JP3693260B2 - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真感光体に関し、また該電子写真感光体を用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機用の感光体として、これまで様々な材料が開発されてきた。当初、感光体の光導電性化合物としてセレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等を用いた無機感光体が広く用いられてきた。しかし、これらは熱安定性、耐湿性、耐刷性、生産性等において必ずしも満足しうるものではなく、加えて環境適応性上大きな問題があることから、代わって有機感光体の開発が近年盛んに行われてきた。
【0003】
有機の感光体としては、材料選択性のラチチュード、高感度、電位安定性、耐久性などの点から電荷発生層と電荷輸送層とを積層する機能分離型の形態をとるものが特に盛んに開発されている。
【0004】
近年、電子写真方式の画像形成装置としては、より高機能のものが要求されている。その一つの要求は極めて高速でコピ−できる複写機である。この機械に搭載できる感光体としては高感度かつ繰り返し使用時の安定性に優れたものが要求される。この感光体性能を得るためには、前述した電荷発生層に用いられる電荷発生物質(以下CGMと略す)の性能が優れたものを使用することが極めて重要であり、これまでアゾ化合物、多環キノン化合物をはじめ多くの物質が提案されている。なかでも近年ペリレン化合物が、特にイミダゾールペリレン化合物が、非常に高感度かつ、繰り返し使用時の安定性にも優れたものとして注目されている。
【0005】
近年の画像形成装置に対するもう一つの要求として大きいのは、コンピュータ等の出力装置として、或いは種々の画像処理のできる出力装置として、レーザービームプリンター(以下LBPと略す)、或いはデジタル複写機である。これらの機器に搭載できる感光体としては、半導体レーザー等の長波長光源に対して充分な感度を持つことが必要である。そこで近年、長波長域にも高感度を有するCGMとしてフタロシアニン化合物が注目されている。フタロシアニン化合物は大きく分けて金属フタロシアニンと無金属フタロシアニンがあり、様々な化合物が提案されている。なかでもチタニルフタロシアニン(以下TiOPcと略す)は、高感度、高画質が実現できるCGMとして大変注目されている。TiOPcは、長波長域、具体的には600nm以上850nm以下の範囲(以下「長波長域」という言葉は、この波長域を意味するものとして記載する)において充分な光感度を持つことから、半導体レーザーをはじめ、この波長域に主たるエネルギーピークを持つLED、EL(エレクトロルミネッセンス)、LCD(液晶シャター)などを光源とした画像形成装置用の感光体材料として大変好適である。
【0006】
感光体の他の構成要素についても、様々な技術検討や改良がされている。そのうちの一つとして、白ヌケ(正転現像の場合にコピー画像上のベタ黒面に白に抜けた部分が生じ、ベタ黒に不均一さを生じること。反転現像の場合は黒ポチに相当し、これはコピー画像上の白色面に微小な黒点として現れる。)と称される画像欠陥の抑制や、導電性支持体と感光層との接着性向上などのため、両者の間に中間層を設けることが提案されている。中間層としては例えばこれまで、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂層が挙げられ、最も一般的に用いられている。
【0007】
しかし、樹脂層の中間層と、CGMとして前記のイミダゾールペリレン化合物やTiOPcとを組合わせて用いると、高速機に搭載して使用してもコントラストや解像度の優れた画像が得られる。しかしこれは常温常湿環境で使用した場合であり、かつその優れた性能も、初期においてしか安定して得られない。高温、高湿、低温、低湿などの温湿度環境、大量連続コピ−などの使用環境、などのもとではいくつかの大きな問題を生じる。
【0008】
例えば高温高湿下では、中間層の樹脂層は抵抗が下がりバリア性が低下し、更にイミダゾールペリレン化合物やTiOPcは非常に電荷発生能が高いことから、ホールが注入しやすく白ヌケ(或いは黒ポチ)などの画像欠陥が生じやすい。また低温低湿下では、樹脂層が抵抗が上がりバリア性が高くなることから、感度の低下、繰り返し使用時の残留電位の増大といった問題が現れる。特にCGMとしてTiOPcを用いた場合は、TiOPcが低温低湿下で電荷発生能が劣ることもあり、上記問題が特に顕著に現れる。
【0009】
このようにイミダゾールペリレン化合物やTiOPcと、中間層として樹脂層を組み合わせて用いた場合には優れた点がある反面、CGMの電荷発生能の高さと樹脂層の抵抗の環境変動という二つの要因が相まって、白ヌケ(或いは黒ポチ)の発生、電位特性の劣化など大きな問題を生じる。
【0010】
また特にCGMがTiOPcの場合に樹脂の中間層との組み合わせを用いると、上記問題に加えて別の問題も生じる。TiOPcを用いた感光体を搭載する画像形成装置のプロセス条件が、LBPやデジタル複写機などで一般的な反転現像の場合に、転写メモリーが大きく生じてしまう。
【0011】
LBP、デジタル複写機等は一般に画像部分の感光体表面をレーザー露光し、反転現像を行う。転写帯電は負帯電感光体の場合、それと逆極の正帯電で行う。転写時に感光体表面に生じた正電荷により誘起される負電荷は、電荷発生層などの感光層と中間層である樹脂層の界面付近にあると考えられるが、この負電荷が蓄積されたまま消去されず次の帯電を迎えると、充分な帯電電位が得られず画像上でカブリを発生するという、いわゆる転写メモリーの問題を生じる。
【0012】
CGMとしてTiOPcを用いた場合にはアゾ化合物等を用いた場合に比べ基体からの電子注入が起きやすく、感光体表面は最初の帯電と逆極帯電をしやすい。また正帯電により誘起された負電荷は中間層である樹脂層の存在により消去されにくくなっており、転写メモリーの問題も、CGMとしてTiOPcを、中間層として樹脂層を組み合わせて用いた場合に、特に顕著に生じる課題であった。
【0013】
これら種々の課題を中間層を改良することにより解決しようという試みもいくつかなされている。例えば樹脂層に有機または無機の導電性粒子を分散させる方法も試みられているが、前記したような電位特性の課題を改善する効果が不充分だったり、画像欠陥が更に発生しやすくなる、塗布液の分散安定性に劣るなど、充分な性能は得られていない。
【0014】
特開昭58-93062号公報において、樹脂と金属アルコキシド化合物や金属キレート化合物とを混合して中間層を形成することが提案されているが、これも電位特性の改善が不充分である。
【0015】
そこで上記のような樹脂層、或いは樹脂含有層とは異なり、樹脂を用いず有機金属化合物やシランカップリング剤から中間層を形成する技術についても提案されている。例えば特開昭62-272277号公報において、金属アルコキシド化合物やシランカップリング剤が用いられている。
【0016】
特開平3-73962号公報、特開平4-36758号公報などにおいては、ジルコニウムキレート化合物とシランカップリング剤の組み合わせで用いられている。
