JPH08202064A - 中間転写体およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

中間転写体およびそれを用いた画像形成装置

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Publication number
JPH08202064A
JPH08202064A JP7013042A JP1304295A JPH08202064A JP H08202064 A JPH08202064 A JP H08202064A JP 7013042 A JP7013042 A JP 7013042A JP 1304295 A JP1304295 A JP 1304295A JP H08202064 A JPH08202064 A JP H08202064A
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Application number
JP7013042A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Seto
満 瀬戸
Yasuo Hirano
泰男 平野
Naoko Iwata
尚子 岩田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】良好な加工性を確保し、機械的強度を低下させ
ないで、かつ、スリップの発生防止によって、寿命の信
頼性を確保するとともに画像重合位置ずれ等を未然に防
止しながら転写効率の向上および異常画像の発生防止が
可能な中間転写体およびそれを用いた画像形成装置を提
供することにある。 【構成】中間転写体19の表面層にのみ推積抵抗率が1
×108〜1×1014Ω・cmに設定された有機樹脂粒
子を含有させ、裏面層は、表面抵抗率が1×107〜1
×1012Ω/□に設定され、有機樹脂粒子の含有量およ
び粒径をそれぞれ設定して、離型性、機械的強度を確保
した上で、転写効率の向上および異常画像の発生防止を
可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンター、
FAX等の電子写真方式に用いられる中間転写体および
それを用いる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置の一つに、複数色の現像剤
を用いて少なくとも2色以上の有色画像を形成できるも
のがある。このような画像形成装置では、減色混合の三
原色(シアン、マゼンタ、イエロー)の各トナー像を記
録紙上に重ねて形成する必要がある。カラー画像形成装
置の一例としては、例えば、特開昭52ー73738号
公報に示されているように、各色成分のトナー像を像担
持体をなす感光体上に数回に分けて作像するとともに、
その各色成分のトナー像を一回ずつ順番に記録紙上に転
写することによりカラー画像を得るようにした画像形成
装置がある。
【0003】このようなカラー画像形成装置では、記録
紙の端部をクランプするクランプ機構を設けて感光体に
対して記録紙を数回密着させるようになっているため
に、その機構が非常に複雑であるとともに、記録紙のク
ランプ部位に対して画像を転写できないなどの問題があ
った。そこで、このような問題を解消するために、まず
前記と同様にして各色成分別のトナー像を感光体上で数
回に分けて作像するとともに、この各色成分別のトナー
像を中間転写体に対して順番にそれぞれ重ね転写する1
次転写工程を実行してカラートナー像を作成し、このカ
ラートナー像を記録紙等の転写材上に一括して転写する
2次転写工程を実行するように構成された画像形成装置
が提案されている。上記装置に用いられる中間転写体
は、担持している画像を記録紙に一括転写した後、クリ
ーニングブレード等の清掃部材によって表面に残ってい
るトナーを掻き取られて、次回のトナー像転写に備えら
れるようになっている。上記提案の装置においては、中
間転写体を駆動ローラと従動ローラにより張架されるベ
ルト部材にすることによって、中間転写体の空間的な配
置の自由度が増し、装置の小型化が可能となるという利
点が得られる。ところで、1次転写および2次転写のた
めに用いられる中間転写体としては、例えば、フッ素樹
脂中にカーボン等の導電材を混入させた半導電性部材が
用いられ、カーボンを転写時のバイアス電路として機能
させるようにしたものがある。中間転写体は、感光体に
接触して感光体上のカラートナー像を静電転写するよう
になっているが、転写効率の悪化や転写画像に局部的な
抜けが生じる虫喰い版画といわれる異常画像が生成され
てしまうことがある。
【0004】そこで、従来では、このような転写効率の
悪化や異常画像の生成を防止するための構成として、第
1に、中間転写体の表面粗度を規定した構成(例えば、
特開昭63ー194272号公報、特開平4ー3038
69号公報、特開平4ー303872号公報、特開平5
ー103020号公報)、第2に、転写ニップ圧を特定
した構成(例えば、特開平1ー177063号公報、特
開平4ー284479号公報)、第3に、感光体と中間
転写体との間での線速を規定した構成(例えば、特開平
2ー213882号公報)、第4に、中間転写体表面に
生成されるトナーの薄膜層であるフィルミングを除去す
る構成(特開平5ー273893号公報、特開平5ー3
07344号公報、特開平5ー313526号公報、特
開平5ー323802号公報)、第5に、トナーの付着
性に影響する中間転写体の表面の濡れ性を特定した構成
(例えば、特開平2ー198476号公報、特開平2ー
