JPH08190012A - カラーフィルタの製造方法及び製造装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法及び製造装置

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JPH08190012A
JPH08190012A JP305395A JP305395A JPH08190012A JP H08190012 A JPH08190012 A JP H08190012A JP 305395 A JP305395 A JP 305395A JP 305395 A JP305395 A JP 305395A JP H08190012 A JPH08190012 A JP H08190012A
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film
substrate
color filter
coloring material
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JP305395A
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Inventor
Yasuhide Nakajima
泰秀 中島
Masaru Sasaki
賢 佐々木
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム転写法によりカラーフィルタを製造
するに際し、転写フィルム上の着色材を1枚毎の基板に
効率よく転写し、しかも不良の発生を防いで高品質のカ
ラーフィルタを生産効率よく製造する。 【構成】 転写工程を不良の発生しやすい着色材から順
に行うようにする。具体的には、支持フィルム上に着色
材が設けられた転写フィルムを供給する供給部と、転写
フィルムから基板へ着色材を転写する転写部と、転写終
了後に支持フィルムを排出する排出部とを備えた転写装
置1,2,3を3台連続して配置し、第1台目が青の着
色材、第2台目が赤の着色材、第3台目が緑の着色材を
それぞれ転写するように構成する。不良の発生する時点
が相対的に早くなり、これを検出することにより、後に
続く不必要な転写工程を行わずに済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイ用の
カラーフィルタにおける赤(R)、緑(G)、青(B)
の各着色画素をフィルム転写法によりカラーフィルタ用
の基板上に形成する工程に係り、詳しくは各着色材を基
板上に転写する工程を行うカラーフィルタの製造方法及
び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーフィルタの製造方法として
いわゆるフィルム転写法が知られている。このフィルム
転写法の一つは、支持フィルム上に透明着色レジストを
設けた転写フィルムをカラーフィルタ用のガラス基板に
重ね合わせ、加熱圧着して着色レジストを基板上に転写
し、フォトマスクを介して前記着色レジストの層を露光
した後、現像して着色画素のパターンを形成する一連の
工程からなり、色相の異なる着色レジストについて前記
の工程を繰り返すことによってカラーフィルタを製造す
るものである。なお、支持フィルムに薄いフィルムを使
用するなどして露光時に適性ギャップが得られる場合に
あっては、支持フィルムを剥離する前に露光することも
行われる。
【0003】また、もう一つの方法として、着色画素に
対応した押し型を使用して転写フィルム上の着色材を選
択的に加熱し基板上に転写する工程を各色毎に繰り返し
てカラーフィルタを製造する方法がある。そして、この
方法において、着色画素の転写を各色ごとに行った後、
それら基板上に転写した着色材を、転写時の加熱温度よ
りも高い温度でまとめて加熱して基板上に定着させるよ
うにしたものが転写装置とともに提案されている(例え
ば、特開平4−100005号公報参照)。また、この
公報では、基板上に転写した各色の着色材を、定着のた
めの加熱処理前に検査して欠陥を修正することも示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた前
者のフィルム転写法においては、小切れの転写フィルム
を1枚毎カラーフィルタ用のガラス基板上に載せ、その
後加熱してローラで押圧することで貼り合わせ、着色レ
ジストの基板への転写が完了した後で支持フィルムを剥
がしている。しかしながら、このように1枚毎の転写フ
ィルムを用いて着色材料のガラス基板への転写を行って
いるのでは、時間が多くかかり生産効率が著しく低いと
いう問題点があった。また、転写フィルムや転写後のガ
ラス基板に不良が有るかどうかを調べるのに1枚ずつ検
査しなければならず、これも生産効率を下げる要因にな
っていた。
【0005】一方、後者のフィルム転写法を利用した前
記公報の転写装置では、基板の支持機構に加熱装置がな
いため、基板を転写時に適した温度より高い温度に加熱
しておき、自然放熱させながら転写に適した温度まで降
下した時点で型押しして転写することになることから、
適切な温度までの待ち時間が必要である上、タイミング
を間違えると転写に適した温度で転写できず失敗する場
合がある。また、開示されている検査手段は転写後の状
況を検査するものであるので、転写フィルムそのものに
不良があった場合は基板を無駄にしてしまうという問題
点がある。
【0006】また、フィルム転写法において使用する着
色材には、色によって不良の発生しやすいものがあり、
この着色材を後で転写して不良が発生すると、それまで
の転写工程が無駄になる確立が高くなって生産効率を下
げるという問題点もある。なお、ここでいう不良の発生
しやすさは、着色材のにじみ、ムラ等の不良の目立ちや
すさである。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、フィルム転写法によりカラーフ
ィルタを製造するに際し、転写フィルム上の着色材を1
