JPH08193070A - 2−イミダゾリジノン誘導体及びそれを有効成分とする除草剤、並びにその製造中間体 - Google Patents

2−イミダゾリジノン誘導体及びそれを有効成分とする除草剤、並びにその製造中間体

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JPH08193070A
JPH08193070A JP266895A JP266895A JPH08193070A JP H08193070 A JPH08193070 A JP H08193070A JP 266895 A JP266895 A JP 266895A JP 266895 A JP266895 A JP 266895A JP H08193070 A JPH08193070 A JP H08193070A
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JP266895A
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Yoshihiro Usui
義浩 臼井
Kumiko Inoue
久美子 井上
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Bayer CropScience SA
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Rhone Poulenc Agrochimie SA
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I) [式中Zはシアノ基、CO- W- R1 を示す。Wは酸素
原子または- N(R2 )- (式中、R2 は水素原子、低
級アルキル基を示す。)で表される基を示す。R1 は水
素原子、低級アルキル基、アラルキル基、置換されてい
ても良いフェニル基を示す。]で表わされる2−イミダ
ゾリジノン誘導体ならびに、当該化合物を有効成分とし
て含有する除草剤。 【効果】 除草効果及び選択性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文献未記載の新規な2
−イミダゾリジノン誘導体、並びにそれを含有する除草
剤、及びその製造のための新規な中間体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】イミダゾリジン-2- オン誘導体として
は、特開平3-176475において 1-(1-メチル-1- フェニル
エチル)-3-フェニル-2- イミダゾリジノン等の除草活性
が示されている。しかしながら、この中に記載されてい
る化合物は、3位の置換基にシアノ、エステル、または
酸アミド部分を含んでおらず、本発明の化合物とは異な
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの公知の化合物
は、除草効果、及びその選択性において必ずしも充分と
は言えないという欠点がある。
【0004】本発明の目的は、従来の化合物よりも効果
及び選択性に優れた除草活性を有する2−イミダゾリジ
ノン誘導体、並びにそれを含有する除草剤を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の新
規な2−イミダゾリジノン誘導体を合成すると共にそれ
らの生理活性を鋭意検討し、これらの2−イミダゾリジ
ノン誘導体の中から、有用作物を害する事なく種々の雑
草に対して極めて低薬量で除草活性を発揮する物を見い
だし、本発明を完成した。
【0006】斯くして本発明によれば、下記一般式
(I)
【0007】
【化5】
【0008】[式中Zはシアノ基、CO- W- R1 を示
す。Wは酸素原子または- N(R2 )- (式中、R2
水素原子、低級アルキル基を示す。)で表される基を示
す。R1 は水素原子、低級アルキル基、アラルキル基、
置換されていても良いフェニル基を示す。]で表わされ
る2−イミダゾリジノン誘導体、並びにそれを含有する
除草剤及びその製造のための下記一般式(II)、(III
)及び式(IV)
【0009】
【化6】
【0010】[式中Yはシアノ基、CO2 3 (式中、
3 は水素原子、低級アルキル基を示す。)を示す。]
【0011】
【化7】
【0012】[式中Yはシアノ基、CO2 4 (式中、
4 は水素原子、低級アルキル基を示す。)を示す。]
【0013】
【化8】
【0014】で表わされる新規な中間体が提供される。
【0015】次に本発明の前記一般式(I)で表わされ
る2−イミダゾリジノン誘導体についてさらに詳細に説
明する。
【0016】本発明の前記一般式(I)、(II)、(II
I )及び式(IV)におけるR1 、R2 、R3 及びR4
定義中の基の具体例を以下に説明する。
【0017】置換されていても良いフェニル基;フェニ
ル基、及びフェニル基がハロゲン原子、ヒドロキシ基、
低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェノキシ基、ベ
ンジルオキシ基、低級アルキルチオ基、低級ハロアルキ
ル基、低級ハロアルコキシ基、アルコキシカルボニル
基、アルコキシカルボニルアルコキシ基、アシル基、シ
アノ基、ニトロ基等で置換されたものを示し、置換され
ていても良いフェニル基の具体例としては、たとえば、
フェニル、2-フルオロフェニル、3-クロロフェニル、3,
5-ジクロロ-4- ヒドロキシフェニル、3-トルイル、2,5-
キシリル、3,5-キシリル、3-アニシル、3-フェノキシフ
ェニル、3-ベンジルオキシフェニル、3-メチルチオフェ
ニル、 3-(トリフルオロメチル) フェニル、3,5-ビス
(ジフルオロメトキシ) フェニル、3-メトキシカルボニ
ルフェニル、 3-(1-メトキシカルボニル) エトキシフェ
ニル、3-ニトロフェニル、3-シアノフェニル、3-アセチ
ルフェニル、2-クロロ-5- ニトロフェニル、3,5-ジクロ
ロフェニル、3,5-ジフルオロフェニル、2-フルオロ-5-
クロロフェニル、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)
フェニル、2,5-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロ-4- メ
チルフェニル基等を挙げることができる。
