JP3594007B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却機構をもった回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータ、または発電機、またはモータ兼発電機等の回転電機において、ステータコイルおよび永久磁石式同期電動機の磁石や誘導電動機のかご型導体が冷却すべき対象としてある。
【0003】
従来の冷却方法として、ロータに近接したティース部に連なるステータコアを冷却オイルにより冷却して、間接的にロータの冷却を行うものが提案され、例えば、特開平5−236705公報および特開平11−69721公報に記載されたものがある。
【0004】
特開平5−236705公報の電動機は、図10に示すように、ステータコア105の継鉄部121を貫通して冷媒通路122を設け、この冷媒通路122に冷媒を流すことで、効率よくステータコア105の冷却とティース部111に近接して回転する図示しないロータ側の温度低下を図るものである。
【0005】
特開平11−69721公報の電動機は、図11に示すように、ステータコア105の外周の軸方向溝を冷媒通路122として設け、この冷媒通路122に冷却オイルを流すことで、効率よくステータコア105の冷却とティース部111に近接して回転する図示しないロータ側の温度低下を図るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−236705号公報の従来例では、ステータコア105の継鉄部121に冷媒通路122を設けているため、電動機回転時の磁束の流れを鎖線図示のように阻害するため、同一の寸法では出力を低下させる不具合があった。
【0007】
また、特開平11−69721号公報の従来例においても、ステータコア105の外周部に冷媒通路122を設けているため、電動機の寸法を同一とするとステータコア105の継鉄部121を薄くしたものとなり、同一の寸法では出力を低下させる不具合があった。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、出力低下のない冷却機構を備えた回転電機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ティース部とスロットを交互に有するステータコアを備え、前記ティース部に集中巻にてステータコイルを巻回して前記スロットに収容する回転電機において、前記ティース部の根元部を連結する継鉄部のステータコイル外周側に近接してステータコア軸方向に延びる冷媒通路を設けるとともに、前記冷媒通路が位置する継鉄部の半径方向の幅を継鉄部の最小幅より大きく形成したことを特徴とする。
【0010】
第2の発明は、ティース部とスロットを交互に有するステータコアを備え、前記ティース部に集中巻にてステータコイルを巻回して前記スロットに収容し、前記スロットのステータコア内周側の開口部を閉塞することでスロットによる冷却通路をステータコア内に形成する一方、ステータコア内周側に連なってステータコア端面から起立する円筒部によってケース内で独立した冷却ジャケットをステータコア両端部に形成する回転電機において、前記ティース部の根元部を連結する継鉄部のステータコイル外周側に近接してステータコア軸方向に延びる冷媒通路を設けるとともに、前記冷媒通路が位置する継鉄部の半径方向の幅を継鉄部の最小幅より大きく形成したことを特徴とする。
【0011】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記冷媒通路は、継鉄部を貫通する穴により構成されていることを特徴とする。
【0012】
第4の発明は、第3の発明において、前記穴は、複数個に分割されていることを特徴とする。
【0013】
第5の発明は、第1または第2の発明において、前記冷媒通路は、スロットのステータコイルを収容する収容部の壁面に開放してステータコア軸方向に延びる複数の溝により構成されていることを特徴とする。
【0015】
の発明は、第1ないし第5のいずれかの発明において、前記冷媒通路は、継鉄部の外周方向に中央部で膨出し左右に至るにつれて膨出量が少なくなる凸形状に形成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】