枚毎のカラーフィルタ用の基板に効率よく転写すること
ができ、しかも不良の発生を防いで高品質のカラーフィ
ルタを生産効率よく製造することのできるカラーフィル
タの製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るカラーフィルタの製造方法は、支持フ
ィルム上に着色材を形成してなる転写フィルムより着色
材を基板上に転写する工程を異なる色の着色材について
繰り返し行うカラーフィルタの製造方法において、前記
転写工程を不良の発生しやすい着色材から順に行うこと
を特徴とするものであり、具体的には、前記異なる色の
着色材として赤、緑、青の3色の着色材を使用し、前記
転写工程を、不良の発生しやすい青の着色材、比較的不
良の発生しやすい赤の着色材、不良の発生しにくい緑の
着色材の順に行うようにするものである。
【0009】また、本発明に係るカラーフィルタの製造
装置は、カラーフィルタ用の基板上に異なる色の着色材
を順に転写する工程を行うカラーフィルタの製造装置で
あって、支持フィルム上に着色材が設けられた転写フィ
ルムを供給する供給部と、転写フィルムから前記基板へ
着色材を転写する転写部と、転写終了後に支持フィルム
を排出する排出部とを具備してなる転写装置を3台連続
して配置し、第1台目が青の着色材、第2台目が赤の着
色材、第3台目が緑の着色材をそれぞれ転写するように
したことを特徴としている。そして、配列された各転写
装置における転写部の前で転写フィルムの良否を判定す
る検査部を設けることが望ましい。
【0010】
【作用】上述の製造方法では、早い段階で転写した着色
材の方が後から転写する着色材よりも不良の発生する確
立が高いので、不良の発生する時点が相対的に早くな
り、この不良を検出することによって、不必要な転写の
続行を早期に中止することが可能となる。
【0011】また、上述の製造装置では、1枚1枚の基
板に対し、転写フィルムの供給、基板への着色材の転
写、転写後の支持フィルムの排出等の各工程が青、赤、
緑の着色材の順、すなわち不良の発生しやすい順で連続
的に繰り返して行われる。そして、転写部の前に検査部
を設けておくことにより、各転写装置における転写部の
前で転写フィルムの良否を判定し、この結果により良品
の基板に不良品の転写フィルムを転写しないようにする
ことができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。
【0013】図1は本発明に係るカラーフィルタの製造
装置の第1実施例を示す構成図、図2はこの製造装置に
よるカラーフィルタの製造過程を示す断面図である。
【0014】この製造装置では、まず、ブラックマトリ
クスBMがすでに形成されているカラーフィルタ用のガ
ラス基板GBが図1の右側から第1の転写装置1に搬入
される。もっともカラーフィルタのタイプによってはブ
ラックマトリクスBMがなくてもよい。第1の転写装置
1では、第1の温度設定部1aで設定された130℃の
温度になるように第1の温度制御部1bが転写装置1の
転写部の転写温度を制御する。転写温度の範囲は120
〜135℃程度がよい。そして、転写フィルム上の青
(B)の着色レジストが転写される。転写後に転写不良
が発見されると不良基板は排出される。良品基板のみが
第1の露光装置1cでパターン露光され、第1の現像装
置1dにて現像される。これにより図2(a)に示すよ
うな着色画素Cbが形成される。この後、基板GBは第
2の転写装置2に搬送される。
【0015】第2の転写装置2では、第2の温度設定部
2aで設定された140℃の温度となるように第2の温
度制御部2bが転写装置2の転写部の転写温度を制御す
る。転写温度の範囲は135〜145℃程度がよい。そ
して、転写フィルム上の赤(R)の着色レジストが転写
され、図2(b)に示すような着色層Rrが形成され
る。転写後に転写不良が発見されると不良基板は排出さ
れる。良品基板のみが第2の露光装置2cでパターン露
光され、第2の現像装置2dにて現像される。これによ
り図2(c)に示す如く基板GB上に着色画素Crが形
成される。この後、基板GBは第3の転写装置3に搬送
される。
【0016】第3の転写装置3では、第3の温度設定部
3aで設定された150℃の温度となるように第3の温
度制御部3bが転写装置3の転写部の転写温度を制御す
る。転写温度の範囲は145〜155℃程度がよい。そ
して、転写フィルム上の緑(G)の着色レジストが転写
され、図2(d)に示すような着色層Rgが形成され
る。転写後に転写不良が発見されると不良基板GBは排
出される。良品基板GBのみが第3の露光装置3cでパ
ターン露光され、第3の現像装置3dにて現像される。
このようにしてR,G,Bの着色画素が形成され、カラ
ーフィルタのパターンが形成された基板GBは搬出され
る。
【0017】図2に示すように着色レジストを転写する
場合、ガラス基板上の着色レジストが転写される箇所の
巾は色を重ねる毎に狭くなるため、転写温度を順に高く
して隙間に着色レジストを入りやすくするのが望まし
い。また、上記したように、不良の発生しやすい青
(B)の着色レジストを初めに転写し、次に比較的不良
の発生しやすい赤(R)の着色レジストを転写し、最後
に不良の発生しにくい緑(G)の着色レジストを転写す
ることで無駄を省くことができる。ここでいう不良の発
生しやすさは、にじみ、ムラ等の目立ちやすさである。
【0018】図3は上記転写装置1,2,3の一例を示
すもので、以下、図3により本実施例で使用する転写装
置の詳細を説明する。
【0019】転写フィルム10としては、厚さ10〜1
00μm程度のPETフィルムからなる支持フィルム上
に透明着色レジストを形成し、その上から保護フィルム
を貼付したものが使用されている。また、2色目以降が
転写しやすいように支持フィルムを3〜10μmと薄く
したり、支持フィルムに加えクッション材層、剥離層等
を積層したものを使用してもよい。この転写フィルム1
0は、長尺状のものを巻き取った巻取11として供給部
Aにセットされる。図示の供給部Aでは巻取11が1本
ではあるが、さらに生産性を向上させるのであれば、巻
