JPH0821263A - 蓄熱型電力・熱併給システムとその運用方法 - Google Patents

蓄熱型電力・熱併給システムとその運用方法

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JPH0821263A
JPH0821263A JP6153287A JP15328794A JPH0821263A JP H0821263 A JPH0821263 A JP H0821263A JP 6153287 A JP6153287 A JP 6153287A JP 15328794 A JP15328794 A JP 15328794A JP H0821263 A JPH0821263 A JP H0821263A
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JP
Japan
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heat
power
equipment
exhaust
power generation
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JP6153287A
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English (en)
Inventor
Akira Yamada
章 山田
Yoshio Naganuma
義男 永沼
Akihiko Yamada
昭彦 山田
Yoshinari Hori
嘉成 堀
Takeshi Kuwabara
健 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

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  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は電・熱併給システムおいて、効
率を下げることなく発電し、該発電排熱を回収し、高い
総合熱利用率を維持しつつ自由に電力と熱の出力費を変
換出来ることである。 【構成】発電設備10,蓄電設備20,熱回収設備3
0,蓄熱設備40及び電力系統,熱系統並びに計測器と
同計測器の信号系,計算制御器と制御信号系から構成さ
れ、蓄熱設備40を排熱回収設備30の前段に設置しか
つ排熱回収設備の熱回収器と熱交換器とを分離して設置
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエネルギーを投入して電
気エネルギー(以降、電力と記す)に変換し、さらに該
電力発生設備(以降、発電設備と記す)の排熱を回収し
て各種形態のエネルギー(主として熱エネルギーに変換
されることから、以降該エネルギーを熱と記す)に変換
し、該熱を前述した電力と共に供給する電力と熱の併給
システム(以降、電力・熱併給システムと記す)および
その運用方法に関し、特に電力と熱の需要が量的にも時
間的にも一致しない場合であっても、前記した電力と熱
の各エネルギーの和を当該エネルギーを発生させるに用
いたエネルギー(以降、一次エネルギーと記す)で除し
た値(以降、総合熱利用率と記す)を常に高く維持でき
る電力・熱併給システムを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護並びに省エネルギー
の観点から発電と該発電設備からの排熱を回収し、利用
形態に適合する熱に変換して、前述した電力と共に供給
するいわゆる電力・熱併給システムを導入する施設が増
加している。
【0003】該電力・熱併給システムでは、一次エネル
ギーにより得られる高温或いは高い質(以降、高質と記
す)のエネルギーで発電し、次に温度或いは質が若干低
下するものの未だ充分に利用出来るエネルギー(以降、
このようなエネルギーを低質と記す)を回収して熱エネ
ルギーとして供給する(以降、熱エネルギーとして供給
することを、単に熱供給と称す)ことから、一次エネル
ギーを高温または高質から低温または低質まで段階的に
利用するために極めて高い総合熱利用率を有するシステ
