JPH08189435A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプ

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JPH08189435A
JPH08189435A JP6328885A JP32888594A JPH08189435A JP H08189435 A JPH08189435 A JP H08189435A JP 6328885 A JP6328885 A JP 6328885A JP 32888594 A JP32888594 A JP 32888594A JP H08189435 A JPH08189435 A JP H08189435A
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port
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尚幸 都築
Masahito Tsuzuki
雅人 都築
Yoshiyasu Ito
嘉康 伊藤
Noboru Watanabe
昇 渡辺
Koichi Nagatani
康一 永谷
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NipponDenso Co Ltd
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    • F02M41/00Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor
    • F02M41/08Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor the distributor and pumping elements being combined
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はディーゼルエンジンの燃料供給手段と
して用いられる分配型燃料噴射ポンプに関し、内燃機関
に圧送される燃料の安定化を図ることを目的とする。 【構成】駆動軸70の回転に伴い回転してプランジャ96a
〜96d を変位させることにより吸入・吐出を行うポンプ
室91を内装したロータ90と、このロータ90を内設するシ
リンダ100 とを有し、シリンダ100 に形成されたシリン
ダ側吸入通路101とロータ90に形成されたロータ内吸入
ポート95が連通する吸入工程時に燃料を吸入し、各気筒
の噴射ノズルに至るシリンダ側吐出通路102 の一つにロ
ータ内吐出ポート94が連通した吐出工程時に当該気筒に
燃料を圧送するよう構成されており、上記吐出工程外に
あるシリンダ側吐出通路102 の少なくとも一つを、上記
吸入工程にあるシリンダ側吸入通路101 に連通させる均
圧ポート105 を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分配型燃料噴射ポンプに
係り、特にディーゼルエンジンの燃料供給手段として用
いられる分配型燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディーゼルエンジンに燃料を圧
送する燃料噴射ポンプはインナカム式の燃料噴射ポンプ
と、フェイスカム式の燃料噴射ポンプに大別される。イ
ンナカム式の燃料噴射ポンプは、燃料の吸入,吐出動作
を行うプランジャを内装したロータと、このロータを内
部に回転自在に内設しハウジングとを有している。ロー
タはディーゼルエンジンの回転に同期して回転する構成
とされており、ロータが回転することによりハウジング
に設けられた燃料吸入口とロータに設けられた吸入ポー
トとが連通すると、燃料は吸入されてプランジャが配設
されたポンプ室内に導入される。また、ロータが回転す
ることによりロータに設けられた燃料吐出通路がハウジ
ングに放射状に設けられてエンジン各気筒の燃料噴射ノ
ズルに夫々接続された燃料流出ポートに連通した時に、
プランジャの動作により圧縮された燃料が燃料流出ポー
トを介して燃料噴射ノズルに圧送される構成とされてい
る。
【0003】一方、フェイスカム式の燃料噴射ポンプ
は、ポンプハウジングの内部にプランジャ孔(シリン
ダ)が形成されており、このシリンダ内にはプランジャ
が配設されている。プランジャは、ドライブシャフトに
カップリングにより接続されたカムプレートによって駆
動され、プランジャスプリングによりカムプレートに押
し付けられている。このカムプレートは、エンジンシリ
ンダ(気筒)と同数のフェイスカムを有しており、ドラ
イブシャフトにより回転されると規定のカムリフト量だ
け往復運動する構成とされている。
【0004】従って、カムプレートに接続されたプラン
ジャは回転運動すると共に往復運動して燃料を吸入した
後燃料を加圧し、加圧された燃料はプランジャの回転に
伴い、プランジャに設けられた燃料吐出通路がハウジン
グに設けられてエンジン各気筒の燃料噴射ノズルに夫々
接続された燃料流出ポートに連通した時に、燃料流出ポ
ートを介して燃料噴射ノズルに圧送される構成とされて
いる。
【0005】ところで、この種の分配型燃料噴射ポンプ
では、ハウジングから各気筒の燃料噴射ノズルに至る燃
料流出ポート内に燃料吐出後に残圧が発生し、この残圧
が各燃料流出ポートで相違することにより各気筒に供給
される燃料供給量が不均一となり、エンジン回転数が不
安定となるという問題点がある。
【0006】ここで、各気筒に供給される燃料供給量が
不均一となる理由について説明する。燃料が燃料噴射ポ
ンプからエンジンに圧送され燃料噴射ノズルから噴射さ
れると、燃料流出ポートには残圧が生じる。この残圧
は、燃料が吐出される順序に従って交互に高くなったり
低くなったりする。これは、プランジャの寸法誤差やイ
ンナカムがプランジャをリフトするリフト量の誤差等に
起因して発生する。
【0007】一方、燃料噴射ポンプに配設されるプラン
ジャは高速度で往復動作を行い、また発生する燃料圧も
例えば1000気圧と非常に高圧である。従って、発生
する残圧も大きく、またその高低差も大きなものとな
る。そこで、エンジンの各気筒に均一に燃料供給するこ
とを目的として構成された分配型燃料噴射ポンプとし
て、例えば実開昭63−34357号公報に開示された
ものがある。同公報に開示された燃料噴射ポンプは、ロ
ータに各燃料流出ポートの内の吐出工程外にある複数の
燃料流出ポート同志を連通させる均圧ポートを設けた構
成とされている。
【0008】上記構成とされた分配型燃料噴射ポンプ
は、吐出工程外にある燃料流出ポートが均圧ポートによ
り相互に連通されるため、連通された各燃料流出ポート
間の内圧は均圧化(安定化)され、これによりエンジン
の各気筒に圧送する燃料供給量を均一化する構成とされ
ていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記した従
来の燃料噴射ポンプは、夫々大きな残圧が発生すると共
に残圧の高低差も大きな複数の燃料流出ポートを均圧ポ
ートを設けることにより互いに連通させ、連通した各燃
料流出ポートの均圧化を図る構成とされており、連通さ
れない燃料流出ポートの圧力差を無くすことができな
い。
【0010】即ち、上記公報に開示された燃料噴射ポン
プは、隣接した2本の燃料流出ポートを均圧ポートによ