【0018】ハロゲン原子;フッ素、塩素、臭素または
ヨウ素原子を示す。
【0019】低級アルキル基;たとえば、メチル、エチ
ル、n- プロピル、イソプロピル、n- ブチル、イソブ
チル、sec.- ブチル、tert.-ブチル、n- ペンチル、ネ
オペンチル、tert.-ペンチル、ヘキシル基等の如き炭素
数1〜6の直鎖または分岐した低級アルキル基を挙げる
ことができる。
【0020】低級アルコキシ基;たとえば、メトキシ、
エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペ
ントキシ基等の如き、前記低級アルキル基をアルキル部
分として含む低級アルコキシ基を挙げることができる。
【0021】低級アルキルチオ基;たとえば、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブ
チルチオ、ペンチルチオ基等の如き、前記低級アルキル
基をアルキル部分として含む低級アルキルチオ基を挙げ
ることができる。
【0022】低級ハロアルキル基;たとえば、ブロモメ
チル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、1-クロロエチル、2-ヨードエチル、3-クロロ
プロピル、2-メチル-2- クロロプロピル、2,2,2-トリフ
ルオロエチル基等の如き、炭素数1〜4の低級ハロアル
キル基を挙げることができる。
【0023】低級ハロアルコキシ基;たとえば、トリフ
ルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、クロロジフルオ
ロメトキシ、2-クロロエトキシ、1,1,2,2-テトラフルオ
ロエトキシ、3-クロロプロポキシ基等の如き、上記ハロ
アルキル基をアルキル部分として含む低級ハロアルコキ
シ基を挙げることができる。
【0024】アルコキシカルボニル基;たとえば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシ
カルボニル基等の如き炭素数2〜8程度のアルコキシカ
ルボニル基を挙げることができる。
【0025】アルコキシカルボニルアルコキシ基;たと
えば、メトキシカルボニルメトキシ、 1-(メトキシカル
ボニル) エトキシ、 1-(エトキシカルボニル) エトキ
シ、1-メチル-3-(イソプロポキシカルボニル) プロピル
基等の如き炭素数3〜10程度のアルコキシカルボニルア
ルコキシ基を挙げることができる。
【0026】アシル基;たとえば、アセチル、プロピオ
ニル、ブチリル、イソブチリル基等の如きアシル基を挙
げることができる。
【0027】アラルキル基;たとえば、ベンジル、1−
フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−メチル−1
−フェニルエチル、1−メチル−2−フェニルエチル、
1−エチル−2−フェニルエチル、3−フェニルプロピ
ル基等を挙げることができる。
【0028】また、上記の基に具体的に示されていない
基は、既に挙げた原子及び基から任意に組み合わせて、
或いは一般的に知られた常識に従って選択される。
【0029】これらの置換基のうちで好ましいものはそ
れぞれ、R1 は、イソプロピル基、tert.-ブチル基、フ
ェニル基、3位に置換された1置換フェニル基、2,5
位もしくは3,5位に置換された2置換フェニル基、R
2 は、水素原子である。
【0030】さらに好適な式(I)の化合物は、下記式
(I-1)
【0031】
【化9】
【0032】[式中、X1 、X2 、X3 はそれぞれ独立
して、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、低級
ハロアルキル基、低級ハロアルコキシ基を表す。]で示
される化合物である。
【0033】本発明により提供される前記一般式(I)
で表わされる本発明の化合物の具体例を第1表ないし第
6表に示す。なお本記載の表中で用いられている略号の
意味は下記の通りである。
【0034】Me;メチル基 Et;エチル基 Pr;n.- プロピル基 iPr ;イソプロピル基 Bu;n.- ブチル基 iBu ;イソブチル基 sBu ;sec.- ブチル基 tBu ;tert.-ブチル基 Hex ;ヘキシル基 Ph;フェニル基 Bn;ベンジル基 - ;置換基無し
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】
【表9】
【0044】
【表10】
【0045】
【表11】
【0046】本発明における前記一般式(I)の化合物
はいかなる方法によって得られた物でもよいが、例えば
次のような方法によって製造することができる。
【0047】A法
【0048】
【化10】
【0049】[式中、Yは、シアノ基またはCO2 3
を示す。R3 は低級アルキル基を示す。] 化合物(I-2)は式(II)で表わされる化合物を塩基の
存在下、適当な溶媒中でホスゲンと反応させることによ
り得ることが出来る。またホスゲンの代わりにジホスゲ
ンあるいはトリホスゲンも使用できる。反応は、氷冷下
あるいは室温で行うことができる。反応で使用できる塩
基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンのよう
な有機アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの
ような無機塩基類等があげられる。無機塩基類は水溶液
として使用することもできる。反応溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン等のような炭化水素
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のような
エーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム等のような
ハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン
等のようなケトン類等をあげることができる。反応時間
は、設定条件によって変化するが、通常1〜240 分で終
了させることができる。
【0050】また式(II)の化合物に対するホスゲンの
使用割合も厳密には制限されないが、通常、式(II)の
化合物1モル当たりホスゲンは、 0.5〜2モル、特に
