JPH08196875A - 除菌フィルタ構造 - Google Patents

除菌フィルタ構造

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JPH08196875A
JPH08196875A JP7027323A JP2732395A JPH08196875A JP H08196875 A JPH08196875 A JP H08196875A JP 7027323 A JP7027323 A JP 7027323A JP 2732395 A JP2732395 A JP 2732395A JP H08196875 A JPH08196875 A JP H08196875A
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JP
Japan
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filter
container
drug
hydrophobic
sterilization
Prior art date
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Application number
JP7027323A
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English (en)
Inventor
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
Hiroshi Motobayashi
博志 本林
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬剤とその混合薬液等とを無菌的に混合処理
し、且つその混合時の操作が短時間で行われると共に、
戻り薬液に無駄等が生じない薬剤の混合用連結部の除菌
フィルタ構造を提供。 【構成】 薬剤の収容部とその溶解、希釈或は混合薬等
の薬液の収容部との間に設けられ、該薬液が一旦上記薬
剤の収容部側に流入し、再び該薬液の収容部側に戻され
る連通路上に配される除菌フィルタの構造において、上
記除菌フィルタは、水溶液を通過させる親水性部分とエ
アを透過させる疎水性部分とからなる機能性フィルタ、
又は親水性フィルタと疎水性フィルタとを組み合わせた
組合せフィルタからなり、上記除菌フィルタは、上記薬
液の流入の際にほぼ垂直になるように上記連通路内に配
され、かつ上記薬剤収容部が上記薬液収容部の上方に位
置する状態で、上記機能性フィルタの疎水性部分或は上
記組合せフィルタの疎水性フィルタがそれぞれの上記親
水性部分或は上記親水性フィルタの下方となるように設
けられたものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、点滴注射等に用いられ
る薬剤とその溶解、希釈、或は混合薬等の薬液とを無菌
的に混合するために用いられる混合用連結部に取り付け
られる除菌フィルタの構造に関するものである。ここ
で、薬剤とは粉末等の固形剤に限らず液剤を含み、薬液
とは、薬剤の希釈液、溶解液、及び混合用薬液等をい
う。
【0002】
【従来の技術】従来より、水溶液の状態では非常に不安
定な薬剤や、高圧蒸気滅菌等の熱による滅菌処理を行う
と分解や変質等を起こす薬剤は、粉末状の薬剤としてゴ
ム栓付きのバイアル等に保存されている。これらの薬剤
を患者に投与するには、薬剤容器に注射器等で溶解液を
注入し、薬剤を溶解させた後再び注射器等で薬剤容器か
ら薬剤が溶解した液を取り出し、輸液容器に混注して用
いられていた。
【0003】しかしながら、これらの一連の操作では、
連通針等を外界に晒すケースが多くなり院内感染の機会
を多くする原因となる。また薬剤によっては無菌処理が
できないものがあり、単純に溶解液に薬剤を溶解して輸
液容器に混注したのでは問題が生じる。そこで、溶解液
或は薬液を収容した容器として薬剤を収容したバイアル
にできる限り無菌的に連結する連結部を備えたものが従
来から提案されている。かかる連結部はバイアル等の容
器に接続する連通針やゴム栓等の接続手段を備え、接続
部の連通針やゴム栓面は使用前まで無菌的なシールがな
されている。このため、使用時には、溶解液の収容容器
内と薬剤の収容容器内をできる限り無菌的に連通し、溶
解液が薬剤に無菌的に流入できるようにしている。
【0004】しかし、このような連結部を備えた容器で
あっても、接続手段において外界に一部晒される機会が
あるため、完全無菌とは言い難い。このため、本願出願
人は先に連結部に除菌フィルタを設け、溶解液を薬剤側
に流入した後に再び除菌フィルタを通して溶解液側の容
器に戻して完全な無菌混注液にする除菌フィルタ付きの
連結部を有した輸液容器を提案している(特願平4−2
