JPH0820282A - 可変曲率ミラー及びその製造方法 - Google Patents
可変曲率ミラー及びその製造方法Info
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- JPH0820282A JPH0820282A JP15574694A JP15574694A JPH0820282A JP H0820282 A JPH0820282 A JP H0820282A JP 15574694 A JP15574694 A JP 15574694A JP 15574694 A JP15574694 A JP 15574694A JP H0820282 A JPH0820282 A JP H0820282A
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- mirror
- film
- strain sensor
- transparent substrate
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- Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
- Rear-View Mirror Devices That Are Mounted On The Exterior Of The Vehicle (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 部品点数を少なくして、組立工数を削減する
と共に製造コストを安くし、また、ミラーの鏡面の曲率
検知精度を高くする。 【構成】 本発明の可変曲率ミラーは、ミラー3を押圧
してミラー3の鏡面の曲率を可変する押圧体と、この押
圧体を駆動するモータとを備えて成るものにおいて、ミ
ラー3を、湾曲変形可能な透明ガラス板10と、この透
明ガラス板10の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により
形成された反射膜11と、透明ガラス板10の裏面の縁
部に反射膜11と同時に薄膜成膜方法により形成された
歪センサ12とから構成したものである。これにより、
歪センサ12をミラー3に簡単且つ容易に一体化するこ
とが可能であるから、部品点数及び組立工数が少なくな
ると共に、ミラーの鏡面の歪(曲率)検知精度が高くな
る。
と共に製造コストを安くし、また、ミラーの鏡面の曲率
検知精度を高くする。 【構成】 本発明の可変曲率ミラーは、ミラー3を押圧
してミラー3の鏡面の曲率を可変する押圧体と、この押
圧体を駆動するモータとを備えて成るものにおいて、ミ
ラー3を、湾曲変形可能な透明ガラス板10と、この透
明ガラス板10の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により
形成された反射膜11と、透明ガラス板10の裏面の縁
部に反射膜11と同時に薄膜成膜方法により形成された
歪センサ12とから構成したものである。これにより、
歪センサ12をミラー3に簡単且つ容易に一体化するこ
とが可能であるから、部品点数及び組立工数が少なくな
ると共に、ミラーの鏡面の歪(曲率)検知精度が高くな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミラーを用いて後方を
視認する場合にミラーの視認範囲を可変することが可能
な可変曲率ミラー及びその製造方法に関する。
視認する場合にミラーの視認範囲を可変することが可能
な可変曲率ミラー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の可変曲率ミラーとしては、従来
より、実開平1−68252号公報、実開平2−133
938号公報、実開平4−96552号公報に記載され
たミラーがある。これらの可変曲率ミラーは、湾曲変形
可能な平面状のミラーと、このミラーの裏面側の中心部
を押圧して変形させる押圧体と、この押圧体を押圧方向
及び反押圧方向へ往復駆動するモータとを備えて構成さ
れている。この構成の場合、ミラーの視野を広くしたい
場合には、モータを駆動して押圧体によりミラーの裏面
側の中心部を押圧し、ミラーをその鏡面が凸面状(球面
状)になるように湾曲変形させて、鏡面の曲率を可変
(小さく変化)させるようにしている。
より、実開平1−68252号公報、実開平2−133
938号公報、実開平4−96552号公報に記載され
たミラーがある。これらの可変曲率ミラーは、湾曲変形
可能な平面状のミラーと、このミラーの裏面側の中心部
を押圧して変形させる押圧体と、この押圧体を押圧方向
及び反押圧方向へ往復駆動するモータとを備えて構成さ
れている。この構成の場合、ミラーの視野を広くしたい
場合には、モータを駆動して押圧体によりミラーの裏面
側の中心部を押圧し、ミラーをその鏡面が凸面状(球面
状)になるように湾曲変形させて、鏡面の曲率を可変
(小さく変化)させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成において
は、押圧体の移動位置を検知する位置センサを設け、こ
の位置センサからの位置検知信号に基づいてミラーの鏡
面の曲率をどれくらい可変したかを検知するようにして
おり、上記位置検知信号に基づいてモータの通電制御を
行うように構成されている。しかし、この構成では、位
置センサとして例えば複数のマイクロスイッチが別途必
要となるので、部品点数が多くなり、組立工数が多くな
ると共に、製造コストが高くなるという欠点があった。
また、上記構成では、位置センサにより押圧体の移動位
置を検知することにより、ミラーの鏡面の曲率を間接的
に検知する構成であるので、ミラーの鏡面の曲率検知精
度がどうしても悪くなるという不具合があった。
は、押圧体の移動位置を検知する位置センサを設け、こ
の位置センサからの位置検知信号に基づいてミラーの鏡
面の曲率をどれくらい可変したかを検知するようにして
おり、上記位置検知信号に基づいてモータの通電制御を
行うように構成されている。しかし、この構成では、位