取11を複数セットしてもよく、さらには転写フィルム
10を自動的に接続できるオートペースターを使用して
もよい。
【0020】供給部Aから繰り出された転写フィルム1
0は、テンションコントロール用ローラ12を経由した
後、保護フィルム10aを剥がされて第1の検査部Bに
至る。このテンションコントロール用ローラ12は、第
1の検査部Bの後に配設されたテンション検出用ローラ
13の検出信号によりテンション制御部14がコントロ
ールするようになっている。すなわち、転写フィルム1
0が所定の張力より強く引っ張られると、テンションコ
ントロール用ローラ12は張力を小さくするように下方
に移動し、逆に転写フィルム10が所定の張力より緩む
と、テンションコントロール用ローラ12は張力を大き
くするように上方に移動する。
【0021】第1の検査部Bでは転写フィルム1の画像
を入力するCCDカメラ15がセットされており、着色
レジストの色ムラや筋、またはゴミ付きを検査すること
ができるようになっている。この第1の検査部Bにおけ
る光学系の構造としては、転写フィルム10を境にして
CCDカメラ15の反対側に拡散板16をセットし、そ
の両脇からカラーフィルタのR,G,Bの各色にピーク
を持つ3波長の光源17(白色蛍光灯でもハロゲンラン
プでもよい)を用いて拡散板16に照射する手段が採ら
れている。3波長の光源17を用いた方がそのピークで
あるR,G,Bの各色のムラ等を検査しやすい。光は拡
散板16で拡散され転写フィルム10を均一に照らすの
で、この画像をCCDカメラ15から入力し図示しない
判定部にて転写フィルム10の品質状態を判定する。
【0022】この時の判定画像の一例を図4及び図5に
示している。横軸はフィルムの巾方向であり縦軸は転写
フィルムの色の濃度である。良品と不良品の判定は、カ
ラーフィルタのR,G,Bの各色毎に用意してある許容
値±a1 と基準色濃度レベルm1 とCCDカメラ15か
らの入力データとを比較して行う。この場合、デジタル
スイッチを用いてR,G,Bの色毎に許容値±a1 は±
1 (r)、±a1 (g)、±a1 (b)として、基準
色濃度レベルm1 はm1 (r)、m1 (g)、m
1 (b)としてそれぞれセットしておく。ここで、オペ
レータが良品と判断したところで基準値入力スイッチを
押すことにより、画像入力データを平均することで基準
色濃度レベルm1 が各色に合わせて記憶されるようにし
てもよい。
【0023】図4は良品の場合を示す例であり、画像入
力したデータは設定してある基準色濃度レベルm1 を中
心に許容値±a1 以内に入っている。図5は不良品を示
す例であり、画像入力したデータは設定してある基準色
濃度レベルm1 を中心に許容値±a1 より外れている。
左側の急峻な突起x1 はゴミ付きによる不良であり、右
側のなだらかな凸部y1 は着色レジストの濃度ムラであ
る。
【0024】図3においてGBはカラーフィルタ用のガ
ラス基板であり、搬送ローラ16の上を図の右側から左
側へと搬送される。プレヒート部Cの前の搬送ローラ1
6は図6(a)又は(b)に示す如く形成され、ガラス
基板GBの裏側を擦らないようになっており、かつ外側
に傾斜面をもっておりガラス基板GBを真っ直ぐに搬送
するようになっている。そして、第1の検査部Bによっ
て転写フィルム10が不良と判断されると、前工程から
搬送されてきたガラス基板GBは上下動するストッパー
17により停止され、転写フィルム10はガラス基板G
Bに転写されることなく巻き取られる。すなわち、不良
の場合は、後方のニップローラ18に設置されているカ
ウンタ19によって不良位置を検出し、図示しない記録
装置により不良位置を記憶する。そして、この記憶され
た不良位置データに基づき、不良の転写フィルム部分は
転写されないタイミングで排出部Hへと巻き取られる。
このようにニップローラ18にカウンタ19を接続して
おくと、ニップローラ18がフィルムをしっかりと挟み
込んでいるためにカウンタ値とフィルムの送り量とのず
れがなく正確に不良位置が把握できる。
【0025】第1の検査部Bで転写フィルム10が良品
と判断されると、ガラス基板GBは停止せずにプレヒー
ト部Cに搬送され、良品の転写フィルム部分もプレヒー
ト部Dへと移動して加熱される。基板用のプレヒート部
Cでは、内部にニクロム線等の電熱線を入れた複数のロ
ーラによりベルトを介して下部からガラス基板GBを8
0〜150℃程度に十分加熱する。また、転写フィルム
10のプレヒート部Dでは、遠赤外線ヒーターにより転
写フィルム10を上部から20〜80℃程度にある程度
加熱する。転写フィルム10は加熱しすぎると伸びてし
まうし、複数の材料で構成された転写フィルムだと材料
が混ざり合ってしまうことがあるのであまり加熱しない
ようにする。そして、加熱されたガラス基板GBと転写
フィルム10は共に同速度で加熱部Eと冷却部Fとから
なる転写部へ移動する。
【0026】加熱部Eでは、基板用のプレヒート部Cと
同じ構成の加熱装置が上下に設けてあり、転写フィルム
10とガラス基板GBを上下から十分加熱しながら、転
写フィルム10をガラス基板GBに貼り合わせる。この
ように貼り合わされた後、一体となった転写フィルム1
0とガラス基板GBは30〜50℃の温水を通している
6本のローラ群20を経由して冷却部Fへ移動する。
【0027】冷却部Fでは、内部に冷水を通した複数の
ローラにより、転写フィルム10と基板GBを上下から
ベルトを介して20〜25℃程度に冷却する。このよう
に冷却することで、転写フィルム10の着色レジストは
ガラス基板GBから剥がれにくくなり、逆に支持フィル
ムから剥がれやすくなる。
【0028】十分に冷却したところで次の剥離部Gにお
いて小径の剥離ローラ21により転写フィルム10をガ
ラス基板GBから剥離する。すなわち、剥離ローラ21
を迂回させて転写フィルム10を排出部Hで巻き取ると
同時に、押さえローラ22によりガラス基板GBを押さ
えながら送るようにする。これによりガラス基板GBか
ら支持フィルム10bだけが剥がれ、転写フィルム10