ムである。
【0004】しかしながら、前記熱供給は発電と同時に
行われるものであるから、前記した高い総合熱利用率は
基本的に電力の需要状況と熱の需要状況が量的にも時間
的にも完全に一致していることが必須条件である。
【0005】一般に当該システムは、電力会社による電
力の買い取り制度が整備されていなかった時代には電力
需要に見合う出力で運転されていた。最近になって当該
システムにより発電した電力を商用電力線へ逆に流す、
いわゆる逆潮流による電力会社の「分散型電力設備の余
剰電力購入制度」が新設された今日でもなお電力需要に
見合う出力で運転される場合が殆どである。
【0006】当該システムでは、一般的に発電設備の発
電方式が決まれば、発電量と回収熱量の比(この比を一
般に熱/電比と称していることから、以降、熱/電比と
記す)が一定である。したがって、熱/電比が一定であ
る事から、発電量が決まれば必然的に該発電量に見合う
熱が発生する。
【0007】この時、前記排熱を回収して例えば蒸気を
発生し、該蒸気を利用する施設に供給してその全量を有
効に活用すれば、一次エネルギーをカスケードに利用し
て総合熱利用率を向上する当該システムの本来の目的が
達成される。しかしながら前述の例において、何らかの
制約で発生した蒸気の一部しか使用しない場合あるいは
全く使用しない場合には当該システムの総合熱利用率は
当初のもくろみとは程遠い極めて低い値となってしま
う。
【0008】さらに、発電設備は一般的に定格出力付近
が最も発電効率が良く、出力の低下と共に効率が低下す
る。そのために、電力負荷が低いときはそれに見合う発
電出力となり、低い発電効率での運転を余儀なくされ、
この場合も総合熱利用率は低下する。
【0009】例えば、ガスタービンを原動機とした電力
・熱併給システムにおいて、発生した蒸気を効率良く全
てを使用した場合には、前記総合熱利用率は一般的に6
0〜80%であるが、発生した熱を全く使用しないとき
の総合熱利用率は、単にガスタービンの発電効率である
22%程度(出典:日本技術経済センター・出版部;コ
ージェネレーションシステム実践講座/基礎編,昭和6
3年;出力500kW〜10000kW)であり、当該
熱効率は事業用火力発電所の発電効率である39%(出
典:新エネルギー・産業技術総合開発機構;資料〜未利
用エネルギー資源の活用〜:p4)に対し大幅に低い値
となってしまう。さらに、前述したように電力需要の状
況によっては低い効率での運転を余儀なくされる場合も
ある。すなわち、当該システムにおいて熱を利用しな
い、或いは利用出来ない、さらには量的にも時間的にも
極一部しか利用しない場合並びに低い効率での運転を余
儀なくされる場合には極めて低い総合熱利用率となって
しまい当該システムを導入した本来の目的を達成出来な
い。
【0010】さらに、ごみ焼却熱を回収して蒸気を発生
させ、該蒸気を過熱蒸気にするために、前記発電設備の
排熱を活用するシステムにあっては、前記ごみ焼却熱
は、該ごみの量や種類によって大幅に発熱量が変化す
る。したがって、活用する前記排熱も適宜変化させる必
要があるが、現状はごみ焼却熱を回収して発生する蒸気
の一部のみを過熱蒸気とする方法としており効率が低下
する原因となっている。
【0011】斯る課題を解決する手段として、ガスター
ビンを原動機とした電力・熱併給システムにおいて、ガ
スタービンの排気から回収した熱で発生した蒸気を再び
ガスタービンへ導入する方式(出典:川崎重工技報;1
01号,p46,1988)が提案されている。該方式
は前述したガスタービンへ再導入する蒸気量を変化させ
ることで、電気出力量と熱出力量を相互に変えられる特
徴を有しているが、電気出力量を増加させたときは熱出
力量は減少するというように、電気出力のみ又は熱出力
のみの出力変化は不可能である。
【0012】さらに特開平4−109036 号には水素吸蔵合
金と水素タンク及び水素コンプレッサー等から成る設備
が提示されており、電気出力量と熱出力量を夫れ夫れ単
独に変えられる特徴を有しているが、該発明では自らが
発電した電力を用いて水素コンプレッサーを駆動する方
式であり、送電端出力の低下を免れない。また、複雑な
