JPH0821331A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents
燃料噴射ポンプInfo
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- JPH0821331A JPH0821331A JP6157564A JP15756494A JPH0821331A JP H0821331 A JPH0821331 A JP H0821331A JP 6157564 A JP6157564 A JP 6157564A JP 15756494 A JP15756494 A JP 15756494A JP H0821331 A JPH0821331 A JP H0821331A
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- drive shaft
- fuel
- fuel injection
- valve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は燃料噴射ポンプの駆動軸とロータと
の結合部において、ロータが駆動軸に当接してもロータ
が偏心して回転することがないように構成した燃料噴射
ポンプを提供することを目的とする。 【構成】 燃料噴射ポンプ10は、エンジンの回転が伝
達されて回転する駆動軸70と、駆動軸70と同一の軸
線上に延在しハウジング11内に回転自在に挿入された
ロータ90と、駆動軸70とロータ90とを結合する結
合部150とを有し、ロータ90が回転駆動されるとと
もに燃料を加圧してエンジンに供給する。結合部150
は、駆動軸70の端部に形成され、径方向に傾斜したガ
イド面71を有する係合凹部72と、ロータ90の端部
に形成され係合凹部72に回転方向で係合し、且つガイ
ド面71に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面1
04を有する係合突部105と、よりなる。
の結合部において、ロータが駆動軸に当接してもロータ
が偏心して回転することがないように構成した燃料噴射
ポンプを提供することを目的とする。 【構成】 燃料噴射ポンプ10は、エンジンの回転が伝
達されて回転する駆動軸70と、駆動軸70と同一の軸
線上に延在しハウジング11内に回転自在に挿入された
ロータ90と、駆動軸70とロータ90とを結合する結
合部150とを有し、ロータ90が回転駆動されるとと
もに燃料を加圧してエンジンに供給する。結合部150
は、駆動軸70の端部に形成され、径方向に傾斜したガ
イド面71を有する係合凹部72と、ロータ90の端部
に形成され係合凹部72に回転方向で係合し、且つガイ
ド面71に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面1
04を有する係合突部105と、よりなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料噴射ポンプに係り、
特にディーゼル機関の燃料噴射ポンプに好適な燃料噴射
ポンプに関する。
特にディーゼル機関の燃料噴射ポンプに好適な燃料噴射
ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディーゼル機関の燃料噴射ポ
ンプとして、例えば特開平2−37165号公報に開示
される如きインナカム式燃料噴射ポンプが知られてい
る。ここで、インナカム式燃料ポンプとは、ハウジング
に固定したインナカムの内周に、エンジンの回転を伝達
されて駆動させる駆動軸と、エンジンの1/2の回転速
度で回転するロータとを同一の軸線上に設け、またロー
タの径方向に摺動自在に嵌挿されたプランジャを、ロー
ラ及びローラシューを介してインナカム内周に形成され
たカム面で押圧してなる燃料噴射ポンプである。
ンプとして、例えば特開平2−37165号公報に開示
される如きインナカム式燃料噴射ポンプが知られてい
る。ここで、インナカム式燃料ポンプとは、ハウジング
に固定したインナカムの内周に、エンジンの回転を伝達
されて駆動させる駆動軸と、エンジンの1/2の回転速
度で回転するロータとを同一の軸線上に設け、またロー
タの径方向に摺動自在に嵌挿されたプランジャを、ロー
ラ及びローラシューを介してインナカム内周に形成され
たカム面で押圧してなる燃料噴射ポンプである。
【0003】すなわち、結合部を介して駆動軸に結合さ
れたロータがハウジングに対して回転すると、ロータに
嵌挿されたプランジャは、インナカム内周に設けられた
カムのリフト変化に追従して往復運動を行う。この際、
ロータの中央、すなわちプランジャの内側に形成された
ポンプ室の燃料圧力は、プランジャがロータの中心に向
けて往動する際に昇圧される。そして、この燃料圧力の
昇圧は、インナカム内面に設けられたカムの位置に対応
して、ロータの回転角が所定回転角に達した際に生ず
る。
れたロータがハウジングに対して回転すると、ロータに
嵌挿されたプランジャは、インナカム内周に設けられた
カムのリフト変化に追従して往復運動を行う。この際、
ロータの中央、すなわちプランジャの内側に形成された
ポンプ室の燃料圧力は、プランジャがロータの中心に向
けて往動する際に昇圧される。そして、この燃料圧力の
昇圧は、インナカム内面に設けられたカムの位置に対応
して、ロータの回転角が所定回転角に達した際に生ず
る。
【0004】従って、その燃料圧力をディーゼル機関を
構成する各気筒に適当に分配することとすれば、各気筒
で圧縮行程が行われる際に高圧燃料を供給することがで
き、燃料噴射ポンプとして必要な機能を実現することが
できる。
構成する各気筒に適当に分配することとすれば、各気筒
で圧縮行程が行われる際に高圧燃料を供給することがで
き、燃料噴射ポンプとして必要な機能を実現することが
できる。
【0005】ところで、上記公報の駆動軸とロータとを
結合する結合部は、円盤状の外周に凹部が90度間隔で
設けられたカップリングと、駆動軸の端部に180度間
隔で設けられた駆動側突部と、ロータの端部に180度
間隔で設けられた従動側突部と、駆動軸とロータとを互
いに逆の回転方向に付勢するトーションバネと、よりな
る。
結合する結合部は、円盤状の外周に凹部が90度間隔で
設けられたカップリングと、駆動軸の端部に180度間
隔で設けられた駆動側突部と、ロータの端部に180度
間隔で設けられた従動側突部と、駆動軸とロータとを互
いに逆の回転方向に付勢するトーションバネと、よりな
る。
【0006】従って、カップリングの凹部に駆動側突
部、従動側突部を90度ずらして嵌合させることによ
り、駆動軸とロータとがカップリングを介して結合され
るとともに、トーションバネによりガタツキのない結合
状態に保持される。
部、従動側突部を90度ずらして嵌合させることによ
り、駆動軸とロータとがカップリングを介して結合され
るとともに、トーションバネによりガタツキのない結合
状態に保持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のイ
ンナカム式燃料噴射ポンプでは、カップリングの凹部に
駆動軸の駆動側突部、及びロータの従動側突部を係合さ
せ、且つトーションバネのバネ力により付勢して駆動軸
とロータとを一体的に結合させているが、ロータが軸方
向に移動してロータが駆動軸に当接すると、回転中心が
軸芯からずれてロータが偏心した状態で振れ回ることに
なり、ロータを回転自在に軸承する軸受部分での摩擦が
増大する。
ンナカム式燃料噴射ポンプでは、カップリングの凹部に
駆動軸の駆動側突部、及びロータの従動側突部を係合さ
せ、且つトーションバネのバネ力により付勢して駆動軸
とロータとを一体的に結合させているが、ロータが軸方
向に移動してロータが駆動軸に当接すると、回転中心が
軸芯からずれてロータが偏心した状態で振れ回ることに
