JPH08192267A - アークスポット溶接方法 - Google Patents
アークスポット溶接方法Info
- Publication number
- JPH08192267A JPH08192267A JP7001795A JP179595A JPH08192267A JP H08192267 A JPH08192267 A JP H08192267A JP 7001795 A JP7001795 A JP 7001795A JP 179595 A JP179595 A JP 179595A JP H08192267 A JPH08192267 A JP H08192267A
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- JP
- Japan
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- welding
- arc
- welding method
- hole
- weld zone
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶接部の形状が安定して一定し、溶接部が裏
当て治具に溶着しない優れたアークスポット溶接方法を
提供する。 【構成】 上板材1と下板材2を重ねて溶接により接合
するアークスポット溶接方法であって、溶接用孔1aを
穿設した上板材1を裏当て治具3に載置された下板材2
面に当接させ、一定時間の大電流・高電圧の通電後、自
動的に切換えて一定時間の小電流・低電圧の通電によ
り、溶接用孔1a内にアークを発生させ、溶接ワイヤ4
aを溶融させて、溶接部(ナゲット)を形成する。
当て治具に溶着しない優れたアークスポット溶接方法を
提供する。 【構成】 上板材1と下板材2を重ねて溶接により接合
するアークスポット溶接方法であって、溶接用孔1aを
穿設した上板材1を裏当て治具3に載置された下板材2
面に当接させ、一定時間の大電流・高電圧の通電後、自
動的に切換えて一定時間の小電流・低電圧の通電によ
り、溶接用孔1a内にアークを発生させ、溶接ワイヤ4
aを溶融させて、溶接部(ナゲット)を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上板材と下板材を重ね
て溶接により接合するアークスポット溶接方法に関す
る。
て溶接により接合するアークスポット溶接方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上板材と下板材を重ねて溶接によ
り接合する場合、溶接用孔を予め穿設した上板材を下板
材上に重ね、溶接用トーチを溶接用孔上の中心部にセッ
トし、アークにより溶接用孔周辺の板材を溶かして上板
材と下板材を一体とするアークスポット溶接方法は、例
えば、特開平4−327369号公報に記載されている
ように公知である。
り接合する場合、溶接用孔を予め穿設した上板材を下板
材上に重ね、溶接用トーチを溶接用孔上の中心部にセッ
トし、アークにより溶接用孔周辺の板材を溶かして上板
材と下板材を一体とするアークスポット溶接方法は、例
えば、特開平4−327369号公報に記載されている
ように公知である。
【0003】上記のアークスポット溶接においては、下
板材を裏当て治具上に下面を当接させて載置して下板材
が溶けて落下するのを防止するようになされている。
又、大電流の通電時に下板材の溶け込み深さが深くなり
過ぎて裏当て治具に溶着するのを防止するために、一定
時間の小電流・低電圧の通電後、一定時間の大電流・高
電圧に自動的に切り換えるようにした時間制御方式も採
用されている。
板材を裏当て治具上に下面を当接させて載置して下板材
が溶けて落下するのを防止するようになされている。
又、大電流の通電時に下板材の溶け込み深さが深くなり
過ぎて裏当て治具に溶着するのを防止するために、一定
時間の小電流・低電圧の通電後、一定時間の大電流・高
電圧に自動的に切り換えるようにした時間制御方式も採
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように電流・電圧の通電を2段階に分けて行う溶接方法
では、一定時間の小電流・低電圧で形成された板材の溶
融池(上板材の溶接用孔内)に、続いて一定時間の大電
流・高電圧の通電を行うため、上記溶融池の溶融金属は
強いアークに押されて不安定となってスパッタが飛び出
し、図2の従来の溶接方法に示すように下板材20の上
面の上板材10部分の溶接後の溶接部(ナゲット)40
の表面に凹部41ができ形状が一定とならず、安定した
溶接部が得られないといった問題がある。更には、アー
クの不安定により、図3の従来の溶接方法に示すように
溶接部40が下板材20を貫通して、裏当て治具30に
溶着する確率が高くなるといった問題や、溶接部40の
中に亜鉛メッキの蒸気43が封入され、上板材10の上
面に凸部42ができるといった問題がある。
ように電流・電圧の通電を2段階に分けて行う溶接方法
では、一定時間の小電流・低電圧で形成された板材の溶
融池(上板材の溶接用孔内)に、続いて一定時間の大電
流・高電圧の通電を行うため、上記溶融池の溶融金属は
強いアークに押されて不安定となってスパッタが飛び出
し、図2の従来の溶接方法に示すように下板材20の上
面の上板材10部分の溶接後の溶接部(ナゲット)40
の表面に凹部41ができ形状が一定とならず、安定した
溶接部が得られないといった問題がある。更には、アー
クの不安定により、図3の従来の溶接方法に示すように
溶接部40が下板材20を貫通して、裏当て治具30に
溶着する確率が高くなるといった問題や、溶接部40の
中に亜鉛メッキの蒸気43が封入され、上板材10の上
面に凸部42ができるといった問題がある。
【0005】本発明は、上記のこのような問題点に着眼