から着色レジストをガラス基板GBに転写することがで
きる。ここで十分に温度が降下していないと支持フィル
ム10bに着色レジストが取られてうまく転写できな
い。押さえローラ22の形状は、ガラス基板GB上に転
写した着色レジストを傷つけないようにするため、着色
レジストが転写されていないガラス基板GBの周辺部を
押さえる形状、例えば図6に示した搬送ローラ16と同
様の形状のものを用いている。また、転写後の着色レジ
ストをガラス基板GBにより良く密着させるように、偏
心が少ない押さえローラ22を用いてガラス基板GB上
の着色レジストを全面的に押さえるようにしてもよい。
この場合には、押さえローラ22が汚れるため洗浄装置
を設けるとよい。
【0029】剥離部Gで使用する剥離ローラ21の形状
を図7に示す。図示のように剥離ローラ21はローラ部
分21aの両サイドに円盤21bを有しており、駆動部
による保持及び回転をしやすくしている。ローラ部分2
1aの径は20mm以下にするのが好ましい。径をあま
り大きくすると着色レジストが支持フィルム10bに取
られやすくなる。また、図8に示す剥離ローラ21は、
ローラ部分21aの中央部を少し太くしてあり、この剥
離ローラ21を使用すれば、中央部を転写フィルム10
に接触させることによってガラス基板GBから平行に支
持フィルム10bを剥がすことができ、着色レジストの
転写を綺麗に行える。
【0030】第2の検査部Iにガラス基板GBが搬送さ
れると、下側からストッパー23が上昇してガラス基板
GBを所定の前後位置で停止させる。ここでの搬送に使
用する搬送ローラ24は図6(b)に示すタイプで、連
結軸がなく左右の搬送ローラ24が別々に動くものであ
り、このためガラス基板GBの下方から光を照射して上
方から検査することができる。また、搬送ローラ24は
モータ駆動するが、ストッパー23が上昇するとモータ
駆動が切れるようになっている。
【0031】第2の検査部Iでは着色レジストの転写さ
れたガラス基板GBの画像を入力するCCDカメラ25
がセットされており、着色レジストの色ムラや筋、また
はゴミ付きを検査することができるようになっている。
この第2の検査部Iにおける光学系の構造は第1の検査
部Bと同様であり、ガラス基板GBを境にしてCCDカ
メラ25の反対側に拡散板26をセットし、その両脇か
らカラーフィルタのR,G,Bの各色にピークを持つ3
波長の光源27(白色蛍光灯でもハロゲンランプでもよ
い)を用いて拡散板26に照射する手段が採られてい
る。3波長の光源27を用いた方がそのピークである
R,G,Bの各色のムラ等を検査しやすい。光は拡散板
26で拡散されガラス基板GBを均一に照らすので、こ
の画像をCCDカメラ25から入力し図示しない判定部
にてガラス基板GB上の着色レジストの品質状態を判定
する。
【0032】この時の判定画像の一例を図9及び図10
に示している。判定画像は図4及び図5にて説明したの
とほぼ同じであるが、ガラス基板GBに着色レジストが
転写された状態であるので、許容値は転写フィルム10
の検査の時とは異なる。横軸はカラーフィルタの巾であ
り縦軸は着色レジストの濃度である。良品と不良品の判
定は、カラーフィルタのR,G,Bの各色毎に用意して
ある許容値±a2 と基準色濃度レベルm2 とCCDカメ
ラ25からの入力データとを比較して行う。この場合、
デジタルスイッチを用いてR,G,Bの色毎に許容値±
2 は±a2 (r)、±a2 (g)、±a2 (b)とし
て、基準色濃度レベルm2 はm2 (r)、m2 (g)、
2 (b)としてそれぞれセットしておく。ここで、オ
ペレータが良品と判断したところで基準値入力スイッチ
を押すことにより、画像入力データを平均することで基
準色濃度レベルm2 が各色に合わせて記憶されるように
してもよい。
【0033】図9は良品の場合を示す例であり、画像入
力したデータは設定してある基準色濃度レベルm2 を中
心に許容値±a2 以内に入っている。なお、一定間隔で
濃度レベルが降下しているのはガラス基板GB上に形成
されているブラックマトリクス(BM)の部分である。
図10は不良品を示す例であり、画像入力したデータは
設定してある基準色濃度レベルm2 を中心に許容値±a
2 より外れている。左側の急峻な突起x2 はゴミ付きに
よる不良であり、右側のなだらかな凸部y2 は着色レジ
ストの濃度ムラである。検査方法としては、基準画像を
予め記憶しておき、検査対象のガラス基板GBが搬入さ
れるごとに各画素を比較して前記許容値より大きく差が
でるかどうかで判定する。
【0034】第2の検査部Iでの検査結果が良品であれ
ば図示していない良品用のデリバリへ排出され、不良品
であれば図示していない不良品用のデリバリへ排出され
る。また、ガラス基板GBが多面付けであれば、第2の
検査結果に基づき、品質に合った仕分けをして次工程へ
搬送すればよい。
【0035】図11は本発明に係るカラーフィルタの製
造装置の第2実施例を示す構成図、図12はこの製造装
置によるカラーフィルタの製造過程を示す断面図であ
る。
【0036】この製造装置では、まず、ブラックマトリ
クスBMがすでに形成されているカラーフィルタ用のガ
ラス基板GBが図11の右側から第1の型押し転写装置
5に搬入される。もっともカラーフィルタのタイプによ
ってはブラックマトリクスBMがなくてもよい。第1の
型押し転写装置5では、第1の温度設定部5aで設定さ
れた130℃の温度になるように第1の温度制御部5b
が型押し転写装置5の転写部の転写温度を制御する。転
写温度の範囲は120〜135℃程度がよい。そして、
転写フィルム上の青(B)の着色材がカラーフィルタの
青色画素に応じた型押し部材により転写され、図12
(a)に示すように基板GB上に着色画素Cbが形成さ
れる。この後、基板GBは第2の転写装置6に搬送され
る。
【0037】第2の転写装置6では、第2の温度設定部
6aで設定された130℃の温度になるように第2の温
度制御部6bが型押し転写装置6の転写部の転写温度を
制御する。転写温度の範囲は120〜135℃程度がよ
い。そして、転写フィルム上の赤(R)の着色材がカラ