なり、ロータを回転自在に軸承する軸受部分での摩擦が
増大する。
【0008】又、駆動軸及びロータが同一軸線上で回転
するように、駆動軸及びロータの外周と各軸受部分との
クリアランスが微小に設定されている。そのため、ロー
タが偏心した状態で振れ回ると、ロータの外周及びその
軸受部分が加熱されて、ロータが正常に回転できなくな
り、エンジンの燃焼室に燃料を安定供給できなくなるお
それがあった。
するように、駆動軸及びロータの外周と各軸受部分との
クリアランスが微小に設定されている。そのため、ロー
タが偏心した状態で振れ回ると、ロータの外周及びその
軸受部分が加熱されて、ロータが正常に回転できなくな
り、エンジンの燃焼室に燃料を安定供給できなくなるお
それがあった。
【0009】又、駆動軸の軸芯とロータの軸芯とが同一
の軸線上になく、ずれている場合もロータの外周と軸受
部分との摩擦が増大し、ロータの外周及びその軸受部分
が加熱されて、ロータが正常に回転できなくなるおそれ
があった。
の軸線上になく、ずれている場合もロータの外周と軸受
部分との摩擦が増大し、ロータの外周及びその軸受部分
が加熱されて、ロータが正常に回転できなくなるおそれ
があった。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ロータが軸方向に移動して駆動軸に当接しても
偏心した状態で回転しないことを目的とする。
であり、ロータが軸方向に移動して駆動軸に当接しても
偏心した状態で回転しないことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記請求項1の発明は、
エンジンの回転が伝達されて回転する駆動軸と、該駆動
軸と同一の軸線上に延在しハウジング内に回転自在に挿
入されたロータと、該駆動軸と該ロータとを結合する結
合部とを有し、該ロータが回転駆動されるとともに燃料
を加圧して該エンジンに供給する燃料噴射ポンプにおい
て、前記結合部は、前記駆動軸の端部又は前記ロータの
端部のいずれか一方に形成され、径方向に傾斜したガイ
ド面を有する係合凹部と、前記駆動軸の端部又は前記ロ
ータの端部のいずれか他方に形成され前記係合凹部に回
転方向で係合し、且つ前記ガイド面に当接して軸芯が回
転中心に導かれる傾斜面を有する係合突部と、よりなる
ことを特徴とする。
エンジンの回転が伝達されて回転する駆動軸と、該駆動
軸と同一の軸線上に延在しハウジング内に回転自在に挿
入されたロータと、該駆動軸と該ロータとを結合する結
合部とを有し、該ロータが回転駆動されるとともに燃料
を加圧して該エンジンに供給する燃料噴射ポンプにおい
て、前記結合部は、前記駆動軸の端部又は前記ロータの
端部のいずれか一方に形成され、径方向に傾斜したガイ
ド面を有する係合凹部と、前記駆動軸の端部又は前記ロ
ータの端部のいずれか他方に形成され前記係合凹部に回
転方向で係合し、且つ前記ガイド面に当接して軸芯が回
転中心に導かれる傾斜面を有する係合突部と、よりなる
ことを特徴とする。
【0012】又、請求項2の発明は、エンジンの回転が
伝達されて回転する駆動軸と、該駆動軸と同一の軸線上
に延在しハウジング内に回転自在に挿入されたロータ
と、該駆動軸と該ロータとを結合する結合部とを有し、
該ロータが回転駆動されるとともに燃料を加圧して該エ
ンジンに供給する燃料噴射ポンプにおいて、前記結合部
は、前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部のいずれか
一方に形成され、曲面状のガイド面を有する係合凹部
と、前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部のいずれか
他方に形成され、前記係合凹部に回転方向で係合し、且
つ前記ガイド面に揺動可能に当接する曲面状の当接面を
有する係合突部と、よりなることを特徴とする。
伝達されて回転する駆動軸と、該駆動軸と同一の軸線上
に延在しハウジング内に回転自在に挿入されたロータ
と、該駆動軸と該ロータとを結合する結合部とを有し、
該ロータが回転駆動されるとともに燃料を加圧して該エ
ンジンに供給する燃料噴射ポンプにおいて、前記結合部
は、前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部のいずれか
一方に形成され、曲面状のガイド面を有する係合凹部
と、前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部のいずれか
他方に形成され、前記係合凹部に回転方向で係合し、且
つ前記ガイド面に揺動可能に当接する曲面状の当接面を
有する係合突部と、よりなることを特徴とする。
【0013】
【作用】上記請求項1によれば、ロータ又は駆動軸の一
方の端部に形成された係合突部が、ロータ又は駆動軸の
他方の端部に形成された係合凹部に回転方向で係合する
とともに、係合突部が係合凹部のガイド面に当接して軸
芯が回転中心に導かれる傾斜面を有するため、ロータが
駆動軸に当接してもロータが軸芯から偏心して回転する
ことが防止される。
方の端部に形成された係合突部が、ロータ又は駆動軸の
他方の端部に形成された係合凹部に回転方向で係合する
とともに、係合突部が係合凹部のガイド面に当接して軸
芯が回転中心に導かれる傾斜面を有するため、ロータが
駆動軸に当接してもロータが軸芯から偏心して回転する
ことが防止される。
【0014】又、請求項2によれば、ロータ又は駆動軸
の一方の端部に形成された係合凹部の曲面状のガイド面
と、ロータ又は駆動軸の他方の端部に形成された係合突
部の曲面状の当接面とが当接することにより、ロータが
駆動軸に対して揺動可能に結合され、駆動軸の軸芯とロ
ータの軸芯とがずれた状態でもロータが安定に回転す
る。
の一方の端部に形成された係合凹部の曲面状のガイド面
と、ロータ又は駆動軸の他方の端部に形成された係合突
部の曲面状の当接面とが当接することにより、ロータが
駆動軸に対して揺動可能に結合され、駆動軸の軸芯とロ
ータの軸芯とがずれた状態でもロータが安定に回転す
る。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例である燃料噴射
ポンプ10の全体構成を表す正面断面図を示す。
ポンプ10の全体構成を表す正面断面図を示す。
【0016】同図においてハウジング11は、燃料噴射
ポンプ10の本体であり、その内部には、燃料噴射ポン
プ10の各機能部品を収納し、かつ燃料が充填される燃
料室12を備えている。
ポンプ10の本体であり、その内部には、燃料噴射ポン
プ10の各機能部品を収納し、かつ燃料が充填される燃
料室12を備えている。
【0017】また、ハウジング11には、それぞれ燃料
室12の所定位置に連通するオーバーフローバルブ2
0、スピルバルブ30、燃料還流バルブ40、アキュム
レータ50、及びコンスタントプレッシャバルブ60が
配設されている。
室12の所定位置に連通するオーバーフローバルブ2
0、スピルバルブ30、燃料還流バルブ40、アキュム
レータ50、及びコンスタントプレッシャバルブ60が
配設されている。
【0018】オーバーフローバルブ20は、燃料室12
内が過剰圧力となるのを防止するバルブであり、ボール
弁22、及びスプリング24からなる逆止弁を備え、燃
料室12内に燃料が過剰供給された場合に、その過剰分
を燃料タンク(図示せず)に還流させる。尚、本実施例
においては、その開弁圧を0.8kg/cm2程度に設定して
いる。
内が過剰圧力となるのを防止するバルブであり、ボール
弁22、及びスプリング24からなる逆止弁を備え、燃
料室12内に燃料が過剰供給された場合に、その過剰分
を燃料タンク(図示せず)に還流させる。尚、本実施例
においては、その開弁圧を0.8kg/cm2程度に設定して
いる。
【0019】スピルバルブ30は、電磁コイル31の発
する電磁力により弁体32を開閉させる電磁弁であり、