したがって、第1の発明では、ティース部の根元部を連結する継鉄部のステータコイル外周側に近接してステータコア軸方向に延びる冷媒通路を設けたため、冷媒通路に流れる冷媒としての冷却オイルにより、ステータコアを冷却できる。また、冷媒通路がティース部を冷却するため、ティース部先端にエアギャップを介して近接するロータの発熱量を吸熱して、ロータの温度を間接的に低下させることができる。しかも、冷媒通路が位置する継鉄部の半径方向の幅を継鉄部の最小幅より大きく形成するため、冷媒通路によって磁束の流れを妨害することがなく、出力の低下を抑制することが可能となる。
【0017】
第2の発明では、ステータコア両端の冷却ジャケットを連通して、スロットによる冷却通路とティース部の根元部を連結する継鉄部のステータコイル外周側に近接してステータコア軸方向に延びる冷媒通路とを備えるため、冷却通路を流れる冷媒としての冷却オイルによりステータコイルを冷却でき、冷媒通路に流れる冷却オイルによりステータコアを冷却できる。そして、ステータコイルからステータコアへ伝達される熱量を低減するため、冷媒通路の冷却オイルによりステータコアを効率的に冷却でき、ティース部先端を介して近接するロータの放熱を一層促進して、ロータの温度を間接的により一層低下させることができる。しかも、冷媒通路が位置する継鉄部の半径方向の幅を継鉄部の最小幅より大きく形成するため、冷媒通路によって磁束の流れを妨害することがなく、出力の低下を抑制することが可能となる。
【0018】
第3の発明では、第1または第2の発明の効果に加えて、継鉄部を貫通する穴により冷媒通路を構成したため、ステータコイルを収容する収容部の壁面は従来と同様に存在し、従来と同様にステータコイルを簡易に巻線することが可能である。
【0019】
第4の発明では、第3の発明の効果に加えて、前記穴は複数個に分割されているため、冷媒通路の通路面積は増加しないが、冷却オイルとの接触面積を増加させることができ、ティース部をより一層冷却できる。このため、回転電機のステータコアをより一層冷却できる一方、ティース部先端からの吸熱量を増加してロータの間接的冷却も増加でき、回転電機の冷却性能を一層向上することが可能となる。
【0020】
また、複数の穴は冷媒通路を構成する継鉄部の機械的強度を増加させ、その変形を抑制することができる。
【0021】
第5の発明では、第1または第2の発明の効果に加えて、スロットのステータコイルの収容部の壁面に開放してステータコア軸方向に延びる複数の溝により冷媒通路を構成したため、冷媒通路の冷却オイルとの接触面積を増加させることができ、ティース部をより一層冷却できる。このため、回転電機のステータコアをより一層冷却できる一方、ティース部先端からの吸熱量を増加してロータ2の間接的冷却も増加でき、回転電機の冷却性能を一層向上することが可能となる。
【0022】
また、複数の溝で冷媒通路を構成するため、ステータコイルの巻線時に絶縁紙の背面が複数の溝間の壁に確実に保持され、溝のない場合と同様にステータコイルを巻線することができる。
【0023】
さらに、複数の溝で冷媒通路を構成するため、冷媒通路はステータコイルの収容部に連通しており、簡易にステータコアを成形することが可能となる。
【0025】
の発明では、冷媒通路を継鉄部の外周方向に中央部で膨出し左右に至るにつれて膨出量が少なくなる凸形状に形成したため、なめらかに磁束を流すことができ、より出力の低下を抑制することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
図1、図2に回転電機の全体構成を示す。回転電機としては、電動機、または発電機、または電動機兼発電機等があるが、以下では、回転電機の一例である電動機により本発明を説明する。
【0028】
図1において、電動機のケース1は、円筒板1Aと、この円筒板1Aの軸方向両端の開口を閉塞する側板1B、1Cからなる。ケース1内には、円柱形のロータ2が収容される。ロータ2は、その回転軸2Aがケース1の側板1B、1Cに軸受3で支持され、回転軸2Aを中心に回転自在となっている。ロータ2は、図2に示すように、複数の永久磁石4を等角度間隔に収容し、隣接する永久磁石4とは互に磁極を相違させて配置される。
【0029】
