JPH0819223B2 - 複素5員環式化合物重合体の成形方法 - Google Patents

複素5員環式化合物重合体の成形方法

Info

Publication number
JPH0819223B2
JPH0819223B2 JP15027387A JP15027387A JPH0819223B2 JP H0819223 B2 JPH0819223 B2 JP H0819223B2 JP 15027387 A JP15027387 A JP 15027387A JP 15027387 A JP15027387 A JP 15027387A JP H0819223 B2 JPH0819223 B2 JP H0819223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
hetero
cyclic compound
membered cyclic
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP15027387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63314234A (ja
Inventor
勝美 吉野
隆一 杉本
Original Assignee
勝美 吉野
三井東圧化学株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 勝美 吉野, 三井東圧化学株式会社 filed Critical 勝美 吉野
Priority to JP15027387A priority Critical patent/JPH0819223B2/ja
Publication of JPS63314234A publication Critical patent/JPS63314234A/ja
Publication of JPH0819223B2 publication Critical patent/JPH0819223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複素5員環式化合物重合体の成形方法に関す
るものであり、さらには導電性樹脂の成形方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
主鎖に複素5員環式化合物が連なった構造を有するポ
リピロール、ポリフラン、ポリチオフェン、ポリセレノ
フェン等の重合体は耐熱性が良好で、かつ化学的安定性
に優れ、エンジニアリングプラスチックとして有用であ
ると考えられている。また、最近の研究によれば、これ
らの重合体にヨウ素や五フッ化ヒ素等のドーパントをド
ープすることにより、絶縁体から導電体に変化するな
ど、優れた性質を有することが知られており、導電性材
料としてだけではなくセンサー材料、オプトエレクトロ
ニクス、エレクトロニクスデバイスなどの機能性材料と
しても使用されている。
例えば、ポリチオフェンは化学的酸化重合方法により
チオフェンを重合して得られるポリマーであるが、不活
性ガス中で、500℃迄は安定な粉末として知られてい
る。
また、電気化学的酸化重合方法によりフィルム状の重
合体が得られ、ヨウ素をドーピングしたものは高い導電
性を有することが知られている。さらにポリピロール、
ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリテルロフェン等の
複素5員環式化合物重合体についても同様の性質が知ら
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの重合体は架橋構造を生成した
りして不溶性であり、加熱しても軟化することなく分解
してしまい、溶融するような重合体は知られていなかっ
た。すなわち不融性、不溶性の重合体であるため、成形
加工が困難であり、実用の上から大きな問題点となって
いた。
一方、特開昭61−278526号には特定の構造を有する複
素5員環式化合物重合体と有機溶剤からなる導電性溶液
および導電性製品の成形方法が提案されている。すなわ
ち、この溶液から容易にキャスティングによりフィルム
を製造でき、また塗布物などの形にも容易に加工できる
事が示されている。
しかしながら、溶液では成形方法が限られてしまい、
フィルムや繊維、塗布物などの形でしか利用できない
上、溶剤を除去した後の歪み、ずれ、縮みなどが起こり
易い等の問題がある。
また、溶剤を使用するため、取り扱いが難しく、運搬
や保管に問題があり、さらに溶剤による中毒や火災の危
険性等、安全性や環境に与える問題があるので、溶剤を
使用しないで成形する方法が望まれていた。
本発明の目的は、従来の複素5員環式化合物重合体や
複素5員環式化合物重合体の溶液に比べ、これらの複素
5員環式化合物重合体の成形加工が容易に安全にでき、
しかも導電性成形物を容易かつ安価に製造できるなどの
