JPH0819297A - ステッピングモータの制御装置 - Google Patents

ステッピングモータの制御装置

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JPH0819297A
JPH0819297A JP14962494A JP14962494A JPH0819297A JP H0819297 A JPH0819297 A JP H0819297A JP 14962494 A JP14962494 A JP 14962494A JP 14962494 A JP14962494 A JP 14962494A JP H0819297 A JPH0819297 A JP H0819297A
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JP
Japan
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motor
time
energization
pulse
end step
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JP14962494A
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English (en)
Inventor
Toshiya Sato
俊哉 佐藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • Control Of Stepping Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータ駆動時の移動終了ステップを与える最
終パルスの通電時間をセットリングタイム以上の所定時
間とすることにより、消費電力やモータ発熱量を抑えつ
つ、モータ停止時のミスステップを防止する 【構成】 ステッピングモータ41はパルスによってデ
ィジタル的に動作が制御される。このモータ41の駆動
時の移動終了ステップかどうかを判定手段42が判定
し、この判定結果より移動終了ステップである場合に移
動終了ステップを与える最終パルスの通電時間をセット
リングタイム以上の所定時間に設定手段43が設定す
る。この設定される最終パルスの通電時間にもとづき前
記モータ41の駆動量に対応して通電と非通電が交互に
入れ替わるパルスをパルス発生手段44が発生し、これ
を前記モータ41に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はステッピングモータの
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子制御式エンジンにおいて、コンピュ
ータの指令を受けて最終的に動作するアクチュエータの
一つにステッピングモータがある。
【0003】ステッピングモータは、通電と非通電が交
互に入れ替わるパルスによってディジタル的に動作が制
御されるもので、自動車用の場合には、エンジンのアイ
ドル回転数制御やTRC(トラクションコントロール装
置)のエンジン回転数制御、さらにショックアブソーバ
の減衰力切換などに使用されている(自動車工学・19
93年11月号第52頁参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モータ駆動
時の移動終了ステップに対応する最終パルスを与えた後
は、通電しなくともモータ位置がホールドされるのであ
るが、振動によってモータ位置がずれることがあるの
で、最終パルスの後も通電し続けることによって、モー
タ停止時にホールディングトルクを作用させ、これによ
って移動終了ステップに対応するモータ位置が確実に維
持されるようにしている。
【0005】しかしながら、次にモータを駆動するまで
通電し続けたのでは、消費電力やモータ発熱量が多くな
る。モータの発熱対策から耐熱グレードを上げると、モ
ータコストが高くなる。なお、最終パルスに続けてチョ
ッピング通電(高い周波数の通電)を行うことで、消費
電力や発熱量を抑制するものもあるが、次にモータを駆
動するまでの時間が長くなるときは、消費電力やモータ
発熱量が多くなってしまう。
【0006】一方、モータのディテントトルク(通電し
