JPH0819704B2 - 排水用継手管 - Google Patents

排水用継手管

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JPH0819704B2
JPH0819704B2 JP62130436A JP13043687A JPH0819704B2 JP H0819704 B2 JPH0819704 B2 JP H0819704B2 JP 62130436 A JP62130436 A JP 62130436A JP 13043687 A JP13043687 A JP 13043687A JP H0819704 B2 JPH0819704 B2 JP H0819704B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高層建築物の排水管システム等に用いられ
る排水用継手管に関する。
(従来の技術) 排水が排水管を流下する際、管断面全域に亘って流下
すると、流下に伴ない下流側の管内圧が上昇し、排水管
に接続されるトイレ等排水器具の封水トラップが破られ
ることになる。
このため、上下の立排水管を互いに連結するための排
水用継手管の内周面に旋回羽根を設け、この羽根で排水
を旋回流として立排水管の管内周に沿って流下させ、管
軸に沿って上下貫通状の空気コアを形成することによ
り、管内圧の上昇防止を図ったものがある(特開昭60−
11798号公報参照)。
すなわち、この従来の排水用継手管は、立排水管より
も膨大とされた膨大部を管軸方向中途部に備え、この膨
大部の下部に、下方に向かうに従い漸次立排水管の軸芯
方向に移行する傾斜部が設けられている。
そして、従来では、傾斜部の下端には、下方開口部を
下端に有しかつ膨大部よりも小径の直管部が垂下状に延
設されているが、前記旋回羽根はこの直管部ではなく傾
斜部の内面に設けられている(上記公報の第1図参
照)。
(発明が解決しようとする問題点) 上記従来の排水用継手管では、同継手管内で排水が合
流して最も密になりやすい場所で排水を旋回させること
により、旋回流が確実に発生されるという技術的考慮に
基づき、当該羽根を膨大部の下部の傾斜部の内面に設け
ている(上記公報の第4頁左下欄第3行目〜第12行目参
照)。
この場合、傾斜部は下方に向かうに従い軸芯方向に傾
斜しており、この傾斜部に旋回羽根が設けられているの
で、流下排水は、当該傾斜部の範囲のみにおいて旋回さ
れながら直管部へ流下することになる。
このように、従来では、傾斜部のみにおいて流下排水
を旋回させているので、膨大部の内面に沿って流下する
排水の旋回速度や流下速度が高い場合には問題ないが、
傾斜部に至る手前の膨大部において排水が既に旋回して
いない場合や、その排水の流下速度がかなり小さい場合
には、排水を上手く旋回できない場合がある。
例えば、排水用継手管には、膨大部に接続された横枝
管からも排水が流入し、この横枝管からの排水は未だ旋
回速度及び流下速度が小さいので、この横枝管の直ぐ下
の傾斜部においてのみ排水を旋回させたのでは、排水の
旋回度が不足し、空気コアができるほどには当該排水を
旋回できないおそれがある。
一方、かかる不都合を解決すべく、傾斜部の縮径作用
によって流下排水の旋回速度を高めてから、傾斜部を通
過した排水に改めて旋回力を付与すべく立排水管に旋回
羽根を設けることが考えられる。
しかし、立排水管に旋回羽根を設ける手段では、今度
は傾斜部と旋回羽根の上下間隔が離れ過ぎてしうので、
傾斜部の下方で流下排水が衝突し合って管路を閉塞する
ことがあり、このため、空気コアを形成して管内圧の変
動を防止するという所期の目的が達成できなくなる。
本発明は、このような実情に鑑み、横枝管から流入し
てくるような流下速度や旋回速度の遅い排水であって
も、空気コアを形成できる程度に確実に旋回させること
ができる排水用継手管を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明が、従来技術の問題点を解決するために特徴と
するところは、上下端が、立排水管1の接続用開口部2,
3とされ、この上下開口部2,3の間に、前記立排水管1よ