【0017】
なお本明細書の記載では、これら有機金属化合物やシランカップリング剤から成る中間層を、樹脂層の中間層と区別するために、セラミック系中間層と以下で呼ぶことにする。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等がこれら従来公知のセラミック系中間層の特性を評価したところ、それぞれの中間層ともいくつかの点で未だ課題を含んでいることが分かった。
【0019】
例えば特開昭62-272277号公報などにあるように有機金属化合物として金属アルコキシド化合物を用いた場合は、形成した中間層がクラックを生じたり、塗布液が調液後時間が経つと析出物を生じたりと、充分な特性でないといえる。
【0020】
また特開平3-73962号、特開平4-36758号公報などにあるように、ジルコニウムキレート化合物を用いると、塗布液が調液後時間が経つと析出物を生じ液の安定性に欠けるものであることが分かった。
【0021】
このように従来のセラミック系中間層の塗布液は、調液後時間が経つと性能が劣化する(ポットライフが短い)という実用上、大変大きな課題をもっていた。更に、CGMにイミダゾールペリレン化合物やTiOPcを組み合わせて用いた場合の前記の課題、つまり画像欠陥や、反転現像の場合の転写メモリー抑制が不充分であることについても分かった。
【0022】
従って本発明は、従来公知の中間層や感光体における上記の問題を解決することを目的としてなされたものである。
【0023】
即ち本発明の第1の目的は、調液後時間が経った塗布液においても析出物の発生などが無く、その塗布液から中間層を形成した電子写真感光体において広範囲の温湿度条件で繰り返し使用しても、充分な帯電能と低い残留電位、更に優れた画像特性を示すことができるような中間層を安定して提供することにある。
【0024】
つまり塗布液のポットライフ(良性能を保てる期間)が充分長く、電位特性、画像特性の優れた中間層を提供することにある。
【0025】
本発明の第2の目的は、線速の速い高速の画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用しても、コントラストと解像度の優れた画像を維持することができ、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供することにある。
【0026】
本発明の第3の目的は、画像形成装置の露光光源が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、充分な光感度をもつことによりコントラストと解像度の優れた画像を形成することができ、黒ポチ、転写メモリーによるカブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供することにある。
【0027】
本発明の第4の目的は、長時間繰り返し使用しても、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装置を提供することにある。
【0028】
本発明の第5の目的は、半導体レーザー等の長波長光源による露光や反転現像などLBPやデジタル複写機で一般にみられるプロセス条件を用いても、コントラストや解像度の優れた画像を得ることができ、かつ黒ポチ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成の何れかをとることにより本発明の目的を達成出来ることを見いだした。
【0030】
(1) 導電性支持体上に、中間層、感光層を積層した電子写真感光体において、該感光層がイミダゾールペリレン化合物又はチタニルフタロシアニンを含有し、該中間層が、アセト酢酸エステルのキレート基と、アルコキシ基とをもつチタン或いはアルミニウムの金属キレート化合物と、末端基が下記の構造である有機官能基をもつシランカップリング剤から形成されることを特徴とする電子写真感光体。
【0031】
【化5】
【0032】
(2) 導電性支持体上に、中間層、感光層を積層した電子写真感光体において、該感光層がイミダゾールペリレン化合物又はチタニルフタロシアニンを含有し、該中間層が、β-ジケトンのキレート基と、アルコキシ基とをもつチタン或いはアルミニウムの金属キレート化合物と、(1)記載のシランカップリング剤から形成されることを特徴とする電子写真感光体。
【0033】
(3) 前記金属キレート化合物のキレート基の数がアルコキシ基の数以下であることを特徴とする(1)或いは(2)記載の電子写真感光体。
【0035】
(4) 前記イミダゾールペリレン化合物が、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの6.3±0.2°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、27.1±0.2°にピークを有する結晶型であって、12.4±0.2°のピーク強度が最大であると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であり、かつ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で存在することを特徴とする( 1 ) 或いは(2)記載の電子写真感光体。
【0037】
(5) 前記TiOPcが、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの9.6±0.2°、11.7±0.2°、15.0±0.2°、24.1±0.2°、及び27.3±0.2°にピークを有する結晶型であることを特徴とする(1)或いは(2)記載の電子写真感光体。
【0038】
(6) (1)或いは(2)記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
【0039】
(7) (4)記載の電子写真感光体を用い、600nm以上850nm以下に主たるエネルギーピークをもつ光源で露光し、反転現像することを特徴とする画像形成装置。
【0040】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0041】
本発明者等は種々の検討の結果、中間層の構成材料の選択を最適化することにより、初めて中間層として充分な性能、即ち本発明の第1の目的を達しうることを見い出した。
【0042】
その選択の根拠になる検討内容については以下に順に述べるが、以下の記載で、検討項目として述べられている以外の他方の構成材料は、本発明の特許請求の範囲の請求項1或いは2に記載されているものを使用したものとして、その特性を記載した。
【0043】
本発明者等は種々の検討の結果、中間層を形成する有機金属化合物としては、アセト酢酸エステル或いはβ-ジケトンのキレート基と、アルコキシ基とをもつチタン或いはアルミニウムの金属キレート化合物の選択が必要であることを見い出した。
【0044】