り連通する構成であったため、均圧ポートにより連通さ
れた一対の燃料流出ポートは圧力変動がなまされるもの
の、複数配設される全ての燃料流出ポートの均圧化をは
かることはできない。このため、或る燃料流出ポートに
おいて圧力波が残留する場合があり、隣接する燃料流出
ポートを均圧ポートにより連通するだけでは、全ての燃
料流出ポートの残圧を同じ一定レベルに均圧化すること
ができないという問題点があった。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、燃料流出ポートが吐出工程以外の時に燃料流出ポ
ートを燃料の蓄積容量の大きな部位或いは低圧燃料が存
在する部位に接続することにより、内燃機関に圧送され
る燃料の安定化を図った分配型燃料噴射ポンプを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の各手段を講じたことを特徴とする
ものである。請求項1記載の発明では、燃料を加圧する
燃料加圧手段と、内燃機関の各気筒に設けられた噴射ノ
ズルに接続されたシリンダ側吸入経路が形成されたシリ
ンダと、上記燃料加圧手段により加圧された燃料が供給
されるロータ内吐出ポートを内設されると共に機関回転
に同期してシリンダ内で回転される構成とされており、
上記回転に伴いロータ内吐出ポートが吐出工程にある気
筒に選択的に接続されることにより、上記加圧された燃
料をシリンダ側吸入経路に分配するロータとを具備した
分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記吐出工程外にある
シリンダ側吐出経路の少なくとも一つを、上記吸入工程
にあるシリンダ側吸入経路に連通させる均圧ポートを設
けたことを特徴とするものである。
【0013】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記均圧ポート
を、ロータ内吐出ポートと、ロータの外周にロータ内吐
出ポートと連通するよう設けられた環状溝と、この環状
溝と連通するよう構成されたスリットにより構成し、上
記吸入工程時に、上記スリット,ロータ内吐出ポート,
及び環状溝とにより構成された均圧ポートが上記シリン
ダ側吐出通路と連通するよう構成したことを特徴とする
ものである。
【0014】また、請求項3記載の発明では、請求項2
記載の分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記スリット
を、ロータの中心軸に対してロータ内吐出ポートの配設
位置の反対側周面に複数個形成し、かつ、上記複数のス
リットの配設位置が、ロータの中心とロータ内吐出ポー
トの配設位置とを結ぶ線に対して対象となるよう配設し
たことを特徴とするものである。
【0015】また、請求項4記載の発明では、請求項1
記載の分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記均圧ポート
を、上記吐出工程外にある複数のシリンダ側吐出通路に
同時に連通する構成としたことを特徴とするものであ
る。
【0016】また、請求項5記載の発明では、機関回転
に同期して回転され、この回転に応じて吸入・吐出を行
うポンプ室を内装したロータとこのロータを内設するシ
リンダとを有し、シリンダ側吸入経路とロータ内吸入ポ
ートが連通する吸入工程時に燃料を吸入し、各気筒の噴
射ノズルに至るシリンダ側吐出通路の一つにロータ内吐
出ポートが連通した吐出工程時に当該気筒に燃料を圧送
するよう構成されると共に、燃料を蓄積した圧力変動の
少ない蓄積室を具備した分配型燃料噴射ポンプにおい
て、上記シリンダ側吐出通路の内の吐出工程外にあるシ
リンダ側吐出通路を蓄積室に連通する均圧ポートを設け
たことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項6記載の発明では、請求項5
記載の分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記蓄積室が、
ロータのポンプ室の配設側と異なる側の端部に形成され
た空間部と連通するよう構成し、かつ、均圧ポートが空
間部と連通するよう開口する構成としたことを特徴とす
るものである。
【0018】また、請求項7記載の発明では、請求項5
記載の分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記蓄積室にフ
ィードポンプ吐出圧が供給される構成としたことを特徴
とするものである。
【0019】また、請求項8記載の発明では、請求項5
記載の分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記均圧ポート
を上記吐出工程外にある複数のシリンダ側吐出通路に同
時に連通する構成としたことを特徴とするものである。
【0020】また、請求項9記載の発明では、ハウジン
グ内に、機関回転に同期して回転され、この回転に応じ
て吸入・吐出を行うポンプ室を内装したロータと、この
ロータが内設されるシリンダとを有し、シリンダ側吸入
経路とロータ内吸入ポートが連通した吸入工程時に燃料
を吸入し、各気筒の噴射ノズルに至るシリンダ側吐出通
路の一つにロータ内吐出ポートが連通した吐出工程時に
当該気筒に燃料を圧送するよう構成された分配型燃料噴
射ポンプにおいて、上記ロータ内吐出ポートをロータの
周方向に所定長さを有して形成された構成とすると共
に、シリンダに設けられており、一端がロータ内吐出ポ
ートとシリンダ側吐出通路との連通状態が終了する直前
にロータ内吐出ポートと連通する位置に開口しており、
かつ、他端がハウジングに設けられている低圧室に連通
される構成とされた均圧ポートを設けたことを特徴とす
るものである。
【0021】
【作用】上記の各手段は下記のように作用する。請求項
1記載の発明によれば、吐出工程外にあるシリンダ側吐
出通路は、少なくともひとつは均圧ポートを介してシリ
ンダ側吸入通路に連通される。シリンダ側吸入経路は、
比較的低圧でありその圧力変化も小さくなっている。従
って、このように比較的低圧で圧力変化の小さなシリン
ダ側吸入経路に、上記の所定のタイミングでシリンダ側
吐出通路を連通させることにより、シリンダ側吐出通路
内に発生している圧力波を減少させることができる。ま
た、シリンダ側吸入経路はシリンダ側吐出通路の近傍に
配設されているため、シリンダ側吐出通路内の圧力の均
一化を確実かつ応答性良く行うことができる。
【0022】また、請求項2記載の発明によれば、ロー
タ内吐出ポートと、環状溝と、環状溝と連通するよう構
成されたスリットにより構成された均圧ポートは、吸入
工程時にスリットがシリンダ側吐出通路と連通すること
によりシリンダ側吐出通路がスリット,環状溝,ロータ
内吐出ポート,ポンプ室,ロータ内吸入通路を介しシリ
ンダ側吸入通路と連通し、シリンダ側吐出通路の均圧化
が行われる。この際、均圧ポートを構成するスリット
は、比較的容易に形成することができ、かつポート及び
通路を増やす必要がないため、装置構造の簡単化を図る
ことができる。
【0023】また、請求項3記載の発明によれば、スリ
ットを、ロータの中心軸に対してロータ内吐出ポートの
配設位置に対して反対側周面に、ロータの中心とロータ
内吐出ポートの配設位置とを結ぶ線に対して対象となる
よう複数個配設したことにより、均圧ポート(スリッ
