JPH0819955B2 - 曲げ弾性的なカップリングエレメント及び該カップリングエレメントを製造する方法 - Google Patents

曲げ弾性的なカップリングエレメント及び該カップリングエレメントを製造する方法

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JPH0819955B2
JPH0819955B2 JP2504202A JP50420290A JPH0819955B2 JP H0819955 B2 JPH0819955 B2 JP H0819955B2 JP 2504202 A JP2504202 A JP 2504202A JP 50420290 A JP50420290 A JP 50420290A JP H0819955 B2 JPH0819955 B2 JP H0819955B2
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disc
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K15/00Electron-beam welding or cutting
    • B23K15/04Electron-beam welding or cutting for welding annular seams
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/50Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
    • F16D3/72Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members with axially-spaced attachments to the coupling parts

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、半径方向外側の外周部範囲において互いに
結合された2つのダイヤフラム円板と、両ダイヤフラム
円板のうちの一方の半径方向内側の内周部に溶接された
少なくとも1つの接続部分とから成る曲げ弾性的なカッ
プリングエレメントに関する。
このようなカップリングエレメントは、ヨーロッパ特
許出願公開第211090号明細書に基づいて公知である。
本発明の課題は、上記形式のカップリングエレメント
を改良して、カップリングエレメント内部における緊張
経過、特に、接続している軸の半径方向ずれ及び角度ず
れに基づいて引っ張り作用のある軸方向力及び角度偏差
が生じた場合における緊張経過を有利なものにすること
ができるカップリングエレメントを提供することであ
る。
この課題を解決するために本発明の構成では、接続部
分及び所属のダイヤフラム円板の、半径方向内側の内周
部範囲に位置していて半径方向内側及び半径方向外側に
向けられた周面が、互いに同一平面において接続されて
いて、溶接継ぎ目を有するほぼ円筒形の移行管区分が形
成されており、ダイヤフラム円板の半径方向外側の結合
区域と、接続部分と所属のダイヤフラム円板との半径方
向内側の結合区域とが、半径方向において弾性的であ
り、半径方向内側の内周部範囲におけるダイヤフラム円
板の軸方向間隔の増大によるダイヤフラム円板の変形時
に、半径方向外側の結合区域の弾性的な直径減少ΔRと
半径方向内側の結合区域の直径増大Δrとが、ダイヤフ
ラム円板における緊張を減じながら、生じ得るようにな
っている。
有利な緊張経過のためにはさらに、接続部分及び所属
のダイヤフラム円板の、半径方向内側の内周部範囲に位
置していて半径方向外側に向けられた周面が、互いに同
一平面において接続されていると有利である。
本発明の根本思想は特に、各ダイヤフラム円板に半径
方向内側の内周部範囲において、各1つのスリーブ状の
接続部分が接続しており、しかも該接続部分が互いに離
れる方向に延びている場合に、特に使用可能である。こ
の場合接続部分がその互いに離れている端部に、半径方
向外側に向かって延びた各1つのリングフランジ、特に
ねじフランジを有していると有利である。
種々様々な取付け状況を考慮すると、半径方向フラン
ジが、それぞれ所属のダイヤフラム円板から異なった軸
方向間隔を有していることが薦められる。これによって
特に次のような可能性が得られる。すなわち、所属のダ
イヤフラム円板から短い軸方向間隔をおいて配置された
一方の半径方向フランジが、所属のダイヤフラム円板か
ら所定の軸方向間隔、すなわち、ねじ結合を行う場合に
螺合ナットを前記半径方向フランジと所属のダイヤフラ
ム円板との間にもたらすことができるような軸方向間隔
を有しており、所属のダイヤフラム円板から大きな軸方
向間隔をおいて配置された他方の半径方向フランジが、
所属のダイヤフラム円板から所定の軸方向間隔、すなわ
ち、ねじ結合を行う場合にねじボルトを前記半径方向フ
ランジと所属のダイヤフラム円板との間にもたらすこと
ができるような軸方向間隔を有している構成が可能であ
る。
カップリングエレメントの固有振動を所望の値に向か
って減衰するためには、両ダイヤフラム円板の間におい
て、少なくとも、該ダイヤフラム円板の間において形成
された円板室の半径方向外側の外周部範囲に、充填物
質、特にエラストマ材料から成る充填物質が充填されて
いると有利である。
本発明によるカップリングエレメントは、特に、高い
トルクを同時に極めて高い回転数で相対回動不能に伝達
するために適しており、かつ弾性的な変形によって、連
結された2つの軸の軸方向ずれ、半径方向ずれ及び角度
ずれが生じた場合における補償機能をも果たす。
本発明はさらに、半径方向外側の外周部範囲において
互いに結合された2つのダイヤフラム円板と、両ダイヤ
フラム円板のうちの一方の半径方向内側の内周部に溶接
された少なくとも1つの接続部分とから成る曲げ弾性的
なカップリングエレメントを製造する方法であって、接
続部分と前記一方のダイヤフラム円板とを溶接突合わせ
範囲において、相互の接触のために規定された互いに逆
向きに半径方向に延びたセンタリング面と、相互の接触
のために規定された互いに逆向きに軸方向に延びたコン
タクト面とを備えて構成して、両部分、すなわち接続部
分と前記一方のダイヤフラム円板とを、センタリングさ
れかつ軸方向において固定された相対位置に差し合わせ
ることができるようにし、この場合コンタクト面は半径
方向外側に向かってセンタリング面に接続し、半径方向
外側から電子ビーム溶接のために接近可能であり、差し
