JPH08201976A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH08201976A
JPH08201976A JP3312295A JP3312295A JPH08201976A JP H08201976 A JPH08201976 A JP H08201976A JP 3312295 A JP3312295 A JP 3312295A JP 3312295 A JP3312295 A JP 3312295A JP H08201976 A JPH08201976 A JP H08201976A
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silver halide
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metal oxide
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JP3312295A
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English (en)
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Akira Kase
晃 加瀬
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真処理工程中に脱色可能なアンチハレーシ
ョン層を有しかつ良好な帯電防止性を有するハロゲン化
銀カラー感光材料において、鮮鋭度に優れかつ連続処理
後の処理済みカラー写真表面へ汚れが付着しないハロゲ
ン化銀カラー感光材料を提供することである。 【構成】 透過型プラスティック支持体とこれに最も近
いハロゲン化銀乳剤層の間に発色団及び解離性水素又は
解離性水素を有する染料の固体微粒子分散物を含有する
親水性コロイド層を有し、かつ非感光性層が導電性金属
酸化物粒子を体積比率50%以下で含有し、更に感光材
料の膨潤率が150%以上300%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常の写真処理工程中
に脱色可能なアンチハレーション層を有し、かつ支持体
が処理前、処理後にわたって良好な帯電防止性を有し、
さらに連続処理後の処理済みカラー写真表面への汚れが
少ない透過型ハロゲン化銀カラー写真感光材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】撮影用カラーネガフィルムや映画用カラ
ーポジフィルムなどの透過型ハロゲン化銀写真感光材料
において、感光材料に入射した光の支持体表面での乱反
射に起因して画像がボケてしまう、いわゆるハレーショ
ンを防止し鮮鋭度の高い画像を得る目的で、写真乳剤層
その他の特定の親水性コロイド層を着色したり、支持体
を挟んで写真乳剤層と反対側にカーボン微粒子を含有す
るレジン層を設けたりすることがしばしば行われる。
【0003】後者は安価なカーボン微粒子でハレーショ
ンを防止できる長所を有する半面、現像処理工程でレジ
ン層を除去するための専用浴を設ける必要があり、かつ
カーボンで汚れた多量の水洗水が排出されるので、節
水、環境保全の観点から必ずしも好ましくない。そこで
通常の写真処理工程中に脱色可能な着色層を設けること
が従来より検討されてきた。これらの着色のためには通
常、染料を親水性コロイド層中に含有させる。この染料
は下記のような条件を満足することが必要である。 (1)使用目的に応じた適正な分光吸収を有すること。 (2)写真化学的に不活性であること。すなわちハロゲ
ン化銀写真乳剤層の性能にたとえば感度の低下、潜像退
行、あるいはカブリを与えないこと。 (3)通常の写真処理工程において脱色されるか、溶解
除去されて、処理後の写真感光材料に有害な着色を残さ
ないこと。 (4)染着された層から他の層へ拡散しないこと。 (5)溶液中あるいは写真感光材料中での経時安定性に
優れ、変褪色しないこと。
【0004】このような条件を満たす点においては水に
不溶性の固体染料を用いて特定層を染色する方法が優れ
ており、特開昭55−120030号、同56−126
39号、同55−155350号、同55−15535
1号、同63−27838号、同63−197943
号、同52−92716号、同64−40827号、特
開平2−282244号、欧州特許公開15601号、
同323729号、同274723号、同276566
号、同299435号、国際公開88/04794号な
どに開示されている。
【0005】一方マイクロフィルムや映画用フィルムな
どの透過型ハロゲン化銀感光材料の支持体には通常電気
絶縁性のプラスティック支持体が用いられる。プラステ
ィック支持体は紙支持体とちがって接触摩擦により帯電
しやすく、ゴミや埃が付着しやすいため、映画用フィル
ムのように拡大して観賞する感光材料の場合、画像が見
苦しいものとなり、商品価値が著くして損なわれる。し
たがって帯電防止能はプラスティック支持体に求められ
る性能の最も重要なものの一つである。
【0006】帯電防止の手段として、導電性ポリマー、
イオン性あるいは非イオン性の界面活性剤、コロイダル
シリカ、カーボン微粒子、金属酸化物あるいはその複合
酸化物などを含有する帯電防止層を設けることが知られ
ている。しかしながら、たとえば界面活性剤のように、
現像処理時に現像液中に溶出するものは、現像処理後の
帯電防止能を失うばかりでなく、現像液などの劣化を招
くなどの副作用をもたらす場合がある。また冬季のよう
に低湿度の環境においては、一般的に導電性ポリマーの
ような帯電防止剤は、イオン伝導性のために十分な帯電
防止能を発揮できない。またカーボン微粒子については
前述のような問題点がある。
【0007】帯電防止剤としては、現像処理時に写真性
能を悪化させず現像処理後も湿度に依存されることなく
帯電防止能を発揮するという点から、特に金属酸化物ま
たはその複合酸化物、あるいはこれらに異種原子を少量
含む微粒子が好ましく、たとえば特公平1−20736
号、特開昭61−20033号、特開平4−39651
号などにこれらの粒子を含む帯電防止層が開示されてい
る。
【0008】また金属酸化物を含有する帯電防止層の上
に固体分散染料を含有するアンチハレーション層を塗設
することが、特開平3−287155号、同4−194
926号、同5−45795号などで公知であり、これ
によってアンチハレーション層と帯電防止層との間の接
着性が改良されることが述べられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は帯電防止剤
として金属酸化物を透過型カラー感光材料、特に映画用
カラーフィルムに適用する目的で、従来のカーボン微粒
子入りレジンバック層を有する映画用フィルムの替りに
以下のようなハロゲン化銀カラー写真感光材料を作製
し、諸性能を評価した。
【0010】すなわち、支持体を挟んでハロゲン化銀乳
剤層の反対側に塗設されているレジンバック層を除去
し、鮮鋭度確保のために固体分散染料を含有した親水性
コロイド層を支持体とハロゲン化銀乳剤層の間に設け、
帯電防止能付与のために支持体を挟んでハロゲン化銀乳
剤層とは反対側に導電性金属酸化物粒子を含有する帯電
防止層を設けたハロゲン化銀カラー写真感光材料を作製
し、連続処理適性を評価したところ、連続処理後に処理
済みカラー写真表面へ汚れが付着するという問題が生じ
ることが分かった。これはレジンバック層を有する感光
材料、レジンバック層を除去し固体分散染料含有親水性
コロイド層を設けただけの感光材料、レジンバック層を
除去し導電性金属酸化物粒子含有帯電防止層を設けただ
けの感光材料では見られず、固体分散染料含有親水性コ
ロイド層と導電性金属酸化物粒子含有帯電防止層を組み
合わせたときに特異的に見られる現象であることが分か
った。
【0011】したがって、本発明は通常の写真処理工程
中に脱色可能なアンチハレーション層を有し、かつ良好
な帯電防止性を有するハロゲン化銀カラー感光材料にお
いて、鮮鋭度に優れ、かつ連続処理後の処理済みカラー
写真表面へ汚れが付着しないハロゲン化銀カラー感光材
料を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記のハロ
ゲン化銀写真感光材料によって効果的に達成される。 (1)透過型プラスティック支持体の一方の側に、イエ
ローカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタカプラ
ー含有ハロゲン化銀乳剤層、およびシアンカプラー含有
ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも一層ずつ含む
写真構成層を有し、他方の側に少なくとも一層の非感光
性層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、該支持体とこれに最も近いハロゲン化銀乳剤層の間
に下記一般式(II)で表される染料からなる固体微粒子
分散物の少なくとも一種を含有する親水性コロイド層を
有し、かつ該非感光性層が少なくとも一種の導電性金属
酸化物粒子を含有し、且つ該非感光性層における導電性
金属酸化物粒子の体積比率が50%以下であり、更に該
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の膨潤率が150%以
上300%以下であることを特徴とするハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料。
【0013】
【化2】
【0014】式(II)中、Dは発色団を有する化合物残
基を表し、XはDに直接若しくは2価の連結基を介して
結合した解離性水素または解離性水素を有する基を表
し、yは1ないし7の整数を表す。 (2)前記写真構成層中の少なくとも一層に1−アリー
ル−5−メルカプトテトラゾール化合物の少なくとも一
種を含有することを特徴とする前項1に記載のハロゲン
化銀カラー写真感光材料。
【0015】(3)該金属酸化物が二酸化スズまたは五
酸化バナジウムからなることを特徴とする前項1又は2
に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0016】以下本発明について詳細に説明する。一般
式(II)で表される染料について説明する。
【0017】
【化3】
【0018】式(II)中、Dは発色団を有する化合物残
基を表し、Xは解離性水素または解離性水素を有する基
を表し、yは1ないし7の整数を表す。本発明の一般式
(II)で表される染料は、分子構造中に解離性水素等を
有する点に特徴がある。
【0019】Dにおける発色団を有する化合物残基は、
多くの周知の色素の中から選ぶことができる。これらの
化合物としては、オキソノール色素、メロシアニン色
素、シアニン色素、アリーリデン色素、アゾメチン色
素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素、アントラキノ
