線信号の振幅変動を最小にすることによ
り変調波の歪み補正を行う。なお上記変調波の歪み補正
方法の具体例は、次の第2の発明の実施例1において詳
細に説明する。
【0031】<第2の発明の実施例1>第2の発明の実
施例1を図に沿って説明する。図1は第1の発明にかか
る変調波の歪み補正方法を用いた送信装置のブロック図
を示している。なお、第1の発明の実施例において変調
波に一定包絡線を発生させる基底帯域信号をテスト信号
と定義した。第2の発明においても基本的にこの定義に
従うが、説明の都合上、適宜基底帯域信号、I信号又は
Q信号と称すことがある。
【0032】本実施例1にかかる送信装置2は、送信情
報をディジタル信号処理してアナログのI信号及びQ信
号を出力する信号処理部3、I信号及びQ信号に互いに
直交する搬送波を乗算し、それぞれを加算して変調波を
出力する直交変調部7、変調波を増幅して電波として射
出する出力部5、変調波を検波して当該変調波の包絡線
を信号とする包絡線信号を出力する検波部6、当該検波
部6からの包絡線信号に基づき、当該包絡線信号の振幅
変動を最小にする制御信号を信号処理部3に出力する制
御部32、直交変調部7と出力部5との間に設けられ
て、直交変調部7から出力される変調波を出力部5と検
波部6とに適宜分波する分波部4とを有している。
【0033】信号処理部3は、音声やデータ等の情報を
ディジタルデータに変換するA/D変換器20、ディジ
タルデータが入力して所定の変調方式に応じて演算処理
を行うディジタルシグナルプロセッサ(DSP)処理部
21、当該DSP処理部21により変調されたディジタ
ル信号をアナログ化してI,Q信号を生成するD/A変
換器22、I,Q信号における不要信号を除去するロー
パスフィルタ(LPF)23(23a,23b)を有し
ている。
【0034】直交変調部7は、搬送波信号を発生する搬
送波発振器19、信号処理部3から不要信号が除去され
たI,Q信号が入力すると共に、搬送波発振器19から
搬送波が入力して変調波を生成する直交変調器24を有
している。
【0035】分波部4は結合器(切換え手段)25から
なり、直交変調器24から入力した変調波を出力部5と
検波部6とに分波する。
【0036】出力部5は、分波部4から入力した変調波
を増幅する電力増幅器27、当該電力増幅器27で増幅
された信号の不要輻射を制限する帯域フィルタ(BP
F)28、そしてBPF28からの信号が電波として放
射されるアンテナ29を有している。
【0037】また検波部6は、分波部4からの変調波を
検波して包絡線信号を出力する検波器30、当該検波器
30からのアナログの包絡線信号をディジタル化するA
/D変換器31を有している。
【0038】そして、検波部6からのディジタル化され
た包絡線信号を検出して信号処理部3のA/D変換器2
0、DSP処理部21、及びD/A変換器22を制御す
る制御部32を有している。
【0039】本実施例1の動作をさらに詳細に説明す
る。振幅にアンバランスがあるI,Q信号に基づく変調
波を検波器30により検波すると、振幅が周期変動する
包絡線信号が得られる。従って包絡線信号の振幅を最小
化することによりI,Q信号の振幅にアンバランスがあ
る場合の変調波の歪みに対応することができる。
【0040】この包絡線信号は、図8に示すようにI,
Q信号の振幅変化に対して極点(最小点)を持っている
ので、包絡線信号の振幅変動が最も小さくなる点は、単
純な傾斜法により求めることができる。
【0041】ところでI,Q信号の振幅は、DSP処理
部21における演算パラメータを変えることにより容易
に変えることができる。そこで制御部32は、A/D変
換器31からの包絡線信号に基づきDSP処理部21に
振幅バランス制御信号(歪み補正信号)を出力して当該
包絡線信号の振幅が最小となるようにI,Q信号の振幅
のいずれか一方又は両方を変化させる。これによりI,
Q信号の振幅にアンバランスがあるために生じる変調波
の歪みを最小にすることが可能になる。
【0042】同様にしてキャリヤリークがある場合の変
調波の歪みも最小化することができる。これを図9を参
照して説明する。図9(a) はQ軸方向にQ信号が1/3
シフトするようなキャリヤリークが存在する場合の信号
点図を示している。この時、信号点が信号円上を回る
I,Q信号により変調すると、図9(b) に示すような振
