JPH0819261A - 電流形コンバータの制御装置 - Google Patents

電流形コンバータの制御装置

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JPH0819261A
JPH0819261A JP14295194A JP14295194A JPH0819261A JP H0819261 A JPH0819261 A JP H0819261A JP 14295194 A JP14295194 A JP 14295194A JP 14295194 A JP14295194 A JP 14295194A JP H0819261 A JPH0819261 A JP H0819261A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流形コンバータにおいて、負荷直流電流を
所要値に追従させ、かつ、電源位相角も所要値に一致さ
せるような制御装置を提供すること。 【構成】 手段1により電源電圧瞬時値VS とスイッチ
状態で定まる電圧ベクトルを計算し、手段2により、電
圧ベクトルの実効成分と無効成分の平均値 aveVα,
aveVβを求める。一方、手段4により、位相角指令値
φ* と有効成分の平均値とから無効成分指令値Vβ*
得る。そして、手段3により電圧ベクトルの実効成分V
αと負荷電圧値V0 の差の極性と出力電流指令値iL *
と直流電流値iL の差の極性が一致するか判別するとと
もに、手段5により無効成分Vβと指令値Vβ* の差の
極性と、指令値Vβ* と無効成分の平均値の差の極性が
一致するか判別し、それらが一致するような電圧ベクト
ルを選択して、手段6により半導体スイッチの開閉指令
を得て、多相電流形コンバータ7を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流源あるいは制御源
として使用される多相電流形コンバータの制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の多相電流形コンバータの制御法
は、PWMパターンを合成してコンバータブリッジを制
御するPWMパターン合成法によるものが多い。このパ
ターン合成はシステムの動特性を無視して、いわゆるオ
ープンループで作成される。また、多相電流形コンバー
タの出力電流を制御する場合には、直流電流制御ループ
を設け、コンバータの出力電流を検出し制御を行ってい
る。
【0003】すなわち、図7に示すように、負荷12に
流れる直流電流を検出して電流指令値との偏差を求め、
電流制御器8により電圧指令を得て、電圧指令をコンバ
ータ部10に与える。コンバータ部10の制御部9は与
えられた電圧指令に基づきパターン合成を行い、コンバ
ータブリッジ11の出力電圧の平均値が上記電圧指令に
近い値になるように制御することにより制御目的を達成
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た制御方法は、電流指令と負荷電流の偏差より電圧指令
値を得て、得られた電圧指令に基づきコンバータ部10
を制御するといった2段階方式であるので、コンバータ
の出力電圧制御の遅れによって電流制御ループの安定性
が悪化し、その応答性能を低く制限しなければならなか
った。
【0005】また、コンバータ出力電圧制御はシステム
の動特性を無視して行われているので、負荷動作状態の
影響によりその電圧制御部自身の安定性が崩れる可能性
もあった。本発明は上記した従来技術の問題点を考慮し
てなされたものであって、本発明の目的は、スライディ
ングモード制御理論を用い、コンバータの動特性を考慮
してコンバータを制御し、コンバータのスイッチング動
作を直接、負荷電流の制御に使うことにより、負荷電流
を直接瞬時制御できるようにするとともに、電源位相角
(力率)をも所要値に一致させることができる多相電流
形コンバータの制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
ある。同図において、1は電圧ベクトルを計算する第1
の手段であり、電源電圧瞬時値と動作可能なスイッチ状
態よりその時制御に使える電圧ベクトルを計算する。そ