合わせた後でコンタクト面のコンタクト範囲において、
半径方向外側から電子ビーム溶接継目又はレーザ溶接継
目を生ぜしめる形式のものに関する。
このような方法は同様にヨーロッパ特許出願公開第21
1090号明細書に基づいて公知である。この公知の方法で
は、コンタクト面もしくは対応コンタクト面の範囲にお
ける溶接後に、所属のダイヤフラム円板の内側における
接続部分の半径方向最も内側の範囲が残っている。これ
によって、ダイヤフラム円板と接続部分との間における
結合部は、一方ではコンタクト面の溶接部にかつ他方で
はセンタリング面の反対側の支持部に位置している。そ
して曲げ負荷時における緊張経過は規定されないものと
なり、その程度は、電子ビーム溶接継目の深さに関する
処置が記載されていない公知の方法においては、より一
層大きなものになる。しかも、接続部分の、ダイヤフラ
ム円板の内部に位置している部分は、回転モーメントの
伝達に役立たない付加的な質量である。
ゆえに本発明の別の課題は上述の方法を改良して、技
術的に容易に制御することができるより有利な緊張経過
を、ねじれに耐性を減じることなしに得ることである。
この課題を解決するために本発明の方法では、電子ビ
ーム溶接継目もしくはレーザ溶接継目を半径方向内側に
向かって、少なくともセンタリング面の所まで延ばし、
次いで少なくとも、一方もしくは他方の部分の、センタ
リング面の半径方向内側に位置している材料を切除する
ようにした。
本発明による方法では、接続部分及び所属のダイヤフ
ラム円板の、半径方向内側の内周部範囲に配置されてい
て半径方向内側に向けられた内周面は、互いに同一平面
において接続することが可能である。これによって、各
ダイヤフラム円板と所属の接続部分との間の移行部に、
計算上容易に検出することができる有利な緊張分布を備
えた、いわばモノリス状のカップリングエレメントを得
ることができる。そしてこのダイヤフラム円板と接続部
分との間における結合部においては、曲げ負荷時もしく
はねじれ負荷における緊張特性の急激な変化は生じな
い。
本発明の有利な方法では、電子ビーム溶接継目もしく
はレーザ溶接継目を、半径方向内側に向かってセンタリ
ング面を越えて各部分の材料内に進入させるようにし
た。これによって、最小の材料切除によって、溶接継目
をその半径方向内側の端部においても確実に傷のないも
のにすることができる。
組立て時に互いに接触するセンタリング面及び接触面
を準備するために本発明による別の有利な方法では、接
続部分に、半径方向外側に向かってかつ軸方向において
前記一方のダイヤフラム円板に向かって開放していて、
接続部分側のコンタクト面と接続部分側のセンタリング
面とを形成している環状切欠きを設け、該環状切欠き
は、半径方向内側に向かって、前記一方のダイヤフラム
円板の孔に差込み可能な環状突出部によって制限されて
おり、接続部分から溶接の後で、内側の材料のうち、環
状突出部の半径方向高さを越えている部分を切除する。
また、両ダイヤフラム円板をその半径方向外側のダイ
ヤフラム範囲においても、電子ビーム溶接又はレーザ溶
接によって互いに溶接することが可能であり、このこと
は、例えばヨーロッパ特許出願公開第211090号明細書に
記載されている。
本発明の別の有利な方法では、ダイヤフラム円板をそ
の半径方向外側の外周部において、特に旋盤におけるダ
イヤフラム円板の製造を容易にする材料厚をもたせて製
造し、ダイヤフラム円板の溶接後に、ダイヤフラム円板
の半径方向外側の範囲における材料厚を、該範囲におけ
る曲げ易さを増大させる程度に、特に旋盤における材料
切除によって減じる。このようにすると、一方ではダイ
ヤフラム円板の製造及び溶接作業が容易になる。溶接に
よって得られたカップリングエレメント素材は、次いで
全体として容易に緊定され、かつ材料を切除することに
よって、その最終的な形状及び曲げに対する柔らかさを
得ることができる。この場合ダイヤフラム円板の外径を
減じて、バランスを考慮して、半径方向外側の溶接継目
の突出部を除去することができる。
さらに、ダイヤフラム円板の各外周面から、それぞれ
他方のダイヤフラム円板によって覆われている、各ダイ
ヤフラム円板の端面への移行部を、少なくとも一方のダ
イヤフラム円板において斜めに面取りすることも可能で
ある。このようにすると、この箇所においても、曲げ負
荷時における緊張経過の不安定さを回避することができ
る。
緊定技術上の理由から、接続部分との溶接が行われる
前に、両ダイヤフラム円板の溶接を行うことが望まし
い。
ダイヤフラム円板の溶接後に、接続部分を溶接する場
合に、コンタクト面の間において高いコンタクト圧を得
るためには、所属の接続部分との各1つのダイヤフラム
円板の溶接及び、特に、各1つの接続部分との両ダイヤ
フラム円板の溶接を、各ダイヤフラム円板への各接続部
分の適合下で実施し、この場合両ダイヤフラム円板をそ
の半径方向内側の内周部において相互にスペーサによっ
て支持し、該スペーサを接続部分の溶接後に取り除くと
有利である。
カップリングエレメントの範囲において、整合確実性
及び/又は付加支承部及び/又は半径方向制限部及び/
又は軸方向制限部を得るためには、両ダイヤフラム円板
をその半径方向外側の外周部において結合して、少なく
とも一方のダイヤフラム円板に接続部分を接続した後
で、一方のダイヤフラム円板及び/又は該ダイヤフラム
円板に所属の接続部分に、ブリッジスリーブを組み込
み、この場合該ブリッジスリーブが、両ダイヤフラム円
板の間の間隙を橋絡して、他方のダイヤフラム円板の内
周部及び/又は該ダイヤフラム円板に所属の接続部分の
内周部に、間隔をおいて対向して位置しているようにす
ると有利である。
本発明の別の有利な方法では、両ダイヤフラム円板に
各1つの接続部分を備えたカップリングエレメントを製
造し、この場合各接続部分が、軸方向に延びた接続スリ
ーブと、該接続スリーブの、ダイヤフラム円板とは離れ
ている端部において半径方向外側に向かって延びた接続
フランジ、特に螺合フランジとから成っている。この方
法に基づいて製造されたカップリングエレメントは、多
種多様に、つまり機械装置の互いに接続している部分の
間における極めて様々な軸構造において使用可能であ
る。
種々様々な使用可能性は、さらに次のことによって高
められ得る。すなわち本発明の別の有利な方法では、両
接続エレメントのうちの一方の接続エレメントを、所属
のダイヤフラム円板から可能な限り最小のフランジ間隔
をおいて製造し、該フランジ間隔が、各ダイヤフラム円
板に向かって軸方向に導入されるねじボルトへのナット
の取付けを可能にし、他方の接続エレメントを、所属の