設備と煩雑な制御を必要とすると考えられる。
【0013】以上に述べたように、従来技術では当該シ
ステムを設置している現場からの要求である大幅な負荷
変動並びに電力と熱の量的,時間的需要の不一致に関連
する諸問題、さらには低負荷運転時の低い熱効率の問題
を解決するには至っていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、電力と
熱を同時に発生して需要先へ供給する電力・熱併給シス
テムにおいて電力需要と熱需要の間に量的,時間的不一
致がある場合には、総合熱効率が極端に低下していた。
さらに、発電設備の低負荷運転時は低い熱効率であるた
め、結果として総合熱効率が低下する課題があった。
【0015】本発明は上述した場合であっても、発電設
備と熱回収設備のそれぞれが最も熱効率の良い状態で運
転して需要先へ電力と熱を供給することにより、総合熱
利用率を大幅に向上することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成するために、本発明は発生した排熱を一時貯
蔵する蓄熱設備を設置することにある。すなわち、発電
設備からの排熱を回収して、電気と熱を同時供給する従
来からの電・熱併給システムに対して、本発明は熱回収
設備の前段に蓄熱設備を導入し、熱負荷及び当該熱負荷
の予測結果に応じて前記蓄熱設備への蓄熱並びに蓄熱装
置からの放熱を制御することによって当該システムの総
合熱利用率の向上を図り、前記課題を達成しようとする
ものである。
【0017】
【作用】電力・熱併給システムにおいて、前記した蓄熱
設備を具備することにより、下記に示す作用がある。
【0018】工場等に導入されたいわゆる産業用の電力
・熱併給システムの運転状況は、当該工場の稼働状況に
よって大きく変わり一般的に論ずることは出来ないが、
一例として昼夜間連続操業で、電力負荷が昼間はほぼ定
格、夜間は1/2負荷で、熱負荷が昼夜間を問わず適宜
変化する場合にあっては、当該電力・熱併給システム
は、昼間は発電出力が定格となる運転を実施して排熱を
回収し、熱負荷に見合う熱を供給して余剰分は蓄熱して
おく。また、夜間は蓄電設備を有するシステムにあって
は、定格出力の発電運転を適宜実施し発電運転中の余剰
電力は前述した蓄電設備へ蓄える。また、蓄電設備を具
備していないシステムにあっては需要に見合う発電運転
を実施する。いずれにしても熱の余剰分は蓄熱設備へ導
入し、不足分を該蓄熱設備から、必要に応じて需要先へ
供給する。
【0019】以上に述べたように、本発明による蓄熱型
電力・熱併給システムとその運用方法により、発電設備
は常に高い効率を維持しつつ稼働しており、熱も需要に
応じて過不足なく供給できると共に、総合熱利用率を最
大限に維持する作用がある。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて詳述す
る。
【0021】図1は本発明から成る蓄熱型電力・熱併給
システムの基本的な系統を示す図である。本システム
は、発電設備10,蓄電設備20,熱回収設備30,蓄
熱設備40及び制御系として測定器510,520,計
算制御器500とから構成されている。
【0022】一次エネルギーは系統1000によって発
電設備10へ導入される。該発電設備10は電力需要に
応じて前記一次エネルギー1000によって発電し、発
電された電力は系統100,110により需要先へ供給
される。この時に需給関係において余剰電力が発生すれ
ば、系統100,120により蓄電設備20へ導入され
余剰分の電力は蓄えられる。蓄電設備20に充電された
電力は、必要に応じて系統130から系統110によっ
て、需要先へ送電される。
【0023】送電量は電力量計測器510によって計測
されて信号系511を経由して計算制御器500に取り
込まれる。該計算制御器500は前記送電量等のデータ
と共に日付け、時刻等のデータ並びに電力需要量に関連
すると考えられるデータを蓄積し、これらのデータと過
去の実績データとから電力需要状況を推定する機能を有
するものであり、最適発電量を算出して、信号系統50
1を通して発電設備10の発電負荷を制御する。
【0024】図1では省略しているが、蓄電設備20の