の電圧ベクトルの実効成分は直流電流を制御する入力、
無効成分は位相角を制御する入力として定められる。
【0007】2は電圧ベクトルの実効成分と無効成分の
平均値を求める第2の手段であり、選択された電圧ベク
トルの平均値を求める。その平均値は電源から流す電流
のd−q成分に比例し、電源電流を推定する作用があ
る。また、その平均値の実効成分は負荷電圧を推定する
作用もある。3は電圧ベクトルのうち、直流電流制御偏
差を収束させるようなベクトルを抽出する第3の手段、
4は電源位相角の指令値から電圧ベクトル無効成分指令
値を求める第4の手段、5は位相角制御偏差を収束させ
る電圧ベクトルを抽出する第5の手段である。
【0008】6は電流制御偏差、位相角偏差を共に収束
させるベクトルを選択し、その対応する半導体開閉信号
を多相電流形コンバータ負荷系7に出力する第6の手段
であり、上記各手段により、所望の制御目的が達成可能
となる。上記課題を解決するため、図1に示すように、
本発明の請求項1の発明は、多相交流より直流を得るコ
ンバータの出力電流を指令値に一致させ、かつ電源の位
相角を所要値に一致させる多相電流形コンバータの制御
装置において、電源電圧瞬時値とスイッチ状態で定まる
電圧ベクトルを計算する第1の手段1と、選択された電
圧ベクトルの実効成分と無効成分の平均値を求める第2
の手段2と、上記第1の手段1で計算された電圧ベクト
ルに対し、その実効成分と負荷電圧値を比較し、その差
の極性と出力電流指令値と直流電流値の差の極性が一致
したとき出力を発生する第3の手段3と、位相角指令値
と上記第2の手段2により得た電圧ベクトルの有効成分
の平均値とから電圧ベクトルの指令値を得る第4の手段
4と、上記電圧ベクトルの無効成分と第4の手段4によ
り得た電圧ベクトルの無効成分の指令値の差の極性と、
無効成分指令値と第2の手段2より得た電圧ベクトルの
無効成分の平均値の差の極性が一致したとき出力を発生
する第5の手段5と、上記第3の手段3と第5の手段5
が共に出力を発生する電圧ベクトルを選択する第6の手
段6とを備え、第6の手段6により得られた電圧ベクト
ルにより多相コンバータを構成する半導体スイッチの開
閉指令を得るように構成したものである。
【0009】本発明の請求項2の発明は、請求項1の発
明において、電源位相角の指令値のタンジェント値と第
2の手段2で得た電圧ベクトルの実効成分の平均値とを
乗算して電圧ベクトルの無効成分指令値を得る第4の手
段4を設けたものである。本発明の請求項3の発明は、
請求項1の発明において、第4の手段4を、電源位相角
の指令値のタンジェント値と負荷電圧値とを乗算して電
圧ベクトルの無効成分指令値を得る手段で置き換えたも
のである。
【0010】本発明の請求項4の発明は、請求項1,2
または請求項3の発明において、第3の手段3を、第1
の手段1で計算された電圧ベクトルに対し、その実効成
分と第2の手段2で得た電圧ベクトルの実効成分平均値
を比較し、その差の極性と出力電流指令値と直流電流値
の差の極性が一致したとき出力を発生する手段で置き換
えたものである。
【0011】本発明の請求項5の発明は、請求項1,
2,3または請求項4の発明において、第5の手段5
を、第1の手段1で計算された電圧ベクトルに対し、そ
の無効成分と第2の手段2で得た電圧ベクトルの無効成
分平均値を比較し、その差の極性と無効成分指令値と第
2の手段2より得た電圧ベクトルの無効成分の平均値の
差の極性が一致したとき出力を発生する手段で置き換え
たものである。
【0012】
【作用】前記目的を達成するために、コンバータシステ
ムのダイナミックスを分析して、その制御方法を決め
る。ここでは、簡単のため以下に三相交流電源の場合を
対象に説明する。電源へスイッチング高調波の流れを防
ぐためのLCローパスフィルタとサージ電圧を抑制する
ためのスナバ回路を省略すると、三相電流形コンバータ
主回路構成は図2のように示すことができる。
【0013】電源電圧をVs =〔Vs1,Vs2,Vs3T
で、電源電流をis =〔is1,is2,is3T で、直流
リアクトル電流(以下、直流出力電流という)をi
L で、出力負荷直流電圧をV0 で記すと、系の動特性は
次の(1)〜(4)式のように表すことができる。
