JPH08200428A - 油圧緩衝器 - Google Patents
油圧緩衝器Info
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- JPH08200428A JPH08200428A JP2870695A JP2870695A JPH08200428A JP H08200428 A JPH08200428 A JP H08200428A JP 2870695 A JP2870695 A JP 2870695A JP 2870695 A JP2870695 A JP 2870695A JP H08200428 A JPH08200428 A JP H08200428A
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- shock absorber
- hydraulic shock
- damping force
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 微幅の伸縮時にメインの減衰バルブによる所
定の大きさの減衰力を発生させず、その実施化にあって
徒なコスト上昇化を招来せず、車両への搭載に最適とな
る。 【構成】 シリンダ1内でのピストン部3の微幅の摺動
時にメインの減衰バルブ(4,8)による所定の減衰力
を発生させないようにする減衰力吸収部20がピストン
ロッド2内に形成されてなるとする。
定の大きさの減衰力を発生させず、その実施化にあって
徒なコスト上昇化を招来せず、車両への搭載に最適とな
る。 【構成】 シリンダ1内でのピストン部3の微幅の摺動
時にメインの減衰バルブ(4,8)による所定の減衰力
を発生させないようにする減衰力吸収部20がピストン
ロッド2内に形成されてなるとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両搭載用の油圧緩
衝器に関し、特に、その微幅の伸縮時にメインの減衰バ
ルブによる所定の減衰力を発生させないように設定され
る油圧緩衝器の改良に関する。
衝器に関し、特に、その微幅の伸縮時にメインの減衰バ
ルブによる所定の減衰力を発生させないように設定され
る油圧緩衝器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、車両に搭載される油圧緩
衝器は、その所謂伸縮時にメインの減衰バルブによって
所定の大きさの減衰力が発生されるように設定される
が、車両が良路を高速で走行するような場合は、却っ
て、メインの減衰バルブによる減衰力が発生されない方
が良いことがある。
衝器は、その所謂伸縮時にメインの減衰バルブによって
所定の大きさの減衰力が発生されるように設定される
が、車両が良路を高速で走行するような場合は、却っ
て、メインの減衰バルブによる減衰力が発生されない方
が良いことがある。
【0003】即ち、車両が良路を高速で走行するとき、
油圧緩衝器においては、シリンダ内における振動周波数
が高周波領域になっていることが多く、その場合には、
油圧緩衝器が微幅で伸縮されていることが多い。
油圧緩衝器においては、シリンダ内における振動周波数
が高周波領域になっていることが多く、その場合には、
油圧緩衝器が微幅で伸縮されていることが多い。
【0004】従って、車両が良路を高速で走行する等で
油圧緩衝器が微幅に伸縮される場合には、該油圧緩衝器
においてメインの減衰バルブによる減衰力が発生されな
い方が車両における乗り心地を良好に維持し得ることに
なる。
油圧緩衝器が微幅に伸縮される場合には、該油圧緩衝器
においてメインの減衰バルブによる減衰力が発生されな
い方が車両における乗り心地を良好に維持し得ることに
なる。
【0005】そこで、微幅の伸縮時にメインの減衰バル
ブによる減衰力が発生されない、即ち、減衰力が吸収さ
れるように設定された油圧緩衝器としては、例えば、実
開昭62−190140号公報に開示のものが提案され
ている。
ブによる減衰力が発生されない、即ち、減衰力が吸収さ
れるように設定された油圧緩衝器としては、例えば、実
開昭62−190140号公報に開示のものが提案され
ている。
【0006】該油圧緩衝器は、減衰力を吸収する部位、
即ち、減衰力吸収部がシリンダ内に摺動可能に収装され
て該シリンダ内に上方室と下方室とを区画するピストン
部に配設され下方室内に臨在されるように形成されたベ
ローズからなるエアー室を有するように構成されてい
る。
即ち、減衰力吸収部がシリンダ内に摺動可能に収装され
て該シリンダ内に上方室と下方室とを区画するピストン