ない状態でロータを動かすために必要なトルクのこと)
を大きくし、最終パルスを与えたあとの通電を行わなく
することも考えられる。しかしながら、この場合には、
最終パルスの後も常時通電する場合に比べて、モーター
停止時の制動力が不足し、ミスステップが発生すること
がある。
【0007】そこでこの発明は、モータ駆動時の移動終
了ステップを与える最終パルスの通電時間をセットリン
グタイム以上の所定時間とすることにより、モータ停止
時のミスステップを防止しつつ、消費電力やモータ発熱
量を抑えることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図19に
示すように、パルスによってディジタル的に動作が制御
されるステッピングモータ41と、このモータ41の駆
動時の移動終了ステップかどうかを判定する手段42
と、この判定結果より移動終了ステップである場合に移
動終了ステップを与える最終パルスの通電時間をセット
リングタイム以上の所定時間に設定する手段43と、こ
の設定される最終パルスの通電時間にもとづき前記モー
タ41の駆動量に対応して通電と非通電が交互に入れ替
わるパルスを発生し、これを前記モータ41に出力する
手段44とを設けた。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、モー
タ駆動時の移動途中のステップを与えるパルスの通電時
間をセットリングタイム以下に設定する手段を設けた。
【0010】第3の発明では、第1または第2の発明に
おいて、前記最終パルスの通電はチョッピング通電であ
る。
【0011】第4の発明では、第1または第2の発明に
おいて、前記最終パルスの電圧を移動途中のステップを
与えるパルス電圧より下げる。
【0012】第5の発明は、第1から第4の発明までの
いずれかひとつにおいて、前記最終パルスの通電時間を
冷却水温が低下するほど長くする。
【0013】第6の発明は、図20に示すように、パル
スによってディジタル的に動作が制御されるステッピン
グモータ41と、このモータ41の駆動時の移動終了ス
テップかどうかを判定する手段42と、この判定結果よ
り移動終了ステップである場合に移動終了ステップを与
える最終パルスの通電時間をセットリングタイム以上の
所定時間に設定する手段43と、この設定される最終パ
ルスの通電時間にもとづき前記モータ41の駆動量に対
応して通電と非通電が交互に入れ替わるパルスを発生
し、これを前記モータ41に出力する手段44と、前記
モータ41の駆動量に応じて吸気流量が調整される流量
制御弁51と、前記モータ41の駆動範囲を機械的に制
限する手段52と、始動時にこの制限位置まで前記モー
タ41を駆動することによって位置調整を行う手段53
と、この位置調整時に前記移動終了ステップで前記モー
タ41が前記制限位置に達するときは通電時間の前記所
定時間への設定を中止する手段54とを設けた。
【0014】
【作用】第1の発明で、移動終了ステップを与える最終
パルスの通電時間がセットリングタイム以上の所定時間
に設定されると、モータ停止時に十分な制動力が与えら
れ、かつ最終パルスの後は非通電になることから、モー
タ停止時のミスステップを防止しつつ、最終パルスの後
も通電を継続する場合に比べて、消費電力やモータ発熱
量が増加することがない。
【0015】第2の発明で、第1の発明において、モー
タ駆動時の移動途中のステップを与えるパルスの通電時
間がセットリングタイム以下に設定されると、モータの
応答性が高められる。
【0016】第3の発明で、第1または第2の発明にお
いて、前記最終パルスの通電がチョッピング通電である
と、さらに消費電力やモータ発熱量が抑えられる。
【0017】第4の発明で、第1または第2の発明にお
いて、前記最終パルスの電圧が移動途中のステップを与
えるパルス電圧より下げられると、第1または第2の発
明の作用とほぼ同等の作用に加えて、さらに消費電力や
モータ発熱量が抑えられる。
【0018】第5の発明で、第1から第4の発明までの
いずれかひとつにおいて、前記最終パルスの通電時間が
冷却水温が低下するほど長くされると、第1から第4の
発明までのいずれかひとつの作用に加えて、セットリン
グタイムが長びく低温時においても、モータ停止時のミ
スステップが防止される。
