JPH08208572A - アミノケトン誘導体のラセミ化方法 - Google Patents

アミノケトン誘導体のラセミ化方法

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JPH08208572A
JPH08208572A JP7287067A JP28706795A JPH08208572A JP H08208572 A JPH08208572 A JP H08208572A JP 7287067 A JP7287067 A JP 7287067A JP 28706795 A JP28706795 A JP 28706795A JP H08208572 A JPH08208572 A JP H08208572A
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節生 吉野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要な光学活性アミノケトン誘導体をラセミ
化させる為に、一旦中間体を生成させ単離して新たにピ
ロリジン等のアミンと反応させてラセミ化させることな
く、簡便に且つ安価な方法で不要な光学活性アミノケト
ン誘導体を100%ラセミ化させる方法の提供。 【解決手段】 一般式(1)で表される アミノケトン誘導体を有機溶媒中にて弱酸と作用させて
ラセミ化させる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中枢性の筋弛緩作用
を有する光学活性なアミノケトン誘導体の製造法に関す
る。さらに詳しくはラセミのアミノケトン誘導体を光学
分割後の不要な光学活性なアミノケトン誘導体をラセミ
化させて再利用する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】アミノケトンを有する3−フェニル−5
−{2−(ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサ
ゾール[以下、PIPと略記する]は中枢性筋弛緩作用
を有することが知られている(特開平3−157375
号公報)。とりわけその一方の光学活性なPIPはラセ
ミ体に比べて、さらに顕著な中枢性筋弛緩作用を有し、
筋緊張改善剤として有効な化合物である。この光学活性
PIPの製造法としては、光学活性なL−カンファスル
ホン酸でジアステレオマー塩を形成させて光学分割する
方法である(特開平5−1380号公報)。該光学分割
方法においてはもう一方の不要な光学活性PIPをラセ
ミ化等させて再利用しなければ目的物の収率低下等の問
題点が生じ、工業的には必ずしも満足できる方法とはい
えない。光学活性なPIPから100%ラセミ化したP
IPを得る方法としては、不要な光学活性PIPと弱酸
水溶液を作用させて3−フェニル−5−{2−エチル−
2−プロペノイル)イソオキサゾール[以下、PIEと
略記する]を生成させ、その後にピロリジンと反応させ
て100%ラセミ化したPIPを製造する方法を出願し
たが、該方法ではPIEを一旦単離させるために工程が
煩雑となるばかりでなく、新たに等モル以上のピロリジ
ンを必要とする為に工業的にも満足できる方法ではな
い。また、アミノケトン誘導体の回収方法としては、2
−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフエニル)−
3−ピロリジノ−1−プロパノン(以下、MTPと略記
する)を光学活性な光学分割剤にて光学分割した後の濾
液にピロリジンを加えてMTPを回収する方法(特開昭
63−310878号公報)があるが、回収して得たM
TPのラセミ化率については何ら記載あるいは示唆の記
載がなく該回収法は不要な光学活性体をラセミ化させて
回収する方法ではない。また、該方法においては回収し
た誘導体を一旦単離させるために製造工程が煩雑となる
ばかりでなく、新たに高価なピロリジンが必要となるた
めに工業的に満足できる方法ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した先
行技術のようにラセミなアミノケトン誘導体を光学分割
後、不要な光学活性アミノケトン誘導体をラセミ化させ
る為に、一旦中間体を生成させ単離して新たにピロリジ
ンと反応させてラセミ化させることなく、簡便に且つ安
価な方法で不要な光学活性アミノケトン誘導体を100
%ラセミ化させることを課題とするものである。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明者等はこの課題達
成の為に光学活性アミノケトン誘導体のラセミ化方法に
