JPH0820591A - フタロニトリル化合物、ジイミノイソインドリン化合物及びフタロシアニン近赤外吸収材料並びにそれらの製造方法 - Google Patents

フタロニトリル化合物、ジイミノイソインドリン化合物及びフタロシアニン近赤外吸収材料並びにそれらの製造方法

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JPH0820591A
JPH0820591A JP17761794A JP17761794A JPH0820591A JP H0820591 A JPH0820591 A JP H0820591A JP 17761794 A JP17761794 A JP 17761794A JP 17761794 A JP17761794 A JP 17761794A JP H0820591 A JPH0820591 A JP H0820591A
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JP17761794A
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Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Noboru Sasa
登 笹
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フタロシアニン骨格のベンゼン環に−OSi
123置換基を導入してなるフタロシアニン近赤外
吸収材料、その中間体である同置換基を有するフタロニ
トリル化合物とジイミノイソインドリン化合物並びにそ
れらの製造方法。 【効果】 本発明のフタロシアニン近赤外吸収材料は、
良好な安定性を保持しながら、種々の有機溶媒に可溶な
ものとなり、しかも高い近赤外線吸収能を持っている。
その結果、溶剤塗工法による塗膜形成が可能となり、利
用形態が非常に拡大され、光記録媒体用としても有用で
ある。また、本近赤外吸収材料は、本発明の中間体か
ら、温和な条件で容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録材料、光電変換
材料、赤外線カットフィルター等に利用可能な新規なフ
タロシアニン近赤外吸収材料、その中間体である新規な
フタロニトリル化合物及びジイミノイソインドリン化合
物、並びにそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近赤外吸収材料は各種の用途に用いられ
ている。このような用途例としては、例えば次のような
ものが挙げられる。 赤外線感光性感光材料用セーフライトフィルター 植物の生育の制御を目的とした赤外カットフィルター 太陽光の熱線の遮断材料 人間の目の組織に有害な赤外線カットフィルター 半導体受光素子の赤外線カットフィルター等。 更に大きな用途として、光情報記録媒体における記録材
料としての用途を挙げることができる。
【0003】これまで赤外線吸収性物質としては、シア
ニン色素、フェナンスレン系色素、ナフトキノン系色
素、ピリリウム系色素、スクアリリウム系色素等が知ら
れており、これらの色素を記録材料として用いた情報記
録媒体も知られている(例えば、特開昭55−9703
3号、特開昭58−83344号、特開昭58−224
793号、特開昭58−214162号、特開昭59−
24692号各公報等)。
【0004】ただ、上記のような色素は、記録材料とし
た場合、種々の問題点をかかえている。例えば、フェナ
ンスレン系色素、ナフトキノン系色素及びスクアリリウ
ム系色素は、蒸着しやすいという利点を有する反面、反
射率が低いという問題点を有している。反射率が低い
と、レーザー光により記録された部分と未記録部分との
反射率に関するコントラストが低くなり、記録された情
報の再生が困難になる。また、ピリリウム系色素やシア
ニン色素は、塗布によるコーティングができるなどの利
点を有する反面、耐光性に劣り、再生光(自然光)によ
り劣化しやすいという問題がある。これらに対しフタロ
シアニン系色素は、安定性(熱、光に対し)が極めて高
いという特徴を有している一方、有機溶剤への溶解性が
乏しく、ごく一部のフタロシアニン系色素が蒸着法で薄
膜化できるのみで、製品応用への用途としては乏しいも
のであった。
【0005】上記の問題を解決するために、最近フタロ
シアニンに置換基を導入して有機溶媒に溶解し得るフタ
ロシアニン化合物となした後、これを塗布することが行
なわれている。特開平1−180865号、特開平2−
265788号、特開平3−215466号各公報等に
開示されているフタロシアニン化合物は、フタロシアニ
ンのベンゼン環に長鎖のアルキル基又はアルコキシ基を
導入して炭化水素系有機溶剤に対する溶解性を得たもの
である。これら以外にも、エステル基、ポリエーテル
基、チオエーテル基等の官能基を介して長鎖のアルキル
