JPH08205438A - モータ - Google Patents

モータ

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JPH08205438A
JPH08205438A JP7009488A JP948895A JPH08205438A JP H08205438 A JPH08205438 A JP H08205438A JP 7009488 A JP7009488 A JP 7009488A JP 948895 A JP948895 A JP 948895A JP H08205438 A JPH08205438 A JP H08205438A
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JP
Japan
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rotor
rotor core
permanent magnet
hole
stator
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Application number
JP7009488A
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English (en)
Inventor
Mikio Umeda
幹男 梅田
Hiroki Ito
弘記 伊藤
Kyoichi Okada
恭一 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータにフィンを取り付けることなくロータ
を内部から冷却でき、冷却性能の向上を図る。 【構成】 ロータコア22と界磁用永久磁石23との境
界部分に一方側から他方側の端面に向かって軸方向に延
びる4個の貫通孔24が設けられている。この貫通孔2
4は、ロータコア22の外周面および永久磁石23の内
周面に軸方向に延びる4本の溝24a,24bを等間隔
に設け、ロータコア22側の溝24aと永久磁石23側
の溝24bとが一致するようにロータコア22の外周に
永久磁石23を嵌合し接着することにより形成されてい
る。従って、ロータ20は貫通孔24内の空気により内
部から冷却されるため、冷却性能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却性能の向上を図っ
たモータに関する。
【0002】
【従来の技術】ステータの内側にロータを配置させたモ
ータには、図16に示すようなかご形誘導モータがあ
る。このようなモータのロータ1は、アルミダイキャス
トによりかご形導体(図示せず)と端絡環1aとフィン
2を一体成形したアルミダイキャストロータが広く用い
られており、ロータ1の回転と同時にフィン2により空
気の流れを起こさせ、これによりロータ1の冷却を行っ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このも
のではフィン2による空気の流れはロータ1の表面を冷
却するに止まり、ロータ1を内部から冷却することは出
来ないという問題点があった。また、ロータを、ロータ
コアの外周部に前記ステータと対向する環状の界磁用永
久磁石を取着して構成する永久磁石形モータにおいて
は、ロータにフィンを一体成形することができないた
め、ロータの冷却のためにロータにフィンを設けると部
品点数が増え、組立て性が悪くなるという問題点があっ
た。
【0004】そこで本発明の目的は、ロータにフィンを
取り付けることなくロータを内部から冷却でき、冷却性
能の向上を図り得るモータを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のモータは、ステータと、このステータの内側
に配置され、前記ステータと対向する環状の界磁用永久
磁石を外周部に取着したロータコアを備えたロータとを
具備し、前記ロータに、前記ロータコアと前記界磁用永
久磁石との境界部分に一方側の端面から他方側の端面に
向かって軸方向に延びる複数個の貫通孔を設けたことを
特徴とするものである(請求項1)。
【0006】このとき貫通孔は、界磁用永久磁石の内周
面に軸方向に延びる複数個の溝を設けて形成すると良い
(請求項2)。また貫通孔は、ロータコアの外周面に軸
方向に延びる複数個の溝を設けて形成すると良い(請求
項3)。さらに、貫通孔は、界磁用永久磁石の内周面に
軸方向に延びる複数個の溝を設けると共に、ロータコア
の外周面に軸方向に延びる複数個の溝を設けて形成する
と良い(請求項4)。
【0007】そして、貫通孔を界磁用永久磁石の内周面