【0014】
【数1】
【0015】ただし、Vg は電源相電圧の最大値、ωは
電源周波数を表し、tは時間を表す変数である。また、
u=〔u1 ,u2 ,u3 T はスイッチング関数で、
(5)式のように定義される。
【0016】
【数2】
【0017】Vα(αはVの添字、以下同じ)はコンバ
ータ出力電圧で負荷電流を調整する入力となる。ここ
で、新たに電圧Vβ(βはVの添字、以下同じ)を
(6)式のように定義し、Vα、Vβをそれぞれ、実効
成分と無効成分として、電圧ベクトル〔Vα,Vβ〕T
を構成する(電圧ベクトル〔Vα,Vβ〕T を構成する
手段が本発明における第1の手段1に相当する)。
【0018】 Vβ=(1/√3)〔(Vs3−Vs2)u1 +(Vs1−Vs3)u2 +(Vs2−Vs1)u3 〕 (6) 三相の場合、回路上で動作可能な7種類のスイッチ状態
が使用可能で、それに対応して、制御に使える電圧ベク
トルは図3の表に示すように電源電圧瞬時値から計算す
ることができる。
【0019】従来、電源位相角は電源電圧を基準にして
回転座標(d−q座標)上の電源電流ベクトル〔isd
sqT の相対関係で評価するが、そのベクトルは
(2)式から(7)式のようになる。ここで電圧ベクト
ルを時間の関数で表すと(8)式のようになり、(7)
式と(8)式を比較すると、電圧ベクトル〔Vα,V
β〕T は〔isd,isqT に比例していることが分か
る。
【0020】
【数3】
【0021】よって、位相角は〔isd,isqT のかわ
りに〔Vα,Vβ〕T の相対関係で評価することができ
る。ただし、電圧ベクトルが不連続的なものなので、そ
の平均値〔ave Vα,ave Vβ〕T で評価する必要があ
る。そこで、その平均値をフィルタ、例えば次の(9)
式のような一次ローパスフィルタを通したものとする。
(上記平均値を算出する手段が本発明における平均値を
求める第2の手段2に相当する)。
【0022】
【数4】
【0023】電源位相角をφ* 角度とすると、電圧ベク
トルの無効成分の平均値に追従させる指令値は(10)
式のように定められる。 Vβ* =tan (φ* )・ave Vα (10) 上記のようにして電圧ベクトル無効成分の指令値を求め
る手段が本発明における第4の手段4に相当する。
【0024】よって、直流リアクトル電流の指令値をi
L * 、位相角指令値をφ* とする場合、制御の目標は制
御偏差ei =iL * −iL ,eφ=Vβ* ave Vβを
ゼロに収束させることと定められる。φ* =0のとき、
力率は1となる。なお、eφにおけるφはeの添字、ま
た、ave VβはVβの平均値を示している。また、直流
リアクトル電流の指令値をiL * を、以下、直流電流指
令値という。
【0025】以上の制御目的を達成するためには、制御
電圧ベクトルを選択するが、その選択手段を次のように
する。 sign(Vα−V0 )=sign(ei ) (11) sign(Vβ−Vβ* )=sign(eφ) (12) すなわち、電圧ベクトルのうち、その実効成分Vαが
(11)式の極性条件、無効成分Vβが(12)の極性
条件を満たすような電圧ベクトルを選択するなお、上記
(11)式の極性条件を判別する手段が本発明の第3の
手段3に相当し、(12)式の極性条件を判別する手段
が第5の手段5に相当し、さらに、第3、第5の手段5
がともに出力するときのその電圧ベクトルを選択し、対
応する半導体スイッチ信号を出力手段が第6の手段6に
相当する。
【0026】この場合、ei ,eφがゼロへ収束するこ
とが保証される。これを確認するために、まず、偏差e
i に関するリアプノフ関数の候補を(13)のように選
択する。 Vi =(1/2)Lei 2 (13) 両辺を微分し、diL * /dt=0の関係、(3)
(4)(11)を代入すると、(14)式のように不等
式が成立し、リアプノフ安定理論によって、偏差はゼロ
に収束する。
【0027】 dVi /dt=Lei (dei /dt)=−ei ・L(diL /dt) =−ei (Vα−V0 ) =−ei |Vα−V0 |・sign(Vα−V0 ) =−ei |Vα−V0 |・sign(ei ) =−|ei |・|Vα−V0 |≦0 (14) 次に、偏差eφに関するリアプノフ関数候補を(15)