基を導入することが数多く行なわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらのフ
タロシアニン化合物は、無極性の溶剤には溶けるが、充
分満足される溶解度を有するまでには至っておらず、ま
たシアニン色素に比べて反射率が不充分であるなどとい
う難点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、フタロシアニン
化合物が本来もっている安定性を損なうことなく、溶解
性を高め、生産性が高く、しかも近赤外線に高い吸収を
もつ、新規なフタロシアニン近赤外線吸収剤とその中間
体及びそれらの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(I)で示されるフタロニトリル化合物が提供され
る。
【化1】 (式中、R1〜R3はそれぞれ以下のものを表わす。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素、又はシリル基。)
【0009】また、本発明によれば、下記の一般式(I
I)で示されるジイミノイソインドリン化合物が提供さ
れる。
【化2】 (式中、R1〜R3はそれぞれ以下のものを表わす。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素、又はシリル基。)
【0010】更に、本発明によれば、下記の一般式(II
I a)〜(III d)で示される4種のうち、1種又は2種以
上の混合物からなるフタロシアニン近赤外吸収材料が提
供される。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】 (式中、M及びX1〜X16はそれぞれ以下のものを表わ
す。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、ベンゼン環についているX1
〜X16以外の原子:水素原子又はハロゲン原子。)
【0011】また、本発明によれば、下記の一般式(IV
a)〜(IV d)で示される4種のうち、1種又は2種以
上の混合物からなるフタロシアニン近赤外吸収材料が提
供される。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】 (式中、M及びX1〜X16はそれぞれ以下のものを表わ
す。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、ベンゼン環についているX1
〜X16以外の原子:水素原子又はハロゲン原子。)
【0012】更に、本発明によれば、下記の一般式(V
a)〜(Vd)で示される4種のうち、1種又は2種以上
の混合物からなるフタロシアニン近赤外吸収材料が提供
される。
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】 (式中、M、X1〜X16、Y及びn1〜n4はそれぞれ
以下のものを表わす。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、ベンゼン環についているX1
〜X16以外の原子:水素原子又はハロゲン原子、 Y:ハロゲン原子、 n1〜n4:それぞれ独立にハロゲン置換数を表わし、
1〜4の整数。)
【0013】また、本発明によれば、3−又は4−ヒド
ロキシフタロニトリルを、有機溶媒中でアルカリの存在
下、下記一般式(VI) ZSiR123 (VI) (式中、R1〜R3及びZはそれぞれ以下のものを表わ
す。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、 Z :ハロゲン原子。)で示される少なくとも1種の化
合物と反応させることを特徴とする前記一般式(I)で
示されるフタロニトリル化合物の製造方法が提供され
る。
【0014】更に、本発明によれば、3−又は4−ニト
ロフタロニトリルを、有機溶媒中で亜硝酸ナトリウム及
び炭酸カリウムと反応させた後、更に前記一般式(VI) ZSiR123 (VI) (式中、R1〜R4及びZはそれぞれ以下のものを表わ
す。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、 Z :ハロゲン原子。)で示される少なくとも1種の化
合物を反応させることを特徴とする前記一般式(I)で
示されるフタロニトリル化合物の製造方法が提供され
る。
【0015】また、本発明によれば、前記一般式(I)
で示される少なくとも1種のフタロニトリル化合物又は
前記一般式(II)で示される少なくとも1種のジイミノ
イソインドリン化合物と、2価の金属、1置換の3価金
属、2置換の4価金属若しくはオキシ金属から選ばれた
金属又はこれらの金属の誘導体とを反応させることを特
徴とする前記一般式(III a)〜(III d)及び(IV a)〜(IV
d)で示される少なくとも1種のフタロシアニン化合物の