に溝を設けて形成する場合は、この永久磁石を周方向に
並ぶ厚さの異なる2種類の分割永久磁石から構成し、こ
れら分割永久磁石のうち厚さの薄いものはロータコアか
ら離れて配置し貫通孔を形成すると良い(請求項5)。
【0008】このとき、分割永久磁石相互間は電気的に
絶縁されていると良い(請求項6)。 また、本発明の
モータは、ロータに設けた貫通孔を周方向に傾斜或いは
湾曲するように形成しても良い(請求項7)。さらに、
本発明のモータは、貫通孔を、ロータのロータコアと回
転軸との境界部分に軸方向に延びるように設けても良い
(請求項8)。
【0009】また、軸方向に延びる複数個の貫通孔は、
ロータのロータコアと界磁用永久磁石との境界部分に設
けると共に、ロータコアと回転軸との境界部分にも設け
ると良い(請求項9)。加えて、本発明のモータは、ロ
ータの回転軸に冷却ファンを設けるようにしても良い
(請求項10)。
【0010】
【作用】請求項1記載のモータによれば、モータ駆動時
にロータにおいて発生する熱はロータの表面からだけで
なく、ロータコアと界磁用永久磁石との境界部分に設け
られた貫通孔内を空気が流通することによりロータの内
部から効率よく放熱される。
【0011】そして、貫通孔を形成する際には、ロータ
コアと界磁用永久磁石との境界部分、例えば請求項2記
載のモータのように界磁用永久磁石の内周面に溝を設け
ると容易に貫通孔が形成でき、或いは、請求項3記載の
モータのようにロータコアの外周面に溝を設けると容易
に貫通孔が形成できる。また、請求項4記載のモータの
ように界磁用永久磁石の内周面及びロータコアの外周面
の両方に溝を設けて貫通孔を形成すると、両方の溝の位
置の組み合わせによって、種々の貫通孔を容易に形成す
ることができる。
【0012】また、界磁用永久磁石の内周面に溝を設け
る場合は、請求項5記載のもののように、厚さの異なる
2種類の分割永久磁石を周方向に並べて環状の界磁用永
久磁石とし、これら分割永久磁石のうち厚さの薄いもの
をロータコアから離れるように配置させるだけで貫通孔
を形成することができる。この場合、請求項6記載のも
ののように分割永久磁石相互間を電気的に絶縁させる
と、磁束の変化に伴い生じる渦電流の通路が狭くなり、
この渦電流に対する抵抗値が大きくなる。その結果、渦
電流が小さくなるので、永久磁石における発熱量を抑え
ることができる。
【0013】請求項7記載のモータによれば、貫通孔が
軸方向に傾斜或いは湾曲しているので、ロータの回転に
伴い貫通孔内の空気が流れるようになり、その結果、貫
通孔周辺のロータとの間で効率よく熱交換が行われる。
請求項8記載のモータの場合、貫通孔がロータコアと回
転軸との境界部分に設けられ、ロータコアと回転軸との
境界部分、即ちロータを中心側からを冷却することがで
きる。
【0014】請求項9記載のモータの場合、貫通孔は界
磁用永久磁石とロータコアとの境界部分及びロータコア
と回転軸との境界部分に設けられているので、ロータ内
部の冷却をより一層効率よく行うことができる。請求項
10記載のモータの場合、回転軸に設けられた冷却ファ
ンによって、強制的に空気をロータ側に送風することが
できるので、より一層、モータの冷却性能を向上するこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を永久磁石形モータに適用した
場合の第1実施例について図1ないし図5を参照して説
明する。全体構成を示す図2において、モータの外殻1
1の端面壁部11aの中央には、内側に軸受12を装着
した軸受ハウジング13が設けられ、両側の端面壁部1
1aのうち片側、この場合右側のものには軸受ハウジン
グ13の周りに吸気口14が周方向に沿って間欠的に形
成されている。そして、外殻11の周壁部11bには、
前記吸気口14とは反対側の部位に周方向に沿って間欠
的に排気口15が設けられている。
【0016】また、外殻11の周壁部11bの内周面に
は内方に突出し軸方向に延びるリブ16が、両端面壁部
11aから離間し、且つ排気口15と位置を異ならせて
設けられている。そして、このリブ16の内側端部に内
接するようにステータ17が配設されており、このステ
ータ17は、リブ16に嵌着された環状をなすステータ
コア18と、このステータコア18に巻装されたステー
タコイル19とから構成されている。ステータ17の内
側にはステータコア18と対向してロータ20が配設さ
れており、ロータ20は、回転軸21の外周部に設けら
れたロータコア22と、このロータコア22の外周に設
けられた希土類金属系、この場合ネオジウムの化合物か
らなる円筒状の界磁用永久磁石23とから構成されてい
る。
