JP2871556B2 - プロペノン誘導体及びその製造法 - Google Patents

プロペノン誘導体及びその製造法

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JP2871556B2 JP7287065A JP28706595A JP2871556B2 JP 2871556 B2 JP2871556 B2 JP 2871556B2 JP 7287065 A JP7287065 A JP 7287065A JP 28706595 A JP28706595 A JP 28706595A JP 2871556 B2 JP2871556 B2 JP 2871556B2
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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中枢性の筋弛緩作用
を有するアミノケトン誘導体の中間体として有用なプロ
ペノン誘導体及びその製造法に関する。さらに詳しくは
アミノケトン誘導体のラセミ化においてその中間体とし
て有用なプロペノン誘導体及びその製造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アミノケトン誘導体からのプロペ
ノン誘導体の製造方法としては、たとえばJ.Org.
Chem.44.P.105,(1979)に記載され
る様にトシル酸を触媒量用い高温下に脱アミノ化させる
方法、J.Chem.Soc.P.1056 (195
0)に記載されている様にシュウ酸を用いて低温下に脱
アミノ化させる方法、またはPHARMAZIE 45
(4).252−255(1990)に記載されている
様にリン酸バッファー(pH7.4)と作用させて脱ア
ミノ化させる方法が報告されているが、いずれの方法で
も本発明者等が見出したプロペノン誘導体の記載は無
く、更には本発明者等のアミノケトン誘導体を原料とす
るプロペノン誘導体の製法としては副生物の生成、及び
脱アミノ化率が低く工業的な製法としては満足するもの
ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なプロ
ペノン誘導体及びアミノケトン誘導体から簡便な方法に
てプロペノン誘導体を高収率にて生成させ、敢えて煩雑
な精製方法を経ることなく品質良好なプロペノン誘導体
を製造することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題達
成の為に鋭意検討した結果、有機溶媒に溶解させたアミ
ノケトン誘導体に低温下で酸解離定数の逆数の対数値
(以下、pKaと略する)2以上の弱酸の水溶液を作用
させることで容易に脱アミノ化が起こることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は一般式(2)
【化4】 [この式中R1
【化5】 を表し(R3はハロゲン原子:低級アルキル基:ベンジ
ル基:ベンゾイル基:ピリジル基:低級アルキル基で置
換されていてもよいフリル基;低級アルキル基で置換さ
れていても良いチエニル基;ハロゲン原子、低級アルコ
キシ基、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、アセト
アミド基、メタンスルホニルアミド基、アセチル基また
は低級アルコキシカルボニル基で置換されていても良い
フェニル基またはナフチル基を、R4はトリフルオロメ
チル基、低級アルキル基で置換されていても良いフェニ
ル基を、Zは酸素原子を表す。)、またR2は低級アル
キル基、ベンジル基、メトキシ基、フェニル基、アリル
基、トリフルオロメチル基もしくは低級アルコキシ基、
またはシクロプロピルメチル基を表す。R5及びR6はそ
れぞれ独立して飽和もしくは不飽和の低級アルキル基を
表すか、R5とR6が環状に結合してピロリジン、ヘキサ
メチレンイミン、モルホリン及びピぺラジンからなる群
より選択された一種の環状構造を形成しているものであ
っても良く、該環状構造はメチル基、またはベンジル基
で置換されていても良い]で表されるアミノケトン誘導
体を有機溶媒中にて弱酸水溶液と作用させる一般式
(1)
【化6】 (式中R1,R2は前記と同じ)で表されるプロペノン誘
導体の製造方法である。
【0006】本発明の方法によれば、ラセミ体のアミノ
ケトン誘導体を光学分割した後、不要な光学活性アミノ
ケトン誘導体から前記した方法にて高品質の新規なプロ