製造方法が提供される。
【0016】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
新規なフタロニトリル化合物は、本発明のフロシアニン
近赤外吸収材料の中間体として有用なものであり、下記
の一般式(I)で示される。
【化1】 (式中、R1〜R3はそれぞれ以下のものを表わす。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基。)
【0017】上記定義中、1価の脂肪族炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−
ブチル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ドデシル基、オクタデシル基等のアルキル基や、ビ
ニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル
基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基等のアルケニル
基などが挙げられる。1価の芳香族炭化水素基として
は、フェニル基、ベンジル基などが挙げられる。また、
それらの置換基としては、フッ素、塩素、臭素などのハ
ロゲン原子、三フッ化炭素基、シアノ基、エステル基な
どが挙げられる。
【0018】本発明の前記一般式(I)で示される3−
又は4−シリルオキシフタロニトリルは、3−又は4−
ヒドロキシフタロニトリルを、有機溶媒中でアルカリの
存在下、下記一般式(VI) ZSiR123 (VI) (式中、R1〜R3及びZはそれぞれ以下のものを表わ
す。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、 Z:ハロゲン原子。)で示される少なくとも1種の化合
物と反応させることによって製造することができる。即
ち、3−又は4−ヒドロキシフタロニトリルと炭酸カリ
ウムを有機溶媒中で溶解し、これにZSiR123
作用させることによって、目的とするシリルオキシフタ
ロニトリルが得られる。
【0019】ここで用いる有機溶媒としては、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ドなどが挙げられるが、特にN,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、あるいはこれら
2種のうちの1種とその他3種のうちの少なくとも1種
との混合溶媒であることが好ましい。ZSiR123
は通常上記ヒドロキシフタロニトリルに対して等モル添
加するが、1.2〜2.5倍モルと理論反応量よりも多
く添加した方が収率が向上するので好ましい。また、こ
のときの反応温度は0〜200℃、好ましくは10〜1
60℃である。
【0020】ZSiR123の具体例としては、次の
ものが挙げられる。 ClSiH{C(CH332、ClSiH{CH(C
322、ClSiH(CH32、BrSi(CH3
3、ClSi(CH33、ClSi(CH32C(C
33、ClSi(OCH32CH3、ClSi(C
32CH=CH2、ClSi(CH3237、Cl
Si(CH32CH(CH32、ClSi(CH32
36CN、BrSi(C253、ClSi(CH32
C(CH33、ClSi(C253、ClSi(OC2
53、ClSiH(CH3)(C65)、ClSi
(CH32(C65)、ClSi(CH3)(C65
CH=CH2、ClSi(CH32CH2(C65)、C
lSi(C373、ClSi(CH32817、Cl
SiH(C652、ClSi(C493、ClSi
(CH3)(C652、ClSi(C652CH=C
2、ClSi{(CH25CH33、ClSi(C
32(CH217CH3、ClSi(CH2−C
653、ClSi(CH32CH2CH2COOCH3
ClSi(CH32(CH23COOCH3、ClSi
(C652C(CH33、ClSi(n−C49
2(CH3)、ClSi(t−C492(CH3)、Cl
SiC817{CH(CH322、ClSi(CH2
2CF33、ClSi{CH(CH323
【0021】また、前記一般式(I)で示される3−又
は4−シリルオキシフタロニトリルは、3−又は4−ニ
トロフタロニトリルを、有機溶媒中で亜硝酸ナトリウム
及び炭酸カリウムと反応させた後、更に前記一般式(V
I) ZSiR123 (VI) で示される少なくとも1種の化合物を反応させるこによ
って製造することができる。即ち、この方法は、3−又
は4−ニトロフタロニトリルのニトロ基を、カリウムオ
キシ基に変え、次いで前記一般式(VI)で示される珪素
化合物を添加することにより、目的とするシリルオキシ
フタロニトリルを1ポット(1容器)で直接合成するも
のである。具体的に言うと、3−又は4−ニトロフタロ
ニトリルを有機溶媒に溶解し、次いで亜硝酸ナトリウム
を加え、加熱して100〜200℃とし、更に炭酸カリ