幅が回転に同期して変動する変調波となる。従ってこの
変調波を検波器30により検波して包絡線信号の振幅を
最小にすれば、結果的にキャリヤリークが補正されたこ
とになる。
【0043】ところでキャリヤリークを最小にするため
には、直交変調器24における乗算器(図5参照)で発
生するキャリヤフィードスルーを最小化しなければなら
ない。実際の直交変調器24においては、DSP処理部
21からI信号、バーI信号,Q信号、バーQ信号の4
信号からなる基底帯域信号が差動形式で入力する。キャ
リヤフィードスルーは、I信号に対してバーI信号の直
流オフセットを変化させることで最小化され、同様にQ
信号に対してバーQ信号の直流オフセットを変化させる
ことで最小化される。
【0044】この時I信号とQ信号は独立した信号であ
り、バーI信号又はバーQ信号の直流オフセットを変化
させた場合の包絡線信号は、図10に示すように極点を
持つ。従ってそれぞれ独立に直流オフセットを調整すれ
ばキャリヤリークを最小にすることができる。即ち、変
調波の歪みが改善できる。
【0045】例えばI信号を固定してバーI信号の直流
オフセットを包絡線信号の振幅が最小になるように変化
させ、その後Q信号を固定してバーQ信号の直流オフセ
ットを変化させて再度包絡線信号の振幅が最小になるよ
うに設定する。この直流オフセットの調整は、検波部6
からの情報に基づき包絡線信号の振幅を最小にするよう
に制御部32がDSP処理部21に直流オフセットバラ
ンス制御信号(歪み補正信号)を出力することによりり
容易に行うことができる。
【0046】さらに90度移相器により搬送波の位相が
完全に直交しない場合の変調波の歪みも同様にして改善
することが可能である。この場合、理想的な変調波S(t)
は、 S(t)=I(t)cos(ωct)-Q(t)sin(ωct) …式1 と書くことができる。この状態に対し搬送波の直交度が
φずれた時の変調波S'(t) は、 S'(t)=I(t)cos( ωct)-Q(t)sin(ωct+ φ) =(I(t)-Q(t)sinφ)cos( ωct)-Q(t)cos φsin(ωct) =I'(t)cos(ωct)-Q'(t)sin( ωct) …式2 但し、I'(t)=I(t)-Q(t)sinφ;Q'(t)=Q(t)cos φ で与えられる。従って、式2に示される変調波S'(t) を
式(1) で示される理想信号に近づけるためには、 i(t)=I'(t)+Q(t)sin φ …式3 q(t)=Q'(t)/cos φ …式4 で表される補正演算を行えばよい。即ち、制御部32は
式3,4で与えられるi,q信号をDSP処理部21に
演算出力させるべく直交度制御信号(歪み補正信号)を
出力する。この時制御部32は包絡線信号の振幅変動が
小さくなる様にφを変化させる。そして最も小さくなる
時のi,q信号をI,Q信号とすることにより歪みが補
正される。
【0047】図11は、上述した歪み補正信号により各
種の歪みを補正する際の手順を示したものである。歪み
補正を行う際には、まずパラメータ設定を行う(S
1)。なお予め設定しておくことも可能である。パラメ
ータの内容については、その都度説明する。
【0048】次に歪み補正の内容が指定される(S
2)。例えば、振幅アンバランス補正を行う時は
「1」、オフセット補正を行う時は「2」、直交度補正
を行う時は「3」が入力される。
【0049】これによりDSP制御部21は、基底帯域
信号(テスト信号)を出力し、直交変調器7が変調波を
出力する(S3)。これを検出部6が検波して、包絡線
信号の振幅変動を検波し、制御部32が包絡線信号の振
幅変動の最大値を検出して、変数Aに格納する(S
4)。
【0050】そして制御部32は補正項目に従ってDS
P制御部に歪み補正信号を出力する。この時の歪み補正
信号の内容は、例えば振幅バランス制御信号の場合はI
信号の振幅を(F×M1) 増加させるような信号である。
「F」 は「±1」で、初期設定では「1」となってい
る。従ってF=1 の時は、テスト信号の振幅はM1だけ増加
し、F=-1の時は、M1だけ減少する。直流オフセットバラ
ンス制御信号、直交度制御信号についても同様である
(S5)。
【0051】これによりDSP制御部21は、テスト信
号を変化させて出力する(S6)。この時の変調波を検
波部6が検波して、制御部32が包絡線信号の振幅変動