ダイヤフラム円板からフランジ間隔をおいて構成し、該
フランジ間隔が、各フランジと各ダイヤフラム円板との
間における環状室からの軸方向におけるねじボルトの挿
入を可能にする。
ダイヤフラム円板の外径を等しいものとして、種々異
なったダイヤフラム円板内径を備えたカップリングエレ
メントを製造すると、大きなダイヤフラム円板直径を備
えた構成では、接続ボスをカップリングエレメントの内
部に受容することができ、小さなダイヤフラム円板直径
を備えた構成では、接続ボスをカップリングエレメント
から軸方向に突出させることができる。種々様々なダイ
ヤフラム円板外径に対するこの原理を使用すると、全体
として大きな支承保持部を設けることなしに、カップリ
ングエレメントの座を準備することができ、そしてこの
座は、多くの場合問題となる使用状況のために、適正な
カップリングエレメントを提供する。
以下においては添付の図面について本発明の実施例を
説明する。
第1図は本発明によるカップリングエレメントすなわ
ちスタンダードエレメントを完全に組み立てられた状態
で示す縦断面図である。
第2図は第1図に示した本発明によるカップリングエ
レメントを組立て時における状態で示す縦断面図であ
る。
第2a図は第2図に示したカップリングエレメントの一
部を分解して示す図である。
第3図はカップリングエレメントの外側のダイヤフラ
ム範囲を示す図である。
第4図はカップリングエレメントの一部を無負荷状態
と負荷状態とで示す図である。
第5図は本発明によるカップリングエレメントと側部
に配置された軸ボスとを備えた軸装置を示す図である。
第6図は本発明によるカップリングエレメントと該カ
ップリングエレメントに差し込まれた軸ボスとを備えた
軸装置(短縮構造形式)を示す図である。
第7図は本発明によるカップリングエレメントを使用
した軸装置を、軸方向における遊び制限手段付加的に設
けた場合において示す図である。
第8図は第6図に示された短縮構造形式に相当する実
施例を、軸方向における遊び制限手段を備えた場合にお
いて示す図である。
第9図は第5図の実施例に似た実施例を、緊急装置を
備えた場合において示す図である。
第10図は第6図の実施例に似た実施例を、緊急装置を
備えた場合において示す図である。
第11図は内側に付加支承部を備えた、第5図に似た実
施例を示す図である。
第12図は両端部に各2つのカップリングエレメントを
タンデム構造形式で備えた、第6図の実施例に接続する
実施例を示す図である。
第13図はバランスの時間のために半径方向において剛
性のダブルダイヤフラムを備えた、第1図に相当する実
施例を示す図である。
第14図はダブルダイヤフラムの内部にエラストマ材料
を備えた、第1図の実施例に相当する実施例を示す図で
ある。
第15図はダブルダイヤフラムの外側溶接のための緊張
装置を示す縦断面図である。
第16図はカップリングエレメントの内側溶接のための
緊張装置を示す図である。
第17図は軸ボスの異なった構造と異なった内径とを備
えた、外径の同じカップリングエレメントを示す図であ
る。
第1図には、本発明によるスタンダードエレメントが
完全に組み立てられた状態で示されている。
このカップリングエレメントは、ダイヤフラム円板1,
2と接続部分3,4とから成っている。ダイヤフラム円板1,
2と接続部分3,4とは、箇所50,51,52において電子ビーム
溶接を用いて結合されている。接続部分3,4は、それぞ
れ突出したフランジ3b;4bを備えた各1つの薄壁のスリ
ーブ3a;4aから成っている。トルクの伝達は、フランジ3
b;4bにおいてねじ5,6を用いて行われ、この場合ねじ
は、軸装置の接続フランジとの結合部を生ぜしめてい
る。
ダイヤフラム円板1,2に対するフランジ3b,4bの間隔A,
Bは、互いに異なった大きさを有していて、ねじ及びナ
ットの取付けを考慮して最小に設定されている。例え
ば、ねじ5のナット取付けのために必要な中間室Mは最
小間隔Aを規定し、かつねじ6のねじ取付けのために必
要な中間室Sは最小間隔Bを規定している。
ダイヤフラム円板1,2は電子ビーム溶接の後で、外側
において直径Dに旋削され、斜めの面取り部7,8を設け
られる。
さらに接続部分3,4は同様に電子ビーム溶接の後で、
内側において、伝達可能なトルクに依存して等しい大き
さの直径dに旋削され、この直径は、ダイヤフラム円板
1,2の内径に相当している。
ダイヤフラム円板1,2のフレキシブルな円板範囲1a,2a
は、各1つの平らな端面1b,2bと、外方に向かって円錐
状に延びる端面1c,2cとによって形成されている。端面1
b,2bはダイヤフラム円板1,2の製造を簡単にし、この場
合両ダイヤフラム円板は、薄型の範囲1a,2aを製造する
際の支持面として使用される。
第2図には、製造中におけるスタンダードエレメント
の状態が示されている。後加工された直径D,d(第1
図)は、本来の直径Do,do(第2図)に対して次のよう
な関係にある: D<Do及びd>do. 第2a図には、ダイヤフラム円板2の半径方向内側の範
囲と、接続エレメント4の対応する接続範囲とが示され
ている。接続エレメント4には環状切欠き4dが形成され
ており、この環状切欠きはコンタクト面4cと、半径方向
外側に向かって延びたセンタリング面4fとを形成してい
る。環状切欠き4dは環状突起4gによって規定されてい
る。ダイヤフラム円板2には、コンタクト面2dと半径方
向内側に向かって延びたセンタリング面2eとが設けられ
ている。第2図に示されたユニットの組立て時には、ま
ず初めダイヤフラム円板1と2とが組み立てられ、箇所
50において互いに溶接される。次いで、接続部分3,4が
取り付けられ、この結果コンタクト面2dと4cとが互いに
接触させられ、またセンタリング面4fと2eとが互いに接
触させられる。次いで溶接継目が箇所51,52において形
成される。最後に、このようにして形成された粗カップ
リングエレメントが後旋削され、この際に内径が寸法d
(第1図)に旋削され、さらに外径が寸法Doから寸法D
に旋削され、そして同時に傾斜面7,8が旋削される。さ
らに第2図には、超音波検査に関して適宜な、溶接結合
部50,51,52の構成が示されている。この方法によって特
に、内部における溶接誤差を検出することができ、この
ことは、このような高出力カップリングにおいては極め
て大きな意味がある。汎用の検査ヘッド50a,51a,52aを
用いて、溶接横断面の100パーセントの貫通は、ダイヤ
フラム円板及び接続部分における最終加工の前及び後に
おいて実施することができる。これによって、カップリ
ングエレメントを運転時間後の亀裂点検時にも検査でき