【0019】第6の発明で、ステッピングモータを流量
制御弁用アクチュエータとして用いるとともに、モータ
の駆動範囲を機械的に制限しておき、始動時にモータを
この制限位置(たとえば全閉位置)まで駆動することで
位置調整を行う場合において、位置調整時の移動終了ス
テップでモータが制限位置に達するときに、最終パルス
の通電時間がセットリングタイム以上の所定時間へと設
定されるのが中止されると、モータの駆動を制限する期
間を長引かせることがないので、第1の発明の作用に加
えて、機械的制限手段の摩耗が防止される。
【0020】
【実施例】自動車用としてはバイファイラ巻の永久磁石
型(PM型)ステッピングモータを2相励磁方式でユニ
ーポーラ運転しているものが一般に使用されているの
で、これについて説明する。
【0021】図1〜図5にモータの構造を示すと、モー
タは1つのロータ1と2組のステータ11、21とから
構成されている。
【0022】図で上下方向に積層される2組のステータ
11,21は同一の構造である。片方のステータ11で
は、リング状のコイル12がステータコア13によって
被覆され、ステータコア13を構成する2つのステータ
コア部分14と15には、磁極として作用する各8個の
突起16と17が円周方向に等間隔で配置されている。
【0023】図4にも示されるように一方のステータ1
1の2つの突起16と16の間隔dを1ピッチとする
と、突起16と17の間隔lは1/2ピッチ、突起16
と他方のステータ21の突起26の間隔はl/4ピッチ
である。
【0024】ステータコイル12と22はいずれもバイ
ファイラ巻であり、各コイル12と22とも2本のワイ
ヤが同時に重ねて巻かれ、端子だけ個別に取り出されて
いる。たとえば、図3においてステータコイル12に矢
印Aで示す方向に電流を流すと図5においてステータコ
イル12の周りに矢印Bの磁界が発生し、図5で上側に
位置する突起16がS極として、下側に位置する突起1
7がN極として帯磁される。同様にしてステータコイル
12に図3に示した矢印Aと反対の方向に電流を流せば
図5において上側に位置する突起16がN極として、下
側に位置する突起17がS極として帯磁される。
【0025】フェライト系の永久磁石からなるロータ1
の外周面上には、図2にも示したようにその円周方向に
交互にN極とS極が等間隔でかつ隣接するN極とS極の
間隔が上記の突起16と17の間隔l(つまり1/2ピ
ッチ)と等しくなるように形成されている。なお、ロー
タ1の両端部はボールべアリングで回動可能に支持され
ている。
【0026】図6に制御装置のシステム図を示すと、4
個(4相)の巻線12a,12b,22a,22bのう
ちCと記された共通端子が14Vのバッテリ電源に接続
される。共通端子以外の4つの端子はスイッチング素子
としてのトランジスタ32,33,34,35にそれぞ
れ接続され、これら4つのトランジスタは励磁信号発生
回路36からの信号でON、OFFされる。さらに励磁
信号発生回路36はマイクロコンピュータからなるEC
M(エレクトロニックコントロールモジュール)37か
らの入力パルスにより駆動される。
【0027】ECM37では、各種の用途に応じて移動
目標ステップが演算される。たとえば、ステッピングモ
ータ31をエンジンのアイドル回転数制御における補助
空気弁用アクチュエータとして用いる場合だと、アイド
ル時の目標回転数より実回転数が所定値(25rpm)
だけ低下したとき、補助空気弁を所定の開度開くことに
相当するステップ数(つまり移動目標ステップ)が演算
され、これが入力パルスに変換されて出力される。
【0028】モータの励磁方式は、2相励磁方式(常に
2個の相を励磁しながら運転する方式)で、たとえば図
7の下のほうに示したように、4つの巻線に対して励磁
信号発生回路36からの励磁信号#1〜#4が出力され
る。#1〜#4は図6における4つの巻線を区別するた
めに記した1相〜4相のことである。なお、1相から4
相までの各巻線は電流を流すか流さないかのどちらか
(ユニポーラ励磁)であり、図7においてONは通電状
態を、OFFは非通電状態を示している。
【0029】図8は各ステータ11と21の突起とロー
タ1の外周面とを展開して図解的に示したものである。
この図8と図7を用いて2相励磁方式によるモータの作
動原理を簡単に説明する。
【0030】まず、1相だけが励磁されるとき(図7で
時刻aとbの間)は、ステータ11の一方の突起16が
N極に、他方の突起17がS極となり、他方のステータ
ー21の2つの突起26と27は帯磁されないので、図
8(a)のようにN極の突起16とロータ1のS極が対
向し、またS極の磁極片17とロータ1のNが対向して
いる。
【0031】1相に加えて2相が励磁されると(図7で
時刻cとdの間)、2相の電流の向きと1相の電流の向
きが同一方向であるため、図8(b)に示したようにス
テータ21の一方の突起26がN極、他方の突起27が
S極となる。このときロータのS極が、いずれもN極に
帯磁された突起16と26の中間位置まで、またロータ
のN極についてはいずれもS極に帯磁された突起17と
27の中間位置まで移動する。図8(a)からの移動量
は右側に1/8ピッチである。
【0032】2相と3相の励磁により(図7で時刻eと
fの間)、3相の電流の向きが1相と逆向きになると、
図8(c)のように突起16と17の帯びる極が反対と
なり(突起16がS極、突起17がN極)、図8(c)
に示すロータは図8(b)に示すロータに対して右方に
1/4ピッチ移動する。
【0033】以下同様にして、3相と4相が励磁される
と(図7で時刻gとhの間)、ロータが図8(c)のロ
ータに対し右方に1/4ピッチ移動して図8(d)に示
す位置に、ついで4相と1相の励磁(図7で時刻iとj
の間)でロータが図8(d)のロータに対して右方に1
/4ピッチ移動して図8(e)に示す位置に移る。1/
4ピッチのロータ移動を1ステップとすれば、図8
(b)から図8(e)の順に1相から4相までを2相ず
つ励磁することで、ロータが1ステップずつ同じ方向に
回転する(逆方向に回転させたいときは励磁の順序を逆
にする)のである。
【0034】さて、1回分のモータ駆動を行うための入
力パルスが切れてからモータが停止するまでの時間をセ
ットリングタイムというが、モータを同じ回転方向に複
数のステップ移動させる場合に、このセットリングタイ
ム待って次の入力パルスを与えるのでは、モータを応答
よく回転することができないので、図9で示したよう
に、入力パルスの通電時間をセットリングタイム以下
に、また通電終了後にセットリングを待つ時間(つまり
非通電時間のこと)を通電時間と同じになるように入力
パルスの周期とその1周期当たりの通電時間割合(図で
は50%)を設定することで、モータの応答性を高める
ことができる。
【0035】しかしながら、1回分のモータ駆動を行う
ための入力パルスのうち移動終了ステップを与える最終
パルスの通電時間までが、移動途中に与える入力パルス
の通電時間と同じだと、最終パルスが指定する位置にモ
ータが停止できず、隣の回転位置へと転がるなどミスス
テップが生じることがある。これは、最終パルスが指定
する位置にロータが完全に停止しないうちに通電が終わ
り、このタイミングでロータに作用するトルクがディテ
ントトルク(励磁しない状態でも一定の位置を保持しよ
うとするトルクのこと)に変わるため、ロータの制動力
が低下するからである。
【0036】この場合に、モータ停止時のロータの制動
力を高めようと、最終パルスの終了後も通電を継続する
のでは、消費電力やモータからの発熱量が多くなる。
【0037】これに対処するため、ECM37では1回
分のモータ駆動を行うための入力パルスのうち、移動途
中のステップを与える入力パルスの通電時間をセットリ
ングタイム以下に設定する一方で、移動終了ステップを
与える最終パルスの通電時間だけはセットリングタイム
以上に設定する。
【0038】図10は入力パルスの通電時間を定める流
れ図で、ECM37によりたとえば一定周期で実行され
る。
【0039】ステップ1では移動途中のステップである
かどうかみて、移動途中のステップであれば、ステップ
2に進んで通電時間tにセットリングタイムより短い一
定値t1を入れる。
【0040】移動途中のステップでなければ、ステップ
3で移動終了ステップ(移動目標ステップでもある)で
あるかどうかみて、移動終了ステップになると、ステッ
プ4で通電時間tにセットリングタイムより長い一定値
2を入れる。たとえば、図7において、時刻aからb
までの励磁はないとして、5ステップ移動させるとき
は、4ステップ目までが移動途中のステップであるた
め、これらのステップを与える入力パルスの通電時間は
一定値t1(たとえば3msec程度)にし、5ステッ
プ目(移動終了ステップ)を与える最終パルスの通電時
間だけ一定値t2(たとえば10msec)にするわけ
である。
【0041】この通電時間の長い最終パルスによって、
移動終了ステップではホールディングトルクがロータの
制動力として作用することになり、モータ停止時に十分
な制動力が得られてモータ停止時のミスステップが防止
され、かつ最終パルスの後は、非通電となるので、移動
終了ステップの後も通電を継続する場合(図17に破線
で示す)に比べて、消費電力やモータ発熱量の増加を招
かずにすむ。
【0042】また、移動途中のステップを与える入力パ
ルスの通電時間をモータのセットリングタイム以下のt
1の時間にすることで、モータの応答性が確保される。
【0043】図11は第2実施例、図12は第3実施例
で、それぞれ1回分のモータ駆動を行うための入力パル
スのうち移動終了ステップを与える最終パルスだけを示
す。
【0044】このうち図11は最終パルスの通電をチョ
ッピング通電(平均電圧がバッテリ電圧の半分の7Vに
なる)にしたもので、これによってモータ停止時に第1
実施例と同等のロータ制動力を得つつ、さらに消費電力
やモータ発熱量が抑えられる。図12は最終パルスの電
圧VENDを移動途中のパルス電圧であるバッテリ電圧の
半分の7Vと低くしたもので、第2実施例よりはロータ
制動力は若干劣るものの、第2実施例と同じに消費電力
やモータ発熱量が抑えられる。
【0045】なお、図11ではチョッピング通電におけ
る通電時間と非通電時間が等しい例で示したが、通電時
間と非通電時間の比を異ならせてもかまわない。図12
に示した7Vは一例であり、0V<VEND<14Vの電
圧範囲で任意に設定することができる。
【0046】図13は第4実施例で、図10のステップ
4に対応する。つまり、移動終了ステップ時に図13の
ルーチンが起動される。
【0047】これは、バッテリ電圧VBが一定でも、低
温時(たとえば−30℃程度)になるとステータコイル
を流れる電流値が増え、図16に示したようにセットリ
ングタイムが長くなり、その分だけモータ停止時のミス
ステップの機会が増えるので、移動終了ステップを与え
る最終パルスの通電時間を冷却水温Twに応じて変化さ
せるようにしたものである。
【0048】図13において、ステップ11でバッテリ
電圧VBと冷却水温Twを読み込み、バッテリ電圧VB
らはステップ12で図14の特性を内容とするテーブル
を参照して基本通電時間tTBLを求める。図14に示す
ように、基本通電時間tTBLの値はバッテリ電圧VBが1
4Vのとき上記の一定値t2であり、バッテリ電圧VB
14Vより低下するほど長くしている。
【0049】ステップ13では冷却水温Twと所定値
(たとえば20℃)T0を比較し、Tw<T0であれば、
ステップ14に進んで、冷却水温Twから図15の特性
を内容とするテーブルを参照して通電時間の増量係数K
を求め、ステップ15でこれを基本通電時間tTBLに乗
算した値を最終パルスの通電時間tとおく。図15に示
したように、増量係数Kの値は20℃より低温になるほ
ど1.0より大きくなる値である。一方、Tw≧T0
あるときは、ステップ16で増量係数Kに1.0を入れ
る。
【0050】この例では、低温になるほど最終パルスの
通電時間が長くなるので、セットリングタイムが長びく
低温時においても、モータ停止時のミスステップを防止
することができる。
【0051】図17は第5実施例で、第4実施例の図1
3に対応する。
【0052】ステッピングモータをアイドル回転数制御
における補助空気弁用アクチュエータとして用い、モー
タ位置をオープンループ制御する場合に、モータの回転
範囲を機械的に制限する(たとえばストッパーを規制位
置に押し付ける)手段を設けておく一方で、始動直後に
モータを回転範囲の制限位置(たとえば補助空気弁の全
閉位置や全開位置)にまで駆動することで位置調整を行
うものがある。このものにおいて、モータ駆動時の移動
終了ステップでモータが制限位置に達するときまで、移
動終了ステップを与える最終パルスの通電時間を長くす
ると、ストッパー部の摩耗を助長することになり、位置
調整のための時間も長くなる。
【0053】そこで、図17に示したように、〈1〉始
動時であること(ステップ21)、〈2〉モータ位置が
回転範囲の制限位置であること(ステップ22)、の両
方を満たすときは、ステップ23で通電時間tに一定値
(移動途中のパルスの通電時間と同じ値)t1を入れ
る。
【0054】なお、図17は図10のステップ4に置き
換えられる部分であり、移動終了ステップ時であること
が図17のルーチンが走る前提である。つまり、位置調
整時の移動終了ステップでモータが制限位置に達すると
きは移動終了ステップを与える最終パルスの通電時間が
セットリングタイム以上の所定時間(つまりtTBL×
K)へと設定されるのが中止されるわけである。
【0055】これによって、図18の実線で示したよう
にストッパー部の押し付け期間を長引かせることがない
ので、ストッパー部の摩耗を防止できる。なお、図18
においては、モータの制限位置が補助空気弁の全閉位置
である場合で示している。
【0056】実施例では、バイファイラ巻のPM型ステ
ッピングモータを2相励磁方式によりユニポーラ運転す
る場合で説明したが、これに限られるものでなく、 モノファイラ巻のステッピングモータ、 VR型、ハイブリッドPM型、リニア型など他の種類
のステッピングモータ、 1相励磁や1−2相励磁など他の種類の駆動方式、 バイポーラ運転 のときにもこの発明を適用することができる。
【0057】
【発明の効果】第1の発明は、パルスによってディジタ
ル的に動作が制御されるステッピングモータと、このモ
ータの駆動時の移動終了ステップかどうかを判定する手
段と、この判定結果より移動終了ステップである場合に
移動終了ステップを与える最終パルスの通電時間をセッ
トリングタイム以上の所定時間に設定する手段と、この
設定される最終パルスの通電時間にもとづき前記モータ
の駆動量に対応して通電と非通電が交互に入れ替わるパ
ルスを発生し、これを前記モータに出力する手段とを設
けたので、モータ停止時のミスステップを防止しつつ、
消費電力やモータ発熱量を抑えることができる。
【0058】第2の発明は、第1の発明において、モー
タ駆動時の移動途中のステップを与えるパルスの通電時
間をセットリングタイム以下に設定する手段を設けたの
で、モータの応答性を高めることができる。
【0059】第3の発明では、第1または第2の発明に
おいて、前記最終パルスの通電はチョッピング通電であ
るので、さらに消費電力やモータ発熱量を抑えることが
できる。
【0060】第4の発明では、第1または第2の発明に
おいて、前記最終パルスの電圧を移動途中のステップを
与えるパルス電圧より下げるので、第1または第2の発
明の効果とほぼ同等の効果に加えて、さらに消費電力や
モータ発熱量を抑えることができる。
【0061】第5の発明は、第1から第4の発明までの
いずれかひとつにおいて、前記最終パルスの通電時間を
冷却水温が低下するほど長くするので、セットリングタ
イムが長びく低温時においても、モータ停止時のミスス
テップが防止される。
【0062】第6の発明は、パルスによってディジタル
的に動作が制御されるステッピングモータと、このモー
タの駆動時の移動終了ステップかどうかを判定する手段
と、この判定結果より移動終了ステップである場合に移
動終了ステップを与える最終パルスの通電時間をセット
リングタイム以上の所定時間に設定する手段と、この設
定される最終パルスの通電時間にもとづき前記モータの
駆動量に対応して通電と非通電が交互に入れ替わるパル
スを発生し、これを前記モータに出力する手段と、前記
モータの駆動量に応じて吸気流量が調整される流量制御
弁と、前記モータの駆動範囲を機械的に制限する手段
と、始動時にこの制限位置まで前記モータを駆動するこ
とによって位置調整を行う手段と、この位置調整時に前
記移動終了ステップで前記モータが前記制限位置に達す
るときは通電時間の前記所定時間への設定を中止する手
段とを設けたので、第1の発明の効果に加えて、機械的
制限手段の摩耗を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータ構造を示すための一部断面斜視図であ
る。
【図2】モータ構造を示すための要部断面部分斜視図で
ある。
【図3】モータ構造を示すための分解斜視図である。
【図4】ステータの断面図である。
【図5】帯磁の様子を示すステータの断面図である。
【図6】モータの制御装置のシステム図である。
【図7】入力パルスと励磁信号を示す波形図である。
【図8】ステータとロータとを図解的に示した説明図で
ある。
【図9】入力パルスに対するモータ回転角の変化を示す
波形図である。
【図10】第1実施例の入力パルスの通電時間tの設定
を説明するための流れ図である。
【図11】第2実施例の最終パルスの波形図である。
【図12】第3実施例の最終パルスの波形図である。
【図13】第4実施例の移動終了ステップ時の通電時間
tの設定を説明するための流れ図である。
【図14】基本通電時間tTBLの特性図である。
【図15】増量係数Kの特性図である。
【図16】第4実施例の低温時のモータ回転角の変化を
示す波形図である。
【図17】第5実施例の移動終了ステップ時の通電時間
tの設定を説明するための流れ図である。
【図18】第5実施例の位置調整時の作用を説明するた
めの波形図である。
【図19】第1の発明のクレーム対応図である。
【図20】第6の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 ロータ 11 ステータ 21 ステータ 31 ステッピングモータ 36 励磁信号発生回路 37 ECM 41 ステッピングモータ 42 移動終了ステップ判定手段 43 最終パルス通電時間設定手段 44 パルス発生手段 51 流量制御弁 52 駆動範囲制限手段 53 位置調整手段 54 設定中止手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルスによってディジタル的に動作が制御
    されるステッピングモータと、 このモータの駆動時の移動終了ステップかどうかを判定
    する手段と、 この判定結果より移動終了ステップである場合に移動終
    了ステップを与える最終パルスの通電時間をセットリン
    グタイム以上の所定時間に設定する手段と、 この設定される最終パルスの通電時間にもとづき前記モ
    ータの駆動量に対応して通電と非通電が交互に入れ替わ
    るパルスを発生し、これを前記モータに出力する手段と
    を設けたことを特徴とするステッピングモータの制御装
    置。
  2. 【請求項2】モータ駆動時の移動途中のステップを与え
    るパルスの通電時間をセットリングタイム以下に設定す
    る手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のステ
    ッピングモータの制御装置。
  3. 【請求項3】前記最終パルスの通電はチョッピング通電
    であることを特徴とする請求項1または2に記載のステ
    ッピングモータの制御装置。
  4. 【請求項4】前記最終パルスの電圧を移動途中のステッ
    プを与えるパルス電圧より下げることを特徴とする請求
    項1または2に記載のステッピングモータの制御装置。
  5. 【請求項5】前記最終パルスの通電時間を冷却水温が低
    下するほど長くすることを特徴とする請求項1から4ま
    でのいずれかひとつに記載のステッピングモータの制御
    装置。
  6. 【請求項6】パルスによってディジタル的に動作が制御
    されるステッピングモータと、 このモータの駆動時の移動終了ステップかどうかを判定
    する手段と、 この判定結果より移動終了ステップである場合に移動終
    了ステップを与える最終パルスの通電時間をセットリン
    グタイム以上の所定時間に設定する手段と、 この設定される最終パルスの通電時間にもとづき前記モ
    ータの駆動量に対応して通電と非通電が交互に入れ替わ
    るパルスを発生し、これを前記モータに出力する手段
    と、 前記モータの駆動量に応じて吸気流量が調整される流量
    制御弁と、 前記モータの駆動範囲を機械的に制限する手段と、 始動時にこの制限位置まで前記モータを駆動することに
    よって位置調整を行う手段と、 この位置調整時に前記移動終了ステップで前記モータが
    前記制限位置に達するときは通電時間の前記所定時間へ
    の設定を中止する手段とを設けたことを特徴とするステ
    ッピングモータの制御装置。
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