の最大値を検出して変数Bに格納する(S7)。そして
変数Aに格納されている補正前の包絡線信号の振幅変動
の最大値と変数Bに格納されている補正後の包絡線信号
の振幅変動の最大値との差[A−B]を判断する(S
8)。当該差が負[A−B<0]の場合は、補正によ
り、包絡線信号の振幅変動がより大きくなっていること
を示すので、「F」 を「−1」に設定して(S9)、ス
テップ4に戻る。一方差が正[A−B<0]の場合は、
ステップ10に進み、補正後の包絡線信号の振幅変動の
最大値が予め設定された許容値[D]より大きいか否か
を判断する。もし大きい[B>D]ならば、ステップ5
に戻り補正を繰り返し、小さい[B<D]ならばステッ
プ11に進み補正が終了する。
【0052】なお、上記説明では1つのテスト信号(基
底帯域信号)として説明したが、実際にはI、Q信号の
2つの基底帯域信号について行い、これらは順次行われ
る。即ちI信号について上記補正が行われ、次いでQ信
号について上記補正が行われる。また、振幅アンバラン
ス補正、オフセット補正、直交度補正を選択して行う場
合について説明したが、これらを順次行う様にしても良
い。
【0053】以上説明したように、本実施例1によれば
検波部6を設けてI,Q信号の包絡線信号の振幅を最小
にするように制御部32によりDSP処理部を制御し
て、基底帯域信号の振幅を調整することにより、種々の
原因により生じる変調波の歪みを補正することが可能に
なる。
【0054】<第2の発明の実施例2>第2の発明の実
施例2を図12を参照して説明する。本実施例2にかか
る送信装置2は、送信情報をディジタル信号処理してア
ナログのI信号及びQ信号を出力する信号処理部3、I
信号及びQ信号に互いに直交する搬送波を乗算し、それ
ぞれを加算して変調波を出力する直交変調部7、変調波
を増幅して電波として射出する出力部5、変調波を検波
して当該変調波の包絡線を信号とする包絡線信号を出力
する検波部6、当該検波部6からの包絡線信号に基づ
き、当該包絡線信号の振幅変動を最小にする制御信号を
信号処理部3に出力する制御部32、直交変調部7と出
力部5との間に設けられて、直交変調部7から出力され
る変調波を変調波の歪みを補正時には検出部6に出力
し、通信時には出力部5に出力する分波部4とを有して
いる。なお第1の発明の実施例1と同一部分については
同一符号を付して説明を説明を省略する。
【0055】分波部4は、出力端子35a,35bを持
ち直交変調器24から入力した変調波を出力部5と検波
部6とに振分けるRF切換え器(切換え手段)35、出
力端子35aから入力する変調波を増幅する出力用ドラ
イバアンプ(前段アンプ)36、当該出力用ドライバア
ンプ36からの信号の帯域制限を行う出力用BPF(フ
ィルタ手段)37、及び出力端子35bから入力する検
波用ドライバアンプ(前段アンプ)38を有している。
【0056】そしてRF切換え器35及び検波用ドライ
バアンプ38は制御部32により制御され、出力端子3
5aが選択されると通信状態となり、出力端子35bが
選択されると変調波の歪み補正状態となる。
【0057】変調波の歪み補正は1回行えば十分である
ので、例えば電源投入時等において出力端子35bが選
択されて歪み補正を行い、それ以外の時は出力端子35
baが選択されて通信状態とすることができる。即ち歪
み補正時のみ包絡線信号を発生させるべくRF切換え器
35を検波部6側に切換えると共に、検波用ドライバ3
8を「オン」する。
【0058】検波用ドライバアンプ38では、包絡線信
号を検出するのに十分なレベルまで変調波が増幅され
る。この時の増幅は、A/D変換器31の分解能が通常
20mV程度なので、検波器30からの出力信号が数V
程度あれば包絡線信号の振幅を約1%の精度で補正する
ことが可能になる。従って、検波用ドライバアンプ38
はこの要求を満たすように変調波を増幅している。
【0059】また出力用ドライバアンプ36により所定
レベルに増幅した後、出力用BPF37で送信装置に規
定されている電波以外の不要電波を制限する。微少信号
を電力増幅器27等の増幅器により最終的なレベルまで
一度に増幅すると、不要信号も同じレベルで増幅されて
しまう。一般にこのような不要信号は最終段に設けたB
PF28によりフィルタリングを行うが、一度に増幅す
るとフィルタリングするレベルに幅が生じてしまい精度