部に配設され下方室内に臨在されるように形成されたベ
ローズからなるエアー室を有するように構成されてい
る。
【0007】それ故、この従来の油圧緩衝器にあって
は、これが微幅で伸縮する場合に、その際の下方室にお
ける油圧変動が上記エアー室における容量変動で相殺さ
れることになり、従って、メインの減衰バルブによる減
衰力が発生されない、即ち、減衰力が吸収されることに
なる。
は、これが微幅で伸縮する場合に、その際の下方室にお
ける油圧変動が上記エアー室における容量変動で相殺さ
れることになり、従って、メインの減衰バルブによる減
衰力が発生されない、即ち、減衰力が吸収されることに
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例としての油圧緩衝器にあっては、以下のような
不都合が指摘されている。
た従来例としての油圧緩衝器にあっては、以下のような
不都合が指摘されている。
【0009】即ち、上記従来の油圧緩衝器にあっては、
減衰力吸収部がシリンダ内の下方室内に臨在されるよう
に構成されているから、油圧緩衝器の圧縮時にのみ所望
の減衰力吸収が実現されることになり、油圧緩衝器の伸
長時には、減衰力吸収が実現されない、言わば片手落ち
となる不都合がある。
減衰力吸収部がシリンダ内の下方室内に臨在されるよう
に構成されているから、油圧緩衝器の圧縮時にのみ所望
の減衰力吸収が実現されることになり、油圧緩衝器の伸
長時には、減衰力吸収が実現されない、言わば片手落ち
となる不都合がある。
【0010】また、上記従来の油圧緩衝器にあっては、
エアー室が下方室内に臨在されるように形成されている
から、シリンダ内におけるピストン部の圧側の有効スト
ローク、即ち、該油圧緩衝器における圧縮時の有効スト
ロークを減殺する不都合がある。
エアー室が下方室内に臨在されるように形成されている
から、シリンダ内におけるピストン部の圧側の有効スト
ローク、即ち、該油圧緩衝器における圧縮時の有効スト
ロークを減殺する不都合がある。
【0011】そして、上記従来の油圧緩衝器にあって
は、エアー室が下方室内に臨在されるベローズによって
形成されるとしているから、エアー室からのエアーが作
動油中に混入されることを未然に阻止する必要がある。
は、エアー室が下方室内に臨在されるベローズによって
形成されるとしているから、エアー室からのエアーが作
動油中に混入されることを未然に阻止する必要がある。
【0012】そのため、ベローズの取付部からの脱落が
阻止されるのは勿論のこと、所謂エアー漏れが招来され
ない構造に構成される必要があり、その結果、所謂仕舞
い構造が複雑化され易くなり、その実施化にあって、製
品コストが大幅に上昇化され易くなる不都合がある。
阻止されるのは勿論のこと、所謂エアー漏れが招来され
ない構造に構成される必要があり、その結果、所謂仕舞
い構造が複雑化され易くなり、その実施化にあって、製
品コストが大幅に上昇化され易くなる不都合がある。
【0013】この発明は、前記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、微幅の伸
縮時にメインの減衰バルブによる所定の減衰力を発生さ
せないのは勿論のこと、その実施化にあって徒なコスト
上昇化を招来せず、車両への搭載に最適となる油圧緩衝
器を提供することである。
れたものであって、その目的とするところは、微幅の伸
縮時にメインの減衰バルブによる所定の減衰力を発生さ
せないのは勿論のこと、その実施化にあって徒なコスト
上昇化を招来せず、車両への搭載に最適となる油圧緩衝
器を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明に係る油圧緩衝器の構成を、シリンダ
内でのピストン部の微幅の摺動時にメインの減衰バルブ
による所定の減衰力を発生させないようにする減衰力吸
収部がピストンロッド内に形成されてなるとする。
ために、この発明に係る油圧緩衝器の構成を、シリンダ
内でのピストン部の微幅の摺動時にメインの減衰バルブ
による所定の減衰力を発生させないようにする減衰力吸
収部がピストンロッド内に形成されてなるとする。
【0015】そして、より具体的には、減衰力吸収部が
ピストンロッドの軸芯部に開穿の縦孔と、ピストンロッ
ドの先端側に径方向に開穿され上記縦孔に連通すると共
にシリンダ内にピストン部で区画される上方室に連通す
る横孔と、からなり、縦孔内の上半側がエアー室に設定
されてなるとする。
ピストンロッドの軸芯部に開穿の縦孔と、ピストンロッ
ドの先端側に径方向に開穿され上記縦孔に連通すると共