ト)はバランスポートとしても作用する。即ち、吐出工
程においては、各スリットに加圧燃料の吐出力が印加さ
れ、かつ上記のようにスリットは対象に配設されてるた
め、上記吐出力はロータに均一に印加される。このた
め、ロータの姿勢安定化を図ることができる。
【0024】また、請求項4及び8記載の発明によれ
ば、吐出工程外にある複数のシリンダ側吐出通路は同時
に均圧ポートと連通する。このため、各シリンダ側吐出
通路の均圧化される機会が増えると共に、気筒間におけ
るシリンダ側吐出通路内の内圧のバラツキを抑制するこ
とができる。
【0025】また、請求項5記載の発明によれば、シリ
ンダ側吐出通路の内の吐出工程外にあるシリンダ側吐出
通路は、均圧ポートを介して比較的容量が有り圧力が安
定した蓄積室に連通される。このため、吐出工程外にあ
るシリンダ側吐出通路の圧力を常に安定化することがで
きる。
【0026】また、請求項6記載の発明によれば、蓄積
室をロータのポンプ室の配設側と異なる側の端部に形成
された空間部と連通し、均圧ポートの開口は蓄積室に近
接配設された空間部に開口しているため、均圧処理の応
答性を向上させることができると共に、ポンプの大型化
を防止することができる。
【0027】また、請求項7記載の発明によれば、フィ
ードポンプ吐出圧は安定しているため、蓄積室にこのフ
ィードポンプ吐出圧が供給されることにより、シリンダ
側吐出通路の均圧化を有効に行うことができる。更に、
請求項9記載の発明によれば、均圧ポートはロータ側の
一端がロータ内吐出ポートとシリンダ側吐出通路との連
通状態が終了する直前にロータ内吐出ポートと連通し、
シリンダ側吐出通路と低圧室とを連通するため、シリン
ダ側吐出通路の均圧を行うことができると共に、仮に電
磁スピル弁が適正に作動しない場合においても全量噴射
が行われるのを抑制することができる。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。図1乃至図3は本発明の一実施例である燃料噴射
ポンプ10を示している。図1は燃料噴射ポンプ10の
全体構成を示す断面図であり、図2は図1におけるII−
II線に沿う断面図であり、更に図3は分配ロータ近傍を
拡大して示す断面図である。
【0029】同図においてハウジング11は、燃料噴射
ポンプ10の本体であり、その内部には、燃料噴射ポン
プ10の各機能部品を収納し、かつ燃料が充填されるカ
ム室12を備えている。また、ハウジング11には、オ
ーバーフローバルブ20、スピルバルブ30、燃料還流
バルブ40、アキュムレータ50、及びコンスタントプ
レッシャバルブ60等が配設されている。但し、より詳
しくはハウジング11は3つの部分から構成されてい
る。即ち、カムリング及び駆動軸を内装する本体部と、
シリンダを内装する分配ヘッド部と、回転センサを内装
するカバー部とにより構成されている。
【0030】オーバーフローバルブ20はカム室12の
所定位置に連通しており、カム室12内が過剰圧力とな
るのを防止するために配設されたバルブである。このオ
ーバーフローバルブ20は、ボール弁22及びスプリン
グ24からなる逆止弁を備えており、カム室12内に燃
料が過剰供給された場合にその過剰分を燃料タンク(図
示せず)に還流させる。
【0031】スピルバルブ30は、電磁コイル31の発
する電磁力により弁体32を開閉させる電磁弁であり、
後述する燃料還流バルブ40及び燃料吸入ギャラリ17
と、後述する燃料漏出通路(スピル通路)103との導
通を制御する。このスピルバルブ30の弁体32は、ス
プリング33によって上方に向けて付勢されると共に、
その上端は電磁コイル31の発する電磁力を伝達するア
ーマチャ34及びスプリング35に付勢されるストッパ
36に規制されている。
【0032】一方、弁体32とその弁座37は、弁体3
2が弁座37に着座している場合、即ちスピルバルブ3
0が閉弁している場合には、弁体32の側面にのみ油圧
が作用し、また、弁体32が弁座37から離座している
場合、すなわちスピルバルブ30が開弁している場合に
は、弁体32の先端部にも油圧が作用するように構成さ
れている。
【0033】このスピルバルブ30が閉弁している場合
には、加圧された燃料の溢流(スピル)は停止され、よ
って燃料噴射ポンプ10で加圧された燃料はディーゼル
エンジンに圧送される。また、スピルバルブ30が開弁
している場合には、加圧された燃料は後述するようにカ
ム室12或いは燃料吸入ギャラリ17に溢流(スピル)
され、よって燃料のディーゼルエンジンへの圧送が停止
される構成とされている。
【0034】上記スピルバルブ30の動作について説明
する。電磁コイル31への通電が開始され電磁コイル3
1が電磁力を発生すると、この電磁力によりアーマチャ
34は稼働して弁体32を押圧する。よって、弁体32
にはアーマチャ34の押圧力及びスプリング35の付勢
力が共に閉弁方向に作用し、その結果スプリング33の
付勢力に抗して弁体32が変位してスピルバルブ30が
閉弁状態となる。
【0035】一方、電磁コイル31への通電が停止され
ることによりアーマチャ34の押圧力が消滅すると、ス
プリング33の付勢力がスプリング35の付勢力に抗し
て弁体32を開弁方向に変位せしめ、スピルバルブ30
が開弁状態となる。燃料還流バルブ40は、スピルバル
ブ30の開弁時において燃料漏出通路(スピル通路)1
03からスピルされた高圧燃料(スピル燃料)を所定圧
に減圧して燃料タンクに還流させるべく設けられたバル
ブであり、上述したオーバーフローバルブ20と同様
に、ボール弁42、及びスプリング44からなる逆止弁
で構成されている。
【0036】また、アキュムレータ(蓄積室)50は、
燃料吸入ギャラリ17内における燃料圧力の脈動を吸収
すべく配設されたものである。このアキュムレータ50
は、連通路56aを介して燃料吸入ギャラリ17に連通
するシリンダ室55の圧力変動に応じてシリンダ室55
内で変位するピストン52と、このピストン52を付勢
するスプリング54を備えている。
【0037】また、シリンダ室55は、後述するフィー
ドポンプ80に接続された図示しないフィード圧供給配
管が接続された構成とされている。更に、シリンダ室5
5は連通孔57を介してロータ90の図中右端部に形成
された空間部19に連通し、空間部19にフィード圧を
供給しうる構成とされている。
【0038】コンスタントプレッシャバルブ60は、後
述する互いに連通したシリンダ100に形成されたシリ
ンダ側吐出通路102及びハウジング11内の燃料吐出
通路112と、ディーゼルエンジンの各気筒に設けられ
た燃料噴射バルブ(図示せず)との間に設けられるバル
ブであり、燃料吐出通路112の内圧が所定圧力を越え
て高圧となると、燃料噴射バルブに向けてその圧力で燃
料を流通させ、かつ燃料吐出通路112の内圧が所定圧
力以下となっても、燃料噴射バルブ側の圧力を所定圧力
に保つ機能を有している。
【0039】このコンスタントプレッシャバルブ60を
設けることにより、圧送時以外において後述するコンス
タントプレッシャバルブ60からディーゼルエンジンの
燃料噴射バルブまでの管内燃料圧をある程度均一化する
機能を奏するものの、実際は燃料吐出後にシリンダ側吐
出通路102および燃料吐出通路112内に残圧が発生
し、後述する均圧ポートを設けない場合には、この残圧
が気筒に対応して配設されている各通路102.112
で相違することにより各気筒に供給される燃料供給量が
