JPH08193317A - 河川用護岸ブロックおよびコンクリ−トブロック護岸 - Google Patents

河川用護岸ブロックおよびコンクリ−トブロック護岸

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JPH08193317A
JPH08193317A JP7005047A JP504795A JPH08193317A JP H08193317 A JPH08193317 A JP H08193317A JP 7005047 A JP7005047 A JP 7005047A JP 504795 A JP504795 A JP 504795A JP H08193317 A JPH08193317 A JP H08193317A
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JP
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revetment
block
river
slope
concrete
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JP7005047A
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Inventor
Kunitaka Sasaki
国隆 佐々木
Kenzo Yamada
健三 山田
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Hokuetsu Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 法面および河床部の水の浄化および植生,魚
巣機能を備えた、自然環境にマッチした河川用護岸ブロ
ックを使用した護岸に関する。 【構成】 ポ−ラスコンクリ−ト製の板状部体とし、そ
の表面に玉石等の自然石材を埋設して突出形成した河川
用護岸ブロックを使用し、河川の河岸部の法面および河
床部に配列して植生,魚巣および水の浄化機能を備えた
自然な水辺空間を醸し出す護岸を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川等の高水位部の法
面を緑化し、河床部および低水位部の法面の保護と水を
浄化すると共に、付着藻類や水草の生育を図り、魚介
類,水生昆虫,甲殻類等の棲息や産卵に適した河床や水
際の法面を適切に造成することのできるブロックおよび
該護岸を提供しょうとするものである。
【0002】
【従来の技術】河川等の河床部や低水位部の法面の護岸
の目的で各種コンクリ−ト製のブロックが使用されてお
り、河床や法面全面がコンクリ−トで覆われると共に表
面に灰色のコンクリ−ト面が露出することになり、自然
の生態系を崩し,自然環境や景観がそこなわれることが
問題とされている。そこで最近は人間生活と調和する豊
かな自然の保全と創造のため単なる自然保護でなく、積
極的に自然を再生しつつ水辺づくりを進める「多自然型
河づくり」が叫ばれてきている。この対処方法として
は、できるだけ自然にある材料を使用して河岸保護を行
う方向で進められており、その材料として天然の石材を
蛇籠にいれたり、そのまま捨て石として使用した護岸が
施されている。
【0003】この天然石材の表面に藻類が付着して魚の
餌になったり、隙間に土砂が堆積して水草が生育して小
魚の隠れ場所になったり、産卵場所となったりすると共
に、その隙間は、水棲昆虫の生育場を形成すると共に魚
の餌の供給場でもある。しかも護岸を形成するため何層
にも亙って石材を重ねて使用するが、実際に魚介類およ
び水棲昆虫の棲息場所として使われるのは、表層の1ま
たは1.5層であって残りの層は、護岸および背面土と
の通気,通水の役目のみであって、この玉石等の天然石
材は入手が困難になりつつある資材でもあり、単に蛇籠
や捨て石として投棄したりして使用するのはもったいな
い。
