JPH10165479A - 医療用容器 - Google Patents

医療用容器

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JPH10165479A
JPH10165479A JP8332858A JP33285896A JPH10165479A JP H10165479 A JPH10165479 A JP H10165479A JP 8332858 A JP8332858 A JP 8332858A JP 33285896 A JP33285896 A JP 33285896A JP H10165479 A JPH10165479 A JP H10165479A
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container
cover member
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medicine
drug
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JP8332858A
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Soichi Kuroki
宗一 黒木
Tatsuo Suzuki
龍夫 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハーフキット型の医療用容器の連結操作時
に、できる限り連通針の汚染を防止することができる医
療用容器を提供。 【構成】 薬剤容器が連結可能な連結口を備え、且つ内
部に該薬剤容器内の薬剤と混合される薬液を収容した医
療用容器において、上記薬剤容器開口の栓体に刺通して
該薬剤容器内に連通する連通針が上記連結口に配され、
また上記連通針を無菌的に収容するカバー部材が上記連
結口に設けられ、更に上記連通針と刺通される上記栓体
との間に介在して、上記カバー部材内を無菌的に保持
し、且つ上記連通針に対して相対移動可能な無菌維持壁
が設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体に投与される輸
液、循環系に用いられる透析液、或いは移植臓器などの
臓器保存剤が収納される医療用容器に関するものであ
る。また、本発明は、薬剤容器が連結可能な連結口を備
え、且つ内部に該薬剤容器内の薬剤と混合される薬液を
収容した医療用容器に関するものであり、より詳細に
は、医療用容器の連結口に薬剤容器をできる限り無菌を
維持して連結することができる医療用容器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】点滴注射に用いられる輸液、透析液、臓
器保存液等のバック、コンテナ等の医療用容器は、一般
に樹脂容器である。また最近医療用容器として、薬剤容
器が連結可能な連結口を備え、且つ内部に該薬剤容器内
の薬剤と混合される薬液を収容したハーフキットと称さ
れる医療用容器が提案されている(特開平7−3280
97号公報)。図7及び図8は従来のハーフキット型の
医療用容器の断面図である。医療容器71には連結口7
2が形成され、連結口72には止め材73を介して弾性
膜74及びカバー部材75が取付られている。カバー部
材75は筒状の樹脂成形物からなり、カバー部材75の
内部には連通針76が配されている。連通針76はカバ
ー部材75の内壁面によって案内されるハブを有した両
頭針型の樹脂中空針からなり、連通針76は弾性膜74
及び連結口72の薄膜の刺通が可能となっている。カバ
ー部材75の開口には剥離可能なピールシール膜77が
設けられ、ピールシール膜77は予め無菌乃至滅菌処理
されるカバー部材75内を無菌的に維持している。この
ように構成された医療用容器において、図8に示す薬剤
容器78を連結口72に連結する場合、先ず、ピールシ
ール膜77をカバー部材75の開口から剥離し、その開
口を開放する。次に、薬剤容器78の開口79をカバー
部材75の開口に挿入し、開口79の栓体80を連通針
76に当接させる。そして、更に開口79を押し込むこ