ウムを加え加熱し、原料のニトロ基をカリウムオキシ基
に変化させた後、ZSiR123を加え、0〜200
℃で反応させることによって、目的とするシリルオキシ
フタロニトリルが得られる。なお、本反応(1ポット反
応)に使用する溶媒は、前述のヒドロキシフタロニトリ
ルからのシリルオキシフタロニトリルの製造方法で用い
た溶媒と同様のものが使用できる。
【0022】なお、ニトロフタロニトリルからアルコキ
シフタロニトリルを得る方法としては、ニトロフタロニ
トリルを有機溶媒(例えばジメチルホルムアミド)中
で、水素化ナトリウムの存在下、アルコールと反応させ
る下記の反応式(I)に従う方法が提案されている(特
開平3−215466号公報)。
【化15】 ところが、本発明におけるシリルオキシフタロニトリル
を得る場合には、上記の方法を適用する(即ち、ニトロ
フタロニトリルを有機溶媒中、NaHの存在下HOSi
123と反応させる)と、シラノールの水酸基の脱
水縮合反応や炭素−珪素結合の切断が優先的に起こり、
目的とするシリルオキシフタロニトリルの生成は殆ど認
められない。
【0023】本発明の新規なジイミノイソインドリン化
合物は、本発明のフタロシアニン近赤外吸収材料の中間
体として有用なものであり、下記の一般式(II)で示
される。
【化2】 (式中、R1〜R3はそれぞれ以下のものを表わす。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基。) なお、上式のR1〜R4の具体例としては、前記一般式
(I)の場合と同一のものが挙げられる。
【0024】本発明の前記一般式(II)で示されるジ
イミノイソインドリン化合物は、前記一般式(I)で示
される少なくとも一種のフタロニトリル化合物を、アル
コール溶媒中、ナトリウム(金属ナトリウム又はナトリ
ウムアルコキシド)の存在下に、アンモニアガスと反応
させることによって、下記の反応式(II)に従って得ら
れる。
【化16】 なお、この場合の代表的なルコールとしては、メタノー
ルが一般的である。
【0025】本発明の新規なフタロシアニン近赤外吸収
材料は、下記一般式(IIIa)〜(IIId)で示される4種
のうち、1種又は2種以上の混合物からなるか、下記一
般式(IVa)〜(IVd)で示される4種のうち、1種又は
2種以上の混合物からなるか、あるいは一般式(Va)
〜(Vd)で示される4種のうち、1種又は2種以上の
混合物からなるものである。
【0026】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0027】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0028】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0029】(式中、M、X1〜X16、Y及びn1〜n
4はそれぞれ以下のものを表わす。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
化水素基、又はシリル基、ベンゼン環についているX1
〜X16以外の原子:水素原子又はハロゲン原子、 Y:ハロゲン原子、 n1〜n4:それぞれ独立にハロゲン置換数を表わし、
1〜4の整数。)
【0030】上記一般式(III a)〜(III d)、(IV
a)〜(IV d)及び(V a)〜(V d)において、Mで
表される金属原子としては、Al,Si,Ca,Cd,
Ti,V,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,G
e,Mo,Ru,Rh,Pd,In,Sn,Pt,Pb
等が挙げられる。また、R1〜R4については、一般式
(I)におけると全く同義である。なお、Yはハロゲン
原子であり、臭素、塩素、弗素、沃素等が挙げられる
が、吸収最大波長の長波長化効果の点で特に臭素が好ま
しい。
【0031】この一般式(III a)〜(III d)、(IV
a)〜(IV d)及び(V a)〜(V d)で示されるフタ
ロシアニン近赤外吸収材料は、フタロシアニン化合物が
本来もっている安定性を損なうことなしに、有機溶剤へ
の高い溶解性を有し、もちろん近赤外線に対し高い吸収
力を有する。即ち、溶解性が向上したため、溶剤塗工法
により薄膜化が可能で、生産性に優れ、安定性の良いし
かも吸収能の高い膜が得られ、各種電子材料への応用が
可能となる。
【0032】本発明の前記一般式(III a)〜(III d)
及び(IV a)〜(IV d)で示されるフタロシアニン近赤
外吸収材料は、前記一般式(I)で示される少なくとも
1種のフタロニトリル化合物又は前記一般式(II)で
示される少なくとも1種のジイミノイソインドリン化合
物と、2価の金属、1置換の3価金属、2置換の4価金
属若しくはオキシ金属から選ばれた金属又はこれらの金
属の誘導体を反応させることによって製造することがで