りも径大とされた膨大部5が設けられ、この膨大部5の
側部に横枝管4の接続部9が設けられ、同膨大部5の下
部に、下方に向かうに従い漸次立排水管1の軸芯方向に
移行する傾斜部6が設けられ、この傾斜部6の下端に、
前記下方開口部3を下端に有しかつ前記膨大部5よりも
小径の直管部7が垂下状に延設されている排水用継手管
において、前記膨大部5の内面に沿って流下してくる流
下排水を立排水管1の軸芯回りに旋回させるための羽根
8が、前記傾斜部6には配置されずに同傾斜部6の直ぐ
下にある前記直管部7の内面に設けられている点にあ
る。
(作 用) 流下排水は、膨大部5で径方向へ分散し、膨大部5の
下部の傾斜部6に至る。そして、排水は傾斜部6から直
管部7に至り、傾斜部6によって偏流されることで、直
管部7の内面に沿って流下して旋回付与羽根8に案内さ
れ、旋回流となる。
そして、本発明では、羽根8を傾斜部6には配置せず
に同傾斜部6の直ぐ下にある直管部7の内面に設けてい
るので、羽根8を傾斜部6に設けている従来よりも旋回
流が発生しやすくなる。
以下、この点をさらに詳細に敷衍すべく、第19図〜第
21図に示す作用図を参照しつつ説明する。
まず、第19図は、羽根8が傾斜部6に設けられている
従来の継手管(特開昭60−11978号)を示している。
この場合、膨大部5の内面に沿って流下する排水は傾
斜部6の内面を経由して直管部7に至るが、従来では傾
斜部6に羽根8が設けられているため、傾斜部6を流下
しているときだけ旋回速度V1が付与されることになる。
このため、例えば、膨大部5に接続されている横枝管
4から流入するような、もともと旋回速度や流下速度の
遅い排水の場合には、下方への流下速度や旋回速度が未
だ不十分なまま旋回させられることになるので、排水の
旋回度が不足して空気コアができる程度に排水を旋回で
きない場合がある。
これに対して、第20図は、羽根8を傾斜部6には配置
せずに同傾斜部6の直ぐ下にある直管部7の内面に設け
た本発明の継手管を示している。
この場合も、膨大部5の内面に沿って流下する排水は
傾斜部6の内面を経由して直管部7に至るが、本発明で
は傾斜部6に羽根8が設けられていないので、この段階
では羽根8によっては未だ旋回されないが、傾斜部6の
上端で旋回速度が小さい排水でも同傾斜部6の縮径作用
によって傾斜部6の下端に至る頃にはかなり旋回速度V1
が高められるとともに、傾斜部6の高さの分だけヘッド
差が取れるので傾斜部6の下端に至る頃には排水の流下
速度V2も高められることになる。
そして、この傾斜部6の直ぐ下にある直管部7の内面
に羽根8が設けられているため、傾斜部6において縮径
作用によって旋回速度V1が高められかつ流下速度V2も高
められた排水が、直管部7に設けた羽根8によって更に
旋回方向に変向されることになる。
このため、旋回速度や下方への流下速度が不十分なま
ま傾斜部6に至った排水でも、まず、当該傾斜部6にお
いて旋回速度V1と流下速度V2とが増幅され、その後に直
管部7で改めて旋回されることになるので、例えば、膨
大部5に接続されている横枝管4から流入するような旋
回速度や流下速度が遅い排水であっても、排水の旋回度
が不足して空気コアができなくなるのが防止される。
一方、第21図は、直管部7ではなく立排水管1の内面
に羽根8を設けた場合を示している。
この場合も、傾斜部6に羽根8が設けられていないの
で、排水が傾斜部6の下部に至る頃には、旋回速度や流
下速度が増幅される点は、第20図の場合と同様である。
しかし、この場合、立排水管1の内面に羽根8を設け
てあるので、傾斜部6と羽根8の上下間隔が離れ過ぎて
直管部7が単なる空洞になってしまい、このため、傾斜
部6の下方で流下速度が高まった流下排水が互いに衝突
し合って管路を閉塞し、却って空気コアの形成を阻害す
るおそれがある。
以上から、横枝管4から流入するような、旋回速度や
流下速度の遅い排水でも、空気コアを形成できる程度に
確実に旋回させるには、傾斜部6におい旋回速度や流下
速度をある程度増幅させた後に改めて旋回させることが
有効であり、このために、羽根8を傾斜部6には配置せ
ずに同傾斜部6の直ぐ下にある直管部7の内面に設けた
点に本発明の技術的意義がある。