とにより、先ず、連通針76の一端が弾性膜74を刺通
し、次に他端が栓体80を刺通する。これにより、医療
用容器71内と薬剤容器78内とが図8に示す如く連通
し、医療用容器71の薬液と薬剤容器78の薬剤との無
菌的な混合が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
医療用容器71にあっては以下の問題が指摘されてい
る。即ち、連結操作において、カバー部材75の開口か
らピールシール膜77を剥離したとき、カバー部材75
内が外界に対して開放される。このため、ピールシール
膜77の剥離後、その後の操作に手間取れば手間取るほ
ど、病院内の雑菌に連通針76が晒されることとなる。
連通針76の管内が外界に晒される時間に比例して、そ
の汚染確立は高まる。このため、薬剤容器の無菌的連結
が十分に達成されないおそれが生じ、院内感染を引き起
こす原因となる。従って、本発明の目的は、ハーフキッ
ト型の医療用容器の連結操作時に、できる限り連通針の
汚染を防止することができる医療用容器を提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、薬剤容器が連
結可能な連結口を備え、且つ内部に該薬剤容器内の薬剤
と混合される薬液を収容した医療用容器において、上記
薬剤容器開口部に刺通して該薬剤容器内に連通する連通
針が上記連結口に配され、また上記連通針を無菌的に収
容するカバー部材が上記連結口に設けられ、更に上記連
通針と上記薬剤容器開口部との間に介在して、上記連通
針に対して相対移動可能な無菌維持壁が設けられ、上記
薬剤容器開口部が挿入される上記カバー部材の開口に、
上記薬剤容器の連結の際に、開放可能な蓋部材が配され
ていることを特徴とする医療用容器を提供することによ
り、上記目的を達成したものである。
【0005】上記医療用容器に収容される薬液は、一般
に電解質液である。例えば、乳酸、酢酸、重炭酸等を含
むリンゲル液、糖、アミノ酸、ペプチド、脂肪等を含む
高カロリー輸液、透析液、臓器保存液等の溶液である。
尚、薬液は凍結乾燥薬剤の単なる溶解液、希釈液でも良
く、かかる薬液は単純な無菌水であっても良い。薬液
は、樹脂容器内液密に収容された後にオートクレーブ滅
菌処理されるものである。医療用容器の本体は、樹脂製
でもガラス製でも良いが、焼却処分、破損防止等の利点
を考慮すると樹脂製容器が望ましい。樹脂容器は、シー
ト及びフィルムから成形したもの、直接ブロー成形、射
出成形したもの等である。また容器の使用樹脂はポリオ
レフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂等の汎用樹脂であり、特に、ポリオレフィン系樹脂、
例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
である。
【0006】また、連結口は、薬剤容器の開口が連結さ
れる口部であり、また医療用容器の排出口、即ち患者へ
の輸液、薬液等の投与口を兼用していても良い。連結口
は通常、筒状のポート部材、ゴム栓体、その止め材等か
ら構成される。ポート部材は樹脂容器がブロー成形され
る場合にはその容器と共に一体成形されることもある。
また樹脂シートから容器等が形成される場合にはその成
形時に樹脂製ポート部材を取り付けても良い。栓体は、
後述の連通針或いは点滴用注射針等の刺通が可能な弾性
材からなり、通常、ゴム熱可塑性エラストマー等であ
る。止め材は一般にポート口に熱溶着可能なリング状樹
脂成形物である。カバー部材は通常筒状の樹脂の射出又
は押出成形物からなり、連結口の止め材等に液密に取付
られ、上述の連通針の収容可能な大きさに形成される。
カバー部材は透明でなくても良いが、連通針の摺動が操
作時に確認できる点である程度の透明体であることが望
ましい。連通針は両端に刺通部を備えた両頭針型(後述
の添付図面の図1)、及び一端に刺通部を備えた一頭針
型のもの(後述の添付図面の図4)でも良い。連通針が
一頭針型の場合には、連通針は予め栓体の存在しない連
結口に液密に接続された連通針−連結口一体構造のも
の、或いは医療用容器の内部の連結口に配された操作時
に連結口膜破封構造のものとなる。連通針は医療用容器