【0004】また、蛇籠を構成している鉄線自体の表面
に防錆処理が施されているとしても流砂によって傷つけ
られ錆びたり、膨大な水の流量によって籠が変形したり
して破断することが免れ得ないし、魚自体が光モノであ
る鉄線の網を嫌って寄りつかない傾向があるし、捨て石
は、単に噛み合っているだけなので洪水時の早い水の流
れで石が流されたり変形するので、護岸の崩壊したりし
て長期間に渡って安定した生育場を維持できないばかり
でなく、天然石材そのものの入手が困難で、且つそれを
設置する熟練工が少なく高価なものにならざるを得ない
状況にある。
【0005】河川の護岸として使用されるブロックは、
法面の洗堀倒壊防止の機能と合わせて景観にマッチする
ものが求められている。近年は、天然石と共に植生等に
よる自然美が周辺環境に最も調和すると言われてきてお
り、植生機能や魚巣機能を備えた法覆工ブロックが要望
されるようになってきた。しかし、コンクリ−ト表面に
天然の石張りや擬石模様を施しただけのものや単に小さ
な貫通孔を形成しただけの物では、表面と背面土とがコ
ンクリ−トで断絶されており植生および魚介類の棲息が
出来ないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように法面や河
床を洗掘倒壊から防護する機能と河川の法面の高水位部
に植物を繁茂させると共に、法面の低水位部に魚介類,
水生昆虫,甲殻類の生物が棲息できる機能を備えて、し
かも自然環境にマッチした法面保護ブロックをより経済
的に供給しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来のものにおける課題を解決することについて検討を
重ね、魚介類や水棲昆虫の棲息場所として必要な表層部
のみを天然石材とし、通水や通気および護岸として必要
な分をポ−ラスコンクリ−トとしたものであって、表層
のみを天然石材で敷き並べた形状として背面部材をポ−
ラスコンクリ−ト製とし、玉石等の天然石材を表層部材
に食い込ませて一体形成することで適切に解決すること
に成功したものであって、以下の如くである。
【0008】(1) ポ−ラスコンクリ−ト製の板状部
体とし、その表面にほぼ均一の大きさの玉石等の自然石
材を接触させて敷き並べ埋設し、石材をほぼ同一高さに
突出形成したことを特徴とする河川用護岸ブロック。
【0009】(2) 板状部体の下面を法面勾配に合わ
せて斜めに形成したことを特徴とする前記(1)項に記
載の河川用護岸ブロック。
【0010】(3) 板状部体の底面に交差した凹溝を
形成し対向端部を凸型状としたことを特徴とする前記
(1)項に記載の河川用護岸ブロック。
【0011】(4) 板状部体の底面に1または複数の
凸型状の突起を列条に形成したことを特徴とする前記
(1)項に記載の河川用護岸ブロック。
【0012】(5) 板状部体の底面に1または複数の
アンカ−筋を突出させて形成したことを特徴とする前記
(1)項に記載の河川用護岸ブロック。
【0013】(6) 前記(1)〜(3)項の何れか1
つに記載の河川用護岸ブロックの対向側面に連繋部材を
固着し、該ブロックを敷き並べ連繋部において相互に連
繋して法面の護岸や床面の根固め工として形成したこと
を特徴とする河川用コンクリ−トブロック護岸。
【0014】(7) 前記(4)および(5)項に記載
の河川用護岸ブロックを多段積重ね、法面勾配に合わせ
て連接せしめ、該ブロックの背面に裏込めコンクリ−ト
を打設して一体的に形成したことを特徴とする河川用コ
ンクリ−トブロック護岸。
【0015】
【作用】河川用護岸ブロックを河川の低水位部の水際部
の法面に設置することで、天然石材の表層に藻類が付着
し隙間に土砂が堆積して水草が生育するので、石材の周
辺および空隙部が、魚介類や水棲昆虫および甲殻類等に
餌場,産卵場,住み処等の棲息場所を提供し、自然な水
辺空間を構成する。また、下部のポ−ラスコンクリ−ト
部は、法面の保護と背面土との通気,通水を計ると共
に、ポ−ラスの隙間を流水が通ることで水中の浮遊物質