きる。
【0033】この場合のフタロシアニン環合成は、有機
溶媒中で実施するのが好ましい。即ち、原料のフタロニ
トリル又はジイミノイソインドリン化合物の少なくとも
1種(1〜4種)を、金属又は金属誘導体と溶媒中、9
0℃〜240℃で加熱反応させる。ここで反応温度が9
0℃より低いと、反応進行が遅い又は進行しない等の不
具合が生じるし、240℃を越えると、分解物が多く生
成し、収率が落ちるという不具合が生じる。溶媒の使用
量としては、フタロニトリル又はジイミノイソインドリ
ン化合物の1〜100重量倍、好ましくは3〜25重量
倍であり、溶媒としては、沸点が90℃以上あれば良
い。使用する溶媒としては、アルコールが好ましく、そ
の具体例としては、n−ブチルアルコール、n−アミル
アルコール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、
2−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2
−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサ
ノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、エトキシエタノール、プロポキシ
エタノール、ブトキンエタノール等が挙げられる。ま
た、反応に用いる金属又は金属誘導体としては、Al,
Si,Ca,Cd,Ti,V,Mn,Fe,Co,N
i,Cu,Zn,Ge,Mo,Ru,Rh,Pd,I
n,Sn,Pt,Pb及びそれらのハロゲン化物、カル
ボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸
化物、錯体等が挙げられる。
【0034】金属又は金属誘導体とフタロニトリル又は
ジイミノイソインドリン化合物の使用量は、モル比で
1:3〜6モルが好ましい。なお、環形成反応の触媒と
して、有機塩基、例えば、ジアザビシクロウンデセン、
ジアザビシクロノネンなどの強塩基の補助剤を添加して
も良く、その添加量は、フタロニトリル又はジイミノイ
ソインドリン化合物1モルに対して0.1〜10モル、
好ましくは0.5〜2モルである。
【0035】更に、前記一般式(III a)〜(III d)及
び(IV a)〜(IV d)において、Mが2個の水素原子で
ある、いわゆるメタルフリーフタロシアニンの場合に
は、前記一般式(I)で示される少なくとも一種のフタ
ロニトリル化合物又は前記一般式(II)で示される少
なくとも一種のジイミノイソインドリン化合物に、リチ
ウム又はナトリウムを作用させることによって製造する
ことができる。
【0036】この反応の場合も、有機溶媒(特にアルコ
ール系)中で実施するのが好ましい。即ち、フタロニト
リル又はジイミノイソインドリン化合物と、Na,L
i,CH3ONa,NaH又はブチルリチウム等の存在
下、アルコール中で70〜150℃で反応させる。ここ
で金属Li又はNaの添加量は、フタロニトリル又はジ
イミノイソインドリン化合物に対し、0.5〜4倍モル
がよい。使用するアルコールの具体例やアルコール量な
どは、前述の金属フタロシアニン製造の際と全く同様で
あるが、反応温度は150℃以下である。150℃を越
えると分解物の生成が多くなる。
【0037】また、本発明の前記一般式(V a)〜(V
d)で示されるフタロシアニン近赤外吸収材料は、前記
一般式(III a)〜(III d)あるいは(IV a)〜(IV
d)で示されるフタロシアニン化合物をハロゲン化する
ことによって得ることができる。この場合のハロゲン化
反応は、特開平3−62878号、同3−215466
号、同4−348168号、同4−226390号、同
4−15263号、同4−15264号、同4−152
65号、同4−15266号、同5−17477号、同
5−86301号、同5−25177号、同5−251
79号、同5−17700号、同5−1272号各公報
等の記載例をそのまま利用できる。即ち、ハロゲン系溶
剤、炭化水素又は水の1種又は2種以上の混合物中で、
臭素などのハロゲン化剤を作用させることにより得られ
る。
【0038】
【実施例】以下実施例について本発明を説明するが、本
発明これらに限定されるものではない。
【0039】実施例1 (フタロニトリルの合成)3−ヒドロキシフタロニトリ
ル20gと炭酸カリウム10.55gをN,N−ジメチ
ルホルムアミド180mlに加熱溶解し、アルゴン雰囲
気下ジtertブチルクロロシラン29.75gを25
℃で滴下し、滴下終了後反応温度を80〜90℃に保
ち、28時間攪拌した。反応槽が室温になるまで冷却し
た後、希塩酸250mlを注入し、トルエン1lで分液
し、有機層を充分に水洗いした後、硫酸マグネシウムで
余分な水を除去し、その後にトルエンを留去し、トリエ
ン/シリカゲルカラムにて精製し、下記式(VII)で
示されるフタロニトリル粗製物を29.8g得た。その