ついて鋭意検討した。その結果、驚くべきことに光学活
性アミノケトン誘導体と触媒量の弱酸を作用させると、
光学活性アミノケトン誘導体が容易にラセミ化すること
を発見した。更にこのラセミ化方法により、敢えて反応
中間体を単離することなく、容易に光学活性アミノケト
ン誘導体をラセミ化できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0005】即ち、本発明は一般式(1)
【化3】 [この式中R1
【化4】 を表し(R5はハロゲン原子:低級アルキル基:ベンジ
ル基:ベンゾイル基:ピリジル基:低級アルキル基で置
換されていてもよいフリル基;低級アルキル基で置換さ
れていても良いチエニル基;ハロゲン原子、低級アルコ
キシ基、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、アセト
アミド基、メタンスルホニルアミド基、アセチル基また
は低級アルコキシカルボニル基で置換されていても良い
フェニル基またはナフチル基を、R 6はトリフルオロメ
チル基、低級アルキル基で置換されていても良いフェニ
ル基を、Zは酸素原子またはイオウ原子を表す。)、ま
たR2は低級アルキル基、ベンジル基、メトキシ基、フ
ェニル基、アリル基、トリフルオロメチル基もしくは低
級アルコキシ基、またはシクロプロピルメチル基を表
す。R3及びR4はそれぞれ独立して飽和もしくは不飽和
の低級アルキル基を表すか、R3とR4が環状に結合して
ピロリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、モル
ホリン及びピぺラジンからなる群より選択された一種の
環状構造を形成しているものであっても良く、該環状構
造はメチル基、またはベンジル基で置換されていても良
い]で表される光学活性アミノケトン誘導体を有機溶媒
中にて弱酸と作用させてラセミ化させる方法を提供する
ものである。
【0006】本発明の方法は前記先行技術には何ら記載
あるいは示唆されておらず、従って本発明者らによって
はじめて見いだされた技術であり、医薬分野及び工業的
にも利用価値の高い光学活性アミノケトン誘導体のラセ
ミ化方法である。
【0007】本発明の具体的な態様は以下の通りであ
る。光学活性アミノケトン誘導体の有機溶媒溶液に弱酸
を加え数時間作用させてラセミ化したアミノケトン誘導
体を得る。
【0008】本発明の方法で使用する光学活性アミノケ
トン誘導体は特開平5−51380号公報に記載の方法
にて製造することができる。例えば、アミノケトンを有
する(−)PIPは具体的には3−フェニル−ブチルイ
ソオキサゾールとピロリジンをメタノールに溶解した溶
液にホルマリンを加えてPIPを生成させ有機溶媒にて
抽出する。抽出後有機溶媒層に光学活性なD−10−カ
ンファスルホン酸を加えて光学分割操作を行い、後処理
後に(−)PIPを塩酸塩として単離する。また(+)
MTPの製造法としては、まず特開昭63−11942
4号公報に記載の方法にてMTPを生成した後で、特開
昭63−225367号公報に記載の方法にて光学分割
し、(+)MTPを製造する。具体的には1−(4−
α、α、α−トリフルオロメチルフェニル)−1−プロ
パノン、パラホルムアルデヒド、ピロリジン塩酸塩、イ
ソプロピルアルコールの混合溶液に濃塩酸を加えて加熱
還流することでMTPが生成する。MTPはL−アセチ
ルフェニルグリシンで光学分割操作を行った後で(+)
MTPの塩酸塩の形で単離する。
【0009】本発明で使用する有機溶媒としては、具体
的にはジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メチルプロピルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル等の酢酸ア
ルキルエステル類、またはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼ
ン等の芳香族炭化水素類が好ましい。特に好ましは酢酸
エチル、酢酸ブチル等の酢酸アルキルエステル類であ
る。
【0010】光学活性アミノケトン誘導体と作用させる
弱酸とは酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が2以上
の酸が好ましく、より好ましくは酸解離定数の逆数の対
数値(pKa)が4以上である次亜塩素酸、ほう酸等の
無機酸、酢酸、酪酸、グルタル酸、コハク酸等の有機酸
である。
【0011】弱酸の使用量は光学活性アミノケトン誘導
体に対して0.1倍モル以上であればよいが、好ましく
は1.0倍モル以上であればよい。特に好ましくは1.