前記ケース1の円筒板1Aの内周面には、円筒形のステータコア5が、ロータ2の外周を取り囲むように配置される。ステータコア5の内周面とロータ2の外周面との間には、所定の間隙が設けられている。ステータコア5は、内周側に開口して複数のスロット10を備え、スロット10同士の間にはティース部11に形成される。各ティース部11には、ティース部11の両端面にプレート状の絶縁体12が配置され、スロット10の内面に絶縁紙13を配置した状態でステータコイル14が集中巻により巻付けられ、スロット10の内部に収容された状態となる。ステータコイル14の巻端は前記絶縁体12を巻回してステータコア5の両端に膨出する。なお、図2ではステータコイル14のコイルエンドと絶縁体12の記載を省略し、ステータコア5およびティース部11が明確となるよう画いている。
【0030】
前記スロット10のロータ2に臨む内周側の夫々の開口には、スロット10を構成している両壁面に軸方向の係合溝15が形成される。スロット10を挟んで対面する一対の係合溝15には樹脂製のプレート16が装着される。なお、プレート16は、後述するように、その外側にはステータコア5内周面と同一面となるように樹脂材料が充填され、樹脂層17が形成される。プレート16、および樹脂層17により開口部が閉塞されたスロット10内は、ステータコイル14を収容し、ステータコア5の前端と後端を連通させる冷却通路18に形成される。
【0031】
前記ステータコア5の前後端には、端部から起立して前記樹脂層17と一体にステータコア5内周面と連なる環状の円筒部19が設けられる。円筒部19の端部はケース1の側壁1B、1Cにゴムシール20を介して固定され、互に冷却通路18を介して連通した環状空間からなる冷却ジャケット6A、6Bがステータコア5の両端に形成される。冷却ジャケット6A、6Bにはケース1の円筒板1Aを貫通する入口7Aを介して冷却用オイルが供給される。この冷却オイルは、スロット10に形成された冷却通路18(図2参照)を流通して、反対側の冷却ジャケット6Bへ導かれる。この冷却オイルは、冷却ジャケット6Bに形成されて円筒板1Aを貫通するオイル排出口7Bから外部へ排出される。
【0032】
前記ステータコア5の各ティース部11の根元を連結する継鉄部21には、ステータコイル14に隣接位置させて軸方向に貫通する冷媒通路22を設ける。冷媒通路22の開口端はステータコイル14のエンドコイルの外周側に位置し、ティース部11の側面に沿って配置される絶縁体12の側方に位置している。このため、前記冷却ジャケット6Aの冷却オイルは、この冷媒通路22を介しても他方の冷却ジャケット6Bに導かれ、ティース部11の根元を冷却する。
【0033】
前記冷媒通路22の実施の形態について、以下の図3から図9を参照して詳しく説明する。
【0034】
(第1の実施の形態)
図3は、ステータコア5の一個のティース部11の端面部の拡大図であり、冷媒通路22の第1の実施の形態を示している。ティース部11は、ステータコイル14を収容するよう中途部が両側から窪んで形成された収容部23を備え、収容部23の壁面に絶縁紙13を配置してステータコイル14が端面に配置した絶縁体12を含めてティース部11に集中巻されている。絶縁紙13と絶縁体12とでステータコイル14とステータコア5のティース部11とは電気的に絶縁される。ティース部11の先端側の両側には係合溝15が形成され、係合溝15には、隣接するティース部11の係合溝15とに両端が係合してプレート16が配置され、樹脂層17が充填されてプレート16がティース部11に固定されている。樹脂層17は、前記のごとく、プレート16で閉成するスロット10内の冷却通路18を形成する。また、他方、ステータコア5側面から、環状に起立して円筒部19に形成されている。
【0035】
ステータコイル14の外周側に位置して継鉄部21を貫通して冷媒通路22が配置され、絶縁体12の両側に冷媒通路22が開口している。
【0036】
上記構成の冷却機構をもつ回転電機の作用を説明する。冷却オイルはケース1の円筒板1Aを貫通する入口7Aから、冷却ジャケット6Aに供給される。
【0037】
冷却ジャケット6A内の冷却オイルは、スロット10のステータコイル14の側面の冷却通路18、および、継鉄部21を軸方向に貫通する冷媒通路22を通過して他方の冷却ジャケット6Bに送られる。冷却通路18を流れる冷却オイルは、ステータコイル14およびスロット10を構成するステータコア5を冷却する。冷媒通路22に流れる冷却オイルは、継鉄部21のティース部11の根元を直接冷却する。ティース部11は根元を冷却されることで、ティース部11の先端側のエアギャップを介して対面するロータ2の表面からティース部11先端に放熱される熱量を吸熱して、ロータ2を温度低下させる。