ン色素、インドアニリン色素を挙げることができる。
【0020】XはDに直接もしくは2価の連結基を介し
て結合した解離性水素又は解離性水素を有する基を表
す。XとDとの間の2価の連結基は、アルキレン基、ア
リーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn −(n
=0,1,2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル
基、アリール基を表す)、−O−、及びこれらの連結基
を組み合わせた2価の基であり、さらにそれらはアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシルア
ミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、スルフ
ァモイル基、カルバモイル基、スルホンアミド基等の置
換基を有していてもよい。好ましい例として−(CH2)
n −(n=1,2,3)、−CH2 CH(CH3 )CH
2 −、1,2−フェニレン、5−カルボキシ−1,3−
フェニレン、1,4−フェニレン、6−メトキシ−1,
3−フェニレン、−CONHC6 4 −等を挙げること
ができる。
【0021】Xで表される解離性水素又は解離性水素を
有する基は、式(II)で表される染料が本発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料中に添加された状態では、非解離で
あって、式(II)の染料を実質的に水不溶性にする特性
を有し、該感光材料が現像処理される工程では、解離し
て式(II)の化合物を実質的に水可溶性にする特性を有
する。Xで表される解離性水素を有する基の例として
は、カルボン酸基、スルホンアミド基、スルファモイル
基、スルホニルカルバモイル基、アシルスルファモイル
基、フェノール性水酸基などを有する基を挙げることが
できる。Xで表される解離性水素はオキソノール色素の
エノール基の水素などを挙げることができる。
【0022】yの好ましい範囲は、1〜5、特に好まし
い範囲は、1〜3である。
【0023】式(II)で表される化合物のうち好ましい
ものは、Xにおける解離性水素を有する基がカルボン酸
基を有する基であるものであり、特にカルボキシル基で
置換されたアリール基を有する化合物が好ましい。また
式(II)で表される化合物の内、より好ましいものは下
記の一般式(III)または一般式(IV)で表される
化合物である。
【0024】
【化4】
【0025】一般式(III)中、A1は酸性核を表し、Q
はアリール基または複素環基を表し、L1、L2、L3
各々メチン基を表し、mは0、1又は2を表す。但し、
一般式(III)の化合物は分子内に水溶性基としてカルボ
ン酸基、スルホンアミド基、スルファモイル基、スルホ
ニルカルバモイル基、アシルスルファモイル基、フェノ
ール性水酸基及びオキソノール色素のエノール基からな
る群の中より選ばれる基を1〜7個有する。
【0026】
【化5】
【0027】一般式(IV)中、A1及びA2は酸性核を表
し、L1、L2、L3は各々メチン基を表し、nは0、
1、2又は3を表す。但し、一般式(IV)の化合物は分
子内に水溶性基としてカルボン酸基、スルホンアミド
基、スルファモイル基、スルホニルカルバモイル基、ア
シルスルファモイル基、フェノール性水酸基及びオキソ
ノール色素のエノール基からなる群の中より選ばれる基
を1〜7個有する。
【0028】以下、一般式(III)及び(IV)につ
いて詳細に説明する。A1及びA2で表される酸性核は、
環状のケトメチレン化合物または電子吸引性基によって
挟まれたメチレン基を有する化合物から誘導されるもの
が好ましい。環状のケトメチレン化合物の例としては、
2−ピラゾリン−5−オン、ロダニン、ヒダントイン、
チオヒダントイン、2,4−オキサゾリジンジオン、イ
ソオキサゾロン、バルビツール酸、チオバルビツール
酸、インダンジオン、ジオキソピラゾロピリジン、ヒド
ロキシピリドン、ピラゾリジンジオン、2,5−ジヒド
ロフランを挙げることができる。これらは置換基を有し
ていてもよい。
【0029】電子吸引性基によって挟まれたメチレン基
を有する化合物は、Z1CH22と表すことができる。
ここにZ1およびZ2はそれぞれ−CN、−SO211
−COR11、−COOR12、−CONHR12、−SO2
NHR12又は−C[=C(CN)2]R11を表す。R
11は、アルキル基、アリール基、又は複素環基を表し、
12は水素原子又はR11で表される基を表し、そしてこ
れらはそれぞれ置換基を有していてもよい。
【0030】Qで表されるアリール基の例としては、フ
ェニル基、ナフチル基を挙げることができる。これらは
それぞれ置換基を有していてもよい。Qで表される複素
環基の例としては、ピロール、インドール、フラン、チ
オフェン、イミダゾール、ピラゾール、インドリジン、
キノリン、カルバゾール、フェノチアジン、フェノキサ
ジン、インドリン、チアゾール、ピリジン、ピリダジ
ン、チアジアジン、ピラン、チオピラン、オキソジアゾ
ール、ベンゾキノリン、チアジアゾール、ピロロチアゾ
ール、ピロロピリダジン、テトラゾール、オキサゾー
ル、クマリン、およびクマロンを挙げることができる。
これらはそれぞれ置換基を有していてもよい。
【0031】L1、L2及びL3で表されるメチン基は、
置換基を有していてもよく、その置換基同士が連結して
5又は6員環(例えば、シクトペンテン、シクロヘキセ
ン)を形成していてもよい。
【0032】上述した各基が有していてもよい置換基
は、式(II)〜(IV)の化合物をpH5〜pH7の水
に実質的に溶解させるような置換基でなければ特に制限
はない。例えば、以下の置換基を挙げることができる。
カルボン酸基、炭素数1〜10のスルホンアミド基(例
えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ
ド、ブタンスルホンアミド、n−オクタンスルホンアミ
ド)、炭素数0〜10の無置換又はアルキルもしくはア
リール置換スルファモイル基(例えば、無置換のスルフ
ァモイル、メチルスルファモイル、フェニルスルファモ
イル、ナフチルスルファモイル、ブチルスルファモイ
ル)、炭素数2〜10のスルホニルカルバモイル基(例
えば、メタンスルホニルカルバモイル、プロパンスルホ
ニルカルバモイル、ベンゼンスルホニルカルバモイ
ル)、炭素数1〜l0のアシルスルファモイル基(例え
ば、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモ
イル、ピバロイルスルファモイル、ベンゾイルスルファ
モイル)、炭素数1〜8の鎖状又は環状のアルキル基
(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、ヘ
キシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、2−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、
2−メトキシエチル、ベンジル、フェニネチル、4−カ
ルボキシベンジル、2−ジエチルアミノエチル)、炭素
数2〜8のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル)、
炭素数1〜8のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、ブトキシ)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、
Br)、炭素数0〜10のアミノ基(例えば、無置換の
アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、カルボキシ
エチルアミノ)、炭素数2〜10のエステル基(例え
ば、メトキシカルボニル)、炭素数1〜10のアミド基
(例えば、アセチルアミノ、ベンズアミド)、炭素数1
〜10のカルバモイル基(例えば、無置換のカルバモイ
ル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル)、炭素
数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、ナフチ
ル、ヒドロキシフェニル、4−カルボキシフェニル、3
−カルボキシフェニル、3,5−ジカルボキシフェニ
ル、4−メタンスルホンアミドフェニル、4−ブタンス
ルホンアミドフェニル)、炭素数6〜10のアリーロキ
シ基(例えば、フェノキシ、4−カルボキシフェノキ
シ、3−メチルフェノキシ、ナフトキシ)、炭素数1〜
8のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチ
オ、オクチルチオ)、炭素数6〜10のアリールチオ基
(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ)、炭素数1〜
10のアシル基(例えば、アセチル、ベンゾイル、プロ
パノイル)、炭素数1〜10のスルホニル基(例えば、
メタンスルホニル、ベンゼンスルホニル)、炭素数1〜
10のウレイド基(例えば、ウレイド、メチルウレイ
ド)、炭素数2〜10のウレタン基(例えば、メトキシ
カルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ)、シア
ノ基、水酸基、ニトロ基、複素環基(例えば、5−カル
ボキシベンゾオキサゾール環)、ピリジン環、スルホラ
ン環、ピロール環、ピロリジン環、モルホリン環、ピペ
ラジン環、ピリミジン環、フラン環)。
【0033】また一般式(IV)で表される化合物のう
ちより好ましいものは、前記一般式(V)で表される化
合物である。この一般式(V)で表される化合物は解離
性水素としてエノール基の水素を有している。
【0034】
【化6】
【0035】一般式(V)中、R1は水素原子、アルキ
ル基、アリール基または複素環基を表し、R2は水素原
子、アルキル基、アリール基、複素環基、−COR4
たは−SO24を表し、R3は水素原子、シアノ基、水
酸基、カルボキシル基、アルキル基、アリール基、−C
24、−OR4、−NR56、−CONR56、−N
5COR4、−NR5SO24、または−NR5CONR
56(ここで、R4はアルキル基、またはアリール基を
表し、R5、R6は各々水素原子、アルキル基、またはア
リール基を表す。)を表す。L1、L2、L3は各々メチ
ン基を表す。nは1又は2を表す。
【0036】式(V)において、R1のアルキル基とし
ては炭素数1〜4のアルキル基、2−シアノエチル基、
2−ヒドロキシエチル基、カルボキシベンジル基が挙げ
られ、アリール基としてはフェニル基、2−メチルフェ
ニル基、2−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフ
ェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,6−ジカル
ボキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒ
ドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−
クロロ−4−カルボキシフェニル基、4−メチルスルフ
ァモイルフェニル基が挙げられ、複素環基としては、下
記化7に記載の基が挙げられる。
【0037】
【化7】
【0038】R2のアルキル基としては炭素数1〜4の
アルキル基、カルボキシメチル基、2−ヒドロキシエチ
ル基、2−メトキシエチル基が挙げられ、アリール基と
しては2−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフェ
ニル基、4−カルボキシフェニル基、3,6−ジカルボ
キシフェニル基が挙げられ、複素環基としては下記化8
に記載の基が挙げられ、−COR4としてはアセチル基
が挙げられ、−SO24としてはメタンスルホニル基が
挙げられる。
【0039】
【化8】
【0040】R3、R4、R5、R6のアルキル基としては
炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。R3、R4、R
5、R6のアリール基としてはフェニル基、メチルフェニ
ル基が挙げられる。本発明においては、R1がカルボキ
シル基置換のフェニル基(例えば、2−カルボキシフェ
ニル、3−カルボキシフェニル、4−カルボキシフェニ
ル、3,6−ジカルボキシフェニル)であることが好ま
しい。
【0041】以下に、本発明に用いられる一般式(II)
ないし(V)で表される化合物の具体例を記載するが、
これらに限定されるものではない。
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】
【化19】
【0053】
【化20】
【0054】
【化21】
【0055】
【化22】
【0056】
【化23】
【0057】
【化24】
【0058】
【化25】
【0059】
【化26】
【0060】
【化27】
【0061】
【化28】
【0062】本発明に用いられる染料は、国際特許WO
88/04794号、ヨーロッパ特許EP027472
3A1号、同276566号、同299435号、特開
昭52−92716号、同55−155350号、同5
5−155351号、同61−205934号、同48
−68623号、米国特許2527583号、同348
6897号、同3746539号、同3933798
号、同4130429号、同4040841号、特開平
3−282244号、同3−7931号、同3−167
546号等の明細書あるいは公報に記載されている方法
又はその方法に準じて合成できる。
【0063】本発明で用いられる、染料の固体微粒子分
散物は、公知の方法で調製できる。製造法の詳細は、機
能性顔料応用技術(シーエムシー刊、1991年)など
に記載されている。メディア分散は一般的な方法の一つ
である。この方法では染料粉末またはそのウエットケー
キと呼ばれる水や有機溶媒で湿った状態の染料を、水性
スラリーにし、公知の粉砕機(例えばボールミル、振動
ボールミル、遊星ボールミル、縦型サンドミル、ローラ
ーミル、ピンミル、コボールミル、キャディーミル、横
型サンドミル、アトライター等)を用いて、分散メディ
ア(スチールボール、セラミックボール、ガラスビー
ズ、アルミナビーズ、ジルコニアシリケートビーズ、ジ
ルコニアビーズ、オタワサンドなど)の存在下で機械力
によって粉砕する。これらのうち、ビーズの平均直径は
好ましくは2mmないし0.3mm、より好ましくは1mmな
いし0.3mm、さらに好ましくは0.5mmないし0.3
mmのものが用いられる。これらの他にジェットミル、ロ
ールミル、ホモジナイザー、コロイドミルやデゾルバー
によって粉砕する方法や、超音波分散機による粉砕方法
も用いることができる。
【0064】また米国特許2870012号に開示され
ているように、均一溶液に溶解した後、貧溶媒を加えて
固体微粒子を析出させたり、例えば特開平3−1827
43号に開示されているように、アルカリ溶液に溶解し
た後pHを下げることで、固体微粒子を析出させる方法
も用いることが出来る。
【0065】これらの固体微粒子分散物を調製するとき
は、分散助剤を存在させるのが好ましい。従来より開示
されてきた分散助剤としては、アルキルフェノキシエト
キシスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナトリウムオレイルメ
チルタウライド、ナフタレンスルホン酸のホルムアルデ
ヒド縮重物、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、マレ
イン酸アクリル酸共重合物、カルボキシメチルセルロー
ス、硫酸セルロース等のアニオン系分散剤、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなど
のノニオン系分散剤、カチオン系分散剤やベタイン系分
散剤があげられるが、下記一般式(I−a)又は(I−
b)で表されるポリアルキレンオキサイドを用いること
が特に好ましい。
【0066】
【化29】
【0067】一般式(I−a)及び(I−b)中、a及
びbはそれぞれ5ないし500の値を示す。好ましいa
とbの値はそれぞれ10〜200、より好ましいaとb
の値はそれぞれ50〜150である。aとbの値がこの
範囲であると塗布面の均一性良化の点で好ましい。上記
分散助剤において、ポリエチレンオキサイド部の比率は
重量比で好ましくは0.3ないし0.9、より好ましく
は0.7ないし0.9、更に好ましくは0.8ないし
0.9であり、また、上記分散助剤の平均分子量は好ま
しくは1,000ないし30,000、より好ましくは
5,000ないし40,000、更に好ましくは8,0
00ないし20,000である。更に、上記分散助剤の
HLB(親水性親油性バランス)は好ましくは7ないし
30、より好ましくは12ないし30、更に好ましくは
18ないし30である。数値がこの範囲であると塗布面
の均一性良化の点で好ましい。
【0068】これらの化合物は市販品として入手可能で
あり、たとえばBASF社のPluronic等があ
る。
【0069】以下に本発明に用いられる一般式(I−
a)又は(I−b)で表される化合物の具体例を記載す
る。
【0070】
【化30】
【0071】本発明において、本発明の染料に対する上
記分散助剤の使用量は重量比で好ましくは0.05ない
し0.5、より好ましくは0.1ないし0.3である。
分散助剤の使用量がこの範囲であると塗布面の均一性良
化の点で好ましい。また固体微粒子分散物の調製時に分
散物の安定化や低粘度化の目的でポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、
多糖類、ゼラチンなどの親水性コロイドを共存させるこ
ともできる。本発明においては後記一般式(VI)の化
合物を共存させることが特に好ましい。
【0072】本発明の染料の固体微粒子分散物は、特開
平5−216166号公報に開示されているような方法
で、分散前、分散中または分散後に加熱処理される。
【0073】本発明による染料は感光材料中に組み込む
前に熱処理を行うことにより、本発明の効果を得るのに
好ましい。本発明において染料分散物に好ましく適用さ
れる熱処理としては、染料粉体を溶媒中で加熱するなど
固体状に微分散する工程の前に行う方法と、染料を分散
剤の存在下で水あるいは他の溶媒中に分散する際冷却せ
ず、あるいは温度をかけて分散を行う方法、および分散
後の液や塗布液を加熱処理する方法とがあるが、分散後
に行なうのが特に好ましい。
【0074】式(II)の染料を含有する固体微粒子分
散物が、特定の層に複数種用いられているときは少なく
とも1種が熱処理されていればよい。
【0075】分散時及び分散後熱処理中のpHは分散物
が安定に存在する条件であればよく、好ましくはpH
2.0以上8.0以下、より好ましくは2.0以上6.
5以下、更に好ましくは2.5以上4.5未満である。
熱処理中のpHがこの範囲であると塗布物の膜強度改良
の点で好ましい。分散物のpH調整は、例えば硫酸、塩
酸、酢酸、クエン酸、リン酸、しゅう酸、炭酸、炭酸水
素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムやそれらからなる緩衝液を用いることがで
きる。
【0076】熱処理をする温度としては熱処理をする工
程、粉体ないし粒子の大きさ形状、熱処理条件、溶媒な
どによって異なるので一概には云えず40℃以上で染料
が分解しない範囲であれば何度でもよいが、粉体で熱処
理する場合には40℃ないし200℃が適当であり、好
ましくは50℃ないし150℃が適当であり、溶媒中で
熱処理する場合には40℃ないし150℃、好ましくは
50℃ないし150℃、分散中に熱処理する場合には4
0℃ないし90℃が適当であり、好ましくは50℃ない
し90℃、分散後の分散液を熱処理する場合には40℃
ないし100℃が適当であり、好ましくは50℃ないし
95℃である。熱処理の温度が40℃より低いと効果が
乏しく好ましくない。
【0077】熱処理が溶媒中で行われる場合、その溶媒
の種類としては、染料を実質的に溶解しないものであれ
ば制限はなく、例えば水、アルコール類(例えば、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノ
ール、イソアミルアミルコール、オクタノール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、エチルセロソル
ブ)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル)、アルキルカルボン酸類(例えば、酢酸、プロピオ
ン酸)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、エー
テル類(例えば、ジメトキシエタン、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン)、アミド類(例えば、ジメチルホルム
アミド)等を挙げることができる。
【0078】また、これらの溶媒単独では染料が溶解し
てしまう場合でも、水や他の溶媒と混合したり、pHを
調節することで染料が実質溶解しなければ使用すること
ができる。
【0079】熱処理する時間についても一概には云え
ず、温度が低ければ長時間を要し、高ければ短時間で済
む。製造工程上影響のない範囲内で熱処理が実現できる
ように任意に設定することができるが、通常1時間ない
し4日であることが好ましい。
【0080】写真感光材料に染料の微粒子を含有してな
る層を設けるには、このようにして得た微粒子を適当な
バインダー中に分散させることによってほぼ均一な粒子
の固体分散物として調製した後、これを所望の支持体上
に塗設することによって設けることが出来る。上記バイ
ンダーは感光性乳剤層や、非感光性層に用いることがで
きる親水性のコロイドであれば特に制限はないが、通常
ゼラチンまたはポリビニルアルコールやポリアクリルア
ミド等の合成ポリマーが用いられる。
【0081】固体分散物中の微粒子は、平均粒子径0.