アルコキシ基のみからなる金属アルコキシド化合物ではクラックが生じやすい、塗布液が時間が経つと析出物を生じるなどの問題や、感光体を形成しても白ヌケ(或いは黒ポチ)などの画像欠陥を生じるという問題があった。
【0045】
従って、金属キレート化合物について充分検討した結果、ついに最適な化合物種を見いだすに至った。その金属キレート化合物の選択の根拠について以下に述べる。
【0046】
金属キレート化合物については、代表的なキレート基として以下に示すような種類のものがある。
【0047】
(1)アセチルアセトン、2,4-ヘプタンジオンなどのβ-ジケトン
(2)アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸ブチルなどのケトエステル
(3)乳酸、サリチル酸、リンゴ酸などのヒドロキシカルボン酸
(4)乳酸メチル、乳酸エチル、サリチル酸エチル、リンゴ酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル
(5)オクタンジオール、ヘキサンジオールなどのグリコール
(6)4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケトアルコール
(7)トリエタノールアミンなどのアミノアルコール
これらについて本発明者等が種々検討した結果、(3)〜(7)については初期或いは繰り返し使用時の残留電位が大きい、成膜性が劣る、感光層との接着性が劣る、白ヌケ(或いは黒ポチ)などの画像欠陥を生じる、など何れかの問題があった。
【0048】
(1)のβ-ジケトン、(2)のうちのアセト酢酸エステルが、電位特性、成膜性、感光層との接着性、画像特性、塗布液のポットライフ、などすべての特性において良好な特性を満たすことが分かった。また(1)のβ-ジケトンのなかでは汎用性があり特性も良好なことから、アセチルアセトンが特に好ましい。
【0049】
ただしポットライフの点では、(2)のアセト酢酸エステルの方がより安定で特に好ましいといえる。β-ジケトンキレート化合物を用いた場合、調液後数ヶ月経過した中間層塗布液を用いて感光体を形成すると、調液直後の塗布液を用いて形成した場合に比べて、やや残留電位が大きくなることがある。ただしこの場合も、中間層の乾燥条件を、より高温に、或いはより長時間にすることにより、調液直後の塗布液を用いた場合と同等の、残留電位の低い良好な性能を得ることができる。
【0050】
これに対してアセト酢酸エステルキレート化合物を用いた場合、このように経時により残留電位が大きくなることはなく、安定して良好な性能を示す。
【0051】
また、有機金属化合物のキレート基の数についても、適当な範囲があることも検討の結果分かった。有機金属化合物がアルコキシ基を持たずキレート基しか持たない場合、残留電位が大きくなってしまうため、少なくともアルコキシ基を含むことが必要であり、できれば化合物中のキレート基の数がアルコキシ基の数以下であることが特に好ましい。そうすることにより、残留電位を特に小さく抑えることができる。
【0052】
次に、有機金属化合物の金属の種類については、チタンとアルミニウムが特に好ましい。その他の金属については、例えばジルコニウム系などのように塗布液が調液後時間が経つと析出物が生じるなどポットライフが短いものや、その他の金属では汎用性が低く化合物としての製法の確立が不充分であったり、コストが高くなったり、電位特性、画像特性が不充分だったりと、実用上問題がある。
【0053】
本発明で用いられるチタンキレート化合物のうち、
アセト酢酸エステルキレートを持つ化合物としては、
ジイソプロポキシチタニウムビス(メチルアセトアセテート)
ジイソプロポキシチタニウムビス(エチルアセトアセテート)
ジイソプロポキシチタニウムビス(プロピルアセトアセテート)
ジイソプロポキシチタニウムビス(ブチルアセトアセテート)
ジブトキシチタニウムビス(メチルアセトアセテート)
ジブトキシチタニウムビス(エチルアセトアセテート)
トリイソプロポキシチタニウム(メチルアセトアセテート)
トリイソプロポキシチタニウム(エチルアセトアセテート)
トリブトキシチタニウム(メチルアセトアセテート)
トリブトキシチタニウム(エチルアセトアセテート)
イソプロポキシチタニウムトリ(メチルアセトアセテート)
イソプロポキシチタニウムトリ(エチルアセトアセテート)
イソブトキシチタニウムトリ(メチルアセトアセテート)
イソブトキシチタニウムトリ(エチルアセトアセテート)
β-ジケトンキレートを持つ化合物としては、
ジイソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセトネート)
ジイソプロポキシチタニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート)
ジブトキシチタニウムビス(アセチルアセトネート)
ジブトキシチタニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート)
トリイソプロポキシチタニウム(アセチルアセトネート)
トリイソプロポキシチタニウム(2,4-ヘプタンジオネート)
トリブトキシチタニウム(アセチルアセトネート)
トリブトキシチタニウム(2,4-ヘプタンジオネート)
イソプロポキシチタニウムトリ(アセチルアセトネート)
イソプロポキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネート)
イソブトキシチタニウムトリ(アセチルアセトネート)
イソブトキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネート)
本発明で用いられるアルミニウムキレート化合物のうち、アセト酢酸エステルキレートを持つ化合物としては、
ジイソプロポキシアルミニウム(メチルアセトアセテート)
ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)
ジイソプロポキシアルミニウム(プロピルアセトアセテート)
ジイソプロポキシアルミニウム(ブチルアセトアセテート)
ジブトキシアルミニウム(メチルアセトアセテート)
ジブトキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)
イソプロポキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)
イソプロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)
イソブトキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテート)
イソブトキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテート)
β-ジケトンキレートを持つ化合物としては、
ジイソプロポキシアルミニウム(アセチルアセトネート)
ジイソプロポキシアルミニウム(2,4-ヘプタンジオネート)
ジブトキシアルミウム(アセチルアセトネート)
ジブトキシアルミウム(2,4-ヘプタンジオネート)
イソプロポキシアルミニウムビス(アセチルアセトネート)
イソプロポキシアルミニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート)
イソブトキシアルミニウムビス(アセチルアセトネート)
イソブトキシアルミニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート)
などがあげられるがこれらに限定されるものではない。
【0054】
中間層を形成するもう一つの必須要素であるシランカップリング剤としては、末端が下記の構造である有機官能基をもつものの選択が好適であることが分かった。
【0055】
シランカップリング剤は、一般式
(X)aSi(R)b(Y)c
ここで X : 加水分解性基 (−OR、−Cl,−NR2など)
R : アルキル基、或いは、アリール基
Y : 有機官能基
a,b,c: a,cは1以上、bは0以上の整数で a+b+c=4
で示される化合物である。上記一般式において、加水分解性基Xとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、或いは−Cl,−NR2等が例としてあげられる。
【0056】
Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、或いはフェニル基等のアリール基があげられる。
【0057】
有機官能基Yとしては、
【0058】
【化6】
【0059】
などを末端にもつもの、ビニル基などが例としてあげられる。
【0060】
本発明者等の検討の結果、シランカップリング剤の有機官能基Yの末端基が上記1)のタイプであるものを選択することにより、成膜性、画像特性、電位特性とも優れた性能が得られることが分かった。特に電位特性に関しては、繰り返し使用時においても残留電位の上昇の少ない、非常に安定した性能を得ることができる。
【0061】
これらのものとして具体的に例えば、
γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン
などがあげられるがこれらに限定されるものではない。
【0062】
本発明において中間層は、上記のチタンキレート化合物、シランカップリング剤をそれぞれ少なくとも1種含み、必要に応じては上記のもののみの中から、或いは上記以外のものも含み、2種以上混合して用いることができる。
【0063】
また必要に応じて、樹脂等、その他の化合物を必要量だけ含有することもできる。
【0064】
以上のようにして選択された中間層が、従来のセラミック系中間層に比べ特に新しく改良された点は、実用上大きな問題であったポットライフについてであり、これを非常に長くすることができたことである。
【0065】
電位特性、画像特性、ポットライフの三点の両立は、従来公知の中間層では達成できなかった。本発明がこれを解決できた理由は、セラミック系中間層の材料を数多く検討し、その中で材料選択の最適化を達成することができたためである。具体的には、有機金属化合物の中心金属の種類とキレート基の種類と数、シランカップリング剤の有機官能基の種類などを最適化し、両化合物の塗布液中での反応性、熱硬化時の反応性、形成された中間層の成膜性、抵抗、仕事関数、表面エネルギーなどを、ちょうど好適なレベルとすることができたからと考えられる。特に両化合物の塗布液中と熱硬化時の反応性は、ポットライフ、画像特性に大きく影響し、これを実現できる材料を選択するうえで、多くの化合物が好適なものとなり得ず排除された。
【0066】
以上のようにして、本発明の第1の目的を達成するに充分な、優れた中間層を得ることができた。
【0067】
また本発明の第2の目的にある「線速の速い高速の画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用しても、コントラストと解像度の優れた画像を維持する」ことのためには、非常に高感度であり、かつ繰り返し使用時の性能安定性に優れたCGMが必要である。本発明者等の今日までの検討の結果、イミダゾールペリレン化合物が高感度、高解像度の点で最も好ましいCGMとして挙げられる。
【0068】
イミダゾールペリレン化合物は次の二つの構造式の何れかの構造をとるものである。
【0069】
【化7】
【0070】
またこのイミダゾールペリレン化合物としては、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの6.3±0.2°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、27.1±0.2°にピークを有する結晶型であって、12.4±0.2°のピーク強度が最大であると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であり、かつ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で存在するものが、特に好ましい。
【0071】
CGMのキャリア発生能は、CGMの分子構造に依存するばかりではなく、それらの分子の集合形態、例えば結晶構造などに大きく依存する。上記X線回折スペクトルが得られるような結晶構造のものが、イミダゾールペリレン化合物のなかでもキャリア発生能が高く優れた性能を示すものとして、本発明者らの最適化の検討のなかで見いだされた。
【0072】
イミダゾールペリレン化合物の結晶型のついては、a、γ、ε、ρ型などがあり、上記結晶型はρ型結晶に基づき、これを有機溶媒中に分散微粒化することにより得られる。この分散微粒化の方法としては、例えば、昇華精製したイミダゾール化合物を硫酸を用いてアシッドペースト処理(アモルファス化或いは低結晶化)し、これを親和性の高い有機溶媒中でポリマーバインダーを介在させながら穏やかに分散することによって結晶成長させる、といった方法が挙げられる。この方法においては均一な微粒化が達成され、また機械的衝撃が小さいために結晶欠陥の導入による特性低下が避けられる。
【0073】
また本発明の第3の目的にある「露光光源が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、充分な光感度をもつ」ことのためには、CGMが長波長領域でも充分な分光感度をもつことにより、微少な露光量の差にも対応して忠実に電荷を発生することが必要である。このことにより、コントラストや解像度の優れた画像を形成することができる。このような諸特性を考えあわせて、CGMとしてはTiOPcが最も好適である。
【0074】
TiOPcの基本構造は次の一般式で表されるものである。
【0075】
【化8】
【0076】
式中、X1,X2,X3及びX4はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、n,m,l及びkはそれぞれ0〜4の整数を表す。
【0077】
またこのTiOPcとしては、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの9.6±0.2°、11.7±0.2°、15.0±0.2°、24.1±0.2°、及び27.3±0.2°にピークを有する結晶型であるものが、特に好ましい。
