JPH08202061A - 電子写真感光体及び画像形成方法 - Google Patents
電子写真感光体及び画像形成方法Info
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Abstract
下、転写メモリーなどの生じない電子写真感光体とそれ
を用いた画像形成装置の製造。 【構成】 導電性支持体上に、中間層、感光層を積層し
た電子写真感光体において、該導電性支持体の表面粗さ
が最大高さ(Rmax)あるいは10点平均粗さ(Rz)の少
なくともいずれかが、0.5μm以上4.0μm以下であり、か
つ、該中間層は有機金属化合物とシランカップリング剤
を含有し、平均膜厚Lが下記の条件を満たしている事を
特徴とする電子写真感光体。 0.3〔μm〕+(0.1×R〔μm〕)≦L〔μm〕≦3.0〔μ
m〕+(0.5×R〔μm〕) (ここではRはRmaxあるいはRz、少なくともいずれか
が上式を満たせばよい。)
Description
し、また該電子写真感光体を用いる画像形成方法に関す
るものである。
ては、より高機能のものが要求されている。その一つの
要求は極めて高速でコピーできる複写機である。この機
械に搭載できる感光体としては高感度かつ繰り返し使用
時の安定性に優れたものが要求される。この感光体性能
を得るためには、電荷発生物質(以下CGMと略す)の
性能が優れたものを使用することが極めて重要であり、
これまでアゾ化合物、多環キノン化合物をはじめ多くの
物質が提案されている。中でも近年ペリレン化合物、特
にイミダゾールペリレン化合物が、非常に高感度かつ、
繰り返し使用時の安定性にも優れたものとして注目され
ている。
きな要求は、コンピュータ等の出力装置として、あるい
は種々の画像処理のできる出力装置としてであり、具体
的にはレーザービームプリンター(以下LBPと略
す)、あるいはデジタル複写機がある。これらの機器に
搭載できる感光体としては、半導体レーザー等の長波長
光源に対して充分な感度を持つことが必要である。そこ
で近年、長波長域にも高感度を有するCGMとしてフタ
ロシアニン化合物が注目されている。フタロシアニン化
合物は大きく分けて金属フタロシアニンと無金属フタロ
シアニンがあり、様々な化合物が提案されている。なか
でもチタニルフタロシアニン(以下TiOPcと略す)は、
高感度、高画質が実現できるCGMとして大変注目され
ている。TiOPcは、長波長域、具体的には600nm以上850n
m以下の範囲(以下「長波長域」という言葉は、この波
長域を意味するものとして記載する)において充分な光
感度を持つことから、半導体レーザーをはじめ、この波
長域に主たるエネルギーピークを持つLED、EL(エ
レクトロルミネッセンス)、LCD(液晶シャター)な
どを光源とした画像形成装置用の感光体材料としてきわ
めて好適である。
体レーザーの要求に対してはCGMだけの改良では困難
であり、他の構成要件についても様々な技術検討が要求
されている。
る。
し機械的には接着性の向上、電気的には画像欠陥の抑制
などの目的で設けられる。特にレーザープリンターで用
いられる反転現像プロセスでは白色画面上に黒ポチと呼
ばれる微小な黒点(正転現像の場合にはベタ黒画面に斑
点状の白ヌケ)や転写メモリーなどの画像欠陥が現れる
事が多い。こうした画像欠陥抑制のため、より優れた性
能をもった中間層が望まれている。中間層としては例え
ばこれまで、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂などの樹脂層が挙げられ、最も一般的に用
いられている。
て前記のイミダゾールペリレン化合物やTiOPcとを組合
わせて用いると、高速機に搭載して使用してもコントラ
ストや解像度の優れた画像が得られる。しかしこれは常
温常湿環境で使用した場合であり、かつその優れた性能
も、初期においてしか安定して得られない。高温、高
湿、低温、低湿などの温湿度環境、大量連続コピーなど
の使用環境、などのもとではいくつかの大きな問題を生
じる。
抵抗が下がりバリア性が低下し、さらにイミダゾールペ
リレン化合物やTiOPcは非常に電荷発生能が高いことか
ら、ホールを注入しやすく白ヌケ(あるいは黒ポチ)な
どの画像欠陥が生じやすい。また低温低湿下では、樹脂
層の抵抗が上がりバリア性が高くなることから、感度の
低下、繰り返し使用時の残留電位の増大といった問題が
現れる。特にCGMとしてTiOPcを用いた場合は、TiOPc
が低温低湿下で電荷発生能が劣ることもあり、上記問題
が特に顕著に現れる。
TiOPcと、中間層として樹脂層を組み合わせて用いた場
合には優れた点がある反面、CGMの電荷発生能の高さ
と樹脂層の抵抗の環境変動という二つの要因が相まっ
て、白ヌケ(あるいは黒ポチ)の発生、電位特性の劣化
など大きな問題を生じる。
組み合わせて用いると、上記問題に加えて別の問題も生
じる。TiOPcを用いた感光体を搭載する画像形成装置の
プロセス条件が、LBPやデジタル複写機などで一般的
な反転現像の場合に、転写メモリーが大きく生じてしま
うという問題である。
般に画像部分の感光体表面をレーザー露光し、反転現像
を行う。転写帯電は負帯電感光体の場合、それと逆極の
正帯電で行う。転写時に感光体表面に生じた正電荷によ
り誘起される負電荷は、電荷発生層などの感光層と中間
層である樹脂層の界面付近にあると考えられる。この負
電荷が蓄積されたまま消去されず次の帯電を迎えると、
充分な帯電電位が得られず画像上でカブリを発生すると
いう、いわゆる転写メモリーの問題を生じる。
化合物等を用いた場合に比べ基体からの電子注入が起き
やすく、感光体表面は最初の帯電と逆極帯電をしやす
い。また正帯電により誘起された負電荷は中間層である
樹脂層の存在により消去されにくくなっており、転写メ
モリーの問題も、CGMとしてTiOPcを、中間層として
樹脂層を組み合わせて用いた場合に、特に顕著に生じる
課題であった。
により解決しようという試みもいくつかなされている。
例えば樹脂層に有機または無機の導電性粒子を分散させ
る方法も試みられているが、前記したような電位特性の
課題を改善する効果が不充分であったり、画像欠陥がさ
らに発生しやすくなる、塗布液の分散安定性に劣るな
ど、充分な性能は得られていない。
と金属アルコキシド化合物や有機金属化合物とを混合し
て中間層を形成することが提案されているが、これも電
位特性の改善が不充分である。
含有層とは異なり、樹脂を用いず有機金属化合物やシラ
ンカップリング剤から中間層を形成する技術についても
提案されている。例えば特開昭62-272277号公報におい
て、金属アルコキシド化合物やシランカップリング剤が
用いられている。
58号公報などにおいては、ジルコニウムキレート化合物
とシランカップリング剤の組み合わせで用いられてい
る。
特性をもつものは得られていない。
属化合物やシランカップリング剤から成る中間層を、樹
脂層の中間層と区別するために、セラミック系中間層と
以下呼ぶことにする。本発明はきわめて優れた特性を持
つセラミック系中間層に関するものである。
来公知のセラミック系中間層の特性を評価したところ、
成膜性について問題が生じることが分かった。
的低分子化合物を構成材料とした塗布液から塗布膜を形
成し、それを乾燥硬化して各化合物同士の重合化を起こ
し、最終的にネットワーク構造を持たせ成膜させる。し
かしこのようなセラミック系中間層においては、膜厚が
ある程度以上になるとクラックを生じるなどその成膜性
には不十分な点があった。中間層にクラックを生じる
と、そのクラック部分が白ヌケ(あるいは黒ポチ)の画
像欠陥となり、使用に耐えないものとなる。そのためセ
ラミック系中間層を適用の際には、膜厚をある程度以下
に抑えて、比較的薄膜で使用する必要があった。しかし
このような膜厚で用いると、中間層としてブロックキン
グ性が不十分となり、やはり白ヌケ(あるいは黒ポチ)
等の画像欠陥が生じたり、繰り返し使用した際の暗減衰
の増大や帯電能の低下を生じるなど、画像特性と電位特
性の両立が非常に困難であった。