0.9〜1.5 モルの範囲内で用いるのが好都合である。
【0051】生成する式(I-2)の化合物の反応混合物
からの分離、精製はそれ自体既知の方法、例えば、抽
出、再結晶、クロマトグラフィー等により行うことがで
きる。
【0052】ここで、上記製造法で出発原料として使用
した一般式(II)で表されるジアミン誘導体の製造法に
ついて次に示す。
【0053】(1)Yがシアノ基の場合
【0054】
【化11】
【0055】化合物(II-1)は公知の方法〔J. Amer. C
hem. Soc. 67 1996-1998 (1945) 〕に準じて得ることが
できる。すなわち化合物(II-1)はN−フェニルエチレ
ンジアミンを無溶媒あるいは適当な溶媒中で、室温もし
くは加熱条件下でアセトンシアンヒドリンと反応させる
ことにより得ることが出来る。
【0056】(2)YがCO2 3 の場合
【0057】
【化12】
【0058】[式中、R3 は低級アルキル基を示す。] 一般式(II-3)で表わされる化合物は化合物(II-2)を
アルコール(R3 OH)中で、酸触媒を用いてエステル
化することにより得ることが出来る。化合物(II-2)は
化合物(II-1)を公知の方法〔Organic Synthesis Coll
ective Vol. 388-90 (1955)〕に準じて加水分解するこ
とにより得ることが出来る。また化合物(II-2)を単離
精製する必要はなく、粗製物のまま次の反応に用いるこ
とができる。
【0059】B法
【0060】
【化13】
【0061】[式中、R5 は低級アルキル基を示す。] 化合物(I-4)は、一般式(I-3)で表わされる化合物
を、アルカリ加水分解することにより製造できる。アル
カリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の水溶液を用いることができる。溶媒としては、水
及び、この反応条件で不活性な物であれば何でも良い
が、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が
好ましいものとして例示できる。反応温度は、室温から
80℃程度が好ましい。生成する式(I-4)の化合物の反
応混合物からの分離、精製はそれ自体既知の方法、例え
ば、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等により行うこ
とができる。
【0062】C法
【0063】
【化14】
【0064】化合物(I-4)は、化合物(I-5)を、酸
加水分解することにより製造できる。酸としては、例え
ば塩酸、硫酸、臭化水素酸等を用いることができる。溶
媒としては、水及び、酢酸、ギ酸等が好ましいものとし
て例示できる。反応温度は、室温から 120℃程度もしく
は溶媒の沸点が好ましい。生成する式(I-4)の化合物
の反応混合物からの分離、精製はそれ自体既知の方法、
例えば、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等により行
うことができる。
【0065】D法
【0066】
【化15】
【0067】化合物(I-4)は、化合物(IV)を、アル
カリ水溶液と反応させることにより製造できる。アルカ
リとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等の水溶液を用いることができる。溶媒としては、水及
び、この反応条件で不活性な物であれば何でも良いが、
例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が好まし
いものとして例示できる。反応温度は、室温から80℃程
度が好ましい。生成する式(I-4)の化合物の反応混合
物からの分離、精製はそれ自体既知の方法、例えば、抽
出、再結晶、クロマトグラフィー等により行うことがで
きる。
【0068】ここで、上記製造法で出発原料として使用
した化合物(IV)の製造法について次に示す。
【0069】
【化16】
【0070】[式中、R4 は低級アルキル基を示す。] 化合物(IV)は化合物(III-3 )をフェニルイソシアネ
ートと反応させることにより得ることが出来る。化合物
(III-3 )は化合物(III-2 )をアルコール(R4
H)中で、酸触媒を用いてエステル化することにより得
ることが出来る。化合物(III-2 )は化合物(III-1 )
を公知の方法〔Organic Synthesis Collective Vol. 3
88-90(1955)〕に準じて加水分解することにより得るこ
とが出来る。化合物(III-1 )は2-クロロエチルアミン
塩酸塩とアセトンとシアン化ナトリウムを反応させるこ
とにより得ることが出来る。また化合物(III-1 )、
(III-2 )、(III-3 )及び(IV)を単離精製する必要
はなく、粗製物のまま次の反応に用いることができる。
【0071】E法
【0072】
【化17】
【0073】[式中、R1 及びWは、前記一般式(I)
における定義と同じ意味を示す。] 一般式(I-a)で表わされる化合物は、化合物(I-4)
を、四塩化炭素及びトリフェニルホスフィンと反応さ
せ、次に、塩基の存在下、一般式(V)で表わされる化
合物と反応させることにより製造できる。反応温度は、
1段階目の反応は、室温から 120℃程度もしくは溶媒の
沸点、2段階目は氷冷から60℃程度が好都合である。溶
媒としては、この反応条件で不活性な物であれば何でも
良いが、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチ
レン、1,2-ジクロロエタンなどのハロゲン化水素溶媒、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン
等のエーテル系溶媒等が例示できる。塩基としては、ト
リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン等の三級アミン類、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム等の無機塩基類が例示できる。これらの塩基類は、場
合によっては水溶液で、またあらかじめ式(V)の化合
物と塩を形成させたものを用いることもできる。また式
(V)の化合物がアミン類の場合、これを塩基として過
剰に用いてもよい。生成する式(I-a)の化合物の反応
混合物からの分離、精製はそれ自体既知の方法、例え
ば、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等により行うこ
とができる。
【0074】F法
【0075】
【化18】
【0076】[式中、R1 及びWは、前記一般式(I)
における定義と同じ意味を示す。] 一般式(I-a)で表わされる化合物は、化合物(I-4)
を、塩化チオニルと反応させ、次に、塩基の存在下、一
般式(V)で表わされる化合物と反応させることにより
製造できる。1段階目の反応において、触媒としてジメ
チルホルムアミドあるいはヘキサメチルリン酸トリアミ
ドを用いてもよい。反応温度は、1段階目の反応は、−
20℃から120 ℃程度もしくは溶媒の沸点、2段階目は氷
冷から60℃程度が好都合である。溶媒としては、この反
応条件で不活性な物であれば何でも良いが、例えば、四
塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2-ジクロロ
エタンなどのハロゲン化水素溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶
媒等が例示できる。塩基としては、トリエチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の三級アミン
類、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基類
が例示できる。これらの塩基類は、場合によっては水溶
液で、またあらかじめ式(V)の化合物と塩を形成させ
たものを用いることもできる。また式(V)の化合物が
アミン類の場合、これを塩基として過剰に用いてもよ
い。生成する式(I-a)の化合物の反応混合物からの分
離、精製はそれ自体既知の方法、例えば、抽出、再結
晶、クロマトグラフィー等により行うことができる。
【0077】G法
【0078】
【化19】
【0079】[式中、R6 は一級もしくは二級の低級ア
ルキル基、アラルキル基を示す。Xはハロゲン原子もし
くはp-トルエンスルホニルオキシ基、メチルスルホニル
オキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、ま
たは式OSO2 OR6 のような、求核反応において脱離
し易い基を示す。] 一般式(I-6)で表わされる化合物は、化合物(I-4)
を塩基の存在下、一般式(VI)で表わされる化合物と反
応させることにより製造できる。反応温度は、室温から
140℃程度もしくは溶媒の沸点が好都合である。溶媒と
しては、この反応条件で不活性な物であれば何でも良い
が、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、アセトニトリル、アセトン等の非プロトン性
極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル系溶媒、メタノール、エタノール等のアルコール類、
及びこれらのものと水との混合溶媒等が例示できる。塩
基としては、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機炭酸塩類、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ナトリ
ウムメトキシド、水素化ナトリウム等が例示できる。こ
れらの塩基類は、場合によってはあらかじめ式(I-4)
の化合物と塩を形成させたものを用いることもできる。
生成する式(I-6)の化合物の反応混合物からの分離、
精製はそれ自体既知の方法、例えば、抽出、再結晶、ク
ロマトグラフィー等により行うことができる。
【0080】H法
【0081】
【化20】
【0082】[式中、R1 は前記一般式(I)における
定義と同じ意味を、R7 は一級もしくは二級の低級アル
キル基を示す。Xはハロゲン原子もしくはp-トルエンス
ルホニルオキシ基、メチルスルホニルオキシ基、トリフ
ルオロメチルスルホニルオキシ基、または式OSO2
7 のような、求核反応において脱離し易い基を示
す。] 一般式(I-8)で表わされる化合物は、一般式(I-7)
で表わされる化合物を塩基の存在下、一般式(VII )で
表わされる化合物と反応させることにより製造できる。
反応温度は、室温から 140℃程度もしくは溶媒の沸点が
好都合である。溶媒としては、この反応条件で不活性な
物であれば何でも良いが、例えば、N,N-ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセ
トン等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、及びこれらのものと水との混合溶
媒等が例示できる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
の無機炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
の無機塩基類、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウ
ム等が例示できる。生成する式(I-8)の化合物の反応
混合物からの分離、精製はそれ自体既知の方法、例え
ば、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等により行うこ
とができる。
【0083】本発明の前記一般式(I)で表される新規
化合物は除草活性を有しており、該化合物を有効成分と
する新規除草剤が提供される。
【0084】本発明の前記化合物を除草剤として用いる
場合には、担体もしくは希釈剤、添加剤、及び補助剤等
と公知の手法で混合して、通常農薬として用いられる製
剤形態、例えば粉剤、粒剤、水和剤、乳剤、水溶剤、フ
ロアブル剤等に調製して使用される。また他の農薬、例
えば殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物生長調節
剤、肥料及び土壌改良剤等と混合又は併用して使用する
ことができる。
【0085】特に他の除草剤と混合使用することによ
り、使用薬量を減少させ、また省力化をもたらすのみな
らず、両薬剤の共力作用による殺草スペクトラムの拡大
及び相乗作用による一層高い効果も期待できる。
【0086】製剤に際して用いられる担体もしくは希釈
剤としては、一般に使用される固体ないしは液体の担体
が挙げられる。
【0087】固体担体としては、例えば、カオリナイト
群、モンモリロナイト群、イライト群あるいはポリゴス
カイト群等で代表されるクレー類、もしくはパイロフイ
ライト、アタパルジャイト、セピオライト、カオリナイ
ト、ベントナイト、バーミキュライト、雲母、タルク
等;石膏、炭酸カルシウム、ドロマイト、けいそう土、
マグネシウム石灰、りん灰石、ゼオライト、無水ケイ
酸、合成ケイ酸カルシウム等のその他無機物質;大豆
粉、タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結
晶セルロース等の植物性有機物質;クマロン樹脂、石油
樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレ
ングリコール、ケトン樹脂、エステルガム、コーバルガ
ム、ダンマルガム等の合成又は天然の高分子化合物;カ
ルナウバロウ、蜜ロウ等のワックス類あるいは尿素等が
例示できる。
【0088】適当な液体担体としては、例えば、ケロシ
ン、鉱油、スピンドル油、ホワイトオイル等のパラフィ
ン系又はナフテン系炭化水素;キシレン、エチルベンゼ
ン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水素;ト
リクロルエチレン、モノクロルベンゼン、オルトクロル
トルエン等の塩素化炭化水素;ジオキサン、テトラヒド
ロフランのようなエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセ
トフェノン、イソホロン等のケトン類;酢酸エチル、酢
酸アミル、エチレングリコールアセテート、ジエチレン
グリコールアセテート、マレイン酸ジブチル、コハク酸
ジエチル等のエステル類;メタノール、n−ヘキサノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、シク
ロヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール
類;エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレング
リコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶
媒あるいは水等が挙げられる。
【0089】その他に本発明の化合物の乳化、分散、湿
潤、展着、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分安定化、
流動性改良、防錆、凍結防止等の目的で界面活性剤その
他の補助剤を使用することもできる。
【0090】使用される界面活性剤の例としては、非イ
オン性、陰イオン性、陽イオン性及び両性イオン性のい
ずれも使用しうるが、通常は非イオン性及び(または)
陰イオン性のものが使用される。適当な非イオン性界面
活性剤としては、例えば、ラウリルアルコール、ステア
リルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコー
ルにエチレンオキシドを重合付加させた化合物;ブチル
ナフトール、オクチルナフトール等のアルキルナフトー
ルにエチレンオキシドを重合付加させた化合物;パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸にエ
チレンオキシドを重合付加させた化合物;ソルビタン等
の多価アルコールの高級脂肪酸エステル及びそれにエチ
レンオキシドを重合付加させた化合物等が挙げられる。
【0091】適当な陰イオン性界面活性剤としては、例
えば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイルアルコール硫
酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステル塩、スル
ホこはく酸ジオクチルエステルナトリウム、2−エチル
ヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸
塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、メ
チレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウム、リグニン
スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等のアリールスルホン酸塩等が挙げられる。
【0092】更に、本発明の除草剤には、製剤の性状を
改善し、効果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、ア
ルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物や他
の補助剤を併用することもできる。
【0093】上記の担体及び種々の補助剤は製剤の剤
系、適用場面等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独
あるいは組み合わせて適宜使用される。
【0094】このようにして得られた各種製剤形におけ
る本発明化合物有効成分含有率は製剤形により種々変化
するものであるが、通常0.1〜99重量%が適当であ
り、好ましくは1〜80重量%が最も適当である。
【0095】水和剤の場合は、例えば有効成分化合物を
通常20〜90%含有し、残部は固体担体及び分散湿潤
剤であって、必要に応じて保護コロイド剤、消泡剤等が
加えられる。
【0096】粒剤の場合は、例えば有効成分化合物を通
常1〜35重量%含有し、残部は固体担体及び界面活性
剤である。有効成分化合物は固体担体と均一に混合され
ているか、あるいは固体担体の表面に均一に固着又は吸
着されており、粒の径は約0.2ないし1.5mmであ
る。
【0097】乳剤の場合は、例えば有効成分化合物を通
常5〜30重量%含有しており、これに約5ないし20
重量%の乳化剤が含まれ、残部は液体担体であり、必要
に応じて展着剤及び防錆剤等が加えられる。
【0098】フロアブル剤の場合は、例えば有効成分化
合物を通常5〜50重量%含有しており、これに3ない
し10重量%の分散湿潤剤が含まれ、残部は水であり必
要に応じて保護コロイド剤、防腐剤、消泡剤等が加えら
れる。
【0099】本発明の前記一般式(I)の化合物誘導体
は、化合物そのまま、あるいは上述した様な任意の製剤
形態で除草剤として使用することができる。
【0100】本発明の組成物は、水田及び畑地等の農耕
地並びに非農耕地に生育する発生前から生育期までの諸
雑草に適用できる。その施用量は有効成分量として1h
a当たり、0.1〜10,000g程度、好ましくは1
〜5,000g程度である。またその施用量は、目的と
する雑草の種類、生育段階、施用場所、天候等によっ
て、適宜に選択変更できる。
【0101】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明化合物及びその中
間体の製造方法を具体的に説明する。
【0102】実施例1 2-メチル-2-[(2- フェニルアミノ) エチルアミノ] プロ
ピオニトリル(化合物No.300)の製造 N- フェニルエチレンジアミン(6.21 g)にアセトンシア
ンヒドリン(3.87 g)を室温で滴下し、1 時間撹拌した
後、反応混合物にエーテルと無水硫酸マグネシウムを加
えて10分間撹拌した。硫酸マグネシウムを濾別、濃縮
し、標題化合物(9.10 g)を得た。
【0103】実施例2 2-メチル-2-[(2- フェニルアミノ) エチルアミノ] プロ
ピオン酸エチル(化合物No.303)の製造 2-メチル-2-[(2- フェニルアミノ) エチルアミノ] プロ
ピオニトリル(10.16 g) に、氷冷下で塩酸(40 ml) を加
え、この混合物に氷冷下で塩化水素を飽和するまで吹き
込み、室温で1 夜間放置した後、3 時間加熱還流し反応
させた。水を留去した後、得られた残渣にエタノール(5
0 ml) を加え、この混合物に氷冷下で塩化水素を飽和す
るまで吹き込んだ。5 時間加熱還流した後、溶媒を留去
し、得られた残渣に水を加え炭酸ナトリウムで中和、ジ
エチルエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を留去した後、反応混合物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(4.0 g)
を得た。
【0104】実施例3 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオニトリル(化合物No.250)の製造 2-メチル-2-[(2- フェニルアミノ) エチルアミノ] プロ
ピオニトリル(4.23 g)とトリエチルアミン(5.9 ml)とを
トルエン(65 ml) に溶解し、ホスゲン(2.48 g)のトルエ
ン(40 ml) 溶液を氷冷下で滴下した後、室温で2 時間撹
拌した。この混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出
し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留
去して標題化合物(4.66 g)を得た。
【0105】実施例4 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸エチル(化合物No.221)の製造 2-メチル-2-[(2- フェニルアミノ) エチルアミノ] プロ
ピオン酸エチル(5.21g)とトリエチルアミン(5.9 ml)と
をトルエン(65 ml) に溶解し、ホスゲン(2.48g)のトル
エン(40 ml) 溶液を氷冷下で滴下した後、室温で2 時間
撹拌した。この混合物に水を加えて、酢酸エチルで抽出
し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留
去して標題化合物(5.80 g)を得た。
【0106】実施例5 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(化合物No.219)の製造 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸エチル(5.80 g)をジオキサン(20 ml)
に溶解し、水酸化ナトリウム(1.91 g)水溶液(5ml) とエ
タノール(15ml)を室温で滴下した後、24時間撹拌した。
溶媒を留去した後塩酸酸性にして、生成した沈澱を濾過
し、標題化合物(4.75 g)を得た。
【0107】実施例6 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(化合物No.219)の製造 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオニトリル(1.15 g)に塩酸(3 ml)と酢酸(5 m
l)を加え、110 ℃で4 時間反応させた。反応混合物を氷
水に注ぎ、生成した沈澱を濾過し、標題化合物(1.06 g)
を得た。
【0108】実施例7 2-メチル-2-(クロロエチルアミノ) プロピオニトリル
(化合物No.310)の製造 2-クロロエチルアミン塩酸塩(27.80 g) を水(300 ml)に
溶解し、アセトン(15.4 g)とシアン化ナトリウム(11.74
g) を氷冷下で、加えた。この溶液を1 夜間撹拌した
後、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を留去して標題化合物(32.20
g) を得た。
【0109】実施例8 2-メチル-2-(クロロエチルアミノ) プロピオン酸エチル
(化合物No.313)の製造 2-メチル-2-(クロロエチルアミノ) プロピオニトリル(3
2.20 g) に塩酸(190 ml)を加え、この混合物に氷冷下で
塩化水素を飽和するまで吹き込み、室温で2 時間撹拌し
た後、5 時間加熱還流し反応させた。水を留去した後、
得られた残渣にエタノール(200 ml)を加え、この混合物
に氷冷下で塩化水素を飽和するまで吹き込んだ。3 時間
加熱還流した後、溶媒を留去し、得られた残渣に水を加
え炭酸ナトリウムで中和、ジエチルエーテルで抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留
去し、標題化合物(20.83 g) を得た。
【0110】実施例9 1-(2-クロロエチル)-5,5-ジメチル-3- フェニルイミダ
ゾリジン-2,4- ジオン(化合物No.320)の製造 2-メチル-2-(クロロエチルアミノ) プロピオン酸エチル
(3.87 g)をアセトン(20 ml) に溶解し、フェニルイソシ
アネート(2.38 g)を室温で滴下し、2 時間撹拌した後、
溶媒を留去し、標題化合物(5.33 g)を得た。
【0111】実施例10 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(化合物No.219)の製造 1-(2-クロロエチル)-5,5-ジメチル-3- フェニルイミダ
ゾリジン-2,4- ジオン(4.00 g)をジオキサン(16 ml) に
溶解し、水酸化ナトリウム(1.26 g)水溶液(3.5ml)とエ
タノール(8 ml)を室温で滴下した後、24時間撹拌した。
溶媒を留去した後塩酸酸性にして、生成した沈澱を濾過
し、標題化合物(3.60 g)を得た。
【0112】実施例11 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(化合物No.219)の製造 2-メチル-2-(クロロエチルアミノ) プロピオン酸エチル
(3.87 g)をジオキサン(20 ml) に溶解し、フェニルイソ
シアネート(2.38 g)を室温で滴下し、2 時間撹拌した
後、水酸化ナトリウム(1.68 g)水溶液(4.7 ml)とエタノ
ール(10 ml) を室温で滴下した後、24時間撹拌した。溶
媒を留去した後塩酸酸性にして、生成した沈澱を濾過
し、標題化合物(4.46 g)を得た。
【0113】実施例12 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸イソプロピル(化合物No.223)の製造 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(0.87g)と炭酸カリウム(0.55 g)を
N,N−ジメチルホルムアミド(10 ml) に溶解し、ヨウ
化イソプロピル(0.68 g)を加え、60℃で5 時間反応させ
た。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、ヘキサンから再結晶して標題化合物(0.87 g)を得
た。
【0114】実施例13 N-フェニル 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジ
ノン-1- イル)-プロピオン酸アミド(化合物No.1)の製
造 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(0.74g)を四塩化炭素−塩化メチレン
(1:1) 溶液(11 ml) に懸濁させ、トリフェニルホスフィ
ン(1.04 g)を加え、1 時間加熱還流した。反応液を氷冷
し、アニリン(0.28 g)及びトリエチルアミン(0.42 ml)
を滴下し、室温で1 時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し
て得られた混合物を酢酸エチルに溶解し不溶物を濾過
し、溶媒を留去した後、シリカゲルクロマトグラフィー
で精製し、標題化合物(0.74 g)を得た。
【0115】実施例14 N-(3,5-ジクロロフェニル) 2-メチル-2-(3-フェニル-2-
イミダゾリジノン-1- イル)-プロピオン酸アミド(化
合物No.31 )の製造 出発物質として3,5-ジクロロアニリンを用いること以
外、実施例6と同様にして、標題化合物(0.80 g)を得
た。
【0116】実施例15 N-(3-トリフルオロメチルフェニル) 2-メチル-2-(3-フ
ェニル-2- イミダゾリジノン-1- イル)-プロピオン酸ア
ミド(化合物No.97 )の製造 出発物質として3-トリフルオロメチルアニリンを用いる
こと以外、実施例7と同様にして、標題化合物(0.83 g)
を得た。
【0117】実施例16 N-t-ブチル 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジ
ノン-1- イル)-プロピオン酸アミド(化合物No.208)の
製造 2-メチル-2-(3-フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イ
ル)-プロピオン酸(0.99g)を塩化メチレン(11 ml) に懸
濁させ、塩化チオニル(0.35 ml) とN,N−ジメチルホ
ルムアミド(0.037 ml)を加え、1 時間加熱還流した。溶
媒を留去し、塩化メチレン(11 ml) を加えた後、t- ブ
チルアミン(0.73 g)を滴下し、室温で1 時間撹拌した。
反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、酢
酸エチルから再結晶して標題化合物(0.87 g)を得た。
【0118】実施例17 N-(3,5-ジクロロフェニル)-N-メチル 2-メチル-2-(3-
フェニル-2- イミダゾリジノン-1- イル)-プロピオン酸
アミド(化合物No.217) N-(3,5-ジクロロフェニル) 2-メチル-2-(3-フェニル-2-
イミダゾリジノン-1- イル)-プロピオン酸アミド(0.39
g)をN,N−ジメチルホルムアミド(2 ml)に溶解し、
氷冷下、水素化ナトリウム(0.04 g)を加えた。室温に戻
し、30分間撹拌した後、ヨー化メチル(0.22 g)を加え
て、室温で5 時間撹拌した。反応混合物を水にあけて、
酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した後、シリカゲルクロ
マトグラフィーで精製し、標題化合物(0.40 g)を得た。
これらの実施例によって製造された物質、および同様の
方法を用いて製造された物質の 1H−NMRのδ値を第
7表に示す。
【0119】
【表12】
【0120】
【表13】
【0121】次に、本発明の化合物を用いた製剤例の数
様態を示す。なお、下記製剤中の「部」は重量基準であ
る。
【0122】 製剤例1(乳剤) 化合物No.16 20部 キシレン 50部 シクロヘキサノン 20部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 5部 ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル 5部 以上を均一に混合溶解して乳剤100部を得た。
【0123】 製剤例2(水和剤) 化合物No.16 20部 クレー 70部 リグニンスルホン酸カルシウム 7部 アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物 3部 以上を混合し、ジェットミルで粉砕して水和剤100部
を得た。
【0124】 製剤例3(フロアブル剤) 化合物No.16 20部 スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩 2部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 2部 消泡剤 0.5部 プロピレングリコール 5部 水 70.5部 以上を湿式ボールミルで均一に粉砕混合し、フロアブル
剤100部を得た。
【0125】上述の製剤例に準じて本発明の化合物を用
いた除草剤がそれぞれ製剤できる。
【0126】次に、本発明化合物の除草効果を試験例を
挙げて説明する。
【0127】試験例1(水田土壌処理) 130cm2 プラスチックポットに水田土壌を充填し、
適量の水と化学肥料を加えて混練し水田状態とした。こ
れに、予め葉数が2枚になる様に温室内で生育させた水
稲苗(品種:コシヒカリ)を2本1株として2株をポッ
トに移植し、更に、ノビエ、コナギ、アゼナ及びホタル
イの各種子を一定量播種し、水深3cmに湛水した。翌
日、製剤例2に準じて水和剤を調製し、有効成分で1h
a当り5kgまたは1kgとなるように適量の水で希釈
して、ピペットで滴下処理した。薬剤処理を行ってから
21日後に、各雑草への除草効果及び水稲に対する薬害
程度を下記の基準に従って判別した。その結果を第8表
に示す。
【0128】
【表14】
【0129】
【表15】
【0130】試験例2(水田茎葉処理) 130cm2 プラスチックポットに水田土壌を充填し、
適量の水と化学肥料を加えて混練し水田状態とした。こ
れに、予め葉数が2枚になる様に温室内で生育させた水
稲苗(品種:コシヒカリ)を2本1株として2株をポッ
トに移植し、更に、ノビエ、コナギ、アゼナ及びホタル
イの各種子を一定量播種し、水深3cmに湛水した。ノ
ビエが1.5葉期になるまで温室内で生育させた後、製
剤例2に準じて水和剤を調製し、有効成分で1ha当り
5kgまたは1kgとなるように適量の水で希釈して、
ピペットで滴下処理した。薬剤処理を行ってから21日
後に、各雑草への除草効果及び水稲に対する薬害程度を
試験例1の基準に従って判別した。その結果を第9表に
示す。
【0131】
【表16】
【0132】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)で表される化
合物は、水田に発生するヒエ、タマガヤツリ、コナギ、
キカシグサ、アゼナ、アブノメ等の一年生雑草及びホタ
ルイ、マツバイ、ヘラオモダカ、ミズガヤツリ等の多年
生雑草の発芽時から生育期の広い範囲にわたって、極め
て低い薬量で優れた除草効果を発揮すると同時に、移植
水稲、湛水直播水稲及び乾田直播稲に対しては高い安全
性を有するものである。また、畑地においても問題とな
る種々の雑草、例えばタデ、アオビユ、シロザ等の広葉
雑草をはじめ、ハマスゲ、キハマスゲ、ヒメクグ、カヤ
ツリグサ、コゴメガヤツリ等の多年生及び一年生カヤツ
リグサ科雑草、ヒエ、メヒシバ、エノコログサ、スズメ
ノカタビラ、ジョンソングラス、ワイドオート、スズメ
ノテッポウ等のイネ科雑草に対して、土壌処理あるいは
茎葉処理で高い除草効果を示すと同時に大豆、棉、砂糖
ダイコン、ナタネ、ヒマワリ、トウモロコシ、陸稲、小
麦等に対しては高い安全性を示すという特徴を有する。
【0133】更に、水田、畑地のみならず、果樹園、桑
園、芝生、非農耕地においても使用することができる。
【0134】また、本発明化合物を公知化合物と混合し
て使用すると、それぞれの化合物単剤では防除困難な雑
草に対して完全な除草効果を示すと共に、相乗的な除草
効果により単剤では防除困難な薬量においても種々の雑
草を有効に防除し、且つ水稲、大豆、棉、砂糖ダイコ
ン、ナタネ、ヒマワリ、トウモロコシ、陸稲、小麦等に
対して高い安全性を示し、農業上非常に有用な除草剤を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 久美子 茨城県稲敷郡阿見町中央8−3−1 ロー ヌ・プーラン油化アグロ株式会社阿見研究 所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中Zはシアノ基、CO- W- R1 を示す。Wは酸素
    原子または- N(R2 )- (式中、R2 は水素原子、低
    級アルキル基を示す。)で表される基を示す。R1 は水
    素原子、低級アルキル基、アラルキル基、置換されてい
    ても良いフェニル基を示す。]で表わされる2−イミダ
    ゾリジノン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(I) 【化2】 [式中Zはシアノ基、CO- W- R1 を示す。Wは酸素
    原子または- N(R2 )- (式中、R2 は水素原子、低
    級アルキル基を示す。)で表される基を示す。R1 は水
    素原子、低級アルキル基、アラルキル基、置換されてい
    ても良いフェニル基を示す。]で表わされる2−イミダ
    ゾリジノン誘導体を有効成分として含有することを特徴
    とする除草剤。
  3. 【請求項3】 一般式(II) 【化3】 [式中Yはシアノ基、CO2 3 (式中、R3 は水素原
    子、低級アルキル基を示す。)を示す。]で表わされる
    N−フェニルエチレンジアミン誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式(III ) 【化4】 [式中Yはシアノ基、CO2 4 (式中、R4 は水素原
    子、低級アルキル基を示す。)を示す。]で表わされる
    2−クロロエチルアミン誘導体。
  5. 【請求項5】 1-(2-クロロエチル)-5,5-ジメチル-3-
    フェニルイミダゾリジン-2,4- ジオン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7858623B2 (en) * 2005-04-27 2010-12-28 Amgen Inc. Substituted amide derivatives and methods of use

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