不均一となり、エンジン回転数が不安定となることは前
述した通りである。
【0040】また、ハウジング11のカム室12には、
ディーゼルエンジンのクランクシャフトの1/2の回転
速度で回転する駆動軸70、この駆動軸70の回転力を
駆動源として燃料のフィードを行うベーン式燃料フィー
ドポンプ(以下、単にフィードポンプと称す)80、駆
動軸70と共に回転する分配ロータ90、分配ロータ9
0の細径部が嵌挿されるシリンダ100、及び分配ロー
タ90の大径部の外周を取り囲むカムリング110等が
組み込まれている。
【0041】駆動軸70は、ハウジング11の端部付近
に配設されるブッシュ13、及びハウジング11内部に
配設されるベアリング14によりハウジング11内に回
転可能に軸承されている。また、ブッシュ13には、摺
動抵抗の軽減を図るべく燃料が潤滑油として供給される
構成とされている。更に、駆動軸70のディーゼルエン
ジンと接続される側の端部にはオイルシール18が配設
されると共に、燃料インレット15とブッシュ13とを
連通すべく油路16が設けられている。
【0042】また、駆動軸70の所定位置には、その外
周上に所定間隔毎に形成された複数の突起121を備え
るパルサ120が配設されており、一方、カムリング1
10には駆動軸70と共に回転するパルサ120の突起
121の近接・離間をパルス信号に変換する回転角セン
サ122が固定されている。このように、回転角センサ
122をカムリング110に固定することにより、後述
するタイマ装置130の制御動作にかかわりなく、プラ
ンジャリフトに対して一定のタイミングでエンジン回転
信号(NE信号)を生成することができる。
【0043】フィードポンプ80は、ハウジング11に
固定される外壁81と、複数のベーン82を備える回転
子83とからなるベーン式ポンプである。すなわち、燃
料インレット15に連通して設けられた吸入口84から
吸い込まれた燃料は、回転子83の回転に伴ってベーン
82により昇圧され、所定位置に設けられた燃料吐出口
85から吐出される。この燃料吐出口85から吐出され
た燃料は、燃料吸入ギャラリ17及びアキュムレータ5
0のシリンダ室55に図示しない配管により供給され
る。尚、このフィードポンプ80で昇圧された燃料の圧
力(フィード圧)は比較的安定したものとなっている。
【0044】分配ロータ90は、駆動軸70と係合した
状態でシリンダ100のシリンダ孔100a内に回転可
能に液密に軸承されている。従って、シリンダ孔100
aは分配ロータ90を回転自在に軸承する軸受としても
機能する。ここで、分配ロータ90は、その大径部にポ
ンプ室(加圧室)91を、また細径部に一端がポンプ室
(加圧室)91に連通した連通ポート104,吐出工程
において連通ポート104を介してポンプ室91と燃料
吐出口93とを連通するロータ内吐出ポート94、及び
吸入工程において連通ポート104を介して燃料吸入口
92とポンプ室91とを連通するロータ内吸入ポート9
5、及び本発明の要部となる均圧ポート105等を有し
た構成とされている。
【0045】また、ポンプ室91には、分配ロータ90
の径方向に液密に摺動し得る複数のプランジャ(本実施
例においては4つ)96a〜96dが挿入されている。
又、上記燃料吐出口93には、軸方向にオフセットした
位置において分配ロータ90外周を取り巻いて設けられ
た環状溝97が連通されている。尚、上記の燃料吐出口
93及び燃料吸入口92,環状溝97は、分配ロータ9
0のロータ周面に形成されている。
【0046】一方、シリンダ100には、燃料吸入ギャ
ラリ17とシリンダ100内周とを連通するシリンダ側
吸入通路101と、一端がハウジング11に形成された
燃料吐出通路112を介してコンスタントプレッシャバ
ルブ60に連通すると共に他端がシリンダ100の内周
に開口する複数のシリンダ側吐出通路102と、前記し
た燃料漏出通路(スピル通路)103等が設けられてい
る。尚、燃料吸入ギャラリ17はハウジング11に形成
されると共に、フィードポンプ80の燃料吐出口85に
外部配管(図示せず)を介して連通された構成とされて
いる。
【0047】ここで、上記のロータ内吸入ポート95及
びシリンダ側吐出通路102は、それぞれディーゼルエ
ンジンの各気筒数に対応して複数設けられており、分配
ロータ90がディーゼルエンジンの回転角に同期して回
転する際に、ディーゼルエンジンの回転角に対応して吸
入工程において燃料吸入ギャラリ17を分配ロータ90
の燃料吸入口92に連通し、また吐出工程において特定
気筒に配設されたコンスタントプレッシャバルブ60に
対して燃料吐出口93を連通させる。
【0048】また、シリンダ100には、前記のように
分配ロータ90に設けられた環状溝97とスピルバルブ
30とを連通する燃料漏出通路(スピル通路)103が
設けられている。ここで、環状溝97は分配ロータ90
の全周に渡って設けられた溝であるため、環状溝97と
スピルバルブ30とは分配ロータ90の回転角に関わら
ず常に連通した状態とされている。
【0049】続いて、図1におけるII−II断面に相当す
る図2を参照して、ポンプ室91近傍の構成について説
明する。本実施例の燃料噴射ポンプ10は、分配ロータ
90に挿入された4つのプランジャ96a〜96dを、
カムリング110に設けたカムで駆動することで燃料の
昇圧を図るポンプである。また、本実施例の燃料ポンプ
10は、6気筒式内燃機関に対応したものであり、この
ためカムリング110には、図2に示すように等間隔で
6つのカム山110a〜110fが設けられている。
【0050】また、4つのプランジャ96a〜96d
は、全てのプランジャ96a〜96dに同時にリフトが
生ずるようにその位置が設計されている。つまり、プラ
ンジャ96a〜96dは、カム山110a〜110fを
通過する際に分配ロータ90の中心軸に向かって摺動す
る圧縮行程を行い、カム山110a〜110fを通過し
た後に分配ロータ90の外側に向かって摺動する吸引行
程を行う。
【0051】また、各プランジャ96a〜96dの外周
側端部には、カムリング110のカム山110a〜11
0fによって与えられるカムリフトを、円滑にプランジ
ャ96a〜96dに伝達すべく、ローラシュー98a〜
98d及びこのローラシュー98a〜98dに把持され
るローラ99a〜99dが配設されている。
【0052】従って、カムリング110の内部で分配ロ
ータ90が回転すると、分配ロータ90が一周する間に
各プランジャ96a〜96dは6回の往復運動を行うこ
ととなり、その往復運動でポンプ室91内の燃料を加圧
することとすれば分配ロータ90が1回転する間に、す
なわち内燃機関が2回転する間に、等回転角毎に6回の
燃料昇圧が図られることとなる。
【0053】この際、図1に示すシリンダ側吸入通路1
01と燃料吸入口92とは、プランジャ96a〜96d
にカムリフトが与えられていない状況下で連通する構成
とされている。また、シリンダ側吐出通路102と燃料
吐出口93とは、プランジャ96a〜96dにリフトが
生ずる直前に連通する構成とされている。
【0054】従って、分配ロータ90の回転に伴って、
何れかのシリンダ側吸入通路101と燃料吸入口92と
が連通すると、プランジャ96a〜96dには分配ロー
タ90の回転に伴う遠心力とフィードポンプ80から供
給される燃料圧力(フィード圧)とが作用し、燃料吸入
ギャラリ17内の燃料はシリンダ側吸入通路101,燃