【0038】
他方の冷却ジャケット6Bの冷却オイルはケース1の円筒板1Aを貫通する出口7Bから、熱交換器(図示せず)へと流れていく。冷却ジャケット6A、6B内の冷却オイルは、円筒部19およびゴムシール20により、ロータ2側に漏れることはない。
【0039】
図4は本発明と従来例の温度解析結果を示す図である。図4に示すように、ステータコイル14の外周の継鉄部21を貫通する冷媒通路22を設けた回転電機では、冷却通路18のみを備えた従来例に比較して、ステータコア5の温度、および、ロータ2に装備された磁石4の温度を、両者ともに低下させることが確認できた。 図5は、本実施の形態における磁場の流れを示す。なお、図5ではステータコイル14のコイルエンドと絶縁体12の記載を省略し、ステータコア5およびティース部11が明確となるよう画いている。ステータコア5の継鉄部21を流れる磁束は、図中の鎖線矢印のように、冷媒通路22を継鉄部21に設けても、屈曲されることなく円滑に流れる。これは、冷媒通路22により磁束通路幅は狭まってはいるが、継鉄部21の磁束通路の最小幅よりも大きく形成できることによる。因みに、磁束通路の幅が最小となる部分は、ティース部11間のスロット10の中央部分である。磁束の流れを妨害しないことにより、電動機の出力の低下を抑制することができる。
【0040】
図6は本発明と従来例の電動機の出力解析結果を示す図である。図6に示すように、ステータコイル14の外周の継鉄部21を貫通する冷媒通路22を設けた回転電機では、冷媒通路22を設けない電動機に対して若干出力が低下する。しかしながら、同様に継鉄部21に冷媒通路122を設けた図10および図11に示す従来技術の電動機のように大幅に出力低下しないことが確認できた。
【0041】
本実施の態様にあっては、下記に記載した効果を奏することができる。即ち、ティース部11の根元部分同士を互に連結する継鉄部21のステータコイル5外周側に近接してステータコア5軸方向に延びる冷媒通路22を設けたため、冷媒通路22に流れる冷却オイルにより、ステータコア5を冷却できる。また、冷媒通路22がティース部11を冷却するため、ティース部11先端にエアギャップを介して近接するロータ2の発熱量を吸熱して、ロータ2の温度を間接的に低下させることができる。
【0042】
また、ステータコア5両端の冷却ジャケット6A、6Bを連通して、スロット10による冷却通路18とティース部11の根元部分同士を互に連結する継鉄部21のステータコイル14外周側に近接してステータコア5軸方向に延びる冷媒通路22とを備えるため、冷却通路18を流れる冷却オイルによりステータコイル14を冷却でき、冷媒通路22に流れる冷却オイルによりステータコア5を冷却できる。そして、ステータコイル14からステータコア5へ伝達される熱量を低減するため、冷媒通路22の冷却オイルによりステータコア5を効率的に冷却でき、ティース部11先端を介して近接するロータ2の放熱を一層促進して、ロータ2の温度を間接的により一層低下させることができる。
【0043】
さらに、継鉄部21を貫通する穴により冷媒通路22を構成したため、ステータコイル14を収容する収容部23の壁面は従来と同様に存在し、従来と同様にステータコイル14を簡易に巻線することが可能である。
【0044】
また、冷媒通路22が位置する継鉄部21の半径方向の幅を継鉄部21の最小幅より大きく形成するため、冷媒通路22によって磁束の流れを妨害することがなく、回転電機の出力の低下を抑制することが可能となる。
【0045】
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る冷媒通路22による冷却機構を示す一個のティース部11の端面の拡大図である。
【0046】
図7において、冷媒通路22は円周方向に並べて複数に分割して配置している。複数の冷媒通路22を形成することで、冷媒通路22を構成する継鉄部21の機械的強度を増加でき、その変形を抑制することができる。また、冷媒通路22の通路面積は増加できないが、冷却オイルとの接触面積を増加させることができ、ティース部11をより一層冷却できる。このため、回転電機のステータコア5をより一層冷却できる一方、ティース部11先端からの吸熱量を増加してロータ2の間接的冷却も増加でき、回転電機の冷却性能を一層向上することが可能となる。