ペノン誘導体を容易に得られるばかりでなく、該プロペ
ノン誘導体の有機溶媒溶液にピロリジン等のアミン類を
加えてラセミ化したアミノケトン誘導体に容易に変換さ
せることができ、そのまま光学分割操作に付して再利用
することのできる利点もあり、工業的に価値の高い方法
である。
【0007】本発明方法で使用されるアミノケトン誘導
体は特開平3−157375号公報、特開昭63−11
9424号公報に記載の方法にて製造することが出来
る。例えば、3−フェニル−5−{2−(ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾール[以下、PIPと
略記する]は具体的には3−フェニル−ブチリルイソオ
キサゾールとピロリジンをメタノールに溶解した溶液に
ホルマリンを加えることでPIPを生成させ、塩酸塩と
して単離する。また、必要に応じPIPを光学活性な1
0−カンファスルホン酸にて光学分割し、その後処理
して光学活性なPIP塩酸塩として単離すればよい。ま
た、2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフ
ル)−3−ピロリジノ−1−プロパノン[以下、MTP
と略記する]の製造法としては具体的には1−(4−
ααα−トリフルオロメチルフェニル)−1−プロ
パノン、パラホルムアルデヒド、ピロリジン塩酸塩、イ
ソプロピルアルコールの混合溶液に濃塩酸を加えて加熱
還流することでMTPが生成する。MTPは後処理を経
て塩酸塩の形で単離する。
【0008】本発明の具体的な態様は以下の通りであ
る。アミノケトン誘導体の塩酸塩を水に溶解し、炭酸ナ
トリウムのようなアルカリにて中和し遊離のアミノケト
ン誘導体とする。遊離のアミノケトン誘導体は有機溶媒
で抽出しアミノケトン誘導体の有機溶媒溶液とする。こ
の有機溶媒溶液に弱酸水溶液を加えて数時間作用させた
後、分液し、有機溶媒層を減圧下にて濃縮することでプ
ロペノン誘導体が得られる。
【0009】本発明で使用される有機溶媒としては、具
体的にはジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メチルプロピル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル等の酢酸
アルキルエステル類、またはベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベン
ゼン等の芳香族炭化水素類が好ましい。特に好ましくは
酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸アルキルエステル類で
ある。
【0010】アミノケトン誘導体と作用させる弱酸とは
水溶液中でわずかしか電離しない酸でありpKaが2以
上の酸が好ましく、より好ましくはpKaが4以上であ
る。例えば次亜塩素酸、ほう酸等の無機酸、酢酸、酪
酸、グルタル酸、コハク酸、安息香酸等の有機酸が挙げ
られる。
【0011】弱酸の使用量はアミノケトン誘導体に対し
て0.1倍モル以上、好ましくは1.0倍モル以上、特
に好ましくは1.2倍モル以上である。使用量の上限に
ついて特に制限はないが、あまり過剰に用いるのは経済
的見地から好ましくない。その為通常は10倍モル以下
で使用される。
【0012】弱酸の水溶液の濃度としては特に制限はな
いがあまり濃度を低くすると脱アミノ化が遅くなり好ま
しくない。また濃度を高くするとプロペノン誘導体の生
成率が低下し好ましくない。好ましくは0.5〜90重
量%である。より好ましくは1〜50重量%である。
【0013】有機溶媒中のアミノケトン誘導体の濃度は
とくに限定されるものではないが、1〜50重量%の範
囲である。好ましくは10〜30重量%の範囲である。
1重量%未満では反応上特に問題点はないが、容積効率
の低下ならびに経済上の見地から好ましくはない。一方
50重量%を越えると反応混合物が粘ちょうになり反応
が充分に進行せずプロペノン誘導体の収率が低下するこ
とがある。
【0014】弱酸水溶液と作用させる温度は−10〜8
0℃まで許容され、好ましくは0〜60℃の範囲であ
る。−10℃未満では反応が充分進行せず収率が低下す
る。一方80℃を越えるとアミノケトン誘導体の分解が
起こり易く収率が低下することがある。反応の終点はガ
スクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィーな
どの手段を用いて容易に知ることができる。
【0015】反応終了後は、有機溶媒層を分液し、必要