体における上記の問題を解決することを目的としてなさ
れたものである。
クラックを生じることなく安定した成膜性を示し、その
中間層を用いて広範囲の温湿度条件で繰り返し使用して
も、充分な帯電能と低い残留電位を示すことができ、白
ヌケ(あるいは黒ポチ)等の画像欠陥を生じない、電位
特性、画像特性とも優れた電子写真感光体を安定して提
供することにある。
画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用しても、コ
ントラストと解像度の優れた画像を維持することがで
き、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じ
ず、電位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供
することにある。
光光源が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、
充分な光感度をもつことによりコントラストと解像度の
優れた画像を形成することができ、反転現像を行っても
黒ポチ、転写メモリーによるカブリ、濃度低下などの画
像欠陥を生じず、電位安定性も優れた電子写真感光体を
使用した画像形成方法を提供することにある。
した結果、下記構成の何れかをとることにより本発明の
目的を達成出来ることを見いだした。
層を積層した電子写真感光体において、前記導電性支持
体の表面粗さが最大高さ(Rmax)又は10点平均粗さ
(Rz)が、0.5μm以上4.0μm以下であり、前記中間層
は有機金属化合物とシランカップリング剤との反応生成
物からなり、かつ平均膜厚Lが下記の条件を満たしてい
る事を特徴とする電子写真写真感光体。
m〕≦3.0〔μm〕+(0.5×R〔μm〕) (RはRmax又はRzである。) 〔2〕有機金属化合物が下記一般式(1)で表される化
合物であり、シランカップリング剤が下記一般式(2)
で表される化合物であることを特徴とする〔1〕記載の
電子写真感光体。
ム、チタニウムまたはアルミニウムを表し、Xはアセト
酢酸エステル残基またはβジケトン残基を表し、m,n
は1以上の整数を表す。ただしMがジルコニウムまたは
チタニウムの場合、m+nは4であり、Mがアルミニウ
ムの場合はm+nは3である。式(2)中、Zは加水分
解性基を表し、Aはアルキル基またはアリール基を表
し、Yは−BOOCC(R′)=CH2、−BNHR″または−BNH2を
表す。R′はアルキル基を表し、R″はアルキル基また
はアリール基を表し、Bはアルキレン基または−O−,
−NH−,−NR′−,−CO−を含むアルキレン基を表す。
a,cは1以上、bは0以上の整数を表し、a+b+c
は4である。) 〔3〕感光層がイミダゾールペリレン化合物を含む事を
特徴とする〔1〕又は〔2〕のいずれかに記載の電子写
真感光体。
ン化合物が、Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルの
6.3±0.2°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、27.2±0.2°
にピークを有する結晶型であって12.4±0.2°のピーク
が最大であると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上で
あり、かつ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態
で存在する事を特徴とする電子写真感光体。
含む事を特徴とする〔1〕又は〔2〕のいずれにかに記
載の電子写真感光体。
ニンがCu−Kα線に対するX線回析スペクトルの9.6±0.
2°、11.7±0.2°、15.0±0.2°、24.1±0.2°、27.2±
0.2°にピークを有する結晶型であることを特徴とする
電子写真感光体。
層を積層してなる電子写真感光体において、前記導電性
支持体の表面粗さの最大高さ(Rmax)又は10点平均粗
さ(Rz)から0.5μm以上4.0μm以下であり、前記中間
層は有機金属化合物とシランカップリング剤の反応生成
物からなり、かつ平均膜厚(L)が下記条件をみたして
いる感光体上に600nm以上850nm以下に主たるエネルギー
ピークを有する光源で像様露光し、その後、反転現像す
ることを特徴とする画像形成方法。
m〕≦3.0〔μm〕+(0.5×R〔μm〕) (RはRmax又はRzである。) 〔8〕導電性支持体上に中間層、感光層を積層した電子
写真感光体において、該中間層の有機金属化合物が下記
一般式(1)で現される化合物及びシランカップリング
剤が下記一般式(2)で表される化合物である事を特徴
とする〔7〕記載の画像形成方法。
ム、チタニウムまたはアルミニウムを表し、Xはアセト
酢酸エステル残基またはβジケトン残基を表し、m,n
は1以上の整数を表す。ただしMがジルコニウムまた
は、チタンの場合、m+nは4であり、Mがアルミニウ
ムの場合m+nは3である。式(2)中、Zは加水分解
性基を表し、Aはアルキルまたはアリール基を表し、有
機官能基Yは−BOOCC(R′)=CH2、−BNHR″または−BNH
2を表す。R′はアルキル基を表し、R″はアルキル基
またはアリール基を表し、Bはアルキレン基または−O
−,−NH−,−NR′−,−CO−を含むアルキレン基を表
す。a,cは1以上、bは0以上の整数を表し、a+b
+cは4である。) 本発明者らは、鋭意検討した結果、セラミック系中間層
を用いた上で、その中間層を形成する基体となる導電性
支持体を特定の表面粗さにし、かつ中間層を特定の膜厚
にすることにより、本発明の第1の目的が達成されるこ
とを見いだした。
上に中間層塗布液を塗布し、これを乾燥硬化して中間層
を形成し、その上に感光層が構成される。
は、従来公知のもの、例えばアルミニウム、ステンレス
スチール等の金属基体等、あるいは金属酸化物等の導電
性粉末を樹脂層に分散した導電層などが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
定の表面粗さをもつものが用いられる。
は、特に方法は問わない。
ング、電気メッキなどの化学的方法、蒸着、スパッタリ
ングなどの物理的方法、旋盤加工などの機械的方法など
が例としてあげられる。
に含有する導電性粉末等の構成材料の形状や存在状態の
影響により凹凸を生じ、表面粗さをもつものも本発明の
支持体に含まれる。
字型状、U字型状、鋸刃形状等をはじめ、それ以外の不
規則な形状でもよく、特に限定されるものではない。
れるものではなが、好ましくは、50μm以下、さらに好
ましくは、20μm以下が望ましい。
系の中間層であり、金属アルコキシド化合物や有機金属
化合物の有機金属化合物と、シランカップリング剤を主
成分としたものを、溶媒に溶かし塗布液とする。この液
を塗布、乾燥硬化して形成される。
子化合物を構成材料とすることから、これらを熱硬化に
よって重合化しネットワーク構造化するといっても、膜
厚がある程度以上になるとクラックを生じるなど、その
成膜性には不十分な点があった。このように中間層にク
ラックが生じると、そのクラック部分がひび割れ状の画
像欠陥になり使用に耐えないものとなる。そのためセラ
ミック系中間層の適用の際には、膜厚はある程度以下に
抑えて比較的薄膜で使用する必要があり、そのことによ
ってブロッキング性が不十分となり、白抜け(あるいは
黒ポチ)等の画像欠陥や、繰り返し使用した際の暗減衰
の増大や帯電能の低下を生じるなど画像特性、電位特性
上の問題を引き起こすことが多かった。
充分な膜厚で形成してもクラックを生じないよう、特性
が改善できないか種々の検討を行った。その結果、導電
性支持体を粗面化することにより、クラックの発生を抑
制できることを見いだした。そして支持体の表面粗さと
セラミック系中間層の膜厚を種々変えてクラックの発生
状況、感光体としての電位特性、画像特性等を評価した
ところ、導電性支持体の表面粗さが最大高さ(Rmax)
あるいは10点平均粗さ(Rz)の少なくともいずれか