【0047】
本実施の態様にあっては、第1の実施の態様の効果に加えて、継鉄部21を貫通する複数の穴により冷媒通路22を構成したため、冷媒通路22の通路面積は増加しないが、冷却オイルとの接触面積を増加させることができ、ティース部11をより一層冷却できる。このため、回転電機のステータコア5をより一層冷却できる一方、ティース部11先端からの吸熱量を増加してロータ2の間接的冷却も増加でき、回転電機の冷却性能を一層向上することが可能となる。
【0048】
また、複数の穴は冷媒通路22を構成する継鉄部21の機械的強度を増加させ、その変形を抑制することができる。
【0049】
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る冷媒通路22による冷却機構を示すステータコア5端面の拡大図である。なお、図8ではステータコイル14のコイルエンドと絶縁体12の記載を省略し、ステータコア5およびティース部11が明確となるよう画いている。
【0050】
図8において、冷媒通路22は、スロット10のステータコイル14の収容部23の壁面に開放した複数の溝により構成している。複数の溝で冷媒通路22を構成するため、ステータコイル14の巻線時に絶縁紙13の背面が複数の溝間の壁に確実に保持される。従って、溝がない場合と同様にステータコイル14を巻線することができる。また、冷媒通路22の通路面積は増加できないが、冷却オイルとの接触面積を増加させることができ、ティース部11をより一層冷却できる。このため、回転電機のステータコア5をより一層冷却できる一方、ティース部11先端からの吸熱量を増加してロータ2の間接的冷却も増加でき、回転電機の冷却性能を一層向上することが可能となる。
【0051】
また、冷媒通路22をステータコイル14の収容部23の壁面に開放した複数の溝により構成しているので、ステータコア5の成形が容易となる。
【0052】
本実施の態様にあっては、第1の実施の態様の効果に加えて、スロット10のステータコイル14の収容部23の壁面に開放してステータコア5軸方向に延びる複数の溝により冷媒通路22を構成したため、冷媒通路22の冷却オイルとの接触面積を増加させることができ、ティース部11をより一層冷却できる。このため、回転電機のステータコア5をより一層冷却できる一方、ティース部11先端からの吸熱量を増加してロータ2の間接的冷却も増加でき、回転電機の冷却性能を一層向上することが可能となる。
【0053】
また、複数の溝で冷媒通路22を構成するため、ステータコイル14の巻線時に絶縁紙13の背面が複数の溝間の壁に確実に保持され、溝のない場合と同様にステータコイル14を巻線することができる。
【0054】
さらに、複数の溝で冷媒通路22を構成するため、冷媒通路22はステータコイル14の収容部に連通しており、簡易にステータコア5を成形することが可能となる。
【0055】
(第4の実施の形態)
図9は、本発明の第4の実施の形態に係る冷媒通路22による冷却機構を示すステータコア5端面の拡大図である。なお、図9でもステータコイル14のコイルエンドと絶縁体12の記載を省略し、ステータコア5およびティース部11が明確となるよう画いている。
【0056】
図9において、冷媒通路22は全体として図3に示す冷媒通路22と同様に構成されるが、その形状において相違させている。図9に示す冷媒通路22は、継鉄部21の外周方向に中央部が膨出し左右両端に至るに連れて膨出量を減少させた全体として凸形状に形成している。
【0057】
冷媒通路22を凸形状とすることにより、磁束をより滑らかに通すことができ、特に、継鉄部21からティース部11に磁束が流れるときには、図中の鎖線で示す矢印のように、滑らかにティース部11に導くことができる。このため、より一層電動機の出力低下を抑制することが可能となる。
【0058】
なお、このように冷媒通路22の外周部を凸形状に構成することは、図7若しくは図8に示す分割構造や溝形状の冷媒通路22にも適用することができ、同様の効果を発揮させることができる。
【0059】
本実施の態様にあっては、第1の実施の態様の効果に加えて、冷媒通路22を継鉄部21の外周方向に中央部で膨出し左右に至るにつれて膨出量が少なくなる凸形状に形成したため、なめらかに磁束を流すことができ、より出力の低下を抑制することが可能となる。