212867号公報)、第6に、中間転写体表面い離型
性に富んだ物質を塗付する構成(例えば、特開昭58ー
187968号公報、特開平2ー213881号公報)
が提案されている。
【0005】これら各提案構成において第1の構成で
は、中間転写体表面での凹凸による均一転写電界の形成
ができなくなるのを防止して転写効率の低下を防止する
ことができる。第2の構成では、ニップ圧の大きさによ
り感光体と中間転写体との間でトナーが押圧されること
による両部材間およびトナー同士間での引力が転写され
るべき方向と逆方向に作用し、しかもこの引力の大きさ
がニップ圧の大きさに比例することに着目し、ニップ圧
を低減して引力を弱め、トナーを転写すべき対象に向け
転移させやすくして転写効率の低下や部分的な画像抜け
を防止することができる。第3の構成では、転写電界に
よる作用だけでなく、転写されるトナーに剪断力を作用
させてトナーを被転写側に付着しやすいようにして転写
効率の低下や画像抜けを防止することができる。第4の
構成では、経時的に中間転写体表面に推積するトナーの
薄層を除去して転写バイアスを有効に作用させて転写効
率や画像抜けを防止することができる。第5の構成で
は、トナーの付着性に影響する表面エネルギー(表面張
力)の作用を緩和させてトナーを被転写側に転移させや
すくして転写効率の低下や部分的な画像抜けを防止する
ことができる。第6の構成では、トナーの離型性を改善
してトナーの転移性を改善して転写効率の低下や部分的
な画像抜けを防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記各構成のなかで転
写効率の向上および異常画像の生成を防止できる構成と
しては、第5、第6の構成が、中間転写体の加工性や駆
動系での制御等を必要としないことから最も簡単に行な
えるものといえる。
【0007】しかしながら、第5、6の構成では、中間
転写体の構成がフッ素樹脂を基材としていることから、
次のような問題があった。第5の構成では、中間転写体
の製造過程において基材の材料中に濡れ性を向上させる
ことができるフッ素樹脂やシリコン樹脂を混入させてい
る。このため、トナー像転写面に相当する表面のみでな
く、裏面での離型性も向上することになる。これによ
り、中間転写体として無端状ベルトを用いた場合、ベル
トを駆動する駆動プーリとの間の摩擦係数が小さくな
り、ベルト駆動の際にスリップ現象が生じやすくなる。
このようなスリップは、複数色のトナー像を1次転写に
よって重合させる場合、画像の重合位置が色毎で一致し
なくなる虞れがある。しかも、フッ素樹脂やシリコン樹
脂を混入させることにより中間転写体の可撓性が悪くな
り、これにより、クラックが発生しやすくなることによ
る中間転写体の低寿命化が促進されてしまう虞れもあ
る。さらに、中間転写体を無端状ベルトにより構成した
場合には、押出し成型が常用されることから、上記材料
を基材とした場合、成型性が悪化する。
【0008】本発明の目的は、上記従来の中間転写体に
おける問題に鑑み、良好な加工性を確保し、機械的強度
を低下させないで、かつ、スリップの発生防止によっ
て、寿命の信頼性を確保するとともに画像重合位置ずれ
等を未然に防止しながら転写効率の向上および異常画像
の発生防止が可能な中間転写体およびそれを用いた画像
形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、像担持体に接触して像担持体上
に担持されている顕像が1次転写され、1次転写された
顕像を転写材に2次転写するために用いられる無端状の
中間転写体において、上記中間転写体は、体積抵抗率が
1×108〜1×1014Ω・cmに設定され、かつ、有
機樹脂粒子を含有させた表面層を有する複数の層により
構成されていることを特徴としている。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の中
間転写体において、上記有機樹脂粒子は、フッ素樹脂粒
子が用いられることを特徴としている。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1記載の中
間転写体において、上記有機樹脂粒子は、シリコン樹脂
粒子が用いられることを特徴としている。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1及至3の
うちの一つに記載の中間転写体において、上記中間転写
体は、表面層とこれに重合した顕像非転写面に相当する
裏面層とを有する2層構造であることを特徴としてい
る。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の中
間転写体において、上記裏面層は、表面抵抗率が1×1
7〜1×1012Ω/□に設定されていることを特徴と
している。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1及至3の
うちの一つに記載の中間転写体において、上記表面層を
構成する材料中の有機樹脂粒子の含有量は、10〜50
重量パーセントに設定されていることを特徴としてい
る。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項1及至3お
よび6のうちの一つに記載の中間転写体において、上記
有機樹脂粒子の平均粒径は、0.1〜5μmに設定され
ていることを特徴としている。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1及至7の