よくフィルタリングすることができない。そこで上述し
たように、電力増幅器27の前段において出力用ドライ
バアンプ36で所定レベルに増幅し、そして出力用BP
F37により一旦不要信号を除去している。これにより
BPF28に対して要求されるフィルタリング精度が緩
和される。
【0060】なお上記説明では、変調波の歪み補正を電
源投入直後に行う場合について説明したが、本実施例2
はかかる限定により制限を受けるものではない。
【0061】以上説明したように、変調波の歪み補正時
のみ変調波を検波部6に出力するので、通信中にI,Q
信号の振幅等を調整する必要が無くなる。また、出力部
に入力する前に予め不要信号を除去するのでBPF28
に高いフィルタリング精度が不要となる。加えて変調波
が増幅されて検波部6に入力するので、高精度に変調波
の歪み補正を行うことが可能になる。
【0062】<第2の発明の実施例3>第2の発明の実
施例3を図13を参照して説明する。本実施例3にかか
る送信装置2は、送信情報をディジタル信号処理してア
ナログのI信号及びQ信号を出力する信号処理部3、I
信号及びQ信号に互いに直交する搬送波を乗算し、それ
ぞれを加算して変調波を出力する直交変調部7、変調波
を増幅して電波として射出する出力部5、変調波を検波
して当該変調波の包絡線を信号とする包絡線信号を出力
する検波部6、当該検波部6からの包絡線信号に基づ
き、当該包絡線信号の振幅変動を最小にする制御信号を
信号処理部3に出力する制御部32、直交変調部7と出
力部5との間に設けられて、直交変調部7から出力され
る変調波を変調波の歪みを補正時には検出部6に出力
し、通信時には出力部5に出力する分波部4とを有して
いる。
【0063】本実施例3にかかる分波部4は、ドライバ
アンプ(前段アンプ)39、RF切換え器(切換え手
段)35、及びBPF(フィルタ手段)37から構成さ
れている。なお第2の発明の実施例1,2と同一部分に
ついては同一符号を付して説明を説明を省略する。
【0064】実施例2における分波部4は、出力部5側
に出力用ドライバアンプ36が設けられると共に、検波
部6側に検波用ドライバアンプ38が設けられていた。
これは直交変調器24から出力される変調波を所定のレ
ベルに増幅することが目的であった。そこで本実施例2
では、出力用ドライバアンプ36及び検波用ドライバア
ンプ38の作用を兼ねるドライバアンプ39をRF切換
え器35の前段に設けて必要とするドライバアンプの数
を減らす。
【0065】即ち直交変調器24からの変調波は、分波
部4に入力すると、まずドライバアンプ39に入力して
所定レベルに増幅され、その後出力部5及び検波部6に
振り分けられる。そして出力端子35aが選択されて変
調波が出力部5に出力される際には、既に信号が所定レ
ベルに増幅されているので、実施例2で説明したように
出力用BPF37を介して出力すればよくなる。
【0066】以上により、RF切換部35の前段にドラ
イバアンプ39を設けたことにより分波部4の構成が簡
略化できる。
【0067】<第2の発明の実施例4>第2の発明の実
施例4を図14を参照して説明する。本実施例4にかか
る送信装置2は、送信情報をディジタル信号処理してア
ナログのI信号及びQ信号を出力する信号処理部3、I
信号及びQ信号に互いに直交する搬送波を乗算し、それ
ぞれを加算して変調波を出力する直交変調部7、変調波
を増幅して電波として射出する出力部5、変調波を検波
して当該変調波の包絡線を信号とする包絡線信号を出力
する検波部6、当該検波部6からの包絡線信号に基づ
き、当該包絡線信号の振幅変動を最小にする制御信号を
信号処理部3に出力する制御部32、直交変調部7と出
力部5との間に設けられて、直交変調部7から出力され
る変調波を変調波の歪みを補正時には検出部6に出力
し、通信時には出力部5に出力する分波部4とを有して
いる。
【0068】本実施例4にかかる分波部4は、ドライバ
アンプ39、出力用BPF37、検波用BPF(フィル
タ手段)40を有している。なお第2の発明の実施例1
乃至3と同一部分については同一符号を付して説明を説
明を省略する。
【0069】直交変調器24から入力した変調波は、ド
ライバアンプ39によりまず増幅されて出力用BPF3
7及び検波用BPF40に入力する。このとき検波用B
PF40は、送信装置に許容されている周波数帯域外の