後述する燃料還流バルブ40及び燃料吸入ギャラリ17
と、後述する燃料漏出通路103との導通を制御する。
する電磁力により弁体32を開閉させる電磁弁であり、
後述する燃料還流バルブ40及び燃料吸入ギャラリ17
と、後述する燃料漏出通路103との導通を制御する。
【0020】このスピルバルブ30の弁体32は、スプ
リング33によって上方に向けて付勢されると共に、そ
の上端は、電磁コイル31の発する電磁力を伝達するロ
ッド34、及びスプリング35に付勢されるストッパ3
6に規制されている。
リング33によって上方に向けて付勢されると共に、そ
の上端は、電磁コイル31の発する電磁力を伝達するロ
ッド34、及びスプリング35に付勢されるストッパ3
6に規制されている。
【0021】一方、弁体32とその弁座37は、弁体3
2が弁座37に着座している場合、すなわちスピルバル
ブ30が閉弁している場合には、弁体32の側面にのみ
油圧が作用し、また、弁体32が弁座37から離座して
いる場合、すなわちスピルバルブ30が開弁している場
合には、弁体32の先端部にも油圧が作用するように構
成されている。
2が弁座37に着座している場合、すなわちスピルバル
ブ30が閉弁している場合には、弁体32の側面にのみ
油圧が作用し、また、弁体32が弁座37から離座して
いる場合、すなわちスピルバルブ30が開弁している場
合には、弁体32の先端部にも油圧が作用するように構
成されている。
【0022】すなわち、電磁コイル31が電磁力を発生
し、ロッド34が弁体32を押圧すると、弁体32に
は、ロッド34の押圧力、及びスプリング35の付勢力
が閉弁方向に作用し、その結果スプリング33の付勢力
に抗して弁体32が変位してスピルバルブ30が閉弁状
態となる。
し、ロッド34が弁体32を押圧すると、弁体32に
は、ロッド34の押圧力、及びスプリング35の付勢力
が閉弁方向に作用し、その結果スプリング33の付勢力
に抗して弁体32が変位してスピルバルブ30が閉弁状
態となる。
【0023】そして、ロッド34の押圧力が消滅する
と、スプリング33の付勢力がスプリング35の付勢力
に抗して弁体32を開弁方向に変位せしめ、スピルバル
ブ30が開弁状態となる。この際、弁体32の先端に
は、弁体32を開弁方向に押圧する油圧が作用するた
め、その油圧が高圧であるほどスピルバルブ30におい
て大きな開弁度が確保されることになる。
と、スプリング33の付勢力がスプリング35の付勢力
に抗して弁体32を開弁方向に変位せしめ、スピルバル
ブ30が開弁状態となる。この際、弁体32の先端に
は、弁体32を開弁方向に押圧する油圧が作用するた
め、その油圧が高圧であるほどスピルバルブ30におい
て大きな開弁度が確保されることになる。
【0024】燃料還流バルブ40は、スピルバルブ30
開弁時において燃料漏出通路から漏出された燃料を適当
に減圧して燃料タンクに還流させるべく設けられたバル
ブであり、上述したオーバーフローバルブ20と同様
に、ボール弁42、及びスプリング44からなる逆止弁
で構成されている。
開弁時において燃料漏出通路から漏出された燃料を適当
に減圧して燃料タンクに還流させるべく設けられたバル
ブであり、上述したオーバーフローバルブ20と同様
に、ボール弁42、及びスプリング44からなる逆止弁
で構成されている。
【0025】また、アキュムレータ50は、燃料吸入ギ
ャラリ17内における燃料圧力の脈動を吸収すべく配設
されたものであり、燃料吸入ギャラリ17に連通する燃
料室の圧力変動に応じて変位するピストン52、及びピ
ストン52を付勢するスプリング54を備えている。
ャラリ17内における燃料圧力の脈動を吸収すべく配設
されたものであり、燃料吸入ギャラリ17に連通する燃
料室の圧力変動に応じて変位するピストン52、及びピ
ストン52を付勢するスプリング54を備えている。
【0026】コンスタントプレッシャバルブ60は、後
述するハウジング11内の燃料流出ポート102と、内
燃機関の各気筒に設けられた燃料噴射バルブとの間に設
けられるバルブであり、燃料流出ポート102の内圧が
所定圧力を越えて高圧となると、燃料噴射バルブに向け
てその圧力で燃料を流通させ、かつ燃料流出ポート10
2の内圧が所定圧力以下となっても、燃料噴射バルブ側
の圧力を所定圧力に保つ機能を有している。
述するハウジング11内の燃料流出ポート102と、内
燃機関の各気筒に設けられた燃料噴射バルブとの間に設
けられるバルブであり、燃料流出ポート102の内圧が
所定圧力を越えて高圧となると、燃料噴射バルブに向け
てその圧力で燃料を流通させ、かつ燃料流出ポート10
2の内圧が所定圧力以下となっても、燃料噴射バルブ側
の圧力を所定圧力に保つ機能を有している。
【0027】また、ハウジング11の燃料室12には、
内燃機関のクランクシャフトの1/2の回転速度で回転
する駆動軸70、この駆動軸70の回転力を駆動源とし
て燃料のフィードを行うベーン式燃料フィードポンプ
(以下、単にフィードポンプと称す)80、駆動軸70
と共に回転するロータ90、ロータ90の細径部が嵌挿
されるシリンダ100、及びロータ90の大径部の外周
を取り囲むカムリング110が組み込まれている。
内燃機関のクランクシャフトの1/2の回転速度で回転
する駆動軸70、この駆動軸70の回転力を駆動源とし
て燃料のフィードを行うベーン式燃料フィードポンプ
(以下、単にフィードポンプと称す)80、駆動軸70
と共に回転するロータ90、ロータ90の細径部が嵌挿
されるシリンダ100、及びロータ90の大径部の外周
を取り囲むカムリング110が組み込まれている。
【0028】駆動軸70は、ハウジング11の端部付近
に配設されるブッシュ13、及びハウジング11内部に
配設されるベアリング14により、ハウジング11に対
して回転可能に保持されている。ここで、ブッシュ13
には、摺動抵抗の軽減を図るべく燃料を給油することと
しており、その端部にオイルシール18を配設すると共
に、燃料インレット15とブッシュ13とを連通すべく
油路16を設けている。
に配設されるブッシュ13、及びハウジング11内部に
配設されるベアリング14により、ハウジング11に対
して回転可能に保持されている。ここで、ブッシュ13
には、摺動抵抗の軽減を図るべく燃料を給油することと
しており、その端部にオイルシール18を配設すると共
に、燃料インレット15とブッシュ13とを連通すべく
油路16を設けている。
【0029】ここで、駆動軸70には、その外周上に所
定間隔毎に設けられた複数の突起121を備えるパルサ
120が嵌挿されており、一方、カムリング110に
は、駆動軸70とともに回転するパルサ120の突起1
21の近接・離間をパルス信号に変換する回転角センサ
122が固定されている。
定間隔毎に設けられた複数の突起121を備えるパルサ
120が嵌挿されており、一方、カムリング110に
は、駆動軸70とともに回転するパルサ120の突起1
21の近接・離間をパルス信号に変換する回転角センサ
122が固定されている。
【0030】上記駆動軸70とロータ90とは、後述す
る結合部150により結合されており、この結合部15
0を介して駆動軸70の回転がロータ90に伝達され
る。従って、ロータ90は駆動軸70と一体的に回転す
る。尚、結合部150は、本発明の要部を構成してお
り、後述するように駆動軸70とロータ90とを結合す
るとともに、駆動軸70の回転軸とロータ90の回転軸
と一致するように調芯機能も併せ持つ構成となってい
る。
る結合部150により結合されており、この結合部15
0を介して駆動軸70の回転がロータ90に伝達され
る。従って、ロータ90は駆動軸70と一体的に回転す
る。尚、結合部150は、本発明の要部を構成してお
り、後述するように駆動軸70とロータ90とを結合す
るとともに、駆動軸70の回転軸とロータ90の回転軸
と一致するように調芯機能も併せ持つ構成となってい
る。