優れた成形加工方法を提供する事にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討し
た結果、特定の構造単位を有する複素5員環式化合物重
合体が軟化点を有するため、これらの複素5員環式化合
物重合体を軟化点以上の温度で成形加工することが可能
である事を見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式(I) 〔式(I)中、Rは炭素数5〜7個のアルキル基、Xは
酸素、硫黄、セレン、テルル又は、=NR′で表わされる
アミノ基(ここでR′は水素、アルキル基又はアリール
基を示す。)である。〕で表わされる単量体単位を繰り
返し単位とする複素5員環式化合物重合体、或いはドー
パントで予めドープ処理された該重合体をドーパントと
併用或いは併用することなく、該複素5員環式化合物重
合体或いはドープ処理された該重合体の軟化点以上の温
度に加熱し、成形する方法であって、更に必要に応じ、
これら成形物をドーパントでドープ処理することを特徴
とする複素5員環式化合物重合体の成形方法である。
上記した本発明で使用される複素5員環式化合物重合
体は高分子鎖の複素5員環核上にアルキル基を有しお
り、上記一般式(I)で、Rで示される炭素数5〜7個
のアルキル基としては、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル
等の直鎖アルキル基のほかに、シクロヘキシル基のよう
な環状アルキル基、或いは分枝構造を有するアルキル基
などが挙げられる。これらのアルキル基はハロゲン、ニ
トロ、シアノ、アルコキシ、アリール、アルケニルなど
の基を有していてもよい。また、窒素、酸素、硫黄など
のヘテロ原子を含んでいてもよい。
本発明で使用される複素5員環式化合物重合体は、通
常、一般式(II) 〔式(II)中、R及びXは前記したものを示す〕 で表わされる複素5員環式化合物の酸化的カップリング
反応によって製造される。
また、2,5−ジハロゲン化した複素5員環式化合物を
マグネシウムと反応させてジグリニャール化した後、ニ
ッケル触媒によりカップリングして重合体を製造する方
法によって合成することができる。
本発明で使用される複素5員環式化合物重合体は、一
般式(I)の繰り返し単位が2,5位または2,4位で繰り返
し結合している重合体であり、或いは一部架橋構造を有
した重合体であっても構わない。これら重合体の分子量
(テトラヒドロフラン溶媒によるゲルバーミエイション
クロマドグラフィーにより、ポリエチレン換算値で求め
た重量平均分子量。以下、単にMWと略記する。)は通常
10,000〜300,000である。
複素5員環式化合物の酸化的カップリング反応による
具体的な重合方法としては、酸化剤触媒を用いて重合す
る方法、電気化学的に重合する方法等が挙げられ、中で
も酸化剤触媒を用いて重合する方法が重合体を安価に容
易に得る手段として好ましい。
これらの重合用触媒としては塩化アルミニウム、塩化
鉄、塩化モリブデン、塩化タングステン、塩化錫、塩化
アンチモン、五フッ化ヒ素等のルイス酸として知られて
いる化合物が挙げられる。これらのうち、塩化アルミニ
ウムのように酸化力を持たないものや酸化力の弱いもの
は、塩化第二銅や二酸化マンガン、酸素などのような酸
化剤を併用することも好ましい。
これらの酸化剤触媒を、上記一般式(II)で示される
アルキル置換複素5員環式化合物中に添加することによ
り室温下で容易に本発明で使用される複素5員環式化合
物重合体を製造することができる。又、必要に応じて、
この反応系中に不活性溶媒を加えることも反応の制御な
どが容易に行えるようになるので好ましい方法である。
本発明では複素5員環式化合物重合体を、その軟化点
以上に温度を上げて重合体を軟化または溶融せしめ、次
いで適当な形に成形することにより容易に成形物を得る
ことができる。
このような方法としては具体的には、いわゆる熱可塑
性樹脂の一般的な成形加工方法が利用可能であり、例え
ば、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ロー
ル成形やカレンダー成形などが挙げられる。
本発明では、さらに必要に応じて、このようにして成
形加工した重合体に適当なドーパントをドープする工程
により導電性の製品を製造することができる。
ここで使用されるドーパントとしては特に制限はな
く、導電性の複素5員環式化合物重合体を形成するため
にドープされる公知の化合物が使用可能である。このよ
うなドーパントとしてはヨウ素、臭素、塩素、三塩化ヨ
ウ素などのハロゲン化合物、硫酸、硝酸、過塩素酸、ほ
うフッ化水素酸等のプロトン酸、三塩化アルミニウム、
三塩化鉄、塩化モリブデン、塩化タングステン、塩化ア
ンチモン、五フッ化ヒ素、三酸化イオウなどのルイス
酸、ヘキサフルオロアンチモン酸ニトロシル(MOSb
F6)、ヘキサフルオロヒ酸ニトロシル(NOAsF6)、トリ
フルオロメタンスルホン酸ニトロシル(NOCF3SO3)、ヘ