電力入口/出口部には必要に応じて交流−直流変換器が
具備さており、さらに系統110には周波数変換器・安
定器等の送電に必要な一般的設備は、当然具備されてい
るものである。
【0025】一方、発電設備10からの排熱・排気は系
統200,201,202により排熱回収設備30へ導
入される。該排熱回収設備30は前記排熱を用途に応じ
た各種形態の熱(例えば蒸気,高温液等)に変換するこ
とを目的に設置されているものである。変換された熱は
系220によって各種の熱利用機器へ送られ、熱回収さ
れた後の排熱・排気は系統230から大気へ放出され
る。この時、環境に悪影響を及ぼさないための各種設備
(図示していない)を経由して、大気へ放出されるもの
である。
【0026】先に述べたように、一次エネルギーの使用
量は電力需要にのみに関係しており、この時、熱/電比
が一定であるから排熱は熱の需要量には無関係に発生す
る。そこで、前記排熱を熱の需要状況に関連付ける目的
で本発明から成る蓄熱設備40が具備されている。
【0027】前記排熱は系統201から系統210を経
て蓄熱設備40へ導入され、蓄熱される。蓄熱設備40
で蓄えられた排熱は必要に応じて系統211から、系統
202によって、排熱回収設備30へ導入される。該排熱
回収設備30は前述と同様に、前記排熱を用途に応じた
各種形態の熱エネルギーに変換して需要先へ供給され
る。図示していないが、前記系統220の後流には需要
先の仕様に適合するエネルギー形態(例えば、冷水,温
水,蒸気,圧縮空気等)に変換する設備を具備してい
る。
【0028】前記系統220を流れる熱量は熱量計測器
520によって測定され信号系521によって計算制御器
500に取り込まれる。該計算制御器500は前記した
電力と同様に熱に関しても需要状況を推定する機能を有
するものであり、以降は前記した電力量計測データと同
様の処理を実行した後、信号系502を通して蓄熱量が
制御される。
【0029】以上に示した本発明から成る「蓄熱型電力
・熱併給システム」,「電力・熱の需要状況推定手段」
並びに「当該需要量の推定結果に基づく制御手段」によ
れば、第1に、電力需要に応じて一次エネルギーを投入
して発電する際にも、発電システム効率の高い定格負荷
付近で発電が可能であり、第2には、蓄電設備からの放
電と合わせることにより、一時的には発電定格出力以上
の電力需要にも対応可能となる。さらに第3には、熱需
要の時刻/需要量が前記した発電負荷とは無関係に供給
が可能となり、電力と同様に一時的には定格発電出力運
転時に発生する排熱から得られる熱以上の熱需要にも対
応可能となる。
【0030】以上に述べた個々の特徴の集大成として、
本発明を実施することにより、一次エネルギーの有効利
用が達成でき、結果として省エネルギー化が図られ、地
球環境保護の一助となる。
【0031】図2は本発明から成る蓄熱型電力・熱併給
システムを実施するに好適な蓄熱設備40の断面を示す
図である。
【0032】外殻41内には隔壁42a,42bが設け
られており、さらに、該両隔壁には該断面が円形,楕円
形,矩形又はスリット状等の形状を有する与熱面44が
形成されており、該与熱面44は前記発電設備10から
の排気が系統200,201及び系統210を経由した
後、蓄熱設備40に導入し、後述する蓄熱剤50へ前記
排気の熱を与える目的を有している。与熱面44を通過
する際に蓄熱剤50に熱を与えて温度が下がった前記排
気は系統211を経て系統202へと流れる。前記隔壁
42a,42bで仕切られた空間には、前記与熱面44
の他に多数の伝熱管45が内蔵されている。当該伝熱管
45は下部ヘッダー47,上部ヘッダー48とに接続さ
れており、さらに、下部ヘッダー47には管46が、上
部ヘッダー48には管49が接続されている。当該管4
5乃至49は、後述する蓄熱剤50から熱を受けて当該
管内45を流れる流体を加熱する目的で設置するもので
ある。従って、前述した流体を加熱する必要のない装置
にあっては、前記した加熱管45乃至49は省略でき
る。
【0033】尚、当該伝熱管45は蓄熱剤50との接触
面積が広く取れる形状、例えば蛇行形状等が望ましいが
特に限定するものではない。
【0034】以上に述べた隔壁42a,42bで形成さ