周波数帯域、即ち出力用BPF37及びBPF28にお
ける阻止帯域周波数の信号が通過する周波数帯に設定さ
れている。これにより、出力用BPF37及びBPF2
8では、出力が制限される信号のみが検波用BPF40
を通過することになる。
【0070】一般に、搬送波発振器19は周波数シンセ
サイザにより構成されるので基底の帯域以外の周波数帯
域を有する搬送波も容易に発生することができる。加え
て直交変調器24、ドライバアンプ39も比較的広帯域
である。そこで搬送波の歪み補正を行う際に、送信帯域
外の搬送波も併せて発生し、検波用BPF40により当
該送信帯域外の搬送波を選択的に検波して包絡線信号を
検出する。
【0071】このときドライバアンプ39の出力は、出
力用BPF37及びBPF28の阻止帯域であるので十
分に減衰し、またこの時の電力増幅器27を「オフ」に
することにより送信装置に許容されていない不要電波の
放射を防止しながら直交変調器24の歪み補正を行うこ
とができる。
【0072】以上説明したように、検波用BPF40
は、送信装置に許容されている周波数帯域外の周波数帯
域の信号を通過するように設定されているので、変調波
の歪みが最も顕著になる周波数に設定することにより変
調波の歪み補正の精度を向上させることができる。
【0073】また変調波の歪み補正を行う際には、電波
の放射が停止されるので、送信装置は指定された周波数
以外の電波を放射すると他の装置に妨害を与えるため厳
しく禁じられてので、本実施例にかかる送信装置は不要
電波を放射せずに変調波の歪み補正が行える利点があ
る。
【0074】なお上述した実施例1〜4では、送信周波
数を搬送波発振器19にて直接発生させた。しかし図1
5(a) に示すように、搬送波発振器19で発生する搬送
波の周波数を低い周波数に設定し、当該周波数で変調を
行った後に、所要の送信周波数を得るように局部発振器
41で周波数変調するための周波数を発生させミキサ4
0でミキシングして周波数変調してもよい。
【0075】また図15(b) に示すように搬送波発振器
19で搬送波を発生し、それを局部発振器43で発信し
た信号とミキサ42によりミキシングして直交変調器2
4への最終的な搬送波としてもよい。
【0076】また北米セルラ自動車等では、発呼、着呼
等のシステムアクセス時に10kbpsのFM変調デー
タの送信が行われるので、これを利用することによりシ
ステムに許容された信号自身を使用して歪み補正を行う
ことも可能である。
【0077】
【発明の効果】第1の発明によれば、変調波の歪みを補
正する際に、1対の基底帯域信号に基づき、変調波に一
定包絡線を発生させ、この変調波を包絡線検波して包絡
線信号を得て、当該信号の振幅変動を最小にするように
情報をフィードバックして変調波の歪み補正を行うの
で、簡便且つ的確に変調波の歪み補正を行うことが可能
になった。
【0078】また第2の発明によれば、検波部により変
調波を検波して包絡線信号とし、当該包絡線信号の振幅
変動を最小にして1対の基底帯域信号の振幅のアンバラ
ンスを制御する振幅バランス制御信号、前記2つの搬送
波における位相差が90度の場合における変調波と等価
になるように各基底帯域信号の振幅を制御する直交度制
御信号、対をなす基底帯域信号の一方の直流オフセット
値を制御する直流オフセットバランス制御信号のうち少
なくとも1つの信号を含む歪み補正信号を制御部がDS
P処理部に出力して、基底帯域信号を補正することによ
り変調波の歪みを容易に補正することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2の発明の実施例1の説明に適用される送信
装置のブロック図である。
【図2】従来の送信装置の部分ブロック図である。
【図3】直交変調器のブロック図である。
【図4】信号点図の説明図である。
【図5】一般的な乗算器の回路図である。
【図6】変調波の歪みを説明する信号点図で、(a) は理
想的な信号点図、(b) 直交変調器にキャリヤリークがあ
る場合の信号点図、(c) はI,Q信号の振幅にアンバラ
ンスがある場合(I信号<Q信号)の信号点図、(d) 9
0度移相変換器による搬送波の位相が正確に直交化され
ない場合の信号点図である。
【図7】第1及び第2の発明の実施例の説明に適用され
る変調波の歪み方法を説明する図で、(a) は無変調時の