ーフィルタの赤色画素に応じた型押し部材により転写さ
れ、図12(b)に示すように基板GB上に着色画素C
rが形成される。この後、基板GBは第3の転写装置7
に搬送される。
【0038】第3の転写装置7では、第3の温度設定部
7aで設定された130℃の温度になるように第3の温
度制御部7bが型押し転写装置7の転写部の転写温度を
制御する。転写温度の範囲は120〜135℃程度がよ
い。そして、転写フィルム上の緑(G)の着色材がカラ
ーフィルタの緑色画素に応じた型押し部材により転写さ
れ、図12(c)に示すように基板GB上に着色画素C
gが形成さる。このようにしてカラーフィルタのR,
G,Bが形成され、カラーフィルタのパターンが形成さ
れた基板GBは搬出される。
【0039】本実施例では、上記の如く型押し部材によ
り基板GB上に着色画素を転写していくため、巾が色を
重ねる毎に狭くなるのに対応して転写温度を順に高くし
て隙間に着色材を入りやすくするという第1実施例のよ
うな必要性は特にない。このために転写温度は80℃か
ら170℃程度でよいし、また第1の実施例のように順
に高くしても別に構わない。また、第1実施例と同様
に、不良の発生しやすい青(B)の着色材を初めに転写
し、次に比較的不良の発生しやすい赤(R)の着色材を
転写し、最後に不良の発生しにくい緑(G)の着色材を
転写することで無駄を省くことができる。ここでいう不
良の発生しやすさは、にじみ、ムラ等の目立ちやすさで
ある。
【0040】図13は上記転写装置5,6,7の一例を
示すもので、以下、図13により本実施例で使用する型
押し転写装置の詳細を説明する。
【0041】転写フィルム30としては、PETフィル
ムからなる支持フィルム上に着色材を形成し、その上か
ら保護フィルムを貼付したものが使用されている。支持
フィルムは、後述の転写装置で吸引するため3〜10μ
m程度の厚みの支持フィルムが適している。そして、こ
の支持フィルム上に着色材を3μm程度の厚みで形成し
ている。この着色材の厚みは必要に応じて変えてよい。
この転写フィルム30は、長尺状のものを巻き取った巻
取31として供給部Jにセットされる。図示の供給部J
では巻取31が1本ではあるが、さらに生産性を向上さ
せるのであれば、巻取31を複数セットしてもよく、さ
らには転写フィルム30を自動的に接続できるオートペ
ースターを使用してもよい。
【0042】転写フィルム30は第1のニップローラ3
2により巻取31から引っ張り出される。供給部Jから
の転写フィルム30は、テンションコントロール用のダ
ンサーローラ33、ニップローラ32を経由して検査部
Kに至る。テンションコントロール用のダンサーローラ
33には10〜30kgの重りが設定されており、ダン
サーローラ33の位置が変化することでテンションが一
定に保たれる。つまり、転写フィルム30が強く引っ張
られるとダンサーローラ33は張力を小さくして設定値
になるように上に移動する。逆に転写フィルム30が緩
むとダンサーローラ33は張力を大きくして設定値にな
るように下に移動する。そして、転写フィルム30は図
示していない除塵装置にて両面からエアを吹き付けら
れ、埃や塵を落とされて検査部KのCCDカメラ34の
前面へ移動する。これにより埃や塵を不良と間違えて判
断することがなくなる上、転写時に着色材と共に埃や塵
を貼ることがなくなる。埃や塵は着色材に付着している
訳ではないが保護フィルムを剥した時に静電気でフィル
ム縁付近の埃や塵が回り込んで着色レジストに付着する
ことがある。
【0043】検査部Kでは転写フィルムの画像を入力す
るCCDカメラ34がセットされており、着色材の色ム
ラや筋、またはゴミ付きを検査することができる。この
検査部Kにおける光学系の構造は第1実施例における第
1の検査部Bと同様である。すなわち、転写フィルム3
0を境にしてCCDカメラ34の反対側に拡散板35を
セットし、その両脇からカラーフィルタのR,G,Bの
各色にピークを持つ3波長の蛍光灯36を用いて拡散板
35に照射する。他の白色蛍光灯でもハロゲンランプ等
でもよいが、3波長の蛍光灯がR,G,Bの各色に対し
て発色性がよく一番検査機能がよくなる。光は拡散板3
5で拡散され転写フィルム30を均一に照らすので、こ
の画像をCCDカメラ34から入力し図示していない判
定部にて良品、不良品を判定する。なお、判定方法は先
に図4及び図5にて説明したのと同様である。
【0044】前工程から基板加熱部Lに搬送されてきた
カラーフィルタ用のガラス基板GBは、図示していない
前進方向の位置決め片と左右方向の位置決め片により一
旦停止させられる。そして、遠赤外線ヒータを内蔵した
加熱装置37,38により上部と下部から十分に加熱さ
れ、基板GBは80〜170℃の高温になる。ここで使
用する搬送ローラ39は図6(b)に示すタイプのもの
で、基板GBの中央を擦らないように、さらに両脇の傾
斜部により基板GBがまっすぐに進むようになってい
る。もちろん、図6(a)に示すタイプのものでもよい
が、ここでは用いない。
【0045】検査部Kで転写フィルム30が良品と判断
されると、転写フィルム30は基板GBに転写すべく、
第2のニップローラ40を経由し、第2のダンサーロー
ラ41からガイドローラ42へと移動して転写部Mに送
られる。そして、ニップローラ40を通る時に保護フィ
ルム30aは巻取ロール43により巻き取られることで
転写フィルム30から剥がされる。ここで転写フィルム
30は加熱すると伸びてテンション調節がしにくくなる
ので加熱はせずに常温とする。しかし、支持フィルムが
厚い場合など転写フィルム30の伸びに問題がなけれ
ば、転写フィルム30の加熱部を設けて予備加熱しても
よい。予備加熱する場合、転写フィルム30の加熱温度
は20〜50℃程度がよい。あまり加熱すると支持フィ
ルムが伸びてしまうためテンション制御がしにくい。こ
の転写フィルム30の移動に併せてガラス基板GBも前
記加熱部Lを経て次の転写部Mへ移動する。検査部Kで
転写フィルム30が不良品と判断されると、後方の第3
のニップローラ44に設置されているカウンタ45によ
って不良位置を検出し、図示していない制御装置により