のように選択する。
【0028】 Vφ=(1/2)τeφ2 (15) 両辺を微分し、(9)式と(12)式を代入すると、
(16)のような不等式が成立つ。 dVφ/dt= τeφ(deφ/dt)=eφ・τ(deφ/dt) =−eφ〔−eφ−(Vβ−Vβ* )〕 =−eφ2 −|eφ|・sign(eφ)|Vβ−Vβ* | ・sign(Vβ−Vβ* ) =−eφ2 −|eφ|・|Vβ−Vβ* |≦−eφ2 (16) リアプノフの安定理論によって、eφがゼロに収束す
る。
【0029】以上のように、第3、第5、第6の手段
3,5,6でベクトルを選択すれば、直流電流制御偏
差、位相角制御偏差ともにゼロの方向に収束させること
が分かる。上述の制御手段では、負荷電圧瞬時値を使う
が、低周波領域では、負荷電流の平均値がほぼ一定で、
その微分値がほぼゼロになるので、(3)式両辺の平均
値とると、ave Vα=V0 の関係があることが分かる。
よって、上記第3の手段3の負荷電圧値を電圧ベクルト
の実効値の平均値ave Vαで代用してもさしつかえな
い。
【0030】逆に第4の手段4でVβ* の計算に使った
ave Vαを負荷電圧で置き換えてもよい。また、第5の
手段5での極性条件(12)にVβ−Vβ* を比較した
が、Vβ−ave Vβの比較でも収束性は同じように保証
される。以上のように、第1〜第6までの制御手段によ
り、直流電流制御および位相角制御の目的が達成され
る。
【0031】本発明の請求項1〜請求項5の発明におい
ては上記原理に基づき多相電流形コンバータを制御して
いるので、負荷電流を直接瞬時制御することができると
ともに、電源位相角を指定通りに調整することができ
る。
【0032】
【実施例】図4は本発明の実施例の制御装置の構成を示
す図であり、13は多相交流電源、11は多相電流形コ
ンバータ、14は直流リアクトル、Cはコンデンサ、1
2’は負荷である。また、21は検出された電源電圧V
S 、直流リアクトル電流iL 、負荷電圧V 0 をデジタル
信号に変換するA/D変換器、22はA/D変換器によ
り変換されたデジタル信号を前記した手法により処理す
るデジタルシグナル・プロセッサ、23は多相電流型コ
ンバータ11のゲートを制御するゲート駆動回路であ
る。
【0033】図5、図6は図4に示したデジタルシグナ
ル・プロセッサ22における処理を示すフローチャート
であり、同図は入力信号が入力されてからコンバータの
開閉信号を出力するまでのフローチャートを示してお
り、同図による処理が繰り返し実行されることにより、
多相交流コンバータが制御される。次に図5、図6によ
り本実施例を説明する。
【0034】まず、デジタルシグナル・プロセッサ22
は図5のステップS1において直流電流指令値iL *
位相角の指令値φ* を読み込み、ステップS2におい
て、直流出力電流iL 、負荷直流電圧値V0 、電源電圧
S を読み込む。ついで、ステップS3において、前記
した(10)式により、無効成分指令値Vβ* を求め
る。
【0035】なお、(10)式におけるave Vαは前回
の処理(後述するステップS10)において予め算出さ
れている電圧ベクトルの実効成分平均値である。ステッ
プS4において、直流電流指令値iL * と直流出力電流
L の差の極性、および、上記無効成分指令値Vβ*
電圧ベクトル無効成分の平均値ave Vβの差の極性を求
める。
【0036】なお、上記ave Vβは、ave Vαと同様、
前回の処理(後述するステップS10)において予め算
出されている電圧ベクトルの無効成分平均値である。次
に、電圧ベクトルの選択処理を以下のように行う。すな
わち、動作可能なスイッチ状態の数がnの場合、1から
nまでについて以下のように極性を判別する。
【0037】まず、ステップS5においてスイッチ状態
番号m=1(m≦n:nは三相の場合にn=7で、mは
前記図3のmodeの番号に対応)とし、図6のステップS
6において、m番電圧ベクトル〔Vm α,Vm β〕T
計算する。ステップS8において、ステップS4で求め
た偏差の極性sign(ei )、sign(eφ)とsign(Vm
α−V0 )、sign(Vm β−Vβ* )の極性を比較し、