2倍モル以上である。使用量の上限について特に制限は
ないが、あまり過剰に用いるのは経済的見地から好まし
くない。その為通常は10倍モル以下で使用される。
【0012】有機溶媒中の光学活性アミノケトン誘導体
の濃度はとくに限定されるものではないが、1〜50%
の範囲である。好ましくは10〜30重量%の範囲であ
る。1重量%未満では反応上特に問題点はないが、容積
効率の低下ならびに経済上の見地から好ましくはない。
一方50重量%以上では反応混合物が粘ちょうになり反
応が充分に進行せずラセミ化率が低下することがある。
【0013】弱酸と作用させる温度は−10〜80℃ま
で許容され、好ましくは0〜60℃の範囲である。−1
0℃未満では反応が充分進行せず収率が低下する。一方
80℃を越えると光学活性アミノケトン誘導体の分解が
起こり易く収率が低下することがある。反応の終点はガ
スクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィーな
どの手段を用いて容易に知ることができる。
【0014】ラセミ化反応終了後は炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム等のアルカリ水溶液で該溶媒層を中
和洗浄後、必要に応じて副生した中間体は等モルのピロ
リジン等のアミン類を加えてラセミ化したアミノケトン
誘導体にすればよい。引き続き該溶媒層を水洗浄し無水
硫酸ナトリウム等で乾燥した後で光学活性な10−カン
ファスルホン酸、アセチルフェニルグリシン等の光学分
割剤を加えて光学分割すればよい。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明の方法を詳細に
説明する。 参考例1 〔3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール〕ベン
ズアルドキシム10g(0.082モル)および1−ヘ
キシン−3−オール9g(0.092モル)をジクロロ
メタン50mlに溶解した。反応液を氷冷し、12%次
亜塩素酸ナトリウム水溶液58g(0.1モル)を内温
15〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終了後、内温
15〜25℃に保ちながら3時間撹拌した。この反応液
に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液49g(0.07
9モル)を滴下した。反応液の内温を10℃に冷却し、
ピリジン塩酸塩水溶液(6N塩酸2.8mlとピリジン
1.3mlで調製)を20分間かけて滴下した。その後
12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液とピリジン塩酸塩
水溶液を交互に3回ずつ滴下反応した。反応液を分液し
て得られたジクロロメタン層に5%亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液100mlを加えて30分間撹拌した。ジクロ
ロメタン層を水、塩酸水の順に洗浄した後ジクロロメタ
ンを留去した。残渣をエタノール40mlから再結晶し
て目的化合物10.6gを得た。融点89〜90℃
【0016】参考例2 〔3−フェニル−5−(2−ピロリジノメチルブチリ
ル)イソオキサゾール塩酸塩〕3−フェニル−5−ブチ
リルイソオキサゾール20g(0.093モル)及びピ
ロリジン7.93g(0.111モル)をメタノール6
2gに加えた。反応液を撹拌し、内温を20〜30℃に
保ちながら37%ホルマリン水溶液9.04g(0.1
11モル)を滴下した。滴下終了後、20〜30℃に保
ち、1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル178gを加
えた。さらに水150gを加え分液抽出して有機層を得
た。得られた有機層を氷冷し、2N塩酸水溶液178g
を加えて分液抽出した。得られた水層をクロロホルム1
80gで抽出した。水層を再びクロロホルムで抽出し、
得られたクロロホルム層を合わせて無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。硫酸ナトリウムを濾別して得られたクロロ
ホルム溶液に酢酸エチル294gを撹拌下、滴下した。
溶液を氷冷して析出した結晶を濾取して酢酸エチルで洗
浄し、減圧下乾燥して無色の目的化合物を20.8g得
た。融点151〜153℃
【0017】参考例3 〔(−)−3−フェニル−5−(2−ピロリジノメチル
ブチリル)イソオキサゾール塩酸塩〕PIP10g
(0.0333モル)を酢酸エチル200mlに溶解し
た。この溶液にD−10カンファスルホン酸11.5g
を加えて30分間撹拌し、溶解させた。この溶液を氷冷