置センサとして例えば複数のマイクロスイッチが別途必
要となるので、部品点数が多くなり、組立工数が多くな
ると共に、製造コストが高くなるという欠点があった。
また、上記構成では、位置センサにより押圧体の移動位
置を検知することにより、ミラーの鏡面の曲率を間接的
に検知する構成であるので、ミラーの鏡面の曲率検知精
度がどうしても悪くなるという不具合があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、部品点数を少な
くして、組立工数を削減すると共に製造コストを安くす
ることができ、また、ミラーの鏡面の曲率検知精度を高
くすることができる可変曲率ミラー及びその製造方法を
提供するにある。
くして、組立工数を削減すると共に製造コストを安くす
ることができ、また、ミラーの鏡面の曲率検知精度を高
くすることができる可変曲率ミラー及びその製造方法を
提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の可変曲率ミラー
は、ミラーを押圧してミラーの鏡面の曲率を可変する押
圧手段と、この押圧手段を駆動する駆動手段とを備えて
成るものにおいて、前記ミラーを、湾曲変形可能な透明
基板と、この透明基板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法
により形成された反射膜と、前記透明基板の裏面の縁部
に前記反射膜と同時に薄膜成膜方法により形成された歪
センサとから構成したところに特徴を有する。この構成
の場合、前記反射膜及び前記歪センサを、歪抵抗変化が
大きい特性を有する金属膜、半導体膜または金属酸化膜
から構成することが好ましい。
は、ミラーを押圧してミラーの鏡面の曲率を可変する押
圧手段と、この押圧手段を駆動する駆動手段とを備えて
成るものにおいて、前記ミラーを、湾曲変形可能な透明
基板と、この透明基板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法
により形成された反射膜と、前記透明基板の裏面の縁部
に前記反射膜と同時に薄膜成膜方法により形成された歪
センサとから構成したところに特徴を有する。この構成
の場合、前記反射膜及び前記歪センサを、歪抵抗変化が
大きい特性を有する金属膜、半導体膜または金属酸化膜
から構成することが好ましい。
【0006】また、本発明の可変曲率ミラーの製造方法
は、反射膜及び歪センサを透明基板の裏面に同時に形成
する場合に、前記反射膜及び前記歪センサのパターンが
形成されたマスク部材を透明基板の裏面に取り付ける工
程と、前記マスク部材の上方からスパッタ法または真空
蒸着法により膜材料を堆積させて前記透明基板の裏面に
成膜する工程と、前記透明基板の裏面から前記マスク部
材を取り外す工程とを有して構成された薄膜成膜方法を
用いているところに特徴を有する。
は、反射膜及び歪センサを透明基板の裏面に同時に形成
する場合に、前記反射膜及び前記歪センサのパターンが
形成されたマスク部材を透明基板の裏面に取り付ける工
程と、前記マスク部材の上方からスパッタ法または真空
蒸着法により膜材料を堆積させて前記透明基板の裏面に
成膜する工程と、前記透明基板の裏面から前記マスク部
材を取り外す工程とを有して構成された薄膜成膜方法を
用いているところに特徴を有する。
【0007】更に、本発明の他の可変曲率ミラーの製造
方法は、反射膜及び歪センサを透明基板の裏面に同時に
形成する場合に、透明基板の裏面の全面に、前記反射膜
及び前記歪センサを構成するための薄膜を形成する工程
と、前記薄膜に対してフォトリソグラフィ法により前記
反射膜及び前記歪センサのパターンを形成する工程とか
ら構成された薄膜成膜方法を用いているところに特徴を
有する。
方法は、反射膜及び歪センサを透明基板の裏面に同時に
形成する場合に、透明基板の裏面の全面に、前記反射膜
及び前記歪センサを構成するための薄膜を形成する工程
と、前記薄膜に対してフォトリソグラフィ法により前記
反射膜及び前記歪センサのパターンを形成する工程とか
ら構成された薄膜成膜方法を用いているところに特徴を
有する。
【0008】
【作用】上記手段によれば、ミラーを、湾曲変形可能な
透明基板と、この透明基板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜
方法により形成された反射膜と、前記透明基板の裏面の
縁部に前記反射膜と同時に薄膜成膜方法により形成され
た歪センサとから構成したので、ミラーの鏡面の歪量
(即ち曲率)を検知する歪センサをミラーに一体化する
ことができる。従って、部品点数が少なくなって、組立
工数が削減されると共に、製造コストが安くなる。そし
て、歪センサによりミラーの鏡面の歪量、即ち、曲率を
直接検知する構成となるので、ミラーの鏡面の曲率検知
精度を高くすることができる。また、この構成の場合、
反射膜及び歪センサを、歪抵抗変化が大きい特性を有す
る金属膜、半導体膜または金属酸化膜から構成すれば、
歪センサによる曲率検知精度が一層高くなる。
透明基板と、この透明基板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜
方法により形成された反射膜と、前記透明基板の裏面の
縁部に前記反射膜と同時に薄膜成膜方法により形成され
た歪センサとから構成したので、ミラーの鏡面の歪量
(即ち曲率)を検知する歪センサをミラーに一体化する
ことができる。従って、部品点数が少なくなって、組立
工数が削減されると共に、製造コストが安くなる。そし
て、歪センサによりミラーの鏡面の歪量、即ち、曲率を
直接検知する構成となるので、ミラーの鏡面の曲率検知
精度を高くすることができる。また、この構成の場合、
反射膜及び歪センサを、歪抵抗変化が大きい特性を有す
る金属膜、半導体膜または金属酸化膜から構成すれば、
歪センサによる曲率検知精度が一層高くなる。
【0009】一方、反射膜及び歪センサを透明基板の裏
面に同時に形成する薄膜成膜方法を、反射膜及び歪セン
サのパターンが形成されたマスク部材を透明基板の裏面
に取り付ける工程と、マスク部材の上方からスパッタ法