一致していない場合には、ステップS7においてm=m
+1としてステップS6に戻り上記処理を繰り返す。
【0038】ステップS8において極性が一致すると、
ステップS9に行き、極性が一致したm番スイッチ状態
番号の信号〔u1 m ,u2 m ,u3 m 〕を出力し、〔V
α,Vβ〕=〔Vm α,Vm β〕とする。ついで、ステ
ップS10において、上記Vα,Vβをローパスフィル
タに通して、電圧ベクトルの有効成分と無効成分のベク
トル平均値を求める。
【0039】上記のようにした求めた〔u1 m
2 m ,u3 m 〕は図4に示したゲート駆動回路23に
出力され多相電流型コンバータ11のスイッチング回路
が開閉制御される。なお、前記したように、上記ステッ
プS8において、負荷電圧値V0 を電圧ベクルトの実効
値の平均値ave Vαで代用してもさしつかえない。
【0040】また、上記ステップS3におけるVβ*
計算に使ったave Vαを負荷電圧値V0 で置き換えても
よい。さらに、ステップS8において、Vm β−Vβ*
を比較したが、Vm β−ave Vβの比較でも収束性は同
じように保証される。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の効果を得ることができる。 負荷電流を直接に瞬時制御することができるととも
に、電源位相角も指定通りに調整できる。 負荷パラメータ情報を使わず、負荷パラメータの変
動があっても、あるいは負荷が変わっても制御性能が保
証され、いわゆる強いロバスト性を持つ。 電源について電圧瞬時値しか必要とせず、電源電圧
の最大値、周波数などの事前情報を必要としないので、
コンバータを異なる電源に接続しても、制御を変えずに
動作させることができる。 制御の流れが簡明で、演算に極性の判断、加減算、
乗算以外のものがなく、従来で必要とする座標変換など
を一切必要としないので、プログラミングや制御回路が
簡単化できる。 電源電流を推定する機能があるので、従来の制御方
法と違い、電源電流センサレスで電源位相角を制御でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】三相電流形コンバータ主回路構成を示す図であ
る。
【図3】三相の場合の回路上で動作可能な7種類のスイ
ッチ状態を示す図である。
【図4】本発明の実施例の制御装置の構成を示す図であ
る。
【図5】本発明の実施例における処理を示すフローチャ
ートである。
【図6】本発明の実施例における処理を示すフローチャ
ート(続き)である。
【図7】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 電圧ベクトルを構成する第1の手段 2 電圧ベクトルの平均値を求める第2の手段 3 電圧ベクトル実効成分と負荷電圧との差の極性が電
流制御偏差に一致するかを判別する第3の手段 4 電源位相角指令値から電圧ベクトル無効成分の指令
値を求める第4の手段 5 電圧ベクトル無効成分と無効成分指令値との差の極
性が位相角制御偏差の極性と一致するかを判別する手段 6 第3、第5の手段3,5がともに一致と判断された
場合、その電圧ベクトルに対応する半導体開閉信号を出
力する第6の手段 7 制御される多相電流形コンバータ負荷系 8 従来例の負荷電流制御器 9 従来例の電圧パターン合成装置 10 従来例の出力電圧制御系 11,11’ 多相電流形コンバータ・ブリッジ 12,12’ 駆動される負荷 13 多相交流電源 14 直流リアクトル 21 A/D変換器 22 デジタルシグナル・プロセッサ 23 ゲート駆動回路 Vs 多相交流電源電圧 is 多相交流電源電流 ω 電源角周波数 iL 直流リアクトル電流 V0 負荷電圧 Vg 多相交流電源電圧の最大値 u スイッチ状態を示すスイッチング関数 L 直流リアクトルのインダクタンス t 時間関数 Vα 電圧ベクトルの実効成分 Vβ 電圧ベクトルの無効成分 Vβ* 電圧ベクトルの無効成分指令値 isd d−q座標上の電源電流の実効成分 isq d−q座標上の電源電流の無効成分ave Vα 電圧ベクトルの実効成分の平均値ave Vβ 電圧ベクトルの無効成分の平均値 τ ローパスフィルタの時定数 φ 位相角 φ* 位相角の指令値 iL * 直流リアクトル電流の指令値 ei 直流電流の制御偏差 eφ 位相角の制御偏差 Vi 直流電流偏差に関するリアプノフ関数候