料吸入口92,連通ポート104を介してポンプ室91
に吸入される(吸入工程)。
【0055】そして、その後シリンダ側吸入通路101
と燃料吸入口92との連通が遮断され、次いでシリンダ
側吐出通路102と燃料吐出口93とが連通した状態で
プランジャ96a〜96dにリフトが生ずると、スピル
バルブ30が閉弁していることを前提に、ポンプ室91
で昇圧された高圧燃料は連通ポート104,吐出ポート
94,環状溝97,燃料吐出口93,シリンダ側吐出通
路102,燃料吐出通路112を介してコンスタントプ
レッシャバルブ60に対して高圧の燃料が供給されるこ
とになる(吐出工程)。
【0056】一方、プランジャ96a〜96dによる燃
料の昇圧が行われる際に上述したスピルバルブ30が開
弁していると、ポンプ室91から圧送される燃料はスピ
ルバルブ30を介して燃料吸入ギャラリ17,燃料タン
ク等へ還流し、ディーゼルエンジンの各気筒に向けての
高圧燃料の供給が停止される。
【0057】即ち、スピルバルブ30を開弁状態から閉
弁状態に切り換える時期を制御することで燃料噴射開始
時期を、またスピルバルブ30を開弁する時期を制御す
ることで燃料噴射終了時期を、それぞれ精度よく制御す
ることが可能となる。このように、燃料噴射時期をスピ
ルバルブ30の開閉制御を行うことにより制御すること
により燃料噴射量制御を高精度に行う事が可能となり、
ディーゼルエンジンを運転状態に最も適した状態で稼働
させることが可能となる。
【0058】ところで、スピルバルブ30を用いて高圧
燃料のスピルを行う場合、スピル時における燃料の慣性
効果により、分配ロータ90内に設けられた各ポート9
4、95の内圧が負圧化する場合がある。そして、これ
らのポート94、95の内圧が負圧となると、プランジ
ャ96a〜96dのストロークに対する燃料の圧送量の
関係が変化し、燃料噴射量の制御精度の悪化を伴う。
【0059】しかるに、上記のようにスピルバルブ30
を介してスピルされる燃料の一部を燃料吸入ギャラリ1
7に還流させ、かつ燃料吸入ギャラリ17に連通してア
キュムレータ50を設けることによりかかる弊害を有効
に除去することができる。即ち上記構成とすることによ
り、燃料スピル時における慣性効果により過剰な燃料溢
流が行われたとしても、その一部が燃料吸入ギャラリ1
7の内圧を昇圧させるべく作用し、更にスピル燃料が還
流されることによる内圧の脈動はアキュムレータ50に
よって適切に吸収されるため、次回の燃料吸入時には十
分な量の燃料を安定して吸入することが可能となる。
【0060】また、スピルされる燃料の一部を吸入ギャ
ラリ17に還流させることにより、ポンプ室91内には
フィードポンプ80からの燃料に加えてスピル燃料も供
給されるため、ディーゼルエンジンの高速回転時におい
てもポンプ室91内への燃料供給を確実に行うことがで
きる。
【0061】続いて、タイマ装置130について説明す
る。本実施例の燃料噴射ポンプ10は、ハウジング11
に対するカムリング110の固定角を可変とするタイマ
装置130を備えている。すなわち、カムリング110
は、ハウジング11に対して回転可能に組み付けられて
おり、更に図2に示す如く、タイマピストン131,1
32に挟持されるロッド133に固定されている。
【0062】ここで、タイマピストン131、132
は、タイマ装置130を構成するタイマハウジング13
0aの内部に摺動可能に挿入されたピストンである。ま
た、タイマハウジング130a内において、タイマピス
トン131の右側にはフィードポンプ80の燃料吐出口
85に連通する高圧室134が、タイマピストン132
の左側にはフィードポンプ80の燃料吸入口84に連通
する低圧室135がそれぞれ形成されている。
【0063】また、低圧室135には、タイマピストン
132を図2中右方へ付勢するスプリング136が配設
され、高圧室134と低圧室135とは、図1に示す電
磁弁(タイミングコントロールバルブ)140により導
通が制御される外部配管によって連通されている。この
場合、高圧室134と低圧室135との差圧に応じてタ
イマピストン131、132は図中左右に変位し、これ
に伴いタイマピストン131、132に挟持されたロッ
ド133も左右に付勢され、この付勢力によりカムリン
グ110が回転する構成とされている。また、本実施例
においては、タイミングコントロールバルブ140の開
閉弁をデューティー制御することで、カムリング110
を所望の回転角に制御している。
【0064】かかる構成とすることで、分配ロータ90
の回転角、すなわちディーゼルエンジンの回転角に対す
るプランジャ96a〜96dのリフト特性を変更するこ
とが可能となり、従って燃料噴射時期制御に関する自由
度を更に拡大することが可能であり、制御性に優れた燃
料噴射ポンプが実現されることになる。
【0065】上記のように、タイマ装置130はハウジ
ング11内でカムリング110をタイミングコントロー
ルバルブ140を用いて回動変位されることにより、プ
ランジャ96a〜96dのリフト特性を変更し、噴射タ
イミング制御を行いうる構成とされている。このため、
カムリング110の外周面と、これと対向するハウジン
グ11の内周面との間には所定のクリアランス(微細に
クリアランスであるため、図には現れず)が設けられて
おり、このクリアランス内にはカム室12より燃料が供
給される構成とされている。このクリアランス内に供給
される燃料は、潤滑油として機能する。
【0066】続いて、本発明の第1実施例である均圧ポ
ート105について説明する。図1及び図3は本発明の
第1実施例である均圧ポート105を設けた燃料噴射ポ
ンプ10及び分配ロータ90を示している。均圧ポート
105は分配ロータ90に配設されており、その一端は
燃料吸入口92と連通されており、他端は分配ロータ9
0の外周に開口し均圧開口106を形成している。この
均圧開口106の形成位置は、分配ロータ90の回転に
伴い吐出工程外となったシリンダ側吐出通路102と連
通する位置に選定されている。
【0067】従って、吸入工程にあるシリンダ側吐出通
路102のロータ側開口が均圧開口106と連通する
と、当該シリンダ側吐出通路102は均圧ポート10
5,燃料吸入口92,シリンダ側吸入通路101を介し
て燃料吸入ギャラリ17と連通された状態となる。
【0068】燃料吸入ギャラリ17は、前記したように
比較的安定した圧力(フィード圧)を有する燃料がフィ
ードポンプ80から供給される部位であり、かつ各ポー
トに比べて比較的大きな容量を有している。従って、こ
の安定した圧力を有した燃料吸入ギャラリ17と接続し
たシリンダ側吸入通路101の内圧も安定した圧力とな
っている。
【0069】よって、吐出工程を終了し吸入工程となっ
たシリンダ側吐出通路102、換言すれば吐出工程を終
了し残圧が存在するシリンダ側吐出通路102を均圧ポ
ート105を用いてシリンダ側吸入通路101(燃料吸
入ギャラリ17)に連通させることにより、シリンダ側
吐出通路102の残圧を燃料吸入ギャラリ17で吸収さ
せることができ、シリンダ側吐出通路102の均圧化を
行うことができる。
【0070】以下、分配ロータ90の回転に伴い、吐出
工程を終了し吸入工程となったシリンダ側吐出通路10
2が順次均圧ポート105と連通するため、気筒数に対
応して配設されている各シリンダ側吐出通路102は順
次均圧化される。従って、次の吐出工程においてシリン
ダ側吐出通路102内の残圧が燃料の吐出に影響を及ぼ