キサフルオロアンチモン酸ニトロイル(NO2SbF6)、ト
リフルオロメタンスルホン酸ニトロイル(NO2CF3SO3
などの酸化剤、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カ
リウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)など
のアルカリ金属、R″4NAで表されるテトラアルキルア
ンモニウム塩(ここで、R″はアルキル基、Aは陰イオ
ン基を示す。)など各種のドーパント物質が挙げられ
る。
これらのドーパントを成形品にドープする方法につい
ては特に制限はなく、一般的には成形品とドーパント物
質とを接触させればよく、気相、或いは液相中で行われ
ることが多い。
或いは過塩素酸リチウム(LiClO4)、テトラフルオロ
ホウ酸リチウム(LiBF4)、ヘキサフルオロヒ酸リチウ
ム(LiAsF6)、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアン
モニウム(Bu4NBF4)、過塩素酸テトラブチルアンモニ
ウム(Bu4NClO4)などの電解質塩を含む電解溶液中で電
気化学的にドープする方法も採用できる。
本発明の他の実施態様としては、複素5員環式化合物
重合体およびドーパントとの混合物、またはあらかじめ
ドープ処理をしてドーパントを含有する該重合体、或い
はこのあらかじめドープ処理をしてドーパントを含有す
る該重合体に更にドーパントを混合したものを、その軟
化点(融点)以上に温度を上げて重合体を軟化または溶
融せしめ、次いで適当な形に成形することにより容易に
導電性成形物を成形することができる。
具体的な成形方法としては前述の方法と同様である。
なお、必要により、これらの成形物を更にドーパント
でドープ処理をしてもよい。
本発明において、成形時の流動性や成形物の機械的強
度などの物理的性質を改良する目的で成形加工時に適当
な可塑剤や無機充填材を添加することは本発明に含まれ
ることは容易に理解される。
〔実 施 例〕
以下、合成例及び実施例により本発明を説明する。
合成例1 本発明で使用する複素5員環式化合物重合
体の合成例 クロロホルム3中に無水塩化第二鉄240gを入れた
後、さらに3−ヘキシルチオフェン60gを加えて室温で2
4時間かきまぜた。
反応混合物をメタノール10中に加えて良くかきまぜ
た後、不溶物を濾過により集め、メタノール、希塩酸、
水、アンモニア水で洗浄してから減圧下、80℃で10時間
乾燥し、暗緑色のポリマー52gを得た。これはポリ−3
−ヘキシルチオフェンであり、その融点(Tm)を測定し
たところ、185.5℃であった。又、MW(前出)は293,000
であった。
同様にして、ポリ−3−ヘプチルチオフェン(MW:28
5,000)、ポリ−3−ペンチルチオフェン(MW:187,00
0)、ポリ−3−シクロヘキシルチオフェン(MW:112,00
0)など、3位にアルキル基を有するチオフェンのポリ
マーが得られた。
実施例1 ポリ−3−ヘプチルチオフェンを250℃で5分間加熱
して溶融した後、内径5mmのガラス管中に注入して冷却
した。ガラス管を取り除き、直径5mmのロッド状の成形
物を得た。
このロッドを室温で飽和蒸気圧のヨウ素ガスに24時間
接触させたところ、17S/cmの電気伝導度を示した。
実施例2 ポリ−3−ペンチルチオフェンの粉末を0.1mmの空隙
を有する二枚の鉄板の間にはさんで260℃で5分間ホッ
トプレスし、厚さ0.1mmのシート状成形物を得た。
このシートを室温で飽和蒸気圧のヨウ素ガスに24時間
接触させたところ19S/cmの電気伝導度を示した。
実施例3 ポリ−3−ヘキシルチオフェンの粉末を用い、実施例
2と同様に240℃で5分間ホットプレスして、厚さ0.1mm
のシート状成形物を得た。
このシートを室温で飽和蒸気圧のヨウ素ガスに24時間
接触させたところ17S/cmの電気伝導度を示した。
実施例4 実施例3においてポリ−3−ヘキシルチオフェンに代
えて、ヨウ素をドープしたポリ−3−ヘキシルチオフェ
ンを用い、厚さ0.1mmのシート状の成形物を得た。この
シートの電気伝導度をは15S/cmであった。
〔発明の効果〕
本発明の方法を実施することにより、従来、困難であ
った複素5員環式化合物重合体の成形が容易にでき、複
素5員環式化合物重合体の成形物および導電性の成形物
を安価に製造することが可能となり、工業上極めて価値
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−253617(JP,A) 特開 昭63−500461(JP,A) 特開 昭61−2728(JP,A) 特開 昭62−220517(JP,A) 特開 昭61−123637(JP,A) 特開 昭61−278526(JP,A) 特開 昭63−69823(JP,A) 特公 平7−49486(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔式(I)中、Rは炭素数5〜7個のアルキル基、Xは