ることが保証されている。
表面亀裂は、比較的簡単な染料浸透試験によっても確
認することができる。スリーブ3a,4a及びダイヤフラム
円板1,2の後加工される内面への接近可能性によって、
内側の両溶接部は、体側からも表面亀裂を検査すること
ができる。
第3図には、第1図に示されたダイヤフラム円板1,2
の外側の縁部範囲の構成が示されている。高い構造強度
と大きな半径方向の弾性度とに関連した横断面の最小化
は、特別な幾何学形状、つまり両側における斜め面取り
部7,8と放物線形状の移行部輪郭9,10と、センタリング
直径Zから移行部輪郭9への無段階の移行部とによっ
て、行われている。センタリングカラー寸法M,Nは、電
子ビーム溶接とセンタリング可能性とを考慮して最小化
されている。
ダイヤフラム円板1,2の基部範囲においても、端面1b,
2bと円筒形の外周面との間に移行部輪郭が設けられてお
り、これらの移行部輪郭は、切欠き効果を排除するため
に働く。これらの移行部輪郭は、第9図及び第10図に示
されているのと同様に放物線状に成形されていてもよ
い。斜め面取り部7,8についてさらに述べると:これら
の斜め面取り部7,8は、検査ヘッド50aを用いた後からの
溶接継目検査時に、検査結果を劣化させるおそれがあ
る。そこで別の実施例では、傾斜面8は省かれていて、
傾斜面7がより急勾配に構成されている。すなわちこの
場合傾斜面7は、軸線に対して垂直な平面との間に小さ
な角度を形成し、面1bに、直径Zの半径方向内側におい
て開口している。
第4図は、軸方向の変形時における半径方向内側の横
断面及び半径方向外側の横断面の半径方向における弾性
度の作用が示されている。第4図の左側の図は、無負荷
状態におけるダブルダイフラムを示す部分的な断面図で
あり、右側の図は、軸方向力Faによる引張り負荷時にお
けるダブルダイヤフラムを示す部分的な断面図である。
この場合間隔sはばね距離fだけ増大している。この際
に生じる湾曲によって、弾性的なダイヤフラム面におい
ては緊張δra(この場合rは半径方向、aは軸
方向、tは接線方向をそれぞれ意味する)が形成され、
これらの緊張の作用方向は、面部分において示されてい
る。このようにダブルダイヤフラムの内側縁部及び外側
縁部が半径方向において弾性的である場合には、内側直
径はΔrだけ拡大し、かつ外側直径はΔRだけ縮小する
ことができ、これによって、極めて高い尺度においてダ
イヤフラム緊張δが減じられる。この構成の大きな作用
は、抵抗線ひずみゲージを用いた緊張測定によって繰り
返し証明された。同様な効果は、ダイヤフラムが軸の半
径方向ずれ及び角度ずれ時における角度偏位によって変
形させられた場合にも、発生する。溶接後に初めて行わ
れる、半径方向内側及び半径方向外側の縁部範囲の最終
的な輪郭の製造は、さらに、薄型の面範囲1a,2aを製作
する場合に利点を生ぜしめる。すなわち、溶接作業の前
における中実な縁部範囲は、この製作過程を特に、比較
的良好な工作物緊締と、ゆがみ及び振動に対する鈍感さ
と、高い表面品質を比較的容易に得られることとによっ
て、容易にする。
第5図に示されている軸は、第1図に示された2つの
カップリングエレメントと、中間スリーブ12と、各部分
3の側部にフランジ結合された2つのボス13とから形成
されている。接続部分4の内部にはそれぞれ、別体のリ
ング状の挿入体14が配置されていて、この場合挿入体の
一端は半径方向の遊びをもって、それぞれ所属の部分3
に突入している。これは、場合によっては生じるダイヤ
フラムの破損時に、個々の構成部材がカップリングから
解離することを防止する安全措置である。中間スリーブ
12を介して、軸長さは、その都度の取付け状況に適合さ
せることができる。両カップリングエレメントを中間ス
リーブ12を含めて、組立て状態で組付け又は取外しでき
るようにするためには、この作業のためにしばしば、軸
長さを両センタリングカラー15の長さだけ縮小すること
が必要である。ダブルダイヤフラムは、単純な手段を用
いて両ダイヤフラム円板をそれぞれ押し縮めることによ
って、この縮小を可能にする。
フランジ16を除いて、ボス13は種々様々に構成するこ
とが可能であり、この結果、生じるすべての軸/ボス結
合が可能である。ボスフランジ16を接続部分3のフラン
ジ3bに適合させることが不可能である場合には、中間を
用いて適応させることができ、この場合カップリングエ
レメントは不変のままであってよい。
第6図には本発明による軸結合の短い構造形式が示さ
れている。第1図に示されたカップリングエレメントの
設計は、軸ボス13を等しいままの軸直径において、それ
ぞれ所属のカップリングエレメントの内部に配置するこ
とも可能にする。内部に配置されたボス13は、同時に、
ダイヤフラム損傷時における第5図の挿入体14の固定機
能をも果す。
フランジにおける両カップリングエレメントの解離可
能な結合によって、カップリングされた機械を、軸方向
に摺動させる必要なしに、個々に分解することができ
る。
第7図には、外側の軸方向力を相互に伝達することが
できる、本発明によるカップリングエレメントを備えた
軸半部が示されている。ダイヤフラム円板はこの場合、
軸方向力によっては負荷されない。
挿入体14はこの機能のためにフランジ17を有してお
り、このフランジは中間円板18の範囲において係合して
いる。軸方向力は例えば、ボス13から部分4,14及びフラ
ンジ17を介して中間スリーブ12に導かれる。フランジ17
は角度運動可能に小さな軸方向遊びをもって、中間円板
18によって形成されている室に配置されている。ダブル
ダイヤフラムの角度可動性はこの構造形式においても得
られる。
第8図には、第7図におけると同様な機能を備えた軸
結合が、第6図に示された短い構造形式で示されてい
る。軸方向力を伝達するために、フランジ19はボス13に
固定されている。2つの中間円板20は、フランジ19のた
めの室を生ぜしめる。中間円板20が配置されていること
によって、軸方向におけるシフトなしに、機械をカップ
リングエレメントと一緒に容易に組立て・分解すること
ができる。
第9図に示された、本発明によるカップリングエレメ
ントを備えた軸結合では、付加的な機能として、ダイヤ
フラム破損後における「緊急処置」が設けられている。
このために挿入体14は歯列21を有しており、この歯列
は、拡大された歯面遊びをもって、中間円板22の歯列に
係合している。拡大された歯面遊びによって、緊急時に
おける歯面接触によるトルク伝達が阻止される。損傷時
には短時間、これらの歯列対を介してトルクの伝達が行
われる。