が、0.5μm以上4.0μm以下の範囲に入っており、かつ、
該中間層の平均膜厚Lが0.3〔μm〕+(0.1×R〔μm〕)
≦L〔μm〕≦3.0〔μm〕+(0.5×R〔μm〕)(ここで
RはRmaxあるいはRz、少なくともいずれかについて上
式を満たせばよい。)の条件を満たしている場合に、良
好な各特性が得られることが分かった。以下に上記範囲
に限定された根拠について考察する。
材料同士が重合したり、揮発成分が揮発したりで、中間
層膜が収縮し内部応力が生じ、これが中間層構成材料同
士の結合力を越えた場合に、クラックを生じてしまうと
考えられる。導電性支持体を粗面化したことによりこの
クラックを抑制できるメカニズムについては明確に分か
っていないが、粗面化により中間層膜の膜厚に不均一さ
が生じ、その結果、熱硬化時に生じる膜内の内部応力の
分布等に乱れが生じ、結果的にはクラックとして顕在化
するような大きな内部応力を低減できたのではないかと
推測している。
(RzあるいはRmax)がある程度で効果が顕著になるこ
とが、検討により分かった。例えば、支持体が平滑面で
Rがほぼ0μmだとすると中間層の膜厚は構成材料の種
類によっては、0.5μm程度でクラックを生じる。
グ性を得ることにより白抜け(あるいは黒ポチ)等の画
像欠陥の発生、暗減衰の増大、帯電能の低下などを抑制
するために、ある程度以上必要であり、これを検討した
ところ少なくとも0.3μm以上にすることが望ましいこと
が分かった。
合は、クラック抑制とブロッキング性を両立できる。中
間層の膜厚域は0.3から0.5μmといったように大変狭か
ったり、あるいは両立点のないものもある。
を形成したとしても、感光体を画像形成装置に搭載し
て、長時間連続使用や、累積して多くの枚数コピーを重
ねた場合に、中間層のブロッキング性も初期に比べおと
ろえていくことから、微小画像欠陥の発生、帯電性の低
下、といった形で、初期に満たしていた特性も損なわれ
ることが多い。
層を用いようとしても、極めてラチチュートの狭い設計
を余儀なくされることが分かった。ところが支持体表面
を粗すことにより、つまりR(RzあるいはRmax)を大
きくすることにより上記に推測したような要因のため
か、中間層をある程度厚くしても、クラックを生じにく
くなり、中間層の形成をブロッキング性がぎりぎり得ら
れる膜厚値近傍で行う必要がなくなる。従って、クラッ
ク抑制とブロッキング性を、両立できる中間層膜厚の選
択幅は広くなり、安定して優れた性能の感光体の形成が
可能となったと推測される。
5μm程度で急激に向上し、それ以上のRの値の領域でも
Rの値による依存性はやや小さくなるものの、さらに高
いレベルへと向上していく。ただし、Rが4.0μmをこえ
たあたりから、基体の洗浄が不十分になることにより、
あるいは、機能分離型で負帯電型の感光体の場合は、中
間層の上に形成する電荷発生層(以下CGLと略す)が
中間層の凹凸により均一な薄膜として形成しづらくな
り、画像すじを生じ安くなるなどの問題がおこる。従っ
て、Rは、0.5μm以上4.0μm以下が好ましい。
いて測定したデータによるとほぼ同等の値か、若干Rma
xの方が大きい値となることもあった。ただし、本発明
の支持体の表面粗さの適正領域として定める場合、いず
れの項目で規定しても、ほぼ同等の値となる。本発明で
はRとしてRzあるいはRmaxのいずれか任意のものを使
用しても大きな問題にはならない。
本発明で測定した種々の支持体のデータでは、R(Rz
あるいはRmax)の1/5〜1/10程度の値になることが多か
った。従って、本発明で好適とした0.5〔μm〕≦R〔μ
m〕≦4.0〔μm〕という範囲は、Raとしては、0.05〔μ
m〕≦Ra〔μm〕≦0.80〔μm〕にほぼ相当する。
の範囲においては、種々の条件の感光体を形成して検討
したところ、クラックを生じずに形成可能な中間層の膜
厚上限の値は、 3.0〔μm〕+(0.5×R〔μm〕) であり、また画像欠陥を生じないだけのブロッキング性
を得られる膜厚下限の値は 0.3〔μm〕+(0.1×R〔μm〕) であることが分かった。
が最大高さ(Rmax)あるいは10点平均粗さ(Rz)の少
なくともいずれかを、0.5μm以上4.0μm以下の範囲で粗
面化することにより、良好な特性を得られるセラミック
系中間層の膜厚Lの領域を0.3〔μm〕+(0.1×R〔μ
m〕)≦L〔μm〕≦3.0〔μm〕+(0.5×R〔μm〕)(こ
こでRはRmaxあるいはRz、少なくともいずれかが上式
を満たせばよい。)と、平滑な(Rがほぼ0μmの)導
電性支持体を用いた場合に比べ著しく大きくすることが
できることが分かった。
よるセラミック系中間層のクラック制御能の著しい効果
と、セラミック系中間層の膜厚の選択手段領域の上限と
下限を支持体の表面粗さの関係式として見いだした。こ
れにより充分な成膜性と、電位、画像特性の両立を得る
ためのセラミック系中間膜厚の選択の指針を得たもので
ある。
うなセラミック系中間層の構成材料の最適化についても
検討し、その適正条件を見いだした。この構成材料の最
適化について、以下に詳しく述べる。
く、有機金属化合物とシランカップリング剤の反応生成
物からなるが、100%液反応生成物であることが最も好
ましいか、例えば、前記反応生成物の原料その他の成分
を含む場合も本発明において好ましく採用されるもので
ある。
る有機金属化合物にはアルコキシ基と少なくとも一つの
キレート基を有するものが、より好ましいことが分かっ
た。テトラアルコキシチタンなど、アルコキシ基のみか
らなる金属アルコキシドを用いて感光体を形成しても、
白ヌケ(あるいは黒ポチ)などの画像欠陥を生じやすい
傾向がある。従って少なくとも一つのキレート形成基を
もつことがより好ましいことが分かった。従来知られて
いたキレート基としては以下の物がある。(特開平4-24
7461号) (1)アセチルアセトン、2,4-ヘプタンジオンなどのβ
-ジケトン (2)アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸プロピル、アセト酢酸ブチルなどのケトエステル (3)乳酸、サリチル酸、リンゴ酸などのヒドロキシカ
ルボン酸 (4)乳酸メチル、乳酸エチル、サリチル酸エチル、リ
ンゴ酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル (5)オクタンジオール、ヘキサンジオールなどのグリ
コール (6)4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケト
アルコール (7)トリエタノールアミンなどのアミノアルコール これらについて本発明者等が種々検討した結果、(3)
〜(7)に比して(1)のβ-ジケトン、(2)のうち
のアセト酢酸エステルが、電位特性、成膜性、感光層と
の接着性、画像特性、塗布液のポットライフ、などすべ
ての特性においてより良好な特性を満たすことが分かっ
た。
ついても、適正な範囲があることも検討の結果分かっ
た。有機金属化合物がアルコキシ基を持たずキレート基
しか持たない場合、残留電位が大きめになってしまうた
め、少なくともアルコキシ基を含むことが好ましく、出
来れば化合物中のキレート基の数がアルコキシ基の数と
同じか、それ以下であることが特に好ましい。そうする
ことにより、残留電位を特に小さく抑えることができ
る。
ては、ジルコニウム、チタニウムとアルミニウムが特に
好ましい。その他の金属については、汎用性が低く化合
物としての製法の確立が不充分であったり、コストが高
くなったり、電位特性、画像特性が不充分だったりと、
実用上問題な点を含む。
アルミニウムのなかでも、ジルコニウムは塗布液を調液
後時間が経つと析出物を生じやすいなど、実用上不都合
な点もある。それに対し、チタニウム、アルミニウムは
塗布液の安定性にも優れており、この点で特に好ましい
ものと言える。
好ましい化合物のうち、アセト酢酸エステルキレート基
を持つチタンキレート化合物としては、 ジイソプロポキシチタニウムビス(メチルアセトアセテ