【0017】而して、図1および図5に示すように、ロ
ータコア22と界磁用永久磁石23との境界部分には一
方側から他方側の端面に向かって軸方向に延びる複数
個、この場合4個の貫通孔24が設けられている。この
貫通孔24は、図3および図4に示すように、ロータコ
ア22の外周面および永久磁石23の内周面に軸方向に
延びる4本の溝24a,24bを等間隔に設け、ロータ
コア22側の溝24aと永久磁石23側の溝24bとが
一致するよう(図5参照)にロータコア22の外周に永
久磁石23を嵌合し接着することにより形成されてい
る。
【0018】次に、本実施例の作用について述べる。上
記構成のモータに通電されると、ステータコア18のコ
イル19内部に磁界が生じ、この磁界の回転に伴ってロ
ータ20は回転する。このとき、ロータコア22および
永久磁石23を通る磁束の変化により両者に渦電流が発
生し、その結果、ロータ20部分において熱が発生す
る。この熱は、ロータ20の両端面及び永久磁石23と
ステータコア18との間の空気との間で熱交換すること
により放熱されるだけでなく、ロータ20の両端面間に
貫通する貫通孔24がロータコア22と永久磁石23と
の境界部分に設けられているため、この貫通孔24内の
空気とロータコア22及び永久磁石23との間で熱交換
を行うことにより放熱される。尚、貫通孔24内の空気
はロータ20側からの放熱により温度上昇すると対流な
どによって外部の空気と入れ換わるようになるので、貫
通孔24内の空気への放熱は継続的に行われる。
【0019】従って、本実施例によれば、ロータ20の
表面部分からの放熱だけでなく、ロータコア22と界磁
用永久磁石23との境界部分に設けられた貫通孔24か
らも放熱できることにより、ロータ20の内部からの冷
却も効率良く行うことができる。特に、界磁用永久磁石
として、エネルギー積が非常に大きい希土類金属系であ
るネオジウム系の化合物からなる永久磁石23を用いる
と、ネオジウム系化合物は電気抵抗が小さいため渦電流
が発生し易く、特にモータ駆動時に比較的大きな温度上
昇を引き起こすが、ロータ20を表面及び内部から冷却
することによりその温度上昇を極力抑えることができ
る。
【0020】また、ロータコア22の外周に永久磁石2
3を嵌合させる前に、ロータコア22の外周面及び永久
磁石23の内周面のような外部に露出する部分に溝24
a,24bを形成することは比較的容易であり、また、
これら溝24a,24bを一致させてロータコア22の
外周に永久磁石23を嵌合し接着させるだけでロータコ
ア22と永久磁石23との境界部分に貫通孔24を形成
することができるので、製作性が良い。
【0021】図6は本発明の第2実施例を示しており、
第1実施例と異なる点はロータコア22の外周部のみに
軸方向に延びる複数本この場合4本の溝24aを形成
し、このロータコア22に永久磁石23を嵌着させるこ
とによりロータコア22と永久磁石23との境界部分に
貫通孔24が形成されるようにしたことである。従っ
て、本実施例においても上記した第1実施例と同様の作
用効果が得られる。
【0022】図7は本発明の第3実施例を示しており、
本実施例においては永久磁石23の内周部のみに軸方向
に延びる複数本この場合4本の溝24bを形成し、この
永久磁石23をロータコア22に嵌着させることにより
貫通孔24を形成している。従って本実施例においても
第1実施例と同様の作用効果が得られる。
【0023】図8は本発明の第4実施例を示しており、
本実施例においてはロータコア22の外周部及び永久磁
石23の内周部にそれぞれ軸方向に延びる複数本この場
合4本の溝24a,24bを等間隔に設け、これらロー
タコア22側の溝24aと永久磁石23側の溝24bが
互い違いに位置するように、ロータコア22に永久磁石
23を嵌着させ、8本の貫通孔24を形成している。こ
の場合も第1実施例と同様の効果が得られる。
【0024】図9は本発明の第5実施例を示しており、
第1実施例とは次の点が異なっている。すなわち、ロー
タコア22と永久磁石23との境界部分に形成された貫
通孔24に加えて、ロータコア22と回転軸21との境
界部分にも貫通孔25が形成されていることである。こ
の貫通孔25は、ロータコア22の内周面および回転軸
21の外周面に軸方向に延びる4本の溝25a,25b
を、貫通孔24と同様に等間隔に設け、ロータコア22
側の溝25aと回転軸21側の溝25bとが一致するよ
うに回転軸21の外周にロータコア22を嵌着させるこ
とにより形成されている。この場合、ロータ20内部の
冷却を、ロータコア22と回転軸21との境界部分の貫
通孔25においても行うことができるので、冷却効果が
より一層向上する。