【0031】上記構成の燃料噴射ポンプ10において
は、回転角センサ122が発するパスル数をカウントす
ることで、カムリング110に対する駆動軸70の回転
角、すなわちカムリング110に対するロータ90の回
転角を検出することが可能である。
は、回転角センサ122が発するパスル数をカウントす
ることで、カムリング110に対する駆動軸70の回転
角、すなわちカムリング110に対するロータ90の回
転角を検出することが可能である。
【0032】フィードポンプ80は、ハウジング11に
固定される外壁81と、複数のベーン82を備える回転
子83とからなるベーン式ポンプである。すなわち、燃
料インレット15に連通して設けられた吸入口84から
吸い込まれた燃料は、回転子83の回転に伴ってベーン
82により昇圧され、所定位置に設けられた燃料吐出口
85から吐出される。
固定される外壁81と、複数のベーン82を備える回転
子83とからなるベーン式ポンプである。すなわち、燃
料インレット15に連通して設けられた吸入口84から
吸い込まれた燃料は、回転子83の回転に伴ってベーン
82により昇圧され、所定位置に設けられた燃料吐出口
85から吐出される。
【0033】ロータ90は、結合部150を介して駆動
軸70と係合した状態で、シリンダ100のシリンダ孔
100a内に回転可能に嵌挿されている。従って、シリ
ンダ孔100aはロータ90を回転自在に軸承する軸受
としても機能する。
軸70と係合した状態で、シリンダ100のシリンダ孔
100a内に回転可能に嵌挿されている。従って、シリ
ンダ孔100aはロータ90を回転自在に軸承する軸受
としても機能する。
【0034】ここで、ロータ90は、その大径部にポン
プ室91を、また細径部に燃料吸入口92と燃料吐出口
93とを連通する第1の燃料通路94、及び燃料吸入口
92とポンプ室91とを連通する第2の燃料通路95を
有している。
プ室91を、また細径部に燃料吸入口92と燃料吐出口
93とを連通する第1の燃料通路94、及び燃料吸入口
92とポンプ室91とを連通する第2の燃料通路95を
有している。
【0035】また、ポンプ室91には、ロータ90の径
方向に摺動し得る複数のプランジャ(本実施例において
は4つ)96a〜96dが挿入されている。又、上記燃
料吐出口93には、軸方向にオフセットした位置におい
てロータ90外周を取り巻いて設けられた環状溝97が
連通されている。
方向に摺動し得る複数のプランジャ(本実施例において
は4つ)96a〜96dが挿入されている。又、上記燃
料吐出口93には、軸方向にオフセットした位置におい
てロータ90外周を取り巻いて設けられた環状溝97が
連通されている。
【0036】一方、シリンダ100には、フィードポン
プ80の燃料吐出口85と外部配管(図示せず)を介し
て連通される燃料吸入ギャラリ17とシリンダ100内
周とを連通する燃料供給ポート101と、一端がその外
周において上述のコンスタントプレッシャバルブ60に
連通し、他端がシリンダ100の内周に開口する複数の
燃料流出ポート102が設けられている。
プ80の燃料吐出口85と外部配管(図示せず)を介し
て連通される燃料吸入ギャラリ17とシリンダ100内
周とを連通する燃料供給ポート101と、一端がその外
周において上述のコンスタントプレッシャバルブ60に
連通し、他端がシリンダ100の内周に開口する複数の
燃料流出ポート102が設けられている。
【0037】ここで、各燃料吸入ポート101は、それ
ぞれ内燃機関の各気筒に対応して設けられたポートであ
り、ロータ90が内燃機関の回転角に同期して回転する
際に、内燃機関の回転角に対応して燃料吸入ギャラリ1
7をロータ90の燃料吸入口92に連通し、また特定気
筒に配設されたコンスタントプレッシャバルブ60に対
して燃料吐出口93を連通させる。
ぞれ内燃機関の各気筒に対応して設けられたポートであ
り、ロータ90が内燃機関の回転角に同期して回転する
際に、内燃機関の回転角に対応して燃料吸入ギャラリ1
7をロータ90の燃料吸入口92に連通し、また特定気
筒に配設されたコンスタントプレッシャバルブ60に対
して燃料吐出口93を連通させる。
【0038】シリンダ100には、ロータ90に設けら
れた環状溝97と、スピルバルブ30とを連通する漏出
通路103が設けられている。ここで、環状溝97は、
上述の如くロータ90の全周に渡って設けられた溝であ
る。従って、環状溝97とスピルバルブ30とは、ロー
タ90の回転角に関わらず、常に連通した状態が形成さ
れる。
れた環状溝97と、スピルバルブ30とを連通する漏出
通路103が設けられている。ここで、環状溝97は、
上述の如くロータ90の全周に渡って設けられた溝であ
る。従って、環状溝97とスピルバルブ30とは、ロー
タ90の回転角に関わらず、常に連通した状態が形成さ
れる。
【0039】以下、図1中II−II断面に相当する図2を
参照して、ポンプ室91周辺の構成について説明する。
すなわち、本実施例の燃料噴射ポンプ10は、ロータ9
0に挿入された4つのプランジャ96a〜96dを、カ
ムリング110に設けたカムで駆動することで燃料の昇
圧を図るポンプである。
参照して、ポンプ室91周辺の構成について説明する。
すなわち、本実施例の燃料噴射ポンプ10は、ロータ9
0に挿入された4つのプランジャ96a〜96dを、カ
ムリング110に設けたカムで駆動することで燃料の昇
圧を図るポンプである。
【0040】ここで、本実施例の燃料ポンプ10は、6
気筒式内燃機関に対応したものであるため、カムリング
110には、図2に示すように等間隔で6つのカム11
0a〜110fが設けられており、また、4つのプラン
ジャ96a〜96dは、全てのプランジャ96a〜96
dに同時にリフトが生ずるようにその位置が設計されて
いる。つまり、プランジャ96a〜96dは、カム11
0a〜110fを通過する際にロータ90の中心軸に向
かって摺動する圧縮行程を行い、カム110a〜110
fを通過した後にロータ90の外側に向かって摺動する
吸引行程を行う。
気筒式内燃機関に対応したものであるため、カムリング
110には、図2に示すように等間隔で6つのカム11
0a〜110fが設けられており、また、4つのプラン
ジャ96a〜96dは、全てのプランジャ96a〜96
dに同時にリフトが生ずるようにその位置が設計されて
いる。つまり、プランジャ96a〜96dは、カム11
0a〜110fを通過する際にロータ90の中心軸に向
かって摺動する圧縮行程を行い、カム110a〜110
fを通過した後にロータ90の外側に向かって摺動する
吸引行程を行う。
【0041】また、各プランジャ96a〜96dの外周
側端部には、カムリング110のカム110a〜110
fによって与えられるカムリフトを、円滑にプランジャ
96a〜96dに伝達すべく、ローラシュー98a〜9
8d、及びこのローラシュー98a〜98dに把持され
るローラ99a〜99dが配設されている。
側端部には、カムリング110のカム110a〜110
fによって与えられるカムリフトを、円滑にプランジャ
96a〜96dに伝達すべく、ローラシュー98a〜9
8d、及びこのローラシュー98a〜98dに把持され
るローラ99a〜99dが配設されている。
【0042】従って、カムリング110の内部でロータ
90が回転すると、ロータ90が一周する間に、プラン
ジャ96a〜96dは6回の往復運動を行うこととな
り、その往復運動でポンプ室91内の燃料を加圧するこ
ととすれば、ロータ90が1回転する間に、すなわち内
燃機関が2回転する間に、等回転角毎に6回の燃料昇圧
が図られることとなる。
90が回転すると、ロータ90が一周する間に、プラン
ジャ96a〜96dは6回の往復運動を行うこととな
り、その往復運動でポンプ室91内の燃料を加圧するこ
ととすれば、ロータ90が1回転する間に、すなわち内
燃機関が2回転する間に、等回転角毎に6回の燃料昇圧
が図られることとなる。