補 Ve φ 位相角偏差に関するリアプノフ関数候補 sign 符号関数

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流より直流を得るコンバータの出
    力電流を指令値に一致させ、かつ電源電流の位相角を所
    要値に一致させる多相電流形コンバータの制御装置にお
    いて、 電源電圧瞬時値とスイッチ状態で定まる電圧ベクトルを
    計算する第1の手段と、 選択された電圧ベクトルの実効成分と無効成分の平均値
    を求める第2の手段と、 上記第1の手段で計算された電圧ベクトルに対し、その
    実効成分と負荷電圧値を比較し、その差の極性と出力電
    流指令値と直流電流値の差の極性が一致したとき出力を
    発生する第3の手段と、 位相角指令値と上記第2の手段により得た電圧ベクトル
    の実効成分の平均値とから電圧ベクトルの無効成分の指
    令値を得る第4の手段と、 上記電圧ベクトルの無効成分と第4の手段により得た電
    圧ベクトルの無効成分の指令値の差の極性と、無効成分
    指令値と第2の手段より得た電圧ベクトルの無効成分の
    平均値の差の極性が一致したとき出力を発生する第5の
    手段と、 上記第3の手段と第5の手段が共に出力を発生する電圧
    ベクトルを選択する第6の手段とを備え、第6の手段に
    より得られた電圧ベクトルにより多相コンバータを構成
    する半導体スイッチの開閉指令を得ることを特徴とする
    多相交流より直流を得る電流形コンバータの制御装置。
  2. 【請求項2】 電源位相角の指令値のタンジェント値と
    第2の手段で得た電圧ベクトルの実効成分の平均値とを
    乗算して電圧ベクトルの無効成分指令値を得る第4の手
    段を設けたことを特徴とする請求項1の多相交流より直
    流を得る電流形コンバータの制御装置。
  3. 【請求項3】 第4の手段を、電源位相角の指令値のタ
    ンジェント値と負荷電圧値とを乗算して電圧ベクトルの
    無効成分指令値を得る手段で置き換えたことを特徴とす
    る請求項1の多相交流より直流を得る電流形コンバータ
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 第3の手段を、第1の手段で計算された
    電圧ベクトルに対し、その実効成分と第2の手段で得た
    電圧ベクトルの実効成分平均値を比較し、その差の極性
    と出力電流指令値と直流電流値の差の極性が一致したと
    き出力を発生する手段で置き換えたことを特徴とする請
    求項1,2または請求項3の多相交流より直流を得る電
    流形コンバータの制御装置。
  5. 【請求項5】 第5の手段を、第1の手段で計算された
    電圧ベクトルに対し、その無効成分と第2の手段で得た
    電圧ベクトルの無効成分平均値を比較し、その差の極性
    と無効成分指令値と第2の手段より得た電圧ベクトルの
    無効成分の平均値の差の極性が一致したとき出力を発生
    する手段で置き換えたことを特徴とする請求項1,2,
    3または請求項4の多相交流より直流を得る電流形コン
    バータの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH104682A (ja) * 1996-06-14 1998-01-06 Mitsubishi Electric Corp 基準信号発生回路
JP2001314086A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Sanken Electric Co Ltd Ac−dcコンバータ
JP2001352759A (ja) * 2000-06-08 2001-12-21 Fuji Electric Co Ltd Pwm整流装置

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