【0025】図10及び図11は本発明の第6実施例を
示したものであり、上記した第1実施例とは次の点が異
なっている。すなわち、ロータ20のロータコア22と
永久磁石23との境界部分に形成された貫通孔26が周
方向に傾斜、この場合、ロータ20の吸気口14側の端
面から排気口15側の端面に向かって、矢印Aで示すロ
ータ20の回転方向と反対側に傾斜していることであ
る。
【0026】従って、本実施例では上記した第1実施例
の作用効果に加えて次のような作用効果が得られる。す
なわち、ロータ20の回転に伴い貫通孔26がその傾斜
によって送風作用を呈し、貫通孔26内の空気が吸気口
14側から排気口15側に向かって流れるようになるの
で、ロータ20の貫通孔26におけるロータコア22及
び永久磁石23からの放熱が効率良く行われ、より一
層、ロータ20内部の冷却性能が向上する。
【0027】図12は本発明の第7実施例を示してお
り、第6実施例と異なる点は、ロータコア22と永久磁
石23との境界部分に形成された貫通孔26を、吸気口
14側端面から排気口15側の端面近傍まで軸方向と平
行にし、排気口15側の端面近傍から排気口15側端面
までを吸気口14側から排気口15側に向かって回転軸
21の回転方向と反対側に傾斜させている。この場合
も、ロータ20の回転に伴い貫通孔26内の空気が吸気
口14側から排気口15側に向かって流れるようになる
ので、ロータ20の貫通孔26におけるロータコア22
及び永久磁石23からの放熱が効率良く行うことができ
る。
【0028】図13は本発明の第8実施例を示してお
り、本実施例においては、ロータコア22と永久磁石2
3との境界部分に形成された貫通孔26を、中央付近の
み吸気口14側から排気口15側に向かって回転軸21
の回転方向と反対側に傾斜させ、残りの部分は軸方向と
平行にしている。この場合も第7実施例と同様の作用効
果が得られる。
【0029】尚、ロータコア22と永久磁石23との境
界部分に形成された貫通孔26の傾斜態様は図12及び
図13に示す実施例に限定されず、例えば、貫通孔26
の中央付近は軸方向に平行にし、吸気口14側の端面近
傍及び排気口15側の端面近傍を傾斜させる等、種々の
変更が可能であり、要は、ロータ20の回転に伴い貫通
孔26が送風作用を呈するように貫通孔26が傾斜或い
は湾曲して形成されていれば良い。
【0030】図14は本発明の第9実施例を示したもの
であり第1実施例とは次の点が異なっている。すなわ
ち、ロータコア22の周囲に、このロータコア22と軸
方向長さを同じくする分割永久磁石27を周方向に複数
個この場合12個を電気的に絶縁させるようにして隙間
なく並べて環状の界磁用永久磁石28を構成している。
隣接する分割永久磁石27間は接着剤によって接着され
ており、この際、絶縁性の接着剤を用いて分割永久磁石
27相互間を接着することによって電気的に絶縁させて
も良く、或いは分割永久磁石27間に絶縁材を介在させ
て分割永久磁石27相互間を接着することにより電気的
に絶縁させても良い。この界磁用永久磁石28は、厚さ
の異なる2種類の分割永久磁石27a,27bを6個ず
つ交互に並べて構成され、厚さの厚い分割永久磁石27
aはロータコア22の外周面に接触させ、厚さの薄い分
割永久磁石27bはロータコア22から離れるように且
つその外周面は厚さの厚い分割永久磁石27aの外周面
と同一円周上に位置するよう配置されている。その結
果、ロータコア22から離れて設けられた厚さの薄い分
割永久磁石27bにおいて6本の溝29aが設けられる
ことになり、すなわち、この溝29aによりロータコア
22と界磁用永久磁石28との境界部分に貫通孔29が
形成される。
【0031】従って、本実施例においても第1実施例と
同様の作用効果が得られ、加えて、厚さの異なる2種類
の分割永久磁石27a,27bを並べて界磁用永久磁石
28を形成することにより、厚さの薄い分割永久磁石2
7bをロータコア22から離して配置するだけで容易に
溝29aを形成することができる。しかも、分割永久磁
石27相互間を電気的に絶縁させることにより界磁用永
久磁石28において発生する渦電流の通路が狭くなり、
渦電流に対する抵抗を大きくできるので、渦電流が小さ
くなる。そのため、渦電流が流れることによって生じる
熱を低減できるので、ロータにおける温度上昇を小さく
できる。尚、本実施例においては、界磁用永久磁石28
の内周面にのみ溝29aを設けて貫通孔29を形成した
が、ロータコア22の外周面にも溝を設け、両者の溝に
より貫通孔を形成することも可能である。
【0032】図15は本発明の第10実施例を示してお
り、このものでは、第1実施例の構成に加えて、外殻1