    酸素、硫黄、セレン、テルル又は、=NR′で表わされる
    アミノ基(ここでR′は水素、アルキル基又はアリール
    基を示す。)である。〕で表わされる単量体単位を繰り
    返し単位とする複素5員環式化合物重合体、或いはドー
    パントで予めドープ処理された該重合体をドーパントと
    併用或いは併用することなく、該複素5員環式化合物重
    合体或いはドープ処理された該重合体の軟化点以上の温
    度に加熱し、成形する方法であって、更に必要に応じ、
    これら成形物をドーパントでドープ処理することを特徴
    とする複素5員環式化合物重合体の成形方法。
JP15027387A 1987-06-18 1987-06-18 複素5員環式化合物重合体の成形方法 Expired - Lifetime JPH0819223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15027387A JPH0819223B2 (ja) 1987-06-18 1987-06-18 複素5員環式化合物重合体の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15027387A JPH0819223B2 (ja) 1987-06-18 1987-06-18 複素5員環式化合物重合体の成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63314234A JPS63314234A (ja) 1988-12-22
JPH0819223B2 true JPH0819223B2 (ja) 1996-02-28

Family

ID=15493350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15027387A Expired - Lifetime JPH0819223B2 (ja) 1987-06-18 1987-06-18 複素5員環式化合物重合体の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0819223B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63314234A (ja) 1988-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wudl et al. Poly (isothianaphthene)
JP2535563B2 (ja) 導電性高分子化合物の成形加工方法
JPH0819223B2 (ja) 複素5員環式化合物重合体の成形方法
JPH0649183A (ja) 新規水溶性導電性重合体及びその製造方法
JP2776507B2 (ja) 偏光性素子
JPH0778132B2 (ja) 複素5員環式化合物重合体の成形方法
JPH0330618B2 (ja)
JP2714382B2 (ja) 複素5員環式化合物共重合体
JP2544739B2 (ja) 導電性樹脂組成物成形物の製造方法
JPH0853566A (ja) 導電性高分子成形体およびその製造方法
JPH0749486B2 (ja) 複素5員環式化合物重合体の成形方法
US4631323A (en) Method of making conducting polymer complexes of N-substituted carbazoles and substituted benzaldehydes
Hardy et al. Symmetrically disubstituted poly (bithiophene) s: influence of halogen substituents
JPS60229917A (ja) 有機半導体材料の製造方法
JP2768441B2 (ja) 異方導電体の製造方法
JP2575763B2 (ja) 導電性樹脂成形体の製造方法
JPH02269734A (ja) ポリフェニレン系重合体およびその製造法
JPH0778131B2 (ja) 導電性樹脂組成物成形物の製造方法
Kim et al. Polyacetylene polyelectrolyte via the non-catalyst polymerization of 2-ethynylpyridine using heptafluorobenzyl iodide
JP3058735B2 (ja) ポリピロール誘導体およびその製造方法
JP3088525B2 (ja) ポリピロール誘導体およびその製造方法
JP3058737B2 (ja) ポリピロール誘導体及びその製造方法
JPH059308A (ja) 導電性有機重合体繊維あるいはフイルムの製造方法
JPH0555533B2 (ja)
JPH02167335A (ja) 新規な共重合体およびそれより誘導される電気活性ポリマー