38959号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
除菌フィルタを備えた混合用連結部では、溶解液等が除
菌フィルタを通過し薬剤容器に流入されるが、この場
合、バイアル等の定形薬剤容器にあっては陽圧化が生
じ、薬液は徐々に流入し難くなる。またこれを再び戻す
場合に問題がある。即ち、バイアル内が陽圧化すると、
その初期においては輸液バック等の薬液容器側に容易に
戻るが、ある程度の液戻りがあると、陽圧化は低下しフ
ィルタの流通抵抗等によりその戻り速度は鈍くなり結
局、少量の混合液がバイアル内に残る不具合がある。ま
た除菌フィルタは一旦薬液に浸漬すると、エア通気が困
難となり、輸液バックからのエアが除菌フィルタを通っ
て置換され難くなる。このため、バイアル内を積極的に
陽圧にすることが出来ず、混合液の戻りが遅く不完全と
なる。結局、除菌フィルタを用いた連結部ではその操作
に時間がかかる不都合がある。従って、本発明の目的
は、薬剤とその混合薬液等とを無菌的に混合処理し、且
つその混合時の操作が短時間で行われると共に、戻り薬
液に無駄等が生じない薬剤の混合用連結部の除菌フィル
タ構造を提供することにある。本発明の目的はまた、薬
剤とその薬液との無菌的な混注液が短時間の操作で得ら
れる除菌フィルタ付き容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、薬剤の収容部
とその溶解、希釈或は混合薬等の薬液の収容部との間に
設けられ、該薬液が一旦上記薬剤の収容部側に流入し、
再び該薬液の収容部側に戻される連通路上に配される除
菌フィルタの構造において、上記除菌フィルタは、水溶
液を通過させる親水性部分とエアを透過させる疎水性部
分とからなる機能性フィルタ、又は親水性フィルタと疎
水性フィルタとを組み合わせた組合せフィルタからな
り、上記除菌フィルタは、上記薬液の流入の際にほぼ垂
直になるように上記連通路内に配され、かつ上記薬剤収
容部が上記薬液収容部の上方に位置する状態で、上記機
能性フィルタの疎水性部分或は上記組合せフィルタの疎
水性フィルタがそれぞれの上記親水性部分或は上記親水
性フィルタの下方となるように設けられたものであるこ
とを特徴とする除菌フィルタ構造を提供することによ
り、上記目的を達成したものである。
【0007】本発明は、上記機能性フィルタ或は組合せ
フィルタの疎水性部分或は疎水性フィルタは、水に対す
る接触角θが60°以上であるものにより、上記目的を
達成する。本発明はまた、上記除菌フィルタはその膜孔
径が0.6μm以下であるものにより、上記目的を達成
する。本発明には、上記機能性フィルタは、上記疎水性
部分に疎水化剤が賦与されているものがある。本発明に
は、上記機能性フィルタは疎水性材料からなり、上記機
能性フィルタの親水性部分に親水化剤が賦与されている
ものがある。
【0008】本発明の好ましいものは、上記連通路の一
端には、薬剤の収容部が接続される接続手段が設けら
れ、該接続手段は合成樹脂製の連通針或は連通針により
穿刺されるゴム栓であるものである。本発明には、上記
薬剤の収容部は、熱可塑性樹脂容器であるものがある。
本発明は、上記除菌フィルタ構造が取付られた容器にお
いて、上記薬液の収容部が熱可塑性樹脂容器であり、ま
た該容器のシール口に除菌フィルタ構造が該容器内と連
通させて取付られている除菌フィルタ付き容器を提供す
るこにより、上記目的を達成するものである。
【0009】
【作用】上記連通路に設けられる除菌フィルタは、ガス
滅菌或は高圧滅菌等で容易に無菌状態の処理が成され、
また除菌フィルタは連通路を容易に形成できる接続手段
等により薬液容器(薬液収容部)又は薬剤容器(薬剤収
容部)等に簡単に連結することができる。バイアル等の
薬剤容器と輸液バック等の薬液容器とを上記のように除
菌フィルタ構造を介して接続すると、先ず輸液バック内
の薬液が除菌フィルタを通過してバイアル内に流入され
る。次に、バイアル内で薬剤薬液同士が十分に混合した
後、その混合液(混注液等)が再び除菌フィルタを通過
して輸液バック内に流入される。この場合、バイアルと
の接続操作時に、連通針やゴム栓の表面が外界と接して
無菌が保証されていなくても、戻される混合液は除菌フ
ィルタを通過するため無菌保証がなされる。またバイア
ル内の薬剤が変性し易い薬剤等のときは、十分な滅菌処
理ができないものがあり、かかる薬剤が完全に滅菌出来
なかった状態でバイアル内に保存されていたとしても、
混合時、除菌フィルタが薬剤中の菌の除去や毒性の高い
菌膜等の除去を有効に行うこととなる。
【0010】また、薬液が除菌フィルタを通過してバイ
アル内に流入する際に、除菌フィルタの親水性部分或は
親水性フィルタが濡れ、エアの透過を困難にする。しか
し、かかる流入時においても疎水性部分や疎水性フィル
タは薬液を通過させず、エアを透過する機能を維持す
る。このため、混合液を戻す場合に、混合液は除菌フィ