または真空蒸着法により膜材料を放出させて透明基板の
裏面に成膜する工程と、そして、透明基板の裏面からマ
スク部材を取り外す工程とから構成すれば、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことができる。
面に同時に形成する薄膜成膜方法を、反射膜及び歪セン
サのパターンが形成されたマスク部材を透明基板の裏面
に取り付ける工程と、マスク部材の上方からスパッタ法
または真空蒸着法により膜材料を放出させて透明基板の
裏面に成膜する工程と、そして、透明基板の裏面からマ
スク部材を取り外す工程とから構成すれば、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことができる。
【0010】また、上記したようにマスク部材を用いる
薄膜成膜方法に代えて、透明基板の裏面の全面に、反射
膜及び歪センサを構成する薄膜を形成する工程と、薄膜
に対してフォトリソグラフィ法により反射膜及び歪セン
サのパターンを形成する工程とから成る薄膜成膜方法を
用いる構成としても良い。これによっても、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことが可能である。
薄膜成膜方法に代えて、透明基板の裏面の全面に、反射
膜及び歪センサを構成する薄膜を形成する工程と、薄膜
に対してフォトリソグラフィ法により反射膜及び歪セン
サのパターンを形成する工程とから成る薄膜成膜方法を
用いる構成としても良い。これによっても、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことが可能である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を自動車用サイドミラー(例え
ばドアミラー)に適用した第1の実施例について図1な
いし図5を参照しながら説明する。まず、サイドミラー
の概略縦断面を示す図2において、ミラーボディ1は、
後面部(図2中左面部)が開口しており、その内部に容
器状のミラー支持体2が配設(設置)角度を調節可能に
配設されている。このミラー支持体2は後面部(図2中
左面部)が開口しており、その開口端部の内側にミラー
3が固定支持されている。このミラー3は、図1に示す
ように、全体としてほぼ矩形平板状をなしており、湾曲
変形可能なものである。
ばドアミラー)に適用した第1の実施例について図1な
いし図5を参照しながら説明する。まず、サイドミラー
の概略縦断面を示す図2において、ミラーボディ1は、
後面部(図2中左面部)が開口しており、その内部に容
器状のミラー支持体2が配設(設置)角度を調節可能に
配設されている。このミラー支持体2は後面部(図2中
左面部)が開口しており、その開口端部の内側にミラー
3が固定支持されている。このミラー3は、図1に示す
ように、全体としてほぼ矩形平板状をなしており、湾曲
変形可能なものである。
【0012】また、ミラー支持体2の内部には、押圧手
段である例えば棒状の押圧体4が前後方向(図2中左右
方向)に移動可能に設けられている。この押圧体4の左
端部がミラー3の裏面の中心部に当接するように構成さ
れている。上記押圧体4の図2中下面部にはラック5が
設けられており、このラック5にウォームホイール6が
噛合している。そして、ウォームホイール6には、駆動
手段である例えばモータ7の回転軸8に取付けられたウ
ォーム9が噛合している。この場合、モータ7を正逆回
転駆動すると、その回転力がウォーム9、ウォームホイ
ール6、ラック5を介して押圧体4に伝達されて、該押
圧体4が左右方向に移動駆動されるように構成されてい
る。
段である例えば棒状の押圧体4が前後方向(図2中左右
方向)に移動可能に設けられている。この押圧体4の左
端部がミラー3の裏面の中心部に当接するように構成さ
れている。上記押圧体4の図2中下面部にはラック5が
設けられており、このラック5にウォームホイール6が
噛合している。そして、ウォームホイール6には、駆動
手段である例えばモータ7の回転軸8に取付けられたウ
ォーム9が噛合している。この場合、モータ7を正逆回
転駆動すると、その回転力がウォーム9、ウォームホイ
ール6、ラック5を介して押圧体4に伝達されて、該押
圧体4が左右方向に移動駆動されるように構成されてい
る。
【0013】そして、押圧体4が左方へ移動されて該押
圧体4がミラー3の裏面の中心部を左方へ押すと、ミラ
ー3が左方へ突出するように湾曲変形し、もって、ミラ
ー3の鏡面が球面状になっていわゆる凸面鏡となるよう
に構成されている(図2中2点鎖線参照)。これによ
り、ミラー3の視野の範囲が広くなる。更に、この場
合、押圧体4の移動距離を調節することにより、ミラー
3の球面状の鏡面の曲率(即ち、変形量または歪量)を
可変することが可能な構成となっている。
圧体4がミラー3の裏面の中心部を左方へ押すと、ミラ
ー3が左方へ突出するように湾曲変形し、もって、ミラ
ー3の鏡面が球面状になっていわゆる凸面鏡となるよう
に構成されている(図2中2点鎖線参照)。これによ
り、ミラー3の視野の範囲が広くなる。更に、この場
合、押圧体4の移動距離を調節することにより、ミラー
3の球面状の鏡面の曲率(即ち、変形量または歪量)を
可変することが可能な構成となっている。
【0014】さて、上記ミラー3について詳細に説明す
る。ミラー3は、図1に示すように、湾曲変形可能な透
明基板である例えば透明ガラス板10と、この透明ガラ
ス板10の裏面(図2中右側面)のほぼ全面、具体的に
は、周縁部を除いた中央部分に形成された反射膜11
と、透明ガラス板10の裏面の周縁部における図1中下
辺部中央に形成された歪センサ12とから構成されてい
る。上記反射膜11と上記歪センサ12とは、同時に薄
膜成膜方法により形成されている。ここで、上記薄膜成
膜方法について、図3に従って具体的に説明する。
る。ミラー3は、図1に示すように、湾曲変形可能な透
明基板である例えば透明ガラス板10と、この透明ガラ
ス板10の裏面(図2中右側面)のほぼ全面、具体的に
は、周縁部を除いた中央部分に形成された反射膜11
と、透明ガラス板10の裏面の周縁部における図1中下