ート) ジイソプロポキシチタニウムビス(エチルアセトアセテ
ート)シ゛イソフ゜ロホ゜キシチタニウムヒ゛ス (プロピルアセトアセテート) ジイソプロポキシチタニウムビス(ブチルアセトアセテ
ート) ジブトキシチタニウムビス(メチルアセトアセテート) ジブトキシチタニウムビス(エチルアセトアセテート) トリイソプロポキシチタニウム(メチルアセトアセテー
ト) トリイソプロポキシチタニウム(エチルアセトアセテー
ト) トリブトキシチタニウム(メチルアセトアセテート) トリブトキシチタニウム(エチルアセトアセテート) イソプロポキシチタニウムトリ(メチルアセトアセテー
ト) イソプロポキシチタニウムトリ(エチルアセトアセテー
ト) イソブトキシチタニウムトリ(メチルアセトアセテート) イソブトキシチタニウムトリ(エチルアセトアセテート) β-ジケトンキレート基を持つチタンキレート化合物と
しては、 ジイソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセトネー
ト) ジイソプロポキシチタニウムビス(2,4-ヘプタンジオネ
ート) ジブトキシチタニウムビス(アセチルアセトネート) ジブトキシチタニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート) トリイソプロポキシチタニウム(アセチルアセトネート) トリイソプロポキシチタニウム(2,4-ヘプタンジオネー
ト) トリブトキシチタニウム(アセチルアセトネート) トリブトキシチタニウム(2,4-ヘプタンジオネート) イソプロポキシチタニウムトリ(アセチルアセトネート) イソプロポキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネー
ト) イソブトキシチタニウムトリ(アセチルアセトネート) イソブトキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネート) アセト酢酸エステルキレート基を持つアルミニウムキレ
ート化合物としては、 ジイソプロポキシアルミニウム(メチルアセトアセテー
ト) ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテー
ト) ジイソプロポキシアルミニウム(プロピルアセトアセテ
ート)シ゛イソフ゜ロホ゜キシアルミニウム (ブチルアセトアセテート) ジブトキシアルミニウム(メチルアセトアセテート) ジブトキシアルミニウム(エチルアセトアセテート) イソプロポキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテ
ート) イソプロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテ
ート) イソブトキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテー
ト) イソブトキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテー
ト) β-ジケトンキレート基を持つアルミニウムキレート化
合物としては、 ジイソプロポキシアルミニウム(アセチルアセトネート) ジイソプロポキシアルミニウム(2,4-ヘプタンジオネー
ト) ジブトキシアルミウム(アセチルアセトネート) ジブトキシアルミウム(2,4-ヘプタンジオネート) イソプロポキシアルミニウムビス(アセチルアセトネー
ト) イソプロポキシアルミニウムビス(2,4-ヘプタンジオネ
ート) イソブトキシアルミニウムビス(アセチルアセトネート) イソブトキシアルミニウムビス(2,4-ヘプタンジオネー
ト) などがあげられるがこれらに限定されるものではない。
に次いで好ましいジルコニウム系化合物としては、下記
のものがある。
つジルコニウムキレート化合物としては、 ジイソプロポキシジルコニウムビス(メチルアセトアセ
テート) ジイソプロポキシジルコニウムビス(エチルアセトアセ
テート) ジイソプロポキシジルコニウムビス(プロピルアセトア
セテート) ジイソプロポキシジルコニウムビス(ブチルアセトアセ
テート) ジブトキシジルコニウムビス(メチルアセトアセテート) ジブトキシジルコニウムビス(エチルアセトアセテート)トリイソフ゜ロホ゜キシシ゛ルコニウム (メチルアセトアセテート) トリイソプロポキシジルコニウム(エチルアセトアセテ
ート) トリブトキシジルコニウム(メチルアセトアセテート) トリブトキシジルコニウム(エチルアセトアセテート) イソプロポキシジルコニウムトリ(メチルアセトアセテ
ート) イソプロポキシジルコニウムトリ(エチルアセトアセテ
ート) イソブトキシジルコニウムトリ(メチルアセトアセテー
ト) イソブトキシジルコニウムトリ(エチルアセトアセテー
ト) β-ジケトンキレート基を持つジルコニウムキレート化
合物としては、 ジイソプロポキシジルコニウムビス(アセチルアセトネ
ート) ジイソプロポキシジルコニウムビス(2,4-ヘプタンジオ
ネート) ジブトキシジルコニウムビス(アセチルアセトネート) ジブトキシジルコニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート) トリイソプロポキシジルコニウム(アセチルアセトネー
ト) トリイソプロポキシジルコニウム(2,4-ヘプタンジオネ
ート) トリブトキシジルコニウム(アセチルアセトネート) トリブトキシジルコニウム(2,4-ヘプタンジオネート) イソプロポキシジルコニウムトリ(アセチルアセトネー
ト) イソプロポキシジルコニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネ
ート) イソブトキシジルコニウムトリ(アセチルアセトネート) イソブトキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネート) などがあげられるがこれられ限定されるものではない。
いレベルで達することができるものということであげた
ものであり、これ以外の化合物でも本発明の目的を達す
るものは多く存在する。
るシランカップリング剤は式(2)に示すものである。
アルコキシ基、またはアミノ基) A : アルキル基、あるいは、アリール基 Y : 有機官能基 a,b,c:a,cは1以上、bは0以上の整数で a
+b+c=4で示される化合物である。cは1,aは2
以上が好ましい。
Zとしてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基、Aとしては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ある
いはフェニル基などのアリール基があげられ、有機官能
基Yの末端基として以下のものが挙げられている。
ング剤の有機官能基Yの末端基が、メタクリロキシ基又
はアミノ基のものを選択することにより、成膜性、画像
特性、電位特性とも稀に優れた性能が得られることが分
かった。
表されるものでありR′はアルキル基である。好ましく
はC3以下のアルキル基である。これらメタクリロキシ
基を有するシランカップリング剤の具体的には例えば以
下のものがある。
キシシラン γメチルメタクリロキシプロピルトリエトキシシラン γエチルメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン γメチルメタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン γメチルメタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン などがあげられるがこれらに限定されるものではない。
ップリング剤によって成膜性、画像特性とも優れた中間
層を得ることができた。この末端メタクリロキシ基を有
するシランカップリング剤で特筆すべきものは電位の安
定性である。繰り返し使用時においても残留電位の上昇