005μmないし10μm、好ましくは0.01μmな
いし1μm、より好ましくは0.01μmないし0.7
μmであることが好ましい。この範囲であると微粒子の
非凝集性、光の吸収効率の点で好ましい。本発明で用い
る一般式(II)の染料の固体微粒子分散物は、単独又
は複数の固体微粒子分散物と併用して使用することがで
きる。
【0082】さらに、固体微粒子を添加する親水性コロ
イド層はただ一層でも良いし、複数層であっても良い。
たとえば、単独の固体微粒子分散物をただ一層に添加す
る場合、複数層に分割して添加する場合、複数の固体微
粒子分散物をただ一層に同時に添加する場合、それぞれ
別層に添加する場合などが例として挙げられるが、上記
に限られるものではない。
【0083】さらに、固体微粒子分散物は、アンチハレ
ーション層として必要な量を組み込まれたうえ、イラジ
エーション防止用に感光性ハロゲン化銀乳剤層に必要量
を添加されることもできる。本発明で用いる一般式(I
I)の染料の固体微粒子分散物を含有する親水性コロイ
ド層は、支持体とこれに最も近いハロゲン化銀乳剤層の
間に設けられる。ここで、支持体とこれに最も近いハロ
ゲン化銀乳剤層の間には、固体微粒子分散物を含有する
親水性コロイド層以外の他の非感光性親水性コロイド層
を有していてもよい。
【0084】本発明で用いる染料の固体微粒子分散物
は、ハロゲン化銀写真感光材料において、染料の色相に
応じて非感光性親水性コロイド層に含有されるが、該非
感光性層が複数層設けられている態様の感光材科におい
ては、これらの複数層に含有させることもできる。本発
明の固体微粒子分散物中の染料濃度は0.1〜50重量
%が適当であり、好ましくは2〜30重量%である。染
料濃度がこの範囲であると分散物の粘度の点で好まし
い。
【0085】本発明においては、固体微粒子分散物とと
もに下記一般式(VI)で表わされる化合物を同一写真構
成層に含有することが好ましい。 一般式(VI) P−((S)m−R)n 〔式(VI)中、Rは水素原子、疎水性基または疎水性重
合体を表わし、Pは下記構層単位A、B及びCのうちの
少なくとも1つを含み、Pの重合度が10以上3500
以下の重合体を表わす。nは1又は2を表わす。mは1
又は0を表わす。
【0086】
【化31】
【0087】ここで、R1は−H又は炭素数1〜6のア
ルキル基を表わし、R2は−H又は炭素数1〜10のア
ルキル基を表わし、R3は−H又は−CH3を表わし、R
4はH、−CH3、−CH2COOH(アンモニウム基又
は金属塩を含む)又は−CNを表わし、Xは−H、−C
OOH(アンモニウム基又は金属塩を含む)又は−CO
NH2を表わし、Yは−COOH(アンモニウム基又は
金属塩を含む)、−SO3H(アンモニウム基又は金属
塩を含む)、−OSO3H(アンモニウム基又は金属塩
を含む)、−CH2SO3H(アンモニウム基又は金属塩
を含む)、−CONHC(CH32CH2SO3H(アン
モニウム基又は金属塩を含む)、又は−CONHCH2
CH2CH2+(CH33Cl-を表わす。〕
【0088】上記一般式(VI)で表わされる化合物の代
表的な例として、ビニルアルコールとビニルエステルの
ランダム又はブロック共重合体あるいは更にカルボキシ
基等のアニオン性基を有する第3モノマー成分を含むビ
ニルアルコールとビニルエステルのランダム又はブロッ
ク共重合体の末端をアルキル基又は疎水性重合体で変性
したものが挙げられる。
【0089】ポリビニルアルコール(PVA)系重合体
は、従来から写真分野において、それ自身保護コロイド
として、又はフイルムの強度向上のためにゼラチン等の
水溶性蛋白質保護コロイドとブレンドして用いられてい
る(例えば、特開昭63−20349号公報)が、式
(VI)で表される化合物を染料の固体微粒子分散物と
組み合わせて用いることにより、染料とバンダー(ゼラ
チン等)の相互作用により、塗布が困難になったり、所
望の吸収を有する塗布層が得にくいといった問題が解決
でき好ましい。
【0090】本発明で好ましく用いられる化合物(V
I)は、写真分野で従来用いられていた界面活性剤より
も比較的分子量が大きいことが好ましくい(分子量10
00以上)。更に従来の界面活性剤の親水性基が、エチ
レンオキサイド等のノニオン性のアルキレンオキサイド
基、カルボキシル基、スルホン基、燐酸基などのアニオ
ン性基、四級アンモニウム基などのカチオン性基を通常
一つ有しているのに対して、化合物(VI)の親水性基
は、OH基を含むモノマー単位の繰り返し構造、アニオ
ン性基基の繰り返し構造及びカチオン性基の繰り返し構
造のうちのいずれか1つ以上を有することが必要であ
る。
【0091】化合物(VI)は、塗布助剤、帯電防止
剤、表面摩擦調節剤、表面疎水化剤としても使用するこ
とができる。
【0092】一般式(VI)におけるRの疎水性基とし
ては、脂肪族基(例えばアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基など)、芳香族基(例えばフェニル基、ナフ
チル基など)及び脂環基があり、これらは置換されてい
るものも含む。置換基としては、脂肪族基、芳香族基、
脂環基、複素環基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、
ニトロ基、N−置換スルファモイル基、カルバモイル
基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、ア
リールスルホニルアミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アラルキル基、アシル基などが挙げられる。
【0093】一般式(VI)におけるRの疎水性基がア
ルキル基の場合には、炭素数3〜70、好ましくは4〜
50、特に8〜24が好ましい。更に、Rは、置換又は
未置換の、脂環基、芳香族炭化水素基又は疎水性重合体
の場合、分散安定性を高める効果がより大きい。
【0094】また、一般式(VI)におけるRが疎水性
重合体の場合、ポリスチレン及びその誘導体、ポリメタ
クリル酸エステル(例えばポリメタクリル酸メチル)及
びその誘導体、ポリアクリル酸エステル及びその誘導
体、ポリブテン、ポリ酢酸ビニル、ポリバーサチック酸
ビニル等に代表される水に不溶性のビニル重合体やビニ
ル共重合体、ポリオキシプロピレンやポリオキシテトラ
メチレンの如き水に不溶性のポリオキシアルキレン類、
更にはポリアミド及びポリエステル等の水不溶性重合体
等が挙げられる。特にポリスチレン及びその誘導体、ポ
リメタクリル酸エステル及びその誘導体、ポリアクリル
酸エステル及びその誘導体並びにポリ塩化ビニルが好ま
しく用いられる。また、疎水性重合体の重合度は2以上
500以下、好ましくは2以上200以下、更に好まし
くは2以上100以下である。
【0095】一般式(VI)のRが疎水性基の場合の具
体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではな
い。
【0096】
【化32】
【0097】
【化33】
【0098】
【化34】
【0099】
【化35】
【0100】
【化36】
【0101】
【化37】
【0102】
【化38】
【0103】
【化39】
【0104】
【化40】
【0105】一般式(VI)で表される化合物に関し、
Pは上記構造単位A、B及びCのうちの少なくとも1つ
を含む重合体である。構造単位Aとしては具体的には、
ビニルアルコール、α−メチルビニルアルコール、α−
プロピルビニルアルコール等が挙げられる。構造単位B
としては酢酸ビニル、蟻酸ビニル、プロピオン酸ビニル
及びこれらのα置換体が挙げられる。
【0106】更に構造単位Cとしてはアクリル酸、メタ
クリル酸又はクロトン酸(それぞれアンモニウム塩、又
はNa、K等の金属塩を含む)、マレイン酸又はイタコ
ン酸(それぞれモノアルキルエステル、アンモニウム
塩、又はNa、K等の金属塩を含む)、ビニルホスホン
酸、ビニル硫酸、アクリルスルホン酸、メタクリルスル
ホン酸、2−アクリルアミド−3−メチルプロパンスル
ホン酸又は2−メタクリルアミド−3−メチルプロパン
スルホン酸(それぞれアンモニウム塩、又はNa、K等
の金属塩を含む)、アクリルアミドプロピルトリメチル
アンモニウムクロリド又はメタクリルアミドプロピルト
リメチルアンモニウムクロリド等の水中でイオン解離す
る単量体単位が挙げられる。
【0107】これらの中で構造単位Aとしては、ビニル
アルコール単位が、構造単位Bとしては酢酸ビニル単位
が、また構造単位Cとしてはカルボン酸(アンモニウム
塩、又はNa、K等の金属塩を含む)又はスルホン酸
(アンモニウム塩、又はNa、K等の金属塩を含む)が
より好ましい単位である。
【0108】上記構造単位A、B及びCの含量について
は特に制限はないが、構造単位Cの含量が1モル%以下
の場合、一般式(VI)で表される重合体が水溶性又は
水分散性であるためには、構造単位Aの含量は50モル
%〜100モル%であるのが好ましい。
【0109】本発明で好ましく用いられる一般式(V
I)で表される化合物は水溶性から水分散性まで広い範
囲のものを含む。本発明で好ましく用いられる一般式
(VI)で表される化合物が水溶性又は水分散性である
限りにおいては、Pが上記構造単位A、B及びC以外の
構造単位を含むことも何ら差し支えなく、これらの構造
単位として、例えばエチレン、プロピレン、イソプテ
ン、アクリロニロリル、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル又はフッ化ビ
ニル単位が挙げられる。
【0110】該Pの重合度は10〜3500、好ましく
は10〜2000、更に好ましくは10〜1000、特
に好ましくは10〜500である。
【0111】構造単位A及びBにおけるR2 の低級アル
キル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が挙げら
れ、特にメチル基が好ましい。また、該アルキル基はヒ
ドロキシル基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸
基、スルフィン酸基、スルホンアミド基等により置換さ
れていてもよい。
【0112】親水性コロイド層のバインダーとして、写
真性、製造適性、物理性などの理由でゼラチンが最も一
般的に用いられる。一般式(VI)で表される化合物を
ゼラチンに対して1重量%以上の割合で混合して用いる
場合、ゼラチンと相溶する組成の化合物が好ましい。そ
のような化合物としては、構造単位Bが50モル%以
下、構造単位Cがカルボキシル基を含み且つ該カルボキ
シル基が単位あたり1個の場合その含率が5モル%以
上、好ましくは10モル%以上、特に好ましくは15モ
ル%以上であり、該カルボキシル基が単位あたりn個の
場合その含率は上記の1/nが好ましい。ゼラチンとの
相溶性の観点より特に好ましい一般式(VI)で表され
る化合物としては、構造単位Aがビニルアルコールで含
率が50モル%以上、構造単位Bが酢酸ビニルで40モ
ル%以下、構造単位Cがイタコン酸(アンモニウム塩、
又はNa、K等の金属塩を含む)で2モル%以上である
重合体である。
【0113】また写真要素は通常親水性バインダーの多
層構成よりなるが、層構成によってはある層のバインダ
ーとして、一般式(VI)で表される化合物を単独で用
いることもでき、そのような場合にはゼラチンと相溶性
が十分でないものも用いることができる。
【0114】一般式(VI)で表される化合物は、本発
明の感材の用途により、これを構成するP及びRの最適
化学組成、分子量等は異なるが、どの目的においても、
PとRの重量比が0.001≦R/P≦2、より好まし
くは0.01≦R/P≦1の組成を有するものが特に好
ましい。
【0115】本発明における一般式(VI)で表わされ
る化合物の具体例を表−Aに挙げるが、これに限定され
るものではない。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
【0119】
【表4】
【0120】本発明における一般式(VI)の化合物の
使用量は、使用する固体微粒子分散物の物性、量によっ
て異なるが、通常0.001g/m2〜10g/m2、好ま
しくは0.002g/m2〜5g/m2である。この範囲で
あると塗布面の均一性良化の点で好ましい。本発明にお
いて一般式(VI)の化合物は、分散物を調製する際の
分散剤として用いても、分散後に共存させても、塗布直
前に共存させてもよい。
【0121】一般式(VI)で表される化合物は、例え
ば、特開昭62−288643号、同61−25423
7号、同61−254238号、同61−254239
号、同61−254240号等の公報に記載される方法
によって合成することができる。また、一般式(VI)
の重合体におけるRがアルキル基の場合は、市販品とし
ても入手可能である(例えば、株式会社クラレ製MP−
103、MP−203、MP102など)。
【0122】次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料の
写真層等について記載する。本発明のハロゲン化銀写真
感光材料は、カラーネガフィルム、反転フィルム、映画
用カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、映画用ポ
ジフィルムなど一般用、映画用カラー感光材料に適用す
ることができる。
【0123】本発明のカラー感光材料は、典型的な例と
して、透明支持体上に、実質的に感色性の異なる複数の
ハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ
有するハロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層は
青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有す
る単位感光性層である。
【0124】撮影用感材において用いられる好ましいハ
ロゲン化銀は約0.5モル%から約30モル%のヨウ化銀を
含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀
である。特に好ましいのは約2モル%から約10モル%ま
でのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀で
ある。また、映画用カラーポジフィルムに用いられる好
ましいハロゲン化銀は塩臭化銀や塩化銀であり、特に塩
化銀含有率が95モル%以上で残りが臭化銀(沃化銀)
であるものが好ましい。
【0125】写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方
体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するも
の、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、
双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの
複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm以
下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまでの大
サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよ
い。
【0126】本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤
は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RD
と略す)No.17643(1978年12月), 22〜23頁,“I.乳
剤製造(Emulsion preparation and types)”、および同
No.18716(1979年11月), 648頁、同No.307105(1989年11
月), 863〜865頁、およびグラフキデ著「写真の物理と
化学」,ポールモンテル社刊(P. Glafkides,Chemie e
t Phisique Photographique, Paul Montel, 1967)、ダ
フィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.