にシリンダ内にピストン部で区画される上方室に連通す
る横孔と、からなり、縦孔内の上半側がエアー室に設定
されてなるとする。
【0016】また、好ましくは、油圧緩衝器がシリンダ
の外周側に配在される外筒を有すると共に該外筒とシリ
ンダとの間にシリンダ内の下方室に連通するリザーバ室
を形成する複筒型に設定されてなるとする。
の外周側に配在される外筒を有すると共に該外筒とシリ
ンダとの間にシリンダ内の下方室に連通するリザーバ室
を形成する複筒型に設定されてなるとする。
【0017】
【作用】それ故、該油圧緩衝器にあって、これが微幅で
伸縮する場合には、その際の油圧変動が減衰力吸収部で
吸収され、メインの減衰バルブを作動させる油の流れを
招来させない。
伸縮する場合には、その際の油圧変動が減衰力吸収部で
吸収され、メインの減衰バルブを作動させる油の流れを
招来させない。
【0018】このとき、減衰力吸収部がピストンロッド
内に形成されているから、該油圧緩衝器における伸縮ス
トロークを減殺せず、また、該油圧緩衝器における外形
を変更させない。
内に形成されているから、該油圧緩衝器における伸縮ス
トロークを減殺せず、また、該油圧緩衝器における外形
を変更させない。
【0019】油圧緩衝器が通常のストロークで伸縮をす
る場合には、メインの減衰バルブで所定の大きさの減衰
力が発生される。
る場合には、メインの減衰バルブで所定の大きさの減衰
力が発生される。
【0020】油圧緩衝器が複筒式に構成されて、ピスト
ン部における伸側減衰力の発生に加えてベースバルブ部
における圧側減衰力の発生も可能に設定される場合に
は、各側の通常のストロークでの伸縮時に所定の大きさ
の各側の減衰力が発生され、微幅の伸縮時に各側の減衰
力が減衰力吸収部によって吸収される。
ン部における伸側減衰力の発生に加えてベースバルブ部
における圧側減衰力の発生も可能に設定される場合に
は、各側の通常のストロークでの伸縮時に所定の大きさ
の各側の減衰力が発生され、微幅の伸縮時に各側の減衰
力が減衰力吸収部によって吸収される。
【0021】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて説明する
と、図1に示すように、この発明の一実施例に係る油圧
緩衝器は、車両における車軸側に配在されるシリンダ1
内に車両における車体側に配在されるピストンロッド2
の図中で下端側となる先端側が出没可能に挿通されてな
る。
と、図1に示すように、この発明の一実施例に係る油圧
緩衝器は、車両における車軸側に配在されるシリンダ1
内に車両における車体側に配在されるピストンロッド2
の図中で下端側となる先端側が出没可能に挿通されてな
る。
【0022】そして、ピストンロッド2の図中で下端部
となる先端部には、シリンダ1内に摺動可能に収装され
該シリンダ1内に上方室Aと下方室Bとを区画するピス
トン部3が連設されている。
となる先端部には、シリンダ1内に摺動可能に収装され
該シリンダ1内に上方室Aと下方室Bとを区画するピス
トン部3が連設されている。
【0023】該ピストン部3は、上方室Aからの作動油
の下方室Bへの通過を許容するメインの減衰バルブたる
伸側減衰バルブ4と、該伸側減衰バルブ4に並列して下
方室Bからの作動油の上方室Aへの流入のみを許容する
伸側チェックバルブ5と、を有している。
の下方室Bへの通過を許容するメインの減衰バルブたる
伸側減衰バルブ4と、該伸側減衰バルブ4に並列して下
方室Bからの作動油の上方室Aへの流入のみを許容する
伸側チェックバルブ5と、を有している。
【0024】そして、この実施例において、該油圧緩衝
器は、複筒型に設定されてなるとするもので、シリンダ
1の外周側に配設される外筒6を有してなると共に、該
外筒6とシリンダ1との間にリザーバ室Cを形成してな
る。
器は、複筒型に設定されてなるとするもので、シリンダ
1の外周側に配設される外筒6を有してなると共に、該
外筒6とシリンダ1との間にリザーバ室Cを形成してな
る。
【0025】該リザーバ室Cは、シリンダ1の下端内部
に配在されたベースバルブ部7に配設のメインの減衰バ
ルブたる圧側減衰バルブ8と該圧側減衰バルブ8に並列
する圧側チェックバルブ9とを介してシリンダ1内の下
方室Bに連通可能とされている。
に配在されたベースバルブ部7に配設のメインの減衰バ
ルブたる圧側減衰バルブ8と該圧側減衰バルブ8に並列
する圧側チェックバルブ9とを介してシリンダ1内の下
方室Bに連通可能とされている。
【0026】尚、圧側減衰バルブ8は、下方室Bからの
作動油のリザーバ室Cへの通過を許容し、圧側チェック