内の薬液の流通をスムースに行うため、2本以上の通路
を備えたダブルルーメン型のものであっても良い。連通
針はカバー部材内で摺動可能でも良く、また一頭針型の
ように摺動しなくても良い。
【0007】カバー部材には、連通針と刺通される薬剤
容器の栓体との間に介在して、連通針に対して相対移動
可能な無菌維持壁が設けられている。無菌維持壁は、全
体がカバー部材内をスライドする天井壁のようなもので
も良く(後述の添付図面の図1)、また、可撓性或いは
弾性を有した壁であっても良い(後述の添付図面の図
4)。即ち、無菌維持壁は、その操作時に薬剤容器開口
部と少なくとも一部が密着しながら連通針に刺通される
壁であって、カバー部材を開放したときに、連通針内を
直接外気で晒さないように覆う壁である。カバー部材の
開口には蓋部材が配され、カバー部材内が無菌的に維持
される。蓋部材は、着脱可能な嵌合蓋であっても良い
が、カバー部材内の液密性を考慮すると、開口にシール
されるピールシール材であることが望ましい。尚、使用
される薬剤容器は、いわゆるバイアル等でも良い。従っ
て、ガラス製、樹脂製でも良い。薬剤容器内の薬剤は、
粉末、顆粒の他に凍結乾燥品でも良い。また、薬剤は、
抗生物質、抗ガン剤等の比較的不安定な薬剤、生理活性
物質、ビタミン、又は重炭酸塩等の電解質剤等が挙げら
れる。これらは、殆どが無菌調整されるものである。こ
のように構成された医療用容器にあっては、その使用に
際して、蓋部材をカバー部材の開口から外すが、このと
き、無菌維持壁が存在するため、収容連通針の管内が容
易に汚染されることはない。管内の汚染が生じないこと
により、院内感染が十分に防止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る医療用容器の好ましい実
施例を添付図面を参照しながら詳述する。図1は本発明
に係る医療用容器の第一実施例の断面図である。図2は
第一実施例の医療用容器における使用時の要部断面であ
る。図3は第一実施例の医療用容器における使用時の要
部断面である。図4は本発明に係る医療用容器の第二実
施例の断面図である。図5は第二実施例の医療用容器に
おける使用時の要部断面である。図6は第二実施例の医
療用容器における使用時の要部断面である。図1乃至図
3に示す医療用容器1は、薬剤容器2が連結可能な連結
口3を備え、且つ内部に該薬剤容器2内の薬剤4と混合
される薬液5を収容したものである。しかして、医療用
容器1は、薬剤容器開口部6に刺通して薬剤容器2内に
連通する連通針7が連結口3に配され、また連通針7を
無菌的に収容するカバー部材8が連結口3に設けられ、
更に連通針7と開口部6との間に介在して、連通針7に
対して相対移動可能な無菌維持壁9が設けられ、薬剤容
器開口部6が挿入されるカバー部材8の開口10に、薬
剤容器2の連結の際に、開放可能な蓋部材11が配され
ている。
【0009】本実施例の医療用容器1を更に詳しく説明
すると、医療用容器1は延伸ブロー成形物からなる。容
器1本体は直鎖状低密度ポリエチレン及びポリプロピレ
ンの混合組成物を内層とし、外層を上記直鎖状低密度ポ
リエチレンとして二色形成されている(図示を省略)。
容器1本体には排出口12が形成され、排出口12には
点滴用針が刺通される栓体13で液密に閉じられ、ま
た、栓体13はリング材14で止め置かれている。医療
用容器1には連結口3が形成され、連結口3は筒状のポ
ート兼止め材15からなる。止め材15は樹脂製成形物
からなり、その一端開口が容器1本体の一部の外壁に液
密に固着されている。容器1内には薬液5が充填され、
薬液5は容器1本体と共にオートクレーブ滅菌処理され
ている。薬液5は後述の凍結乾燥品である薬剤4を溶解
する生理食塩水である。
【0010】止め材15にはカバー部材8が取付られ、
カバー部材8は止め材15に嵌入される小径な嵌入端部
と薬剤容器が挿入される大径な挿入端部とからなる透明
な射出成形物である。カバー部材8内には無菌的に連通
針7が配され、連通針7は両頭針型の樹脂針となってい
る。連通針7にはハブが形成され、ハブの周縁がカバー
部材8の内壁面を摺動することにより、連通針7は連結
口3の容器壁に直角に移動可能となっている。カバー部