【0078】
TiOPcの結晶型についてはA、B、Y型等があり、上記結晶型はY型TiOPcであり、他の結晶型に比べ非常に高いキャリア発生能を示し、その優れた性能から特に好ましいものとして挙げられる。
【0079】
以上のようなイミダゾールペリレン化合物やTiOPcはその優れた電荷発生能により、第2、第3の目的を達成するうえで優れたコントラストや解像度については申し分無い特性を示すが、樹脂層の中間層と組み合わせて用いる場合は、白ヌケ(或いは黒ポチ)などの微小画像欠陥や転写メモリーによるカブリなどを生じるという問題をもつものであった。
【0080】
このいくつかの問題を中間層の改良で抑制することを本発明者等は種々検討した。そしてこの改良された中間層としては、第1の目的を達成するために選択したものが好適であることが分かった。
【0081】
従来公知のセラミック系中間層で画像特性が優れるとされているもののいくつかについてもこの検討の中ですべて評価したが、他のCGM、例えばアゾ化合物、銅フタロシアニンなどと組み合わせて用いる際はこれら画像欠陥を生じないか、或いは生じてもそれが許容範囲にある、というものもあった。しかしそれらセラミック系中間層でもCGMとしてイミダゾールペリレン化合物やTiOPcと組み合わせて用いる場合では、ブロッキング性が不充分となり画像欠陥を生じてしまう。
【0082】
例えば特開平4-247461号公報において中間層として「アルコキシ系カップリング剤」を用いる中間層(本発明でいうセラミック系中間層)が記載されている。しかし該特許においては、画像欠陥をシビアに抑制する、例えばCGMとしてイミダゾールペリレン化合物やTiOPcを用いても白ヌケ(或いは黒ポチ)が生じないような中間層を得る、といったことを目的としたものではないためか、アルコキシ系カップリング剤はチタン、ジルコニウム、アルミニウムのアルコキシド化合物とキレート種がグリコール類、ケトエステル類、アミノアルコール類、β-ジケトン類のキレート化合物から(前記分類中の(1)、(2)、(5)、(7)から)、或いは有機官能基が、
【0083】
【化9】
【0084】
などを末端基としてもつもの、ビニル基のもの、であるシランカップリング剤から、任意に選択し、単独または混合して使用することができる、としている。
【0085】
該特許出願に限らず従来公知のセラミック系中間層は、イミダゾールペリレン化合物やTiOPcと組み合わせて用いたときのように、画像欠陥を抑制する機能が高く要求される場合にも充分対処できるようにと中間層の材料を選択したものはなく、比較的広い範囲の化合物から任意に材料の選択が可能である、というものが多い。しかし充分に高い機能を得るには、本特許に示すような材料の限定が必要であり、本発明はこのような好適材料を見い出したものである。
【0086】
更に本特許の中間層を用いることにより、画像形成装置のプロセス条件が反転現像の場合に、CGMとしてTiOPcと組み合わせて用いた際の転写メモリーの問題も解決できることが分かった。この転写メモリーは中間層として樹脂層を用いた場合に発生することは前述したとおりだが、従来のセラミック系中間層の構成でも低減効果を検討したが充分な特性を示すものではなかった。
【0087】
しかし、本発明の中間層を用いた場合は、例えば負帯電感光体の場合、正帯電により誘起された負電荷が効率よく消却されるためか、次の帯電の際には充分な帯電電位が得られ、転写メモリーの問題は生じない。従って本発明は、この転写メモリーの低減の点でも最適材料を見い出したものである。
【0088】
【作用】
本発明の中間層は、導電性支持体の上に形成される。導電性支持体としては、従来公知のもの、例えばアルミニウム、ステンレススチール等の金属基体、或いはプラスチックなど絶縁材料に金属等を含む導電層を積層したもの等が用いられる。
【0089】
本発明の中間層は、中間層の構成材料、つまり有機チタン化合物とシランカップリング剤を溶剤に溶かした溶液(前記で塗布液と呼んでいたもの)を導電性支持体上に塗布し、乾燥硬化して形成される。該溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、セルソルブアセテート等のエステル類等が挙げられるが、これらに限られるわけではない。またこれらは単独、或いは混合して用いられる。また必要に応じて水を混合してもよい。
【0090】
塗布液の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、ブレードコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
【0091】
塗布膜の乾燥条件は、乾燥温度としては10〜250℃、好ましくは90〜200℃が、乾燥時間としては5分〜5時間、好ましくは20分〜2時間の時間で、送風乾燥、或いは静止乾燥により行うことができる。中間層の膜厚としては一般に0.1〜10μm、より好ましくは0.3〜3μmである。
【0092】
中間層の上には感光層が設けられるが、感光層は、単層構造でも積層構造でもよい。
【0093】
単層構造の場合は、電荷発生物質を電荷輸送物質に分散させた感光層等を挙げることができる。
【0094】
積層構造の場合は、電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離されたものが挙げられる。導電性支持体上における電荷発生層と電荷輸送層との積層順序は何れが先であってもよい。ただし本発明の各目的をより高いレベルで達成するためには、今日においてより高感度で電位安定性に優れたものが形成可能なことから、電荷発生層の上に電荷輸送層が積層された負帯電型のものが好ましい。
【0095】
電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)を必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成される。CGMとしては、例えばセレン及びセレン合金、CdS,CdSe、CdSSe,ZnO及びZnS等の無機光導電体、金属または無金属フタロシアニン化合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物等のアゾ化合物、スクエアリウム化合物、アズレニウム化合物、ペリレン系化合物、インジコ化合物、キナクリドン化合物、多環キノン系化合物、シアニン色素、キサンテン染料、ポリ-N-ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。またこれらは必要に応じて二種以上混合して用いてもよい。ただし本発明の目的を最も高いレベルで達成するためには、前記したように、ペリレン化合物の一種、イミダゾールペリレン化合物や金属フタロシアニン化合物の一種、チタニルフタロシアニン(TiOPc)が好ましい。第2の目的に対してはイミダゾールペリレン化合物が、第3の目的に対してはTiOPcが、特に好ましいCGMである。
【0096】