図10には、図9に示された実施例と同様の機能を備え
た軸結合が示されており、この場合この軸結合は、図6
の実施例のように短縮構造形式で構成されている。2つ
の中間円板23の配置は、軸方向摺動なしに、カップリン
グ半部を含む機械の組立て・分解を容易にするために働
く。図10の実施例においても歯付カップリング21は、図
9において図示されかつ記載されたように、挿入体14と
中間円板23との間に配置されている。
図11には、本発明によるカップリングエレメントを備
えた軸結合半部が示されており、この場合付加的に、中
間スリーブ12が長くかつ重い場合のためには、それぞれ
ダブルダイヤフラムの中央平面の範囲における角度運動
可能なラジアル軸受24によるダイヤフラム円板の重量軽
減手段が設けられている。中間スリーブ12はラジアル軸
受24とフランジ25とを介して直接、各軸ボス13に重量適
性に支持される。ダブルダイヤフラムの弾性度を損なわ
ないために、挿入体14とラジアル軸受24との間における
軸方向可動性が与えれている。
図12には、本発明によるカップリングエレメントを備
えた軸結合が示されており、この場合には、軸方向にお
ける弾性度を拡大するために、各2つのカップリングエ
レメントが相前後してタンデム形式で配置されている。
この場合、ボス13に直接取り付けられているカップリン
グエレメントは、半径方向の支持によってボス13に角度
不動に配置することが可能であり、この際に軸方向にお
ける弾性度の増大が問題になることはない。
図13には、本発明によるカップリングエレメントを備
えた軸結合が、完全にバランスしている状態で示されて
いる。
バランス機械に図13の軸装置を挿入する前に、この軸
装置はアライニング台に挿入され、ねじ26を用いて矯正
される。すなわち適正な方向付けは、その都度同心回転
検査機によって検査することができる。次いで、軸装置
のボス13がバランス機械のころがり軸受に挿入される
と、軸装置の申し分のない同心回転が保証される。ねじ
26の調節によって不動に緊締された状態において、軸結
合は問題なく動的にバランスされ得る。緊締されたカッ
プリングは、連結すべき機械が相互に誤差なしに適正に
方向付けられている(ゼロアライニング)場合に生じる
組付け状態に、正確に相当している。従って本発明によ
って可能なバランスは、運転バランスに著しく合致して
おり、最高の回転数時における回転精度を最高度に保証
する。
しばしば取り付けられるねじ26のために、挿入体14又
は、接続部分3の対向して位置しているスリーブには、
半径方向のねじ山付孔が設けられている。
図14には、個々の部分においては図1に示されたカッ
プリングエレメントにほぼ相当する、2つのダイヤフラ
ム円板1,2と接続部分3,4とから成るダイヤフラムカップ
リング半部が示されている。この場合ダブルダイヤフラ
ム1,2の内部においては、ゴム・金属結合の形成下でエ
ラストマ材料が加硫されている。
エラストマは、ばね弾性作用、緩衝作用及び抑制作用
を有することができる。従ってエラストマ材料60によっ
て、ダブルダイヤフラム1,2の軸方向及び角度方向にお
ける剛性を後で変化させることができ、このことは同様
にカップリングの固有振動にも影響を与える。これによ
り共振回転数を、全装置の運転確実性が危険に陥らない
ように、シフトさせることが可能である。エラストマ材
料の緩衝特性は、接続されたユニットに特に共振範囲に
おいてやさしく作用する。このことは、装置全体の耐用
寿命を高めるに役立つ。剛性及び緩衝の値は、充填率
(組み込まれるエラストマ材料の質量)とエラストマ材
料のショア硬度とによって変化可能である。カップリン
グ全体の質量及び慣性モーメントは、この場合エラスト
マの低い比重によって僅かしか増大させられない。さら
になお存在する抑制特性は、固体伝播音の伝達を減じ、
ひいては騒音減少のために役立つ。
加硫は、回転時にかつ今日の結合系の使用下で行われ
る。この場合、エラストマ材料の形式に応じて、エラス
トマ材料と金属との直接的な結合が達成されるか、又は
適当な接着剤が予め金属に塗布される。回転によってま
ず初め、液状のエラストマ材料が遠心作用によって分配
される。この場合遠心作用は、材料のこの分布を維持す
るために材料が徐々に進む加硫によって十分に固くなる
まで、続けられねばならない。
第15図には、有利な形式でまず初めに構成される複数
のダブルダイヤフラム1,2における外側溶接部50のため
の緊締装置が示されている。ダイヤフラム1,2の必要な
緊締は、等しい一体のスペーサリング27と2つの端部円
板28と緊締ボルト29とナット30とばね円板31とによって
行われる。ばね円板31は、溶接動作時における軸方向に
おける収縮を弾性的に補償し、これによって、溶接継目
における開口による溶接誤差を阻止する。
第16図には、それぞれ再び第1図に相応して構成され
得る複数のカップリングエレメントにおける内側溶接部
51のための緊締装置が示されている。部分1,3;2,4の緊
締は、それぞれ所属のダイヤフラム円板1,2の間におけ
るセグメントリング状の等しい複数のスペーサ40の使用
下で行われる。緊締時には再び、緊締ボルト29とナット
30とばねリング31とが使用され、この場合、ダイヤフラ
ム円板1,2の半径方向内側の範囲の間におけるばね弾性
は、セグメント状に構成されたスペーサ40によって阻止
される。スペーサ40は溶接後に、ダブルダイヤフラムの
容易な膨張によって取り外すことができる。緊締装置内
に同時に配置され得るダブルダイヤフラム(第15図)も
しくはカップリングエレメント(第16図)の数は、使用
される溶接機室の寸法によって決定される。カップリン
グエレメントの数が2つよりも多い場合には、ねじ5
(第1図)を用いてそれぞれ両接続部分4がねじ結合さ
れかつセンタリングされる。
第17図にはそれぞれ接続フランジ3b,4b;3′b,4′bを
備えた2つのカップリングエレメント1,2,3,4;1′,2′,
3′,4′が並んで示されている。左側の図にはボス70が
組み込まれている。そして右側の図にはボス70′が取り
付けられている。これよって異なった内径が可能にな
る。ダイヤフラム円板の外径は等しい大きさであっても
よい。左側半部においてフランジ直径Gは等しい。右側
半部においてフランジ直径GとHとは互いに異なってい
る。左側半部において、それぞれAとBとで示されてい
るフランジ3b,4bの軸方向間隔は、再び第1図における
と同様である。右側半部においては、軸方向におけるフ
ランジ間隔Cは互いに等しい。小さな内径1′,2′,
3′,4′を備えたカップリングエレメントでは、フレキ