材8の小径な嵌入端部の内面には筒状の弾性シール部材
17が液密に取付られ、弾性シール部材17には連通針
7の一の刺通端部が液密に挿入されている。
【0011】カバー部材8内には更に無菌維持壁9が配
され、無菌維持壁9は連通針7の他の刺通端部の上方に
位置している。無菌維持壁9はほぼドーナツ状の樹脂部
材18からなり、樹脂部材18は中央に薬剤容器の受け
入れ口19が形成されている。また、受け入れ口19に
は連通針7の刺通が可能な保護膜20が取付られ、保護
膜20に連通針7の他の刺通端部が覆われている。樹脂
部材18の周縁の所定位置には係止フック21が形成さ
れ、係止フック21はカバー部材8の所定の内周壁に形
成された係止突起22に係止される。係止フック21が
係止突起22から外れると、無菌維持壁9はカバー部材
8内で移動可能となり、連通針7に対して相対移動可能
となる。尚、図示しないが、操作時に生じる無菌維持壁
9とカバー部材8とで囲まれる空間の陽圧化に対するガ
ス抜き通路が樹脂部材18或いは保護膜に設けられてい
る。カバー部材8の開口10には蓋部材であるシール材
11が液密に貼り付けられ、シール材11は操作時に剥
離可能なピールシール材となっている。またシール材1
1はガスを通過させるが、細菌を通過させない除菌膜で
もある。
【0012】次に、医療用容器1の製造方法について説
明する。医療用容器1の本体を上述の樹脂を使用してブ
ロー成形し、連結口3に止め材15を取り付ける。次
に、排出口12から精製水で内部を洗滌し、洗滌後、上
述の薬液5を容器1の本体内に所定量充填する。薬液5
の充填後、排出口12に栓体13をリング材14を介し
て取り付ける。その後、容器1と共に薬液5をオートク
レーブ滅菌処理する。滅菌温度は100乃至140℃の
範囲、特に、樹脂容器の耐熱性を考慮して105℃乃至
115℃の範囲とする。滅菌後、連結口3の止め材15
にカバー部材8を取付け、カバー部材8の小径挿入部内
に弾性シール材17をはめ込む。次に、上記連通針7の
刺通部を弾性シール材17に挿入する。挿入の際に連通
針7の刺通部が連結口3の容器1本体の壁を刺通しない
ように注意する。無菌維持壁9をカバー部材8に挿入
し、無菌維持壁9の係止フック21をカバー部材8の係
止突起22に掛けて無菌維持壁9をカバー部材8内に一
時固定する。次に、上記シール材11をカバー部材8の
開口10にヒートシール機してピールシールする。シー
ル材11の剥離強度は100乃至500g/cm2に設
定する。シール後、エチレンオキサイドガス滅菌によ
り、カバー部材8内をガス滅菌して、カバー部材8内の
連通針7を無菌的に維持する。これにより、本実施例に
係る医療用容器1を製造する。尚、上記実施例では、カ
バー部材8内をガス滅菌したが、無菌操作により連通針
を無菌的に維持しても良く、滅菌方法はかかる方法に限
ることはなく、電子線やγ線等の照射線滅菌を行っても
良い。また、容器1及び薬液5のオートクレーブ滅菌処
理と一緒にカバー部材8内の滅菌を行っても良い。
【0013】次に、医療用容器1の使用について説明す
る。図1に示す如く、医療用容器1におけるカバー部材
8のピールシール材11を把持して、ピールシール材1
1を開口10から剥がす。これにより、図2に示す如
く、カバー部材8が開放する。そして、かかる開放状態
が長くなった場合でもカバー部材8内の連通針7は無菌
維持壁9により汚染されることがない。また、かかる状
態から図3に示す薬剤容器2をセットする。薬剤容器2
の開口部6を無菌維持壁9に形成された受け入れ口19
に嵌入し、開口部6の栓体表面と保護膜20を密着させ
る。かかる状態で、薬剤容器2を連通針7に向けて更に
押し込むと、先ず、樹脂部材18の係止フック21がカ
バー部材8の係止突起22から外れ、無菌維持壁9が移
動可能となる。薬剤容器2を介して無菌維持壁9を押圧
移動すると、先ず連通針7の刺通端部に保護膜20が刺
通され、次に薬剤容器2の開口部6の栓体が刺通される
と同時に連通針7が摺動して連結口3の容器1本体壁も
刺通される。図3に示す如く容器1の本体内と薬剤容器
2内とが連通針7を介して連通し、薬液5の一部を薬剤
容器2内に注入する。注入後、薬剤4を薬液5に溶解
し、その溶解液を再び容器1の本体内に戻する。これに