【0043】この際、図1に示す燃料供給ポート101
と燃料吸入口92とは、プランジャ96a〜96dにカ
ムリフトが与えられていない状況下で連通する構成とさ
れている。また、燃料流出ポート102と燃料吐出口9
3とは、プランジャ96a〜96dにリフトが生ずる直
前に連通する構成とされている。
と燃料吸入口92とは、プランジャ96a〜96dにカ
ムリフトが与えられていない状況下で連通する構成とさ
れている。また、燃料流出ポート102と燃料吐出口9
3とは、プランジャ96a〜96dにリフトが生ずる直
前に連通する構成とされている。
【0044】従って、ロータ90の回転に伴って、何れ
かの燃料供給ポート101と燃料吸入口92とが連通す
ると、プランジャ96a〜96dには遠心力とフィード
ポンプ80から供給される燃料圧力とが作用し、ポンプ
室91に燃料が吸入される。
かの燃料供給ポート101と燃料吸入口92とが連通す
ると、プランジャ96a〜96dには遠心力とフィード
ポンプ80から供給される燃料圧力とが作用し、ポンプ
室91に燃料が吸入される。
【0045】そして、その後燃料供給ポート101と燃
料吸入口92との連通が遮断され、次いで燃料流出ポー
ト102と燃料吐出口93とが連通した状態でプランジ
ャ96a〜96dにリフトが生ずると、スピルバルブ3
0が閉弁していることを前提に、コンスタントプレッシ
ャバルブ60に対して高圧の燃料が供給されることにな
る。
料吸入口92との連通が遮断され、次いで燃料流出ポー
ト102と燃料吐出口93とが連通した状態でプランジ
ャ96a〜96dにリフトが生ずると、スピルバルブ3
0が閉弁していることを前提に、コンスタントプレッシ
ャバルブ60に対して高圧の燃料が供給されることにな
る。
【0046】ところで、プランジャ96a〜96dによ
る燃料の昇圧が行われる際に上述したスピルバルブ30
が開弁していると、ポンプ室91から圧送される燃料は
スピルバルブ30を介して燃料タンク等へ還流し、各気
筒に向けて高圧の燃料が供給されることがない。
る燃料の昇圧が行われる際に上述したスピルバルブ30
が開弁していると、ポンプ室91から圧送される燃料は
スピルバルブ30を介して燃料タンク等へ還流し、各気
筒に向けて高圧の燃料が供給されることがない。
【0047】すなわち、スピルバルブ30が存在しない
と仮定した場合、各気筒への燃料噴射時期は、カムリン
グ110に設けられたカムプロファイルによって一義的
に決定され、燃料噴射時期制御に関する自由度が著しく
失われた状態となる。
と仮定した場合、各気筒への燃料噴射時期は、カムリン
グ110に設けられたカムプロファイルによって一義的
に決定され、燃料噴射時期制御に関する自由度が著しく
失われた状態となる。
【0048】これに対して、本実施例の如くスピルバル
ブ30を有する構成においては、ポンプ室91において
昇圧が開始されても、上記の如くスピルバルブ30が開
弁している限りは燃料噴射が行われず、この意味で、ス
ピルバルブ30を開弁状態から閉弁状態に切り換える時
期を制御することで燃料噴射開始時期を、その後再びス
ピルバルブ30を開弁する時期を制御することで燃料噴
射終了時期を、それぞれ精度よく制御することが可能で
ある。
ブ30を有する構成においては、ポンプ室91において
昇圧が開始されても、上記の如くスピルバルブ30が開
弁している限りは燃料噴射が行われず、この意味で、ス
ピルバルブ30を開弁状態から閉弁状態に切り換える時
期を制御することで燃料噴射開始時期を、その後再びス
ピルバルブ30を開弁する時期を制御することで燃料噴
射終了時期を、それぞれ精度よく制御することが可能で
ある。
【0049】本実施例においてロータ90に環状溝97
を設け、シリンダ100に燃料漏出通路103を設け、
更に燃料漏出通路103の導通を制御するスピルバルブ
30を設けたのは、上述の如き燃料噴射時期制御を実現
するためである。
を設け、シリンダ100に燃料漏出通路103を設け、
更に燃料漏出通路103の導通を制御するスピルバルブ
30を設けたのは、上述の如き燃料噴射時期制御を実現
するためである。
【0050】この場合において、燃料噴射終了時期を精
度良く制御するためには、スピルバルブ30の開弁時に
おける漏出能力は高いほど有利である。
度良く制御するためには、スピルバルブ30の開弁時に
おける漏出能力は高いほど有利である。
【0051】ところで、スピルバルブ30を用いて高圧
燃料の漏出を図る場合、漏出時における燃料の慣性効果
により、ロータ90内に設けられた第1及び第2通路9
4、95の内圧が負圧化する場合がある。そして、これ
らの通路の内圧が負圧となると、プランジャ96a〜9
6dのストロークに対する燃料の圧送量の関係が変化
し、燃料噴射量の制御精度の悪化を伴う。
燃料の漏出を図る場合、漏出時における燃料の慣性効果
により、ロータ90内に設けられた第1及び第2通路9
4、95の内圧が負圧化する場合がある。そして、これ
らの通路の内圧が負圧となると、プランジャ96a〜9
6dのストロークに対する燃料の圧送量の関係が変化
し、燃料噴射量の制御精度の悪化を伴う。
【0052】本実施例において、スピルバルブ30を介
して漏出される燃料の一部を燃料吸入ギャラリ17に還
流させ、かつ燃料吸入ギャラリ17に連通してアキュム
レータ50を設けているのは、かかる弊害を有効に除去
するためである。
して漏出される燃料の一部を燃料吸入ギャラリ17に還
流させ、かつ燃料吸入ギャラリ17に連通してアキュム
レータ50を設けているのは、かかる弊害を有効に除去
するためである。
【0053】すなわち、本実施例の燃料噴射ポンプ10
においては、上記の如き構成を採用していることから、
燃料漏出時における慣性効果により過剰な燃料漏出が行
われたとしても、その一部が燃料吸入ギャラリ17の内
圧を昇圧させるべく作用し、更に漏出燃料が還流される
ことによる内圧の脈動はアキュムレータ50によって適
切に吸収されるため、次回の燃料吸入時には十分な量の
燃料を安定して吸入することが可能である。
においては、上記の如き構成を採用していることから、
燃料漏出時における慣性効果により過剰な燃料漏出が行
われたとしても、その一部が燃料吸入ギャラリ17の内
圧を昇圧させるべく作用し、更に漏出燃料が還流される
ことによる内圧の脈動はアキュムレータ50によって適
切に吸収されるため、次回の燃料吸入時には十分な量の
燃料を安定して吸入することが可能である。
【0054】また、本実施例の燃料噴射ポンプ10は、
ハウジング11に対するカムリング110の固定角を可
変とするタイマ装置130を備えている。すなわち、カ
ムリング110は、ハウング11に対して回転可能に組
み付けられており、更に図2に示す如く、タイマピスト
ン131,132に挟持されるロッド133に固定され
ている。
ハウジング11に対するカムリング110の固定角を可
変とするタイマ装置130を備えている。すなわち、カ
ムリング110は、ハウング11に対して回転可能に組
み付けられており、更に図2に示す如く、タイマピスト
ン131,132に挟持されるロッド133に固定され
ている。
【0055】ここで、タイマピストン131、132
は、タイマ装置130に、その内部を摺動可能に挿入さ
れたピストンであり、図2中、タイマピストン131の
右側にはフィードポンプ80の燃料吐出口85に連通す
る高圧室134が、タイマピストン132の左側にはフ
ィードポンプ80の燃料吸入口84に連通する低圧室1
35がそれぞれ形成されている。
は、タイマ装置130に、その内部を摺動可能に挿入さ
れたピストンであり、図2中、タイマピストン131の
右側にはフィードポンプ80の燃料吐出口85に連通す
る高圧室134が、タイマピストン132の左側にはフ
ィードポンプ80の燃料吸入口84に連通する低圧室1
35がそれぞれ形成されている。
【0056】また、低圧室135には、タイマピストン
132を図2中右方へ付勢するスプリング136が配設