信号点図、(b) は信号点が一定速度で回転する場合の信
号点図、(c) はI信号又はQ信号の振幅にアンバランス
がある場合の信号点図、(d) は(c) の場合における振幅
の時間変化を示す図である。
【図8】I信号又はQ信号の振幅に対する包絡線信号の
振幅変化を示す図である。
【図9】キャリヤリークがある場合の説明図で、(a) 信
号点図、(b) は変調波の振幅変化を示す図である。
【図10】直流オフセット値に対する 包絡線信号の振
幅を示す図である。
【図11】歪み補正信号により各種の歪みを補正する手
順を示す図である。
【図12】第2の発明の実施例2の説明に適用される送
信装置のブロック図である。
【図13】第2の発明の実施例3の説明に適用される送
信装置のブロック図である。
【図14】第2の発明の実施例4の説明に適用される送
信装置のブロック図である。
【図15】第2の発明のその他の実施例の説明に適用さ
れる送信装置のブロック図である。
【符号の説明】
2 無線送信装置 3 信号処理部 4 分波部 5 出力部 6 検波部 7 直交変調部 25 結合器(切換え手段) 32 制御部 35 RF切換え器(切換え手段) 36 出力用ドライバアンプ(前段アンプ) 37 出力用BPF(フィルタ手段) 38 検出用ドライバアンプ(前段アンプ) 39 ドライバアンプ(前段アンプ) 40 検波用BPF(フィルタ手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信情報をディジタル信号処理して1対
    の基底帯域信号を出力し、直交する2つの搬送波と各基
    底帯域信号とをそれぞれ乗算した後、加算して発生させ
    た変調波の歪みを補正する変調波の歪み補正方法におい
    て、 前記変調波の歪みを補正する際に、前記1対の基底帯域
    信号に基づき、変調波に一定包絡線を発生させ、当該変
    調波を包絡線検波して包絡線信号を得て、この包絡線信
    号の振幅変動を最小にするように少なくとも一方の基底
    帯域信号を補正する、 ことを特徴とする変調波の歪み補正方法。
  2. 【請求項2】 送信情報をディジタル信号処理して1対
    の基底帯域信号を出力する信号処理部と、直交する2つ
    の搬送波のそれぞれと基底帯域信号とを乗算した後加算
    して変調波を出力する直交変調部を有する送信装置にお
    いて、 前記変調波に一定包絡線を発生させるような前記1対の
    基底帯域信号に基づき形成された変調波を包絡線検波す
    る検波部と、 当該検波部からの包絡線信号に基づき、前記信号処理部
    に歪み補正信号を出力して包絡線信号の振幅変動を最小
    にするように少なくとも一方の基底帯域信号を補正させ
    る制御部とを有する、 ことを特徴とする送信装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部の出力する歪み補正信号が、
    1対の基底帯域信号の振幅のアンバランスを補償する振
    幅バランス制御信号である、 請求項2記載の送信装置。
  4. 【請求項4】 前記制御部の出力する歪み補正信号が、
    2つの搬送波の直交ずれを補償するように、少なくとも
    1方の基底帯域信号の振幅及び位相を制御する直交度制
    御信号である、 請求項2又は3記載の送信装置。
  5. 【請求項5】 前記制御部の出力する歪み補正信号が、
    対をなす基底帯域信号の直流レベルのアンバランスを補
    償する直流レベルバランス制御信号である、 請求項2〜4のいずれか1項記載の送信装置。
  6. 【請求項6】 前記直交変調部から出力される変調波の
    一部を前記検波部に分波し又は、変調波の歪み補正時に
    当該変調波を前記検波部に振分け出力する分波部を有す
    る、 請求項2〜5のいずれか1項記載の送信装置。
  7. 【請求項7】 前記分波部が、変調波を分波又は振分け
    て出力する際に、当該変調波を所定レベルに増幅する前
    段アンプを有する、 請求項6記載の送信装置。
  8. 【請求項8】 前記分波部が、変調波における不要信号
    を除去するフィルタ手段を有する、 請求項6又は7記載の送信装置。
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