ルタの親水性部分等から輸液バックに戻ると共に、輸液
バック内の圧力を加えたり開放したりすることにより輸
液バック内のエアが疎水性部分等からバイアル内へ積極
的置換することができる。このためバイアル内を陽圧に
することができ、その結果、バイアル内の混合液は輸液
バックにスムーズに戻る。
【0011】更に、除菌フィルタのフィルタ面は垂直に
維持された状態で薬液及び混合液の流入操作を行う。こ
こで、混合液を再び輸液バックに戻す場合にはバイアル
口を下向きにする必要から、輸液バックがバイアルの下
方にある状態で操作を行う。このため、輸液バック内の
上部エアはバックの加圧時に除菌フィルタの下方にある
疎水性部分等を通ってバイアル内の上部に至る。この場
合、エアはバイアル内の下方にある混合液中をバブリン
グしながら通過して上方に抜ける。そして、置換エアは
バイアル内の上部から混合液面を加圧し混合液の親水性
部分等での通過をスムーズにする。また、除菌フィルタ
の疎水性部分が下に位置するため、混合液はその液面が
疎水性部分に位置するまで上方からの加圧を受け、親水
性部分よりスムーズに輸液バック内に戻る。従って、疎
水性部分等が親水性部分より上にある場合には、混合液
が疎水性部分に達した時点で加圧されず、除菌フィルタ
のハウジング内に残留しやすくなるが、上記除菌フィル
タ構造にあっては、疎水性部分等が下に位置するため、
ハウジング内に残留している混合液にも積極的な加圧が
でき、残留液量を少なくすることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る除菌フィルタ構造の好ま
しい実施例を添付図面を参照しながら詳述する。図1は
本発明に係る除菌フィルタの第一実施例が取り付けられ
た輸液容器の正面図である。図2は本発明に係る除菌フ
ィルタの第一実施例が取り付けられた輸液容器の裏面図
である。図3は第一実施例の除菌フィルタ構造のフィル
タ部分の断面図である。図4は図1の輸液容器に接続さ
れる薬剤容器を示す断面図である。図5は図1の輸液容
器から薬剤容器へ薬液を流入する際の第一実施例の除菌
フィルタの断面図である。図6は図1の薬剤容器から輸
液容器へ混合液を戻す際の第一実施例の除菌フィルタの
断面図である。
【0013】図1乃至図6に示す本実施例の除菌フィル
タ構造1は、バイアル5とその薬剤6と混合する薬液3
を収容した輸液バック2の間に設けられ、薬液3が一旦
バイアル5に流入し、再び輸液バック2に戻される連通
路上に配されるものである。そして、除菌フィルタ構造
1の除菌フィルタ14は、親水性フィルタ14Aと疎水
性フィルタ14Bとを組み合わせた組合せフィルタから
なり、除菌フィルタ14は、薬液3の流入の際にほぼ垂
直になるように上記連通路内に配され、かつバイアル5
が輸液バック2の上方に位置する状態で、組合せフィル
タの疎水性フィルタ14Bが親水性フィルタ14Aの下
方となるように設けられたものである。
【0014】本実施例の除菌フィルタ構造1は輸液バッ
ク2と薬剤バイアル5との間の連通路に配せられる。除
菌フィルタ構造1は、輸液バック2のシール部4に取り
付けられる連通部材11、連通部材11の連通路12の
一端に連通する薬液側ハウジング13、除菌フィルタ1
4、薬剤側ハウジング15、及び薬剤側ハウジング15
に連通する連通針16からなる。
【0015】輸液バック2は可撓性の樹脂からなり、か
かる樹脂としては、具体的に低密度ポリエチレン樹脂、
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、軟質ポリエステル樹脂、塩素
化ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等の可撓性に富んだ材料からなる。また
バック2内には、薬剤の溶解液、混合薬液、輸液等の基
本液4が収容されるため、なかでも、低密度ポリエチレ
ン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂等のポリオレフィン系樹脂は、耐薬品性に優れ、
溶解液中への溶出物も少なく、廉価であり経済性に優れ
ているので好ましい。
【0016】輸液バック2はインフレーション成形によ
り作製されたチューブを用いている。一定寸法に切断さ
れたチューブの両端(シール口4)に除菌フィルタ構造
1の連通部材11が液密に熱溶着シールされている。
尚、図示しない輸液バック2の一端には混注液(又は混
合液)の取出し口が形成されている。このような輸液バ
ック2では、薬液3が取出し口より充填され、取出し口
にゴム栓体で封がなされオ−トクレ−ブ滅菌される。
【0017】輸液バック2に入れられる薬液3は薬剤6
の溶解液、希釈液、或は混合薬液であり、具体的な一例
としては、アミノ酸液、グルコースが主体の高カロリー
輸液の基本液、生理食塩水、5%ブドウ糖液、注射用蒸
留水のほか、各種電解質を含む溶液等が挙げられる。