シブルな大きな円板範囲によって変形可能性が有利な形
式で増大される。
カップリングエレメントの本発明による構造上の構成
の大きな技術的かつ経済的な意味は、まとめて言えば次
のことにある。すなわち本発明の特殊性は次のこと、特
に、単純かつ均一なスタンダード・カップリングエレメ
ントによる総括的な最適化が達成されることにある。し
かもこの場合カップリングエレメントはなんら変化を加
えることなしに、様々に使用することができる。そして
これによって得られた伝達システムは、従来達成され得
なかった程度の高い技術的な要求を満たす。
電子ビーム溶接を用いたスタンダード・エレメントの
部分の全面における材料接続的な結合は、公知の解離可
能な結合形式では達成され得なかった高い機能確実性及
び運転確実性を、大きなトルクの伝達時に、同時に極め
て高い回転数と変形とにおいて生ぜしめる。スタンダー
ド・カップリングエレメントは、トルク伝達に関して言
えば、極めて高い形状強度に対して最小化された全横断
面において、完全に材料を使用している。すなわち、ト
ルクを伝達しない横断面範囲は存在しない。この首尾一
貫した軽量構造形式に基づいて、寸法及び壁厚さは極端
に小さくなり、従って質量及び慣性モーメントも極端に
小さくなる。
本発明によるカップリングエレメントは保守を必要と
せず、長い時間をおいた検査を行うだけでよい。
スタンダード・カップリングエレメントの寸法設計
と、ダブルダイヤフラムに対する最小化された等しくな
い間隔をおいたフランジの両側における配置とによっ
て、カップリングエレメントを製造モデルシリーズ内に
おいて普遍的に使用することが可能であり、かつ多数の
構造形状変化が可能である。
このようにして、増大した軸フランジにおいても、カ
ップリングエレメントの側部又は内部に配置された軸ボ
スにおいても、すべての完全な軸/ボス・結合形式を備
えた軸ボスにおいても、かつ機能及び寸法の種々異なっ
た中間軸においても、スタンダード・カップリングエレ
メントを変化させることなしに使用することができる。
別の構造形式は、接続部分3又は4にリング状の挿入
体14(第5図、第7図、第9図、第11図及び第12図)を
別個にかつ解離可能に配置することによって得られる。
この特徴によって、挿入体14をその都度所望の構造形式
に相応して構成することが可能であり、この場合スタン
ダード・カップリングエレメントを変化させる必要はな
い。
例えば18,19,20,22,23,24,25のようなその他の補足部
分が必要な場合には、これらの補足部分は、スタンダー
ド・カップリングエレメントのフランジが又は軸ボス13
に取り付けることができる。
挿入体14は付加的に安全機能を満たすことができ、こ
の場合挿入体はダイヤフラム損傷時に、両ダブルダイヤ
フラムの間に配置された部分の解離を阻止する。挿入体
14の比較的小さな直径によって、カップリングの質量は
僅かしか増大しない。
これらすべての処置は、構造形式の変化時にスタンダ
ード・カップリングエレメントを変化させない。
またカップリングエレメントのスタンダード化は、製
造コストをも著しく減じる。すなわちこの場合、カップ
リングエレメントを、トルクに関連した種々異なった構
造形式において前製作することができ、かつ完成状態に
おいてストックすることができる。前製作時には、第15
図及び第16図に示されているように、複数のエレメント
において同時に溶接を行うことができる。これによっ
て、準備コスト及び溶接室の排気のためのコスト並びに
真空炉における溶接後の熱処理のためのコストは、同時
に設けられるエレメントの数に相応して、減じられる。
十分なストックを用意しておくことによって、このよ
うなカップリングのための供給時間を著しく減じること
ができ、このことはカップリング構造においては極めて
重要なことである。
スタンダード・カップリングエレメントは、特に大き
な軸方向及び角度的な変形を可能にする。この大きな利
点は、ダブルダイヤフラムの使用によって達成される。
シングルジョイントに比べて、このダブルダイヤフラム
を備えたカップリングエレメントにおいては可能な変形
は2倍に高められ、ばね剛性は半分に減じられる。
ダブルダイヤフラムの内側及び外側の高い半径方向の
弾性度によって、変形可能性はさらに高められる。この
弾性度は、ただ1つのダイヤフラム円板を備えた半径方
向において堅い構成に比べて、変形時におけるダイヤフ
ラム応力を小さくする。
さらに、内側及び外側の縁部範囲の薄壁の設計によっ
て、その間に位置している弾性的なダイヤフラム面は拡
大させられる。この結果、さらに大きな変形可能性とよ
り小さなばね剛性とが得られる。
結局、小さなばね剛性は、連結される軸に作用する戻
し力を減じる。本発明によるスタンダード・カップリン
グエレメントを使用することによってこの力を著しく減
じることにより、公知のダイヤフラム・歯付カップリン
グに対して本発明によるカップリングの利点はさらに決
定的に大きなものになる。
スタンダード・カップリングエレメントは、溶接結合
部の検査を運転時間後において、公知の非破壊検査法を
用いて簡単に行うことができる。
ダイヤフラム1,2及び/又はスリーブ3a,4aを後で旋削
することによって、さらに溶接結合部を内側から検査す
ることも可能になる。このことはまた付加的に、この特
に大きな負荷を受ける箇所における溶接部の確実性をも
高める。それというのはこの場合、損傷の生じるおそれ
のある溶接基部は完全に排除されるからである。
スタンダード・カップリングエレメントは、第13図に
示したように、組み立てられた軸区分の完全なバランス
を可能にする。このようなバランスは、バランシング動
作中にダブルダイヤフラムを不動にしておくことによっ
てさらに改善される。緊締によって生ぜしめられるカッ
プリング状態はこの場合、軸のゼロ調整時における組み
立てられたカップリングの状態に相当する。このような
処置は、最高の回転精度を保証し、このカップリング構
造の特に重要な利点である極めて高い回転数を可能にす
る。
スタンダード・カップリングエレメントの内部におけ
るエラストマ材料を用いて、剛性及び振動数を後で変化
させることができる。ダブルダイヤフラムの充填は、内
部から接近できることを前提条件としている。そしてこ
のことは、挿入体14の解離可能な結合を可能にする。ま
たエラストマには、振動及び音を緩衝しかつ抑制する作
用がある。
図示の構造形式バリエーションは、最も頻度の高い実
施例が選択されたものである。スタンダード・カップリ
ングエレメントを変化させることなしに、例えば次のよ