F. Duffin, Photographic Emulsion Chemistry, Focal
Press, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗
布」、フォーカルプレス社刊(V.L. Zelikman, et al.,
Making and Coating Photographic Emulsion, Focal P
ress, 1964)などに記載された方法を用いて調製するこ
とができる。
【0127】US 3,574,628、同3,655,394およびGB 1,41
3,748に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff,
Photographic Science and Engineering)、第14巻248
〜257頁(1970年); US 4,434,226、同4,414,310、同4,4
33,048、同4,439,520およびGB2,112,157 に記載の方法
により簡単に調製することができる。
【0128】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい。エピタキシャル接合によって組成
の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、例えば
ロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接
合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物
を用いてもよい。
【0129】上記の乳剤は潜像を主として表面に形成す
る表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも
表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよ
いが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像
型のうち、特開昭63-264740号公報に記載のコア/シェ
ル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は特
開昭59-133542号公報に記載されている。この乳剤のシ
ェルの厚みは現像処理等によって異なるが、3〜40nmが
好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
【0130】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRDNo.17643、同No.187
16および同No.307105に記載されており、その該当箇所
を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性
ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロ
ゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の
異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用す
ることができる。
【0131】US 4,082,553に記載の粒子表面をかぶらせ
たハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭59-214852
に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロ
イド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質
的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが好ま
しい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒
子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一
様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子の
ことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特開昭59-2
14852に記載されている。粒子内部がかぶらされたコア
/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲ
ン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。粒子内
部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化
銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用い
ることができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒
子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.05
〜0.6μmが好ましい。また、粒子形状は規則的な粒子
でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン
化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒
子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが
好ましい。
【0132】本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g/m
2以下が好ましく、4.5g/m2以下が最も好ましい。
【0133】支持体上に設けられた感光性ハロゲン化銀
乳剤層や非感光性親水性コロイド層(中間層や保護層な
ど)からなる写真構成層中のいずれかの層、好ましくは
ハロゲン化銀乳剤層に、1−アリール−5−メルカプト
テトラゾール化合物をハロゲン化銀1モル当たり1.0
×10-5〜5.0×10-2モル添加することが好まし
く、更には1.0×10-4〜1.0×10-2モル添加す
ることが好ましい。この範囲で添加することによって、
連続処理後の処理済みカラー写真表面への汚れをいっそ
う少なくすることができる。
【0134】このような1−アリール−5−メルカプト
テトラゾール化合物としては、1位のアリール基が無置
換または置換フェニル基であるものが好ましく、この置
換基の好ましい具体例としてはアシルアミノ基(例え
ば、アセチルアミノ、−NHCOC5 11(n) など)、
ウレイド基(例えば、メチルウレイドなど)、アルコキ
シ基(例えばメトキシなど)、カルボン酸基、アミノ
基、スルファモイル基などであって、これらの基はフェ
ニル基に複数個(2〜3個など)結合していてもよい。
また、これの置換基の位置はメタまたはパラ位が好まし
い。
【0135】これらの具体例としては、1−(m−メチ
ルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールや
1−(m−アセチルアミノフェニル)−5−メルカプト
テトラゾールが挙げられる。
【0136】本発明に使用できる写真用添加剤は以下の
リサーチディスクロジャー誌(RD)に記載されてお
り、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3.分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄 866〜868頁 強色増感剤 〜649頁右欄 4.増白剤 24頁 647頁右欄 868頁 5.光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄 873頁 フィルター染料、 〜650頁左欄 紫外線吸収剤 6.バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 7.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 8.塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 875〜876頁 表面活性剤 9.スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877頁 10.マット剤 878〜879頁
【0137】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー:EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー;EP 513,496Aの式(1),(2)で表わされるカ
プラー(特に18頁のY-28);特開平5-307248号公報の請求
項1の一般式(I) で表わされるカプラー;US 5,066,576
のカラム1の45〜55行の一般式(I)で表わされるカプラ
ー;特開平4-274425号公報の段落0008の一般式(I)で表
わされるカプラー;EP 498,381A1の40頁のクレーム1に
記載のカプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1の4
頁の式(Y)で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54
(41頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)
〜(IV)で表わされるカプラー(特にII-17, 19(カラム1
7), II-24(カラム19))。
【0138】マゼンタカプラー;特開平3-39737(L-57
(11頁右下), L-68(12頁右下), L-77(13頁右下)); EP
456,257のA-4 -63(134頁), A-4 -73, -75(139頁); EP 4
86,965のM-4, -6(26頁), M-7(27頁);特開平6-43611の段
落0024のM-45, 特開平5-204106の段落0036のM-1;特開平
4-362631の段落0237のM-22。 シアンカプラー:特開平4-204843のCX-1, 3, 4, 5, 11,
12, 14, 15(14〜16頁);特開平4-43345のC-7, 10(35
頁), 34, 35(37頁), (I-1), (I-17)(42〜43頁);特開
平6-67385の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わさ
れるカプラー。 ポリマーカプラー:特開平2-44345のP-1, P-5(11頁)。
【0139】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125570、EP 96,873B、D
E 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を捕正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5頁
に記載の式(CI), (CII), (CIII), (CIV)で表わされる
イエローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、
該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7
(202頁、EX-1(249頁)、EX-7(251頁)、US 4,833,069に記
載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9(カラム
8)、CC-13(カラム10)、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
W092/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。
【0140】現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な
化合物残基を放出する化合物(カプラーを含む)として
は、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:
EP 378,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV)で
表わされる化合物(特にT-101(30頁), T-104(31頁), T-
113(36頁), T-131(45頁), T-144(51頁), T-158(58頁)),
EP 436,938A2の7頁に記載の式(I) で表わされる化合
物(特にD-49(51頁))、特開平5-307248の式(1)で表わさ
れる化合物(特に没落0027の(23))、EP 440,195A2の5
〜6頁に記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物
(特に29頁のI-(1)); 漂白促進剤放出化合物: EP 310,1
25A2の5頁の式(I),(I′)で表わされる化合物(特に61
頁の(60),(61))及び特開平6-59411の請求項1の式(I)で
表わされる化合物(特に段落0022の(7)); リガンド放出
化合物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表
わされる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物);
ロイコ色素放出化合物; US 4,749,641のカラム3〜8の
化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のク
レーム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7