【0018】除菌フィルタ構造1の連通部材11は、輸
液バック2のシール口4に取付られ、連通部材11は連
通路12を有し未使用時においては連通路12が閉じら
れている。即ち、保存時に除菌フィルタ14内に輸液バ
ック2の薬液3が浸漬しないように易開封型閉鎖手段2
1が設けられている。本実施例の易開封型閉鎖手段21
は、クリックチップと指称され、輸液バック2の外側か
ら折り取り可能な切れ込みが連通部材11の閉鎖端部付
近に形成されている。連通部材11は熱可塑性樹脂から
なる筒材等であればよい。具体的には汎用性及び安全性
のあるポリオレフィン等の筒状成形物が用いられる。
【0019】薬液側ハウジング13は、図5及び図6に
示す如く除菌フィルタの支持シート22及びハウジング
用シート23で形成され、支持シート22とハウジング
用シート23とは図1に示す如く相互の熱融着シール部
24で液密にシールされている。従って、薬液側ハウジ
ング13は連通部材11に連通し除菌フィルタ14面に
対向している。支持シート22及びハウジング用シート
23の材質は、ヒートシール可能で液密可能に熱融着シ
ールできる熱可塑性樹脂である限り用いることができ
る。かかる樹脂としては、具体的に低密度ポリエチレン
樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、軟質ポリエステル樹
脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等の可撓性に富んだ材料からな
る。特に、医療用の薬品の通路となることから、低密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、プロピレン
樹脂等のポリオレフィン系樹脂は、耐薬品性に優れ、溶
解液中への溶出物も少なく、廉価であり経済性に優れて
いるので望ましい。本実施例では低密度ポリエチレンシ
ートが用いられる。
【0020】除菌フィルタ14は、図3に示す如く支持
シート22、矩形状の親水性フィルタ14A、円形状の
疎水性フィルタ14B、及び親水性フィルタ14Aを保
護する一対のネット25、25からなる組合せフィルタ
である。支持シート22は、親水性フィルタ14A及び
疎水性フィルタ14Bが配置される部分は穿たれてい
る。また、親水性フィルタ14A及び疎水性フィルタ1
4Bはそれぞれの周縁が液密に熱融着して取り付けられ
る。尚、液密性を高めるため、それぞれの周縁に防水性
のコーキング剤や接着剤を塗布することが望ましい。熱
融着された液密強度は少なくとも5Kg/cm2程度の圧力に
対しても液密が維持されるものであれば良い。
【0021】図1乃至図3に示す如く、除菌フィルタ1
4は、疎水性材料からなる円盤状のフィルタ14Bと親
水性材料からなる矩形状のフィルタ14Aを組み合わせ
て形成される。各フィルタ14A、14Bは、一般的な
スクリーンタイプ、デプスタイプ、アニソトロピックタ
イプ等の一般フィルタ或はメンブレンフィルタ等が使用
できる。また、各フィルタ14A、14Bの膜の孔径
は、0.6μm以下、好ましくは0.45μm以下、更
に好ましくは0.22μm以下である。上記範囲内の孔
径であれば、細菌の通過をほぼ完全に阻止し、更に0.
45μm以下では細菌の破片等の毒性成分の除去がで
き、0.22μm以下では破片等の毒性成分を殆どに除
去しうる。
【0022】疎水性材料からなる疎水性フィルタ14B
は濡れ性が極めて少なく、水に対する接触角θが60°
以上、好ましくは90°以上、更に好ましくは140°
以上である。フィルタ14Bでの接触角θが上記範囲を
下回る場合は、使用する薬剤や薬液の濡れ性への影響に
より、フィルタ14Bでの置換エアの通気路の機能が失
われる場合がある。
【0023】除菌フィルタ14の素材としては、主に精
密濾過膜等に代表されるものが用いられ、酢酸セルロー
ス、セルロースエステル、硝酸セルロース、再生セルロ
ース等セルロース系膜、ナイロン等を中心としたポリア
ミド系膜、粉末或は分散媒中のフッ化エチレン系樹脂等
から製造されるテフロン系膜、ポリスチレン、フタル酸
等からなるビニル系膜、結晶性ポリプロピレン等を融解
押出し急速延伸等して得られるポリオレフィン系膜、ア
クリル系膜、ポリカーボネート系膜、塩化ビニリデン系
膜などがある。また、合成樹脂素材に限らず場合によっ
ては、天然のフィルタ材を使用しても良い。疎水性フィ
ルタ14Bの疎水性樹脂としては、疎水化の為にエステ
ル化度を高めたセルロースエステル、再生セルロース等
のセルロース系樹脂、ポリエチレン樹脂やポリプロピレ
ン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリビニリデンフロラ
イド、フッ化エチレン等のフッ素系樹脂等が挙げられ
る。親水性フィルタ14Aの親水性樹脂としては、一般
的なセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂
等多々のものを挙げることができる。
【0024】保護ネット25はフィルタを外部衝撃から
保護することが目的であり、限外濾過の如く高圧に晒さ
れるフィルタの保護を目的としないため、ある程度の強
度を有する材質でよく、またネットのメッシュもフィル
タを保護できる程度であれば良い。従って、公知のプラ
スチック成形品、金属金網等で足りる。特に、ヒートシ
ール等により取り付け可能なプラスチック成形されたネ
ット等の使用が望ましい。
【0025】薬剤側ハウジング15は、除菌フィルタの
支持シート22及びハウジング用シート26で形成さ
れ、支持シート22とハウジング用シート26とは図2
に示す如く相互の熱融着シール部27で液密にシールさ
れている。従って、薬剤側ハウジング15は連通針16
に連通し除菌フィルタ14面に対向している。ハウジン
グ用シート26の材質は、ヒートシール可能で液密可能
にシールできる熱可塑性樹脂である限り用いることがで
きる。本実施例では、低密度ポリエチレンシートが用い
られている。
【0026】連通針16は接続手段となっており、バイ
アル5のゴム栓体29に刺針可能なものであれば金具に
限らず、合成樹脂で成形された連通針であっても良い。
特に合成樹脂では、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン
樹脂のポリオレフィン系樹脂やスチレン系樹脂やアクリ
ル系樹脂やポリカーボネート系樹脂やポリアミド系樹脂
等で形成することができる。本実施例ではポリプロピレ
ンが連通針といて用いられ、保存時、無菌状態を維持す
るため図示しないキャップが被せられている。
【0027】本実施例に使用されるバイアル5は図4に
示す如く公知のガラス瓶である。またバイアル5は合成
樹脂製バイアルであっても本実施例では問題はない。ま
たバイアル5の口栓にはゴム栓体29が用いられてい
る。本実施例では、バイアル内を密閉し且つ接続手段で
ある連通針16の刺針可能とされるものであれば特にそ
の材質が限られることはない。バイアル5に薬剤6が充
填され、薬剤6は粉末の抗性物質である。しかし、本実
施例にあっては、薬剤を粉末に限る必要はなく液剤であ
っても良い。また具体的に液剤としては、アミノ酸の一
種であるグルタミン酸がある。特に、グルタミン酸水溶
液を100℃に加熱すると一部ヒロリドン化し変質して
しまうので、高圧蒸気滅菌ができない。このように水溶
液の状態で滅菌できない薬剤も対象となる。
【0028】次に、熱融着シールと薬剤側及び薬液側ハ
ウジング13、15との関係を示すと、図1及び図2に
示す如く、薬液側ハウジング13及び薬剤側ハウジング
15のそれぞれのシール部23、27は共に親水性フィ
ルタ14A及び疎水性フィルタ14B部分を囲みながら
形成され、特に薬剤側ハウジング15の熱融着シール部
27は疎水性フィルタ14Bの近傍で出来る限りハウジ
ング15が幅狭になるように形成されている。即ち、疎
水性フィルタ14B部分のシール部の幅Wは親水性フィ
ルタ14A部分のシール部の幅wに比べて極めて幅狭に
なっている。このように構成された除菌フィルタ構造付
きの輸液バックは、除菌フィルタ14と共にオートクレ
ーブ滅菌される。
【0029】本実施例に係る除菌フィルタ構造1付き輸
液バック2の操作について説明すると、先ず除菌フィル
タ構造1の連通針16をバイアル5のゴム栓体29に刺
針し、バイアル5内と薬剤側ハウジング15を連通させ
る。次に、輸液バック2の外側から連通部材11のクリ
ックチップ21を折り取り輸液バック2内と薬液側ハウ
ジング13とを連通させる。図5に示す如く輸液バック
2をバイアル5の上方にして、輸液バック2を手揉み等
してバック2内の加圧及び加圧解除を交互に行う。この
ため、加圧時に薬液3が除菌フィルタ14の親水性フィ
ルタ14Aを通過してバイアル5内に流入する。また薬
液の流入によりバイアル5内は陽圧化するが、操作にお
けるバック2内の加圧解除時にバイアル5内のエアが連
通針16、薬剤側ハウジング15、疎水性フィルタ14
B、薬液側ハウジング13及び連通部材の連通路12を
通過して上方の輸液バック2の上部へと移動する。この
ため、再び輸液バック2内を加圧した場合、バイアル5
内が陽圧化していないため薬液3をスムーズにバイアル
2内に流入させることができる。バイアル5内に十分に
薬液3が流入した状態で、手揉み等の操作を停止して薬
液3とバイアル5内の薬剤6と混合する。
【0030】次に、混合後、図6に示す如くバイアル5
を輸液バック2の上になるように転倒して、再び、輸液
バック2の手揉み操作を行う。加圧時に輸液バック2内
の上部のエアは、連通路12、薬液側ハウジング13、
疎水性フィルタ14B、薬剤側ハウジング15、及び連
通針16を通ってバイアル5内の上部に溜る。このた
め、バイアル5内が陽圧化して混合液面に圧がかかる。