に応じて有機溶媒層に残る未反応のアミノケトン誘導
体、及びアミン類を燐酸、塩酸等の強酸の水溶液にて洗
浄して除去すればよい。
【0016】また、プロペノン誘導体を単離する方法と
しては該有機溶媒層を水洗後に無水硫酸ナトリウム等で
乾燥し、減圧下で濃縮すればよい。
【0017】
【実施例】以下、実施例によって本発明の方法を詳細に
説明する。 参考例1 〔3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール〕ベン
ズアルドキシム10g(0.082モル)および1−ヘ
キシン−3−オール9g(0.092モル)をジクロロ
メタン50mlに溶解した。反応液を氷冷し、12%次
亜塩素酸ナトリウム水溶液58g(0.1モル)を内温
15〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終了後、内温
15〜25℃に保ちながら3時間撹拌した。この反応液
に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液49g(0.07
9モル)を滴下した。反応液の内温を10℃に冷却し、
ピリジン塩酸塩水溶液(6N塩酸2.8mlとピリジン
1.3mlで調製)を20分間かけて滴下した。その後
12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液とピリジン塩酸塩
水溶液を交互に3回ずつ滴下反応した。反応液を分液し
て得られたジクロロメタン層に5%亜硫酸水素ナトリウ
ム水溶液100mlを加えて30分間撹拌した。ジクロ
ロメタン層を水、塩酸水の順に洗浄した後ジクロロメタ
ンを留去した。残渣をエタノール40mlから再結晶し
て目的化合物10.6gを得た。融点89〜90℃
【0018】参考例2 〔3−フェニル−5−(2−ピロリジノメチルブチリ
ル)イソオキサゾール塩酸塩〕 (PIP塩酸塩と略す
る) 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール20g
(0.093モル)及びピロリジン7.93g(0.1
11モル)をメタノール62gに加えた。反応液を撹拌
し、内温を20〜30℃に保ちながら37%ホルマリン
水溶液9.04g(0.111モル)を滴下した。滴下
終了後、20〜30℃に保ち、1時間撹拌した。反応液
に酢酸エチル178gを加えた。さらに水150gを加
え分液抽出して有機層を得た。得られた有機層を氷冷
し、2N塩酸水溶液178gを加えて分液抽出した。得
られた水層をクロロホルム180gで抽出した。水層を
再びクロロホルムで抽出し、得られたクロロホルム層を
合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウ
ムを濾別して得られたクロロホルム溶液に酢酸エチル2
94gを撹拌下、滴下した。溶液を氷冷して析出した結
晶を濾取して酢酸エチルで洗浄し、減圧下乾燥して無色
の目的化合物を20.8g得た。融点151〜153℃
【0019】実施例1 酢酸ブチル500gにPIP塩酸塩112.2g(0.
335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液741.9g
(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層を分液して
500gの水で洗浄した。洗浄後、純水200gに酢酸
40.2g(0.670モル)を溶かした酢酸水溶液を
加えて20〜30℃の温度で15時間撹拌して反応させ
た。反応後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水溶液25
0gで洗浄し,無水硫酸ナトリウム30gで乾燥させ
た。乾燥剤除去後該有機溶媒層を減圧下で濃縮して油状
の3−フェニル−5−{2−エチル−2−プロペノイ
ル)イソオキサゾール[以下PIEと略記する]を得
た。IRスペクトル、1H−NMRスペクトルから目的
のPIEである事が確認された。図1、2にIRスペク
トル、1H−NMRを示す。 収量 74.5g(0.328モル) 収率 98.0モル%〔対PIP塩酸塩〕
【0020】参考例3 2−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフェニル)
−3−ピロリジノ−1−プロパノン塩酸塩 (MTP塩
酸塩と略する) 1−(4−α,α,α−トリフルオロメチルフェニル)
−1−プロパノン2.5g、パラホルムアルデヒド1.