(実施例) 第1図及び第2図の第一実施例に係る排水用継手管
は、上下端が立排水管1の接続用開口部2,3とされてい
る。立排水管1は、上端が建築物の屋上まで伸長されて
開口する通気管とされている。
上下開口部2,3の間は、立排水管1よりも膨大の円筒
状の膨大部5とされている。この膨大部5の下部は、下
方に向かうに従い漸次小径とされ、下方に向かうに従い
漸次立排水管1中心方向に移行する傾斜部6が設けられ
ている。
また、膨大部5には横枝管4との開口接続部9が設け
られている。横枝管4には、トイレ等排水器具(図示省
略)が接続され、その排水が膨大部5に流入される。
上方開口部2と膨大部5との間は、流下排水を膨大部
5の一側方に偏流させる曲がり管状の偏流ガイド10とさ
れている。この偏流ガイド10の膨大部5との接続口11
は、前記傾斜部6の上方に位置されている。
そして、膨大部5と下方開口部3との間は、膨大部5
よりも小径の直管部7とされている。この直管部7の内
面には、流下排水を旋回させるための羽根8が設けられ
ている。
すなわち、本実施例では、膨大部5の内面に沿って流
下してくる流下排水を立排水管1の軸芯回りに旋回させ
るための羽根8が、傾斜部6には配置されずに同傾斜部
6の直ぐ下にある直管部7の内面に設けられている。
上記構成において、まず流下排水は偏流ガイド10によ
って膨大部5の一側方に偏流されて傾斜部6に案内され
る。そして、傾斜部6から直管部7に至り、その際傾斜
部6によって偏流されることで、直管部7の内面に沿っ
て流下して羽根に至り、旋回を付与される。これによ
り、排水は羽根8位置で詰まることなく旋回流とされ、
しかも、膨大部5より小径の直管部7内で径方向への分
散も小さいことから、充分な旋回を付与され、管軸に沿
った上下貫通状の空気コアが形成され、排水流下に伴な
う管内空気圧の上昇が防止され、排水器具の封水トラッ
プの破れ等の不具合が防止される。
第3図及び第4図は第二実施例に係り、第一実施例と
の相違は、偏流ガイド10が板状とされて膨大部5の内部
に設けられている点にあり、他の構成は同様で同一符号
で示す。
第5図及び第6図は第三実施例に係り、第一実施例と
の相違は、偏流ガイド10が設けられていない点にある。
偏流ガイド10がない場合でも、流下排水は膨大部5に流
入すると径方向に分散されて傾斜部6に至り、そこから
直管部7に流入するため、第一実施例と同様の効果を奏
する。その他の構成は第一実施例と同様で同一符号で示
す。
第7図及び第8図は第四実施例に係り、第一実施例と
の相違は、まず偏流ガイド10が板状とされて膨大部5内
に設けられている。また、膨大部5の管軸が立管1の管
軸に対し、偏流ガイド10による排水偏流方向に偏心され
ている。その他の構成は第一実施例と同様で同一符号で
示す。
第9図及び第10図は第五実施例に係り、第一実施例と
の相違は、膨大部5が平面視長円形とされてその管軸が
立排水管1の管軸に対し一側方に偏心されている。そし
て、膨大部5の上半部の他側が、下方に向かうに従い漸
次一側方に移行する傾斜部とされることで偏流ガイド10
とされている。横枝管との開口接続部は図示していない
が、適宜設ければよい。その他の構成は第一実施例と同
様で同一符号で示す。
第11図及び第12図は第六実施例に係り、第一実施例と
の相違は、膨大部5の上端他側が一側に向って突出され
ることで偏流ガイド10とされ、膨大部5の管軸が立排水
管1の管軸に対し一側方に偏心されている点である。そ
の他の構成は第一実施例と同様で同一符号で示す。
第13図は第七実施例に係り、第六実施例との相違は、
膨大部5が平面視長円形状とされている点にあり、その
他の構成は同様で同一符号で示す。
第14図及び第15図は第八実施例に係り、第一実施例と
の相違は、膨大部5の管軸が立排水管1の管軸に対して
一側方に偏心されている点にある。その他の構成は第一
実施例と同様で同一符号で示す。
第16図は第九実施例に係り、第八実施例との相違は、
膨大部5が平面視長円形状とされている点にあり、その
他の構成は第八実施例と同様で同一符号で示す。
第17図は第十実施例に係り、第一実施例との相違は、
膨大部5が上下二分割体5a,5bで構成されて接続部11を