すことを防止でき、各気筒毎に供給される燃料供給量を
均一化することができ、延いてはエンジン回転数の安定
化を図ることができる。また、シリンダ側吸入通路10
1はシリンダ側吐出通路102の近傍に配設されている
ので、安定かつ応答性良く均圧化を行うことができる。
【0071】図4は、第2実施例に係る均圧ポートを設
けた分配ロータ90Aを拡大して示している。本実施例
に係る均圧ポートは、ロータ内吐出ポート94,環状溝
97,スリット105Aにより構成されていることを特
徴とする。このロータ内吐出ポート94,環状溝97,
スリット105Aにより構成された均圧ポートは、スリ
ット105Aの一端部が前記した分配ロータ90の外周
に形成された環状溝97と連通するよう構成されてい
る。この環状溝97は前記したようにロータ内吐出ポー
ト94と連通しており、従ってポンプ室91で昇圧され
た燃料が供給される構成とされている。また、環状溝9
7は分配ロータ90の外周に環状に形成されているた
め、比較的大きな容量を有している。
【0072】よって、上記構成とされたスリット105
Aを用いて、吐出工程を終了し吸入工程となった残圧が
存在するシリンダ側吐出通路102を環状溝97,ロー
タ内吐出ポート94,シリンダ側吸入通路101と連通
させることにより、シリンダ側吐出通路102の残圧を
環状溝97,ロータ内吐出ポート94,シリンダ側吸入
通路101を介して吸収させることができ、シリンダ側
吐出通路102の均圧化を行うことができる。
【0073】つまり、スリット105Aを設けること
で、スリット105A,環状溝97,ロータ内吐出ポー
ト94を均圧ポートとして機能させる。但し、以下の説
明においては説明の簡単化のため、スリット105Aの
みを均圧ポート105Aと称して説明するものとする。
【0074】上記したように、本実施例に係る均圧ポー
ト105Aを設けた構成としてもシリンダ側吐出通路1
02内の残圧が燃料の吐出に影響を及ぼすことを防止で
き、各気筒毎に供給される燃料供給量の均一化及びエン
ジン回転数の安定化を図ることができる。また、本実施
例に係る均圧ポート105Aは、スリット(105A)
の設置のみで均圧ポートとしての使用が可能となり、ス
リットは比較的容易に形成することができ、かつポート
及び通路を増やす必要がないため、分配ロータ90及び
シリンダ100の簡単化を図ることができる。
【0075】また、上記のスリットにより構成させる均
圧ポート105Aを分配ロータ90に配設するに際し、
図5(図4におけるX1−X1線で示す断面図)に示さ
れるように、均圧ポート105A(スリット)を分配ロ
ータ90の中心軸に対してロータ内吐出ポート94(具
体的には、ロータ内吐出ポート94のシリンダ側開口)
の配設位置の反対側周面に形成し、かつ分配ロータ90
の中心とロータ内吐出ポート94の配設位置とを結ぶ線
(図中、参照記号Aで示す一点鎖線)に対して対象とな
るよう複数個(本実施例では2個)配設する構成として
もよい。
【0076】上記のように複数の均圧ポート105Aを
上記のように対象となるよう配設することにより、吐出
工程時に均圧ポート105Aはバランスポートとして作
用する。この均圧ポート105Aのバランスポートとし
て作用を図6を用いて説明する。
【0077】図6(B)は、均圧ポート105Aを設け
ていない構成の分配ロータ90A-1を用い、当該分配ロ
ータ90A-1に設けられたロータ内吐出ポート94が吐
出工程となった状態を示している。吐出工程時にはロー
タ内吐出ポート94からは高圧の燃料が環状溝97内に
流入するため、この流入による力F1により分配ロータ
90A-1は同図中上方に向け付勢される。これにより、
分配ロータ90A-1の上部はシリンダ100の内壁と摺
接するため(図では誇張して描いている)、均圧ポート
105A(バランスポート)を設けていない構成では分
配ロータ90A-1とシリンダ100との間で焼付きが発
生するおそれがある。
【0078】これに対し、バランスポートとして作用す
る均圧ポート105Aを設けた分配ロータ90Aに設け
られた均圧ポート105Aが吐出工程となった状態を図
6(A)に示す。同図に示されるように、複数の均圧ポ
ート105Aを上記のように対象となるよう配設するこ
とにより、吐出工程時にはロータ内吐出ポート94から
高圧燃料が環状溝97内に流入することにより力F1が
発生すると共に、均圧ポート105Aにおいても高圧燃
料によりシリンダ100を外側に向け押圧する力F2が
発生する。このロータ内吐出ポート94で発生する力F
1と各均圧ポート105Aで発生する力F2とは夫々相
殺される方向に作用するため、分配ロータ90の姿勢安
定化を図ることができ、分配ロータ90Aとシリンダ1
00との間における焼付き発生を防止することができ
る。
【0079】図7は、第3実施例に係る均圧ポート10
5Bを設けた分配ロータ90Aの配設位置近傍を拡大し
て示している。本実施例に係る均圧ポート105Bは、
シリンダ側吐出通路の内の吐出工程外にあるシリンダ側
吐出通路102とアキュムレータ50とを連通する構成
としたことを特徴とするものである。
【0080】前記したように、アキュムレータ50は燃
料吸入ギャラリ17内における燃料圧力の脈動を吸収す
べく配設されたものであり、シリンダ室55は大きな容
積を有している。また、このシリンダ室55内でピスト
ン52が変位することによりシリンダ室55内の圧力は
略一定となっている。
【0081】また、前記したようにシリンダ室55には
フィード圧供給配管56が接続された構成とされてお
り、よってシリンダ室55にはフィードポンプ80によ
り昇圧されることにより安定した圧力を有する燃料が常
に導入される構成とされている。更に、シリンダ室55
は連通孔57を介してロータ90の図中右端部に形成さ
れた空間部19に連通しており、従って空間部19の圧
力も安定した状態となっている。
【0082】一方、均圧ポート105Bの一端は分配シ
リンダ90の外周位置で、回転に伴いシリンダ吐出通路
102と連通する位置に開口しており、この開口位置よ
り均圧ポート105Bは断面図で見て略L字状に形成さ
れることにより、他端がポンプ室91の配設側と異なる
側の端部(図中、右端部)に開口するよう構成されてい
る(この開口を均圧開口107という)。従って、均圧
ポート105Bの均圧開口107は空間部19と連通す
る構成とされている。
【0083】従って、吐出工程を終了し吸入工程となる
ことにより残圧を有するシリンダ側吐出通路102を均
圧ポート105Bを用いて空間部19,連通孔57を介
してアキュムレータ50とを連通させることにより、シ
リンダ側吐出通路102の残圧をアキュムレータ50で
吸収させることができ、シリンダ側吐出通路102の均
圧化を行うことができる。従って、各気筒毎に供給され
る燃料供給量を均一化することができ、エンジン回転数
の安定化を図ることができる。
【0084】また、均圧ポート105Bの均圧開口10
7はアキュムレータ50に近接配設された空間部19に
開口しているため、均圧処理の応答性を向上させること
ができると共に、燃料噴射ポンプの小型化を図ることが
できる。図8は、第4実施例に係る均圧ポート105C
を設けたシリンダ100の近傍を拡大して示している。
【0085】本実施例に係る均圧ポート105Cは、シ
リンダ100側に形成されていることを特徴とする。ま
た、ロータ内吐出ポート94のシリンダ100側の開口