そして、輸液バック2内の加圧解除がなされると、混合
液は強制的に親水性フィルタ14Aを通って輸液バック
2内に戻る。かかる混合液の戻りが進むに連れて混合液
はほぼ薬剤側ハウジング15内にのみ残留してくる。ま
た除菌フィルタ14の疎水性フィルタ14Bが親水性フ
ィルタ14Aより下に位置するため、即ち、親水性フィ
ルタ14Aではエア戻りが生じないことより、その混合
液はその液面が疎水性フィルタ14Bの位置に達する陽
圧による加圧を受ける。従って、混合液の残留量は、疎
水性フィルタ14Bのある薬剤側ハウジング15の幅狭
w部分にのみとなる。しかし、疎水性フィルタ14Bが
上部に位置すれば、混合液面が疎水性フィルタ14Bに
位置したとき、疎水性フィルタ14Bからのエア戻りの
ため圧がかからず、その下方の親水性フィルタに混合液
が大量に残留するおそれが生じる。尚、上記実施例にお
いて、輸液バック2に除菌フィルタ構造1を設けたが、
可撓性容器で加圧と加圧解除が可能な容器であれば、特
に制限はなく、輸液容器、その他のコンテナー等の使用
ができる。また、本実施例においては、図示しないがゴ
ム栓体等で封した混注液の取出口を取り付けることが特
に望ましい。
【0031】次に図7乃至図10に従って本発明の第二
実施例の除菌フィルタ付き輸液容器32を詳述する。図
7は本発明の第二実施例の除菌フィルタ付きの輸液容器
の正面図、図8は図7の除菌フィルタ付きの輸液容器に
用いられる除菌フィルタ構造の部材を示す図、図9は除
菌フィルタ構造に使用される機能性フィルタの斜視図、
図10は図7の除菌フィルタ付きの輸液容器と薬液容器
とを連結し薬液を戻す際の正面図である。
【0032】輸液容器32は、可撓性容器で混注液の取
出口及び除菌フィルタ構造41と内部が連通されている
点は、第一実施例の除菌フィルタ構造1の場合とほぼ同
様であるが、以下の点において相違する。輸液容器32
には、除菌フィルタ構造41が連通材55を介して取り
付けられ、除菌フィルタ構造41は薬剤側ハウジング部
材42、2枚の枠付きネット43、43、機能性フィル
タ44及び薬液側ハウジング45からなる。
【0033】図8(a)に示す如く薬剤側ハウジング4
2は熱可塑性樹脂からなり矩形状のケーシングとして成
形され、ケーシング内に連通している接続部材51を有
している。接続部材51の先端部には連通針の刺針可能
なゴム栓体52が取り付けられ、接続部材51の先端部
を液密に封止している。また接続部材51が取り付けら
れる反対の側壁42Aは浅くなっており、薬剤側ハウジ
ング42は段差成形されて浅い部分53は他の部分54
より容積が極めて小さくなっている。
【0034】図8(b)に示す如く一対の枠付きネット
43、43は、熱可塑性樹脂からなり機能性フィルタ4
4を保持して、これらは枠部43Aの熱融着により互い
に固着されている。また図9に示す如く枠付きネット4
3は格子状内にネット成形したモルデング板を裁断する
ことにより形成される。また、かかる裁断形成の際に
は、同様に機能性フィルタ44も挟んで裁断される。こ
のような枠付きネット43での機能性フィルタ44の取
付け工程では、機能性フィルタ44に裁断時の裁断粉が
できる限りでないようにすることができ、裁断粉がフィ
ルタ面に付着することが極力防止することができる。図
9に示す如く機能性フィルタ44は上述した親水性材料
からなり、極めて少ない領域に円形状の疎水性部分44
Bが形成されている。疎水性部分44Bは疎水化剤によ
って溌水性処理がなされている。かかる溌水性処理によ
り、疎水性部分44Bの水に対する接触角θは140°
以上になっている。また機能性フィルタ44の孔径は
0.4μm以下となっている。疎水化剤による処理にお
いては、疎水化領域を明確にするため疎水性部分の周縁
は、熱融着処理によりポアが閉塞され、親水性部分44
Aと疎水性部分44Bを明確に分けている。また、疎水
性部分44Bは薬剤側ハウジング部材42の浅い部分5
3の面と対向するように配せられる。
【0035】疎水化剤としては、一般的な揆水剤等を挙
げることができる。例えば、長鎖脂肪酸(炭素数18以
上)からなる金属石鹸等の陰イオン界面活性剤、長鎖ア
ルコキシメチルピリジニムクロライド、長鎖アシロイル
アミドメチルピリジニウムクロライド、オクタデシルエ
チレン尿素、アルキルケテンダイマー等の陽イオン界面
活性剤、シリコーンに代表されるシランジオール系、パ
ーフルオロカルボン酸等の揆油性剤、マーセル化助剤等
を挙げることができる。
【0036】図8(c)に示す如く薬液側ハウジング部
材45も熱可塑性樹脂からなりケーシング状に成形さ
れ、連通部材55が設けられている。また連通部材55
の先端にはクリックチップ56が形成されている。薬剤
側ハウジング42は枠付きネット43の枠部43A面に
熱融着により取り付けられ、また薬液側ハウジング45
は他の枠付きネット43の枠部43A面に熱融着により