【0060】
なお、上記実施形態において、回転電機として永久磁石式同期電動機を例にとって説明しているが、図示はしないが、誘導電動機であっても、SRモータであっても、また、その他のモータであってもよい。
【0061】
また、上記実施形態において、ステータコア5が円周方向に一体構造のものについて説明しているが、図示しないが、円周方向にティース部毎に分割した構造のステータコアであってもよい。
【0062】
また、上記実施形態において、石極数が8極のものについて説明しているが、図示しないが、他の極数の回転電機にも本発明は適用可能である。
【0063】
また、上記実施形態において、電動機と説明しているが、図示しないが、発電機であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す冷却機構を備えた回転電機の断面図。
【図2】同じく冷却機構を備えた回転電機の横断面図。
【図3】冷却機構を拡大して示す側面図。
【図4】冷却機構による効果を従来例と比較して示す温度解析結果の比較図。
【図5】ステータコアにおける磁束の流れ状態を示すステータコアの側面図。
【図6】冷却機構による効果を従来例と比較して示す出力解析結果の比較図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る冷却機構の拡大図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る冷却機構の拡大図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る冷却機構の拡大図。
【図10】従来技術を示すティース部を含むステータコアの側面図。
【図11】別の従来技術を示すティース部を含むステータコアの側面図。
【符号の説明】
1 ケース
2 ロータ
4 永久磁石
5 ステータコア
6A、6B 冷却ジャケット
10 スロット
11 ティース部
12 絶縁体
12A 切欠き
12B 穴
14 ステータコイル
16 プレート
17 樹脂層
18 冷却通路
19 円筒部
21 継鉄部
22 冷媒通路
23 収容部

Claims (6)

  1. ティース部とスロットを交互に有するステータコアを備え、前記ティース部に集中巻にてステータコイルを巻回して前記スロットに収容する回転電機において、
    前記ティース部の根元部を連結する継鉄部のステータコイル外周側に近接してステータコア軸方向に延びる冷媒通路を設けるとともに、前記冷媒通路が位置する継鉄部の半径方向の幅を継鉄部の最小幅より大きく形成したことを特徴とする回転電機。
  2. ティース部とスロットを交互に有するステータコアを備え、前記ティース部に集中巻にてステータコイルを巻回して前記スロットに収容し、前記スロットのステータコア内周側の開口部を閉塞することでスロットによる冷却通路をステータコア内に形成する一方、ステータコア内周側に連なってステータコア端面から起立する円筒部によってケース内で独立した冷却ジャケットをステータコア両端部に形成する回転電機において、
    前記ティース部の根元部を連結する継鉄部のステータコイル外周側に近接してステータコア軸方向に延びる冷媒通路を設けるとともに、前記冷媒通路が位置する継鉄部の半径方向の幅を継鉄部の最小幅より大きく形成したことを特徴とする回転電機。
  3. 前記冷媒通路は、継鉄部を貫通する穴により構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記穴は、複数個に分割されていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記冷媒通路は、スロットのステータコイルを収容する収容部の壁面に開放してステータコア軸方向に延びる複数の溝により構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  6. 前記冷媒通路は、継鉄部の外周方向に中央部で膨出し左右に至るにつれて膨出量が少なくなる凸形状に形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の回転電機。
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