うな一連の別の構造形式を生ぜしめることができる: 中間スリーブとしてトーション軸を備えた回転弾性的
な構造形式; 電気的に絶縁された構造形式; 嵌合・中間円板によって正確な長さ調節を行うことが
できる構造形式(例えばプレロードをかけられたカップ
リング); ばね弾性的な終端層を備えた軸方向において制限され
た構造形式; トルク制限のために目標破損箇所を備えた構造形式; トルク・迅速切離し式の構造形式。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半径方向外側の外周部範囲において互いに
    結合された2つのダイヤフラム円板(1,2)と、両ダイ
    ヤフラム円板(1,2)のうちの一方の半径方向内側の内
    周部に溶接された少なくとも1つの接続部分(3,4)と
    から成るカップリングエレメントであって、 接続部分(3,4)及び所属のダイヤフラム円板(1,2)
    の、半径方向内側の内周部範囲に位置していて半径方向
    内側及び半径方向外側に向けられた周面が、互いに同一
    平面において接続されていて、溶接継ぎ目(52)を有す
    るほぼ円筒形の移行管区分が形成されており、 ダイヤフラム円板の半径方向外側の結合区域と、接続部
    分(3,4)と所属のダイヤフラム円板との半径方向内側
    の結合区域とが、半径方向において弾性的であり、半径
    方向内側の内周部範囲におけるダイヤフラム円板(1,
    2)の軸方向間隔の増大によるダイヤフラム円板の変形
    時に、半径方向外側の結合区域の弾性的な直径減少ΔR
    と半径方向内側の結合区域の直径増大Δrとが、ダイヤ
    フラム円板(1,2)において生じる緊張を減じながら、
    生じ得るようになっている ことを特徴とする曲げ弾性的なカップリングエレメン
    ト。
  2. 【請求項2】接続部分(3,4)及び所属のダイヤフラム
    円板(1,2)の、半径方向内側の内周部範囲に位置して
    いて半径方向外側に向けられた周面が、互いに同一平面
    において接続されている、請求項1記載の曲げ弾性的な
    カップリングエレメント。
  3. 【請求項3】各ダイヤフラム円板(1,2)に半径方向内
    側の内周部範囲において、各1つのスリーブ状の接続部
    分(3a,4a)が接続しており、この場合該接続部分(3a,
    4a)が互いに離れる方向に延びている、請求項1又は2
    記載の曲げ弾性的なカップリングエレメント。
  4. 【請求項4】接続部分(3a,4a)がその互いに離れてい
    る端部に、半径方向外側に向かって延びた各1つのリン
    グフランジ(3b,4b)、特にねじフランジを有してい
    る、請求項3記載の曲げ弾性的なカップリングエレメン
    ト。
  5. 【請求項5】半径方向フランジ(3b,4b)が、それぞれ
    所属のダイヤフラム円板(1,2)から異なった軸方向間
    隔(M,S)を有している、請求項4記載の曲げ弾性的な
    カップリングエレメント。
  6. 【請求項6】所属のダイヤフラム円板(1)から短い軸
    方向間隔をおいて配置された一方の半径方向フランジ
    (3b)が、所属のダイヤフラム円板(1)から所定の軸
    方向間隔(M)、すなわち、ねじ結合(5)を行う場合
    に螺合ナットを前記半径方向フランジ(3b)と所属のダ
    イヤフラム円板(1)との間にもたらすことができるよ
    うな軸方向間隔(M)を有しており、所属のダイヤフラ
    ム円板(2)から大きな軸方向間隔(S)をおいて配置
    された他方の半径方向フランジ(4b)が、所属のダイヤ
    フラム円板(2)から所定の軸方向間隔(S)、すなわ
    ち、ねじ結合(6)を行う場合にねじボルト(6)を前
    記半径方向フランジ(4b)と所属のダイヤフラム円板
    (2)との間にもたらすことができるような軸方向間隔
    (S)を有している、請求項5記載の曲げ弾性的なカッ
    プリングエレメント。
  7. 【請求項7】両ダイヤフラム円板(1,2)の間におい
    て、少なくとも、該ダイヤフラム円板の間において形成
    された円板室の半径方向外側の外周部範囲に、充填物質
    (60)、特にエラストマ材料から成る充填物質が充填さ
    れている、請求項1から6までのいずれか1記載の曲げ
    弾性的なカップリングエレメント。
  8. 【請求項8】半径方向外側の外周部範囲(D)において
    互いに結合された2つのダイヤフラム円板(1,2)と、
    両ダイヤフラム円板(1,2)のうちの一方の半径方向内
    側の内周部に溶接された少なくとも1つの接続部分(3,
    4)とから成る、請求項1から7までのいずれか1項記
    載の曲げ弾性的なカップリングエレメントを製造する方
    法であって、接続部分(3,4)と前記一方のダイヤフラ
    ム円板(1,2)とを溶接突合わせ範囲(51,52)におい
    て、相互の接触のために規定された互いに逆向きに半径
    方向に延びたセンタリング面(2e,4f)と、相互の接触
    のために規定された互いに逆向きに軸方向に延びたコン
    タクト面(2d,4c)とを備えて構成して、両部分(2,
    4)、すなわち接続部分(4)と前記一方のダイヤフラ
    ム円板(2)とを、センタリングされかつ軸方向におい
    て固定された相対位置に差し合わせることができるよう
    にし、この場合コンタクト面(2d,4c)は半径方向外側
    に向かってセンタリング面(2e,4f)に接続し、半径方
    向外側から電子ビーム溶接(52)のために接近可能であ
    り、差し合わせた後でコンタクト面(2d,4c)のコンタ
    クト範囲において、半径方向外側から電子ビーム溶接継
    目(52)又はレーザ溶接継目を生ぜしめる形式のものに
    おいて、 電子ビーム溶接継目もしくはレーザ溶接継目(52)を半
    径方向内側に向かって、少なくともセンタリング面(2
    e,4f)の所まで延ばし、次いで少なくとも、一方(4)
    もしくは他方の部分(2)の、センタリング面(2e,4
    f)の半径方向内側に位置している材料を切除すること
    を特徴とする、曲げ弾性的なカップリングエレメントを
    製造する方法。
  9. 【請求項9】電子ビーム溶接継目もしくはレーザ溶接継
    目(52)を、半径方向内側に向かってセンタリング面
    (2e,4f)を越えて各部分(2,4)の材料内に進入させ