1の吸気口14側の端面の外側面にはファンケーシング
30が設けられており、外殻11の吸気口14側の端面
から右側へ突出するように設けられた回転軸21の端部
には、ファンケーシング30内に位置するように冷却フ
ァン31が固定され回転軸21と一体に回転するように
なっている。
【0033】而して、ロータ20の回転に伴って冷却フ
ァン31が回転すると、外殻11外側の空気はこの冷却
ファン31により送風されて強制的に吸気口14から外
殻11内側に流入するようになる。そしてこの空気の一
部はリブ16相互間の空間に流入し、残る空気の一部は
ステータコア18とロータコア22との間の空間及びロ
ータコア22と界磁用永久磁石23との境界部分に設け
られた貫通孔24内へ流入して、それぞれの空間におい
て熱交換を行った後、排気口15から外殻11外側へ排
出される。
【0034】従って、本実施例においては、冷却ファン
31により外殻11の外側の空気を強制的に外殻11の
内側へ送風することにより、モータ各部において効率良
く熱交換が行われるもので、ロータコア22と界磁用永
久磁石23との境界部分に設けられた貫通孔24におい
ても、より一層効率良く冷却することができる。
【0035】尚、この場合、貫通孔24をロータ20の
吸気口14側の端面から排気口15側の端面に向かって
ロータ20の回転方向側に傾斜させると、冷却ファン3
1により送風され、冷却ファン31の回転方向の速度成
分をもって外殻11内の側に流入してくる空気は貫通孔
24の傾斜面に沿って円滑に流れるので、空気が貫通孔
24内を流通する際に生じる圧力損失を低減でき、より
一層冷却性能が向上する。また、本発明は、上記し且つ
図面に示す実施例に限定されるものではなく、例えば、
ロータコア22と回転軸21との境界部分にのみ貫通孔
25を設けても良い。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のモータによれば、以下の効果を奏する。請求項1のも
のによれば、ロータのロータコアと界磁用永久磁石との
間に貫通孔を設けたことにより、ロータコアや界磁用永
久磁石において発生する熱のうち中心部分で発生し熱伝
導によってロータの表面から放熱されていた熱が、貫通
孔によって放熱され易くなるのでロータを内部からも冷
却することができ、モータの冷却性が向上する。請求項
2のものによれば、界磁用永久磁石の内周面のような外
部に露出する部分に溝を設けることは容易であり、この
界磁用永久磁石をロータコアの周囲に取り付けるだけで
貫通孔を形成することができるので、製作性が良い。
【0037】請求項3のものによれば、ロータコアの外
周面のような外部に露出する部分に溝を設けることは容
易であり、このロータコアの周囲に界磁用永久磁石を取
り付けるだけで貫通孔を形成することができるので、製
作性が良い。請求項4のものによれば、界磁用永久磁石
の内周面及びロータコアの外周面の両方に溝を設けた
後、ロータコアの周囲に界磁用永久磁石を取り付けると
容易に貫通孔が形成され、この場合は、両方の溝の位置
の組み合わせによって、種々の貫通孔を形成することが
できるので、さらに製作性が良い。請求項5のものによ
れば、厚さの異なる2種類の分割永久磁石を周方向に並
べて界磁用永久磁石を形成することにより、厚さの薄い
ものをロータコアから離れるよう配置させるだけで貫通
孔が形成されるので、永久磁石の材料が硬質で加工し難
いものであっても、容易に貫通孔を形成することができ
る。
【0038】請求項6のものによれば、分割永久磁石相
互間を電気的に絶縁させることにより、界磁用永久磁石
において発生する渦電流の通路が狭くなり、渦電流に対
する電気抵抗が大きくなるので渦電流が小さくなる。そ
のため渦電流が流れるときに生じる熱を低減することが
でき、ロータにおける温度上昇を小さくできる。請求項
7のものによれば、貫通孔が周方向に傾斜或いは湾曲し
ているので、ロータの回転に伴い貫通孔が送風作用を呈
して貫通孔内の空気が流れるようになり、その結果、貫
通孔周辺のロータとの間で効率よく熱交換が行われるの
で、モータの冷却性がより一層向上する。
【0039】請求項8のものによれば、ロータコアと回
転軸との境界部分に貫通孔を設けたことにより、ロータ
コアの中心部分で発生した熱が貫通孔によって放熱され
易くなるので、ロータを中心側からも冷却することがで
き、モータの冷却性が向上する。請求項9のものによれ
ば、界磁用永久磁石とロータコアとの境界部分及びロー
タコアと回転軸との境界部分に貫通孔を設けたことによ
り、ロータを内部及び中心側からも冷却することがで
き、モータの冷却性がより一層向上する。請求項10の