が表面に沈澱したり生物膜の粘性によって吸着し、表面
に生育する微生物が汚濁物質を吸収,分解して除去させ
る。
【0016】この護岸ブロックを高水敷や高水位部の法
面に使用し、表層に単なる土や種子まじりの客土を施す
ことで天然石材の隙間から芝や草花等の植物が生育し法
面全面が緑で覆われた自然の護岸を形成すると共に、土
の中に生育する昆虫や幼虫に対しても住み心地の良い環
境を提供する。また、植物の根がポ−ラス部に食い込ん
だり、絡んだりすることで洪水時における客土の流出を
防止することができるし、渇水時には保水された水が植
物の生育に必要な水分を補給する役目を果た
【0017】す。
【0017】このブロックのポ−ラスコンクリ−ト部の
板状部体の下面を法面勾配に合わせて斜めに形成するこ
とで上記の機能を全て満たすと共に階段状に法面が形成
されるため人の昇り降りも容易で、水辺に親しめる優し
い護岸を提供することができる。
【0018】河川の河床部に板状部体の底面に交差した
凹溝を形成し対向端部を凸型状としたブロックを設置す
ることで、魚巣を兼ねた浄化機能を備えた根固めブロッ
クとして使用できる。つまり、上面の天然石材の表層に
水草,苔等が繁茂し、隙間に魚介類,水棲昆虫類の生物
が棲息して、餌場,産卵場所,巣を形成し自然な水辺空
間を構成すると共に、水鳥の餌場を提供する。下部のポ
−ラス部は、この隙間を流水が通ることで浮遊物質が沈
澱,吸着され、微生物が汚濁物質を吸収,除去して水の
浄化が計られる。底部の交差した凹溝は、魚道を形成す
ると共に、穴に沿う流れが緩やかになって洗掘防止が計
られ、魚が遡上し易くなる。
【0019】河川のうち急勾配法面が多い小河川の法面
勾配に合わせて板状部体の底面に凸型状の突起を形成し
たり、アンカ−筋を突出させて形成したブロックを設置
し背面に裏込めコンクリ−トを打設して一体の護岸とす
ることで、水際の下部は魚巣を兼ねた浄化機能を備えた
護岸として、また上部は天然石材の隙間から草花等の植
物が生育し緑で覆われた護岸となり、昔懐かしい石積み
の護岸を呈し周囲の景観に良くマッチする。
【0020】
【実施例】上記したような本発明によるものの具体的な
実施例について添付図面により説明すると、図1は板状
部体の対向側面に連繋部材を固着した本実施例の表面の
斜め前方側から見た斜視図であり、この河川用護岸ブロ
ック1は、用途に応じた適宜な大きさで例えば一辺の長
さが1m前後の正方形で総厚さが30cm前後で、表面
の天然石材は15cm前後の大きさの玉石9で下層のポ
−ラス部の板状部体10は15〜30mmの骨材で形成
されており、四隅のコ−ナ−部に連繋部材11が設けら
れている。尚、表面の玉石等の天然石材の替わりにコン
クリ−ト製の擬石玉石やコンクリ−ト塊等を用いること
も可能である。
【0021】図2は、図1の本実施例の河川用護岸ブロ
ック1を低水位部の水際部の法面に敷き並べて配設した
状態での使用を示した状況図であり、図3はその1ブロ
ックを拡大して示した使用状況断面図であり、板状部体
の中央部付近に交差して網状に編まれたメッシュに構成
された鉄筋12で補強されている。そのブロックの表層
に突出した天然石材9の隙間に土砂が堆積し水草等の水
生植物13が繁茂し、稚魚や小魚の隠れ場所,成魚15
の産卵場所を提供し、玉石9の表面に珪藻等の藻14が
付着して魚介類の餌場となり、その空隙部は、海老等の
甲殻類16や田螺等の貝類17の住み処ともなる。ま
た、下部のポ−ラス部10は、背面土との通気,通水を
計ると共に、隙間を流水が通ることで浮遊物質が沈澱,
吸着され、微生物が汚濁物質を吸収,除去して水の浄化
が行われる。
【0022】図4は、本ブロックを高水敷や高水位部の
法面に敷き並べて配設した状態での使用を示した状況図
であり、図5はその1ブロックを拡大して示した使用状
況断面図であり、図3同様に板状部体の中央部付近には
メッシュに構成された鉄筋12で補強されており、ブロ
ックの表層の玉石等の天然石材9の隙間には、自然に土
砂19が溜まったり客土を施すことで、萩や芝等の草花