より、無菌的に薬剤4を混合させた薬液5を排出口12
を介して点滴することができる。
【0014】次に、図4及び図6に従って本発明に係る
医療用容器の第二実施例を詳述する。図4は本発明に係
る医療用容器の第二実施例の断面図である。図5及び図
6は第二実施例の医療用容器の使用時の要部断面図であ
る。第二実施例の医療用容器31は第一実施例の医療用
容器1とほぼ同様な構成及び部材が使用されている。異
なる点は以下の点にある。医療用容器31は、インフレ
ーションシートを所定の長さで裁断し、両端部を完全に
熱溶着シールして形成したものである。また、樹脂容器
32には外側からの剥離可能な隔離条部5が二本形成し
てある。また、樹脂製の排出ポート33及び連結ポート
34が両端部の完全熱溶着シールの際にそれぞれの端部
に取付けられたものである。
【0015】連結ポート34には一頭針型の連通針35
の基端が熱溶着により液密に連結され、連通針35は樹
脂針からなる。また、連通針35は可撓性の密封キャッ
プ36で覆われ、密封キャップ36の基端周縁は連結ポ
ート34の開口周縁とカバー部材37との間に挟持され
ている。カバー部材37は連結ポート34に液密に取り
付けられ、カバー部材37の内顎は密封キャップ36の
基端周縁を連結ポート34口に向けて液密に押圧してい
る。カバー部材37の内壁面には無菌維持壁用にゴム製
の可撓性壁38が取付られ、可撓性壁38は連通針35
の上方に配されている。可撓性壁38はそのゴム弾性に
よりカバー部材37の底面まで伸びることができるよう
になっている。また可撓性壁38の上面には受け部材3
9が取付られ、受け部材39は薬剤容器2の開口部6の
受け口となっている。受け部材39内には不織布40が
設けられ、不織布40には殺菌用アルコールが担持され
ている。カバー部材37の開口には蓋41が取付られ、
蓋41は開口に液密に嵌合されている。また、蓋41の
上面には引きリング42が形成されている。
【0016】次に、第二実施例に係る医療用容器の製造
方法について説明する。先ず、上述のインフレーション
シートを所定の長さに裁断し、裁断した両端をヒートシ
ール機で重なった互いのシートを熱溶着シールする。熱
溶着シールに当たっては、排出ポート33及び連結ポー
ト34が取り付けられる部分を一旦非シール状態とし、
かかる部分に排出ポート33及び連結ポート34を指し
込んだ後に再びかかる部分に熱溶着シールを行い各ポー
ト33及び34を確実に取り付ける。連結ポート34に
連通針35を熱溶着により液密に取付け、連結針35に
密封キャップ36を被せる。一方、カバー部材37に予
め可撓性壁38を取付け、かかるカバー部材37を連結
ポート34に取り付ける。かかる取付の際に、連通針3
5を内部に配しながら、密封キャップ36の基端周縁を
押圧しながら連結ポート34口に熱溶着させる。次に、
排出ポート33から薬液5を容器31の本体内に充填
し、充填後、排出ポート33に栓体及び止め材を取り付
けて排出ポート33口を液密に閉じる。かかる状態で容
器1の本体をオートクレーブ滅菌処理し、薬液5及びカ
バー部材37内の滅菌処理を行う。滅菌後、アルコール
を浸した不織布40を可撓性壁38の受け口部材39に
取付け、次に蓋41をカバー部材37の開口に無菌的に
嵌合させて医療用容器31を製造する。
【0017】次に、医療用容器31の使用について説明
する。図4に示す医療用容器31におけるカバー部材3
7の蓋41を引き離す。そして、図5に示す如く薬剤容
器2の接続する直前に不織布40を受け部材39から取
り除き、薬剤容器2の開口部6をセットする。従って、
薬剤容器2の開口部6と可撓性壁38との間は無菌が確
実に維持され、またカバー部材37内の連通針35及び
密封キャップ36が全く汚染されない状態に維持され
る。かかる状態から薬剤容器2の開口部6を連通針35
に向けて押圧すると、可撓性壁38は撓みながら伸び
て、連通針35の刺通先端が密封キャップ36を介して
当接したとき、開口部6の栓体と刺通先端とに挟まって
刺通される。更に、薬剤容器2を押圧すると連通針35
が開口部6の栓体を刺通し、結局、薬剤容器2内と容器
31お本体内が連通する。図6に示す如く容器31の本
体内と薬剤容器2内とが連通針35を介して連通し、薬