    る、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】接続部分(4)に、半径方向内側に向か
    ってかつ軸方向において前記一方のダイヤフラム円板
    (2)に向かって開放していて、接続部分側のコンタク
    ト面(4c)と接続部分側のセンタリング面(4f)とを形
    成している環状切欠き(4d)を設け、該環状切欠きは、
    半径方向内側に向かって、前記一方のダイヤフラム円板
    (2)の孔に差込み可能な環状突出部(4g)によって制
    限されており、接続部分(4)から溶接の後で、内側の
    材料のうち、環状突出部(4g)の半径方向高さを越えて
    いる部分を切除する、請求項8又は9記載の方法。
  11. 【請求項11】両ダイヤフラム円板(1,2)をその半径
    方向外側のダイヤフラム範囲においても、電子ビーム溶
    接又はレーザ溶接(50)によって互いに溶接する、請求
    項8から10までのいずれか1記載の方法。
  12. 【請求項12】ダイヤフラム円板(1,2)をその半径方
    向外側の外周部において、ダイヤフラム円板(1,2)の
    製造を容易にする材料厚をもたせて製造し、ダイヤフラ
    ム円板(1,2)の溶接後に、ダイヤフラム円板(1,2)の
    半径方向外側の範囲における材料厚を、該範囲における
    曲げ易さを増大させる程度に、材料切除によって減じ
    る、請求項8から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 【請求項13】ダイヤフラム円板の外径(Do)を減じ
    る、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】ダイヤフラム円板(1,2)の各外周面か
    ら、それぞれ他方のダイヤフラム円板(2,1)によって
    覆われている、各ダイヤフラム円板(1,2)の端面(1b,
    2b)への移行部を、少なくとも一方のダイヤフラム円板
    (1,2)において斜めに面取りする、請求項12又は13記
    載の方法。
  15. 【請求項15】接続部分(3,4)との溶接が行われる前
    に、両ダイヤフラム円板(1,2)の溶接を行う、請求項
    8から14までのいずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】所属の接続部分(3,4)との各1つのダ
    イヤフラム円板(1,2)の溶接及び、特に、各1つの接
    続部分(3,4)との両ダイヤフラム円板(1,2)の溶接
    を、各ダイヤフラム円板(1,2)への各接続部分(3,4)
    の適合下で実施し、この場合両ダイヤフラム円板(1,
    2)をその半径方向内側の内周部において相互にスペー
    サ(40)によって支持し、該スペーサ(40)を接続部分
    の溶接後に取り除く、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】両ダイヤフラム円板(1,2)をその半径
    方向外側の外周部において結合して、少なくとも一方の
    ダイヤフラム円板(1,2)に接続部分(3,4)を接続した
    後で、一方のダイヤフラム円板及び/又は該ダイヤフラ
    ム円板に所属の接続部分に、ブリッジスリーブ(14)を
    組み込み、この場合該ブリッジスリーブが、両ダイヤフ
    ラム円板(1,2)の間の間隙を橋絡して、他方のダイヤ
    フラム円板の内周部及び/又は該ダイヤフラム円板に所
    属の接続部分の内周部に、間隔をおいて対向して位置し
    ている、請求項8から16までのいずれか1項記載の方
    法。
  18. 【請求項18】両ダイヤフラム円板(1,2)に各1つの
    接続部分(3,4)を備えたカップリングエレメントを製
    造し、この場合各接続部分(3,4)が、軸方向に延びた
    接続スリーブ(3a,4a)と、該接続スリーブ(3a,4a)
    の、ダイヤフラム円板とは離れている端部において半径
    方向外側に向かって延びた接続フランジ(3b,4b)、特
    に螺合フランジとから成っている、請求項8から17まで
    のいずれか1項記載の方法。
  19. 【請求項19】両接続エレメント(3,4)のうちの一方
    の接続エレメント(3)を、所属のダイヤフラム円板
    (1)から可能な限り最小のフランジ間隔(M)をおい
    て製造し、該フランジ間隔が、各ダイヤフラム円板
    (1)に向かって軸方向に導入されるねじボルト(5)
    へのナットの取付けを可能にし、他方の接続エレメント
    (4)を、所属のダイヤフラム円板(2)からフランジ
    間隔(S)をおいて構成し、該フランジ間隔が、各フラ
    ンジ(4b)と各ダイヤフラム円板(2)との間における
    環状室からの軸方向におけるねじボルト(6)の挿入を
    可能にする、請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】異なった直径のねじフランジを備えた接
    続エレメントを使用する、請求項18又は19記載の方法。
  21. 【請求項21】ダイヤフラム円板が等しい外径を有して
    いる場合に、異なったダイヤフラム円板内径を備えたカ
    ップリングエレメントを製造し、この場合大きなダイヤ
    フラム円板内径を備えた構成を、カップリングエレメン
    トの内部における接続ボス(70)を受容するために規定
    する、請求項18から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. 【請求項22】半径方向外側の縁部において互いに結合
    された少なくとも2つのダイヤフラム円板(1,2)を備
    えた曲げ弾性的なカップリングエレメント、特に、請求
    項1から7までのいずれか1項記載のカップリングエレ
    メントであって、両ダイヤフラム円板(1,2)の間にお
    ける中間室が、少なくともその半径方向外側の範囲にお
    いて、ばね弾性的なかつ/又は緩衝作用のあるかつ/又
    は変形に影響を与える充填物質(60)、特にエラストマ
    材料(60)によって満たされていることを特徴とする、
    曲げ弾性的なカップリングエレメント。
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