〜10の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化
合物:US 4,656,123のカラム3の式(1)、(2)、(3)で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22))及びEP 450,63
7A2の75頁36〜38行目のExZK-2;離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1〜Y
-19)。
【0141】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒:特開昭62-215272のP-3, 5,
16, 19, 25, 30, 42,49, 54, 55, 66, 81, 85, 86, 93
(140〜144頁);油溶性有機化合物の含浸用ラテックス:U
S 4,199,363に記載のラテックス;現像主薬酸化体スカ
ベンジャー:US4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I)
で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム
4〜5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特
に化合物1(カラム3);ステイン防止剤:EP 298321Aの
4頁30〜33行の式(I)〜(III),特にI-47, 72, III-1, 27
(24〜48頁);褪色防止剤:EP 298321AのA-6, 7, 20, 21,
23, 24, 25, 26, 30, 37, 40, 42, 48, 63, 90, 92, 9
4, 164(69〜118頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1
〜III-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8〜12頁のI-1〜I
II-4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1〜4
8, 特にA-39, 42;発色増強剤または混色防止剤の使用
量を低減させる素材:EP 411324Aの5〜24頁のI-1〜II-
15,特にI-46;ホルマリンスカベンジャー:EP 477932A
の24〜29頁のSCV-1〜28, 特にSCV-8;硬膜剤:特開平1-
214845の17頁のH-1, 4, 6, 8, 14,US 4,618,573のカラ
ム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる化合物(H-1〜5
4),特開平2-214852の8頁右下の式(6)で表わされる化合
物(H-1〜76),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記
載の化合物;現像抑制剤プレカーサー:特開昭62-16813
9のP-24, 37, 39(6〜7頁); US 5,019,492のクレーム
1に記載の化合物, 特にカラム7の28〜29;防腐剤、防
黴剤:US 4,923,790のカラム3〜15のI-1〜III-43, 特
にII-1, 9, 10, 18, III-25;安定剤、かぶり防止剤:U
S 4,923,793のカラム6〜16のI-1〜(14), 特にI-1, 60,
(2),(13), US 4,952,483のカラム25〜32の化合物1〜6
5, 特に36:化学増感剤:トリフェニルホスフィン セ
レニド, 特開平5-40324の化合物50;染料:特開平3-156
450の15〜18頁のa-1〜b-20, 特にa-1, 12, 18, 27, 35,
36, b-5, 27〜29頁のV-1〜23, 特にV-1, EP 445627Aの
33〜55頁のF-I-1〜F-II-43,特にF-I-11, F-II-8, EP 45
7153Aの17〜28頁のIII-1〜36, 特にIII-1, 3, W088/047
94の8〜26のDye-1〜124の微結晶分散体, EP 319999Aの
6〜11頁の化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306Aの式
(1)ないし(3)で表わされる化合物D-1〜87(3〜28頁), US
4,268,622の式(I) で表わされる化合物1〜22(カラム
3〜10), US 4,923,788の式(I)で表わされる化合物(1)
〜(31)(カラム2〜9);UV吸収剤: 特開昭46-3335の
式(1) で表わされる化合物(18b)〜(18r),101〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3)〜(6
6)(10〜44頁)及び式(III)で表わされる化合物HBT-1〜10
(14頁), EP 521823Aの式(1)で表わされる化合物(1)〜(3
1)(カラム2〜9)。
【0142】本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の
全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下であるこ
とが好ましく、23μm以下がより好ましく、18μm以下
が更に好ましく、16μm以下が特に好ましい。また膜膨
潤速度T1/2は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好
ましい。T1/2は、発色現像液で30℃、3分15秒処理した
時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたと
き、その膜厚が1/2に到達するまでの時間と定義する。
膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚
を意味し、T1/2は、エー・グリーン(A.Green)らのフォ
トグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ (Photogr. Sci. Eng), 19巻、2, 124〜129頁に記載
の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより
測定できる。T1/2は、バインダーとしてのゼラチンに
硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変え
ることによって調整することができる。また、膨潤率は
150〜400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件
下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/
膜厚 により計算できる。
【0143】本発明における膨潤率とは、本発明のハロ
ゲン化銀写真感光材料を35℃の蒸留水に浸し膨潤させ
たときの平衡膨潤量を表す尺度であり、 膨潤率(単位:%)= 膨潤時の全膜厚/乾燥時の全膜
厚×100 と定義される。本発明において膨潤率は150%以上3
00%以下である必要があるが180%以上280%以
下で好ましく、200%以上250%以下がより好まし
い。
【0144】本発明において膨潤率はゼラチン硬化剤の
添加量を調節することにより上記範囲とすることができ
る。
【0145】以下、本発明の支持体について説明する。
本発明において、プラスチックフィルム支持体として
は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、セルローストリアセテート、セルロース
アセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオ
ネート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレ
ンのフィルムを挙げることができる。
【0146】中でも、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが好ましく、特に2軸延伸、熱固定されたポリエチ
レンテレフタレートフィルムが、安定性、強靱さなどの
点からも特に好ましい。
【0147】支持体の厚さに特に制限はないが、15〜
500μmの範囲が一般的で、特に40〜200μの範
囲のものが取扱易さ、汎用性などの点から有利なため好
ましく、100〜150μが最も好ましい。透過型支持
体とは、好ましくは可視光が90%以上透過するものを
意味し、光の透過を実質的に妨げない量であれば染料化
ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム塩など
を含有していても良い。
【0148】上記プラスチックフィルム支持体の表面
に、感光層を強固に接着させるために、一般に下記の表
面処理が行なわれる。本発明の帯電防止層(バック層)
が形成される側の表面も、一般に同様な表面処理が行な
われる。 (1)薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処
理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プ
ラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸素処
理、などの表面活性処理したのち直接に写真乳剤(感光
層形成用塗布液)を塗布して接着力を得る方法と、
(2)一旦これらの表面処理した後、下塗層を設けこの
上に写真乳剤層を塗布する方法との二法がある。
【0149】これらのうち(2)の方法がより有効であ
り広く行われている。これらの表面処理はいずれも、本
来は疎水性であった支持体表面に、多少とも極性基を形
成させること、表面の接着に対してマイナスの要因にな
る薄層を除去すること、表面の架橋密度を増加させ接着
力を増加させるものと思われ、その結果として下塗層用
溶液中に含有される成分の極性基との親和力が増加する
ことや、接着表面の堅牢度が増加すること等により、下
塗層と支持体表面との接着性が向上すると考えられる。
【0150】上記プラスチックフィルム支持体上の感光
層が設けられない側の表面には、本発明の導電性金属酸
化物粒子を含有する非感光性層(本発明の帯電防止層)
が設けられる。本発明の非感光性層のバインダーとして
は、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂及び
ポリエステル樹脂が好ましく使用される。本発明の非感
光性層は硬膜されているのが好ましく、硬膜剤として
は、アジリジン系、トリアジン系、ビニルスルホン系、
アルデヒド系、シアノアクリレート系、ペプチド系、エ
ポキシ系、メラミン系などが用いられるが、導電性金属
酸化物粒子を強固に固定する観点からは、メラミン系化
合物が特に好ましい。
【0151】導電性金属酸化物粒子の材料としては、Z
nO、TiO2、SnO2、Al23、In23、Mg
O、BaO、MoO3およびV25及びこれらの複合酸
化物、そしてこれらの金属酸化物に更に異種原子を含む
金属酸化物を挙げることができる。金属酸化物として
は、SnO2、ZnO、Al23、TiO2、In23
MgO、およびV25が好ましく、さらにSnO2、Z
nO、In23、TiO2およびV25が好ましく、S
nO2およびV25が特に好ましい。異種原子を少量含
む例としては、ZnOに対してAlあるいはIn、Ti
2に対してNbあるいはTa、In23に対してS
n、及びSnO2に対してSb、Nbあるいはハロゲン
元素などの異種元素を0.01〜30モル%(好ましく
は0.1〜10モル%)ドープしたものを挙げることが
できる。異種元素の添加量が、0.01モル%未満の場
合は酸化物または複合酸化物に充分な導電性を付与する
ことができず、30モル%を超えると粒子の黒化度が増
し、帯電防止層が黒ずむため感材用としては適さない。
従って、本発明では導電性金属酸化物粒子の材料として
は、金属酸化物または複合金属酸化物に対し異種元素を
少量含むものが好ましい。また結晶構造中に酸素欠陥を
含むものも好ましい。
【0152】本発明の導電性金属酸化物粒子は、本発明
の非感光性層全体に対し、体積比率が50%以下である
必要があるが、好ましくは3〜30%である。塗設量と
しては1〜300mg/m2が好ましく、2〜200mg/m2
がより好ましく、100〜250mg/m2が最も好まし
い。体積比率が50%を越えると処理済カラー写真の表
面に汚れが付着しやすく、また3%を下回ると帯電防止
能が十分に機能しない。
【0153】導電性金属酸化物粒子の粒子径は、光散乱
をできるだけ小さくするために小さい程好ましいが、粒
子と結合剤の屈折率の比をパラメーターとして決定され
るべきものであり、ミー(Mie)の理論を用いて求め
ることができる。一般に、平均粒子径が0.001〜
0.5μmの範囲であり、0.003〜0.2μmの範
囲が好ましい。ここでいう、平均粒子径とは、導電性金
属酸化物粒子の一次粒子径だけでなく高次構造の粒子径
も含んだ値である。
【0154】上記金属酸化物の微粒子を帯電防止層形成
用塗布液へ添加する際は、そのまま添加して分散しても
良いが、水等の溶媒(必要に応じて分散剤、バインダー
を含む)に分散させた分散液の形で添加することが好ま
しい。
【0155】本発明の非感光性層は、導電性金属酸化物
粒子を分散、支持する結合剤として前記バインダーと硬
膜剤との硬化物を含んでいるのが好ましい。本発明で
は、良好な作業環境の維持、及び大気汚染防止の観点か
ら、バインダーも硬膜剤も、水溶性のものを使用する
か、あるいはエマルジョン等の水分散状態で使用するこ
とが好ましい。また、バインダーは、硬膜剤との架橋反
応が可能なように、メチロール基、水酸基、カルボキシ
ル基及びグリシジル基のいずれかの基を有するのが好ま
しい。水酸基及びカルボキシル基が好ましく、特にカル
ボキシル基が好ましい。バインダー中の水酸基又はカル
ボキシル基の含有量は、0.0001〜1当量/1kgが
好ましく、特に0.001〜1当量/1kgが好ましい。
【0156】以下に前記のバインダーとして好ましく用
いられる樹脂について説明する。アクリル樹脂として
は、アクリル酸;アクリル酸アルキル等のアクリル酸エ
ステル類;アクリルアミド;アクリロニトリル;メタク
リル酸;メタクリル酸アルキル等のメタクリル酸エステ
ル類;メタクリルアミド及びメタクリロニトリルのいず
れかのモノマーの単独重合体又はこれらのモノマー2種
以上の重合により得られる共重合体を挙げることができ
る。これらの中では、アクリル酸アルキル等のアクリル
酸エステル類、及びメタクリル酸アルキル等のメタクリ
ル酸エステル類のいずれかのモノマーの単独重合体又は
これらのモノマー2種以上の重合により得られる共重合
体が好ましい。例えば、炭素原子数1〜6のアルキル基
を有するアクリル酸エステル類及びメタクリル酸エステ
ル類のいずれかのモノマーの単独重合体又はこれらのモ
ノマー2種以上の重合により得られる共重合体を挙げる
ことができる。
【0157】上記アクリル樹脂は、上記組成を主成分と
し、硬膜剤との架橋反応が可能なように、例えば、メチ
ロール基、水酸基、カルボキシル基及びグリシジル基の
いずれかの基を有するモノマーを一部使用して得られる
ポリマーであるのが好ましい。
【0158】上記ビニル樹脂としては、ポリビニルアル
コール、酸変性ポリビニルアルコール、ポリビニルホリ
マール、ポリビニルブチラール、ポリビニルメチルエー
テル、ポリオレフィン、エチレン/ブタジエン共重合
体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル/(メタ)アクリル酸エステル共重合体
及びエチレン/酢酸ビニル系共重合体(好ましくはエチ
レン/酢酸ビニル/(メタ)アクリル酸エステル共重合
体)を挙げることができる。これらの中で、ポリビニル
アルコール、酸変性ポリビニルアルコール、ポリビニル
ホリマール、ポリオレフィン、エチレン/ブタジエン共
重合体及びエチレン/酢酸ビニル系共重合体(好ましく
はエチレン/酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合
体)が好ましい。
【0159】上記ビニル樹脂は、硬膜剤との架橋反応が
可能なように、ポリビニルアルコール、酸変性ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルホリマール、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルメチルエーテル及びポリ酢酸ビニル
では、例えば、ビニルアルコール単位をポリマー中に残
すことにより水酸基を有するポリマーとし、他のポリマ
ーについては、例えば、メチロール基、水酸基、カルボ
キシル基及びグリシジル基のいずれかの基を有するモノ
マーを一部使用することにより得られるポリマーとす
る。
【0160】上記ポリウレタン樹脂としては、ポリヒド
ロキシ化合物(例、エチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン)、ポ
リヒドロキシ化合物と多塩基酸との反応により得られる
脂肪族ポリエステル系ポリオール、ポリエーテルポリオ
ール(例、ポリ(オキシプロピレンエーテル)ポリオー
ル、ポリ(オキシエチレン−プロピレンエーテル)ポリ
オール)、ポリカーボネート系ポリオール、及びポリエ
チレンテレフタレートポリオールのいずれか一種、ある
いはこれらの混合物とポリイソシアネートから誘導され
るポリウレタンを挙げることができる。
【0161】上記ポリウレタン樹脂では、例えば、ポリ
オールとポリイソシアネートとの反応後、未反応として
残った水酸基を硬膜剤との架橋反応が可能な官能基とし
て利用することができる。
【0162】上記ポリエステル樹脂としては、一般にポ
リヒドロキシ化合物(例、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン)と多塩基酸との反応により得られるポリマーが使用
される。上記ポリエステル樹脂では、例えば、ポリオー
ルと多塩基酸との反応終了後、未反応として残った水酸
基、カルボキシル基を硬膜剤との架橋反応が可能な官能
基として利用することができる。勿論、水酸基等の官能
基を有する第三成分を添加しても良い。
【0163】上記ポリマーの中で、アクリル樹脂及びポ
リウレタン樹脂が好ましく、特にアクリル樹脂が好まし
い。
【0164】硬膜剤として好ましく用いられるメラミン
化合物としては、メラミン分子内に二個以上(好ましく
は三個以上)のメチロール基および/またはアルコキシ
メチル基を含有する化合物およびそれらの縮重合体であ
るメラミン樹脂あるいはメラミン・ユリア樹脂などをあ
げることができる。メラミンとホルマリンの初期縮合物
の例としては、ジメチロールメラミン、トリメチロール
メラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロー
ルメラミン、ヘキサメチロールメラミンなどがあり、そ
の具体的な市販品としては、例えばスミテックス・レジ
ン(Sumitex Resin)M−3、同MW、同MK及び同M
C(住友化学(株)製)などを挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
【0165】上記縮重合体の例としては、ヘキサメチロ
ールメラミン樹脂、トリメチロールメラミン樹脂、トリ
メチロールトリメトキシメチルメラミン樹脂等をあげる
ことができる。市販品としては、MA−1及びMA−2
04(住友ベークライト(株製)、ベッカミン(BEC
KAMINE)MA−S、ベッカミンAPM及びベッカ
ミンJ−101(大日本インキ化学工業(株)製)、ユ
ーロイド344(三井東圧化学(株)製)、大鹿レジン
M31及び大鹿レジンPWP−8(大鹿振興(株)製)
等をあげることができるが、これらに限定されるもので
はない。
【0166】メラミン化合物としては、分子量を1分子
内の官能基数で割った値で示される官能基当量が50以
上300以下であることが好ましい。ここで官能とはメ
チロール基および/またはアルコキシメチル基を示す。
この値が300を超えると硬化密度が小さく高い強度が
得られず、メラミン化合物の量を増やすと塗布性が低下
する。硬化密度が小さいとスリ傷が発生しやすくなる。
また硬化する程度が低いと導電性金属酸化物を保持する
力も低下する。官能基当量が50未満では硬化密度は高
くなるが透明性が損なわれ、減量しても良化しない。
【0167】本発明の水性メラミン化合物の添加量は、
上記ポリマーに対して0.1〜100重量%、好ましく
は10〜90重量%である。
【0168】本発明の帯電防止層には必要に応じて、マ
ット剤、界面活性剤、滑り剤などを併用して使用するこ
とができる。マット剤としては、0.001μm〜10
μmの粒径をもつ酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マ
グネシウムなどの酸化物や、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスチレン等の重合体あるいは共重合体等があげ
られる。
【0169】界面活性剤としては公知のアニオン系界面
活性剤、カチオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、非
イオン系界面活性剤等があげられる。滑り剤としては、
炭素数8〜22の高級アルコールのリン酸エステルもし
くはそのアミノ塩;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン酸およびそのエステル類;及びシリコーン系化合物等
を挙げることができる。
【0170】本発明の帯電防止層の層厚は、0.01〜
1μmの範囲が好ましく、さらに0.01μ〜0.2μ
の範囲が好ましい。0.01μm未満では塗布剤を均一
に塗布しにくいため製品に塗布むらが生じやすく、1μ
mを超える場合は、帯電防止性能や耐傷性が劣る場合が
ある。帯電防止層の上には、表面層を設けるのが好まし
い。表面層は、主として滑り性及び耐傷性を向上させる
ため、及び帯電防止層の導電性金属酸化物粒子の脱離防
止の機能を補助するために設けられる。
【0171】表面層の材料としては、エチレン、プロ
ピレ、1−ブテン及び4−メチル−1−ペンテン等の1
−オレフィン系不飽和炭化水素の単独または共重合体か
らなるワックス、樹脂及びゴム状物(例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−
メチル−1−ペンテン、エチレン/プロピレン共重合
体、エチレン/1−ブテン共重合体及びプロピレン/1
−ブテン共重合体)、上記1−オレフィンの二種以上
と共役または非共役ジエンとのゴム状共重合体(例え
ば、エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共
重合体、エチレン/プロピレン/1,5−ヘキサジエン
共重合体及びイソブテン/イソプレン共重合体)、1
−オレフィンと共役または非共役ジエンとの共重合体、
(例えば、エチレン/ブタジエン共重合体及びエチレン
/エチリデンノルボルネン共重合体)、1−オレフィ
ン、特にエチレンと酢酸ビニルとの共重合体およびその
完全もしくは部分ケン化物、1−オレフィンの単独ま
たは共重合体に上記共役もしくは非共役ジエンまたは酢
酸ビニル等をグラフトさせたグラフト重合体およびその
完全もしくは部分ケン化物、などを挙げることができる
が、これに限定されるものではない。上記化合物は、特
公平5−41656号公報に記載されている。
【0172】上記のポリオレフィンであって、カルボキ
シル基及び/又はカルボン酸塩基を有するものが好まし
い。本発明では、通常水溶液あるいは水分散液として使
用する。
【0173】上記表面層には、メチル基置換度2.5以
下の水溶性メチルセルロースを添加しても良く、その添
加量は表面層を形成する全結合剤に対して0.1重量%
〜40重量%が好ましい。上記水溶性メチルセルロース
については、特開平1−210947号公報に記載され
ている。
【0174】上記表面層は、本発明の帯電防止層上に一
般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、
エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビアコート法、エクストル−ジョンコ
ート法などにより上記バインダー等を含む塗布液(水分
散液又は水溶液)を塗布することにより形成することが
できる。
【0175】上記表面層の層厚は、0.01〜1μmの
範囲が好ましく、さらに0.01μ〜0.2μの範囲が
好ましい。0.01μm未満では塗布剤を均一に塗布し
にくいため製品に塗布むらが生じやすく、1μmを超え
る場合は、帯電防止性能や耐傷性が劣る場合がある。
【0176】
【実施例】
〔実施例1〕 支持体の作製 二軸延伸(縦、横それぞれ3.3倍)し、240℃で1
0分熱固定した後、両面ともコロナ放電処理を施した厚
さ120μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの
片面に、下記の組成より成る第一下塗層及び第二下塗層
をこの順で下記のように形成した。次にフィルムの反対
側の面に帯電防止層及び表面層をこの順で下記のように
形成し支持体aとした。
【0177】 (第一下塗層用塗布液) スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス 6.3重量部 (スチレン:ブタジエン=67:30、固形分40重量%) 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.2重量部 ナトリウム塩 蒸留水 73.5重量部 上記第一下塗層用塗布液を、上記ポリエチレンテレフタ
レートフィルムの片面に塗布し、180℃で30秒間乾
燥して、0.3μmの第一下塗層を形成した。 (第二下塗層用塗布液) ゼラチン 1.6重量部 ポリスチレン微粒子(平均粒径:2μm) 0.06重量部 下記(1)の化合物 0.006重量部 下記(2)の化合物 0.006重量部 グリシン 0.05重量部 蒸留水 98.278重量部
【0178】化合物(1)
【0179】
【化41】
【0180】化合物(2)
【0181】
【化42】
【0182】上記第二下塗層用塗布液を、上記第一下塗
層上に塗布し、170℃で30秒間乾燥して、0.15
μmの第二下塗層を形成した。
【0183】 (帯電防止層用塗布液) アクリル樹脂水分散液 2.9重量部 (ジュリマーET410、日本純薬(株)製) 二酸化スズ−酸化アンチモン分散物 16.5重量部 (平均粒径:0.1μm) ポリオキシエチレンフェニルエーテル 0.1重量部 硬膜剤 0.45重量部 (スミテックスレジンM−3、住友化学工業(株)製) 蒸留水を加えて合計が100重量部となるように調製し
た。
【0184】上記帯電防止層用塗布液を、上記ポリエチ
レンテレフタレートフィルムの下塗層を設けなかった表
面に塗布し、180℃で30秒間乾燥して、表1に記載
の帯電防止層を形成した。
【0185】 (表面層用塗布液) ポリオレフィン 3.0重量部 (ケミパールS−120、三井石油化学(株)製) コロイダルシリカ(スノ−テックスC、日産化学(株)製)2.0重量部 エポキシ化合物 0.3重量部 (デナコールEX−614B;ナガセ化成(株)製) ポリエチレンスルホン酸塩(分子量1000〜5000) 0.1重量部 蒸留水 94.6重量部 上記表面層用塗布液を、上記帯電防止層上に塗布し、1
70℃で30秒間乾燥して、層厚0.03μmの表面層
を形成した。
【0186】支持体aの導電性金属酸化物粒子の体積比
率は35%であった。次に支持体aに対し導電性金属酸
化物粒子のかわりに等重量の下記導電性ポリマーに置換
えたことだけが異なる支持体を作製し、それぞれ順に支
持体bとした。
【0187】
【化43】
【0188】固体微粒子分散物(イ)の作成方法 例示化合物(V−1)のウェットケーキを化合物の正味
量が240gになるように秤量し、分散助剤例示化合物
(I−12)を48g秤量し、水を加えて4000gと
した。“流通式サンドグラインダーミル(UVM−
2)”(アイメックスK.K製)にジルコニアビーズ
(0.5mm径)を1.7リットル充填し、吐出量0.