取り付けられている。従って、薬剤側ハウジング42と
薬液側ハウジング45とは枠付きネット43、43を介
して接合されることになる。して、かかる熱融着によっ
て形成された除菌フィルタ付き輸液容器32は高圧蒸気
滅菌がなさる。薬剤側ハウジング部材42、枠付きネッ
ト43及び薬液側ハウジング部材45の樹脂素材として
は、特にポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂のポリ
オレフィン系樹脂やスチレン系樹脂やアクリル系樹脂や
ポリカーボネート系樹脂やポリアミド系樹脂等を挙げる
ことができるがこれに限るものではない。本実施例では
ポリプロピレンが用いられている。
【0037】図10に示す如く、輸液容器32に接続さ
れる薬剤容器61は合成樹脂製の可撓性容器であり、そ
の口元部62には合成樹脂製の中空状の連通針63が取
り付けられており、図示しないが、保存時にその連通針
63の開口部にはゴム製のキャップが被せされている。
また、輸液容器32は滅菌可能な薬液33が充填され、
薬剤容器61には上述した滅菌が困難な薬液が充填され
ている。
【0038】次に、高圧蒸気滅菌された除菌フィルタ構
造付き輸液容器32と薬剤が封入された薬剤容器61を
連結した状態の図10に基づいてその説明をする。輸液
容器32と薬剤容器61とを除菌フィルタ構造41を介
して連通する場合、薬剤容器61の連通針33を薬剤側
ハウジング42の連通材先端のゴム栓52に貫通させ
る。次に、輸液容器32の外部から操作してクリックチ
ップを折り切る。そして、第一実施例と同様に輸液容器
32内の薬液33を除菌フィルタ44を介して薬剤容器
61内に流入させる。混合後、再び除菌フィルター44
を介して混合液64を輸液容器32に戻す(図10の状
態)。
【0039】再び混合液64を輸液容器32に戻す際に
は、薬剤容器61を上にして輸液容器33を下に位置し
た状態で、輸液容器32を手揉みすることにより、輸液
容器32内のエアを積極的に除菌フィルタ44の疎水性
部分44Bを介して薬剤容器61に送り込む。かかるエ
アの積極的な送り込みにより薬剤容器61内は陽圧化さ
れ、混合液64は除菌フィルター44の親水性部分44
Aを介して輸液容器32側に強制的に押し流されること
となる。また、除菌フィルタ44の疎水性部分44Bの
位置の薬剤側ハウジング42の空隙は浅い部分53であ
るため極めて容積が小さい。このため、混合液64の薬
剤側ハウジング42内の残留が極めて少なくなる。従っ
て、第一実施例と同様に混合薬液はほぼ完全な状態で混
合処理され、またその戻し操作も迅速に行われ、且つ液
残りが極めて少ない。
【0040】尚、輸液容器32に戻された混合液64は
混注液として用いれ、先ず連通針63をゴム栓52から
抜き取り、輸液容器32と薬剤容器61を分離する。そ
して、輸液容器の図示しない下方の取出口に輸液セット
を接続し、戻された薬液は輸液セットを通して投与され
る。
【0041】上記実施例では、除菌フィルタ44は親水
性材料とし、疎水性部分44Bを揆水化剤を用いて形成
したが、逆に疎水性材料に親水化剤を用いてフィルタ面
に親水性部分44Aを形成した機能性フィルタを用いて
も良い。この場合、親水化剤としては、一般的な界面活
性剤等を挙げることができる。具体的には、疎水性繊維
等に使用される浸透剤としての界面活性剤等が好まし
い。例えば、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、短鎖ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル等の陰イオン性、陽イオン
性、非イオン性界面活性剤等を挙げることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る除菌フ
ィルタ構造では、上記除菌フィルタは、水溶液を通過さ
せる親水性部分とエアを透過させる疎水性部分とからな
る機能性フィルタ、又は親水性フィルタと疎水性フィル
タとを組み合わせた組合せフィルタからなり、上記除菌
フィルタは、上記薬液の流入の際にほぼ垂直になるよう
に上記連通路内に配され、かつ上記薬剤収容部が上記薬
液収容部の上方に位置する状態で、上記機能性フィルタ
の疎水性部分或は上記組合せフィルタの疎水性フィルタ
がそれぞれの上記親水性部分或は上記親水性フィルタの
下方となるように設けられたものであるため、薬剤とそ
の混合薬液等とを無菌的に混合処理し、且つその混合時
の操作が短時間で行われると共に、戻り薬液に無駄等が
生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除菌フィルタの第一実施例が取り
付けられた輸液容器の正面図である。
【図2】本発明に係る除菌フィルタの第一実施例が取り
付けられた輸液容器の裏面図である。
【図3】第一実施例の除菌フィルタ構造のフィルタ部分