下2時間撹拌して析出した結晶を濾取した。得られた結
晶を酢酸エチルで洗浄後乾燥して(−)PIP・D−1
0カンファスルホン酸塩11.8gを得た。(−)PI
P・D−カンファスルホン酸塩7.0gを水40mlと
酢酸エチル40mlの混合液に溶解し、10%炭酸ナト
リウム水溶液22mlを加え、10分間撹拌した。反応
液を分液し、得られた有機層を10%炭酸ナトリウム水
溶液11mlで洗浄した。ついで、この有機層を2N塩
酸水17mlで2回抽出して、水層を合わせた。この水
溶液からクロロホルム12mlで2回抽出してクロロホ
ルム層を合わせた。得られたクロロホルム溶液を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾別して得
たクロロホルム溶液に酢酸エチル72mlを滴下して1
時間室温で撹拌した後、氷冷下、1時間撹拌した。析出
した結晶を濾取して(−)PIP塩酸塩2.5gを得
た。融点145〜146℃ 光学純度 99.85%以
【0018】実施例1 酢酸ブチル500gに(−)PIP塩酸塩112.2g
(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液74
1.9g(0.350モル)を加えて脱塩した。有機溶
媒層を分液して500gの水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウム15gにて乾燥した。乾燥剤除去後に酢酸10g
(0.168モル)を加え20〜30℃の温度で15時
間撹拌してラセミ化反応させた。反応終了後に有機溶媒
層を5%炭酸ナトリウム水溶液400gで洗浄し、無水
硫酸ナトリウム20gにて乾燥した。乾燥剤除去後キラ
ルカラムによる液体クロマトグラフィー分析にて該有機
溶媒層のPIPの(+)体と(−)体の比率を調べた結
果50:50であった。該有機溶媒層にL−10−カン
ファスルホン酸155g(0.67モル)を加えて2種
類のジアストレオマー塩を形成させ、難溶性のジアステ
レオマー塩を晶析させて固体を分離し、乾燥して(+)
PIPのカンファスルホン酸塩を得た。 収量 115.0g(0.151モル) 収率 45.1モル%〔対(−)PIP塩酸塩〕 光学純度 99.5%ee
【0019】実施例2 酢酸ブチル500gに(−)PIP塩酸塩112.2g
(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液74
1.9g(0.350モル)を加えて脱塩した。有機溶
媒層を分液して500gの水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウム15gにて乾燥した。乾燥後に酢酸20g(0.3
33モル)を加え20〜30℃の温度で15時間撹拌し
てラセミ化反応させた。反応終了後に有機溶媒層を5%
炭酸ナトリウム水溶液400gで洗浄し、無水硫酸ナト
リウム20gにて乾燥した。乾燥剤除去後キラルカラム
による液体クロマトグラフィー分析にて該反応液中のP
IPの(+)体と(−)体の比率を調べた結果50:5
0であった。該有機溶媒層にL−10−カンファスルホ
ン酸155g(0.67モル)を加えて2種類のジアス
テレオマー塩を形成させ、難溶性のジアステレオマー塩
を晶析させて固体を分離し、乾燥して(+)PIPのカ
ンファースルホン酸塩を得た。 収量 109.9g(0.144モル) 収率 43.0モル%〔対(−)PIP塩酸塩〕 光学純度 99.5%ee
【0020】参考例4 2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフェニル)
−3−ピロリジノ−1−プロパノン 1−(4−α,α,α−トリフルオロメチルフェニル)
−1−プロパノン2.5g、パラホルムアルデヒド1.
11g、ピロリジン塩酸塩1.6g及びイソプロピルア
ルコール20mlとの混合液に濃塩酸0.1mlを加え
16時間加熱還流する。反応終了後、反応液を減圧下に
濃縮しイソプロピルアルコールを留去する。得られた残
渣に水を加え酢酸エチルで洗浄する。その水層をアンモ
ニア水でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出する。この
酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤
除去後濃縮して油状物の目的化合物1.58gを得た。
【0021】参考例5 (+)−2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフ
ェニル)−3−ピロリジノ−1−プロパノン塩酸塩 MTP306g(1.07モル)及びd−アセチルフェ
ニルグリシン(〔α〕 20 D−212.8°,c=1.