11g、ピロリジン塩酸塩1.6g及びイソプロピルア
ルコール20mlとの混合液に濃塩酸0.1mlを加え
16時間加熱還流する。反応終了後、反応液を減圧下に
濃縮しイソプロピルアルコールを留去する。得られた残
渣に水を加え酢酸エチルで洗浄する。その水層をアンモ
ニア水でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出する。この
酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥
剤除去後、減圧下で濃縮し油状物を得る。この油状物を
エチルエーテルに溶解し、乾燥塩化水素ガスを導入して
目的の化合物を得た。融点154〜156℃
【0021】実施例2 酢酸ブチル500gにMTP塩酸塩107.9g(0.
335モル)と5%アンモニア水119.0g(0.3
50モル)を加えて脱塩酸し、溶媒層を分液して500
gの水で洗浄した。洗浄後水100gと酢酸40.2g
(0.670モル)を加えて20〜30℃で15時間撹
拌させた。15時間後に有機溶媒層を5%リン酸水溶液
500gと水500gで洗浄し、無水硫酸マグネシウム
30gにて乾燥させた。乾燥後硫酸マグネシウムを濾別
し、減圧下で濃縮して油状の2−メチル−1−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)−2−プロパノン66.7
gを得た。 収量 66.7g(0.311モル) 収率 93.0モル%〔対MTP塩酸塩〕
【0022】比較例1 酢酸ブチル500gにPIP塩酸塩112.2g(0.
335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液741.9g
(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層を分液して
500gの水で洗浄した。洗浄後、Sorensen’
s 燐酸バッファーpH7.4(0.1M)500gを
加えて20〜30℃の温度で24時間撹拌して反応させ
た。反応後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水溶液25
0gで洗浄し,無水硫酸ナトリウム30gで乾燥させせ
た。乾燥剤除去後該有機溶媒層を減圧下で濃縮して油状
のPIEを得た。 収量 6.1g(0.026モル) 収率 7.7モル%〔対PIP塩酸塩〕
【0023】実施例3 酢酸ブチル500gに光学活性なPIP塩酸塩112.
2g(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液7
41.9g(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層
を分液して500gの水で洗浄した。洗浄後、純水40
0gにシュウ酸60.3g(0.670モル)を溶かし
たシュウ酸水溶液を加えて20〜30℃の温度で24時
間撹拌して反応させた。24時間後にスラリー化した反
応マス1048gを得た。反応マスを液体クロマトグラ
フィーにて分析した結果、PIEの濃度が3.12%で
あった。 PIE生成量 32.7g(0.144モル) PIE生成率 43.0モル%〔対光学活性なPIP塩
酸塩〕
【0024】比較例2 エタノール100mlにPIP30g(0.100モ
ル)を溶解させた後、無水シュウ酸24.3g(0.2
7モル)を加えて、15〜20℃で24時間撹拌した。
24時間後にスラリー化した反応マスを液体クロマトグ
ラフィーにて分析した結果、PIEを検出することが出
来なかった。
【0025】参考例4 酢酸ブチル500gに(−)PIP塩酸塩112.2g
(0.335モル)と5%炭酸ナトリウム水溶液74
1.9g(0.350モル)を加えて脱塩し、溶媒層を
分液して500gの水で洗浄した。洗浄後、純水500
gに酢酸40g(0.670モル)を溶かした酢酸水溶
液を加えて20〜30℃の温度で15時間撹拌して反応
させた。反応終了後に有機溶媒層を分液し、5%燐酸水
溶液250gと水250gで洗浄した。該有機溶媒層に
ピロリジン26.2g(0.368モル)を加えて20
〜30℃で1時間撹拌下で反応させた。反応終了後に該
有機溶媒層を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。乾燥剤除去後有機溶媒層を減圧下に濃縮することに
よりラセミPIP95.0g(0.318モル)を得
た。(−)PIPに対する収率は95%であり、キラル
カラムを用いた液体クロマトグラフィーにて分析した結
果、PIPの(+)体と(−)体の比は50:50であ
った。
【0026】評価例 本発明のプロペノン誘導体から製造されるアミノケトン
誘導体の中枢性筋弛緩作用を以下の動物実験によって確
認した。 1. 除脳固縮緩解作用 小野等の方法(H.Ono et al,Gen Ph
armacol.,18:57(1987))を用い、
ラット脳を高周波破壊することによって生じる除脳固縮
に対する光学活性アミノケトン誘導体の固縮緩解作用を
検討した。 (方法)Wistar系雄性ラット(体重300〜40
0g)をエーテル麻酔し、脳定位固定装置に固定した。