バルブ9は、リザーバ室Cからの作動油の下方室Bへの
流入のみを許容すること勿論である。
作動油のリザーバ室Cへの通過を許容し、圧側チェック
バルブ9は、リザーバ室Cからの作動油の下方室Bへの
流入のみを許容すること勿論である。
【0027】因に、該油圧緩衝器において、シリンダ1
と外筒6の図中で上端となる各開口端は、ベアリングや
シールを有しながらピストンロッド2の貫通を許容する
軸封構造10で封止されている。
と外筒6の図中で上端となる各開口端は、ベアリングや
シールを有しながらピストンロッド2の貫通を許容する
軸封構造10で封止されている。
【0028】それ故、該油圧緩衝器にあっては、ピスト
ン部3がシリンダ1内を上昇する伸側行程時には、上方
室Aからの作動油がピストン部3に配設のメインの減衰
バルブたる伸側減衰バルブ4を介して下方室Bに流出さ
れることになり、伸側減衰バルブ4によって所定の大き
さの伸側減衰力が発生されることになる。
ン部3がシリンダ1内を上昇する伸側行程時には、上方
室Aからの作動油がピストン部3に配設のメインの減衰
バルブたる伸側減衰バルブ4を介して下方室Bに流出さ
れることになり、伸側減衰バルブ4によって所定の大き
さの伸側減衰力が発生されることになる。
【0029】そして、このとき、下方室Bにおいては、
ピストンロッド2の退出分の作動油が不足する傾向にな
るが、リザーバ室Cからの作動油がベースバルブ部7に
おける圧側チェックバルブ9を介して下方室Bに補給さ
れる。
ピストンロッド2の退出分の作動油が不足する傾向にな
るが、リザーバ室Cからの作動油がベースバルブ部7に
おける圧側チェックバルブ9を介して下方室Bに補給さ
れる。
【0030】また、ピストン部3がシリンダ1内を下降
する圧側行程時には、下方室Bからの作動油がピストン
部3における伸側チェックバルブ5を介して上方室Aに
流入することになる。
する圧側行程時には、下方室Bからの作動油がピストン
部3における伸側チェックバルブ5を介して上方室Aに
流入することになる。
【0031】そして、このとき、下方室Bにおいてピス
トンロッド2の侵入分の作動油が余剰傾向になるが、該
余剰の作動油は、ベースバルブ部7におけるメインの減
衰バルブたる圧側減衰バルブ8を介してリザーバ室Cに
流入される。
トンロッド2の侵入分の作動油が余剰傾向になるが、該
余剰の作動油は、ベースバルブ部7におけるメインの減
衰バルブたる圧側減衰バルブ8を介してリザーバ室Cに
流入される。
【0032】そしてまた、作動油が圧側減衰バルブ8を
通過するときに所定の大きさの圧側減衰力が発生され
る。
通過するときに所定の大きさの圧側減衰力が発生され
る。
【0033】一方、該油圧緩衝器は、ピストンロッド2
の内部に減衰力吸収部20を有してなり、該減衰力吸収
部20によって、該油圧緩衝器が微幅で伸縮するときに
メインの減衰バルブたる伸側減衰バルブ4及び圧側減衰
バルブ8による所定の大きさの伸側及び圧側の減衰力を
発生させない構成とされている。
の内部に減衰力吸収部20を有してなり、該減衰力吸収
部20によって、該油圧緩衝器が微幅で伸縮するときに
メインの減衰バルブたる伸側減衰バルブ4及び圧側減衰
バルブ8による所定の大きさの伸側及び圧側の減衰力を
発生させない構成とされている。
【0034】即ち、該油圧緩衝器にあって、減衰力吸収
部20は、ピストンロッド2の軸芯部に開穿の縦孔2a
と、ピストンロッド2の先端側に径方向に開穿され上記
縦孔2aに連通すると共にシリンダ1内にピストン部3
で区画される上方室Aに連通する横孔2bと、からな
り、縦孔2a内の上半側がエアー室Dに設定されてなる
とするもので、言わばアキュムレータがピストンロッド
2内に配在された形態を呈している。
部20は、ピストンロッド2の軸芯部に開穿の縦孔2a
と、ピストンロッド2の先端側に径方向に開穿され上記
縦孔2aに連通すると共にシリンダ1内にピストン部3
で区画される上方室Aに連通する横孔2bと、からな
り、縦孔2a内の上半側がエアー室Dに設定されてなる
とするもので、言わばアキュムレータがピストンロッド
2内に配在された形態を呈している。
【0035】因に、図示例にあって、縦孔2aの上下端
は、スチールボール11,12の圧入で閉塞されてなる
としているが、このように、スチールボール11,12
の圧入で所謂空間を確保する場合には、ピストンロッド
2に対する縦孔加工時に所謂寸止め加工をしなくて済む
点で有利となる。
は、スチールボール11,12の圧入で閉塞されてなる
としているが、このように、スチールボール11,12
の圧入で所謂空間を確保する場合には、ピストンロッド