され、高圧室134と低圧室135とは、図1に示す電
磁弁140により導通が制御される外部配管によって連
通されている。この場合、高圧室134と低圧室135
との差圧に応じてカムリング110が回転することとな
り、本実施例においては、電磁弁140の開閉弁をデュ
ーティー制御することで、所望の回転角に制御してい
る。
132を図2中右方へ付勢するスプリング136が配設
され、高圧室134と低圧室135とは、図1に示す電
磁弁140により導通が制御される外部配管によって連
通されている。この場合、高圧室134と低圧室135
との差圧に応じてカムリング110が回転することとな
り、本実施例においては、電磁弁140の開閉弁をデュ
ーティー制御することで、所望の回転角に制御してい
る。
【0057】かかる構成とすることで、ロータ90の回
転角、すなわち内燃機関の回転角に対するプランジャ9
6a〜96dのリフト特性を変更することが可能であ
り、従って、燃料噴射時期制御に関する自由度を更に拡
大することが可能であり、制御性に優れた燃料噴射ポン
プが実現されることになる。
転角、すなわち内燃機関の回転角に対するプランジャ9
6a〜96dのリフト特性を変更することが可能であ
り、従って、燃料噴射時期制御に関する自由度を更に拡
大することが可能であり、制御性に優れた燃料噴射ポン
プが実現されることになる。
【0058】次に図3乃至図5を参照して本発明の要部
である結合部150の構成について説明する。
である結合部150の構成について説明する。
【0059】結合部150は、駆動軸70の端部に形成
され、径方向に傾斜したガイド面71を有する係合凹部
72と、駆動軸70の端部に対向するロータ90の端部
に形成され係合凹部72に回転方向で係合し、且つガイ
ド面71に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面1
04を有する係合突部105と、よりなる。
され、径方向に傾斜したガイド面71を有する係合凹部
72と、駆動軸70の端部に対向するロータ90の端部
に形成され係合凹部72に回転方向で係合し、且つガイ
ド面71に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面1
04を有する係合突部105と、よりなる。
【0060】駆動軸70とロータ90とは、コイルバネ
73により互いに干渉しないように夫々の端部70a,
90aが僅かなクリアランスで離間した状態に保持され
ている。
73により互いに干渉しないように夫々の端部70a,
90aが僅かなクリアランスで離間した状態に保持され
ている。
【0061】図4に示すように、駆動軸70の端部70
aには、ロータ90を軸方向に付勢するコイルバネ73
が収納される凹部74と、軸方向からみて円形の凹部7
4の外周に放射状に延在する係合凹部72(72a〜7
2d)とが設けられている。この係合凹部72(72a
〜72d)は、90度間隔となる位置に設けられてお
り、その底部が軸線に対して所定の角度αで傾斜したガ
イド面71(71a〜71d)になっている。
aには、ロータ90を軸方向に付勢するコイルバネ73
が収納される凹部74と、軸方向からみて円形の凹部7
4の外周に放射状に延在する係合凹部72(72a〜7
2d)とが設けられている。この係合凹部72(72a
〜72d)は、90度間隔となる位置に設けられてお
り、その底部が軸線に対して所定の角度αで傾斜したガ
イド面71(71a〜71d)になっている。
【0062】そして、各ガイド面71(71a〜71
d)の傾斜方向はA方向に移動するにつれて駆動軸70
の軸芯に向かう方向に傾斜しており、ロータ70がA方
向に移動すると、このガイド面71(71a〜71d)
の傾斜角によりロータ90の軸芯が駆動軸70の軸芯と
一致するように結合位置の調芯が行われる。
d)の傾斜方向はA方向に移動するにつれて駆動軸70
の軸芯に向かう方向に傾斜しており、ロータ70がA方
向に移動すると、このガイド面71(71a〜71d)
の傾斜角によりロータ90の軸芯が駆動軸70の軸芯と
一致するように結合位置の調芯が行われる。
【0063】図5に示すように、ロータ90の端部90
aには、コイルバネ73が収納される凹部90bと、こ
の凹部90bを囲むように形成された環状の縁部90c
と、縁部90cより軸方向に突出する係合突部105
(105a〜105d)とが設けられている。この係合
突部105(105a〜105d)は、90度間隔とな
る位置に設けられており、軸線に対して所定の角度αで
傾斜した傾斜面104(104a〜104d)になって
いる。即ち、傾斜面104(104a〜104d)の傾
斜角度は、前述した駆動軸70のガイド面71(71a
〜71d)の傾斜角度と同一となるように設定されてい
る。
aには、コイルバネ73が収納される凹部90bと、こ
の凹部90bを囲むように形成された環状の縁部90c
と、縁部90cより軸方向に突出する係合突部105
(105a〜105d)とが設けられている。この係合
突部105(105a〜105d)は、90度間隔とな
る位置に設けられており、軸線に対して所定の角度αで
傾斜した傾斜面104(104a〜104d)になって
いる。即ち、傾斜面104(104a〜104d)の傾
斜角度は、前述した駆動軸70のガイド面71(71a
〜71d)の傾斜角度と同一となるように設定されてい
る。
【0064】そして、各傾斜面104(104a〜10
4d)の傾斜方向はA方向に移動するにつれて軸芯に向
かう方向に傾斜しており、前述した駆動軸70のガイド
面71(71a〜71d)に対応した形状に形成されて
いる。
4d)の傾斜方向はA方向に移動するにつれて軸芯に向
かう方向に傾斜しており、前述した駆動軸70のガイド
面71(71a〜71d)に対応した形状に形成されて
いる。
【0065】従って、結合部150は、ロータ90の係
合突部105(105a〜105d)が駆動軸70の係
合凹部72(72a〜72d)に嵌合して噛み合った状
態で結合される。その際、ロータ90と駆動軸70と
は、図3に示すように、係合突部105(105a〜1
05d)が係合凹部72(72a〜72d)に嵌合する
ことにより駆動軸70の回転力がロータ90に伝達され
る。
合突部105(105a〜105d)が駆動軸70の係
合凹部72(72a〜72d)に嵌合して噛み合った状
態で結合される。その際、ロータ90と駆動軸70と
は、図3に示すように、係合突部105(105a〜1
05d)が係合凹部72(72a〜72d)に嵌合する
ことにより駆動軸70の回転力がロータ90に伝達され
る。
【0066】又、ロータ90と駆動軸70とは、係合突
部105(105a〜105d)の傾斜面104(10
4a〜104d)が係合凹部72(72a〜72d)の
ガイド面71(71a〜71d)の傾斜方向に導かれて
各傾斜面104(104a〜104d)が各ガイド面7
1(71a〜71d)に均等に当接するため、ロータ9
0がA方向に移動して夫々の端部70a,90aが当接
しても両部材の軸芯が一致する。即ち、傾斜面104
(104a〜104d)とガイド面71(71a〜71
d)とは、同一の傾斜角でA方向に移動するにつれて軸
芯に向かう方向に傾斜しているため、ロータ90がA方
向に移動すると調芯される。
部105(105a〜105d)の傾斜面104(10
4a〜104d)が係合凹部72(72a〜72d)の
ガイド面71(71a〜71d)の傾斜方向に導かれて
各傾斜面104(104a〜104d)が各ガイド面7
1(71a〜71d)に均等に当接するため、ロータ9
0がA方向に移動して夫々の端部70a,90aが当接
しても両部材の軸芯が一致する。即ち、傾斜面104
(104a〜104d)とガイド面71(71a〜71
d)とは、同一の傾斜角でA方向に移動するにつれて軸
芯に向かう方向に傾斜しているため、ロータ90がA方