リージョンジェネレーター(ラジオニクス社)の電極を
Pellegrinoの脳図譜にしたがってAP:O,
L:+ -1.5,V:−3.0へ刺入し、電極先端温度を
80℃に保ちながら180秒間約25mAの高周波電流
を与え、上丘−下丘間の脳幹切断に相当する左右の部位
を破壊した。固縮ラットを腹位に固定し、後肢下腿部伸
筋の伸張反射の張力を記録した。投与前の張力を100
%として、固縮の抑制率を百分率
【0027】
【数1】 で表した。試験化合物は、PIPの(+)体、(−)体
及びラセミ体を各々3mg/kgを静脈内投与した。結
果を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】特定の酸の水溶液を作用させるという簡
単な操作で医薬等の中間体として有用なプロペノン誘導
体を高収率で得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】3−フェニル−5−{2−エチル−2−プロペ
ノイル)イソオキサゾールのIRスペクトル図である。
【図2】3−フェニル−5−{2−エチル−2−プロペ
ノイル)イソオキサゾールの1H−NMRスペクトル図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 261/08 C07D 261/08 275/02 275/02 (56)参考文献 特開 平3−284682(JP,A) 国際公開95/18092(WO,A1) Journal of Medici nal Chemistry Vol. 33,No.1(1990)p.21−31 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 49/796 - 49/84 C07C 45/65 C07D 261/08 C07D 275/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(2) 【化1】 〔この式中R1は 【化2】 を表し(R3はハロゲン原子:低級アルキル基:ベンジ
    ル基:ベンゾイル基:ピリジル基:低級アルキル基で置
    換されていてもよいフリル基;低級アルキル基で置換さ
    れていても良いチエニル基;ハロゲン原子、低級アルコ
    キシ基、低級アルキル基、トリフルオロメチル基、シア
    ノ基、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、アセト
    アミド基、メタンスルホニルアミド基、アセチル基また
    は低級アルコキシカルボニル基で置換されていても良い
    フェニル基またはナフチル基を、R4はトリフルオロメ
    チル基、低級アルキル基で置換されていても良いフェニ
    ル基を、Zは酸素原子を表す。)、またR2は低級アル
    キル基、ベンジル基、メトキシ基、フェニル基、アリル
    基、トリフルオロメチル基もしくは低級アルコキシ基、
    またはシクロプロピルメチル基を表す。R5及びR6はそ
    れぞれ独立して飽和もしくは不飽和の低級アルキル基を
    表すか、R5とR6が環状に結合してピロリジン、ヘキサ
    メチレンイミン、モルホリン及びピペラジンからなる群
    より選択された一種の環状構造を形成しているものであ
    っても良く、該環状構造はメチル基、またはベンジル基
    で置換されていても良い〕で表されるアミノケトン誘導
    体を有機溶媒中にて弱酸水溶液と作用させる一般式
    (1) 【化3】 (式中R1,R2は前記と同じ)で表されるプロペノン誘
    導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒がハロゲン化炭化水素類、酢酸
    アルキルエステル類、ケトン類、芳香族炭化水素類であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 弱酸の酸解離定数の逆数の対数値(pK
    a)が2以上である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 アミノケトン誘導体と弱酸水溶液を作用
    させる温度が−5〜80℃である請求項1記載の方法。
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WO2003030636A1 (fr) * 2001-10-02 2003-04-17 Eisai Co., Ltd. Rongeur atteint de troubles urinaires, technique permettant de provoquer ces troubles et techniques de selection de medicament destine a traiter ces troubles, utilisant ledit rongeur

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Title
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