5L/min、周速10m/sで2時間粉砕した。分散物
を化合物濃度が3重量%となるように希釈した。90℃
10時間加熱処理し、P−2を化合物に対し重量比で3
%添加した。
【0189】固体微粒子分散物(イ)に対し、染料の種
類を(IV−4)、(IV−3)、(IV−1)に変えたこと
だけが異なる固体微粒子分散物を作製し、それぞれ順に
(ロ)、(ハ)、(ニ)とした。以上のようにして作製
した支持体aとb及び固体微粒子分散物イ〜ニを用い、
下記組成の各層を重層塗布し、且つゼラチン硬化剤の添
加量を変えて膨潤率を変えた多層カラー感光材料を作製
した。それらの構成は、まとめて表1に示す〔数字は塗
設量(単位g/m2)を表すハロゲン化銀乳剤は、銀換算
塗布量を表す。〕。 第一層(親水性コロイド層)(アンチハレーション層:AH層) ゼラチン 1.03 染料固体分散物(イ) 0.140* 〃 (ロ) 0.025** * 例示化合物(V−1)の塗布量を表わす。
【0190】** 例示化合物(IV−4)の塗布量を表わ
す。
【0191】 第二層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立法体、平均ハロゲン組成Br/Cl=1モル%/99モル% 、平均粒子サイズ0.7μmの金硫黄増感乳剤B1と0.4μmの金硫黄増感乳 剤B2の1:3混合物(銀モル比)。) 0.50 ゼラチン 1.66 イエローカプラー(ExY) 1.10 溶媒(Solv−1) 0.13 溶媒(Solv−2) 0.13 (Cpd−1) 0.0016 (Cpd−2) 0.0006 (Cpd−3) 0.006 (Cpd−4) 0.03 第三層(混色防止層) ゼラチン 0.40 (Cpd−5) 0.03 溶媒(Solv−3) 0.03 溶媒(Solv−4) 0.03
【0192】 第四層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均ハロゲン組成Br/Cl=25モル%/75モル %、平均粒子サイズ0.25μmの金硫黄増感乳剤R1と0.1μmの金硫黄 増感乳剤R2の1:3混合物(銀モル比)。) 0.44 ゼラチン 2.12 シアンカプラー(ExC) 0.97 (Cpd−6) 0.18 (Cpd−5) 0.015 溶媒(Solv−5) 0.50 溶媒(Solv−6) 0.32 (Cpd−7) 0.0002 (Cpd−8) 0.003 (Cpd−2) 0.003 第五層(混色防止層) ゼラチン 0.40 (Cpd−5) 0.03 溶媒(Solv−3) 0.03 溶媒(Solv−4) 0.03 第六層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均ハロゲン組成Br/Cl=25モル%/75モル %、平均粒子サイズ0.25μmの金硫黄増感乳剤G1と0.1μmの金硫黄 増感乳剤G2の1:3混合物(銀モル比)。) 0.52 ゼラチン 1.29 マゼンタカプラー(ExM) 0.61 (Cpd−9) 0.001 (Cpd−5) 0.012 溶媒(Solv−3) 0.15 (Cpd−10) 0.003 (Cpd−11) 0.002 (Cpd−12) 0.003 第七層(保護層) ゼラチン 0.98 ポリビニルアルコールのアクリル変成共重合体 0.05 (変成度17%) 流動パラフィン 0.02 ここで使用した化合物を以下に示す。
【0193】
【化44】
【0194】
【化45】
【0195】
【化46】
【0196】
【化47】
【0197】
【化48】
【0198】
【化49】
【0199】各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキ
シ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を
用いた。またイラジエーション防止のために、乳剤層に
下記の染料(かっこ内は塗布量を表す)を添加した。
【0200】
【化50】
【0201】また、各乳剤層に1−(m−メチルウレド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾールを添加した。
【0202】各試料は以下に従って、鮮鋭度、処理前後
の帯電防止能、連続処理後の処理済みサンプルの汚れの
程度を評価した。 (鮮鋭度)感光計を用い(富士写真フイルム(株)製F
W型、光源の色温度3200K)鮮鋭度測定用光学ウェ
ッジおよびB、G又はRフィルターを通して1/100
秒の露光を与え、イーストマンコダック社から公表され
ているECP−2Bプロセスに従って処理した。鮮鋭度
はCTF0.8を与える空間周波数(本/mm)をもって
表した。値が大きいほど鮮鋭度が高いことを表す。 (帯電防止能)表面抵抗計を用いて25℃65%での表
面抵抗を求め対数値で表した。 (サンプル汚れ)各試料に光学ウエッジを介し、グレー
発色するように色フィルターを調節した上で1/100
秒の露光を与えたサンプルを作製し前述のECP−2プ
ロセスに従って、現像液1リットルのスケールで補充量
が合計1リットルになるまで処理を続けた。そのときの
処理済サンプルの白地部分のよごれを目視で評価し、以
下の基準に従ってランク分けした。
【0203】A よごれまったくなし B わずかによごれみられるが実用上は支障ない C よごれが認められ実用上問題 D 目立ってよごれが付着している。 以上の結果をまとめて表1に示す。
【0204】
【表5】
【0205】表1より本発明の効果は明らかである。す
なわち、金属酸化物を用いず導電性ポリマーを用いた支
持体bを有する感光材料は処理後に帯電防止能が低下し
てしまう(試料103、104、109〜112、11
5、116)。金属酸化物を用い、かつ固体分散染料を
含有する場合、膨潤率が300%より多いときは連続処
理後のサンプル汚れが悪化する(試料107、108、
114)。
【0206】膨潤率が300%以下のときにサンプル汚
れが解消し、良好な感光材料が得られる(試料105、
106、113)。
【0207】実施例2 実施例1の試料101〜116に対し、第二層から第七
層を下記のように変更し、実施例1と同様に評価したと
ころ、同様の結果を得た。
【0208】以下に各層の組成を示す。数字は塗布量
(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量
を表す。 第二層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立法体、平均ハロゲン組成Br/Cl=1モル%/99モル% 、平均粒子サイズ0.7μmの金硫黄増感乳剤B1と0.4μmの金硫黄増感乳 剤B2の1:3混合物(銀モル比)。) 0.47 ゼラチン 1.66 イエローカプラー(ExY) 1.10 溶媒(Solv−3) 0.26 (Cpd−13) 0.04 (Cpd−1) 0.0016 (Cpd−2) 0.0006 (Cpd−3) 0.006 (Cpd−4) 0.03 第三層(混色防止層) ゼラチン 0.56 (Cpd−5) 0.01 溶媒(Solv−1’) 0.006 溶媒(Solv−3) 0.02 溶媒(Solv−4’) 0.0007 溶媒(Solv−5) 0.02
【0209】 第四層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均ハロゲン組成Br/Cl=25モル%/75モル %、平均粒子サイズ0.25μmの金硫黄増感乳剤R1と0.1μmの金硫黄 増感乳剤R2の1:3混合物(銀モル比)。) 0.48 ゼラチン 2.55 シアンカプラー(ExC−1) 0.87 (Cpd−13) 0.46 (Cpd−5) 0.015 (Cpd−14) 0.10 溶媒(Solv−5) 0.28 溶媒(Solv−1’) 0.14 溶媒(Solv−2’) 0.14 溶媒(Solv−3) 0.14 (Cpd−7) 0.0002 (Cpd−8) 0.003 (Cpd−2) 0.003 第五層(混色防止層) ゼラチン 0.56 (Cpd−5) 0.01 溶媒(Solv−1) 0.006 溶媒(Solv−3) 0.02 溶媒(Solv−4’) 0.0007 溶媒(Solv−5) 0.02 第六層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均ハロゲン組成Br/Cl=25モル%/75モル %、平均粒子サイズ0.25μmの金硫黄増感乳剤G1と0.1μmの金硫黄 増感乳剤G2の1:3混合物(銀モル比)。) 0.50 ゼラチン 1.29 マゼンタカプラー(ExM) 0.61 (Cpd−9) 0.001 (Cpd−5) 0.012 溶媒(Solv−3) 0.15 (Cpd−10) 0.003 (Cpd−11) 0.002 (Cpd−12) 0.003 第七層(保護層) ゼラチン 0.98 ポリビニルアルコールのアクリル変成共重合体 0.05 (変成度17%) 流動パラフィン 0.02 ここで使用した化合物を以下に示す。
【0210】
【化51】
【0211】
【化52】
【0212】
【化53】
【0213】各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキ
シ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を
用いた。またイラジエーション防止のために、乳剤層に
実施例1と同じ染料を添加した。
【0214】実施例3 実施例1の支持体を厚さ140μmにトリアセチルセル
ロースに変更し、実施例1と同様に評価したところ同様
の結果を得た。 実施例4 実施例2の支持体を厚さ140μmのトリアセチルセル
ロースに変更し、実施例1と同様に評価したところ、同
様の結果を得た。
【0215】
【発明の効果】本発明は、通常の写真処理工程中に脱色
可能なアンチハレーション層を有し、かつ良好な帯電防
止性を有するハロゲン化銀カラー感光材料において、鮮
鋭度に優れ且つ連続処理後の処理済みカラー写真表面へ
汚れが付着しないハロゲン化銀カラー感光材料を提供す
ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型プラスティック支持体の一方の側
    に、イエローカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、マゼン
    タカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層、およびシアンカプ
    ラー含有ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも一層
    ずつ含む写真構成層を有し、他方の側に少なくとも一層
    の非感光性層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
    において、該支持体とこれに最も近いハロゲン化銀乳剤
    層の間に下記一般式(II)で表される染料からなる固体
    微粒子分散物の少なくとも一種を含有する親水性コロイ
    ド層を有し、かつ該非感光性層が少なくとも一種の導電
    性金属酸化物粒子を含有し、且つ該非感光性層における
    導電性金属酸化物粒子の体積比率が50%以下であり、
    更に該ハロゲン化銀カラー写真感光材料の膨潤率が15
    0%以上300%以下であることを特徴とするハロゲン
    化銀カラー写真感光材料。 【化1】 式(II)中、Dは発色団を有する化合物残基を表し、X
    はDに直接若しくは2価の連結基を介して結合した解離
    性水素または解離性水素を有する基を表し、yは1ない
    し7の整数を表す。
  2. 【請求項2】 前記写真構成層中の少なくとも一層に1
    −アリール−5−メルカプトテトラゾール化合物の少な
    くとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載
    のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 【請求項3】 該金属酸化物が二酸化スズまたは五酸化
    バナジウムからなることを特徴とする請求項1または2
    に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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