れる空間から、与熱面44並びに管45乃至49を差し
引いた空間、または管45乃至49を具備していない蓄
熱設備40にあっては、隔壁42a,42bで形成され
る空間から、単に与熱面44のみを差し引いた空間には
固体又は液体の蓄熱剤50が充填されている。
【0035】また、送気機60及び該送気機60と系統
210とを接続する系統212が具備されている。
【0036】以下、図1及び図2を用いて蓄熱設備40
の操作状況を説明する。熱量計測器520によって計測
されている系統220から供給熱量が当該発電設備の熱
/電比に相当して発生する熱量(以降、当該状況にある
熱負荷を通常の熱負荷と記す)に見合った供給熱量の時
は、発電設備からの排熱は系統200,201及び系統
202を経て熱回収器30へ導入される。該熱回収器3
0は一般的に排熱により蒸気若しくは温液を発生する方
式であり、発生した前記の蒸気若しくは温液は系統22
0によって需要先へ供給される。
【0037】次に、系統220によって需要先へ供給さ
れる熱負荷が通常の熱負荷以下の場合には、排熱の一部
は系統201から、系統210を経て蓄熱設備40へ導
入される。当該排熱は前記した与熱面44を流れ、該伝
熱面を介して蓄熱剤50を加熱することで、排気の温度
は下がり系統211から系統202へ合流する。一方、
蓄熱剤50は加熱されることで、充填されている蓄熱剤
固有の特性に従って温度上昇若しくは相変化が起こる。
当該作用により前記発電設備10からの排熱が吸収され
るいわゆる蓄熱工程が進行する。
【0038】前記蓄熱剤50に吸収される蓄熱速度は、
伝熱律速範囲以内であれば、系統210から供給される
熱負荷に依存する。即ち、前記熱負荷が低くなるに従っ
て系統210へ導入する排熱量を増加して蓄熱速度を上
昇せしめ、逆に前記熱負荷が高くなるにつれて系統21
0へ導入する排熱量を減少させて蓄熱速度を減少する。
当該操作は、系統220に設置されている熱量計測器5
20によって計測される値を基に、計算制御器500に
よって処理され、制御されるものである。
【0039】以上の操作によって発電設備10からの排
熱を蓄熱した蓄熱剤50は以下の操作により熱を放出
(以降、放熱と記す)する。
【0040】管45乃至49が具備されていない蓄熱設
備40にあっては、熱供給系220の熱需要が通常の熱
負荷を超えた場合には、送気機60が駆動されて系統2
12を経由して前記蓄熱設備40に送気される。該蓄熱
設備40には前記した操作により熱エネルギーを保有し
ている蓄熱剤50が充填されているため、与熱面44を
介して加熱されて系統211へと流れ、系統202へ合
流して熱回収設備30へ導入される。
【0041】一方、流体加熱を目的に、管45乃至49
が具備されている蓄熱設備40にあっては、熱供給系2
20の熱需要が通常の熱負荷を超えた場合には、被加熱
流体がポンプ43により管46に導入される。
【0042】以降、当該流体が水の場合を例に詳述す
る。管46から導入された水(図示していないが、一般
の蒸気発生器に給水する水と同様の前処理を施してあ
る)は下部ヘッダー47によって各伝熱管45へ分配さ
れ、管45を流れている途中で熱エネルギーを保有して
いる蓄熱剤50によって、前記水は加熱される。
【0043】前記加熱され昇温した水は、前記ポンプ4
3の吐出圧力と系統49に設置されている圧力保持機構
(一般に弁が用いられている)51とによって一定圧力
に保持されており、蒸気あるいは高温水として、系統4
9から需要先へ供給される。発電設備10がガスタービ
ン駆動である場合の本発明から成る蓄熱型電力・熱併給
システムの実施例を図3に示し、以下に説明する。
【0044】該発電設備10は空気圧縮機11,燃焼器
12,タービン13からな成るガスタービン及び発電機
14等から構成されている。空気は系統1001から空
気圧縮機11に導入されて高圧となり、燃焼器12へ導
入される。該燃焼器12には圧縮されて高圧となった都
市ガス等の一次エネルギーが1000から導入され、前
記高圧空気と混合されて燃焼し、高温高圧のガスが生じ
る。該高温高圧ガスがタービン13へ導入されて断熱膨
張して回転力が生じ、該タービン13に連結されている