不良位置を記録する。そして、この記憶された不良位置
データに基づき不良の転写フィルム部分は転写されない
タイミングで排出部Nへと巻き取られる。
【0046】図14は転写部Mの平面図、図15は図1
4のX−X断面図、図16は図14のY−Y断面図であ
る。
【0047】図において符号50は型押し部材であり、
その下方に加熱台51があり、さらにその下側に加熱台
51を上下移動する支持台52と図示していない駆動機
構がある。型押し部材50の下面には凸部50aを形成
してあり、この凸部50aが転写フィルム30を押すこ
とにより、基板GB上にカラーフィルタの着色画素を凸
部50aに対応して形成することができる。凸部50a
の間隔はカラーフィルタの着色画素の間隔であり、本実
施例では100μmとしている。凸部50aの高さは1
0〜50μm程度であるが転写フィルム30の厚みに合
わせて300μm程度にしてもよい。
【0048】ここで、図17〜20に示すカラーフィル
タのパターン配置図により上記型押し部材50の凸部5
0aの配置について説明する。図17〜19に示すパタ
ーンを形成する場合、例えばRの部分に対応する凸部5
0aを配置した型押し部材50を用いれば、G,Bにつ
いても同じ型押し部材50をずらして用いることで兼用
できる。また、図20に示すパターンを形成する場合、
Gの部分に対応する凸部50aを配置した型押し部材5
0を別途準備する必要があるが、R,Bのパターンを形
成する型押し部材50は兼用できる。このようにするこ
とで型押し部材50の数を減らすことができる。
【0049】また、加熱台51の下面と支持台52の上
面とは案内ボール53を介して向かい合っている。そし
て、案内ボール53は加熱台51の下面に設けた半球形
の穴に入っており、加熱台51を支持台52に対して前
後左右に移動し易い構造になっている。また、案内ボー
ル53の表面、穴の内面等を鏡面仕上げし、さらにテフ
ロン処理して滑りやすくしてある。
【0050】加熱台51の両サイドにはカラーフィルタ
用の基板GBがスムースに搬送される間隔で搬送ローラ
54があり、図示していないモータによる駆動機構、タ
イミングベルトによるタイミング機構で各ローラ54の
同期を取りながら基板GBを搬送する。また、搬送ロー
ラ54の下側で加熱台51の周囲には加熱台51を左右
前後等に移動させて位置調整できる調節機構がある。こ
の調節機構は加熱台51の4辺にそれぞれ2個の案内ボ
ール55とこれを支える受け部材56を配置してあり、
対向する辺において一方の受け部材56を駆動部材57
により押圧し、他方の受け部材56をバネ58で支持す
るように構成されている。そして、搬送ローラ54、調
節機構の駆動部材57及びバネ58は周囲にある支持枠
59に固定されている。加熱台51の位置を調節する場
合、前後方向の2本の駆動部材57を各々適切な量だけ
駆動すると、対向する案内ボール55は押されてこれと
一体のバネ58は押された量に合わせて移動する。同様
に、左右方向の2本の駆動部材57を各々適切な量だけ
駆動すると、対向する案内ボール55は押されてバネ5
8が押された量に合わせて移動する。
【0051】加熱台51の上部には基板GBと型押し部
材50との位置調節を行うためのアライメント窓60が
設けてある。アライメント窓60の中には光源61があ
り、アライメントマーク(後述)を付したガラス基板G
Bを下から照射する。一方、型押し部材50には、加熱
台51のアライメント窓60に対応して貫通孔62が設
けられてあり、アライメントマーク(後述)を下面に形
成したガラス板61がその下端に設けられている。さら
に型押し部材50の上部にはアライメントマークを入力
して位置調整するための入力部としてCCDカメラ64
(図13参照)が配設されている。また、加熱台51に
は電熱線65が組み込まれており転写に適した温度を維
持できるようになっている。
【0052】型押し部材50は内部に吸引構造を有して
いる。この吸引構造を図21及び図22により説明す
る。図21では、ガラス基板GBが図示していないスト
ッパーで一時停止されて型押し部材50の下側に位置し
ている。また、前述の加熱台51にて基板GBは下側よ
り押し上げられ、転写に適した温度で加熱され維持され
ている。
【0053】型押し部材50は吸引路70を通して内部
のエアが外部に排出されるが、この時のエアの経路は、
フィルム側の吸引孔71、吸引室72、吸引口73、吸
引路70の順である。吸引口73にはストッパー74が
設けられており、このストッパー74は、上下の円板7
4a,74bと両者を接続する連結棒74cと、これら
が落下しないようにしている上側のバネ74dと、吸引
時に下側の円板74bが簡単に閉じないようにする下側
のバネ74eから構成されている。吸引時に転写フィル
ム30が型押し部材50の下側にあれば、吸引孔71は
転写フィルム30を吸引して吸着することになる。各吸
引孔71で吸着すると転写フィルム30の凸部50aに
対応する部分のみが基板GB側に張り出す形状になるた
めに品質の良い転写がしやすくなる。もし、転写フィル
ム30がないと、エアは吸引ストッパー74の下側の円
板74bを吸引して吸引口73が閉じることになる。す
なわち、通常は上側のバネ74dが円板74aを押して
ストッパー74が落下しないようになっており、吸引が
長く続いた時のみ下側のバネ74eの力に勝って下側の
円板74bが上昇して吸引口73を閉じる。
【0054】図22は型押し部材50を転写部Mの上方
から見たもので、吸引室72を波線で示している。図の
右側からガラス基板GBと転写フィルム30が搬送され
てくる。ここでは、転写フィルム30より基板GBの方
が大きくなっており、基板GBの周囲にあるアライメン
トマークを観察するためにはこの方が転写フィルム30
の着色材の影響を受けなくて済む効果がある。つまり、
R,G,Bの色を通してアライメントマークを観察する
より、無色でアライメントマークを観察する方が位置合
わせがしやすい。吸引室72は図に示すように1行当た
り4室で構成してあり、かつ出入口側(図では左右両