の少ない、非常に安定した性能の中間層を得ることがで
きた。
性能を示すものは有機官能基Yの末端がメタアクリロキ
シ基を有する又はアミノ基、即ち−NH2または−NHR″構
造を持つものである。R″はアルキル基またはアリール
基、好ましくはC6以下のアルキル基またはC8以下のア
リール基を表す。
ング剤は、この構造を末端に持たない他のシランカップ
リング剤に比べて反応性が高く、中間層膜の形成時に1
8金属化合物等との重合によるネットワーク構造化が進
みやすいことが本発明者等の検討により分かった。この
高い反応性が画像欠陥、具体的には白ヌケ(あるいは黒
ポチ)の抑制に大きく寄与し、この点で、他の多くのシ
ランカップリング剤に比べ、優れた性能を得るに至った
のではないかと推定される。
るいは2級のアミノ基の反応性は高く、特に1級のアミ
ノ基−NH2は非常に高い反応性を示し、画像欠陥の抑制
能に優れている。
は、具体的に例えば、 γ-アミノプロピル基 β-アミノエチル基 γ-アミノブチル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては、 γ-アミノプロピルトリメトキシシラン γ-アミノプロピルトリエトキシシラン γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン β-アミノエチルトリメトキシシラン γ-アミノブチルトリメトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
ノ基以外は特に限定されるものではない。上記に例示し
たようなアルキレン基−(CH2)n−のみのもの他、−(C
H2)m−NH−(CH2)n−,−(CH2)n−NH−CO−などアミノ
基、カルボニル基あるいは酸素原子など別種の構造単位
を含むものなどでもよい。m,nは10以下の整数が好ま
しい。
例えば N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピル基 N-β(アミノプロピル)γ-アミノプロピル基 N-β(アミノエチル)γ-アミノブチル基 γ-ウレイドプロピル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては、 N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシ
ラン N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン N-β(アミノプロピル)γ-アミノプロピルメトリメトキ
シシラン N-β(アミノエチル)γ-アミノブチルトリメトキシシラ
ン γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
てくり返し使用する場合には、脂肪族炭化水素鎖−(C
H2)n−のみからなるものの方が、より感度の高い残留電
位の上昇などの小さい、優れた電位性能が得られること
も、本発明者等の検討により分かった。
族の炭化水素基としては、 メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアル
キル基 ビニル基、アリル基など、不飽和脂肪族炭化水素の残基 フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などの
アリール基 などが例としてあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。また、これらが何れかの置換基で置換された
ものでもよい。
ては、具体的に 例えば N-メチル-γ-アミノプロピル基 N-エチル-γ-アミノプロピル基 N-ビニル-γ-アミノプロピル基 N-アリル-γ-アミノプロピル基 N-フェニル-γ-アミノプロピル基 N-トリル-γ-アミノプロピル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては N-メチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-エチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-ビニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-アリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-トリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
高いレベルで達することができるものということであげ
たものであり、これ以外の化合物でも本発明の目的を達
するものは多く存在する。
化合物、シランカップリング剤をそれぞれ少なくとも1
種含み、必要に応じては上記のもののみの中から、ある
いは上記以外のものも含み、2種以上混合して用いるこ
とができる。
物を必要量だけ含有することもできる。
達成するに充分な、優れた中間層を得ることができた。
い高速の画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用し
ても、コントラストと解像度の優れた画像を維持する」
ことのためには、非常に高感度であり、かつ繰り返し使
用時の性能安定性に優れたCGMが必要である。本発明
者等の今日までの検討の結果、イミダゾールペリレン化
合物が高感度、高解像度の点で最も好ましいCGMとし
て挙げられる。
構造式のいずれかの構造をとるものである。
ては、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトル(ブラッグ
角2θ)の6.3±0.2°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、2
7.1±0.2°にピークを有する結晶型であって、12.4±0.
2°のピーク強度が最大であると同時に同ピークの半値
幅が0.65°以上であり、かつ11.5±0.2°に明瞭なピー
クを示さない状態で存在するものが、特に好ましい。
(図6参照) CGMのキャリア発生能は、CGMの分子構造に依存す
るばかりではなく、それらの分子の集合形態、例えば結
晶構造などに大きく依存する。上記X線回折スペクトル
が得られるような結晶構造のものが、イミダゾールペリ
レン化合物のなかでもキャリア発生能が高く優れた性能
を示すものとして、本発明者らの最適化の検討のなかで
見いだされた。
いては、a、γ、ε、ρ型などがあり、上記結晶型はρ
型結晶に基づき、これを有機溶媒中に分散微粒化するこ
とにより得られる。この分散微粒化の方法としては、例
えば、昇華精製したイミダゾール化合物を硫酸を用いて
アシッドペースト処理(アモルファス化あるいは低結晶
化)し、これを親和性の高い有機溶媒中でポリマーバイ
ンダーを介在させながら穏やかに分散することによって
結晶成長させる、といった方法が挙げられる。この方法
においては均一な微粒化が達成され、また機械的衝撃が
小さいために結晶欠陥の導入による特性低下が避けられ
る。
が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、充分な
光感度をもつ」ことのためには、CGMが長波長領域で
も充分な分光感度をもつことにより、微少な露光量の差
にも対応して忠実に電荷を発生することが必要である。
このことにより、コントラストや解像度の優れた画像を
形成することができる。このような諸特性を考えあわせ
て、CGMとしてはチタニルフタロシアニン(TiOPcと
略することがある)が最も好適である。
ものである。
素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を
表し、n,m,l及びkはそれぞれ0〜4の整数を表
す。
原子であるものが好ましい。
るX線回折スペクトル(ブラッグ角2θ)の9.5±0.2
°、9.7±0.2°、11.7±0.2°、15.0±0.2°、23.5±0.