向に移動すると調芯される。
【0067】そのため、上記構成の結合部150を介し
て駆動軸70の回転力がロータ90に伝達されて両部材
が回転する際、ロータ90が軸方向に移動して駆動軸7
0の当接しても偏心して回転することが防止され、ロー
タ90が偏心して振れ回ることにより軸受となるシリン
ダ100のシリンダ孔100aとの間が加熱されてロー
タ90の回転が不安定になることが防止される。
て駆動軸70の回転力がロータ90に伝達されて両部材
が回転する際、ロータ90が軸方向に移動して駆動軸7
0の当接しても偏心して回転することが防止され、ロー
タ90が偏心して振れ回ることにより軸受となるシリン
ダ100のシリンダ孔100aとの間が加熱されてロー
タ90の回転が不安定になることが防止される。
【0068】その結果、燃料噴射ポンプ10は、常にロ
ータ90が安定に回転して、上記プランジャ96a〜9
6dの往復動により昇圧させた燃料をエンジン側へ安定
供給できる。
ータ90が安定に回転して、上記プランジャ96a〜9
6dの往復動により昇圧させた燃料をエンジン側へ安定
供給できる。
【0069】尚、上記実施例では、ロータ90に係合突
部105を設け、駆動軸70に係合凹部72を設けた
が、これに限らず、ロータ90に係合凹部72を設け、
駆動軸70に係合突部105を設ける構成としても良
い。
部105を設け、駆動軸70に係合凹部72を設けた
が、これに限らず、ロータ90に係合凹部72を設け、
駆動軸70に係合突部105を設ける構成としても良
い。
【0070】図6乃至図8に本発明の要部を構成する結
合部の第2実施例を示す。
合部の第2実施例を示す。
【0071】各図中、結合部160は、駆動軸70の端
部70aに形成された曲面状のガイド面161を有する
係合凹部162と、ロータ90の端部90aに形成さ
れ、係合凹部162に回転方向で係合し、且つガイド面
161に揺動可能に当接する曲面状の当接面163を有
する係合突部164と、よりなる。
部70aに形成された曲面状のガイド面161を有する
係合凹部162と、ロータ90の端部90aに形成さ
れ、係合凹部162に回転方向で係合し、且つガイド面
161に揺動可能に当接する曲面状の当接面163を有
する係合突部164と、よりなる。
【0072】図7に示すように、駆動軸70の端部70
aには、軸方向からみて十字状に形成された係合凹部1
62が設けられている。この係合凹部162は、駆動軸
70の軸芯から外側の4方向に延在する凹部162a〜
162dを有し、その底部が円弧状の曲面よりなるガイ
ド面161(161a〜161d)になっている。
aには、軸方向からみて十字状に形成された係合凹部1
62が設けられている。この係合凹部162は、駆動軸
70の軸芯から外側の4方向に延在する凹部162a〜
162dを有し、その底部が円弧状の曲面よりなるガイ
ド面161(161a〜161d)になっている。
【0073】図8に示すように、ロータ90の端部90
aには、軸方向からみると上記係合凹部162に対応し
て十字状に形成された係合突部164が設けられてい
る。この係合突部164は、90度間隔で突出する突部
164a〜164dを有し、係合突部164(164a
〜164d)の端部に形成された当接面163(163
a〜163d)は、円弧状に湾曲された、換言すると球
面の一部を取り除いた形状に形成されている。上記当接
面163(163a〜163d)とガイド面161(1
61a〜161d)とは、互いに円弧状の曲面であるの
で、点接触で当接する。
aには、軸方向からみると上記係合凹部162に対応し
て十字状に形成された係合突部164が設けられてい
る。この係合突部164は、90度間隔で突出する突部
164a〜164dを有し、係合突部164(164a
〜164d)の端部に形成された当接面163(163
a〜163d)は、円弧状に湾曲された、換言すると球
面の一部を取り除いた形状に形成されている。上記当接
面163(163a〜163d)とガイド面161(1
61a〜161d)とは、互いに円弧状の曲面であるの
で、点接触で当接する。
【0074】尚、係合突部164は、ロータ90が駆動
軸70に対して傾斜することができるように、係合凹部
162に遊嵌状態で嵌合する。しかし、係合凹部162
と係合突部164との間のクリアランスは、駆動軸70
の回転力をロータ90にロスなく伝達する必要があるた
め、僅かな寸法に設定されている。
軸70に対して傾斜することができるように、係合凹部
162に遊嵌状態で嵌合する。しかし、係合凹部162
と係合突部164との間のクリアランスは、駆動軸70
の回転力をロータ90にロスなく伝達する必要があるた
め、僅かな寸法に設定されている。
【0075】従って、結合部160は、ロータ90の係
合突部164(164a〜164d)が駆動軸70の係
合凹部162(162a〜162d)に挿入されて噛み
合った状態で結合される。その際、ロータ90と駆動軸
70とは、図6に示すように、係合突部164(164
a〜164d)が係合凹部162(162a〜162
d)に係合することにより駆動軸70の回転力がロータ
90に伝達される。
合突部164(164a〜164d)が駆動軸70の係
合凹部162(162a〜162d)に挿入されて噛み
合った状態で結合される。その際、ロータ90と駆動軸
70とは、図6に示すように、係合突部164(164
a〜164d)が係合凹部162(162a〜162
d)に係合することにより駆動軸70の回転力がロータ
90に伝達される。
【0076】又、ロータ90と駆動軸70とは、曲面よ
りなる係合突部164(164a〜164d)の当接面
163(163a〜163d)と係合凹部162(16
2a〜162d)のガイド面161(161a〜161
d)とが点接触になるため、例え駆動軸70を軸承する
軸受13及びベアリング14の軸芯と、ロータ90を軸
承するシリンダ孔100aとの軸芯とがずれている場合
でも、両部材が相対的に揺動して安定に回転でき、軸芯
のずれによりロータ90が偏心して回転することが防止
される。
りなる係合突部164(164a〜164d)の当接面
163(163a〜163d)と係合凹部162(16
2a〜162d)のガイド面161(161a〜161
d)とが点接触になるため、例え駆動軸70を軸承する
軸受13及びベアリング14の軸芯と、ロータ90を軸
承するシリンダ孔100aとの軸芯とがずれている場合
でも、両部材が相対的に揺動して安定に回転でき、軸芯
のずれによりロータ90が偏心して回転することが防止
される。
【0077】そのため、上記構成の結合部160を介し
て駆動軸70の回転力がロータ90に伝達されて両部材
が回転する際、ロータ90が偏心して振れ回ることによ
り軸受となるシリンダ100のシリンダ孔100aとの
間が加熱されてロータ90の回転が不安定になることが
防止される。
て駆動軸70の回転力がロータ90に伝達されて両部材
が回転する際、ロータ90が偏心して振れ回ることによ
り軸受となるシリンダ100のシリンダ孔100aとの
間が加熱されてロータ90の回転が不安定になることが
防止される。
【0078】その結果、燃料噴射ポンプ10は、常にロ
ータ90が安定に回転して、上記プランジャ96a〜9
6dの往復動により昇圧させた燃料をエンジン側へ安定
供給できる。
ータ90が安定に回転して、上記プランジャ96a〜9
6dの往復動により昇圧させた燃料をエンジン側へ安定
供給できる。
【0079】尚、上記実施例では、ロータ90に係合突
部164を設け、駆動軸70に係合凹部162を設けた
が、これに限らず、ロータ90に係合凹部162を設
け、駆動軸70に係合突部164を設ける構成としても
良い。
部164を設け、駆動軸70に係合凹部162を設けた
が、これに限らず、ロータ90に係合凹部162を設
け、駆動軸70に係合突部164を設ける構成としても
良い。
【0080】又、上記実施例では、インナカム式燃料噴