液5の一部を薬剤容器2内に注入する。注入後、薬剤4
を薬液5に溶解し、その溶解液を再び容器31の本体内
に戻する。これにより、薬剤4を混合させた薬液5を排
出ポート33を介して点滴することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る医療用
容器においては、上記薬剤容器開口部に刺通して該薬剤
容器内に連通する連通針が上記連結口に配され、また上
記連通針を無菌的に収容するカバー部材が上記連結口に
設けられ、更に上記連通針と上記薬剤容器開口部との間
に介在して、上記連通針に対して相対移動可能な無菌維
持壁が設けられ、上記薬剤容器開口部が挿入される上記
カバー部材の開口に、上記薬剤容器の連結の際に、開放
可能な蓋部材が配されているので、連結操作時に、でき
る限り連通針の汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る医療用容器の第一実施例の
断面図である。
【図2】図2は使用時の第一実施例の医療用容器におけ
る要部断面図である。
【図3】図3は使用時の第一実施例の医療用容器におけ
る要部断面図である。
【図4】図4は本発明に係る医療用容器の第二実施例の
断面図である。
【図5】図5は使用時の第二実施例の医療用容器におけ
る要部断面図である。
【図6】図6は使用時の第二実施例の医療用容器におけ
る要部断面図である。
【図7】図7は従来の医療用容器における要部断面図で
ある。
【図8】図8は従来の使用時の医療用容器における要部
断面図である。
【符号の説明】
1 医療用容器 2 薬剤容器 3 連結口 4 薬剤 5 薬液 6 薬剤容器開口部 7 連通針 8 カバー部材 9 無菌維持壁 11 シール材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤容器が連結可能な連結口を備え、且
    つ内部に該薬剤容器内の薬剤と混合される薬液を収容し
    た医療用容器において、 上記薬剤容器開口部に刺通して該薬剤容器内に連通する
    連通針が上記連結口に配され、 また上記連通針を無菌的に収容するカバー部材が上記連
    結口に設けられ、 更に上記連通針と上記薬剤容器開口部との間に介在し
    て、上記連通針に対して相対移動可能な無菌維持壁が設
    けられ、 上記薬剤容器開口部が挿入される上記カバー部材の開口
    に、上記薬剤容器の連結の際に、開放可能な蓋部材が配
    されていることを特徴とする医療用容器。
  2. 【請求項2】 上記無菌維持壁は筒状のカバー部材の内
    壁面を摺動する可動壁であることを特徴とする請求項1
    記載の医療用容器。
  3. 【請求項3】 上記無菌維持壁は可撓性壁からなること
    を特徴とする請求項1記載の医療用容器。
JP8332858A 1996-10-11 1996-11-28 医療用容器 Pending JPH10165479A (ja)

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JP8332858A JPH10165479A (ja) 1996-10-11 1996-11-28 医療用容器

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JP8-289137 1996-10-11
JP28913796 1996-10-11
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006081686A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Nipro Corp バイアルポートおよびこれを備えた薬液キット
KR101019106B1 (ko) * 2008-11-28 2011-03-07 주식회사 중외 약제 용기
CN103169617A (zh) * 2013-04-08 2013-06-26 相静芳 塑料瓶输液用免消毒直配型组合盖及其使用方法

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