介して接続されている点にある。また偏流ガイド10が、
膨大部5の上端を内側に突出させた部分10aと、径内側
に突出する板状体10bとで平面視コ字形に形成されてい
る点も異なる。他は同様で同一符号で示す。
(発明の効果) 本発明による排水用継手管によれば、流下排水を旋回
させるための羽根8を傾斜部6に配置せずに同傾斜部6
の直ぐ下にある直管部7の内面に設けたので、傾斜部6
におい流下排水の旋回速度や流下速度を増幅させてか
ら、直管部7において流下排水に更に旋回力が付与され
ることになり、傾斜部6における縮径作用やヘッド差を
最大限に活用して排水の旋回速度を高めることができ、
このため、横枝管9から流入してくるような流下速度の
遅い排水であっても、空気コアを形成できる程度に確実
に旋回させることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係る排水用継手管を示し、第1
図は第一実施例の縦断面図、第2図は同平面図、第3図
は第二実施例の縦断面図、第4図は同平面図、第5図は
第三実施例の縦断面図、第6図は同平面図、第7図は第
四実施例の縦断面図、第8図は同平面図、第9図は第五
実施例の縦断面図、第10図は同平面図、第11図は第六実
施例の縦断面図、第12図は同平面図、第13図は第七実施
例の平面図、第14図は第八実施例の縦断面図、第15図は
同平面図、第16図は第九実施例の平面図、第17図は第十
実施例の縦断面図、第18図は同平断面図であり、第19図
は従来の排水用継手管の作用説明図、第20図は本発明の
排水用継手管の作用説明図、第21図は羽根のない排水用
継手管に羽根を有する立排水管を繋いだ場合の作用説明
図である。 1……立排水管、2,3……接続用開口部、5……膨大
部、6……傾斜部、7……直管部、8……羽根。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下端が、立排水管(1)の接続用開口部
    (2)(3)とされ、この上下開口部(2)(3)の間
    に、前記立排水管(1)よりも膨大とされた膨大部
    (5)が設けられ、この膨大部(5)の側部に横枝管
    (4)の接続部(9)が設けられ、同膨大部(5)の下
    部に、下方に向かうに従い漸次立排水管(1)の軸芯方
    向に移行する傾斜部(6)が設けられ、この傾斜部
    (6)の下端に、前記下方開口部(3)を下端に有しか
    つ前記膨大部(5)よりも小径の直管部(7)が垂下状
    に延設されている排水用継手管において、 前記膨大部(5)の内面に沿って流下してくる流下排水
    を立排水管(1)の軸芯回りに旋回させるための羽根
    (8)が、前記傾斜部(6)には配置されずに同傾斜部
    (6)の直ぐ下にある前記直管部(7)の内面に設けら
    れていることを特徴とする排水用継手管。
JP62130436A 1987-05-27 1987-05-27 排水用継手管 Expired - Lifetime JPH0819704B2 (ja)

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JPS63297633A JPS63297633A (ja) 1988-12-05
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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2571637B2 (ja) * 1990-09-01 1997-01-16 株式会社クボタ 排水配管の消音装置
JP6297298B2 (ja) * 2013-10-31 2018-03-20 株式会社クボタケミックス 最下階用排水管継手およびそれを用いた排水配管構造

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JPS6011798A (ja) * 1983-06-29 1985-01-22 株式会社クボタ 排水用集合管

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