18が自生して繁茂するので、その草花18の間に玉石
9が見え隠れし昔懐かしい河原をイメ−ジさせる風景を
醸し出すと共に、土の中に生育する昆虫や幼虫に対して
も住み心地の良い生育場を提供する。また、植物の根が
下層のポ−ラス部10に絡んで食い込むことで洪水時に
おける客土の流出を防止することができ、渇水時にはポ
−ラス部10に保水された水が植物の生育に必要な水分
を補給する効果が期待できる。
【0023】図6は、ポ−ラスコンクリ−ト部10の板
状部体の下面を法面勾配に合わせて斜めに形成された河
川用護岸ブロック2の断面図が示されており、メッシュ
に構成された鉄筋12が斜めに配筋されている。図7に
は、このブロック2を水際部の低水位から高水位部法面
に亘って敷き並べて配設した状態での使用状況を示す断
面図であり、図3および図5と同じように、上記の機能
を全て満たすと共に階段状に法面が形成されるため遊び
に来た女,子供の昇り降りがし易く、釣り人には滑り難
い等の人に優しい護岸を提供することができる。
【0024】図8は、河川の河床部に使用するブロック
で、板状部体の底面に交差した凹溝20を形成し対向端
部を凸型状とした河川用護岸ブロック3の平面図で、図
9はそのブロックの底面図で、四隅コ−ナ−部に連繋部
材11が設けられており、図10はその側面図を示して
いる。図11には、このブロック3を河床部に敷き並べ
て根固めや水制機能を備えたブロックとして配設された
状態での使用状況を示す断面図で、図3同様、水際部で
の機能を全て満たし自然な水辺空間を構成すると共に、
水鳥の餌場等の場所ともなる。また、図12に河床部に
敷き並べて根固めとして配設された状態での背面からの
使用状況を示す底面図を示しており、底部の交差した凹
溝20は、魚道を形成すると共に、穴に沿う流れを45
゜方向に緩やかにして河床底部の洗掘を防止し、魚が遡
上し易くしている。
【0025】河川用護岸ブロック同志の接合部は、図2
〜図7にある如く法面の護岸ブロックとして使用すると
き、図13に示す通り該ブロック四隅部を一定幅の面で
成形された隅切部21を成形し、ポ−ラスコンクリ−ト
部10の板状部体の部材厚の略1/2の位置にフック状
に曲げ加工されたフック鉄筋で構成された連繋部材11
を突設せしめ、該ブロックを設置後、図14の該ブロッ
クの隅切部21で囲まれた穴部22のフック鉄筋同志に
図15にあるコの字形状に曲げ加工された接合鉄筋23
を噛設した後、穴部22にモルタルまたはコンクリ−ト
24を充填することで堅固な河川用護岸ブロックを構築
することが出来る。この連結は、金具によるボルト接合
等のこれに類した他の方法でも一体に構築出来る。
【0026】しかし、図11や図12の如く河床部の根
固めや水制機能を備えた護岸ブロックとして使用する場
合には、河床の凹凸条件になじみ自在に対応できる継手
構造が要求され図14に示すモルタルまたはコンクリ−
ト24を用いて堅固に連結することは、ブロックの破損
につながる。そこで河床部での接合は、図16にあるよ
うに防錆処理を施したシャックル等のリング状連結具2
5を施すことで適宜に屈曲し可曲状に連結して対処する
ことが出来る。この連結具としては、U形部材の端部に
貫通孔や螺旋孔を設けてボルト25aが挿通固定され、
該ボルト25aの装脱によってブロック相互の連結を簡
易に実施することが出来る。
【0027】図17は、図1の実施例を2個連結した形
状とした河川用護岸ブロック1aで、該ブロックを大型
化することで施工の省力化,省人化を図り、能率向上を
目指したものである。もちろん施工重機の使用出来る範
囲でさらに大きな寸法のブロックでも製造可能である。
尚、板状部体の形状は、方形に限らず図18の六角形ブ
ロック4や図19の円形ブロック5や図20の十字形ブ
ロック6等にすることで更にバラェティに富んだ造形美
を創り出すことが出来る。
【0028】今までの実施例は、河川用護岸ブロックを
1:1〜1:5等の緩い勾配の法面に敷き並べて使用す
る大河川や中河川用のものであって、小河川の1:0.
3〜1:0.5等の急勾配の法面の使用には適していな
い。図21は、板状部体の底面に凸型状の突起26を2
本列状に突出させて形成したブロック7で、図22は、
コの字に加工したアンカ−筋27を縦方向に2本,真ん
中の横方向にクロスさせるように1本突出させて形成し
たブロック8であって、適宜な大きさで良いが例えば一
辺の長さが横方向で1m前後,縦方向で0.5m前後の
長方形で、厚さが20cm前後で、背面の突起26やア
ンカ−筋27を10〜15cm突出させて構成されてお
り、段重ねして護岸を形成することから四隅のコ−ナ−
部の連繋部は必要としないので設けられていない。
【0029】図23は、急勾配法面に合わせて図21の
ブロックを段重ねして設置し背面に裏込めコンクリ−ト
28を打設して一体の護岸とした使用状況を示す断面図
で、下方は突起部の断面で上方は突起部間の断面を示し
ている。図24は、図22を段重ねしてコンクリ−ト2
8を打設してアンカ−筋27を食い込ませて一体の護岸
とした使用状況を示す断面図で、河床部には根固めとし
て図11のブロックを配している。こうすることで水面
下では、浄化機能を持つ魚巣を兼ねた急傾斜護岸とし
て、また水面上では玉石9間から草花等が繁茂する緑化
護岸となり、蛍等が棲息して周囲の景観に良くマッチし
違和感がない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、河
川用護岸ブロック1を河川の低水位部の水際部の法面に
設置することで、上部の天然石材9に藻類が付着し、水
草が生育して、石材9の周辺および空隙部が、魚介類や
水棲昆虫,甲殻類等に餌場,産卵場,住み処等の棲息場
所を提供し、自然な水辺空間を形成すると共に、下部の
ポ−ラスコンクリ−ト部10は、法面の保護,背面土と
の通気,通水を計り、ポ−ラス間を流水が通ることで水
中の浮遊物質の沈澱,微生物による汚濁物質の吸収,分
解し除去される。また、高水敷や高水位部の法面に使用
することで、石材9間に芝や草花等が生育し法面全面が
緑で覆われ、土中の昆虫や幼虫に対して住み心地の良い
棲息環境を提供すると共に、根がポ−ラス部10に絡む
ことで洪水時の流出を防止し、渇水時にはポ−ラス部1
0に保水された水が植物の生育に必要な水分を補給す
る。
【0031】本ブロックの板状部体の下面を法面勾配に
合わせて斜めに形成することで、低水位部や高水位部法
面に使用しても、上記の機能を全て満たすと共に階段状
に法面が構成されるため人の昇り降りにも容易で、水辺
に親しめる優しい護岸を形成する。
【0032】また、本ブロックの板状部体の底面に交差
した凹溝20を形成し、河床部に設置することで、魚巣
を兼ねた浄化機能を備えた根固め,水制機能を備えたブ
ロック3として使用でき、石材9の表層に水草,苔等が
繁茂し、隙間に魚介類,水棲昆虫類の生物が棲息して、
餌場,産卵場所,巣を形成し、下層部のポ−ラス部10
を流水が通ることで浮遊物質が沈澱,吸着され、微生物
が汚濁物質を吸収,除去して水が浄化されると共に、底
部の交差した凹溝20は、魚道を形成し、穴に沿う流れ
を緩やかにして洗掘が防止され、急流部でも魚が遡上し
易い。
【0033】尚、本ブロックの板状部体の底面に凸型状
の突起26やアンカ−筋27を突出させたブロック7あ
るいは8を小河川の急勾配法面に合わせて設置し背面に
裏込めコンクリ−ト28を打設して一体の護岸とするこ
とで、水面下は魚巣を兼ねた浄化機能を備えた護岸とな
り、水面上は天然石材の隙間から草花等の植物が生育し
緑で覆われた護岸となって、昔懐かしい石積みの護岸を
醸し出すと共に周囲の景観に良くマッチする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による河川用護岸ブロックの斜め前方か
らの一例を示した斜視図である。
【図2】図1の実施例を低水位部法面に配設した使用状
況を示した断面図である。
【図3】図2の1ブロックを拡大して示した使用状況断
面図である。
【図4】図1の実施例を高水敷や高水位部法面に配設し
た使用状況を示した断面図である。
【図5】図4の1ブロックを拡大して示した使用状況断
面図である。
【図6】その別の本発明例を示した断面図である。
【図7】図6の実施例を法面に配設した使用状況を示し
た断面図である。
【図8】更に別の本発明例を示した平面図である。
【図9】図8の本発明例を示した底面図である。
【図10】図8の本発明例を示した側面図である。
【図11】図8〜10の実施例を河床部に配設した使用
状況を示した断面図である。
【図12】図8〜10の実施例を河床部に配設した背面
からの使用状況を示した底面図である。
【図13】実施例の継ぎ手部の拡大詳細を表した断面図
である。
【図14】実施例の継ぎ手部の詳細を表した平面図であ
る。
【図15】図14の継手部の接合方法を表す断面図であ
る。
【図16】もう一つの継手部の接合方法を表す断面図で
ある。
【図17】図1の実施例を2個連結した大型化の一例を
示した平面図である。
【図18】図1の実施例の形状を六角形とした一例を示
した平面図である。
【図19】図1の実施例の形状を円形とした一例を示し
た平面図である。
【図20】図1の実施例の形状を十字形とした一例を示
した平面図である。
【図21】もう一つの本発明例の斜め後方からの一例を
示した斜視図である。
【図22】更にもう一つの本発明例の斜め後方からの一
例を示した斜視図である。
【図23】図21の実施例を急勾配の法面に配設した使
用状況を示した断面図である。
【図24】図21の実施例を急勾配の法面に配設した使
用状況を示した断面図である。
【符号の説明】
1 河川用護岸ブロック 1a 2個連結した河川用護岸ブロック 2 河川用護岸ブロック 3 河川用護岸ブロック 4 河川用護岸ブロック 5 河川用護岸ブロック 6 河川用護岸ブロック 7 河川用護岸ブロック 8 河川用護岸ブロック 9 玉石等の天然石材1 10 板状部体のポ−ラスコンクリ−ト部 11 フック鉄筋で構成された連繋部材 12 メッシュに構成された鉄筋 13 水草等の水生植物 14 珪藻等の藻類 15 魚類 16 海老等の甲殻類 17 田螺等の貝類 18 萩や芝等の草花 19 土砂あるいは客土 20 板状部体の底面の凹溝 21 ブロック四隅部に成形された隅切部 22 隅切部21で囲まれた穴部 23 コの字形状に曲げ加工された接合鉄筋 24 モルタルまたはコンクリ−ト 25 リング状連結具(シャックル) 25a ボルト 26 板状部体の底面に形成した凸型状の突起 27 コの字に加工したアンカ−筋 28 裏込めコンクリ−ト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポ−ラスコンクリ−ト製の板状部体と
    し、その表面にほぼ均一の大きさの玉石等の天然石材を
    接触させて敷き並べ埋設し、石材をほぼ同一高さに突出
    形成したことを特徴とする河川用護岸ブロック。
  2. 【請求項2】 板状部体の下面を法面勾配に合わせて斜
    めに形成したことを特徴とする請求項1に記載の河川用
    護岸ブロック。
  3. 【請求項3】 板状部体の底面に交差した凹溝を形成し
    たことを特徴とする請求項1に記載の河川用護岸ブロッ
    ク。
  4. 【請求項4】 板状部体の底面に1または複数の凸型状
    の突起を列条に形成したことを特徴とする請求項1に記
    載の河川用護岸ブロック。
  5. 【請求項5】 板状部体の底面に1または複数のアンカ
    −筋を突出させて形成したことを特徴とする請求項1に
    記載の河川用護岸ブロック。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3の何れか1つに記載の河川
    用護岸ブロックの対向側面に連繋部材を固着し、該ブロ
    ックを敷き並べ連繋部において相互に連繋して法面の護
    岸や床面の根固め工として形成したことを特徴とする河
    川用コンクリ−トブロック護岸。
  7. 【請求項7】 請求項4および5に記載の河川用護岸ブ
    ロックを多段積重ね、法面勾配に合わせて連接せしめ、
    該ブロックの背面に裏込めコンクリ−トを打設して一体
    的に形成したことを特徴とする河川用コンクリ−トブロ
    ック護岸。
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