してなされたものであり、その目的とするところは、こ
れらの問題点を解消し、溶接部の形状が安定して一定
し、溶接部が裏当て治具に溶着しない優れたアークスポ
ット溶接方法を提供するものである。
してなされたものであり、その目的とするところは、こ
れらの問題点を解消し、溶接部の形状が安定して一定
し、溶接部が裏当て治具に溶着しない優れたアークスポ
ット溶接方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のアークスポット
溶接方法においては、上板材と下板材を重ねて溶接によ
り接合するアークスポット溶接方法であって、溶接用孔
を穿設した上板材を裏当て治具に載置された下板材面に
当接させ、一定時間の大電流・高電圧の通電後、自動的
に切換えて一定時間の小電流・低電圧の通電により、溶
接用孔内にアークを発生させ、溶接ワイヤを溶融させ
て、溶接部(ナゲット)を形成することを特徴とする。
溶接方法においては、上板材と下板材を重ねて溶接によ
り接合するアークスポット溶接方法であって、溶接用孔
を穿設した上板材を裏当て治具に載置された下板材面に
当接させ、一定時間の大電流・高電圧の通電後、自動的
に切換えて一定時間の小電流・低電圧の通電により、溶
接用孔内にアークを発生させ、溶接ワイヤを溶融させ
て、溶接部(ナゲット)を形成することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明のアークスポット溶接方法においては、
溶接用孔を穿設した上板材を裏当て治具に載置された下
板材面に当接させ、一定時間の大電流・高電圧の通電
後、自動的に切換えて一定時間の小電流・低電圧の通電
により、溶接用孔内にアークを発生させ、溶接ワイヤを
溶融させて、溶接部(ナゲット)を形成するようにした
ことにより、溶接部の形状が安定して一定し、溶接部が
裏当て治具に溶着することを防止できる。
溶接用孔を穿設した上板材を裏当て治具に載置された下
板材面に当接させ、一定時間の大電流・高電圧の通電
後、自動的に切換えて一定時間の小電流・低電圧の通電
により、溶接用孔内にアークを発生させ、溶接ワイヤを
溶融させて、溶接部(ナゲット)を形成するようにした
ことにより、溶接部の形状が安定して一定し、溶接部が
裏当て治具に溶着することを防止できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1の(A)は、本発明のアークスポット溶接方
法の一例を示す断面図であり、溶接を開始する直前の状
態を示している。図1において、1は上板材であり、こ
の上板材1には、溶接のための溶接用孔1aが穿設され
ている。上面が平坦な裏当て治具3の上には、下板材2
が載置され、又、この下板材の上に上板材1が当接して
置かれている。
する。図1の(A)は、本発明のアークスポット溶接方
法の一例を示す断面図であり、溶接を開始する直前の状
態を示している。図1において、1は上板材であり、こ
の上板材1には、溶接のための溶接用孔1aが穿設され
ている。上面が平坦な裏当て治具3の上には、下板材2
が載置され、又、この下板材の上に上板材1が当接して
置かれている。
【0009】4は溶接トーチであり、この溶接トーチ4
は上板材の溶接用孔1aの中心の真上にセットされた状
態となっている。又、この溶接トーチ4の下には溶接ワ
イヤ4aがセットされている。
は上板材の溶接用孔1aの中心の真上にセットされた状
態となっている。又、この溶接トーチ4の下には溶接ワ
イヤ4aがセットされている。
【0010】図1の(B)は、本発明のアークスポット
溶接方法の一例を示す断面図であり、第一段階の大電流
・高電圧の通電による溶接の状況を示す断面図である。
溶接機(図示しない)に高圧の大電流が流されると、溶
接トーチからはアークが発生する。このアークの発生に
より、溶接ワイヤ4aが溶融され、溶接用孔の下方、下
板材2上に滴下させることにより、確実に溶融金属5を
形成させる。
溶接方法の一例を示す断面図であり、第一段階の大電流
・高電圧の通電による溶接の状況を示す断面図である。
溶接機(図示しない)に高圧の大電流が流されると、溶
接トーチからはアークが発生する。このアークの発生に
より、溶接ワイヤ4aが溶融され、溶接用孔の下方、下
板材2上に滴下させることにより、確実に溶融金属5を
形成させる。
【0011】上記溶融金属5の形成において、上板材の
厚さが4mm、下板材の厚さが2.3mmの場合、この第
一段階における大電流・高電圧の通電は、予め設定され
た2.3 秒の時間、それぞれ280A、34Vで行った。
厚さが4mm、下板材の厚さが2.3mmの場合、この第
一段階における大電流・高電圧の通電は、予め設定され
た2.3 秒の時間、それぞれ280A、34Vで行った。
【0012】図1の(C)は、本発明のアークスポット
溶接方法の一例を示す断面図であり、第二段階の小電流
・低電圧の通電による溶接の状況を示す断面図である。
第一段階の大電流・高電圧による通電を完了して、続い
て、2.0 秒間、200A、28Vの小電流・低電圧の通
電を実施して、溶融用孔1aの溶融金属5を盛り上げて
ゆき、図3において示すように安定した形状の溶融金属
5aを形成して溶接を完了した。
溶接方法の一例を示す断面図であり、第二段階の小電流
・低電圧の通電による溶接の状況を示す断面図である。
第一段階の大電流・高電圧による通電を完了して、続い
て、2.0 秒間、200A、28Vの小電流・低電圧の通
電を実施して、溶融用孔1aの溶融金属5を盛り上げて
ゆき、図3において示すように安定した形状の溶融金属
5aを形成して溶接を完了した。
【0013】従来のアークスポット溶接方法による上板
材と下板材の溶接においては、一定電流・電圧の場合、
或いは小電流・低電圧の後、大電流・高電圧による溶接