射ポンプを一例として説明したが、これに限らず、例え
ばフェイスカム式燃料噴射ポンプにも適用できるのは勿
論である。
射ポンプを一例として説明したが、これに限らず、例え
ばフェイスカム式燃料噴射ポンプにも適用できるのは勿
論である。
【0081】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
ロータ又は駆動軸の一方の端部に形成された係合突部
が、ロータ又は駆動軸の他方の端部に形成された係合凹
部に回転方向で係合するとともに、係合突部が係合凹部
のガイド面に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面
を有するため、ロータが駆動軸に当接してもロータが軸
芯から偏心して回転することを防止でき、しかも両部材
の軸芯が一致するようにロータと駆動軸とを互いに結合
させる過程で調芯される。そのため、駆動軸及びロータ
が回転する際、ロータが偏心して回転することが防止さ
れて軸受との間の摩擦が増大して加熱されることを防止
でき、ロータの回転が常に安定し燃料をエンジン側へ安
定供給できる。
ロータ又は駆動軸の一方の端部に形成された係合突部
が、ロータ又は駆動軸の他方の端部に形成された係合凹
部に回転方向で係合するとともに、係合突部が係合凹部
のガイド面に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面
を有するため、ロータが駆動軸に当接してもロータが軸
芯から偏心して回転することを防止でき、しかも両部材
の軸芯が一致するようにロータと駆動軸とを互いに結合
させる過程で調芯される。そのため、駆動軸及びロータ
が回転する際、ロータが偏心して回転することが防止さ
れて軸受との間の摩擦が増大して加熱されることを防止
でき、ロータの回転が常に安定し燃料をエンジン側へ安
定供給できる。
【0082】又、請求項2の発明によれば、ロータ又は
駆動軸の一方の端部に形成された係合凹部の曲面状のガ
イド面と、ロータ又は駆動軸の他方の端部に形成された
係合突部の曲面状の当接面とが当接するため、駆動軸と
ロータが揺動可能に結合され、ロータの軸芯が駆動軸の
軸芯に対してずれてもロータが安定に回転できる。その
ため、上記請求項1と同様に駆動軸及びロータが回転す
る際、ロータが偏心して回転することが防止されて軸受
との間の摩擦が増大して加熱されることを防止でき、ロ
ータの回転が常に安定し燃料をエンジン側へ安定供給で
きる。
駆動軸の一方の端部に形成された係合凹部の曲面状のガ
イド面と、ロータ又は駆動軸の他方の端部に形成された
係合突部の曲面状の当接面とが当接するため、駆動軸と
ロータが揺動可能に結合され、ロータの軸芯が駆動軸の
軸芯に対してずれてもロータが安定に回転できる。その
ため、上記請求項1と同様に駆動軸及びロータが回転す
る際、ロータが偏心して回転することが防止されて軸受
との間の摩擦が増大して加熱されることを防止でき、ロ
ータの回転が常に安定し燃料をエンジン側へ安定供給で
きる。
【図1】本発明の第1実施例の燃料噴射ポンプの全体構
成を表す正面断面図である。
成を表す正面断面図である。
【図2】燃料噴射ポンプのポンプ室周辺の構成を表す側
面断面図である。
面断面図である。
【図3】本発明の要部である結合部を拡大した縦断面図
である。
である。
【図4】駆動軸側の端部の形状を拡大して示す図であ
る。
る。
【図5】ロータ側の端部の形状を拡大して示す図であ
る。
る。
【図6】本発明の要部である結合部の第2実施例を拡大
した縦断面図である。
した縦断面図である。
【図7】第2実施例の駆動軸側の端部の形状を拡大して
示す図である。
示す図である。
【図8】第2実施例のロータ側の端部の形状を拡大して
示す図である。
示す図である。
10 燃料噴射ポンプ 20 オーバーフローバルブ 30 スピルバルブ 40 燃料還流バルブ 50 アキュムレータ 60 コンスタントプレッシャバルブ 70 駆動軸 71(71a〜71d) ガイド面 72(72a〜72d) 係合凹部 80 フィードポンプ 90 ロータ 91 ポンプ室 96a〜96d プランジャ 100 シリンダ 101 燃料供給ポート 102 燃料流出ポート 104 傾斜面 105(105a〜105d) 係合突部 150,160 結合部 161(161a〜161d) ガイド面 162(162a〜162d) 係合凹部 163(163a〜163d) 当接面 164(164a〜164d) 係合突部
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンの回転が伝達されて回転する駆
動軸と、該駆動軸と同一の軸線上に延在しハウジング内
に回転自在に挿入されたロータと、該駆動軸と該ロータ
とを結合する結合部とを有し、該ロータが回転駆動され
るとともに燃料を加圧して該エンジンに供給する燃料噴
射ポンプにおいて、 前記結合部は、前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部
のいずれか一方に形成され、径方向に傾斜したガイド面
を有する係合凹部と、 前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部のいずれか他方
に形成され前記係合凹部に回転方向で係合し、且つ前記
ガイド面に当接して軸芯が回転中心に導かれる傾斜面を
有する係合突部と、 よりなることを特徴とする燃料噴射ポンプ。 - 【請求項2】 エンジンの回転が伝達されて回転する駆
動軸と、該駆動軸と同一の軸線上に延在しハウジング内
に回転自在に挿入されたロータと、該駆動軸と該ロータ
とを結合する結合部とを有し、該ロータが回転駆動され
るとともに燃料を加圧して該エンジンに供給する燃料噴
射ポンプにおいて、 前記結合部は、前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部
のいずれか一方に形成され、曲面状のガイド面を有する
係合凹部と、 前記駆動軸の端部又は前記ロータの端部のいずれか他方
に形成され、前記係合凹部に回転方向で係合し、且つ前
記ガイド面に揺動可能に当接する曲面状の当接面を有す
る係合突部と、 よりなることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6157564A JPH0821331A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | 燃料噴射ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6157564A JPH0821331A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | 燃料噴射ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0821331A true JPH0821331A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15652445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6157564A Pending JPH0821331A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | 燃料噴射ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821331A (ja) |
-
1994
- 1994-07-08 JP JP6157564A patent/JPH0821331A/ja active Pending
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