IRスペクトルを図1に示す。
【0040】
【化17】
【0041】実施例2 (フタロニトリルの合成)3−ニトロフタロニトリル3
0gをN,N−ジメチルアセトアミド/1−メチル−2
−ピロリドン=1/1(容量比)混合溶媒150mlに
溶解し、亜硝酸ナトリウム11.97gを加え、温度1
70℃にて40分攪拌し、温度を40℃まで下げ、炭酸
カリウム16.8gを加え、温度150℃で40分攪拌
した。温度を30℃まで下げた後ジtertブチルクロ
ロシラン44.6gを加え、反応温度を80〜90℃に
保ち、30時間攪拌した。反応物が室温になるまで冷却
した後、希塩酸350mlに排出し、トルエン1.2l
で抽出した。有機層を充分に水洗いした後、硫酸マグネ
シウムにて余分な水を除去し、その後にトルエンを留去
し、トリエン/シリカゲルカラムにて精製し、前記式
(VII)で示されるフタロニトリル粗製物を36.8
g得た。
【0042】実施例3 (ジイミノイソインドリンの合成)前記式(VII)で示
されるフタロニトリル10gを100mlのドライメタ
ノールに混合し、更にナトリウムメトキシド4.72g
を加え、アンモニアガスを吹き込みながら、室温で1時
間撹拌する。次に加熱し、アンモニアガスを吹き込みな
がら3時間還流する。室温まで冷却の後、温度をかけず
にメタノールを留去し、水洗いをし、下記式(VIII)
で示される結晶8.7gを得た。 IRデータ SiH…2996cm-1;tert−Bu…13%、1
422cm-1
【0043】
【化18】
【0044】実施例4 (フタロニトリルの合成)4−ヒドロキシフタロニトリ
ル20gと炭酸カリウム10.55gをN,N−ジメチ
ルホルムアミド180mlに加熱溶解し、アルゴン雰囲
気下ジメチルクロロシラン19.69gを温度10℃で
滴下し、10℃で3時間、室温で2時間撹拌した後、温
度を50〜80℃に加熱し、20時間攪拌した。反応物
が室温になるまで冷却した後、希塩酸250mlに排出
し、トルエン800mlで抽出し、有機層を充分に水洗
した後、硫酸マグネシウムで余分な水の除去をした後、
トルエンを留去し、トリエン/シリカゲルカラムにて精
製し、下記式(IX)で示される化合物18.0gを得
た。 IRデータ C≡N…2240cm-1;SiH…2295cm-1; −CH3…2862cm-1
【0045】
【化19】
【0046】実施例5 (フタロシアニンの合成)前記式(VIII)で示される
ジイミノイソインドリン10gを、30gのn−アミル
アルコールに加熱溶解し、塩化銅1.1gを加え、N2
ブローしながら加熱還流し、36時間撹拌した。反応物
が室温になるまで冷却し、不溶分を濾取し、濾液に15
0mlのメタノールを注ぎ、1日放置し、結晶を濾取し
て、その結晶をヘキサン/トルエン=8/2シリカゲル
カラムにて、下記式(1A)(1B)(1C)及び(1
D)で示される(1A)/(1B)/(1C)/(1
D)=45/40/10/5の混合物5.1gを得た。
なお、この混合物のクロロホルム中のλmaxは、71
1nmであった。 IRデータ −CH3…2864cm-1;Si−H…2105c
-1; tert−Bu…1395,1240cm-1
【0047】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0048】実施例6 (フタロシアニンの合成)前記式(VII)で示される
フタロニトリル10gを、35gのn−アミルアルコー
ルに加熱溶解し、ジアザビシクロウンデセン4gを加
え、次いで更に塩化パラジウム1.95gを加え、Ar
雰囲気下120℃で28時間攪拌した。反応物が室温に
なるまで冷却し、不溶分を濾取し、濾液に150mlの
メタノールを注ぎ1日放置し、結晶を濾取して、その結
晶をヘキサン/トルエン=9/1シリカゲルカラムに
て、下記式(2A)(2B)(2C)及び(2D)で示
される化合物を(2A)/(2B)/(2C)/(2
D)=45/55/0/0の比率で得た。なお、式(2
A)で示される化合物のクロロホルム中のλmaxは、
695nmであり、また式(2B)で示される化合物の
クロロホルム中のλmaxは704nmであった。(2
A)/(2B)混合物のIR図を図2に示す。 IRデータ −CH3…2864cm-1;Si−H…2108c
-1; tert−Bu…1396,1241cm-1
【0049】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【0050】実施例7 (フタロシアニンのハロゲン化)実施例6で得られた前
記式(2B)で示されるフタロシアニン化合物を、ジク
ロロメタンと水の混合溶媒に溶解し、臭素(フタロシア
ニンに対し4〜6倍モル)を加え、反応温度40〜50
℃で3〜4時間撹拌し、冷却後有機層を濃縮することに
より、下記式(3B)で示される臭素化フタロシアニン
化合物を得た。そのクロロホルム中のλmaxは、71
9nmと長波長化した。なお、実施例5で得られたフタ