ものによれば、回転軸に設けられた冷却ファンによっ
て、強制的に空気をロータ側に送風することができ、こ
の空気は、ロータコアと界磁用永久磁石との境界部分或
いはロータコアと回転軸との境界部分に設けられた貫通
孔内を流通することによりロータとの間で効率良く熱交
換を行うので、モータの冷却性能をより一層向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すロータ部分の斜視図
【図2】全体構成の縦断面図
【図3】ロータコアの斜視図
【図4】界磁用永久磁石の斜視図
【図5】ロータ部分の正面図
【図6】本発明の第2実施例を示す図5相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す図5相当図
【図8】本発明の第4実施例を示す図5相当図
【図9】本発明の第5実施例を示す図5相当図
【図10】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図11】ロータをロータコアと界磁用永久磁石との境
界面で切断したときの貫通孔の傾斜態様を示す部分展開
【図12】本発明の第7実施例を示す図11相当図
【図13】本発明の第8実施例を示す図11相当図
【図14】本発明の第9実施例を示す界磁用永久磁石部
分の一部分解斜視図
【図15】本発明の第10実施例を示す図2相当図
【図16】従来例を示すロータ部分の側面図
【符号の説明】
17はステータ、20はロータ、21は回転軸、22は
ロータコア、23,28は界磁用永久磁石、24,2
5,26,29は貫通孔、24a,24b,29aは
溝、27,27a,27bは分割永久磁石、31は冷却
ファンを示す。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 弘記 愛知県名古屋市西区名西2丁目33番10号 東芝エー・ブイ・イー株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 岡田 恭一 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータと、 このステータの内側に配置され、前記ステータと対向す
    る環状の界磁用永久磁石を外周部に取着したロータコア
    を備えたロータとを具備し、 前記ロータに、前記ロータコアと前記界磁用永久磁石と
    の境界部分に一方側の端面から他方側の端面に向かって
    軸方向に延びる複数個の貫通孔を設けたことを特徴とす
    るモータ。
  2. 【請求項2】 貫通孔は、界磁用永久磁石の内周面に軸
    方向に延びる複数個の溝を設けて形成したことを特徴と
    する請求項1記載のモータ。
  3. 【請求項3】 貫通孔は、ロータコアの外周面に軸方向
    に延びる複数個の溝を設けて形成したことを特徴とする
    請求項1記載のモータ。
  4. 【請求項4】 貫通孔は、界磁用永久磁石の内周面に軸
    方向に延びる複数個の溝を設けると共に、ロータコアの
    外周面に軸方向に延びる複数個の溝を設けて形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載のモータ。
  5. 【請求項5】 界磁用永久磁石は、周方向に並ぶ厚さの
    異なる2種類の分割永久磁石から構成され、これら分割
    永久磁石のうち厚さの薄いものは、ロータコアから離れ
    て配置されて貫通孔を形成することを特徴とする請求項
    1記載のモータ。
  6. 【請求項6】 分割永久磁石相互間は電気的に絶縁され
    ていることを特徴とする請求5記載のモータ。
  7. 【請求項7】 貫通孔は、周方向に傾斜或いは湾曲して
    いることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載のモータ。
  8. 【請求項8】 ステータと、 このステータの内側に配置されたロータとを具備し、 前記ロータのロータコアと回転軸との境界部分に軸方向
    に延びる複数個の貫通孔を設けたことを特徴とするモー
    タ。
  9. 【請求項9】 ロータコアと回転軸との境界部分に軸方
    向に延びる複数個の貫通孔を設けたことを特徴とする請
    求項1ないし7のいずれかに記載のモータ。
  10. 【請求項10】 ロータの回転軸には冷却ファンが設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    かに記載のモータ。
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