0,メタノール)210g(1.08モル)を酢酸エチ
ル1400mlに溶解し、塩を生成させた後、室温で一
晩放置ついで約5℃で3時間撹拌する。析出した結晶を
濾過し、減圧乾燥するとMTP・L−アセチルフェニル
グリシン塩219gを得る。濾液からも175gの2次
晶を得る。結晶394gに10%食塩水630ml、酢
酸エチル950ml、及び28%アンモニア水60ml
を加えて溶解後、有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥する。乾燥剤除去後酢酸エチル溶液中
に冷却下塩化水素ガス29gを徐々に導入後、内温約5
℃で2時間撹拌する。析出した結晶を濾過し、酢酸エチ
ルで洗浄後減圧乾燥すると(+)MTP塩酸塩217g
を得る。
【0022】実施例3 酢酸ブチル500gに(+)MTP塩酸塩107.96
g(0.335モル)と5%アンモニア水119.0g
(0.350モル)を加えて脱塩した。脱塩後に分液し
て溶媒層を水500gで洗浄し、酢酸10g(0.16
8モル)を加え20〜30℃の温度で25時間撹拌して
ラセミ化反応させた。反応終了後に有機溶媒層を5%炭
酸ナトリウム水溶液400gで洗浄した。洗浄後に無水
硫酸マグネシウム20gにて20時間乾燥した。乾燥剤
除去後減圧乾燥下にて濃縮することにより、油状のMT
P93.67g(0.318モル)を得た。収率は
(+)MTP塩酸塩に対して98モル%であった。また
MTPをキラルカラムによる液体クロマトグラフィー分
析を行った結果、(+)体:(−)体の比は50:50
であった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法によれば、不要な光学活性
アミノケトン誘導体をラセミ化させる為に、一旦中間体
を生成させ単離して新たにピロリジン等のアミンと反応
させてラセミ化させることなく、簡便に且つ安価な方法
で不要な光学活性アミノケトン誘導体を100%ラセミ
化させることが可能となり工業的に価値の高い方法であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/425 C07B 55/00 A 7419−4H (72)発明者 三田 隆一 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 [この式中R1は 【化2】 を表し(R5はハロゲン原子:低級アルキル基:ベンジ
    ル基:ベンゾイル基:ピリジル基:低級アルキル基で置
    換されていてもよいフリル基;低級アルキル基で置換さ
    れていても良いチエニル基;ハロゲン原子、低級アルコ
    キシ基、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、シア
    ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、アセト
    アミド基、メタンスルホニルアミド基、アセチル基また
    は低級アルコキシカルボニル基で置換されていても良い
    フェニル基またはナフチル基を、R 6はトリフルオロメ
    チル基、低級アルキル基で置換されていても良いフェニ
    ル基を、Zは酸素原子またはイオウ原子を表す。)、ま
    たR2は低級アルキル基、ベンジル基、メトキシ基、フ
    ェニル基、アリル基、トリフルオロメチル基もしくは低
    級アルコキシ基、またはシクロプロピルメチル基を表
    す。R3及びR4はそれぞれ独立して飽和もしくは不飽和
    の低級アルキル基を表すか、R3とR4が環状に結合して
    ピロリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、モル
    ホリン及びピぺラジンからなる群より選択された一種の
    環状構造を形成しているものであっても良く、該環状構
    造はメチル基、またはベンジル基で置換されていても良
    い]で表される光学活性アミノケトン誘導体を有機溶媒
    中にて弱酸と作用させてラセミ化させる方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒がハロゲン化炭化水素類、酢酸
    アルキルエステル類、ケトン類、芳香族炭化水素類であ
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 弱酸の酸解離定数の逆数の対数値(pK
    a)が4以上の有機酸である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 弱酸と作用させる温度が−5〜80℃で
    ある請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007000918A1 (ja) * 2005-06-27 2007-01-04 Alps Pharmaceutical Ind. Co., Ltd. ベンジルアミン誘導体、ベンジルアミン誘導体の光学分割方法、ベンジルアミン誘導体の製造方法、光学活性ベンジルアミン誘導体の製造方法、及び(1r,2s)-2-アミノ-1-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン-1-オールの製造方法
CN112375005A (zh) * 2019-08-16 2021-02-19 国药集团工业有限公司 一种氯胺酮、其衍生物或其盐的消旋化方法

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