方法では、いずれにおいても、板材に亜鉛メッキが施さ
れていると亜鉛メッキの亜鉛の蒸気が発生して溶融金属
とともにスパッタとなって飛散し、或いは溶融金属内に
封じ込められて異様な盛り上がりとなり、形状が安定し
た一定の溶接を常に得ることが困難であった。
材と下板材の溶接においては、一定電流・電圧の場合、
或いは小電流・低電圧の後、大電流・高電圧による溶接
方法では、いずれにおいても、板材に亜鉛メッキが施さ
れていると亜鉛メッキの亜鉛の蒸気が発生して溶融金属
とともにスパッタとなって飛散し、或いは溶融金属内に
封じ込められて異様な盛り上がりとなり、形状が安定し
た一定の溶接を常に得ることが困難であった。
【0014】本発明に基づくアークスポット溶接方法に
おいては、上記説明のように、先ず第一段階の大電流・
高電圧による通電により、上板材1と下板材2をしっか
りと溶接した状態にしておき、第二段階で第一段階より
も小さく、低い小電流・低電圧の通電を実施して、溶融
金属5aの表面にスパッタの後や、亜鉛メッキの蒸気の
封じ込みによる盛り上がりがなく、表面が安定した滑ら
かな溶接を形成するものである。
おいては、上記説明のように、先ず第一段階の大電流・
高電圧による通電により、上板材1と下板材2をしっか
りと溶接した状態にしておき、第二段階で第一段階より
も小さく、低い小電流・低電圧の通電を実施して、溶融
金属5aの表面にスパッタの後や、亜鉛メッキの蒸気の
封じ込みによる盛り上がりがなく、表面が安定した滑ら
かな溶接を形成するものである。
【0015】
【発明の効果】本発明のアークスポット溶接方法におい
ては、溶接用孔を穿設した上板材を裏当て治具に載置さ
れた下板材面に当接させ、一定時間の大電流・高電圧の
通電後、自動的に切換えて一定時間の小電流・低電圧の
通電により、溶接用孔内にアークを発生させ、溶接ワイ
ヤを溶融させて、溶接部(ナゲット)を形成するように
したことにより、溶接部の形状が安定して一定し、溶接
部が裏当て治具に溶着することを防止できる。従って、
アークスポット溶接方法として好適である。
ては、溶接用孔を穿設した上板材を裏当て治具に載置さ
れた下板材面に当接させ、一定時間の大電流・高電圧の
通電後、自動的に切換えて一定時間の小電流・低電圧の
通電により、溶接用孔内にアークを発生させ、溶接ワイ
ヤを溶融させて、溶接部(ナゲット)を形成するように
したことにより、溶接部の形状が安定して一定し、溶接
部が裏当て治具に溶着することを防止できる。従って、
アークスポット溶接方法として好適である。
【図1】(A)本発明のアークスポット溶接方法の一例
を示す断面図。 (B)本発明のアークスポット溶接方法の一例を示す断
面図。 (C)本発明のアークスポット溶接方法の一例を示す断
面図。
を示す断面図。 (B)本発明のアークスポット溶接方法の一例を示す断
面図。 (C)本発明のアークスポット溶接方法の一例を示す断
面図。
【図2】従来の溶接方法を示す断面図。
【図3】従来の溶接方法を示す断面図。
1 上板材 1a 溶接用孔 2 下板材 3 裏当て治具 4 溶接トーチ 4a 溶接ワイヤ 5、5a 溶融金属
Claims (1)
- 【請求項1】 上板材と下板材を重ねて溶接により接合
するアークスポット溶接方法であって、溶接用孔を穿設
した上板材を裏当て治具に載置された下板材面に当接さ
せ、一定時間の大電流・高電圧の通電後、自動的に切換
えて一定時間の小電流・低電圧の通電により、溶接用孔
内にアークを発生させ、溶接ワイヤを溶融させて、溶接
部(ナゲット)を形成することを特徴とするアークスポ
ット溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7001795A JPH08192267A (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | アークスポット溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7001795A JPH08192267A (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | アークスポット溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08192267A true JPH08192267A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=11511512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7001795A Pending JPH08192267A (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | アークスポット溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08192267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102500869A (zh) * | 2011-11-01 | 2012-06-20 | 上海交通大学 | 一种新型的金属材料电弧点焊方法 |
-
1995
- 1995-01-10 JP JP7001795A patent/JPH08192267A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102500869A (zh) * | 2011-11-01 | 2012-06-20 | 上海交通大学 | 一种新型的金属材料电弧点焊方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |