JPH09233887A - モータ - Google Patents

モータ

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JPH09233887A
JPH09233887A JP8035217A JP3521796A JPH09233887A JP H09233887 A JPH09233887 A JP H09233887A JP 8035217 A JP8035217 A JP 8035217A JP 3521796 A JP3521796 A JP 3521796A JP H09233887 A JPH09233887 A JP H09233887A
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JP
Japan
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motor
magnetic
stator
adjusting
plug
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Pending
Application number
JP8035217A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Urano
広暁 浦野
Ryoji Mizutani
良治 水谷
Tetsuya Sugimoto
哲也 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弱め界磁電流を流すことなく弱め界磁を行い
銅損を低減する。 【解決手段】 磁気抵抗調整用開口部21がステータ本
体7に設けられており、ロータ5の磁界発生手段にて発
生しステータ本体7内を通過する磁束の経路上に位置し
ている。透磁率異方性を有する調整プラグ23が、磁気
抵抗調整用開口部21に内挿されている。そして磁気抵
抗調整用開口部21内で磁路に対する調整プラグ23の
角度位置を調整するプラグ角アクチュエータが設けられ
ている。調整プラグ23の角度位置によってステータ本
体7の磁気抵抗が調整され、弱め界磁制御が行われる。
また、モータ1は車両に原動機として搭載され、調整プ
ラグ23の磁気抵抗調整用開口部21内での角度位置は
モータ1の回転数に応じて調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータ、特にステー
タ本体及び該ステータ本体に設けられたステータコイル
を有するステータと、該ステータに内挿され磁界発生手
段を備えるロータを含み、弱め界磁制御が行われるよう
に構成されたモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モータの最高回転数を引き上げる
技術として弱め界磁制御が行われている。以下、この弱
め界磁制御について、上記のステータ本体及びステータ
コイルを有するステータと、磁界発生手段を備えるロー
タとを含むモータに適用した場合を取り上げて説明す
る。
【0003】モータへの供給電流の電圧の高さは電源電
圧に制限されている。一方、モータの回転とともにステ
ータコイルに逆起電圧が発生し、この逆起電圧はモータ
回転数に比例して高くなる。ここで、電源電圧に対して
逆起電圧がある程度以上高くなると発生トルクが低下
し、またモータの回転数を引き上げられなくなる。従っ
て、一般にモータの最高回転数は電源電圧により制限さ
れている。
【0004】上記に対し、逆起電圧を下げることにより
モータ回転数を引き上げることができる。ここで、逆起
電圧の高さは、ロータの磁界発生手段からステータコイ
ルを経てステータ本体に至るモータの磁気回路(以下、
単に磁気回路という)の磁束の強さに比例する。従って
逆起電圧を下げるには、磁気回路の磁束を弱めてやれば
よい。
【0005】このように、弱め界磁制御は、磁気回路中
の磁束を弱めることにより、モータの回転数を引き上げ
る技術である。そして磁束を弱める程度に応じて逆起電
圧の低下分を調整し、この低下分に応じてモータ回転数
を引き上げることができる。弱め界磁制御により、モー
タをより広い回転数で使用することが可能となる。
【0006】従来の一般的な弱め界磁制御は、ステータ
コイルに弱め界磁電流を流すことで行われている。この
場合、弱め界磁電流の方向は、ロータの磁界発生手段に
て発生しステータコイルに作用する磁界と反対方向の磁
界をステータコイルに発生させるように設定する。この
ような弱め界磁電流の供給によりモータの磁気回路中の
磁束が弱まり、逆起電圧が低下してモータ回転数が高く
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の弱め界磁電流を
流して弱め界磁制御を行う技術では、弱め界磁電流の電
流値を調整することにより所望の弱め界磁制御を行うこ
とができる。しかし、弱め界磁電流を流さなければなら
ないので、ステータコイルに弱め界磁電流分の銅損が発
生してしまう。この銅損は、ステータコイルの抵抗値に
比例し、また弱め界磁電流値の2乗に比例して大きくな
る。モータのエネルギ効率を向上するためには、この弱
め界磁電流分の銅損を発生させずに弱め界磁制御を行う
ことが望まれる。例えば、モータを電気自動車に搭載し
た場合、車載するバッテリの容量を低減すべく、モータ
において発生する銅損を極力低減し、バッテリへの負担
を軽減することが望まれる。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものである。本発明の目的は、弱め界磁電流を流す
ことなく弱め界磁制御を容易に行うことにより、銅損を
低減してエネルギ効率を向上できるモータを提供するこ
とにある。
【0009】また、電気自動車のモータの場合、車速に
応じてモータ回転数が変化し、広い回転数域でモータが
使用され、弱め界磁制御の果たす役割が大きい。本発明
は、電気自動車に適用するモータであって、上記目的を
達成するとともに、車速に応じて最適な弱め界磁制御を
行うことができるモータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステータ本体
及び該ステータ本体に設けられたステータコイルを有す
るステータと、該ステータに内挿され磁界発生手段を備
えるロータとを含むモータにおいて、前記ステータ本体
は、前記磁界発生手段にて発生し該ステータ本体内を通
過する磁束の経路上に設けられた磁気抵抗調整用開口部
を有し、前記磁気抵抗調整用開口部に内挿された透磁率
異方性を有する調整プラグと、前記磁気抵抗調整用開口
部内で磁路に対する前記調整プラグの角度位置を調整す
るプラグ角アクチュエータと、を含み、前記調整プラグ
の角度位置によって前記ステータ本体の磁気抵抗を調整
することで、弱め界磁制御が行われることを特徴とす
る。
【0011】上記構成によれば、ステータ本体は、磁気
発生手段にて発生しステータ本体内を通過する磁束の経
路上に設けられた磁気抵抗調整用開口部を有している。
そしてこの磁気抵抗調整用開口部に、透磁率異方性を有
する調整プラグが内挿されており、プラグ角アクチュエ
ータが、磁気抵抗調整用開口部内での磁路に対する調整
プラグの角度位置を調整する。調整プラグは透磁率異方
性を有するので、調整プラグの角度位置によってステー
タ本体の磁気抵抗が調整され、弱め界磁制御が行われ
る。
【0012】また本発明の一態様において、前記モータ
は、車両に原動機として搭載され、前記調整プラグの前
記磁気抵抗調整用開口部内での角度位置は、前記モータ
の回転数に応じて調整される。
【0013】この構成によれば、モータ回転数が変化す
るのに応じて調整プラグの角度位置が調整され、この角
度位置に応じてステータ本体の磁気抵抗が調整される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のモー
タについて、図面を参照し説明する。以下の実施形態
は、本発明のモータを電気自動車の駆動装置に適用した
場合の形態である。
【0015】「実施形態1」図1は、本実施形態のモー
タの構造を示す説明図である。本実施形態のモータ1
は、ステータ3及びこのステータ3に内挿されるロータ
5を備える。
【0016】ステータ3のステータ本体7は、透磁率異
方性を有さない電磁鋼板(無方向性電磁鋼板)を積層し
て円筒形状に形成されている。ステータ本体7の内側に
は、ロータ5を内挿するように円形のロータ用開口部9
が設けられている。そしてステータ本体7には、このロ
ータ用開口部9に面して3箇所にティース11が設けら
れている。このティース11は、ステータ本体7に一体
に設けられた凸部からなり、ロータ用開口部9の円筒面
に120度間隔で設けられている。各ティース11に
は、ステータ巻線を巻き付けるようにしてステータコイ
ル13が設けられている。3個のステータコイル13は
図示しないインバータを介してバッテリと接続されてお
り、各々U相、V相、W相の電流を供給され、モータを
駆動するための回転磁界を発生する。
【0017】ロータ5はステータ3のロータ用開口部9
に内挿されており、ロータ5の回転軸15が図示しない
モータケースに軸支されている。ロータ5の外周部には
永久磁石が設けられており、一方にN極17が、N極1
7の反対側にS極19が配置されている。
【0018】以上説明したように、図1のモータ1は、
3個のステータコイル13を備えるステータ3と、一組
のN極、S極を外周に設けたロータ5を備える2極3コ
イルタイプのモータである。
【0019】本発明の特徴として、ステータ本体7に
は、磁気抵抗調整用開口部21が3箇所に設けられてい
る。磁気抵抗調整用開口部21は円形の開口部であり、
ステータ本体7の内外円筒面の中央付近(すなわち半径
方向肉厚の中央付近)であって、隣合うティース11の
中央に設けられている。この設定により、磁気抵抗調整
用開口部21は、モータ1の磁気回路上、すなわちロー
タ5からティース11を経てステータ本体7に至る磁束
経路上に位置している。なお、上記の磁気回路上であっ
て、モータ全体での磁気回路の対象性が確保されれば、
磁気抵抗調整用開口部21の設定は、本実施形態と異な
る位置及び数でもよい。
【0020】各磁気抵抗調整用開口部21には、調整プ
ラグ23が内挿されている。調整プラグ23は、磁気抵
抗調整用開口部21の内径とほぼ同一の外径を有する円
柱形状の部材であり、ステータ本体7との間に殆ど隙間
なく、回動自在に設けられている。調整プラグ23は、
円板形状の方向性ケイ素鋼帯を積層して形成されてい
る。この方向性ケイ素鋼帯は透磁率異方性を有する電磁
鋼板(以下、方向性電磁鋼板という)である。
【0021】ここで調整プラグ23に用いる方向性ケイ
素鋼帯の特性である透磁率異方性について説明する。図
2は、本実施形態に用いる方向性ケイ素鋼帯の磁気的異
方性を示す説明図である。同図において、横軸は鋼帯内
において製造時の圧延方向となす角度であり、縦軸は磁
束密度Bである。なお、図2の方向性ケイ素鋼帯の特性
は、電気工学ハンドブック第398項(電気学会編、1
967)に記載されている。
【0022】図3は、図2を基に、透磁率μ=磁束密度
B/磁界強さHの関係より、方向性ケイ素鋼帯の透磁率
異方性を示した説明図である。同図において、横軸は、
図2と同様に圧延方向となす角度であり、縦軸は透磁率
である。同図に示すように、本実施形態の方向性ケイ素
鋼帯は、圧延方向において透磁率が最大であり、圧延方
向となす角度が大きくなるにつれて透磁率が小さくな
り、ある角度で透磁率が最小となる。このような方向性
ケイ素鋼帯の透磁率異方性は、製造時の圧延工程に起因
する特性である。
【0023】調整プラグ23は、方向性ケイ素鋼帯から
なる円板を、各円板の製造時圧延方向が一致するように
積層して形成されている。従って調整プラグ23全体も
透磁率異方性を有している。以下、調整プラグ23にお
いて透磁率が最大となる方向を「透磁率最大方向」とい
い、透磁率が最小となる方向を「透磁率最小方向」とい
う。
【0024】調整プラグ23が透磁率異方性を有してい
るので、調整プラグ23部分についての磁路方向の透磁
率は、調整プラグ23の角度位置に対応して異なる値と
なる。これに対応してステータ本体7全体の透磁率μも
異なる値となる。ここで磁気回路におけるステータ本体
7の磁気抵抗Rは、磁路の長さlに比例し、透磁率μ及
び断面積Sに反比例する。従って、調整プラグ23の角
度位置によって、透磁率μに反比例して磁気抵抗Rも異
なった値となる。以上より、調整プラグ23の磁気抵抗
調整用開口部21内での角度位置を調整することによ
り、ステータ本体7の磁気抵抗Rを調整することができ
る。
【0025】例えば図4は、「透磁率最大方向」が磁気
回路の磁路方向Xに一致するように調整プラグ23の角
度位置が調整された状態を示している。(図4及び次記
図5において調整プラグ23に付した矢印Yは透磁率最
大方向を示している。)この状態において、ステータ本
体7の透磁率μが最大となり、従って磁気抵抗Rが最小
値となる。また図5は、「透磁率最小方向」が磁路方向
Xに一致するように角度位置が調整された状態を示して
いる。この状態において、ステータ本体7の透磁率μが
最小となり、磁気抵抗Rが最大値となる。
【0026】以上のように、ステータ本体7の磁気抵抗
Rは、調整プラグ23の角度位置に応じて上記最小値及
び最大値の間で調整される。ここで、磁気抵抗Rの増加
に応じて磁気回路に生ずる磁束は弱くなる。従って、調
整プラグ23の角度位置によって、磁気抵抗Rとともに
磁束の強さを調整して弱め界磁制御を行うことができ
る。
【0027】次に、調整プラグ23を回動して角度位置
を調整する構成について説明する。図6は、図1のモー
タ1を側面からみた説明図である。同図において、ステ
ータ3はモータケース25に内設され、ロータ5は、前
述のようにステータ3に内挿されるとともにモータケー
ス25に軸支されている。磁気抵抗調整用開口部21に
内挿された調整プラグ23には、連結部材27を介して
アクチュエータ用モータ29が取り付けられている。ア
クチュエータ用モータ29は、調整プラグ23を磁気抵
抗調整用開口部21内で回動させて角度位置を調整する
プラグ角アクチュエータであり、後述するアクチュエー
タ用コントローラにより制御されている。本実施形態で
は、アクチュエータ用モータ29は各調整プラグ23毎
に設けられており、従って調整プラグ23は個別にコン
トロールされている。なお、本実施形態と異なり、3個
の調整プラグ23に対してアクチュエータ用モータ29
を一つのみ設けてもよい。この場合、さらにアクチュエ
ータ用モータ29の駆動力を各調整プラグ23に伝達す
る動力伝達機構を設けることが必要である。
【0028】次に、調整プラグ23の角度位置を調整す
べくアクチュエータ用モータ29を駆動する構成につい
て説明する。図7は、モータ1を適用する電気自動車の
駆動システムのブロック図である。同図において、モー
タ1はインバータ31を介してバッテリ33と接続され
ている。そしてモータコントローラ35が、トルク指令
器37から入力されるトルク指令と、車速センサ39か
ら入力される車速情報を基に、インバータ31にスイッ
チング信号を出力するように設けられている。バッテリ
33からインバータ31へ供給された直流電流がスイッ
チング動作により交流電流に変換され、この交流電流の
供給を受けてモータ1が駆動する。
【0029】図7に示すように、この電気自動車には、
車輪43の回転力により駆動される発電機45が設けら
れている。発電機45はモータ1に取り付けられた上記
アクチュエータ用モータ29と接続されており、アクチ
ュエータ用モータ29は、発電機45にて発電された電
力により駆動される。
【0030】さらに図7のシステムには、アクチュエー
タ用モータ29の駆動を制御するようにアクチュエータ
用コントローラ41が設けられている。アクチュエータ
用コントローラ41には、モータコントローラ35と同
様に、トルク指令器37からトルク指令が入力され、車
速センサ39から車速情報が入力される。アクチュエー
タ用コントローラ41は、これらの入力情報を基にし
て、弱め界磁を行うか否か、及び磁束弱めの程度を決定
する。例えば車速が高く通常の制御で必要トルクが出力
できない時ほど、より大幅に磁束を弱めるように決定す
る。そして、磁気回路の磁束が上記磁束弱めを行った強
さとなるように、調整プラグ23の角度位置を決定す
る。この決定は、前述のように調整プラグ23の角度位
置に応じて磁気抵抗Rが調整されて磁気回路の磁束の強
さが変化するという対応関係に基づいて行われる。アク
チュエータ用コントローラ41は、アクチュエータ用モ
ータ29に対して、調整プラグ23を上記角度位置とす
るようにアクチュエータ用モータ29を駆動する制御信
号を出力するように構成されている。
【0031】以上に、本実施形態のモータ1の構成を説
明した。次に、弱め界磁制御を行う際のモータ1の動作
について説明する。
【0032】弱め界磁制御を行っていない初期状態にお
いて調整プラグ23は図4に示すような角度位置、すな
わち、「透磁率最大方向」が磁気回路の磁路方向Xに一
致するような角度位置に設定されている。この状態で
は、前述の如くステータ本体7の磁気抵抗Rが最小であ
り弱め界磁は行われていない。
【0033】高速走行時等、モータ回転数を引上げるべ
く弱め界磁が行われる。この際、アクチュエータ用コン
トローラ41が、前述のように、トルク指令と車速の入
力情報を基に調整プラグ23の角度位置の調整位置を決
定し、この調整位置に対応するアクチュエータ用モータ
29の制御信号を出力する。アクチュエータ用モータ2
9は、入力された制御信号に従って発電機45から供給
される電力により駆動され、調整プラグ23を磁気抵抗
調整用開口部21内で回動させる。アクチュエータ用モ
ータ29により回動されることにより、調整プラグ23
の磁気抵抗調整用開口部21内での角度位置が調整さ
れ、アクチュエータ用コントローラ41にて設定された
位置となる。調整プラグ23の角度位置に応じて、ステ
ータ本体7の磁気抵抗Rが初期状態より大きくなり、磁
気回路の磁束が弱まる。このようにして弱め界磁制御が
行われ、モータ回転数が引き上げられる。
【0034】なお、調整プラグ23が図5の状態、すな
わち「透磁率最小方向」が磁路方向Xに一致するように
角度位置が調整された場合に、ステータ本体7の磁気抵
抗Rが最大値となる。従ってこの状態において、磁気回
路の磁束が最も弱められ、モータ回転数が最も大きく引
き上げられる。
【0035】上記実施形態1において、3個の調整プラ
グ23の角度位置が、磁気回路の磁束の方向に対して同
一となるように設定してもよい。これに対し、さらに3
個の調整プラグ23を個別に回動させ、調整プラグ23
の角度位置が各々異なるものとなるように調整可能に設
定してもよい。この場合、磁気回路毎に磁気抵抗Rを所
望の値に調整することができ、磁気回路毎の磁気抵抗の
微調整を行うことができる。
【0036】以上説明した本実施形態は、透磁率異方性
を有する調整プラグ23の角度位置によって、ステータ
本体の磁気抵抗Rを調整し、磁気回路の磁束を弱めるも
のであった。ステータ本体の磁気抵抗Rを調整する手段
としては、本発明と異なる構成として、ステータ本体の
一部に空隙発生手段を設ける構成がある。この構成によ
れば、空隙の発生によりステータ本体の磁気抵抗が調整
されるので、弱め界磁を行うことができる。しかし、こ
の空隙発生手段を備えた構成の場合、空気の透磁率が非
常に大きいので、空隙の発生により磁気抵抗が極端に変
化してしまう。そのため、モータ回転数等の諸条件に応
じて必要なだけ磁束を弱めるという好適な弱め界磁制御
を行うことは困難である。これに対し、本発明に基づく
実施形態1の構成によれば、図3に示す透磁率異方性に
従い、調整プラグ23の角度位置に応じて連続的な磁気
抵抗の微調整をも容易に行うことができる。従って磁気
抵抗調整手段を備える点で共通していても、本実施形態
のほうが最適な弱め界磁制御を容易に行うことができ
る。
【0037】以下、実施形態1を変形したその他の実施
形態について説明する。なお、以下の実施形態におい
て、実施形態1と同様の内容については説明を省略す
る。
【0038】「実施形態2」(調整プラグの構成の変
形) 図8は、実施形態2のモータのステータ本体7のティー
ス11部分を、ロータ用開口部9の側からみた斜視図で
ある。実施形態2では、磁気抵抗調整用開口部51は、
ステータ本体7の一部であるティース11に設けられて
いる。磁気抵抗調整用開口部51には、実施形態1と同
様に、透磁率異方性を有する円柱形状の調整プラグ53
が内挿されている。調整プラグ53の上面には、従動ギ
ヤ55が固定されている。従動ギヤ55には、ピニオン
ギヤ57が噛み合わされている。
【0039】図9は、図8のステータ本体7の平面図で
ある。同図に示すように、ピニオンギヤ57には、一体
に設けられた連結軸58を介して、アクチュエータ用モ
ータ59が取り付けられている。
【0040】以上の構成において、アクチュエータ用モ
ータ59がアクチュエータ用コントローラ41に制御さ
れて駆動し、上記歯車機構を介して調整プラグ53を回
動し、その角度位置を調整する。調整プラグ53の角度
位置の調整により、実施形態1と同様に、ステータ本体
7の磁気抵抗Rが変化して弱め界磁制御が行われる。
【0041】「実施形態3」(制御システムの変形) 図10は、実施形態3の電気自動車制御システムを示す
ブロック図である。実施形態3では、モータコントロー
ラ61が、インバータ31及びアクチュエータ用モータ
29の双方を制御するように設けられている。モータコ
ントローラ61には、トルク指令器37からトルク指令
が入力され、車速センサ39から車速情報が入力され
る。モータコントローラ61は、入力情報を基に、実施
形態1のモータコントローラ35と同様にインバータ3
1にスイッチング信号を出力する。またモータコントロ
ーラ61は、入力情報を基に、実施形態1のアクチュエ
ータ用コントローラ41と同様にアクチュエータ用モー
タ29へ制御信号を出力する。すなわち、モータコント
ローラ61は、実施形態1のモータコントローラ35と
アクチュエータ用モータ29を一体にした構成である。
このような構成により、電気自動車の駆動制御システム
が簡略化する。
【0042】「実施形態4」(調整プラグを回動する構
成の変形) 図11は、実施形態4の調整プラグ23を回動する機構
の説明図である。図11中、自動車の進行方向は図の右
側である。同図において、連結軸63は調整プラグ23
と一体に、かつ同軸に設けられている。この連結軸63
に薄板形状のフラップ65の一端辺が固定され、フラッ
プ65の他端には戻しばね67の一端が取り付けられて
いる。戻しばね67の他端は電気自動車の車体に固定さ
れている。戻しばね67は、フラップ65が連結軸63
を中心に時計回りに回動した時に圧縮もしくは引張ら
れ、フラップ65に反力を及ぼすように設けられてい
る。
【0043】図11の機構の動作を説明する。図示矢印
Wの方向に走行風を受けると連結軸63を中心にしてフ
ラップ65が時計回りに回動する。フラップ65は、走
行風Wによりフラップ65が受ける力と、戻しばね67
の反力の釣り合う位置まで回動する。フラップ65とと
もに、調整プラグ23が磁気抵抗調整用開口部21内で
回動する。その結果、ステータ本体7の磁気抵抗Rが調
整され、弱め界磁制御が行われる。車速が低下した場
合、フラップ65は戻しばね67の反力により反時計回
りの方向へ押し戻される。
【0044】ここで、車速の上昇に応じてフラップ65
は、より大きな力を走行風Wから受ける。そしてフラッ
プ65とともに調整プラグ23がより大きく回動し、磁
気回路の磁束が弱められる。すなわち、上記構成によれ
ば、車速の上昇に応じて磁束が弱められ、モータ回転数
が引き上げられるという、好適な弱め界磁制御が行われ
る。
【0045】以上説明した実施形態には、さらに下記の
ような各種変形を施すことができる。
【0046】上記実施形態では、2極3コイルタイプの
モータ1を例示して説明した。これに対し、本発明は、
上記極数、コイル数のモータに限定されず、任意の極
数、コイル数のモータに適用することができる。さらに
上記実施形態では、ロータ5の外側にステータ3を設け
たインナーロータ型のモータ1を例示して説明した。こ
れに対し、本発明はステータの外側にロータを設けたア
ウターロータ型のモータに対しても適用可能である。こ
のように本発明は各種タイプのモータに適用可能であ
り、本発明を適用するモータのタイプには自由度があ
る。
【0047】また、上記実施形態では、磁気抵抗調整用
開口部21は円形の開口部であり、調整プラグ23は円
柱形状である。これに対し、両者の形状は、調整プラグ
23を磁気抵抗調整用開口部21内で回動可能であれば
任意の形状でよい。
【0048】また、上記実施形態では、アクチュエータ
用モータ29は、モータケース25の外部に設けられて
いて、連結部材27を介して調整プラグ23に取り付け
られている。これに対して、アクチュエータ用モータ2
9は、モータケース25の内部に設けるように構成して
もよい。
【0049】また、上記実施形態では、車輪43に駆動
される発電機45が設けられており、アクチュエータ用
モータ29は、発電機45にて発生した電力により駆動
されている。これに対して、アクチュエータ用モータ2
9をモータ1駆動用のバッテリ33に蓄電された電力に
より駆動するように構成してもよい。
【0050】また、上記実施形態では、アクチュエータ
用コントローラ41によりアクチュエータ用モータ29
を制御している。これに対し、以下に説明するようにア
クチュエータ用コントローラ41を廃し、発電機45に
て発生した電力をアクチュエータ用モータ29に直接供
給するように構成してもよい。
【0051】車輪43の回転数(すなわち車速)に応じ
て発電機45の回転数が変化し、発電量が増減する。従
って、発電機45にて発生した電力をアクチュエータ用
モータ29に直接供給すれば、車速に応じてアクチュエ
ータ用モータ29への供給電力が増減する。これに応じ
て、調整プラグ23の角度位置が変化して磁気抵抗Rが
調整される。以上より、車速の上昇、すなわちモータ回