の断面図である。
【図4】図1の輸液容器に接続される薬剤容器を示す断
面図である。
【図5】図1の輸液容器から薬剤容器へ薬液を流入する
際の第一実施例の除菌フィルタの断面図である。
【図6】図1の薬剤容器から輸液容器へ混合液を戻す際
の第一実施例の除菌フィルタの断面図である。
【図7】本発明の第二実施例の除菌フィルタ付きの輸液
容器の正面図である。
【図8】図7の除菌フィルタ付きの輸液容器に用いられ
る除菌フィルタ構造の部材を示す図である。
【図9】第二実施例の除菌フィルタ構造に使用される機
能性フィルタの斜視図である。
【図10】図7の除菌フィルタ付きの輸液容器と薬液容
器とを連結し薬液を戻す際の正面図である。
【符号の説明】
1 除菌フィルタ構造 2 輸液バック 3 薬液 5 薬剤バイアル 6 薬剤 11 連通部材 13 薬液用ハウジング 14 除菌フィルタ 14A 親水性フィルタ 14B 疎水性フィルタ 15 薬剤側ハウジング 16 連通針 22 支持シート 23、26 ハウジング用シート 24、27 熱融着シール部 32 輸液容器 33 薬液 41 除菌フィルタ構造 42 薬剤側ハウジング部材 43 枠付きネット 44 除菌フィルタ(機能性フィルタ) 45 薬液側ハウジング部材 61 薬剤容器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤の収容部とその溶解、希釈或は混合
    薬等の薬液の収容部との間に設けられ、該薬液が一旦上
    記薬剤の収容部側に流入し、再び該薬液の収容部側に戻
    される連通路上に配される除菌フィルタの構造におい
    て、 上記除菌フィルタは、水溶液を通過させる親水性部分と
    エアを透過させる疎水性部分とからなる機能性フィル
    タ、又は親水性フィルタと疎水性フィルタとを組み合わ
    せた組合せフィルタからなり、 上記除菌フィルタは、上記薬液の流入の際にほぼ垂直に
    なるように上記連通路内に配され、かつ上記薬剤収容部
    が上記薬液収容部の上方に位置する状態で、上記機能性
    フィルタの疎水性部分或は上記組合せフィルタの疎水性
    フィルタがそれぞれの上記親水性部分或は上記親水性フ
    ィルタの下方となるように設けられたものであることを
    特徴とする除菌フィルタ構造。
  2. 【請求項2】 上記機能性フィルタ或は組合せフィルタ
    の疎水性部分或は疎水性フィルタは、水に対する接触角
    θが60°以上であることを特徴とする請求項1記載の
    除菌フィルタ構造。
  3. 【請求項3】 上記除菌フィルタはその膜孔径が0.6
    μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    除菌フィルタ構造。
  4. 【請求項4】 上記機能性フィルタは、上記疎水性部分
    に疎水化剤が賦与されていることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の除菌フィルタ構造。
  5. 【請求項5】 上記機能性フィルタは疎水性材料からな
    り、上記機能性フィルタの親水性部分に親水化剤が賦与
    されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の除菌フィルタ構造。
  6. 【請求項6】 上記連通路の一端には、薬剤の収容部が
    接続される接続手段が設けられ、該接続手段は合成樹脂
    製の連通針或は連通針により穿刺されるゴム栓であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の除菌
    フィルタ構造。
  7. 【請求項7】 上記薬剤の収容部は、熱可塑性樹脂容器
    であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記
    載の除菌フィルタ構造。
  8. 【請求項8】 上記請求項1乃至7のいずれかに記載の
    除菌フィルタ構造が取付られた容器において、上記薬液
    の収容部が可撓性の樹脂容器であり、また該容器のシー
    ル口に除菌フィルタ構造が該容器内と連通させて取付ら
    れている除菌フィルタ付き容器。
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WO2003028617A1 (fr) * 2001-09-14 2003-04-10 Nipro Corporation Orifice d'alimentation en produit chimique et recipient pour produit chimique pourvu de cet orifice
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