側)の吸引室72は小さく構成してある。これは転写時
に型押し部材50を押した時に転写フィルム30の供給
側、排出側は比較的大きな力が加わって転写フィルム3
0がズレやすいため、吸引室72を小さくして転写フィ
ルム30を大きな力で吸引できるようにするためであ
り、仮に転写フィルム30が引っ張られて吸引が外れて
も僅かな領域だけであるために全体としては比較的問題
なく品質の良い転写ができる。なお、転写フィルム30
が来ない行(図では最上と最下の行)の吸引室72は吸
引ストッパー74が閉じられる。勿論、吸引室72は1
行当たりに1室としてもよい。
【0055】転写部Mにおいて、カラーフィルタ用のガ
ラス基板GBは、加熱台51に設けてあるストッパー6
6で前進方向の位置決めが行われ、搬送ローラ54の傾
斜部で左右方向の位置決めが行われて一旦停止する。こ
こでの搬送ローラも図6(b)に示すものである。そし
て、型押し部材50に設けたアライメントマークとガラ
ス基板GBのアライメントマークにより基板GBと型押
し部材50の位置調節を行ってから転写を行う。
【0056】本実施例では、図23に示すように、型押
し部材50側のアライメントマークMAを「□」型と
し、基板GB側のアライメントマークMBを「+」型と
している。なお、各アライメントマークMA,MBの線
巾は50μm、アライメントマークMAの一辺長さは1
000μm、アライメントマークMBの長さは1500
μmである。そして、αラインで横方向の位置ズレ量を
検出し、βラインで縦方向の位置ズレ量を検出する。す
なわち、位置ズレ量の許容値をそれぞれ±Δa、±Δb
とした時に、a1 ≦a2 ±Δa、b1 ≦b2 ±Δbとな
るように前後方向及び左右方向の駆動部材57とを動か
して加熱台51を位置調節する。
【0057】ここで基板GB側のアライメントマークM
Bの配置例としては図24に示す3種類の形態があるが
他のものでも構わない。型押し部材50側のアライメン
トマークMAの配置例は示さないが、「+」を「□」に
置き換え、±1画素ずらして形成したものである。これ
はR,G,Bの位置合わせに対して型押し部材50を共
通で使用するためである。これらは色毎に別々に位置合
わせされる。すなわち、R,G,Bのアライメントマー
クを各色の転写ごとに別々に対応させて位置調節を行
う。例として、図25は第2色目のG用のアライメント
マークについて位置合わせする場合の説明図であり、
(a)は基板GB左側のアライメントマーク領域を、
(b)は基板GB右側のアライメントマーク領域を示し
ている。具体的には、基板GB上に形成してある「+」
状のアライメントマークMBのうちの中央にあるG用の
アライメントマークMBに対して、R,G,Bの各色兼
用の型押し部材50に形成してある「□」状のアライメ
ントマークMAのうちの中央にあるG用のアライメント
マークMAを合わせる。ここで正常の場合、他の色のア
ライメントマークは各々±1着色画素分ずつずれること
になるが、G色の位置合わせを行っているので特に問題
はない。なお、R,B用のアライメントマークについて
位置合わせを行うと他のアライメントマークは最大±2
画素分ずれる。ここでいう画素はカラーフィルタのR,
G,Bの1つ1つの着色画素に対応する。
【0058】転写部Mでの転写動作を図26により説明
する。まず(a)に示すように、基板GBは転写部Mに
搬送される前に基板加熱部Lにて十分に加熱される。本
実施例では前記した如く遠赤外線ヒータを内蔵した上下
の加熱装置37,38を用いたが、熱風乾燥機等の他の
加熱手段でもよい。基板加熱部Lにて十分に加熱された
基板GBは転写部Mに向けて搬送される。そして(b)
に示すように、加熱台51に設けてあるストッパー66
で前進方向の位置決めが行われ、搬送ローラ54の傾斜
部で左右方向の位置決めが行われて一旦停止する。これ
に合わせて転写フィルム30もその転写領域が型押し部
材50の下になるように移動する。次いで(c)に示す
ように、型押し部材50が転写フィルム30の上面に接
するように降下する。続いて(d)に示すように、降下
した型押し部材50が転写フィルム30を吸引する。併
せて、基板GBの温度が降下しないように加熱台51が
基板GBの下面まで上昇して基板GBと加熱台51を全
面で接触させる。この時点では転写フィルム30と基板
GBはすれすれであるが離れておりまだ接触してはいな
い。ここで前記のアライメントマークによる位置調節が
なされる。基板GBと型押し部材50との位置調節を終
えた後、(e)に示すように型押し部材50が降下し、
転写フィルム30を上部より押しながら基板GBを押圧
する。これにより、転写フィルム30と基板GBをカラ
ーフィルタパターンである凸部50aで密着させる。そ
して、型押し部材50を離すことで転写フィルム30か
ら着色材を基板GBに転写する。この時、転写フィルム
30が少し基板GB側に押されるが、そのテンション変
動は転写部Mの前後にある第2のダンサーローラ41と
第3のダンサーローラ47により調整される。そして、
転写終了後に(d)、(c)、(b)と順に逆動作を
し、転写済みの転写フィルム30は基板GBから離れ
る。この場合、冷風等で十分温度を降下させて転写フィ
ルム30と基板GBとを剥離させるのもよい。
【0059】そして、図13に戻るが、転写済みの転写
フィルム30はガイドローラ46、第3のダンサーロー
ラ47、第3のニップローラ44、第4のダンサーロー
ラ48を経て排出部Nの巻取ロール49に巻き取られ
る。
【0060】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載の効果を奏する。
【0061】請求項1記載のカラーフィルタの製造方法
は、フィルム転写法によりカラーフィルタを形成するに
際して、各色の転写工程を不良の発生しやすい着色材か
ら順に行うようにしたことにより、不良の発生する時点
が相対的に早くなり、この不良を検出することによっ
て、後に続く不必要な転写工程を行わずにすみ、生産効
率を上げることが可能となる。
【0062】請求項2記載のカラーフィルタの製造装置