2°、24.1±0.2°、及び27.3±0.2°にピークを有する
結晶型であるものが、特に好ましい。
があり、上記結晶型はY型TiOPcであり、他の結晶型に
比べ非常に高い電荷発生能を示し、その優れた性能から
特に好ましいものとして挙げられる。
やチタニルフタロシアニンを含む感光体はその優れた電
荷発生能よりそれらを含む感光体は線速の速い高速の複
写機や半導体レーザーに搭載した場合でもコントラスト
や解像度については申し分のない特性を示す。
などの微小画像欠陥や転写メモリー(転写による帯状の
カブリ)やカブリなど、画像に関する問題が従来の特に
樹脂系の中間層を用いる場合には解決していなかった。
て電子写真の原理から考えると次のようになる。電子写
真の原理はコロナ放電などの手段で表面を負に帯電させ
られた有機感光体に光があたるとホールとエレクトロン
が生成し、生成したホールが表面の負電荷を消去して表
面に光照射量に応じた静電潜像ができる事にある。その
ため光照射以外での導電性支持体からのホールの注入が
あると同様に負に帯電した感光体表面の電位を下げ、そ
れが画像欠陥やカブリとなってしまう。
ロシアニンのような高感度なCGMは導電性支持体の欠
陥や汚れなどからホールが注入しやすく、画像欠陥とな
る(通常現像では白ヌケ、反転現像で黒ポチ)。特に反
転現像では白地に黒点となるため、欠陥の影響が大き
い。それを防ぐためにホールの注入をブロッキングする
均一な膜が中間層の必須な要件の一つと成っている。樹
脂層の中間層を用いた場合は、この様な欠陥を、抑制す
る機能が不充分である。また、セラミック系中間層につ
いても比較的薄膜で形成して用いた場合はホールの注入
のブロッキング性が不充分であり、ある程度の厚膜で用
いることが必要である、しかし、セラミック系中間層を
厚膜化することにより、クラックが生じやすくなり、白
ヌケ、黒ポチなどが、逆により生じやすくなる場合が多
く、適正点を見いだすことが難しかった。本発明者等
は、この問題を支持体表面の形状、具体的には、表面粗
さと、中間層の膜厚の組み合せを適正範囲となるよう制
御することにより、この問題を解決できることを、見い
出した。また、さらに中間層の構成材料を最適化するこ
とにより、特に優れた性能を引き出せることも見い出し
た。
転現像特有の現象として前回紙面の無かった部分に生じ
る帯状のカブリ(転写跡カブリ=転写メモリー)があ
る。これは転写工程に原因がある。転写工程とはトナー
が感光体の静電潜像上に乗ったトナーを紙の上に転写さ
せる工程であり、通常はコロナ放電を紙の裏側から行う
事を言う。この際、どうしても紙面以外の感光体部分に
も転写のためのコロナ電荷が一部直接浴びられることに
なる。
では帯電と同極性の転写電荷を浴びせるので問題は起き
ない。しかし反転現像では負帯電感光体の場合、それと
逆極の正帯電で転写を行うため、感光体表面に直接コロ
ナ放電が浴びせられると、その部分に生じた正電荷によ
り感光体内部に負電荷が誘起される。(負電荷が蓄積さ
れる場所は電荷発生層と中間層の界面付近にあると考え
られる)この負電荷が消去されずに次の帯電(負帯電)
を抑えると、その部分(前回の転写で紙が無かった部
分)に充分な帯電電位が得られず、それが画像上に帯状
のカブリとなって現れる。これを防ぐには中間層がホー
ルをブロックすると共にエレクトロンを速やかにリーク
する性質を有することが必要である。即ちチタニルフタ
ロシアニンのような高感度な素材をもって反転現像を行
うレーザープリンター用の感光体においては中間層はホ
ールに対しては絶縁性であり、エレクトロンに対しては
導電性の性質、つまりN型半導体としての性質が要求さ
れる。この様な性質は樹脂系中間層では難しく、一般に
良く使われるポリアミド樹脂でも転写跡カブりが押さえ
られてはいない。
も優れ、特に、本発明中で最適なものとして記載してい
る種類のものは、より優れた性能を示すものである、本
発明は、支持体の表面粗さという点に注目し、安定した
成膜性を、実現することによりこの優れた性能を有する
セラミック系中間層を、上記の問題を高いレベルで解決
できる中間層として実用化することに成功した。
まり有機金属化合物とシランカップリング剤を溶剤に溶
かした溶液(前記で塗布液と呼んでいたもの)を導電性
支持体上に塗布し、乾燥硬化して形成される。該溶剤と
しては、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、トルエン等の芳香族
炭化水素類、酢酸エチル、セルソルブアセテート等のエ
ステル類等が挙げられるが、これらに限られるわけでは
ない。またこれらは単独、あるいは混合して用いられ
る。また必要に応じて水を混合してもよい。
ング法、スプレーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
〜250℃、好ましくは90〜200℃が、乾燥時間としては5
分〜5時間、好ましくは20分〜2時間の時間で、送風乾
燥、あるいは静止乾燥により行うことができる。
光層は、単層構造でも積層構造でもよい。
送物質に分散させた感光層等を挙げることができる。
層とに機能分離されたものが挙げられる。導電性支持体
上における電荷発生層と電荷輸送層との積層順序はいず
れが先であってもよい。ただし本発明の各目的をより高
いレベルで達成するためには、今日においてより高感度
で電位安定性に優れたものが形成可能なことから、電荷
発生層の上に電荷輸送層が積層された負帯電型のものが
好ましい。
必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成され
る。CGMとしては、例えばセレン及びセレン合金、Cd
S,CdSe、CdSSe,ZnO及びZnS等の無機光導電体、金属ま
たは無金属フタロシアニン化合物、ビスアゾ化合物、ト
リスアゾ化合物等のアゾ化合物、スクエアリウム化合
物、アズレニウム化合物、ペリレン系化合物、インジコ
化合物、キナクリドン化合物、多環キノン系化合物、シ
アニン色素、キサンテン染料、ポリ-N-ビニルカルバゾ
ールとトリニトロフルオレノンなどからなる電荷移動錯
体等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
またこれらは必要に応じて二種以上混合して用いてもよ
い。ただし本発明の目的を最も高いレベルで達成するた
めには、前記したように、ペリレン化合物の一種、イミ
ダゾールペリレン化合物や金属フタロシアニン化合物の
一種、チタニルフタロシアニン(TiOPc)が好ましい。特
に第2の目的に対してはイミダゾールペリレン化合物が
第3の目的に対してはTiOPcが、特に好ましいCGMで
ある。
樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、並び
にこれら樹脂の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重
合体樹脂、例えば塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹
脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体樹
脂、また高分子有機半導体、例えばポリ-N-ビニルカル
バゾール、等が挙げられるがこれらに限定されるわけで
はない。上記のうちCGMとしてイミダゾールペリレン
化合物を用いた場合に好ましいバインダーとしては、ポ
リビニルブチラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ま
しいバインダーとしては、シリコン樹脂及びポリビニル
ブチラール樹脂、あるいは両方を混合したものなどが挙
げられる。
単独で、あるいはバインダー樹脂とともに構成される。
CTMとしては、例えばカルバゾール誘導体、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導
体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン
誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘
導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、
ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘
導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、
ベンジジン誘導体、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリ-
1-ビニルピレン、ポリ-9-ビニルアントラセン等が挙げ
られるがこれらに限定されるわけではない。またこれら
は単独でも、二種以上の混合で用いてもよい。
樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、
スチレン-アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル樹脂、スチレン-メタクリル酸エステル
共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわ
けではない。
くするために、あるいは耐久性を向上させるために、感
光体の各層いずれにでも従来公知の酸化防止剤、紫外線
吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境
依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用い
ることができる。
光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよい。
中間層を含む感光体はプリンター、デジタルコピアなど
反転現像プロセスを含む画像形成方法において特にその
効果を発揮する。
該画像形成方法を採用したデジタルコピアの例をあげ、
本プロセスを説明する。
取り部2において、原稿に照射光源からの光をあてた反
射光を色分解してCCDで結像する。このCCDで受け
た光情報を電気信号に変え、この画像データが画像書き
込み部3に送られる。
ユニット4でコロナ放電により均一に帯電され、続いて
画像書き込み部3のレーザー光源から像露光が感光体ド
ラム1上に照射される。そして次の現像ユニット5で反
転現像され、露光部にトナー像が形成される。本例のよ
うにカラー画像形成装置の場合は、画像読み取り時に色
分解された各分解色ごとに、帯電、レーザー露光による
画像書き込みとそれに対応するカラートナーが現像され
る、というプロセスが繰り返され、イエロー、マゼン
タ、シアン、黒トナーの4色トナー像が、感光体上に形
成される。
に転写される。記録紙は分離極7により、感光体ドラム
から分離され、定着器8で定着される。一方感光体ドラ
ムは、クリーニング装置9により清掃される。
が、場合によっては2色など他の数の複数色でのトナー
像、あるいは単色トナー像を形成してもよい。
写方法も異なるものであってもよい。
をROM,フロッピーディスク等の画像メモリに記憶さ
せ、必要に応じて画像メモリ内の情報を取り出して、画
像形成部に出力させることができる。従って本例のよう
に画像読み取り部を持たず、コンピュータ等からの情報
をメモリに記憶させ画像形成部へ出力させる装置も、本
発明の画像形成プロセスに含まれる。これらの最も一般
的なものとして、LEDプリンターやLBP(レーザー
ビームプリンター)がある。
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
4〜7に構造式を示した。
布液を調製した。調製当日に、この塗布液を、表1にあ
る種々の表面粗さをもったアルミニウム基体上に浸漬塗
布法で塗布し、100℃で30分間乾燥した、その際、中間
層の膜厚が、表1にある種々の膜厚になるよう形成し
た。
水準、中間層の膜厚が9水準、これらをそれぞれ組み合
せた計72種類の条件でアルミ基体上に中間層を形成し
た。
漬塗布して、膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した。
の塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、
膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
を形成し、これを評価結果と共に後記表2に示す。
に示すごとく、作製例1と同様72種類の条件で、作製例
3〜14については表4に示すごとく、アルミニウム基体
の表面粗さと、中間層の膜厚の組み合せについて表1の
◎部分(Rmax=1.0μm(Rz=0.9μm)中間層膜厚1.0
μmと、Rmax=3.0μm、Rz=2.9μmで中間層膜厚3.0μ
m、各々作製条件−1,−2とする)の2種類のみの条
件で、アルミニウム基体上に中間層を形成した。
塗布液の有機金属化合物(A3)、シランカップリング
剤(B1)の7組み合せを、表4の作製例2〜14にある
よう変更した他は作製例1と同様にして、感光体を作製
した。
えた他、作製例1と同様にして感光体を作製した。
浄した。加熱乾燥して下記「化6」に示すC2の(1)
と(2)の混合物としてイミダゾールペリレン化合物5
1.1gを得た。尚、合成品のX線回折スペクトルを図3
に示した。
リレン化合物は5×10-4〜5×10-3torrの圧力下におい
て500℃の加熱条件下で昇華精製を行った。揮発性の不
純物はシャッターを用いて除去した。得られた精製結晶
はもう一度同様の昇華処理を行って更に高純度化した。
このようにして2回の昇華操作を経たものを昇華品と呼
び、そのX線回折スペクトルを図4に示した。
ペリレン化合物の昇華品20gを600mlの濃硫酸に溶解し
た液をグラスフィルターで濾過した後、1200mlの純水中
に滴下して析出させた。これを濾取し純水で充分に洗浄
してから乾燥させた。こうして得られたものをAP品
(アシッドペースト処理品)と呼び、そのX線回折スペ
クトルを図5に示した。
えた他は作製例1と同様にして感光体を作製した。100
gのC3と50gポリビニルブチラール樹脂(エスレック
BM−S積水化学)とメチルエチルケトン2000mlを混合
しサンドミルで10時間分散し中間層の上に浸漬塗布して
厚さ0.8μの電荷発生層を形成した。
他は、作製例1と同様にして感光体を作製した。
ル2000mlに溶解しアルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗
布し室温で乾燥して中間層を作った。
において中間層を塗布し、乾燥した際に目視でクラック
発生の様子を観察した。
機C Konica U-BIX4045(コニカ(株)社製)に搭載し実
写テストを行い、画像特性について評価した、画像特性
については、次の2つの項目について評価した。
ヌケによるベタ黒画像の不均一性。
のスジ状に生じる濃度ムラ。
くい、微小に発生しているものも含む)や、中間層の膜
厚が薄いことによるブロッキング性不足等に起因し、高
温高湿環境下で最も発生しやすい。
厚ムラに起因するものである。評価は,共30℃、相
対湿度80%(高温高湿)で行った。評価結果の判定は、
以下の3レベルに区分して行った。
て、画像を1cm2角の領域に細分した場合に直径0.3mm以
上の白ヌケ部が1個以上発生している領域が、 ×は、10%以上の割合で △は、1〜10%の割合で ○は、1%以下の割合で(ほとんど発生なし) ある場合、というように区分した。
残存部)に起因するハーフトーン画像上のスジ状の濃度
のムラが、 ×は、はっきりと目視確認できる場合 △は、軽微だが、目視確認できる場合 ○は、全く、目視確認できない場合 というように、区分した。
生度合も上記の画像評価の項目と同様、目視で確認で
きるかどうかで判定した。
間層膜厚(L)の各組み合せの画像特性のレベルを○〜
×でプロットし、良好な特性の得られる適正使用領域
を、それぞれ図7,8に示した。
だった項目(適正使用領域となり得なかった主要因)の
レベルを示した。
ル)が得られたRmaxとLの組み合せの領域を、破線で
囲った。
った要因についても、各領域ごとに記載した。
て、〔評価1〕と同様に、クラック発生の様子と、画像
特性について評価した。
レベルのなかでも、感光ドラム1周分の画像において、
白ヌケ部の欠陥が生じている領域が全くない場合を特に
優れた特性として◎レベルで区分する。
て、合わせて評価した。
(低温低湿)である。
表面電位 残留電位Vr:光除電後の表面電位 また、作製例3〜16については、感光体の作製条件とし
ては、 1)Rmax=1.0μm,膜厚L=1.0μm 2)Rmax=3.0μm, 〃 =3.0μm の2種類のみで行ったが、作製例1〜2については、そ
れ以外の組み合せについても、行っている。
も、上記の2種類の作製条件についてのみ、評価を行っ
た。
した他は、作製例1と同様にして感光体を作製した。
層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸
漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成し
た。
ムで洗浄、2%の塩酸水溶液で洗浄、水洗、メタノール
洗浄して、乾燥の後、25.5g(88.5%)のチタニルフタ
ロシアニン(C4)を得た。
100倍量の水にあけて析出させて、濾取した後に、ウエ
ットケーキを1,2-ジクロルエタンにて50℃で10時間加熱
して図2に示すX線回折スペクトルをもつ結晶型の物を
得た。
のに変更した他は作製例18と同様にして感光体を作製し
た。
て、〔評価1〕と同様にクラックの発生の様子を評価し
た、また、感光体の画像特性については、フルカラーレ
ーザービームプリンタ(ヒューレット・パッカード社
製,Color Laser Jet)に搭載し、実写テストを行い画
像特性について評価した。画像特性については、次の3
つ項目について評価した。
る濃度ムラ) ハーフトーン画像の干渉縞による濃度ムラ (反応濃度0.3のコピー画像を出した際の干渉縞による
濃度ムラ) ,の欠陥の発生する要因,評価環境,判定の区分な
どは〔評価1〕で記載したものとそれぞれ同じである。
ただしについては評価対象の欠陥の種類が「白ヌケ
部」でなく「黒ポチ部」である。
生じることによる縞模様の濃度ムラである。評価は20
℃、相対湿度50%(常温常湿)で行った、干渉縞による
濃度ムラの発生レベルの判定区分は、〔評価1〕のに
ついて記載したものと同じである。
同様に評価した。
用領域を表した図を図9,10に示した、図では、項目
〜のうち最も悪い特性だった項目のレベルを示した。
できる。
いて広範囲の温湿度条件で繰り返し使用しても、充分な
帯電能と低い残留電位、さらに優れた画像特性を示すこ
とができるような中間層を安定して提供すること。つま
り、電位特性、画像特性の優れた中間層を提供するこ
と。
して長時間繰り返し使用しても、コントラストと解像度
の優れた画像を維持することができ、白ヌケ、カブリ、
濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優れた
電子写真感光体を提供すること。
ザ等の長波長域のものであっても、充分な光感度をもつ
ことによりコントラストと解像度の優れた画像を形成す
ることができ、かつ黒ポチ、転写メモリーによるカブ
リ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優
れた電子写真感光体を提供すること。
カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装
置を提供すること。
る露光や反転現像などLBPやデジタル複写機で一般に
みられるプロセス条件を用いても、コントラストや解像
度の優れた画像を得ることができ、かつ黒ポチ、カブ
リ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装置を
提供すること。
2)のX線回折スペクトル。
成品)のX線回折スペクトル。
華品)のX線回折スペクトル。
P品)のX線回折スペクトル。
線回折スペクトル。
膜厚L(μm)と画像特性の関係図。
膜厚L(μm)と画像特性の関係図。
膜厚L(μm)と画像特性の関係図。
層膜厚L(μm)と画像特性の関係図。
Claims (8)
- 【請求項1】 導電性支持体上に、中間層及び感光層を
積層した電子写真感光体において、前記導電性支持体の
表面粗さが最大高さ(Rmax)又は10点平均粗さ(Rz)
が、0.5μm以上4.0μm以下であり、前記中間層は有機金
属化合物とシランカップリング剤との反応生成物からな
り、かつ平均膜厚Lが下記の条件を満たしている事を特
徴とする電子写真写真感光体。 0.3〔μm〕+(0.1×R〔μm〕)≦L〔μm〕≦3.0〔μ
m〕+(0.5×R〔μm〕) (RはRmax又はRzである。) - 【請求項2】 有機金属化合物が下記一般式(1)で表
される化合物であり、シランカップリング剤が下記一般
式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求
項1記載の電子写真感光体。 (1)(RO)mMXn (2)(Z)a(A)bSi(Y)c (式(1)中、Rはアルキル基を表し、Mはジルコニウ
ム、チタニウムまたはアルミニウムを表し、Xはアセト
酢酸エステル残基またはβジケトン残基を表し、m,n
は1以上の整数を表す。ただしMがジルコニウムまたは
チタニウムの場合、m+nは4であり、Mがアルミニウ
ムの場合はm+nは3である。式(2)中、Zは加水分
解性基を表し、Aはアルキル基またはアリール基を表
し、Yは−BOOCC(R′)=CH2、−BNHR″または−BNH2を
表す。R′はアルキル基を表し、R″はアルキル基また
はアリール基を表し、Bはアルキレン基または−O−,
−NH−,−NR′−,−CO−を含むアルキレン基を表す。
a,cは1以上、bは0以上の整数を表し、a+b+c
は4である。) - 【請求項3】 感光層がイミダゾールペリレン化合物を
含む事を特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子写
真感光体。 - 【請求項4】 請求項3においてイミダゾールペリレン
化合物が、Cu−Kα線に対するX線回析スペクトルの6.3
±0.2°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、27.2±0.2°にピ
ークを有する結晶型であって12.4±0.2°のピークが最
大であると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であ
り、かつ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で
存在する事を特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項5】 感光層がチタニルフタロシアニンを含む
事を特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子写真感
光体。 - 【請求項6】 請求項5においてチタニルフタロシアニ
ンがCu−Kα線に対するX線回析スペクトルの9.6±0.2
°、11.7±0.2°、15.0±0.2°、24.1±0.2°、27.2±
0.2°にピークを有する結晶型であることを特徴とする
電子写真感光体。 - 【請求項7】 導電性支持体上に、中間層及び感光層を
積層してなる電子写真感光体において、前記導電性支持
体の表面粗さの最大高さ(Rmax)又は10点平均粗さ
(Rz)から0.5μm以上4.0μm以下であり、前記中間層
は有機金属化合物とシランカップリング剤の反応生成物
からなり、かつ平均膜厚(L)が下記条件をみたしてい
る感光体上に600nm以上850nm以下に主たるエネルギーピ
ークを有する光源で像様露光し、その後、反転現像する
ことを特徴とする画像形成方法。 0.3〔μm〕+(0.1×R〔μm〕)≦L〔μm〕≦3.0〔μ
m〕+(0.5×R〔μm〕) (RはRmax又はRzである。) - 【請求項8】 導電性支持体上に中間層、感光層を積層
した電子写真感光体において、該中間層の有機金属化合
物が下記一般式(1)で現される化合物及びシランカッ
プリング剤が下記一般式(2)で表される化合物である
事を特徴とする請求項7記載の画像形成方法。 (1)(RO)mMXn (2)(Z)a(A)bSi(Y)c (式(1)中、Rはアルキル基を表し、Mはジルコニウ
ム、チタニウムまたはアルミニウムを表し、Xはアセト
酢酸エステル残基またはβジケトン残基を表し、m,n
は1以上の整数を表す。ただしMがジルコニウムまた
は、チタンの場合、m+nは4であり、Mがアルミニウ
ムの場合m+nは3である。式(2)中、Zは加水分解
性基を表し、Aはアルキルまたはアリール基を表し、有
機官能基Yは−BOOCC(R′)=CH2、−BNHR″または−BNH
2を表す。R′はアルキル基を表し、R″はアルキル基
またはアリール基を表し、Bはアルキレン基または−O
−,−NH−,−NR′−,−CO−を含むアルキレン基を表
す。a,cは1以上、bは0以上の整数を表し、a+b
+cは4である。)
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