また、電荷発生層に使用可能なバインダー樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれら樹脂の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分子有機半導体、例えばポリ-N-ビニルカルバゾール、等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上記のうちCGMとしてイミダゾールペリレン化合物を用いた場合に好ましいバインダーとしては、ポリビニルブチラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ましいバインダーとしては、シリコン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、或いは両方を混合したものなどが挙げられる。
【0097】
電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)を単独で、或いはバインダー樹脂とともに構成される。CTMとしては、例えばカルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリ-1-ビニルピレン、ポリ-9-ビニルアントラセン等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。またこれらは単独でも、二種以上の混合で用いてもよい。
【0098】
また、電荷輸送層に使用可能なバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン-アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0099】
また繰り返し使用した際の疲労劣化を少なくするために、或いは耐久性を向上させるために、感光体の各層何れにでも従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用いることができる。
【0100】
また耐久性向上のために、必要に応じて感光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよい。
【0101】
以上のように、構成材料、形成技術が改良、選択された感光体が得られたことから、これを搭載することにより、従来に比べて長い期間安定して良質な画像が得られる画像形成装置が実現可能になった。
【0102】
先ず請求項1或いは2の感光体は、安定した電位特性と充分な画像欠陥の抑制機能を有するものであると同時に、この性能で安定して形成することが可能であることから、この高耐久の感光体を搭載することにより、繰り返し使用してもカブリ、濃度低下、白ヌケ(或いは黒ポチ)などの画像欠陥が生じることのない、高速、高画質、高信頼性の画像形成装置が実現可能になり、本発明の第3の目的を達成することができた。なお、請求項1或いは2に規定されている以外の感光体材料、例えばCGM、CTM等は、搭載する画像形成装置の露光方式や線速等によって随時適当なものを選ぶことができる。特に高速機に関しては請求項4の記載にあるようにCGMの選択も含め最適化した感光体を搭載することにより、高速で繰り返し使用しても、優れた画像のコントラストや解像度を維持でき、かつカブリ、濃度低下、白ヌケなどの画像欠陥が生じることのない、高速、高画質、高信頼性の画像形成装置が実現可能になり、本発明の第4の目的を高いレベルで達成することができる。
【0103】
更に請求項6の感光体もCGMの選択も含め感光体材料を最適化したもので、請求項1或いは2の感光体と同様な性能に加え、長波長域にも充分な光感度を有するものであり、この感光体を搭載することにより、長波長域光源による露光や反転現像といったプロセス条件下で繰り返し使用しても、優れた画像のコントラストや解像度を維持でき、かつカブリ、濃度低下、黒ポチなどの画像欠陥が生じることのない、高機能、高画質、高信頼性の画像形成装置が実現可能になり、本発明の第5の目的を高いレベルで達成することができる。
【0104】
上記プロセス条件を用いた代表的な画像形成装置は、LBPやデジタル複写機などであり、これらはコンピュータ等の出力装置として、或いは種々の画像処理のできる出力装置として、近年特に大きな需要のあるものである。本発明は特に高性能なこれら出力装置の提供を可能にしたものである。このような出力装置つまり請求項9の画像形成装置の一例として、デジタル複写機の一般的な構成を図1に示す。
【0105】
この図1の例を用いて、各プロセスについて説明する。図1はあくまでも一例であり、請求項9で規定されている以外の各プロセスユニットは同様の目的を達成するために、別の方法、装置等を用いたものでもよく、図1に記載されているものに限定されるものではない。
【0106】
図1の装置においては、画像読み取り部2において、原稿に照射光源からの光をあてた反射光を色分解してCCDで結像する。このCCDで受けた光情報を電気信号に変え、この画像データが画像書き込み部3に送られる。
【0107】
一方、像形成を担う感光体ドラム1は帯電ユニット4でコロナ放電により均一に帯電され、続いて画像書き込み部3のレーザー光源から像露光が感光体ドラム1上に照射される。そして次の現像ユニット5で反転現像され、露光部にトナー像が形成される。本例のようにカラー画像形成装置の場合は、画像読み取り時に色分解された各分解色ごとに、帯電、レーザー露光による画像書き込みとそれに対応するカラートナーが現像される、というプロセスが繰り返され、イエロー、マゼンタ、シアン、黒トナーの4色トナー像が、感光体上に形成される。
【0108】
4色トナー像は、転写極6で記録紙に一度に転写される。記録紙は分離極7により、感光体ドラムから分離され、定着器8で定着される。一方感光体ドラムは、クリーニング装置9により清掃される。
【0109】
上記においては4色トナー像を説明したが、場合によっては2色など他の数の複数色でのトナー像、或いは単色トナー像を形成してもよい。
【0110】
また、トナー像の形成方法、記録紙への転写方法も異なるものであってもよい。
【0111】
更にまた上記の他、予め画像情報をROM、フロッピーディスク等の画像メモリに記憶させ、必要に応じて画像メモリー内の情報を取り出して、画像形成部に出力させることができる。従って本例のように画像読み取り部を持たず、コンピュータ等からの情報をメモリに記憶させ画像形成部へ出力させる装置も、本発明の画像形成装置に含まれ、これの最も一般的なのものがLBPなどである。
【0112】
また請求項8の画像形成装置は、特に各プロセスユニットの条件を規定するものはないが、感光体を帯電させ、これを像露光し、現像、転写することによりトナーを記録紙に転写し、この記録紙を感光体から分離し定着をして出力画像として得る、という各プロセスの基本的な流れは請求項9の装置と同様である。その際、これら各ユニットはその目的を達するならば、用いられる方法、装置等は任意に選ばれるものである。
【0113】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0114】