辺部中央に形成された歪センサ12とから構成されてい
る。上記反射膜11と上記歪センサ12とは、同時に薄
膜成膜方法により形成されている。ここで、上記薄膜成
膜方法について、図3に従って具体的に説明する。
【0015】まず、図3(a)に示すように、透明ガラ
ス板10を用意すると共に、この透明ガラス板10の下
面(反射膜11等を形成する側の面)にマスク部材13
を密着させて取り付ける。このマスク部材13は、透明
ガラス板10よりも少し大きい形状の例えば金属板から
構成されており、これには、反射膜11と歪センサ12
のパターン13aが形成されている。このパターン13
aは、反射膜11と歪センサ12の形状と同じ形状の貫
通孔から構成されている。
ス板10を用意すると共に、この透明ガラス板10の下
面(反射膜11等を形成する側の面)にマスク部材13
を密着させて取り付ける。このマスク部材13は、透明
ガラス板10よりも少し大きい形状の例えば金属板から
構成されており、これには、反射膜11と歪センサ12
のパターン13aが形成されている。このパターン13
aは、反射膜11と歪センサ12の形状と同じ形状の貫
通孔から構成されている。
【0016】続いて、図3(b)に示すように、マスク
部材13の上方(この場合、下面側)から膜材料(蒸着
源またはスパッタ源)として例えばクロム(Cr)14
を真空蒸着法またはスパッタ法により堆積させて膜15
を成膜するようにしている。そして、この後、図3
(c)に示すように、透明ガラス板10からマスク部材
13を取外すと、透明ガラス板10の裏面に残った膜1
5が反射膜11及び歪センサ12を構成している。これ
によって、反射膜11及び歪センサ12が透明ガラス板
10に同時に形成されるようになっている。尚、本実施
例の場合、反射膜11及び歪センサ12(即ちクロム
膜)の厚み寸法を約200オングストローム以上約20
00オングストローム以下に設定している。これは、2
00オングストローム未満であると、鏡としての反射率
が得られなくなり、一方、2000オングストロームを
越えると、膜がガラス板10から剥離するおそれが高く
なるためである。この場合、ほぼ1000オングストロ
ーム程度に設定することが最も好ましい態様である。
部材13の上方(この場合、下面側)から膜材料(蒸着
源またはスパッタ源)として例えばクロム(Cr)14
を真空蒸着法またはスパッタ法により堆積させて膜15
を成膜するようにしている。そして、この後、図3
(c)に示すように、透明ガラス板10からマスク部材
13を取外すと、透明ガラス板10の裏面に残った膜1
5が反射膜11及び歪センサ12を構成している。これ
によって、反射膜11及び歪センサ12が透明ガラス板
10に同時に形成されるようになっている。尚、本実施
例の場合、反射膜11及び歪センサ12(即ちクロム
膜)の厚み寸法を約200オングストローム以上約20
00オングストローム以下に設定している。これは、2
00オングストローム未満であると、鏡としての反射率
が得られなくなり、一方、2000オングストロームを
越えると、膜がガラス板10から剥離するおそれが高く
なるためである。この場合、ほぼ1000オングストロ
ーム程度に設定することが最も好ましい態様である。
【0017】また、電気的構成を示す図4において、マ
イクロコンピュータ等から構成された制御回路15は、
モータ駆動回路16を介して上記モータ7を通電制御す
るように構成されている。上記制御回路15は、歪セン
サ12から出力された歪検出信号を増幅器17を介して
受けると共に、ミラー3の視野範囲(ミラー3の鏡面の
曲率)を切替設定するための操作スイッチ18からのス
イッチ信号を受けるように構成されている。この操作ス
イッチ18は、運転者が操作可能な位置に配設されてお
り、例えば複数のプッシュスイッチからなり、複数の切
替信号(視野範囲が普通、やや大、中ぐらい大、かなり
大等に対応する各スイッチ信号)を出力可能な構成とな
っている。
イクロコンピュータ等から構成された制御回路15は、
モータ駆動回路16を介して上記モータ7を通電制御す
るように構成されている。上記制御回路15は、歪セン
サ12から出力された歪検出信号を増幅器17を介して
受けると共に、ミラー3の視野範囲(ミラー3の鏡面の
曲率)を切替設定するための操作スイッチ18からのス
イッチ信号を受けるように構成されている。この操作ス
イッチ18は、運転者が操作可能な位置に配設されてお
り、例えば複数のプッシュスイッチからなり、複数の切
替信号(視野範囲が普通、やや大、中ぐらい大、かなり
大等に対応する各スイッチ信号)を出力可能な構成とな
っている。
【0018】次に、上記構成の作用を図5も参照して説
明する。図5のフローチャートは、制御回路15に記憶
された制御プログラムの制御内容を概略示すものであ
る。今、ミラー3の視野範囲が普通の状態で、視野範囲
を大きくすることを指示する操作スイッチ18が操作さ
れたとする。すると、図5のステップS1にて「YE
S」へ進み、操作された操作スイッチ18が指示する視
野範囲に対応するミラー3の鏡面の曲率、具体的には、
その曲率に相当する歪量が設定されて、制御回路15に
記憶される(ステップS2)。続いて、ミラー3の現在
の曲率を歪センサ12により検知する(ステップS
3)。この場合、歪センサ12は、実際にはミラー3の
歪量を検知している。今の場合、検知歪量は鏡面が平面
状であることを示す値(零)となる。
明する。図5のフローチャートは、制御回路15に記憶
された制御プログラムの制御内容を概略示すものであ
る。今、ミラー3の視野範囲が普通の状態で、視野範囲
を大きくすることを指示する操作スイッチ18が操作さ
れたとする。すると、図5のステップS1にて「YE
S」へ進み、操作された操作スイッチ18が指示する視
野範囲に対応するミラー3の鏡面の曲率、具体的には、
その曲率に相当する歪量が設定されて、制御回路15に
記憶される(ステップS2)。続いて、ミラー3の現在
の曲率を歪センサ12により検知する(ステップS
3)。この場合、歪センサ12は、実際にはミラー3の
歪量を検知している。今の場合、検知歪量は鏡面が平面
状であることを示す値(零)となる。
【0019】そして、検知歪量と設定歪量とを比較し
(ステップS4)、この場合、検知歪量が設定歪量より
も小さいから、ステップS4にて「YES」へ進み、モ
ータ7を正転方向へ通電駆動する(ステップS5)。こ
のモータ7の正転駆動により、押圧体4が図2中左方へ
移動駆動されてミラー3の裏面中心部を左方へ押すよう
になり、ミラー3が湾曲し始める。続いて、ステップS
3へ戻り、歪センサ12によりミラー3の歪量(曲率)
を検知する。これにより、検知歪量が設定歪量に等しく
なるまでモータ7を正転方向へ通電駆動するようになっ
ている。
(ステップS4)、この場合、検知歪量が設定歪量より
も小さいから、ステップS4にて「YES」へ進み、モ
ータ7を正転方向へ通電駆動する(ステップS5)。こ
のモータ7の正転駆動により、押圧体4が図2中左方へ
移動駆動されてミラー3の裏面中心部を左方へ押すよう
になり、ミラー3が湾曲し始める。続いて、ステップS
3へ戻り、歪センサ12によりミラー3の歪量(曲率)
を検知する。これにより、検知歪量が設定歪量に等しく
なるまでモータ7を正転方向へ通電駆動するようになっ
ている。
【0020】この後、検知歪量が設定歪量に等しくなる
と、ステップS4にて「NO」へ進み、検知歪量が設定
歪量に等しいか否かを判断する(ステップS6)。この
場合、等しいからステップS6にて「YES」へ進み、
モータ7を断電停止する(ステップS7)。これによ
り、ミラー3の鏡面の歪量(曲率、視野範囲)が設定歪
量に設定されるのである。上述した制御では、ミラー3
の初期状態が平面状であって、ミラー3の歪量を大きく
する設定を行った場合について述べたが、ミラー3の初
期状態が少し歪んでいる状態であって、ミラー3の歪量
を更に大きくする設定を行った場合の制御もほぼ同様に
して実行される。
と、ステップS4にて「NO」へ進み、検知歪量が設定
歪量に等しいか否かを判断する(ステップS6)。この
場合、等しいからステップS6にて「YES」へ進み、
モータ7を断電停止する(ステップS7)。これによ
り、ミラー3の鏡面の歪量(曲率、視野範囲)が設定歪
量に設定されるのである。上述した制御では、ミラー3
の初期状態が平面状であって、ミラー3の歪量を大きく
する設定を行った場合について述べたが、ミラー3の初
期状態が少し歪んでいる状態であって、ミラー3の歪量
を更に大きくする設定を行った場合の制御もほぼ同様に
して実行される。
【0021】次に、ミラー3の初期状態が大きく歪んで
いる状態であって、ミラー3の歪量を小さくする(或い
は歪量を零にする)設定を行った場合について説明す
る。この場合、ミラー3の歪量を小さくする操作スイッ
チ18が操作されると、ステップS1にて「YES」へ
進み、操作された操作スイッチ18が指示する視野範囲
に対応するミラー3の鏡面の曲率、即ち、その曲率に相
当する歪量が設定されて、制御回路15に記憶される
(ステップS2)。続いて、ミラー3の現在の歪量(曲
率)を歪センサ12により検知する(ステップS3)。
いる状態であって、ミラー3の歪量を小さくする(或い
は歪量を零にする)設定を行った場合について説明す
る。この場合、ミラー3の歪量を小さくする操作スイッ
チ18が操作されると、ステップS1にて「YES」へ
進み、操作された操作スイッチ18が指示する視野範囲
に対応するミラー3の鏡面の曲率、即ち、その曲率に相
当する歪量が設定されて、制御回路15に記憶される
(ステップS2)。続いて、ミラー3の現在の歪量(曲
率)を歪センサ12により検知する(ステップS3)。
【0022】そして、検知歪量と設定歪量とを比較し
(ステップS4)、この場合、検知歪量が設定歪量より
も大きいから、ステップS4にて「NO」へ進むと共に
ステップS6にても「NO」へ進み、モータ7を反転方
向へ通電駆動する(ステップS8)。このモータ7の反
転駆動により、押圧体4が図2中右方へ移動駆動される
ようになり、ミラー3の湾曲が小さくなり始める。続い
て、ステップS3へ戻り、歪センサ12によりミラー3
の歪量(曲率)を検知する。これにより、検知歪量が設
定歪量に等しくなるまでモータ7の反転方向へ通電駆動
が継続される構成となっている。この後、検知歪量が設
定歪量に等しくなると、ステップS4にて「NO」へ進
むと共に、ステップS6にて「YES」へ進み、モータ
7を断電停止する(ステップS7)。これにより、ミラ
ー3の鏡面の歪量(曲率、視野範囲)が設定歪量に設定
されるのである。
(ステップS4)、この場合、検知歪量が設定歪量より
も大きいから、ステップS4にて「NO」へ進むと共に
ステップS6にても「NO」へ進み、モータ7を反転方
向へ通電駆動する(ステップS8)。このモータ7の反
転駆動により、押圧体4が図2中右方へ移動駆動される
ようになり、ミラー3の湾曲が小さくなり始める。続い
て、ステップS3へ戻り、歪センサ12によりミラー3
の歪量(曲率)を検知する。これにより、検知歪量が設
定歪量に等しくなるまでモータ7の反転方向へ通電駆動
が継続される構成となっている。この後、検知歪量が設
定歪量に等しくなると、ステップS4にて「NO」へ進
むと共に、ステップS6にて「YES」へ進み、モータ
7を断電停止する(ステップS7)。これにより、ミラ
ー3の鏡面の歪量(曲率、視野範囲)が設定歪量に設定
されるのである。
【0023】このような構成の本実施例によれば、ミラ
3ーを、湾曲変形可能な透明ガラス板10と、この透明
ガラス板10の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により形
成された反射膜11と、透明ガラス板10の裏面の縁部
に反射膜11と同時に薄膜成膜方法により形成された歪
センサ12とから構成したので、ミラー3の鏡面の歪量
(曲率)を検知する歪センサ12をミラー3に一体化す
ることができる。従って、従来構成に比べて、部品点数
が少なくなって、組立工数を削減できると共に製造コス
トを安くすることができる。そして、歪センサ12によ
りミラー3の鏡面の歪量、即ち、曲率を直接検知する構
成となるので、間接検知を行う従来構成に比べて、ミラ
ー3の鏡面の曲率検知精度を高くすることができる。
3ーを、湾曲変形可能な透明ガラス板10と、この透明
ガラス板10の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により形
成された反射膜11と、透明ガラス板10の裏面の縁部
に反射膜11と同時に薄膜成膜方法により形成された歪
センサ12とから構成したので、ミラー3の鏡面の歪量
(曲率)を検知する歪センサ12をミラー3に一体化す
ることができる。従って、従来構成に比べて、部品点数
が少なくなって、組立工数を削減できると共に製造コス
トを安くすることができる。そして、歪センサ12によ
りミラー3の鏡面の歪量、即ち、曲率を直接検知する構
成となるので、間接検知を行う従来構成に比べて、ミラ
ー3の鏡面の曲率検知精度を高くすることができる。
【0024】尚、上記実施例では、反射膜11及び歪セ
ンサ12をクロムからなる薄膜15により形成したが、
これに限られるものではなく、歪抵抗変化が大きい特性
を有する材質の薄膜であれば、他の金属膜、半導体膜ま
たは金属酸化膜から構成しても良い。また、上記実施例
では、透明基板として透明ガラス板10を用いる構成と
したが、これに代えて、透明プラスチック板を用いる構
成としても良い。そして、この透明プラスチック板を用
いる構成の場合、ミラー3をかなり大きく変形させる
(視野範囲をかなり広く設定する)ことが可能となる。
ンサ12をクロムからなる薄膜15により形成したが、
これに限られるものではなく、歪抵抗変化が大きい特性
を有する材質の薄膜であれば、他の金属膜、半導体膜ま
たは金属酸化膜から構成しても良い。また、上記実施例
では、透明基板として透明ガラス板10を用いる構成と
したが、これに代えて、透明プラスチック板を用いる構
成としても良い。そして、この透明プラスチック板を用
いる構成の場合、ミラー3をかなり大きく変形させる
(視野範囲をかなり広く設定する)ことが可能となる。
【0025】更に、上記実施例では、歪センサ12を透
明ガラス板10の縁部の図1中下辺部中央に配設する構
成としたが、これに限られるものではなく、図1中上辺
部中央、図1中右辺部中央或いは図1中左辺部中央に配
設する構成としても良い。また、歪センサ12を1個設
ける代わりに、2個設けても良く、更に、2個の歪セン
サを透明ガラス板10の両面に設け、両者の差動信号に
基づいて歪を検出するように構成しても良い。
明ガラス板10の縁部の図1中下辺部中央に配設する構
成としたが、これに限られるものではなく、図1中上辺
部中央、図1中右辺部中央或いは図1中左辺部中央に配
設する構成としても良い。また、歪センサ12を1個設
ける代わりに、2個設けても良く、更に、2個の歪セン
サを透明ガラス板10の両面に設け、両者の差動信号に
基づいて歪を検出するように構成しても良い。
【0026】一方、上記実施例では、押圧体4によりミ
ラー3の裏面の中央部を押圧してミラー3を湾曲変形さ
せる構成としたが、これに代えて、図6(a)及び
(b)に示す本発明の第2の実施例のように、押圧体1
9によりミラー3の右端部のほぼ中央部を図中左方へ押
圧してミラー3を断面ほぼかまぼこ形状に湾曲変形させ
る構成としても良く(図2(b)2点鎖線参照)、この
場合にも、第1の実施例とほぼ同様な作用効果を得るこ
とができる。尚、上述した以外の構成は、第1の実施例
の構成とほぼ同様な構成となっている。
ラー3の裏面の中央部を押圧してミラー3を湾曲変形さ
せる構成としたが、これに代えて、図6(a)及び
(b)に示す本発明の第2の実施例のように、押圧体1
9によりミラー3の右端部のほぼ中央部を図中左方へ押
圧してミラー3を断面ほぼかまぼこ形状に湾曲変形させ
る構成としても良く(図2(b)2点鎖線参照)、この
場合にも、第1の実施例とほぼ同様な作用効果を得るこ
とができる。尚、上述した以外の構成は、第1の実施例
の構成とほぼ同様な構成となっている。
【0027】また、反射膜11及び歪センサ12を透明
ガラス板10の裏面に同時に形成する薄膜成膜方法とし
て、図7に示す第3の実施例のように、フォトリソグラ
フィ法を使用しても良い。この第3の実施例の場合、ま
ず、図7(a)に示すように、透明ガラス板10の裏面
(図7中上面)の全面に、反射膜11及び歪センサ12
を構成するためのクロム製の薄膜20を形成する。この
場合、上記薄膜20は真空蒸着法またはスパッタ法等に
より成膜する。続いて、上記薄膜20に対してフォトリ
ソグラフィ法により反射膜11及び歪センサ12のパタ
ーン以外の部分の薄膜20を除去して、反射膜11及び
歪センサ12を形成する。
ガラス板10の裏面に同時に形成する薄膜成膜方法とし
て、図7に示す第3の実施例のように、フォトリソグラ
フィ法を使用しても良い。この第3の実施例の場合、ま
ず、図7(a)に示すように、透明ガラス板10の裏面
(図7中上面)の全面に、反射膜11及び歪センサ12
を構成するためのクロム製の薄膜20を形成する。この
場合、上記薄膜20は真空蒸着法またはスパッタ法等に
より成膜する。続いて、上記薄膜20に対してフォトリ
ソグラフィ法により反射膜11及び歪センサ12のパタ
ーン以外の部分の薄膜20を除去して、反射膜11及び
歪センサ12を形成する。
【0028】具体的には、図7(b)に示すように、ク
ロムの薄膜20の上面全体にフォトレジスト層21を形
成する。続いて、図7(c)に示すように、フォトレジ
スト層21の上面に、フォトマスク部材22を載せて密
着させる。このフォトマスク部材22は、例えば透明ガ
ラス板からなり、反射膜11及び歪センサ12のパター
ン22a、即ち、反射膜11及び歪センサ12の形状と
同形状であってしかも遮光部材からなるパターン22a
が形成されている。そして、フォトマスク部材22の上
方から光を照射してフォトレジスト層21を感光させ
る。
ロムの薄膜20の上面全体にフォトレジスト層21を形
成する。続いて、図7(c)に示すように、フォトレジ
スト層21の上面に、フォトマスク部材22を載せて密
着させる。このフォトマスク部材22は、例えば透明ガ
ラス板からなり、反射膜11及び歪センサ12のパター
ン22a、即ち、反射膜11及び歪センサ12の形状と