部(図面に参照符号94aで示す)は、分配ロータ90
の周方向に所定長さを有した形状とされている。
【0086】この均圧ポート105Cの分配ロータ90
側の一端開口(図面に参照符号108で示す)は、上記
ロータ内吐出ポート94の端部94a及び環状溝97に
よるロータ内吐出ポート94とシリンダ側吐出通路10
2との連通状態が終了する直前に、ロータ内吐出ポート
94と連通する位置に形成されている。
【0087】これを図9を用いて詳述する。同図に示さ
れるように、ロータ内吐出ポート94のシリンダ100
側の開口部94aは、例えば分配ロータ90の周方向に
所定長さを有した楕円形状とされている。また、分配ロ
ータ90の回転に伴い開口部94aは図中矢印で示す方
向に移動するものとする。
【0088】図9(A)はロータ内吐出ポート94とシ
リンダ側吐出通路102とが連通した状態を示してい
る。この時、ロータ内吐出ポート94から流出する高圧
燃料は、先ずロータ内吐出ポート94のシリンダ100
側の開口部94aに流入し、続いてこの高圧燃料は環状
溝97に流入することによりシリンダ側吐出通路102
からコンスタントプレッシャバルブ60に圧送される
(即ち、エンジンに圧送される)。
【0089】図9(B)は、分配ロータ90の回転に伴
い開口部94aが図中矢印で示す方向(左方向)に移動
した状態を示している。前記した均圧ポート105Cの
分配ロータ90側の一端開口108は、開口部94aの
移動方向上に形成されている。しかるに、同図に示す状
態ではまだ均圧ポート105Cはロータ内吐出ポート9
4と連通した状態とはなっていない。
【0090】更に分配ロータ90の回転に伴い開口部9
4aが図中矢印で示す方向(左方向)に移動した状態を
図9(C)に示す。同図に示す状態で、始めて均圧ポー
ト105Cはロータ内吐出ポート94と連通した状態と
なる。また、この状態はロータ内吐出ポート94とシリ
ンダ側吐出通路102との連通状態が終了する直前の状
態であり、均圧ポート105Cの分配ロータ90側の一
端開口108の形成位置はこの状態を実現できる位置に
選定されている。
【0091】上記構成とすることにより、均圧ポート1
05Cがロータ内吐出ポート94とシリンダ側吐出通路
102との連通状態が終了する直前においてシリンダ側
吐出通路102と連通し、かつ均圧ポート105Cの上
記開口108と異なる側の端部は比較的容積を有し安定
した圧力の燃料吸入ギャラリ17に接続されているた
め、シリンダ側吐出通路102の均圧化を図ることがで
きる。また、仮に上記したスピルバルブ30弁が適正に
作動しない場合においても、ロータ内吐出ポート94か
ら吐出される高圧燃料は均圧ポート105Cを介して燃
料吸入ギャラリ17に還流されるため、全量噴射が行わ
れるのを抑制することができる。
【0092】図10は、第5実施例に係る均圧ポート1
05Dを設けた分配ロータ90Bを示している。図10
(A)は分配ロータ90Bの拡大図であり、図10
(B)は分配ロータ90Bをシリンダ100に配設した
状態における図10(A)におけるX2−X2線に沿う
断面図である。
【0093】本実施例では、均圧ポート105Dを吐出
工程外にある複数(本実施例の場合は2本)のシリンダ
側吐出通路102a,102bに同時に連通する構成と
したことを特徴とするものである。具体的には、均圧ポ
ート105Dの分配ロータ90Bの外周に形成された開
口部105D-1の形状を分配ロータ90の外周に沿って
長く形成し隣接されたシリンダ側吐出通路102a,1
02b(吐出工程外にあるもの)が開口部105D-1に
より連通される構成とされている。
【0094】上記のように、吐出工程外にある複数のシ
リンダ側吐出通路102a,102bが同時に均圧ポー
ト105Dに連通する構成としたことにより、各シリン
ダ側吐出通路102a,102bの均圧化される機会が
増えると共に、各気筒間におけるシリンダ側吐出通路内
102a,102bの内圧のバラツキを抑制することが
できる。よって、1本のシリンダ側吐出通路内102の
みに対して均圧処理を行う構成に比べて更に均圧化を図
ることができるため、各気筒毎に供給される燃料供給量
の更なる均一化及びエンジン回転数の安定化を図ること
ができる。
【0095】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば下記の種々
の効果を奏するものである。請求項1記載の発明によれ
ば、シリンダ側吐出通路内の残圧が燃料の吐出に影響を
及ぼすことを防止でき、各気筒毎に供給される燃料供給
量の均一化及びエンジン回転数の安定化を図ることがで
きる。また、シリンダ側吸入経路はシリンダ側吐出通路
の近傍に配設されているので、安定かつ応答性良く均圧
化を行うことができる。
【0096】また、請求項2記載の発明によれば、均圧
ポートがスリットにより構成されており、このスリット
は比較的容易に形成することができ、更にポート及び通
路を増やす必要がないため、装置構造の簡単化を図るこ
とができる。また、請求項3記載の発明によれば、吐出
工程時に均圧ポート(スリット)をバランスポートとし
て作用させることができるため、ロータの姿勢安定化を
図ることができる。
【0097】また、請求項4及び8記載の発明によれ
ば、各シリンダ側吐出通路の均圧化される機会が増える
と共に、気筒間におけるシリンダ側吐出通路内の内圧の
バラツキを抑制することができる。また、請求項5記載
の発明によれば、吐出工程外にあるシリンダ側吐出通路
の圧力を常に安定化することができる。
【0098】また、請求項6記載の発明によれば、均圧
ポートの開口は蓄積室に近接配設された空間部に開口し
ているため、均圧処理の応答性を向上させることができ
ると共に、ポンプの大型化を防止することができる。ま
た、請求項7記載の発明によれば、フィードポンプ吐出
圧は安定しているため、蓄積室にこのフィードポンプ吐
出圧が供給される構成とすることにより、シリンダ側吐
出通路の均圧化を有効に行うことができる。
【0099】更に、請求項9記載の発明によれば、シリ
ンダ側吐出通路の均圧を行うことができると共に、仮に
電磁スピル弁が適正に作動しない場合においても全量噴
射が行われるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の燃料噴射ポンプの全体構
成を表す正面断面図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿う断面図である。
【図3】分配ロータを拡大して示す断面図である。
【図4】第2実施例に係る均圧ポートを説明するための
図である。
【図5】第2実施例に係る均圧ポートをバランスポート
としても機能させた構成を示す図である。
【図6】第2実施例に係る均圧ポートをバランスポート
としても機能させた構成の効果を説明するための図であ
る。
【図7】第3実施例に係る均圧ポートを説明するための
図である。
【図8】第4実施例に係る均圧ポートを説明するための
図である。
【図9】第4実施例に係る均圧ポートの作用を説明する
ための図である。
【図10】第5実施例に係る均圧ポートを説明するため
の図である。
【符号の説明】