〔合成例1〕
1,3-ジイミノイソインドリン 29.2g
チタニウムテトライソプロポキシド 17.0g
スルホラン 200ml
を混合し、窒素雰囲気下に140℃で2時間反応させた。
【0115】
放冷した後、析出物を濾取し、クロロホルムで洗浄、2%の塩酸水溶液で洗浄、水洗、メタノール洗浄して、乾燥の後、25.5g(88.5%)のチタニルフタロシアニン(化合物C1)を得た。
【0116】
この生成物は、20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の水にあけて析出させて、濾取した後に、ウェットケーキを1,2-ジクロルエタンにて50℃で10時間加熱して図2に示すX線回折スペクトルをもつ結晶型とした。この結晶は9.6°のピーク強度が27.2°のそれの102%であった。
【0117】
〔実施例1〕
〈中間層〉
有機金属化合物(A1) 140g
シランカップリング剤(B1) 60g
イソプロピルアルコール 2000ml
エチルアルコール 500ml
を混合し、スターラーで撹拌して中間層塗布液を調製した。調製3日後に、この塗布液を、アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、100℃,30分間乾燥し、膜厚0.7μmの中間層を形成した。
【0118】
〈電荷発生層〉
電荷発生物質(C1) 60g
(合成例1において得られた図2のX線回折スペクトルを有するチタニルフタロシアニン)
シリコーン樹脂溶液 700g
(KR5240,15%キシレン-ブタノール溶液,信越化学社製)
メチルエチルケトン 2000ml
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0119】
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(D1) 200g
ビスフェノールZ型ポリカーボネート 300g
(ユーピロンZ300,三菱瓦斯化学社製)
1,2-ジクロルエタン 2000ml
を混合し、溶解して、電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0120】
〔実施例2〜7〕
〔比較例1〜13〕
実施例1の中間層塗布液の有機金属化合物(A1),シランカップリング(B1)の組み合わせを、表1〜3の実施例2〜7、比較例1〜13にあるように変えた以外は、実施例1と同様にして感光体を形成した。
【0121】
【表1】
【0122】
【化10】
【0123】
【化11】
【0124】
【化12】
【0125】
〔比較例14〕
〈中間層〉
ポリアミド樹脂(CM8000,東レ社製) 60g
メタノール 2000ml
を混合し、溶解して、中間層塗布液を調製した。この塗布液をアルミニウム基体上浸漬塗布法で塗布し、室温乾燥して、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
【0126】
〈電荷発生層〉、〈電荷輸送層〉
前記中間層の上に、実施例1と同様に電荷発生層、電荷輸送層を形成した。
【0127】
以上の実施例1〜7,比較例1〜14について、次に示す〔評価1〕の内容に従って評価した。
【0128】
〔評価1〕
実施例1〜7、比較例1〜14で得られた感光体を複写機(Konica U-BIX4045(コニカ(株)社製)を780nm半導体レーザ露光、反転現像方式としたデジタル方式改造機)に搭載し、10万コピー実写テストを行い、表面電位の変化、画像特性について評価した。評価は何れも低温・低湿(10℃、相対湿度20%)と、高温・高湿(33℃、相対湿度80%)の両環境条件にて行った。
【0129】
測定した表面電位は、以下の通りである。
【0130】
非露光部電位VH:レーザ露光していない部分の表面電位
露光部電位 VL:レーザ露光した部分の表面電位
また、画像特性については、以下ような画像欠陥が現れるかどうかについて評価した。
【0131】
黒ポチ :白色コピー画像上の黒ポチの発生度合い
ベタ黒濃度低下:ベタ黒コピー画像の濃度低下の度合い
全面カブリ :反射濃度0の原稿(白紙)をコピーした際のカブリ発生の度合い
転写跡帯カブリ:転写メモリーに起因する、白色コピー画像上の帯状カブリの発生度合い
評価結果については、上記画像欠陥が、はっきりと発生した場合は×,わずかに発生した場合を△,全く発生しなかったものを○として記載した。
【0132】
結果は、表2,3及び4,5に示した。なお比較例の一部において、中間層形成時に問題が生じ、上記評価をするに至らないものもあった。それらについても、その原因を含め、結果を表に示した。
【0133】
【表2】
【0134】
【表3】
【0135】
【表4】
【0136】
【表5】
【0137】
〔合成例2〕
ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物 39.2g
o-フェニレンジアミン 32.4g
α-クロルナフタレン 800ml
を混合し、260℃で6時間反応させた。
【0138】
放冷した後、析出物を濾取し、メタノールで繰り返し洗浄した。加熱乾燥して構造式C2の(1)と(2)の混合物としてイミダゾールペリレン化合物51.1gを得た。こうして得られたものを合成品と呼び、そのX線回折スペクトルを図3に示した。
【0139】
〔昇華例〕
合成例2で得たイミダゾールペリレン化合物は5×10-4〜5×10-3torrの圧力下において500℃の加熱条件下で昇華精製を行った。揮発性の不純物はシャッターを用いて除去した。得られた精製結晶はもう一度同様の昇華処理を行って更に高純度化した。このようにして2回の昇華操作を経たものを昇華品と呼び、そのX線回折スペクトルを図4に示した。
【0140】
〔アシッドペースト処理例〕
イミダゾールペリレン化合物の昇華品20gを600mlの濃硫酸に溶解した液をグラスフィルターで濾過した後、1200mlの純水中に滴下して析出させた。これを濾取し純水で充分に洗浄してから乾燥させた。こうして得られたものをAP品(アシッドペースト処理品)と呼び、そのX線回折スペクトルを図5に示した。
【0141】
〔実施例8〕
〈中間層〉
実施例2と同様に中間層を形成した。
【0142】
〈電荷発生層〉
電荷発生物質(C2) 70g
(アシッドペースト処理例において得られたAP品のイミダゾールペリレン化合物)
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL-S,積水化学社製) 15g
メチルエチルケトン 2500ml
を混合し、サンドミルを用いて、15時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液のX線回折スペクトルを図6に示した。12.4±0.2°のピーク強度が最大であり、半値幅は0.86°であった。また11.5±0.2°に明瞭なピークは見られなかった。
【0143】
この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0144】
〈電荷輸送層〉