ロシアニン化合物もハロゲン化が可能である。
【0051】
【化28】
【0052】実施例1〜4で得られた化合物以外のフタ
ロニトリル及びジイミノイソインドリンの例を表1に示
す。
【0053】
【表1】
【0054】実施例5〜7で得られた化合物以外のフタ
ロシアニンの例を表2に示す。なお、前述したような異
性体を、別々には列挙しない(もちろん異性体は存在す
る。)
【0055】
【表2】
【0056】(評価)実施例5〜7で得られたフタロシ
アニン化合物は種々の溶媒に可溶であり、溶剤塗工法に
よる塗膜が容易に得られ、しかも近赤外領域に優れた吸
収能を有する。
【0057】応用例1 深さ1000Å、半値幅0.45μm、トラックピッチ
1.6μmの案内溝を有する厚さ1.2mmの射出成形
ポリカーボネート基板上に、実施例7で得られた式(3
B)で示される化合物をエチルセルソルブ/ヘキサン/
メチルセルソルブ/1,2−ジクロロエタン混合溶液に
溶解した溶液をスピナー塗布し、厚さ1800Åの記録
層を設け、その上にAuを1200Åの厚みで真空蒸着
して反射層とし、更にその上にアクリレート系フォトポ
リマーをスピンナー塗布して厚さ6μmとし、紫外線硬
化させて保護層を形成し、CD−R型の記録媒体とし
た。
【0058】応用例2〜4 応用例1において、式(3B)で示される化合物の代わ
りに、それぞれ前記表2の化合物No.14、No.1
5、No.16を用いたこと以外は、応用例1と同様に
して応用例2〜4の記録媒体を得た。
【0059】応用比較例1 応用例1において、式(3B)で示される化合物の代り
に、下記一般式(X)で示される臭素化フタロシアニン
化合物を用いたこと以外は、応用例1と同様にして応用
比較例のCD−R型記録媒体を得た。
【化29】
【0060】応用比較例2 応用例1において、式(3B)で示される化合物の代わ
りに下記式(XI)で示されるシアニン色素を用いたこ
と以外は、応用例1と同様にして応用比較例のCD−R
型記録媒体を得た。
【化30】
【0061】応用例1〜4及び応用比較例1〜2の記録
媒体を用い、レーザー発振波長790nm、線速1.4
m/secの記録条件でEFM信号を記録し、最適記録
パワーでのC1エラーを測定し、更にその媒体について
3万5千Lux光に400時間暴露後のC1エラー数を
測定した。その結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】(評価)本発明のフタロシアニン化合物
は、安定性が高く、770〜800nmに高い屈折率を
有するので、光記録用材料に優れた特性を与えることが
できる。
【0064】
【発明の効果】請求項3〜5のフタロシアニン近赤外吸
収材料は、前記一般式(III a)〜(III d)、(IV a)
〜(IV d)、(V a)〜(V d)で示される構造を有する
ことから、フタロシアニン化合物が本来有している熱、
光等に対する安定性を保持したまま、種々の有機溶媒に
可溶なものとなり、しかも高い近赤外線吸収能を持って
いる。その結果、溶剤塗工法による塗膜形成が可能とな
り、利用形態が非常に拡大され、また光記録媒体用とし
て有用である。
【0065】請求項1のフタロニトリル化合物及び請求
項2のジイミノイソインドリン化合物は、それぞれ前記
一般式(I)及び一般式(II)で示される構造を有する
ことから、請求項3〜5のフタロシアニン近赤外吸収材
料の中間体として有用なものとなる。
【0066】請求項6〜7の前記一般式(I)で示され
るフタロニトリル化合物の製造方法並びに請求項8の前
記一般式(III a)〜(III d)及び(IV a)〜(IV d)
で示される金属フタロシアニン化合物の製造方法は、い
ずれも温和な条件で容易に目的物を得ることができるの
で、いずれも工業的に極めて有利な製造方法ということ
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたフタロニトリル化合物のI
Rスペクトル図である。
【図2】実施例6で得られたフタロシアニン化合物のI
Rスペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/00 105

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるフタロニト
    リル化合物。 【化1】 (式中、R1〜R3はそれぞれ以下のものを表わす。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基。)
  2. 【請求項2】 下記の一般式(II)で示されるジイミノ
    イソインドリン化合物。 【化2】 (式中、R1〜R3はそれぞれ以下のものを表わす。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基。)
  3. 【請求項3】 下記の一般式(III a)〜(III d)で示さ