2に対する縦孔加工時に所謂寸止め加工をしなくて済む
点で有利となる。
【0036】それ故、以上のように形成されたこの実施
例に係る減衰力吸収部20にあっては、これが所謂アキ
ュムレータ作用をすることになり、その結果、シリンダ
1内でピストン部3が微幅で摺動することで発現される
上方室A及び下方室Bにおける油圧変動がエアー室Dに
おける容量変動で吸収されることになる。
例に係る減衰力吸収部20にあっては、これが所謂アキ
ュムレータ作用をすることになり、その結果、シリンダ
1内でピストン部3が微幅で摺動することで発現される
上方室A及び下方室Bにおける油圧変動がエアー室Dに
おける容量変動で吸収されることになる。
【0037】そして、この実施例の場合に、減衰力吸収
部20がピストンロッド2の内部に配在されてなるか
ら、該油圧緩衝器における有効伸縮ストロークを減殺し
ない上に、該油圧緩衝器における全体径を拡径する等の
外形を変更しなくて済むことになる。
部20がピストンロッド2の内部に配在されてなるか
ら、該油圧緩衝器における有効伸縮ストロークを減殺し
ない上に、該油圧緩衝器における全体径を拡径する等の
外形を変更しなくて済むことになる。
【0038】そしてまた、この実施例の場合には、該油
圧緩衝器が傾斜利用されない限り、エアー室Dのエアー
が作動油中に混入する危惧がなくなり、また、エアー室
Dのエアーは、作動油と油面を境界にするのみであるか
ら、該エアーの作動油中への混入を阻止するために複雑
な構造を採用しなくて済むことになる。
圧緩衝器が傾斜利用されない限り、エアー室Dのエアー
が作動油中に混入する危惧がなくなり、また、エアー室
Dのエアーは、作動油と油面を境界にするのみであるか
ら、該エアーの作動油中への混入を阻止するために複雑
な構造を採用しなくて済むことになる。
【0039】前記したところは、この発明に係る油圧緩
衝器が複筒型に設定されてなる場合を例にしたものであ
るが、この発明の意図するところからすれば、油圧緩衝
器が単筒型に設定されている場合であっても、上記した
減衰力吸収部20の利用が可能になり、その場合の作用
効果についても前記した図1に示す実施例の場合と同様
であること勿論である。
衝器が複筒型に設定されてなる場合を例にしたものであ
るが、この発明の意図するところからすれば、油圧緩衝
器が単筒型に設定されている場合であっても、上記した
減衰力吸収部20の利用が可能になり、その場合の作用
効果についても前記した図1に示す実施例の場合と同様
であること勿論である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、油圧
緩衝器が微幅に伸縮することでピストン部がシリンダ内
で微幅に摺動する際には、シリンダ内における油圧変動
が減衰力吸収部を構成するエアー室における容量変動で
吸収されることになり、メインの減衰バルブによる所定
の大きさの減衰力が発生されなくなる。
緩衝器が微幅に伸縮することでピストン部がシリンダ内
で微幅に摺動する際には、シリンダ内における油圧変動
が減衰力吸収部を構成するエアー室における容量変動で
吸収されることになり、メインの減衰バルブによる所定
の大きさの減衰力が発生されなくなる。
【0041】その結果、該油圧緩衝器を搭載する車両が
良路を高速で走行する等で、仮に、シリンダ内における
振動周波数が高周波領域になり、該油圧緩衝器が微幅で
伸縮されることになっても、その場合に車両における乗
り心地を良好に維持し得ることになる。
良路を高速で走行する等で、仮に、シリンダ内における
振動周波数が高周波領域になり、該油圧緩衝器が微幅で
伸縮されることになっても、その場合に車両における乗
り心地を良好に維持し得ることになる。
【0042】また、減衰力吸収部を構成するエアー室
は、その容量変動が停止されるときに急激に停止状態に
ならないから、メインの減衰バルブによる減衰力の発生
状態に円滑に移行されて急激な減衰力の発生状態を招来
しないことになり、車両における乗り心地を悪化しない
と共に該油圧緩衝器においてコトコト音等の騒音発生を
招来しないことになる。
は、その容量変動が停止されるときに急激に停止状態に
ならないから、メインの減衰バルブによる減衰力の発生
状態に円滑に移行されて急激な減衰力の発生状態を招来
しないことになり、車両における乗り心地を悪化しない
と共に該油圧緩衝器においてコトコト音等の騒音発生を
招来しないことになる。
【0043】そして、この発明によれば、減衰力吸収部
がピストンロッドの内部に配在されてなるとするから、
減衰力吸収部がピストン部に配設される場合に比較し