は、転写フィルムの供給、基板への着色材の転写、転写
後の支持フィルムの排出等の工程を青、赤、緑の着色材
の順、すなわち不良の発生しやすい順で繰り返して行う
一貫ラインとしたので、着色材を連続的に基板に転写で
きるとともに、早い段階での不良発生の確立が高くなる
ことから、不良発生後の無駄な転写を行わないようにす
ることにより、生産効率よくカラーフィルタを製造する
ことができる。
【0063】請求項3記載のカラーフィルタの製造装置
は、配列された各転写装置における転写部の前で転写フ
ィルムの良否を判定する検査部を設けたので、良品の基
板に不良品の転写フィルムを転写しないようにすること
ができ、したがって基板の無駄をなくして効率よく着色
材を転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラーフィルタの製造装置の第1
実施例を示す構成図である。
【図2】第1実施例でのカラーフィルタの製造過程を示
す断面図である。
【図3】第1実施例の製造装置における転写装置の一例
を示す概略構成図である。
【図4】第1の検査部における判定画像の一例を示すグ
ラフである。
【図5】第1の検査部における判定画像の一例を示すグ
ラフである。
【図6】基板を搬送するための搬送ローラを基板と共に
示す正面図である。
【図7】剥離部で使用する剥離ローラを示す正面図であ
る。
【図8】剥離ローラの他の例を示す正面図である。
【図9】第2の検査部における判定画像の一例を示すグ
ラフである。
【図10】第2の検査部における判定画像の一例を示す
グラフである。
【図11】本発明に係るカラーフィルタの製造装置の第
2実施例を示す構成図である。
【図12】第2実施例でのカラーフィルタの製造過程を
示す断面図である。
【図13】第2実施例の製造装置における転写装置の一
例を示す概略構成図である。
【図14】図13における転写部の平面図である。
【図15】図14のX−X断面図である。
【図16】図14のY−Y断面図である。
【図17】カラーフィルタのパターン配置図である。
【図18】カラーフィルタのパターン配置図である。
【図19】カラーフィルタのパターン配置図である。
【図20】カラーフィルタのパターン配置図である。
【図21】図13の転写部における型押し部材の一部断
面図である。
【図22】同じく型押し部材を上方から見た平面図であ
る。
【図23】型押し部材と基板のアライメントマークを重
ねた状態を検出グラフとともに示す説明図である。
【図24】基板側のアライメントマークの配置例を示す
説明図である。
【図25】型押し部材と基板のアライメントマークをそ
の中央のマークを対応させた状態を示す説明図である。
【図26】転写部での転写動作を示す工程図である。
【符号の説明】
GB ガラス基板 1,2,3 転写装置 10 転写フィルム A 供給部 B 第1の検査部 E 加熱部 F 冷却部 H 排出部 I 第2の検査部 5,6,7 転写装置 30 転写フィルム J 供給部 K 検査部 M 転写部 N 排出部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持フィルム上に着色材を形成してなる
    転写フィルムより着色材を基板上に転写する工程を異な
    る色の着色材について繰り返し行うカラーフィルタの製
    造方法において、前記転写工程を不良の発生しやすい着
    色材から順に行うことを特徴とするカラーフィルタの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記異なる色の着色材として赤、緑、青
    の3色の着色材を使用し、前記転写工程を、青の着色
    材、赤の着色材、緑の着色材の順に行うことを特徴とす
    る請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 カラーフィルタ用の基板上に異なる色の
    着色材を順に転写する工程を行うカラーフィルタの製造
    装置であって、支持フィルム上に着色材が設けられた転
    写フィルムを供給する供給部と、転写フィルムから前記
    基板へ着色材を転写する転写部と、転写終了後に支持フ
    ィルムを排出する排出部とを具備してなる転写装置を3
    台連続して配置し、第1台目が青の着色材、第2台目が
    赤の着色材、第3台目が緑の着色材をそれぞれ転写する
    ようにしたことを特徴とするカラーフィルタの製造装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のカラーフィルタの製造装
    置において、配列された各転写装置における転写部の前
    で転写フィルムの良否を判定する検査部を設けたことを
    特徴とするカラーフィルタの製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6242140B1 (en) 1997-05-23 2001-06-05 Samsung Sdi Co., Ltd. Method for manufacturing color filter
CN1294446C (zh) * 2002-12-24 2007-01-10 Lg.飞利浦Lcd有限公司 液晶显示器件的滤色器基板的制造方法
US8039373B2 (en) 2004-01-14 2011-10-18 Fujifilm Corporation Pattern film forming method and pattern film forming apparatus
US8082876B2 (en) 2000-08-24 2011-12-27 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Manufacturing method of OLED display and apparatus for manufacturing the OLED display

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