うちの一つに記載の中間転写体を用いる画像形成装置に
おいて、上記中間転写体は、体積抵抗率が1×108
1×1014Ω・cmに設定され、かつ、フッ素樹脂粒子
が含有された表面層を有する複数層構造であることを特
徴としている。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項1及至7の
うちの一つに記載の中間転写体を用いる画像形成装置に
おいて、上記中間転写体は、体積抵抗率が1×108
1×1014Ω・cmに設定され、かつ、シリコン樹脂粒
子が含有された表面層を有する複数層構造であることを
特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1及至4記載の発明では、表面層にのみ
推積抵抗率を1×108〜1×10144Ω・cmに設定
されたフッ素樹脂粒子あるいはシリコン樹脂粒子等の有
機樹脂粒子が含有されている。
【0019】請求項5記載の発明では、裏面層の表面抵
抗率が1×107〜1×10122Ω/□に規定されるこ
とにより、中間転写体裏面での転写領域の電位差が一定
化される。
【0020】請求項6および7記載の発明では、有機樹
脂粒子の含有量および粒径により、中間転写体の引張強
度、摩耗強度の低下が阻止され、かつ、表面層での抵抗
分布が均一化される。
【0021】請求項8および9記載の発明では、中間転
写体の表面層にのみ表面抵抗率を規定した有機樹脂粒子
が含有されているので、中間転写体の駆動時でのスリッ
プ、クラックの発生および転写領域での電位差の極大化
が防止される。
【0022】
【実施例】以下、図1および図2において、本発明の実
施例の詳細を説明する。
【0023】図1は、本発明による画像形成装置の一つ
であるカラー複写機を示しており、このカラー複写機
は、中間転写体として、無端状のベルト(以下、中間転
写ベルトという)が用いられている。また、図2は、図
1に示した装置のおける感光体・中間転写ベルト回りの
拡大図である。以下に、本装置の構成・動作を説明す
る。
【0024】カラー複写機は、後述するカラー画像読み
取り装置1とプリンタ部をなすカラープリンタ2とで構
成されている。カラー画像読み取り装置(以下、カラー
スキャナーという)1は、原稿3の画像を照明ランプ
4、ミラー5ー1、5ー2、5ー3およびレンズ6を介してカ
ラーセンサー7に結像させるようになっており、原稿の
カラー画像情報を、例えば、ブルー(Blue)、グリーン
(Green)、レッド(Red)の色分解光毎に読み取り、電気
的な画像信号に変換することができるようになってい
る。なお、これら分解光は、以下の説明において便宜
上、B、G、Rと表現する。カラー画像読み取り装置で
は、カラースキャナー1で得たB、G、Rの色分解画像
信号強度レベルを基にして、画像処理部(図示されず)で
色変換処理を行ない、ブラック(以下、BKと記す)、シ
アン(同、C)、マゼンタ(同、M)、イエロー(同、Y)の
カラー画像データを得る。これを、次に述べるカラー画
像記録装置(以下、カラープリンターと称す)2によっ
て、BK、C、M、Yのトナーを用いて顕像化し、これ
らトナー像を重ね合わせて4色フルカラー画像を形成す
る。
【0025】次にカラープリンター2の概要を説明す
る。書き込み光学ユニット8は、カラースキャナー1か
らのカラー画像データを光信号に変換して原稿画像に対
応した光書き込みを行なうユニットである。このため、
書込み光学ユニットは、レーザ光源8ー1からのレーザビ
ームを駆動モータ8ー3により回転されるポリゴンミラー
8ー2を介して走査し、fθレンズ8ー4、反射鏡8ー5をに
よって感光体ドラム9に走査光を導き、静電潜像を形成
するようになっている。
【0026】感光体ドラム9は、矢印の如く反時計方向
に回転するが、その周囲には、感光体クリーニングユニ
ット(クリーニング前除電器を含む)10、除電ランプ1
1、帯電器12、電位センサー13、BK現像器14、
C現像器15、M現像器16、Y現像器17、現像濃度
パターン検知器18、中間転写ベルト19などの電子写
真複写工程を実行するための機器および転写前除電装置
35が配置されている。各現像器は、図2に示すよう
に、静電潜像を現像するために現像剤を感光体ドラム9
に対向させるよう回転する現像スリーブ(14ー1、15ー
1、16ー1、17ー1)と、現像剤を汲み上げ・攪拌するた
めに回転する現像パドル(14ー2、15ー2、16ー2、1
7ー2)および現像剤のトナー濃度検知センサー(14ー3、
15ー3、16ー3、17ー3)などで構成されている。現像
動作の順序(カラー画像形成順序)を、BK、C、M、Y
とした場合につき、以下に説明する。但し、画像形成順
序はこれに限定されるものではないコピー動作が開始さ
れると、カラースキャナ1で所定のタイミングによりB
K画像データの読み取りがスタートし、この画像データ
に基づきレーザー光による光書き込み・潜像形成が始ま
る(以下、BK画像データによる静電潜像をBK潜像と称
す。C、M、Yについても同じ)。BK潜像の先端部から
の現像が行なえるように、BK現像器14の現像位置に
潜像先端部が到達する前に現像スリーブ14ー1が回転を
開始され、BK潜像をBKトナーで現像する。そして以
後、BK潜像領域の現像動作を続けるが、BK潜像後端部
がBK現像位置を通過した時点で現像不作動状態にす
る。これは少なくとも、次のC画像データによるC潜像
先端部が到達する前に完了させる。
【0027】感光体ドラム9に形成したBKトナー像
は、感光体と等速駆動されている中間転写ベルト19の
表面に転写される(以下、感光体から中間転写ベルトへ
のトナー像転写をベルト転写と称す)。ベルト転写は、
感光体ドラム9と中間転写ベルト19が接触状態におい
て、転写バイアスローラ20に所定のバイアス電圧を印
加することで行う。なお、中間転写ベルト19には、感
光体ドラム9に順次形成されるBK、C、M、Yのトナ
ー像を同ー面に順次位置合せして4色重ねのベルト転写
画像を形成し、その後、転写紙に一括転写を行う。この
中間転写ベルトユニットの構成・動作については後述す
る。
【0028】ところで、感光体ドラム9側ではBK工程
の次にC工程に進むが、所定のタイミングによってカラ
ースキャナー1によるC画像データ読み取りが始まり、
その画像データによるレーザー光書き込みにより、C潜
像が形成される。C現像器15は、その現像位置に対し
て、先のBK潜像後端部が通過した後で、かつ、C潜像
の先端が到達する前に現像スリーブ15ー1を回転開始し
て剤の穂立てを行い、C潜像をCトナーで現像する。以
後、C潜像領域の現像を続けるが、潜像後端部が通過し
た時点で、先のBK現像器の場合と同様にC現像スリー
ブ15ー1上の剤穂切りを行う。これもやはり次のM潜像
先端部が到達する前に完了させる。なお、M、およびY
の工程については、それぞれの画像データ読み取り・潜
像形成・現像の各工程が上述のBK・Cの工程と同様で
あるので説明は省略する。次に、中間転写ベルトユニッ
トについて説明する。
【0029】中間転写ベルト19は、各色の可視像を担
持するために設けられているものであり、駆動ローラ2
1、ベルト転写バイアスローラ20、転写アースローラ
38および従動ローラ群に張架され、図示されない駆動
源をなすステッピングモータにより後述の如く駆動制御
される。
【0030】ベルトクリーニングユニット22は、図2
に示すように、ブラシローラ22ー1、ゴムブレード22
ー2、およびベルトからの接離機構22ー3などで構成され
ており、1色目のBK画像をベルト転写した後の、2、
3、4色目をベルト転写している間は、接離機構22ー3
によってベルト面から離間させられるようになってい
る。
【0031】紙転写ユニット23は、紙転写バイアスロ
ーラ23ー1、ローラクリーニングブレード23ー2、およ
びベルトからの接離機構23ー3などで構成されている。
バイアスローラ23ー1は、通常、ベルト19面から離間
しているが、中間転写ベルト19面に形成された4色の
重ね画像を転写紙に一括転写する時には、タイミングを
設定されて接離機構23ー3により押圧され、バイアスロ
ーラ23ー1によって所定のバイアス電圧を印加しながら
紙へトナー像の転写を行う。なお、転写紙24は、図1
に示すように、給紙ローラ25、レジストロラー26に
よって、中間転写ベルト面の4色重ね画像の先端部が紙
転写位置に到達するタイミングに合わせて給紙される。
【0032】中間転写ベルト19の動作形式は、1色目
のBKトナー像のベルト転写が後端部まで終了した後の
動作方式として次の3通りが考えられるが、このなかの
1方式かまたはコピーサイズに応じて(コピー速度面な
どで)効率的な方式の組合わせによって動作させる。
【0033】1)ー定速往動方式 これは、第1番目の色のトナー像を転写された後におい
ても、一定速度により中間転写ベルトの移動を継続させ
る方式であり、この方式の場合には、感光体ドラム9側
で可視像処理される次の色のトナー像の画像先端と中間
転写ベルト19上での画像先端とが合致するようにタイ
ミングを設定されて画像処理が行なわれる。そして、そ
のための工程は次のとおりである。 BKトナー像のベルト転写後も、そのままー定速で往
動を続ける。 そして、ベルト19面上のBK画像先端位置が、再び
感光体ドラム9との接触部のベルト転写位置に到達した
時、感光体ドラム9側は次のCトナー像の先端部が丁度
その位置にくるように、タイミングを採って画像形成さ
れている。その結果、C画像はBK画像に正確に位置合
せして中間転写ベルト19上に重ねてベルト転写され
る。 その後も同様動作によってM、Y画像工程に進み、4
色重ねのベルト転写画像を得る。 4色目のYトナー像ベルト転写工程に引き続きそのま
ま往動しながらベルト面上の4色重ねトナー像を、上記
したように転写紙24にー括転写する。
【0034】2)スキップ往動方式 これは、第1番目の色のトナー像を転写された後、感光
体から中間転写ベルトを離間させ、第1番目の色のトナ
ー像を転写する場合よりも高速で今までと同じ方向に移
動させ、所定量を移動した時点で、当初の移動速度に切
り換えて、再度、感光体に当接させる方式である。この
方式は、例えば、中間転写ベルトの長さに対して転写さ
れる画像の長さが短い場合に実行され、感光体側での作
像のためのサイクルタイムが長くなるのを防止できるも
のであり、このための工程は次のとおりである。 BKトナー像のベルト転写が終了したら、感光体ドラ
ム9面からベルト19を離間させ、そのままの往動方向
に高速スキップさせて所定量を移動したら当初の往動速
度に戻す。また、その後再び感光体ドラム9にベルト1
9を接触させる。 そして、ベルト19面上のBK画像先端位置が再びベ
ルト転写位置に到達した時、感光体ドラム9側は次のC
トナー像の先端部が丁度その位置にくるようにタイミン
グを取って画像形成されている。その結果、C画像はB
K画像に正確に位置合わせして重ねてベルト転写され
る。 その後も同様動作によってM、Y画像工程に進み4色
重ねのベルト転写画像を得る。 4色目のYトナー像ベルト転写工程に引き続きそのま
まの往動速度で、ベルト19面上の4色重ねトナー像を
転写紙24に一括転写する。
【0035】3)往復動(クイックリターン)方式 これは、第1番目の色のトナー像を転写された後、感光
体から中間転写ベルトを離間させ、今までよりも高速で
逆方向に中間転写ベルトを移動させて、前に転写された
トナー像の位置を、感光体に担持されている次の色のト
ナー像の位置に合致させた状態で待機し、再度、中間転
写ベルトを感光体に当接させて感光体と同方向に移動を
開始するようにし、この動作を最終色のトナー像の転写
まで継続させる方式である。この方式は、中間転写ベル
ト上の画像位置を感光体の画像位置に合わせる場合の制
御に関していうと、中間転写ベルトを順方向に移動させ
るのでなく、今まで進行した移動量のみを逆行させるだ
けであるので中間転写ベルトの移動量をそれほど確保し
なくて済むことを考慮すれば、制御が簡単になるもので
あり、このための工程は次のとおりである。 BKトナー像のベルト転写が終了したら、感光体ドラ
ム9面からベルト19を離間させ、そして往動を停止さ
せると同時に逆方向に高速リターンさせる。リターン
は、ベルト19面上のBK画像先端位置がベルト転写相
当位置を逆方向に通過し、さらに予め設定された距離分
を移動した後に停止させて待機状態にする。 次に感光体ドラム9側のCトナー像の先端部がベルト
転写位置より手前の所定位置に到達した時点に、中間転
写ベルト19を再び往動方向にスタートさせる。またベ
ルト19を感光体ドラム9面に再び接触させる。この場
合も、C画像がベルト19面上でBK画像に正確に重な
るような条件に制御されてベルト転写される。 その後も同様動作によってM、Y画像工程に進み4色
重ねのベルト転写画像を得る。 4色目のYトナー像のベルト転写工程に引き続き、リ
ターンせずにそのままの速度で往動して、ベルト19面
上の4色重ねトナー像を転写紙24に一括転写する。
【0036】中間転写ベルト面から4色重ねトナー像を
一括転写された転写紙24は、図1において、紙搬送ユ
ニット27で定着器28に搬送され、所定温度にコント
ロールされた定着ローラ28ー1と加圧ローラ28ー2とで
トナー像を溶融定着してコピートレイ29に搬出されフ
ルカラーコピーを得る。
【0037】ベルト転写後の感光体ドラム9は、感光体
クリーニングユニット10(クリーニング前除電器10ー
1、ブラシローラ10ー2、ゴムブレード10ー3)で表面を
クリーニングされ、また、除電ランプ11で均一に除電
される。
【0038】さらに、転写紙24にトナー像を転写した
後の中間転写ベルト19は、クリーニングユニット22
を再び接離機構22ー3で押圧して表面をクリーニングさ
れる。リピートコピーの時は、カラースキャナ1の動作
および感光体ドラム9への画像形成は、1枚目のY(4
色目)画像工程に引き続き所定のタイミングで2枚目の
BK(1色目)画像工程に進む。中間転写ベルト19は、
1枚目の4色重ね画像を転写紙へ一括転写する工程に引
き続き、表面をクリーニングユニット22でクリーニン
グされた領域に、2枚目のBKトナー像がベルト転写さ
れる。その後は、1枚目と同様な動作が実行される。
【0039】なお、図1において、転写紙カセット3
0、31、32、33には、各種サイズの転写紙が収納
されており、操作パネル(図示なし)で指定されたサイズ
紙の収納カセットからタイミングを採ってレジストロー
ラ26の方向に向けて給紙、搬送される。なお、符号3
4はOHP用紙や厚紙などの手差し給紙トレイを示して
いる。
【0040】以上が4色フルカラーを得るコピーモード
の説明であるが、3色コピーモード、2色コピーモード
の場合は指定された色と回数の分について上記と同様の
動作を実行する。また、単色コピーモードの場合は、所
定枚数が終了するまでの間、その色の現像器のみを現像
作動(剤穂立て)状態にするとともに、中間転写ベルト1
9は、感光体ドラム9の表面に接触したまま往動方向に
ー定速駆動し、さらにベルトクリーナー22も中間転写
ベルト19に接触したままの状態でコピー動作を行う。
【0041】上記中間転写ベルト19は、感光体ドラム
9からトナー像が転写される転写面に相当する表面層と
この面に重合された裏面層との2層構造によって構成さ
れている。表面層は、体積抵抗率(便宜上、符号ρV
称する)が1×108〜1×1014Ω・cmに設定さ
れ、かつ、有機樹脂粒子を含有させて構成されている。
【0042】表面層は、押出し成型により得られる中間
転写ベルト19のベース材をなす裏面層に対し、ディッ
ピング法、ロールコート法あるいはスプレーコート法に
より成膜された層であり、中間転写ベルト19が形成さ
れた後に設けられることができるようになっている。
【0043】表面層での体積抵抗率は、次の理由により
その範囲が設定されている。中間転写ベルト19は、前
述したように、感光体ドラム9からのトナー像を静電転
写されるための電気的特性が設定されており、特に、そ
の特性のうちで、体積抵抗率(ρV)が転写効率を左右
する要因となる。この体積抵抗率に関し、本発明者は、
実験観察により次の現象が生じることを確認している。 (A)体積抵抗(便宜上、符号RVと称する)が、1×
106Ω以下であると、後述する転写チリが発生し、画
像品質を損ねる。 (B)体積抵抗(RV)が、1×1013Ω以上である
と、ポジ残が発生する。ポジ残とは、中間転写ベルト1
9がクリ−ニングされた際に、前の色のトナー像に対応
する電荷が完全に除電されずに残り、次の色の画像転写
の際のバイアス作用を受けることによりその部分に対し
てトナーが付着してしまうことをいう。(A)に挙げた
転写チリとは、最初に転写された色のトナー像の上に次
の色のトナー像を重畳すると、カラー画像の周辺にトナ
ーの一部が散乱し、特に、画像部の端縁近傍でその散乱
が顕著となり、あたかも、画像部の端縁近傍の地肌部が
汚れているような現象をいう。このような現象は、通
常、起り得る地肌汚れのように地肌面で均一に発生する
のではなく、画像部端縁近傍のみで発生し、文字や線等
のライン画像の場合、その輪郭が明確でなくなり、シャ
ープ性が損ねられた画像となってしまう。
【0044】転写チリの発生原因としては、感光体ドラ
ムの画像部および非画像部に流れる電流の差が挙げられ
る。例えば、反転画像を形成する場合でいうと、感光体
側での帯電極性がー極性であれば、トナーの極性もー極
性となる。一方、転写時でのバイアス極性は、+極性で
あるので、感光体側での非画像部(暗部)での電位をV
Dとし、画像部(明部)での電位をVL′とすると、感光
体側でトナーを飛散させないようにするには、 VD<VL′<0(V) の関係を設定して、非画像部でのトナーの吸着を強固に
維持する必要がある。このことから、転写バイアスが+
極性であるので、感光体側と転写体側との間には、
D転写電界>VL′転写電界 の関係が成立し、感光体側へ流れる電流の関係は、 VD転写電流>VL′転写電流 となる。しかし、VD転写電流とVL′転写電流との差が
大きい場合には、非画像部に流れる電流が多くなるの
で、非画像部での電位が上昇し、 VD≒VL′ の関係が成立しやすくなる。これによって、非画像部で
はトナーの吸着保持力が消失してしまい、非画像部から
トナーが飛散しやすくなるので、転写チリが起きやすく
なる。従って、転写電流差が大きくなると転写チリが発
生しやすくなるので、この転写電流値に影響する体積抵
抗率を規定することが必要となる。また、表面層は、有
機樹脂粒子として、フッ素樹脂粒子が用いられている。
有機樹脂粒子は、表面層での表面エネルギーを低減する
ために用いられるものであり、次に説明する実験1によ
って割出した含有量が設定されている。 (実験1) (1)中間転写ベルト19の作成 「2層構造のベルト」150μm厚のシームレスベルト
の裏面層に相当するベース材として、体積抵抗率
(RV)=1012Ω・cmのカーボン含有ポリカーボネ
イトを用いて押出し成型を行ない、押出し成型後、下記
の表面層材料をスプレー塗付し、100℃/Hの条件で
乾燥させ、20μmの表面層を形成する。 表面層材料 材料A ・樹脂(フッ素系樹脂ルミフロンLF200:旭化成社製) 100重量部 ・イソシアネート系硬化剤 20重量部 ・カーボンブラック 12重量部 上記配合の材料を材料Aとし、さらに材料Aと有機樹脂
粒子を混合し、材料Aに対して有機樹脂粒子の重量%
が、5、10、25、50、55重量%となるように表
1の樹脂粒子を添加した。
【0045】
【表1】
【0046】「単層構造のベルト」前記ポリカーボネイ
トにフッ素系樹脂粒子(ホスタフロンTF9202(ヘ
キスト社製))を2重量%(表2中の比較例7)、5重
量%(表2中の比較例8)、10重量%(表2中の比較
例9)、25重量%(表2中の比較例10)添加し、2
層構造ベルトと同様に押出し成型する。
【0047】
【表2】
【0048】(2)評価方法 ・虫喰い版画特性 図1に示した構成を備えたフルカラー複写機(リコー
製:PRETER550)を用いて5段階評価を行な
う。許容レベルは3以上とする。この場合の評価は、観
察により行ない、許容レベルは、一例として、次のラン
クが設定されている。 ランク5・・・・肉眼にて観察しても殆ど虫喰い部が発
見できない状態 ランク4・・・・肉眼にて観察して虫喰い部と判断する
ことが難しいくらい虫喰い部を辛うじて発見できる状態 ランク3・・・・肉眼にて辛うじて虫喰い部を発見で
き、その虫喰い部が画像品質を損ねない状態 ランク2・・・・肉眼にて虫喰い部を発見でき、その数
が数えられる状態 ランク1・・・・だれが観察しても明らかに虫喰い部を
すぐさま発見できる程度の大きさのものが多数ある状態 なお、このような観察に代えて、画像パターン解析など
を利用して虫喰い版画の評価を行なうことも可能であ
る。
【0049】・スリップ性 虫喰い版画特性の評価に用いたフルカラー複写機によ
り、A3版の記録紙に講師パターンを形成し、ベルトの
幅方向に平行するライン画像をフルカラーモードにて複
写し、Bk、C、M、Yの4色のうちで最も大きなずれ
をもつトナーライン間の間隔をずれ量とする。スリップ
性に関しては、図3に示すように、最も大きなずれ量を
もつトナーライン(便宜上、Xトナー、Yトナーと称し
て説明する。)の先端位置と後端位置とから割出せるト
ナー中心線間の距離(L)をずれ量とする。上記ずれ量
の許容域は0.15mm未満とし、この値以上のものは
不可と判定する。この判定は、同一のベルトを用いて5
0回の繰り返し複写を行ない、色重ね精度が不可となる
発生頻度によりベルトのスリップ性を評価する。
【0050】・クラック、摩耗性 虫喰い版画特性の評価に用いたフルカラー複写機により
1万枚のフルカラー画像形成後、クラックの発生状態を
観察する。また、摩耗性に関しては、中間転写ベルト1
9の重量を基に、摩耗度(%)=(複写前後の重量差/
初期表面層の重量)×100を求め、許容範囲として設
定した50%以下であるかどうかにより評価する。
【0051】・表面性状 表2における比較例7〜10(単層構造ベルト)の表面
観察により、表面尾平滑性を損ねるような、例えば、凹
部(ボイド)の有無を判定する。
【0052】以上が、有機樹脂粒子として、フッ素樹脂
を用いた場合の含有量を決めた根拠であり、この実験か
ら、含有量に関しては、次のことがいえる。第1に、フ
ッ素樹脂粒子は、虫喰い版画特性が許容範囲を満足する
添加量として、10〜50重量%が定められるべきであ
る。第2に、2層構造のベルトである場合、実験1にお
ける添加量全域においてクラックやスリップの発生がみ
られない。第3に、摩耗特性においては、添加量が5〜
50重量%であれば満足できる特性が得られる。
【0053】また、有機樹脂粒子としては、実験1にお
いて示したように、シリコン樹脂粒子を用いることも可
能である。
【0054】中間転写ベルト19の裏面層は、その表面
抵抗率(便宜上、符号ρSと称する)が、1×107〜
1×1012Ω/□に設定されている。上記表面抵抗率
(ρS)を設定する理由は次の通りである。中間転写ベ
ルト19に対する転写構造は、図2に示すように、転写
バイアスローラ20と転写アースローラ38とを組合わ
せたものである。このような構成は、本願出願人の先願
にかかる特開平5ー333717号公報に示されている
ように、転写バイアスローラ20に付与される電流値と
中間転写ベルト19を介して転写アースローラ38に帰
還する電流値とを検知し、その電流値の差が一定とし、
感光対ドラム9に流れる電流を転写領域において安定化
させて転写効率の変化を防止するようになっている。こ
のため、転写バイアスローラ20が、中間転写ベルト1
9を介して直接感光体ドラム9に対向している場合は、
上記したように、表面層の体積抵抗率(ρV)を規定す
ればよいが、図2および図4に示すように、感光体ドラ
ム9に対して中間転写ベルト19によりニップ部が形成
されているような場合には、中間転写ベルト19の裏面
層の表面抵抗率(ρS)によって、転写領域での電位差
が大きく異なることがあり、これが上記した転写チリの
発生原因となる。
【0055】図4において、中間転写ベルト19の裏面
の各位置のうち、中間転写ベルト19のみが感光体ドラ
ム9に対向しているニップ部の裏面に相当する位置をN
とし、転写アースローラ38に当接している箇所に相当
する位置をPとし、転写バイアスローラ20に当接して
いる箇所に相当する位置をQとした場合、図5に示すよ
うに、中間転写べると19の裏面の表面抵抗の大きさに
よって、ニップ部位置(N)での電位が大きく異なる結
果を招くことが実験により明らかになっている。中間転
写ベルト19の裏面における表面抵抗が低い方が、ニッ
プ位置(N)での表面電位が高くなり、結果として、ニ
ップ部位置(N)での電位に差が生じることになる。こ
のため、P−N、N−Q間での電位差は、中間転写ベル
ト19の裏面における表面抵抗が小さい場合、かなり大
きくなり、これによって、各位置間での放電が誘起され
やすくなり、中間転写ベルト19の裏面で、電界の生じ
ている所とそうでない所が発生し、重畳される色のトナ
ーがその電界の影響を受けて飛散しやすくなるので、転
写チリが発生しやすくなる。
【0056】そこで、実験により、上記した表面抵抗率
(ρS)の下限値が割出され、上限値も、表面層の体積
抵抗率と同じ理由により割出される。
【0057】さらに、中間転写ベルト19は、フッ素樹
脂粒子、シリコン樹脂粒子等の有機樹脂粒子の平均粒径
が、0.1〜5μmに設定されている。有機樹脂粒子
は、ベルトの表面エネルギーを低減させることに寄与す
るものである。このため、ベルト表面での摩擦係数低減
にも役立つものであり、これによって、ベルト上に残留
するトナーをクリーニングする際のクリーニング性の善
し悪しが決定され、残留トナーの推積によるフィルミン
グの発生を防止して虫喰い版画の発生頻度を左右するこ
とになる。そこで、本発明者は、このような観点に立
ち、クリーニング性を良好に維持する要因として、ベル
ト表面粗度に影響する樹脂粒子の大きさに着目し、後述
する実験2により、表3に示す結果から粒子の最適粒径
を導き出した。
【0058】(実験2)実験1において用いたベルトに
おいて、表3に示す各種粒径からなるフッ素樹脂粒子お
よびシリコン樹脂粒子を適用して2層構造からなる中間
転写ベルト19を作成する。粒子添加量は、25重量%
とした。
【0059】「評価方法」 ・クリーニング性 クリーニングユニット22内のゴムブレード22ー2を通
過した後の中間転写ベルト19表面でのトナーの残留度
合いを観察し、さらに、その後、白紙を通過させてクリ
ーニング不良による残像の発生程度を評価する。評価ラ
ンクは次の4段階である。 ランク4・・・・ベルト上にトナー残留殆ど無しの状態 ランク3・・・・ベルト上に僅かにトナー残留が観察で
きるものの、残像として現れない状態 ランク2・・・・ベルト上にトナーが残留し、残像とし
て観察できる状態 ランク1・・・・ベルト上にトナーが残留し、かつ残像
発生が顕著であり、白紙通紙後もベルト上にトナーが残
留している状態 ・表面粗さ 表面粗さ計(ホンメルテスターT1000:HOMME
L WERKE社製)を用いて表面粗さ(RZ)を測定
する。
【0060】
【表3】
【0061】
【発明の効果】以上のように、請求項1及至4記載の発
明によれば、表面層にのみ推積抵抗率を1×108〜1
×1014Ω・cmに設定されたフッ素樹脂粒子あるいは
シリコン樹脂粒子等の有機樹脂粒子が含有されているの
で、中間転写体の機械的強度を損うことなく転写効率の
向上および異常画像の発生防止が可能になる。
【0062】請求項5記載の発明によれば、裏面層の表
面抵抗率が1×107〜1×10122Ω/□に規定され
ることにより、中間転写体裏面での転写領域の電位差が
一定化されるので、転写効率の低下や異常画像の発生が
防止できる。。
【0063】請求項6および7記載の発明によれば、有
機樹脂粒子の含有量および粒径により、中間転写体の引
張強度、摩耗強度の低下が阻止され、かつ、表面層での
抵抗分布が均一化されるので、クリーニング性を損わな
いようにすることにより、トナー推積によるフィルミン
グを未然に防止して転写効率の低下や異常画像の発生を
未然に防止することが可能になる。
【0064】請求項8および9記載の発明によれば、中
間転写体の表面層にのみ表面抵抗率を規定した有機樹脂
粒子が含有されているので、中間転写体の駆動時でのス
リップ、クラックの発生および転写領域での電位差の極
大化が防止されるので、画像重合位置のずれを防止して
異常画像の発生が起らない画像形成装置を得ることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写体が用いられる画像形成装置
の一例を示す模式図である。
【図2】図1に示した画像形成装置における感光体・中
間転写ベルト回りの拡大図である。
【図3】本発明による中間転写体でのスリップ特性を得
るための条件を説明するための模式図である。
【図4】本発明による中間転写体と像担持体との転写領
域の状態を説明するための模式図である。
【図5】本発明による中間転写体での裏面層での表面電
位と表面抵抗との関係を説明するための線図である。
【符号の説明】
1 カラー画像読み取り装置(カラースキャナー) 2 カラー画像記録装置(カラープリンター) 9 感光体ドラム 10 感光体クリーニングユニット 19 1次、2次転写工程に用いられる中間転写ベル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に接触して像担持体上に担持され
    ている顕像が1次転写され、1次転写された顕像を転写
    材に2次転写するために用いられる無端状の中間転写体
    において、 上記中間転写体は、体積抵抗率が1×108〜1×10
    14Ω・cmに設定され、かつ、有機樹脂粒子を含有させ
    た表面層を有する複数の層により構成されていることを
    特徴とする中間転写体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の中間転写体において、 上記有機樹脂粒子は、フッ素樹脂粒子が用いられること
    を特徴とする中間転写体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の中間転写体において、 上記有機樹脂粒子は、シリコン樹脂粒子が用いられるこ
    とを特徴とする中間転写体。
  4. 【請求項4】請求項1及至3のうちの一つに記載の中間
    転写体において、 上記中間転写体は、表面層とこれに重合した顕像非転写
    面に相当する裏面層とを有する2層構造であることを特
    徴とする中間転写体。
  5. 【請求項5】請求項4記載の中間転写体において、 上記裏面層は、表面抵抗率が1×107〜1×1012Ω
    /□に設定されていることを特徴とする中間転写体。
  6. 【請求項6】請求項1及至3のうちの一つに記載の中間
    転写体において、 上記表面層を構成する材料中の有機樹脂粒子の含有量
    は、10〜50重量パーセントに設定されていることを
    特徴とする中間転写体。
  7. 【請求項7】請求項1及至3および6のうちの一つに記
    載の中間転写体において、 上記有機樹脂粒子の平均粒径は、0.1〜5μmに設定
    されていることを特徴とする中間転写体。
  8. 【請求項8】請求項1及至7のうちの一つに記載の中間
    転写体を用いる画像形成装置において、 上記中間転写体は、体積抵抗率が1×108〜1×10
    14Ω・cmに設定され、かつ、フッ素樹脂粒子が含有さ
    れた表面層を有する複数層構造であることを特徴とする
    画像形成装置。
  9. 【請求項9】請求項1及至7のうちの一つに記載の中間
    転写体を用いる画像形成装置において、 上記中間転写体は、体積抵抗率が1×108〜1×10
    14Ω・cmに設定され、かつ、シリコン樹脂粒子が含有
    された表面層を有する複数層構造であることを特徴とす
    る画像形成装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6078773A (en) * 1997-02-14 2000-06-20 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and intermediate transfer member
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US6649317B2 (en) 1994-11-07 2003-11-18 Barbara Wagner Energy activated electrographic printing process
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EP1729183A1 (en) 2005-06-01 2006-12-06 Canon Kabushiki Kaisha Transfer belt for an image forming apparatus
JP2012173357A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、及び画像形成方法

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