発電機14が回転して発電される。発電された電力は系
統100,110を経由して需要先へ、余剰電力は前述と
同様に系統120によって、蓄電設備20へ貯められ
る。
【0045】一方、タービンを回転させた高温のガスは
系統200,201及び202を経由して熱回収器30
へ導入され、前述と同様に各種の熱に変換される。その
後、前記変換された熱は系統220を通して熱需要先
へ、排ガスは浄化後系統230から大気へ放出される。
【0046】さらに、前記したように系統220におけ
る熱需要が低下した場合には、排熱の一部は系統210
から蓄熱設備40へ導入される。該蓄熱設備40には入
熱量と出熱量とから算出される蓄熱量計測器530が設
置されており、該測定信号は531を通って計算制御器
500へ導入され、先に述べた電力量及び熱量と同様に
演算処理して、系統502を通して制御する。
【0047】次に、発電容量1000kW相当の発電設
備を例に、前記した蓄熱設備40の諸元を述べる。ガス
タービン発電設備の熱/電比は、一般に2.5Mcal/kWh
程度であるから、発電容量1000kWの場合には、熱
出力は2.5×1000=2500Mcal/hとなる。ここ
で、該熱出力の4時間分を蓄熱する場合では、総蓄熱量
は2500×4=10000Mcalとなる。
【0048】蓄熱剤50が固体で、その融解熱が20kc
al/kgである時、蓄熱密度を20kcal/kgとすると、前
記総熱量を蓄えるに必要な蓄熱剤50の重量は約500
トン、この時の蓄熱設備40の概略形状は直径を7mと
すると長さは約13mの円筒状が考えられる。また、蓄
熱剤50が液体で、その蒸発潜熱が200kcal/kgであ
る時、蓄熱密度を200kcal/kgとすると、前記蓄熱剤
の重量は約50トンであり、概略形状は直径を約3mと
すると長さは約7mの円筒状が考えられる。図4は本発
明の他の実施例を示す図である。図1における蓄熱設備
40が熱回収器30の機能を備えている場合には、図4
に示すように排熱の系統200乃至202に直接当該蓄
熱設備40を設置することができる。すなわち、発電設
備10からの排熱は、前記発電設備10の起動直後から
蓄熱設備40の蓄熱剤50の加熱を開始すると共に、一
部の排熱は熱変換を実行し、発生した熱は系統220から
熱需要先へ送られる。蓄熱剤50が定格の蓄熱容量に達
するまでは供給熱量が定格値にならないが、定格に達し
た後は図1に示した系統と同様に熱回収が可能である。
本実施例では蓄熱設備と熱回収器の2つの設備を1つに
することが可能であり、設備費を低減する特徴がある。
【0049】図5はさらに本発明の他の実施例を示す図
で、排熱の系統202は系統203と系統204に分岐
され、系統203には図4に示したように熱回収器機能
を備えている蓄熱設備40を設置し、系統204には図
1に示した熱回収器30が設置してある。
【0050】図5において、通常の熱負荷の場合には、
発電設備10からの排熱は系統200,202,204を通
って熱回収器30に導入され、熱変換されて系統20
6,220から需要先へ送られる。一方、発電量は一定
であるが、系統220へ送る熱量が減少した場合には、
前記排熱は系統202から、前記余剰分の排熱を系統2
03へ流して蓄熱設備40へ導入して蓄熱される。
【0051】前記蓄熱設備40は熱回収機能を備えてい
るために、蓄熱作動と熱変換作動を同時に実行できる。
したがって、発電量は一定であるが系統220に要求さ
れる熱量が熱回収器30の最大出力以上になった場合に
は、蓄熱設備40で変換された熱が系統205から、系
統220へと合流して、前記した熱量を賄う事ができ
る。
【0052】以上のように、図5に示した系統により、
一定発電量の元で、需要先の熱負荷変動が頻繁な場合に
柔軟に対応できる特徴がある。
【0053】
【発明の効果】以上、本発明を適用した蓄電・蓄熱型/
電力・熱併給システムとその運用方法によれば、発電量
が一定の場合でも熱供給量を変化することが出来、逆に
発電量が変化しても熱供給量を一定にすることが出来
る。すなわち、電力と熱の出力をそれぞれ独立して変化
することが可能となる。その結果、第1の効果として、
従来は量的・時間的不一致から大気に排出されていた排