前記電荷発生層の上に実施例2と同様に電荷輸送層を形成した。
【0145】
〔比較例15〕
中間層を比較例9のものに変えた以外は実施例8と同様に感光体を形成した。
【0146】
〔実施例9〕
〈中間層〉
実施例2と同様に中間層を形成した。
【0147】
〈電荷発生層〉
電荷発生物質(C3) 40g
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM-S,積水化学社製) 15g
メチルエチルケトン 2000ml
を混合し、サンドミルを用いて、10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した。
【0148】
〈電荷輸送層〉
前記電荷発生層の上に実施例2と同様に電荷輸送層を形成した。
【0149】
〔比較例16〕
中間層を比較例9のものに変えた以外は、実施例9と同様に感光体を形成した。
【0150】
〔実施例10〕
〈中間層〉
実施例2と同様に中間層を形成した。
【0151】
〈電荷発生層〉
電荷発生物質(C4) 100g
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM-S,積水化学社製) 50g
メチルエチルケトン 2000ml
を混合し、サンドミルを用いて、10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を、前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.8μmの電荷発生層を形成した。
【0152】
〈電荷輸送層〉
前記電荷発生層の上に実施例2と同様に電荷輸送層を形成した。
【0153】
〔比較例17〕
中間層を、比較例9のものに変えた以外は、実施例10と同様に感光体を形成した。
【0154】
以上の実施例8〜10,比較例15〜17について、次に示す〔評価2〕の内容に従って評価した。
【0155】
〔評価2〕
実施例8〜10,比較例15〜17で得られた感光体を複写機(U-BIX4045,コニカ(株)社製)に搭載し、10万コピー実写テストを行い、表面電位の変化、画像特性について評価した。
【0156】
測定した表面電位は、以下の通りである。
【0157】
黒紙電位 Vb :反射濃度1.3の原稿に対する表面電位
残留電位 Vr :光除電後の表面電位
また画像特性については、以下のような画像欠陥が現れるかどうかで評価した。
【0158】
ベタ黒不均一性:ベタ黒コピー画像上の微細な白ヌケによるベタ黒の不均一さの度合い
ベタ黒濃度低下:ベタ黒コピー画像の濃度低下の度合い
全面カブリ :反射濃度0の原稿(白紙)をコピーした際のカブリ発生の度合い
画像欠陥の評価基準は〔評価1〕と同一とした。
【0159】
結果は、表6,7に示した。
【0160】
【表6】
【0161】
【表7】
【0162】
【化13】
【0163】
【化14】
【0164】
【発明の効果】
本発明により、下記の効果を得ることができる。
【0165】
1.調液後時間が経った塗布液においても析出物の発生などが無く、その塗布液から中間層を形成した電子写真感光体において広範囲の温湿度条件で繰り返し使用しても、充分な帯電能と低い残留電位、更に優れた画像特性を示すことができるような中間層を安定して提供すること。つまり、塗布液のポットライフ(良性能を保てる期間)が充分長く、電位特性、画像特性の優れた中間層を提供すること。
【0166】
2.線速の速い高速の画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用しても、コントラストと解像度の優れた画像を維持することができ、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供すること。
【0167】
3.画像形成装置の露光光源が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、充分な光感度をもつことによりコントラストと解像度の優れた画像を形成することができ、かつ黒ポチ、転写メモリーによるカブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供すること。
【0168】
4.長時間繰り返し使用しても、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装置を提供すること。
【0169】
5.半導体レーザー等の長波長域光源による露光や反転現像などLBPやデジタル複写機で一般にみられるプロセス条件を用いても、コントラストや解像度の優れた画像を得ることができ、かつ黒ポチ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装置を提供すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の断面図。
【図2】本発明に係るチタニルフタロシアニン(合成例1)のX線回折スペクトル。
【図3】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(合成品)のX線回折スペクトル。
【図4】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(昇華品)のX線回折スペクトル。
【図5】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(AP品)のX線回折スペクトル。
【図6】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(実施例8)のX線回折スペクトル。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 画像読み取り部
3 画像書き込み部
4 帯電ユニット
5 現像ユニット
6 転写極
7 分離極
8 定着器
9 クリーニング装置
Claims (7)
- 前記金属キレート化合物のキレート基の数がアルコキシ基の数以下であることを特徴とする請求項1或いは2記載の電子写真感光体。
- イミダゾールペリレン化合物が、 Cu-K α線に対するX線回折スペクトルの 6.3 ± 0.2 °、 12.4 ± 0.2 °、 25.3 ± 0.2 °、 27.1 ± 0.2 °にピークを有する結晶型であって、 12.4 ± 0.2 °のピーク強度が最大であると同時に同ピークの半値幅が 0.65 °以上であり、かつ 11.5 ± 0.2 °に明瞭なピークを示さない状態で存在することを特徴とする請求項1或いは2記載の電子写真感光体。
- チタニルフタロシアニンが、 Cu-K α線に対するX線回折スペクトルの 9.6 ± 0.2 °、 11.7 ± 0.2 °、 15.0 ± 0.2 °、 24.1 ± 0.2 °、及び 27.3 ± 0.2 °にピークを有する結晶型であることを特徴とする請求項1或いは2記載の電子写真感光体。
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