て、該油圧緩衝器における伸縮ストロークを減殺しない
ことになる。
がピストンロッドの内部に配在されてなるとするから、
減衰力吸収部がピストン部に配設される場合に比較し
て、該油圧緩衝器における伸縮ストロークを減殺しない
ことになる。
【0044】また、減衰力吸収部がピストンロッドの内
部に配在されてなるから、該油圧緩衝器における全体径
を拡径する等の設計変更を招来しないことになる。
部に配在されてなるから、該油圧緩衝器における全体径
を拡径する等の設計変更を招来しないことになる。
【0045】さらに、この発明によれば、減衰力吸収部
は、エアー室を有する構成でありながら、油面を境界に
するのみで作動油中へのエアーの混入を予め阻止し得る
ことになるから、減衰力吸収部の構造を簡素化すること
が可能になり、製品コストの低廉化を期待できることに
なる。
は、エアー室を有する構成でありながら、油面を境界に
するのみで作動油中へのエアーの混入を予め阻止し得る
ことになるから、減衰力吸収部の構造を簡素化すること
が可能になり、製品コストの低廉化を期待できることに
なる。
【図1】この発明の一実施例に係る油圧緩衝器を示す概
略縦断面図である。
略縦断面図である。
1 シリンダ 2 ピストンロッド 2a 縦孔 2b 横孔 3 ピストン部 4 メインの減衰バルブたる伸側減衰バルブ 6 外筒 7 ベースバルブ部 8 メインの減衰バルブたる圧側減衰バルブ 20 減衰力吸収部 A 上方室 B 下方室 C リザーバ室 D エアー室
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ内でのピストン部の微幅の摺動
時にメインの減衰バルブによる所定の減衰力を発生させ
ないようにする減衰力吸収部がピストンロッド内に形成
されてなる油圧緩衝器 - 【請求項2】 減衰力吸収部がピストンロッドの軸芯部
に開穿の縦孔と、ピストンロッドの先端側に径方向に開
穿され上記縦孔に連通すると共にシリンダ内にピストン
部で区画される上方室に連通する横孔と、からなり、縦
孔内の上半側がエアー室に設定されてなることを特徴と
する請求項1の油圧緩衝器 - 【請求項3】 油圧緩衝器がシリンダの外周側に配在さ
れる外筒を有すると共に該外筒とシリンダとの間にシリ
ンダ内の下方室に連通するリザーバ室を形成する複筒型
に設定されてなることを特徴とする請求項1の油圧緩衝
器
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2870695A JPH08200428A (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | 油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2870695A JPH08200428A (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | 油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08200428A true JPH08200428A (ja) | 1996-08-06 |
Family
ID=12255910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2870695A Pending JPH08200428A (ja) | 1995-01-25 | 1995-01-25 | 油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08200428A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010255808A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Kayaba Ind Co Ltd | 複筒型液圧緩衝器 |
-
1995
- 1995-01-25 JP JP2870695A patent/JPH08200428A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010255808A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Kayaba Ind Co Ltd | 複筒型液圧緩衝器 |
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