    れる4種のうち、1種又は2種以上の混合物からなるフ
    タロシアニン近赤外吸収材料。 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 (式中、M及びX1〜X16はそれぞれ以下のものを表わ
    す。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
    属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基、ベンゼン環についているX1
    〜X16以外の原子:水素原子又はハロゲン原子。)
  4. 【請求項4】 下記の一般式(IV a)〜(IV d)で示さ
    れる4種のうち、1種又は2種以上の混合物からなるフ
    タロシアニン近赤外吸収材料。 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 (式中、M及びX1〜X16はそれぞれ以下のものを表わ
    す。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
    属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基、ベンゼン環についているX1
    〜X16以外の原子:水素原子又はハロゲン原子。)
  5. 【請求項5】 下記の一般式(Va)〜(Vd)で示され
    る4種のうち、1種又は2種以上の混合物からなるフタ
    ロシアニン近赤外吸収材料。 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 (式中、M、X1〜X16、Y及びn1〜n4はそれぞれ
    以下のものを表わす。 M:2個の水素原子、2価の金属原子、1置換の3価金
    属原子、2置換の4価金属原子又はオキシ金属原子、 X1〜X16:それぞれ独立に−OSiR123基、 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基、 ベンゼン環についているX1〜X16以外の原子:水素原
    子又はハロゲン原子、 Y:ハロゲン原子、 n1〜n4:それぞれ独立にハロゲン置換数を表わし、
    1〜4の整数。)
  6. 【請求項6】 3−又は4−ヒドロキシフタロニトリル
    を、有機溶媒中でアルカリの存在下、下記一般式(VI) ZSiR123 (VI) (式中、R1〜R3及びZはそれぞれ以下のものを表わ
    す。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基、 Z :ハロゲン原子。)で示される少なくとも1種の化
    合物と反応させることを特徴とする前記一般式(I)で
    示されるフタロニトリル化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 3−又は4−ニトロフタロニトリルを、
    有機溶媒中で亜硝酸ナトリウム及び炭酸カリウムと反応
    させた後、更に前記一般式(VI) ZSiR123 (VI) (式中、R1〜R3及びZはそれぞれ以下のものを表わ
    す。 R1〜R3:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未置
    換の1価の脂肪族炭化水素基、置換若しくは未置換の1
    価の芳香族炭化水素基、又は−OR4基、 R4:水素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭
    化水素基、又はシリル基、 Z :ハロゲン原子。)で示される少なくとも1種の化
    合物を反応させることを特徴とする前記一般式(I)で
    示されるフタロニトリル化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記一般式(I)で示される少なくとも
    1種のフタロニトリル化合物又は前記一般式(II)で示
    される少なくとも1種のジイミノイソインドリン化合物
    と、2価の金属、1置換の3価金属、2置換の4価金属
    若しくはオキシ金属から選ばれた金属又はこれらの金属
    の誘導体とを反応させることを特徴とする前記一般式(I
    II a)〜(III d)及び(IV a)〜(IV d)で示される少なくと
    も1種のフタロシアニン化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11322935A (ja) * 1998-05-12 1999-11-26 Nippon Unicar Co Ltd モノハロシランからオルガノシロキサンを製造する方法

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