10 燃料噴射ポンプ 11 ハウジング 12 カム室 17 燃料吸入ギャラリ 20 オーバーフローバルブ 30 スピルバルブ 40 燃料還流バルブ 50 アキュムレータ 60 コンスタントプレッシャバルブ 70 駆動軸 80 フィードポンプ 85 燃料吐出口 90,90A,90B 分配ロータ 91 ポンプ室 92 燃料吸入口 93 燃料突出口 94 ロータ内吐出ポート 94a シリンダ側開口 95 ロータ内吸入ポート 96a〜96d プランジャ 97 環状溝 100 シリンダ 101 シリンダ側吸入通路 102,102a,102b シリンダ側吐出通路 103 燃料スピル通路 104 連通ポート 105,105A〜105D 均圧ポート 106,107 均圧開口 108 ロータ側開口 110 カムリング 110a〜110f カム山 112 燃料吐出通路 120 パルサ 122 回転角センサ 130 タイマ装置 131,132 タイマピストン 140 タイミングコントロールバルブ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の各手段を講じたことを特徴とする
ものである。請求項1記載の発明では、加圧室に吸入さ
れた燃料を加圧する燃料加圧手段と、内燃機関の各気筒
に設けられた噴射ノズルに接続されたシリンダ側吐出経
路、及び上記加圧室に燃料を供給するシリンダ側吸入経
路が形成されたシリンダと、上記燃料加圧手段により加
圧された燃料が供給されるロータ内吐出ポート内設さ
れると共に機関回転に同期して上記シリンダ内で回転さ
れる構成とされており、回転に伴い上記ロータ内吐出
ポートが吐出工程にある気筒の上記シリンダ側吐出経路
に選択的に接続されることにより、上記加圧された燃料
上記シリンダ側吐出経路に分配するロータとを具備し
た分配型燃料噴射ポンプにおいて、出工程外にある
シリンダ側吐出経路の少なくとも一つを、入工程に
ある上記シリンダ側吸入経路に連通させる均圧ポートを
設けたことを特徴とするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 嘉康 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 昇 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 永谷 康一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を加圧する燃料加圧手段と、 内燃機関の各気筒に設けられた噴射ノズルに接続された
    シリンダ側吸入経路が形成されたシリンダと、 該燃料加圧手段により加圧された燃料が供給されるロー
    タ内吐出ポートを内設されると共に機関回転に同期して
    該シリンダ内で回転される構成とされており、上記回転
    に伴い該ロータ内吐出ポートが吐出工程にある該気筒に
    選択的に接続されることにより、上記加圧された燃料を
    該シリンダ側吸入経路に分配するロータとを具備した分
    配型燃料噴射ポンプにおいて、 上記吐出工程外にある該シリンダ側吐出経路の少なくと
    も一つを、上記吸入工程にある該シリンダ側吸入経路に
    連通させる均圧ポートを設けたことを特徴とする分配型
    燃料噴射ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の分配型燃料噴射ポンプに
    おいて、 該均圧ポートを、該ロータ内吐出ポートと、該ロータの
    外周に該ロータ内吐出ポートと連通するよう設けられた
    環状溝と、該環状溝と連通するよう構成されたスリット
    により構成し、 上記吸入工程時に、上記スリット,ロータ内吐出ポー
    ト,及び環状溝とにより構成された均圧ポートが該シリ
    ンダ側吐出通路と連通するよう構成したことを特徴とす
    る分配型燃料噴射ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の分配型燃料噴射ポンプに
    おいて、 該スリットを、該ロータの中心軸に対して該ロータ内吐
    出ポートの配設位置の反対側周面に複数個形成し、 かつ、上記複数のスリットの配設位置が、該ロータの中
    心と該ロータ内吐出ポートの配設位置とを結ぶ線に対し
    て対象となるよう配設したことを特徴とする分配型燃料
    噴射ポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の分配型燃料噴射ポンプに
    おいて、 該均圧ポートを、上記吐出工程外にある複数の該シリン
    ダ側吐出通路に同時に連通する構成としたことを特徴と
    する分配型燃料噴射ポンプ。
  5. 【請求項5】 機関回転に同期して回転され、該回転に
    応じて吸入・吐出を行うポンプ室を内装したロータと該
    ロータを内設するシリンダとを有し、 シリンダ側吸入経路とロータ内吸入ポートが連通する吸
    入工程時に燃料を吸入し、各気筒の噴射ノズルに至るシ
    リンダ側吐出通路の一つにロータ内吐出ポートが連通し
    た吐出工程時に当該気筒に燃料を圧送するよう構成され
    ると共に、燃料を蓄積した圧力変動の少ない蓄積室を具
    備した分配型燃料噴射ポンプにおいて、 上記シリンダ側吐出通路の内の吐出工程外にあるシリン
    ダ側吐出通路を該蓄積室に連通する均圧ポートを設けた
    ことを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の分配型燃料噴射ポンプに
    おいて、 該蓄積室が、該ロータの該ポンプ室の配設側と異なる側
    の端部に形成された空間部と連通するよう構成し、 かつ、該均圧ポートが該空間部と連通するよう開口する
    構成としたことを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の分配型燃料噴射ポンプに
    おいて、 該蓄積室にフィードポンプ吐出圧が供給される構成とし
    たことを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の分配型燃料噴射ポンプに
    おいて、 該均圧ポートを上記吐出工程外にある複数の該シリンダ
    側吐出通路に同時に連通する構成としたことを特徴とす
    る分配型燃料噴射ポンプ。
  9. 【請求項9】 ハウジング内に、機関回転に同期して回
    転され、該回転に応じて吸入・吐出を行うポンプ室を内
    装したロータと、該ロータが内設されるシリンダとを有
    し、 シリンダ側吸入経路とロータ内吸入ポートが連通した吸
    入工程時に燃料を吸入し、各気筒の噴射ノズルに至るシ
    リンダ側吐出通路の一つにロータ内吐出ポートが連通し
    た吐出工程時に当該気筒に燃料を圧送するよう構成され
    た分配型燃料噴射ポンプにおいて、 該ロータ内吐出ポートを該ロータの周方向に所定長さを
    有して形成された構成とすると共に、 該シリンダに設けられており、一端が該ロータ内吐出ポ
    ートと該シリンダ側吐出通路との連通状態が終了する直
    前に該ロータ内吐出ポートと連通する位置に開口してお
    り、かつ、他端が該ハウジングに設けられている低圧室
    に連通される構成とされた均圧ポートを設けたことを特
    徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
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