同形状であってしかも遮光部材からなるパターン22a
が形成されている。そして、フォトマスク部材22の上
方から光を照射してフォトレジスト層21を感光させ
る。
【0029】この後、フォトマスク部材22を取り外
し、フォトレジスト層21を現像すると、図7(d)に
示すように、フォトレジスト層21のうちのフォトマス
ク部材22のパターン22a(反射膜11及び歪センサ
12のパターン22a)と同形状の部分が残る。即ち、
フォトレジスト層21のうちの光が当たった部分が除去
されるようになっている。続いて、クロムを除去するエ
ッチングを行うと、図7(e)に示すように、薄膜20
のうちの上記パターン22aと同形状の部分、即ち、反
射膜11及び歪センサ12が残る。この後、図7(f)
に示すように、反射膜11及び歪センサ12の上に残っ
ているフォトレジスト層21を除去すれば、ミラー3が
完成する。尚、上述した以外の構成は、第1の実施例の
構成と同じ構成となっている。
し、フォトレジスト層21を現像すると、図7(d)に
示すように、フォトレジスト層21のうちのフォトマス
ク部材22のパターン22a(反射膜11及び歪センサ
12のパターン22a)と同形状の部分が残る。即ち、
フォトレジスト層21のうちの光が当たった部分が除去
されるようになっている。続いて、クロムを除去するエ
ッチングを行うと、図7(e)に示すように、薄膜20
のうちの上記パターン22aと同形状の部分、即ち、反
射膜11及び歪センサ12が残る。この後、図7(f)
に示すように、反射膜11及び歪センサ12の上に残っ
ているフォトレジスト層21を除去すれば、ミラー3が
完成する。尚、上述した以外の構成は、第1の実施例の
構成と同じ構成となっている。
【0030】従って、上記第3の実施例においても、第
1の実施例とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
特に、第3の実施例によれば、ミラー3に歪センサ12
を一体に形成する際に、フォトリソグラフィ法を用いる
構成としたので、歪センサ12の形状をより一層高精度
に形成することができる。
1の実施例とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
特に、第3の実施例によれば、ミラー3に歪センサ12
を一体に形成する際に、フォトリソグラフィ法を用いる
構成としたので、歪センサ12の形状をより一層高精度
に形成することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、ミラーを、湾曲変形可能な透明基板と、この透明基
板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により形成された反
射膜と、前記透明基板の裏面の縁部に前記反射膜と同時
に薄膜成膜方法により形成された歪センサとから構成し
たので、ミラーの鏡面の歪(曲率)を検知する歪センサ
をミラーに一体化することができ、従って、部品点数を
少なくし得ると共に、組立工数を削減し得、ひいては製
造コストを安くすることができ、しかも、ミラーの鏡面
の歪(曲率)検知精度を高くし得るという優れた効果を
奏する。また、上記構成の場合、反射膜及び歪センサ
を、歪抵抗変化が大きい特性を有する金属膜、半導体膜
または金属酸化膜から構成すれば、歪センサによる曲率
検知精度が一層高くなる。
に、ミラーを、湾曲変形可能な透明基板と、この透明基
板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により形成された反
射膜と、前記透明基板の裏面の縁部に前記反射膜と同時
に薄膜成膜方法により形成された歪センサとから構成し
たので、ミラーの鏡面の歪(曲率)を検知する歪センサ
をミラーに一体化することができ、従って、部品点数を
少なくし得ると共に、組立工数を削減し得、ひいては製
造コストを安くすることができ、しかも、ミラーの鏡面
の歪(曲率)検知精度を高くし得るという優れた効果を
奏する。また、上記構成の場合、反射膜及び歪センサ
を、歪抵抗変化が大きい特性を有する金属膜、半導体膜
または金属酸化膜から構成すれば、歪センサによる曲率
検知精度が一層高くなる。
【0032】一方、反射膜及び歪センサを透明基板の裏
面に同時に形成する薄膜成膜方法を、反射膜及び歪セン
サのパターンが形成されたマスク部材を透明基板の裏面
に取り付ける工程と、マスク部材の上方からスパッタ法
または真空蒸着法により膜材料を放出させて透明基板の
裏面に成膜する工程と、そして、透明基板の裏面からマ
スク部材を取り外す工程とから構成すれば、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことができる。
面に同時に形成する薄膜成膜方法を、反射膜及び歪セン
サのパターンが形成されたマスク部材を透明基板の裏面
に取り付ける工程と、マスク部材の上方からスパッタ法
または真空蒸着法により膜材料を放出させて透明基板の
裏面に成膜する工程と、そして、透明基板の裏面からマ
スク部材を取り外す工程とから構成すれば、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことができる。
【0033】また、上記したようにマスク部材を用いる
薄膜成膜方法に代えて、透明基板の裏面の全面に、反射
膜及び歪センサを構成する薄膜を形成する工程と、薄膜
に対してフォトリソグラフィ法により反射膜及び歪セン
サのパターンを形成する工程とから成る薄膜成膜方法を
用いる構成としても良い。これによっても、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことができ、また、歪センサの形状精度を高くすること
も可能である。
薄膜成膜方法に代えて、透明基板の裏面の全面に、反射
膜及び歪センサを構成する薄膜を形成する工程と、薄膜
に対してフォトリソグラフィ法により反射膜及び歪セン
サのパターンを形成する工程とから成る薄膜成膜方法を
用いる構成としても良い。これによっても、ミラーに歪
センサを一体化する構成を容易且つ低コストに実現する