転数の上昇とともに磁気回路の磁束が弱められる。従っ
て、アクチュエータ用コントローラ41を設けずとも、
上記構成により適切な弱め界磁制御が行われる。
【0052】また、上記実施形態では、調整プラグ23
の角度位置の調整のみにより弱め界磁制御を行ってい
る。これに対し、従来一般的な弱め界磁電流を流すこと
による弱め界磁制御と上記実施形態の弱め界磁制御を適
宜併用して行うように構成してもよい。
【0053】その他、本発明の弱め界磁制御は、モータ
の最高回転数を引き上げるためでけではなく、モータの
全使用回転域において、モータを制御するために適用す
ることができる。さらに本発明のモータは、以上の実施
形態に説明したような電気自動車のモータに限られず、
あらゆるモータに適用可能である。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、ステータ本体に設けら
れた磁気抵抗調整用開口部に透磁率異方性を有する調整
プラグを内挿し、磁気抵抗調整用開口部内で磁路に対す
る調整プラグの角度位置を調整するようにしたので、調
整プラグの角度位置によってステータ本体の磁気抵抗が
調整される。従って、弱め界磁電流を流すことなく弱め
界磁制御が行われ、モータの銅損低減によるエネルギ効
率向上が可能となる。
【0055】また本発明によれば、モータを車両に原動
機として搭載し、調整プラグの磁気抵抗調整用開口部内
での角度位置をモータの回転数に応じて調整する。従っ
て、モータ回転数に応じてステータ本体の磁気抵抗が調
整され、好適な弱め界磁制御が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のモータの構造を示す説明
図である。
【図2】 調整プラグを形成する方向性ケイ素鋼帯の磁
気的異方性を示す説明図である。
【図3】 図2を基に方向性ケイ素鋼帯の透磁率異方性
を示した説明図である。
【図4】 透磁率最大方向が磁気回路の磁路方向に一致
するように調整プラグの角度位置が調整された状態を示
すモータ断面図である。
【図5】 透磁率最小方向が磁気回路の磁路方向に一致
するように調整プラグの角度位置が調整された状態を示
すモータ断面図である。
【図6】 図1のモータを側面からみた説明図である。
【図7】 図1のモータを適用する電気自動車の駆動シ
ステムのブロック図である。
【図8】 実施形態2のモータのステータ本体のティー
ス部分を、ロータ用開口部の側からみた斜視図である。
【図9】 図8のステータ本体の平面図である。
【図10】 本発明の実施形態3の電気自動車制御シス
テムを示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施形態4の調整プラグを回動す
る機構の説明図である。
【符号の説明】
1 モータ、3 ステータ、5 ロータ、7 ステータ
本体、11 ティース、13 ステータコイル、21
磁気抵抗調整用開口部、23 調整プラグ、29 アク
チュエータ用モータ、41 アクチュエータ用コントロ
ーラ、45 発電機。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ本体及び該ステータ本体に設け
    られたステータコイルを有するステータと、該ステータ
    に内挿され磁界発生手段を備えるロータとを含むモータ
    において、 前記ステータ本体は、前記磁界発生手段にて発生し該ス
    テータ本体内を通過する磁束の経路上に設けられた磁気
    抵抗調整用開口部を有し、 前記磁気抵抗調整用開口部に内挿された透磁率異方性を
    有する調整プラグと、 前記磁気抵抗調整用開口部内で磁路に対する前記調整プ
    ラグの角度位置を調整するプラグ角アクチュエータと、 を含み、 前記調整プラグの角度位置によって前記ステータ本体の
    磁気抵抗を調整することで、弱め界磁制御が行われるこ
    とを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータにおいて、 前記モータは、車両に原動機として搭載され、 前記調整プラグの前記磁気抵抗調整用開口部内での角度
    位置は、前記モータの回転数に応じて調整されることを
    特徴とするモータ。
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