熱を極力削減することによる総合熱効率向上の効果、並
びに高い効率を示す負荷で発電設備を運転することによ
る、省エネルギー効果が挙げられる。
【0054】第2の効果として、蓄電又は蓄熱分からの
放電又は放熱により一次的ではあるが発電設備又は熱回
収設備の最大出力以上の出力が可能であり、前記した発
電設備及び熱回収設備の計画に際して、前記蓄電又は蓄
熱分からの放電量又は放熱量を差し引いた設備容量とす
ることができ、設備容量を小型化出来る効果及び、当該
発電設備の運転に斯る諸費用を軽減する効果もある。
【0055】第3の効果として、ごみ焼却熱との結合発
電システムにおいて、ごみ焼却熱によって発生する蒸気
の全量を当該発電システムに導入することが可能とな
り、発電効率を向上する効果がある。
【0056】第4の効果として、蓄えられている電力及
び熱からの取り出しによって、容易に電力及び熱を供給
することが可能であり、使い勝手を改善する効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蓄電・蓄熱/電力・熱併給システ
ムとその運用方法を実施するに最適な系統を示す図。
【図2】本発明による蓄熱設備の断面図。
【図3】本発明による図1の蓄電・蓄熱/電力・熱併給
システムにおいて、発電設備の原動機がガスタービンで
ある場合の例を示す図。
【図4】本発明による蓄熱設備が熱回収機能を有する場
合に有効な系統を示す図。
【図5】本発明からなる蓄電・蓄熱/電力・熱併給シス
テムとその運用方法を実施するに好適な他の実施例を示
す系統図。
【符号の説明】
10…発電設備、20…蓄電設備、30…熱回収設備、
40…蓄熱設備、41…外殻、42a,42b…隔壁、
43…ポンプ、44…与熱面、45…伝熱管、46…
管、47…下部ヘッダー、48…上部ヘッダー、49…
管、50…蓄熱剤、60…送気機、100,120,1
30…電力系統、200〜230…熱系統、500…計
算制御器、501,502…制御信号系、510,52
0,530…計測器、511,521,531…信号
系、1000…一次エネルギー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02J 15/00 Z H02P 9/04 F (72)発明者 堀 嘉成 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 桑原 健 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電設備並びに前記発電設備からの排熱回
    収設備を有する電力・熱併給システムにおいて、蓄熱設
    備を前記排熱の流れ方向に対して前記排熱回収設備の前
    段に設置し、かつ前記排熱回収設備の熱回収器と前記排
    熱回収設備の熱交換器とが分離して設置されていること
    を特徴とする蓄熱型電力・熱併給システム。
  2. 【請求項2】現在時刻以降の電力ならびに熱の両方また
    は何れか一方の需要量を推定する手段を有していること
    を特徴とする請求項1記載の蓄熱型電力・熱併給システ
    ムの運用方法。
  3. 【請求項3】現在時刻以降の電力ならびに熱の両方また
    は何れか一方の需要量の推定値を基に、発電量,排熱回
    収量および蓄熱量の全ての項目を、または当該項目の少
    なくとも一項目以上の項目を制御する手段を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の蓄熱型電力・熱併給シ
    ステムとその運用方法。
  4. 【請求項4】原動機により駆動される発電機によって発
    電を行う発電設備であって、前記原動機がガスタ−ビン
    であり、該原動機の排ガスを蓄熱設備若しくは排熱回収
    設備へ導入することを特徴とする請求項1記載の蓄熱型
    電力・熱併給システム。
JP6153287A 1994-07-05 1994-07-05 蓄熱型電力・熱併給システムとその運用方法 Pending JPH0821263A (ja)

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