ことができ、また、歪センサの形状精度を高くすること
も可能である。
【図1】本発明の第1の実施例を示すミラーの裏面図
【図2】サイドミラーの部分縦断側面図
【図3】(a)〜(c)は薄膜成膜方法の作業工程を示
す図
す図
【図4】ブロック図
【図5】フローチャート
【図6】(a)及び(b)は本発明の第2の実施例を示
す破断正面図及び横断面図
す破断正面図及び横断面図
【図7】(a)〜(f)は本発明の第3の実施例を示す
もので、薄膜成膜方法の作業工程を示す図
もので、薄膜成膜方法の作業工程を示す図
【符号の説明】 1はミラーボディ、2はミラー支持体、3はミラー、4
は押圧体(押圧手段)、7はモータ(駆動手段)、10
は透明ガラス板(透明基板)、11は反射膜、12は歪
センサ、13はマスク部材、13aはパターン、14は
クロム(膜材料)、15は制御回路、18は操作スイッ
チ、19は押圧体(押圧手段)を示す。
は押圧体(押圧手段)、7はモータ(駆動手段)、10
は透明ガラス板(透明基板)、11は反射膜、12は歪
センサ、13はマスク部材、13aはパターン、14は
クロム(膜材料)、15は制御回路、18は操作スイッ
チ、19は押圧体(押圧手段)を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 ミラーを押圧してミラーの鏡面の曲率を
可変する押圧手段と、この押圧手段を駆動する駆動手段
とを備えて成る可変曲率ミラーにおいて、 前記ミラーを、 湾曲変形可能な透明基板と、 この透明基板の裏面のほぼ全面に薄膜成膜方法により形
成された反射膜と、 前記透明基板の裏面の縁部に前記反射膜と同時に薄膜成
膜方法により形成された歪センサとから構成したことを
特徴とする可変曲率ミラー。 - 【請求項2】 前記反射膜及び前記歪センサは、歪抵抗
変化が大きい特性を有する金属膜、半導体膜または金属
酸化膜から構成されていることを特徴とする請求項1記
載の可変曲率ミラー。 - 【請求項3】 反射膜及び歪センサを透明基板の裏面に
同時に形成する薄膜成膜方法は、 前記反射膜及び前記歪センサのパターンが形成されたマ
スク部材を透明基板の裏面に取り付ける工程と、 前記マスク部材の上方からスパッタ法または真空蒸着法
により膜材料を堆積させて前記透明基板の裏面に成膜す
る工程と、 前記透明基板の裏面から前記マスク部材を取り外す工程
とから構成されていることを特徴とする可変曲率ミラー
の製造方法。 - 【請求項4】 反射膜及び歪センサを透明基板の裏面に
同時に形成する薄膜成膜方法は、 透明基板の裏面の全面に、前記反射膜及び前記歪センサ
を構成するための薄膜を形成する工程と、 前記薄膜に対してフォトリソグラフィ法により前記反射
膜及び前記歪センサのパターンを形成する工程とから構
成されていることを特徴とする可変曲率ミラーの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15574694A JPH0820282A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 可変曲率ミラー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15574694A JPH0820282A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 可変曲率ミラー及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0820282A true JPH0820282A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15612526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15574694A Pending JPH0820282A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 可変曲率ミラー及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0820282A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003185816A (ja) * | 2001-12-14 | 2003-07-03 | Ricoh Co Ltd | 形状可変鏡及び光ディスク情報入出力装置 |
JP2011221183A (ja) * | 2010-04-07 | 2011-11-04 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 撮像レンズユニット機器 |
WO2016194970A1 (ja) * | 2015-06-01 | 2016-12-08 | 株式会社ミツバ | ミラーおよび車両用ミラー |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP15574694A patent/JPH0820282A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003185816A (ja) * | 2001-12-14 | 2003-07-03 | Ricoh Co Ltd | 形状可変鏡及び光ディスク情報入出力装置 |
JP2011221183A (ja) * | 2010-04-07 | 2011-11-04 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 撮像レンズユニット機器 |
WO2016194970A1 (ja) * | 2015-06-01 | 2016-12-08 | 株式会社ミツバ | ミラーおよび車両用ミラー |
JPWO2016194970A1 (ja) * | 2015-06-01 | 2018-01-18 | 株式会社ミツバ | 車両用ミラー |
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